有価証券報告書-第17期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の主力事業である収益不動産の販売において、その価格形成に大きな影響を与えるのは、賃料と金利になり、そのうち金利については、長期金利が一つの指標となっております。長期金利は、2020年3月に現金需要の高まりなどから、国債が売り優勢となったことを受け、高水準まで上昇したものの、景気悪化懸念を受け、再び低下し、この先は、新型コロナウイルスの収束次第ではあるものの、主要中央銀行の金融緩和姿勢の維持とそれを受けた各国長期金利の低位安定を背景に当面は現在の水準が続く見通しとなっております。また、不動産市況を左右する購入者マインドは景況感に左右されますが、国内が景気回復に転じるのは、新型コロナウイルスの流行状況に左右され、政府の感染拡大対策が効果を発揮し、早期に収束すれば回復軌道に復帰する見通しも立ちますが、早期に回復軌道に転じても、インバウンド需要や貿易活動が元の水準に戻るには、時間を要する見込みであり、個人消費も所得環境の悪化が重石となり、緩やかな回復ペースになるのではないかと見通しております。このような外部環境から、当社では引き続き、業界トップへの登頂を諦めず“登頂ダイエット”という事業方針のまま事業を継続する方針ではありますが、今は、ヒト(組織や働き方)、モノ(資産性の高い物件の調達)、カネ(資金水準と資金調達力)、情報(DXによる情報活用力)の強化を図るときと位置付けております。
業界全体としては、用地価格の高騰などの影響により新築供給数は減少傾向にあり、中古の取引が活発になっていたものの、不動産業への警戒感や一昨年来の不動産投資における一部の金融機関や不動産業者の不適切融資問題に加え、新型コロナウイルスの影響で、業者の選別は厳しくなっており、中古の買取能力にも優劣がついてきている状況と考えております。当社としては、仕入れ情報力と開発力を最大限に活かした新築物件の開発及び販売増加と資金力を活かした中古物件の買取及び販売増加の両輪で、引き続き、業界トップを目指しつつコストとバランスシートのダイエットを行う“登頂ダイエット”という事業方針を続けてまいります。しかしながら、新型コロナウイルスによる不確かな状況のため、立地とその開発費の低減を重要事項と捉え、新築、中古問わず、立地と買値の見極めだけは厳しくしていく方針であります。また、新型コロナウイルスの収束を見据えつつ、緊急事態宣言を契機に始まった働き方の変化を機会ととらえ、更なる働き方改革に取組み、より効率よく、生産性を落とすことのない働き方改革を行っていくことを予定しており、加えて、当事業年度より推進しているDXもさらに推進していくことから、この領域での一定の投資を予定しております。
当社は、このような経営環境、事業環境の中、更なる成長を成しえるために、「収益不動産総合商社のリーディングカンパニー」、「利益創造力の最大化」、「進化・変革とサステナビリティの共存」という中期ビジョン達成を目指し、環境の変化に敏感に対応するとともに、以下の経営課題に取り組んでまいります。
(1) DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進(DX2.0への進化)
不動産業は古い業態のため、DXの余地が多くあり、ここに利益創造力の最大化のチャンスが多く存在していると考えておりました。そのため、当社では2019年度よりDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に本格的に取り組み、自動化・省力化による人的工数の削減やコストの削減を実現してまいりました。今後は、工数・コスト削減という視点のみならず、生産性向上というアップサイドの付加価値創造領域におけるDXを強く推進し、更なる利益創造力の最大化を図ってまいります。
(2) 物件開発力と市況変動リスクへの耐性の強化
主力事業における将来のパイプライン確保のためには、開発用地をはじめとする物件の調達力が非常に重要になってまいります。そのため、この領域における人材獲得をはじめとする投資の強化や関係業者とのリレーションの更なる強化などにより、圧倒的情報力を持つとともに、収益不動産デベロッパーとしてのノウハウによる強みや機動的な資金による強みを最大限に活用し、物件開発力を強化してまいります。また、新型コロナウイルスの影響により、不確実性が高まる情勢となってきていることから、物件開発力の強化と同時に、立地と買値の厳選による市況変動リスクへの耐性強化も実施してまいります。
(3) 財務体質の強化
新型コロナウイルスによる不確実性の高まりにより、金融機関の融資姿勢の後退の可能性は否定できない状況となっております。仮に後退局面に入ったとしても安定した資金調達を実現するため、自己資本の確保やキャッシュ・ポジションの維持・向上、優良資産の確保、ストック収入の確保などに取組み、財務体質の強化を図ってまいります。
(4) マーケティング力の強化及び知名度の向上
当社では、「不動産投資Times」をはじめとする各種オウンドメディアやウェブ広告を中心とするウェブマーケティングにより新規顧客の拡大を推進しております。また、2019年度には、不動産投資型クラウドファンディングのサービスサイト「Rimple」をオープンし、新しい顧客層の獲得に成功しつつあります。一方で、商品コンセプトの認知やブランド名拡散のため、投資用マンションについては「クレイシア」、コンパクトマンションについては「ヴァースクレイシア」、都市型アパートについては「ソルナクレイシア」というブランド展開をしております。今後も、これらを軸としたマーケティングに注力し、ブランドPR、コーポレートPRによる知名度向上も図りながら、更なる顧客層の拡大、新規顧客の獲得を推進し、安定した顧客基盤を構築することで、事業の安定性と発展性を向上してまいります。
(5) 働き方改革の推進(働き方2.0への対応)
当社では、昨今の新型コロナウイルスの影響により、急速にリモートワークが推し進められたと認識しております。現在は、ウェブ会議やメッセージツールによるコミュニケーションの実施などにより業務効率向上が図られておりますが、今後はさらに進化を遂げ、より効率よく、生産性を落とすことのない働き方2.0へと従業員の働き方も移行していく必要があると考えております。当社では、これに対し、より効率よく、より効果的な働き方となるよう、仕組、制度、システム等を検討していくこととしております。
(6) 組織力の強化
当社では、毎年人員規模が拡大しており、各部署の人員増加だけではなく、組織機能追加により部署数も増加しております。これに加えて、働き方改革により、場合によってはコミュニケーションが希薄になり、組織の統制と従業員のシナジー発揮に支障をきたす可能性もあると考えております。そのため、ビジョンやミッション、方針等の共有をさらに図り、役割と責任をより一層明確化し、業務の仕組化などを行うことで組織力を強化し、一貫した指揮命令系統の構築とシナジーの発揮を図ってまいります。
(7) 新規事業の開発
中期ビジョンにおける「進化・変革とサステナビリティの共存」という観点及び将来の成長性確保という観点において、新規事業の展開を行っていく必要があります。そのため、新規事業の展開に向けた事業開発等を積極的に検討していくことに取り組んでまいります。
(8) コンプライアンス経営の強化
一昨年来の一部金融機関や不動産業者の不適切融資の問題により、当社の事業領域におけるコンプライアンス体制は、より一層重要性が増しているものと認識しております。当社では、予てよりコンプライアンス経営の重要性を認識しており、重要な経営課題の1つとして、コンプライアンス体制及びコーポレート・ガバナンスの強化に努めております。その一環として、内部統制基本方針を定めており、同方針の適切な運用を行っております。また、役員・従業員におけるコンプライアンス関連規程の共有、遵守に加え、倫理観と社会的良識をもった行動により、社会から信頼される会社として認識されるよう努めてまいります。
当社の主力事業である収益不動産の販売において、その価格形成に大きな影響を与えるのは、賃料と金利になり、そのうち金利については、長期金利が一つの指標となっております。長期金利は、2020年3月に現金需要の高まりなどから、国債が売り優勢となったことを受け、高水準まで上昇したものの、景気悪化懸念を受け、再び低下し、この先は、新型コロナウイルスの収束次第ではあるものの、主要中央銀行の金融緩和姿勢の維持とそれを受けた各国長期金利の低位安定を背景に当面は現在の水準が続く見通しとなっております。また、不動産市況を左右する購入者マインドは景況感に左右されますが、国内が景気回復に転じるのは、新型コロナウイルスの流行状況に左右され、政府の感染拡大対策が効果を発揮し、早期に収束すれば回復軌道に復帰する見通しも立ちますが、早期に回復軌道に転じても、インバウンド需要や貿易活動が元の水準に戻るには、時間を要する見込みであり、個人消費も所得環境の悪化が重石となり、緩やかな回復ペースになるのではないかと見通しております。このような外部環境から、当社では引き続き、業界トップへの登頂を諦めず“登頂ダイエット”という事業方針のまま事業を継続する方針ではありますが、今は、ヒト(組織や働き方)、モノ(資産性の高い物件の調達)、カネ(資金水準と資金調達力)、情報(DXによる情報活用力)の強化を図るときと位置付けております。
業界全体としては、用地価格の高騰などの影響により新築供給数は減少傾向にあり、中古の取引が活発になっていたものの、不動産業への警戒感や一昨年来の不動産投資における一部の金融機関や不動産業者の不適切融資問題に加え、新型コロナウイルスの影響で、業者の選別は厳しくなっており、中古の買取能力にも優劣がついてきている状況と考えております。当社としては、仕入れ情報力と開発力を最大限に活かした新築物件の開発及び販売増加と資金力を活かした中古物件の買取及び販売増加の両輪で、引き続き、業界トップを目指しつつコストとバランスシートのダイエットを行う“登頂ダイエット”という事業方針を続けてまいります。しかしながら、新型コロナウイルスによる不確かな状況のため、立地とその開発費の低減を重要事項と捉え、新築、中古問わず、立地と買値の見極めだけは厳しくしていく方針であります。また、新型コロナウイルスの収束を見据えつつ、緊急事態宣言を契機に始まった働き方の変化を機会ととらえ、更なる働き方改革に取組み、より効率よく、生産性を落とすことのない働き方改革を行っていくことを予定しており、加えて、当事業年度より推進しているDXもさらに推進していくことから、この領域での一定の投資を予定しております。
当社は、このような経営環境、事業環境の中、更なる成長を成しえるために、「収益不動産総合商社のリーディングカンパニー」、「利益創造力の最大化」、「進化・変革とサステナビリティの共存」という中期ビジョン達成を目指し、環境の変化に敏感に対応するとともに、以下の経営課題に取り組んでまいります。
(1) DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進(DX2.0への進化)
不動産業は古い業態のため、DXの余地が多くあり、ここに利益創造力の最大化のチャンスが多く存在していると考えておりました。そのため、当社では2019年度よりDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に本格的に取り組み、自動化・省力化による人的工数の削減やコストの削減を実現してまいりました。今後は、工数・コスト削減という視点のみならず、生産性向上というアップサイドの付加価値創造領域におけるDXを強く推進し、更なる利益創造力の最大化を図ってまいります。
(2) 物件開発力と市況変動リスクへの耐性の強化
主力事業における将来のパイプライン確保のためには、開発用地をはじめとする物件の調達力が非常に重要になってまいります。そのため、この領域における人材獲得をはじめとする投資の強化や関係業者とのリレーションの更なる強化などにより、圧倒的情報力を持つとともに、収益不動産デベロッパーとしてのノウハウによる強みや機動的な資金による強みを最大限に活用し、物件開発力を強化してまいります。また、新型コロナウイルスの影響により、不確実性が高まる情勢となってきていることから、物件開発力の強化と同時に、立地と買値の厳選による市況変動リスクへの耐性強化も実施してまいります。
(3) 財務体質の強化
新型コロナウイルスによる不確実性の高まりにより、金融機関の融資姿勢の後退の可能性は否定できない状況となっております。仮に後退局面に入ったとしても安定した資金調達を実現するため、自己資本の確保やキャッシュ・ポジションの維持・向上、優良資産の確保、ストック収入の確保などに取組み、財務体質の強化を図ってまいります。
(4) マーケティング力の強化及び知名度の向上
当社では、「不動産投資Times」をはじめとする各種オウンドメディアやウェブ広告を中心とするウェブマーケティングにより新規顧客の拡大を推進しております。また、2019年度には、不動産投資型クラウドファンディングのサービスサイト「Rimple」をオープンし、新しい顧客層の獲得に成功しつつあります。一方で、商品コンセプトの認知やブランド名拡散のため、投資用マンションについては「クレイシア」、コンパクトマンションについては「ヴァースクレイシア」、都市型アパートについては「ソルナクレイシア」というブランド展開をしております。今後も、これらを軸としたマーケティングに注力し、ブランドPR、コーポレートPRによる知名度向上も図りながら、更なる顧客層の拡大、新規顧客の獲得を推進し、安定した顧客基盤を構築することで、事業の安定性と発展性を向上してまいります。
(5) 働き方改革の推進(働き方2.0への対応)
当社では、昨今の新型コロナウイルスの影響により、急速にリモートワークが推し進められたと認識しております。現在は、ウェブ会議やメッセージツールによるコミュニケーションの実施などにより業務効率向上が図られておりますが、今後はさらに進化を遂げ、より効率よく、生産性を落とすことのない働き方2.0へと従業員の働き方も移行していく必要があると考えております。当社では、これに対し、より効率よく、より効果的な働き方となるよう、仕組、制度、システム等を検討していくこととしております。
(6) 組織力の強化
当社では、毎年人員規模が拡大しており、各部署の人員増加だけではなく、組織機能追加により部署数も増加しております。これに加えて、働き方改革により、場合によってはコミュニケーションが希薄になり、組織の統制と従業員のシナジー発揮に支障をきたす可能性もあると考えております。そのため、ビジョンやミッション、方針等の共有をさらに図り、役割と責任をより一層明確化し、業務の仕組化などを行うことで組織力を強化し、一貫した指揮命令系統の構築とシナジーの発揮を図ってまいります。
(7) 新規事業の開発
中期ビジョンにおける「進化・変革とサステナビリティの共存」という観点及び将来の成長性確保という観点において、新規事業の展開を行っていく必要があります。そのため、新規事業の展開に向けた事業開発等を積極的に検討していくことに取り組んでまいります。
(8) コンプライアンス経営の強化
一昨年来の一部金融機関や不動産業者の不適切融資の問題により、当社の事業領域におけるコンプライアンス体制は、より一層重要性が増しているものと認識しております。当社では、予てよりコンプライアンス経営の重要性を認識しており、重要な経営課題の1つとして、コンプライアンス体制及びコーポレート・ガバナンスの強化に努めております。その一環として、内部統制基本方針を定めており、同方針の適切な運用を行っております。また、役員・従業員におけるコンプライアンス関連規程の共有、遵守に加え、倫理観と社会的良識をもった行動により、社会から信頼される会社として認識されるよう努めてまいります。