有価証券報告書-第21期(2024/10/01-2025/03/31)
<戦略>気候変動問題への対応は、当社グループにとってリスクにも機会にもなりうると考えております。2022年11月のTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言賛同に基づく情報開示の中で、①移行リスクシナリオ(1.5℃以下シナリオ)、②物理的リスクシナリオ(4.0℃シナリオ)、の2つの代表的なシナリオを想定し、2030年代までを中心に、当社の主力事業に及ぼすリスクと機会を検討いたしました。その選出と特定にあたっては、当社グループへの意識調査に加え、外部有識者の意見を踏まえながらサステナビリティ委員会を中心となっておこなっております。
①移行リスクシナリオ(1.5℃以下シナリオ)
2050年までに、地球規模で温室効果ガス排出量ゼロを実現する規範的シナリオ。政策、エネルギー・産業構造、資源価格等は、IEA「World Energy Outlook 2021」の「NZE2050シナリオ」、平均気温等、気候変動に関する想定は「IPCC第6次評価報告書」の「SSP1-1.9シナリオ」に原則として準拠しています。
②物理的リスクシナリオ(4.0℃シナリオ)
現時点で公表されている温室効果ガス削減に関する政策や目標の撤回を含めて、気候変動問題に対する有効な政策が実施されないシナリオ。政策、エネルギー・産業構造、資源価格等は、IEA「World Energy Outlook 2021」の「STEPSシナリオ」、平均気温等、気候変動に関する想定は「IPCC第6次評価報告書」の「SSP5-8.5シナリオ」に原則として準拠しています。
収益や資産等、財務面への影響が大きいと考えられるリスクと機会について、当社グループはその対応策を改めて検討し、その主要な結果を下表にまとめております。
①移行リスクシナリオ(1.5℃以下シナリオ)
2050年までに、地球規模で温室効果ガス排出量ゼロを実現する規範的シナリオ。政策、エネルギー・産業構造、資源価格等は、IEA「World Energy Outlook 2021」の「NZE2050シナリオ」、平均気温等、気候変動に関する想定は「IPCC第6次評価報告書」の「SSP1-1.9シナリオ」に原則として準拠しています。
②物理的リスクシナリオ(4.0℃シナリオ)
現時点で公表されている温室効果ガス削減に関する政策や目標の撤回を含めて、気候変動問題に対する有効な政策が実施されないシナリオ。政策、エネルギー・産業構造、資源価格等は、IEA「World Energy Outlook 2021」の「STEPSシナリオ」、平均気温等、気候変動に関する想定は「IPCC第6次評価報告書」の「SSP5-8.5シナリオ」に原則として準拠しています。
収益や資産等、財務面への影響が大きいと考えられるリスクと機会について、当社グループはその対応策を改めて検討し、その主要な結果を下表にまとめております。
| リスク | 予想される イベント | 予想される 発生時期 | 財務的 影響評価 | リスクの内容 | 対応策 | |
| 1.5℃シナリオ | 政策・規制 | カーボンプライス(炭素税等)導入・増税 | 中期~長期 | 大 | ・炭素税導入・増税による直接的な影響(税負担増等)と間接的な影響(価格転嫁による仕入部材の価格上昇等) | ・社内カーボンプライシング制度の導入検討 ・気候変動政策に合わせた価格体系の検討 ・GHG排出量の少ない調達品の選定 |
| 環境規制強化等に伴うコスト増 | 短期~中期 | 中 | ・ESG情報開示強化によ事務負担・システム対応等のコスト増加 | |||
| 顧客行動・市場の変化 | 環境対応製品・技術への転換 | 短期~中期 | 大 | ・環境規制強化による自動車業界の産業構造変化(CASE対応加速等) ・気候変動リスク対応に伴う顧客の製造コスト増加、ソフトウェアのコスト抑制・性能向上への要求増加 | ・Mobility分野等のソフトウェア開発に関する技術開発 ・環境対応を重視した製品差別化 | |
| 生活・労働環境の変化 | 短期~長期 | 大 | ・顧客企業の就業環境の変化(在宅勤務/ワーケーション普及等) | ・WEB面談を主体とする顧客アクセスのシステムの活用/新たな技術開発 | ||
| 4.0℃シナリオ | 慢性的な変化 | 平均気温上昇 | 中期~長期 | 大 | ・冷房に係る空調コスト増加 | ・省電力設備導入、再生可能/新エネルギー導入 |
| 急性的な変化 | 自然災害の激甚化(台風、洪水、土砂災害等) | 短期~長期 | 大 | ・自然災害によるサプライチェーン全体における被害の発生 ・エネルギー供給停止や交通機関の麻痺等による業務停止 | ・気候変動対策のBCP策定・強化 ・事業場所移転や事業所分散化の検討 ・テレワーク環境の充実、インフラ強化 | |
| 機会 | 予想される イベント | 予想される 発生時期 | 財務的 影響評価 | 機会の内容 | 対応策 | |
| 1.5℃シナリオ | 政策・規制 | カーボンプライス(炭素税等)導入・増税 | 中期~長期 | 大 | ・温室効果ガス削減に貢献するIT関連サービス需要増加 ・再生可能/新エネルギーの需要増加 | ・気候変動対応(脱炭素・省電力化)に係るICTシステム/ソリューション開発需要の拡大 ・脱炭素化に関する規格やルールに即応可能なシステム開発、新規事業領域の創造 |
| 環境規制強化等に伴うコスト増 | 短期~中期 | 中 | ・ESG情報開示強化による事務負担・システム対応等の需要増加 | |||
| 顧客行動・市場の変化 | 環境対応製品・技術への転換 | 短期~中期 | 大 | ・環境規制強化による自動車業界の産業構造変化(CASE対応加速等) ・気候変動リスク対応に伴う顧客の製造コスト増加、ソフトウェアのコスト抑制・性能向上への要求増加 | ・必要とされる技術分野の特定と人財のスキルアップ | |
| 生活・労働環境の変化 | 短期~長期 | 大 | ・顧客企業の就業環境の変化(在宅勤務/ワーケーション普及等) | |||
| 4.0℃シナリオ | 慢性的な変化 | 平均気温上昇 | 中期~長期 | 大 | ・省エネルギー化に向けたIT活用によるDX需要増加 | ・気候変動対応(脱炭素・省電力化)に係るICTシステム/ソリューション開発需要の拡大 ・脱炭素化に関する規格やルールに即応可能なシステム開発、新規事業領域の創造 |
| 急性的な変化 | 自然災害の激甚化(台風、洪水、土砂災害等) | 短期~長期 | 大 | ・企業のBCP対策・DX化の進展に合わせたシステム需要の増加 | ||