有価証券届出書(新規公開時)
業績等の概要
(1)業績
第7期連結会計年度(自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の改善、設備投資の持ち直し、雇用・所得環境の改善によって個人消費及び株式市場が回復基調で推移しました。同時に、スマートフォン市場も継続的に拡大を続けており、平成26年3月末のスマートフォン保有率は53.5%と過半数を超えるまでに拡大しています(注1)。また、スマートフォン保有者のソーシャルメディア利用率は63.3%に達しており、SNSサービスの普及が進んでいます(注1)。スマートフォンの普及拡大を背景に、平成25年のスマートフォンゲーム市場は前年比78.0%増の5,468億円(注2)、インターネット広告市場は前年比8.1%増の9,381億円(注3)と順調に拡大しました。また、インターネット広告市場は、広告費全体の15.7%を占める(注3)までに成長しました。
当社は、このような環境を踏まえ、注力事業であるアプリ収益化プラットフォーム“metaps”の運営に経営資源を集中してまいりました。また、より成長力の高い企業を目指し、新規プロダクトへの投資のほか、グローバルで引き続き優秀な人材の確保を進めるとともに、新たなプロダクト企画・開発、及び国内から海外市場へ進出する開発者、或いは海外からアジア市場へ展開する開発者など、アプリ開発者のグローバルでのプロモーションのためのサポート体制を構築することを目的として、当事業年度は新たに3拠点を立ち上げ、積極的な投資を行ってまいりました。海外でも、インターネット広告市場は継続して拡大しており、平成25年に12兆円だった市場が、平成27年には16兆円に拡大すると見込まれています。また、モバイル広告市場も平成25年に1.8兆円だった市場が、平成27年には5兆円に達すると言われておりモバイルのより一層の成長が見込まれております(注4)。
サービス開始から3年目を迎えたアプリ収益化プラットフォーム“metaps”につきましては、昨年度の急成長を安定的な収益に繋げるため、継続して高い技術力を有するエンジニアの採用を進めつつ、より広告主のニーズに合ったサービスを提案できるコンサルティングチーム及びオペレーションチームの強化に取り組みました。マーケット分析力やプロモーション提案力に長けたコンサルタントを採用し、グローバルでのプロモーション案件を効率的に運用できるオペレーション体制の強化を図り、これにより、日本国内外問わず、多くのアプリ開発者によってシステム導入が進み、ネットワークの拡大とともに、安定的に広告案件を獲得することができました。
その他サービスおいては、昨年と同様にスマートフォンアプリ運営に加え、当連結会計年度からはオンライン決済プラットフォーム「SPIKE」のベータ版提供を開始しました。
スマートフォンアプリ運営については、平成24年7月にリリースした「REVENGE OF DRAGOON~逆襲の竜騎兵~」に加え、平成26年7月にリリースした「コックマのパズルレストラン」もGooglePlayにおいて人気アプリとしてコアユーザを獲得しており、本来の目的であるマーケティングノウハウの蓄積に限らず安定した売上を確保しています。
また、海外への事業展開につきましては、シンガポール、香港、米国、韓国に続き、新たに台湾、中国(上海)、英国にも拠点を開設しました。また、グローバルで開催されるスマートフォン及びモバイルコンテンツ関連イベントに数多く出展し、マーケティング活動を活発に行ってまいりました。一昨年来の投資の成果として、グローバルでの広告受注が急激に伸び、国内市場に依存しない分散した収益基盤が整いました。
以上のように、アプリ収益化事業に経営資源を集中させ、新規プロダクト等への投資及び海外事業展開を強化した結果、当連結会計年度の売上高は2,265,073千円(前期売上高1,301,671千円、前連結会計年度比74.0%増)、営業損失は488,881千円(前期営業利益22,627千円)、経常損失は510,138千円(前期経常損失2,049千円)、当期純損失は510,818千円(前期当期純利益12,263千円)となりました。
出所(注1) 総務省「平成26年版情報通信白書」
(注2) CyberZ/シード・プランニング「スマートフォン市場動向調査」
(注3) 電通「2013年日本の広告費」
(注4) eMarketer, 2014
第8期第3四半期連結累計期間(自 平成26年9月1日 至 平成27年5月31日)
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、政府による経済・金融政策の効果による企業業績の堅調な推移を背景に、雇用環境や個人所得の一部に回復の兆しがみられるものの、一方で消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動や海外景気の下振れの懸念もあり、経済環境は依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの属するインターネット領域におきましては、スマートフォン市場が継続的に拡大を続けており、平成27年3月末のスマートフォン保有率は60.6%と過半数を超えるまでに拡大しています(内閣府「平成27年3月実施調査結果:消費動向調査」)。同様に、スマートフォンの普及によりアプリ利用も継続して拡大しております。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間においては、主力のアプリ収益化事業は、特に国内売上が継続して好調であり、注力サービスであるアプリ収益化プラットフォーム“metaps”などの既存サービスが堅調に推移した一方で、決済プラットフォーム“SPIKE”をはじめとする新規サービス開発のための先行投資を積極的に実施したことにより引き続き営業損失を計上しております。これらの結果、売上高は2,966,088千円、営業損失は258,641千円、経常損失は257,453千円、四半期純損失は278,093千円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
第7期連結会計年度(自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、アプリ収益化事業における広告媒体獲得のための先行投資をしたこと等により、前連結会計年度末に比べ944,824千円減少し、当連結会計年度末には249,987千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は729,163千円(前連結会計年度は149,527千円の収入)となりました。これは主に広告宣伝活動に起因する税金等調整前当期純損失の計上による支出510,138千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は188,755千円(前連結会計年度は83,746千円の支出)となりました。これは主にシステム開発にかかる無形固定資産の取得による支出169,684千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は40,158千円(前連結会計年度は977,246千円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出23,486千円等によるものであります。
第7期連結会計年度(自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の改善、設備投資の持ち直し、雇用・所得環境の改善によって個人消費及び株式市場が回復基調で推移しました。同時に、スマートフォン市場も継続的に拡大を続けており、平成26年3月末のスマートフォン保有率は53.5%と過半数を超えるまでに拡大しています(注1)。また、スマートフォン保有者のソーシャルメディア利用率は63.3%に達しており、SNSサービスの普及が進んでいます(注1)。スマートフォンの普及拡大を背景に、平成25年のスマートフォンゲーム市場は前年比78.0%増の5,468億円(注2)、インターネット広告市場は前年比8.1%増の9,381億円(注3)と順調に拡大しました。また、インターネット広告市場は、広告費全体の15.7%を占める(注3)までに成長しました。
当社は、このような環境を踏まえ、注力事業であるアプリ収益化プラットフォーム“metaps”の運営に経営資源を集中してまいりました。また、より成長力の高い企業を目指し、新規プロダクトへの投資のほか、グローバルで引き続き優秀な人材の確保を進めるとともに、新たなプロダクト企画・開発、及び国内から海外市場へ進出する開発者、或いは海外からアジア市場へ展開する開発者など、アプリ開発者のグローバルでのプロモーションのためのサポート体制を構築することを目的として、当事業年度は新たに3拠点を立ち上げ、積極的な投資を行ってまいりました。海外でも、インターネット広告市場は継続して拡大しており、平成25年に12兆円だった市場が、平成27年には16兆円に拡大すると見込まれています。また、モバイル広告市場も平成25年に1.8兆円だった市場が、平成27年には5兆円に達すると言われておりモバイルのより一層の成長が見込まれております(注4)。
サービス開始から3年目を迎えたアプリ収益化プラットフォーム“metaps”につきましては、昨年度の急成長を安定的な収益に繋げるため、継続して高い技術力を有するエンジニアの採用を進めつつ、より広告主のニーズに合ったサービスを提案できるコンサルティングチーム及びオペレーションチームの強化に取り組みました。マーケット分析力やプロモーション提案力に長けたコンサルタントを採用し、グローバルでのプロモーション案件を効率的に運用できるオペレーション体制の強化を図り、これにより、日本国内外問わず、多くのアプリ開発者によってシステム導入が進み、ネットワークの拡大とともに、安定的に広告案件を獲得することができました。
その他サービスおいては、昨年と同様にスマートフォンアプリ運営に加え、当連結会計年度からはオンライン決済プラットフォーム「SPIKE」のベータ版提供を開始しました。
スマートフォンアプリ運営については、平成24年7月にリリースした「REVENGE OF DRAGOON~逆襲の竜騎兵~」に加え、平成26年7月にリリースした「コックマのパズルレストラン」もGooglePlayにおいて人気アプリとしてコアユーザを獲得しており、本来の目的であるマーケティングノウハウの蓄積に限らず安定した売上を確保しています。
また、海外への事業展開につきましては、シンガポール、香港、米国、韓国に続き、新たに台湾、中国(上海)、英国にも拠点を開設しました。また、グローバルで開催されるスマートフォン及びモバイルコンテンツ関連イベントに数多く出展し、マーケティング活動を活発に行ってまいりました。一昨年来の投資の成果として、グローバルでの広告受注が急激に伸び、国内市場に依存しない分散した収益基盤が整いました。
以上のように、アプリ収益化事業に経営資源を集中させ、新規プロダクト等への投資及び海外事業展開を強化した結果、当連結会計年度の売上高は2,265,073千円(前期売上高1,301,671千円、前連結会計年度比74.0%増)、営業損失は488,881千円(前期営業利益22,627千円)、経常損失は510,138千円(前期経常損失2,049千円)、当期純損失は510,818千円(前期当期純利益12,263千円)となりました。
出所(注1) 総務省「平成26年版情報通信白書」
(注2) CyberZ/シード・プランニング「スマートフォン市場動向調査」
(注3) 電通「2013年日本の広告費」
(注4) eMarketer, 2014
第8期第3四半期連結累計期間(自 平成26年9月1日 至 平成27年5月31日)
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、政府による経済・金融政策の効果による企業業績の堅調な推移を背景に、雇用環境や個人所得の一部に回復の兆しがみられるものの、一方で消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動や海外景気の下振れの懸念もあり、経済環境は依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの属するインターネット領域におきましては、スマートフォン市場が継続的に拡大を続けており、平成27年3月末のスマートフォン保有率は60.6%と過半数を超えるまでに拡大しています(内閣府「平成27年3月実施調査結果:消費動向調査」)。同様に、スマートフォンの普及によりアプリ利用も継続して拡大しております。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間においては、主力のアプリ収益化事業は、特に国内売上が継続して好調であり、注力サービスであるアプリ収益化プラットフォーム“metaps”などの既存サービスが堅調に推移した一方で、決済プラットフォーム“SPIKE”をはじめとする新規サービス開発のための先行投資を積極的に実施したことにより引き続き営業損失を計上しております。これらの結果、売上高は2,966,088千円、営業損失は258,641千円、経常損失は257,453千円、四半期純損失は278,093千円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
第7期連結会計年度(自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、アプリ収益化事業における広告媒体獲得のための先行投資をしたこと等により、前連結会計年度末に比べ944,824千円減少し、当連結会計年度末には249,987千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は729,163千円(前連結会計年度は149,527千円の収入)となりました。これは主に広告宣伝活動に起因する税金等調整前当期純損失の計上による支出510,138千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は188,755千円(前連結会計年度は83,746千円の支出)となりました。これは主にシステム開発にかかる無形固定資産の取得による支出169,684千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は40,158千円(前連結会計年度は977,246千円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出23,486千円等によるものであります。