有価証券報告書-第15期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/28 16:01
【資料】
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【項目】
130項目
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「One Asia -アジア黄金期におけるリーディングカンパニーになる-」をビジョンに、アジア経済圏の中で生まれるあらゆる変化を事業機会として捉え終わりなき成長を続けていくことをミッションとして、「オンライン旅行事業」「ITオフショア開発事業」「投資事業」を柱に、以下の事業展開を通じてアジアを繋ぐ架け橋となることを基本方針としております。
(2)経営環境、及び新型コロナウイルス感染症の拡大に関する当社グループへの影響
当連結事業年度における我が国経済は、昨年度から続きCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)により、多くの国において海外渡航制限や外出禁止等の措置が取られ、世界的に旅行需要が停滞している現況となっており、経済活動の低迷により先行きが不透明な状況となっております。当社は当該感染症の推移とともに今後も市場動向を注視しております。
このような状況のもと、当社は、エアトリグループの”リ・スタート”に向けたグループ内の事業ポートフォリオの分散及び再構築の一環として、前期より各種施策およびコスト削減施策に取り組んでおります。これらの成果が継続して実現されていることから、海外旅行領域を除く既存事業がいずれも好調に推移しました。
当社グループは、上記新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの事業等リスクに影響を受けつつも、引き続き従業員とその家族、個人ユーザー様、クライアント及び外部協力パートナー等、当社のステークホルダーの安全確保や感染拡大防止を最優先に考えながら事業活動に取り組んでいます。
また、当社は、取締役会や経営戦略会議において、当該感染症が当社グループに与えるリスクに対応するための施策について議論・決議し、実現しています。当該リスクに対応するために実現した経営施策の詳細については、「2[事業等のリスク](新型コロナウイルス感染症の拡大に関する当社グループへの事業等リスク影響と経営施策)」をご参照ください。
(3)中長期的な経営戦略
当社は、上場時2016年3月から当年度2020年9月までの4年半を「第1ステージ」として捉え翌年度2021年9月期を「第2ステージの始まり」として、"リ・スタート"しております。
当社は、当事業年度において、事業ポートフォリオの分散及び再構築を行い、昨年度から行っている不採算事業からの撤退およびコスト削減を継続して実施しております。その結果、当連結累計期間において2,514百万円の純利益を計上しております。
2021年9月期では、GoToトラベルキャンペーンに伴う国内旅行領域の売上収益の回復基調、及び上記減損計上による圧倒的に軽い固定費での事業運営が見込まれます。
各事業セグメントの経営戦略は、以下となります。
① オンライン旅行事業
オンライン旅行事業においては、第一に「エアトリ旅行事業」として、当社が創業当時からオンラインに特化したOTA(Online Travel Agent)として、お客様へ便莉なサービスを展開してまいりました。
スマートフォン及びPCにおいて国内航空券を中心とした旅行商材の比較サイトによる直販(BtoC)を主軸としたオンライン販売を行っております。
これまでの航空券市場においては、消費者に認知され、確立されたブランドが存在しないものと認識しておりました。
そこで、当社が総合旅行プラットフォーム「エアトリ」のブランド認知を強化することにより、オーガニックでの流入の増加を見込み、利益向上を目指しております。さらに、業界最大規模の国内航空券取扱と各航空会社、東日本旅客鉄道との継続提携等により強い顧客基盤及び販売網を有しており、これらが強い競争力を発揮し競合他社との競争優位性なっています。
第二に、「訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業」として、エアトリ旅行事業で蓄積したノウハウを、いち早く訪日外国人向けサービス及び民泊運営企業向けサービスとして展開してまいりました。今後のインバウンド需要拡大に向けて、訪日旅行客向けキャンピングカーレンタルや、Wi-Fiレンタル、多言語対応サービスの展開など、シェアリングエコノミーをはじめとした旅行事業を提供しております。
これまで、各海外旅行代理店やWeb媒体への日本国内航空券の横断検索、予約販売システムの多言語OEM提供を行ってきました。これらに加え、訪日外国人の5人に1人が利用している「Airbnb」と日本初の公式パートナーとなり、物件の登録から物件運用までをワンストップでサポートする"民泊プラットフォーム"、及び当社グループ会社が米国大手のキャンピングカーレンタル会社El Monte Rents, Inc.の全世界販売代理店の訪日旅行客受け入れ先となり、訪日旅行客のキャンピングニーズを取り込む"キャンピングカーレンタル"を推進し、一層の業容拡大を目指しております。これら、エアトリ旅行事業にて関係構築された大手企業様との連携強化が、当社の競争優位となっております。
新型コロナウイルス感染症拡大により、国内外の収益及び利益が減少しましたが、GoToトラベルキャンペーンの追い風、オペレーション業務の事業分離及び固定費用の削減により、旅行事業の収益及び利益の回復が見込まれます。
第三に、今後は航空券・宿泊など旅行領域に留まらない新規領域についても拡大を推進し、業容拡大を目指します。「メディア事業」として、当社子会社である株式会社まぐまぐと連携し、世界中からクリエイター等のコンテンツを集め、その情報に価値を感じる人の手元に届ける仕組みを開発・提供しています。
また当社投資先と連携して「旅行・出張」×「医療」の分野においても包括的な取組を行い、提携する医療機関・クリニックによる国内外の旅行・出張時におけるPCR検査・抗体検査サービス等の提供も進めております。エアトリ旅行事業で関係構築されたお客様を当社の競争優位源泉として捉え、ヘルスケアやPCR検査を展開する医療機関にスムーズにお繋ぎすることで、お客様の心を豊かにし、安心安全に旅行していただくために取り込んでおります。
② ITオフショア開発事業
ITオフショア開発事業においては、ホーチミン、ハノイ、ダナンの3拠点を各プロジェクトにあった拠点間の最適化を一層推進し、多拠点や他国への展開を行ってまいります。
これまで、日本国内で行うことが多かったシステム開発の上流工程(要件定義等)について、オフショア化を推進していくことにより、受注できるプロジェクト範囲の拡大しております。ITハイブリッド開発では専任の開発メンバーをアサインすることでノウハウが蓄積していただくことが期待されています。
また、発注側と開発側の連携不足が原因でプロジェクトが失敗遅延するケースを見ますが、当社グループでは、発注側に日本での実務経験が長いベトナム人プロジェクトマネージャーが入ることで、認識の齟齬なく上流工程から下流工程まで一気通貫した開発ソリューションの提供が可能です。専任の開発メンバーをアサインさせていただいており、これらを当社の競争優位源泉としてサービス展開することで、お客様の業務効率向上を実現しております。
新型コロナウイルス感染症拡大により今期の売上収益は減少しましたが、GoToトラベルキャンペーンの追い風もあり、国内旅行市場から回復するものと見込んでいます。当社のオンライン旅行事業の回復を促進するためにITオフショア開発事業を活用することで、競合他社との競争優位性を向上させております。
③ 投資事業
投資事業においては、成長企業への投資を通じて投資先企業との協業等によるシナジーを追求しており、M&A戦略も含めて推進しております。
当社グループは、上場を目指すグループ会社や投資先も有しており、当連結会計年度においては、投資先を66社まで拡大しております。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い一部銘柄に影響を及ぼしたものの、当社IPO案件の投資先3社の新規上場による利益享受もあり、前年同期比の増収となっています。
これらのIPO案件の実現に伴うノウハウが本事業の競争優位源泉となっており、今後においても成長・再生企業への投資の促進、投資先の育成や企業価値向上を図っております。
(4)対処すべき課題
当社エアトリグループは、①エアトリ旅行事業を主軸として、②訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業、③ITオフショア開発事業、④メディア事業、⑤投資事業を事業領域として、既存事業の成長継続と新規事業の創出を推進していくことにより、グループ全体の成長を目指します。
withコロナ及びafterコロナへ向けて「リ・スタート」し、下記の事項を対処すべき課題としております。
ア.GoToトラベルキャンペーンの活用による国内旅行需要の確実な取り込み
当社は、自社ブランドであるインターネット予約サイト「エアトリ」を中心に、自社媒体インターネットサイトによる旅行商品の販売を行っております。
政府機関・現地パートナー・航空会社との連携強化を推進し、旅行代金の一部補助等GoToトラベルキャンペーン再開による国内旅行需要喚起策を積極的に活用してまいります。
イ.エアトリのブランドを活用したマス向けの大規模プロモーションの検討
当社は航空券取扱高業界最大手のOTAサービスとして、「エアトリ」ブランドの活用及びオーガニック流入を活かしたマーケティング戦略の推進により、新しい旅の形に対応してまいります。
ウ.ITリテラシー・開発力を活かした新しい旅・生活の形に対応したサービス
当社が行っているインターネットを通じた旅行商品の販売は、購入者及びクライアントにとっていかに情報量が豊富であるか、いかにレスポンスが早いか、いかに安い価格で提供できるか、いかに利便性が良いか等々が必要不可欠なものであります。インターネットを利用して旅行商品を購入しようとするユーザー様は、それら全てのサービスを求めて様々なサイトを検索・閲覧しております。当社では、当該機能等をより強化し、よりクライアント・ライクなシステムを提供することを目的に、今後もシステム技術の研鑽とインフラの構築を行って参ります。
また、afterコロナにより変化が想定される旅行スタイル・ライフスタイルを捉え、新たなビジネスモデルやサービス開発を目指しております。
エ.グループ主要子会社の上場準備
メールマガジン(メルマガ)の配信プラットフォームで老舗の「まぐまぐ!」を運営する株式会社まぐまぐが、2020年9月24日にJASDAQスタンダードに新規上場いたしました。また、オフショア開発を手掛ける当社持分法適用会社である株式会社ハイブリッドテクノロジーズが2021年12月23日に東京証券取引所マザーズへの新規上場いたしました。その他当社グループ主要子会社の上場準備も進めており、引き続き、当社グループ全体の企業価値を向上させてまいります。
オ.コスト削減
人手が介在せずにオペレーションが可能な業務のシステム自動化を図り、顧客サービス利便性を向上させながら、管理コストを削減しております。
新型コロナウイルス感染症拡大に関する当社の経営施策処については、「2[事業等のリスク](新型コロナウイルス感染症の拡大に関する当社グループへの事業等リスク影響と経営施策)」をご参照ください。

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