有価証券報告書-第69期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/24 14:58
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有報資料

以下は、事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当連結会計年度末現在、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考える、当社グループの事業等における主要なリスクについて記載しております。
当社グループでは、リスクの重要度を判断する際に、三井住友トラスト・グループにおけるリスク管理のプロセスを参考に、リスクの「発生蓋然性」と当該リスクが顕在化した場合の「影響規模」を考慮しています。また、一連のリスク管理活動を適切かつ円滑に実施するために必要なリスクガバナンス体制(スリーラインズ・オブ・ディフェンス)を整備し、リスク発生の回避とリスクが顕在化した際における影響の極小化に努めております。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)リスクの重要性に係る判断
当社グループは、リスクの重要性を判断するにあたって、リスクの「発生蓋然性」と当該リスクが顕在化した場合の「影響規模」を基準としています。
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(2)リスクガバナンス体制
当社グループは、グループ全体のリスクガバナンス体制として、各事業によるリスク管理(ファーストライン・ディフェンス)、リスク統括部及びリスク管理各部によるリスク管理(セカンドライン・ディフェンス)、監査部による検証(サードライン・ディフェンス)の三線防御体制(スリーラインズ・オブ・ディフェンス)を構築しています。
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(3)主要な事業等リスクの概要
上記(1)リスクの重要性に係る判断に基づく、当社グループにおける主要な事業等リスクは以下の通りです。
① 特に重要なリスク
(ア)新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴う当社グループの業績、事業運営への影響(リスク)
(イ)大口与信先の信用悪化リスク
(ウ)調達金利上昇による金利変動リスク
(エ)サイバー攻撃による業務運営への影響(リスク)
② その他の重要なリスク

以下に、詳細内容を記載しております。
① 特に重要なリスク
(ア) 新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴う当社グループの業績、事業運営への影響(リスク)
リスクの概要・ 新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により国内外の景気が悪化し、その結果、取引先の破綻等に伴い当社債権が回収不能となり、想定以上の信用コスト(引当・償却コスト)が発生するリスク。
・ 上記の国内外の景気悪化等により、取引先の業務の縮小や投資意欲の減退等が進み、当社グループの各事業の営業活動が停滞して事業計画が進捗しないリスク。
・ 上記の国内外の景気悪化等により、日本型オペレーティング・リース(JOL)事業での投資家への出資持分の販売が進まず、当社グループで募集残を抱えるリスク。
・ 上記の国内外の景気悪化や金融市場の混乱等により資金流動性の低下や急激な市場金利の上昇が生じた場合、あるいは当社グループや親会社等(三井住友信託銀行株式会社・パナソニック株式会社(現パナソニックホールディングス株式会社))の業績や財務状況が悪化した場合、資金調達コストが増加するリスク、また十分な資金量の持続的な確保が困難になるリスク。
・ 当社グループの役員及び社員等(以下「役職員」)、関係者への感染が発生・増加して、当社グループの業務遂行が大幅に制限される、ないし業務継続が困難となるリスク。
顕在化の可能性・ 新型コロナウイルス感染症に伴う国内外の景気悪化や業務遂行の制限等は2019年度から既に顕在化していますが、債権の回収に大きな影響を与えると考えられる事象、資金調達コストの大幅な増加や資金調達面で懸念となる事象は発生しておりません。
・ ただし、新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない場合、あるいは一旦収束後に再度感染拡大した場合、上記リスクが顕在化する可能性があります。
想定される影響・ 新型コロナウイルスの感染拡大地域、影響期間にもよりますが、最悪の場合には、当社業績、事業運営に極めて大きな影響を及ぼすと考えられます。
対応策・ 新型コロナウイルス感染症の影響が懸念される特定の業種に属する一部の与信先について、将来発生すると予想される信用損失額を見積もって、2019年度から予防的な引当金を計上しております。なお、当連結会計年度では、対象となる業種等を見直した上で見積りを行っております。


・ 不測の事態においても十分な資金量を確保できる態勢にすべく、三井住友信託銀行株式会社との間で間接調達枠を確保しております。併せて、資金調達環境が段階的に悪化する場合に備えて、三井住友信託銀行株式会社のALM運営を参考に、資金調達フェイズ(状況)の判定や資金調達余力をモニタリングする等、ALM管理の高度化を進めております。
・ 新型コロナウイルスの感染拡大に対して、当社グループの社員の安全を最優先としつつも円滑な業務運営を継続するため、当社の社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、社内外の環境や状況変化に合わせて機動的な業務運営の見直しを行っております。具体的には、在宅勤務や時差出勤等の拡充、業務フローの簡素化、各種会議体の運営や報告物の見直し等を進めております。「緊急対策本部」は、設置の必要性に照らし、平時の態勢に復帰しても支障がないと本部長(社長)が判断するまでの間、設置することとしています。

(イ) 大口与信先の信用悪化リスク
リスクの概要・ 当社グループは、総資産のうち営業資産が大半を占めており、主な営業資産は「リース・割賦」「ファイナンス」「クレジット」等の各種与信取引から生じる債権となっております。従って、当社の事業上の最大のリスクは、リース取引等の債権が取引先の破綻等により回収不能となる信用リスクです。特に、大口の法人与信取引先の短期間での信用悪化は、当社の信用コストに大きな影響を及ぼします。
顕在化の可能性・ 当連結会計年度末時点の大口与信先の中に、信用リスクが具体的に顕在化している先(資産査定の債務者区分で正常先以外と判定される先等)は、発生してはいるものの、当該与信先につきましては適切に引当を計上しております。なお、不良債権の水準は引き続き低位で安定しています。
・ しかし、今後、国内外の景気悪化等の環境変化が生じた場合には、信用リスクが顕在化する可能性があります。特に、ロシア・ウクライナ情勢による経済面への影響は現在も広がりつつあり、今後信用リスクが顕在化していく可能性があり、その結果、大口の与信取引先での回収不能等により不良債権が増加する可能性があります。
想定される影響・ 大口の与信取引先での回収不能等により不良債権が増加した場合、個別貸倒引当金の繰入や一般貸倒引当金の追加繰入等に伴って、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対応策・ 法人向けのリース取引等の場合、信用力(社内信用格付等)や与信金額に応じて決裁権限を分け、個別案件審査を慎重に行い、リース物件の将来中古価値等も勘案のうえ、取引の可否判断を行っております。
・ 取引開始後も、親会社(三井住友信託銀行株式会社)と同様の基準に基づいた資産査定を行い、定期的に取引先の状況をモニタリングするとともに、担保処分等による回収可能見込額や貸倒実績率等を勘案し、貸倒引当金を計上しております。
・ さらに、特定の企業や業種に与信残高が集中しないように、ポートフォリオ管理を行い、定期的に取締役会等に報告を行っております。
・ 海外向け与信、現地法人の与信については、日系商流の取引先を中心に、取引先の属する国のカントリーリスクも勘案のうえ、取組可否判断を行っております。

(ウ) 調達金利上昇による金利変動リスク
リスクの概要・ 当社グループでは、リース取引等に係る必要資金を金融市場や取引金融機関から調達していますが、事業構造上、他のリース会社と同様に、総資産に対する有利子負債の割合が、一般の事業会社よりも高くなっています。
・ 資産(通常のリース取引の債権等)から生じる収入は、契約時に決められ契約期間中は変動しませんが(固定金利)、負債(リース物件取得資金等の借入等)に係る利息支払は、資産よりも短期の固定金利ないし変動金利となっております(利鞘の確保)。このため、金利水準が上昇した場合には資金原価が増加し利鞘が縮小するリスク、すなわち、資産運用と資金調達の期間ミスマッチによる金利変動リスクを有しております。
顕在化の可能性・ 金利変動リスクは、ALM管理(資産と負債を総合的に管理する手法)により、金利変動に伴うリスク量を適切に管理しており、当連結会計年度末時点では、当該リスクは顕在化しておりません。
・ しかし、今後、米国における金融引き締め等による金利上昇等、国内外の経済・金融環境の変化や金融市場の混乱等を要因に、国内金利が急激に上昇する場合や、当社グループや親会社等の業績や財務状況の悪化等により当社グループの資金調達金利が上昇した場合に、金利変動リスクが顕在化する可能性があります。
想定される影響・ 当社グループの資金調達金利が想定を超えて急激に変動した場合、通常よりも著しく不利な金利水準での調達を余儀なくされ、資金調達コストが上昇し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対応策・ 金利変動リスクに対しては、ALM管理態勢を構築して管理をしております。具体的には、関連の規則を制定し、ALM基本方針及び基本計画を策定しています。金利リスク量は、半期ごとに上限値を設定のうえ、月次で計測結果をモニタリングし、会議体(「ALM審議会」)及び親会社(三井住友信託銀行株式会社)に報告しているほか、四半期ごとに取締役会に報告をしています。
特に、米国における金利上昇の動向については、モニタリングの強化を図っております。

(エ) サイバー攻撃による業務運営への影響(リスク)
リスクの概要・ サイバー攻撃、具体的には、マルウェア(不正かつ有害な動作を行う意図で作成された悪意あるソフトウエア)の感染、DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)及びビジネスメール詐欺等は、国内でも増加が見られ、金融業界全体でますます大きな脅威となっています。外部からの不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等により、事業活動に悪影響が生じ損失が発生するリスクがあります。
顕在化の可能性・ 当連結会計年度末時点では、特に外部からの不正アクセスやコンピューターウイルスの侵入等による業務影響が生じる事態は発生しておりません。
・ 当社グループでは、営業部門での機動的な業務推進及び働き方改革の一環として、モバイルワークや在宅勤務に対応しております。会社貸与のモバイル端末の情報セキュリティは、社内で利用する端末と同レベルの仕様を確保していますが、外出先や自宅等でサイバー攻撃を受けた場合に、使用者が十分な防御対応がとれず、業務影響が生じる事態が発生する可能性があります。
想定される影響・ サイバー攻撃により、当社グループのサービスの停止や情報漏洩(顧客情報、当社グループの経営・業務運営上の情報等)、データの破壊・改ざん等が発生し、当社グループの業務運営や業績、財務状況に悪影響を与える可能性があります。

対応策・ 情報セキュリティリスク管理に関する規則・ルールを制定、サイバー攻撃に対する備え・未然防止対応を行っています。
具体的には、標的型攻撃メール訓練の継続実施や、CSIRT(シーサート)協議会や親会社(三井住友信託銀行株式会社)等を通じた最新の情報セキュリティ関連情報の収集と社内への啓蒙(在宅勤務開始前の研修等)、親会社と連携してのログの監視、マルウェアやDDos攻撃への対策強化等の技術的なセキュリティ向上策の実施、サイバーセキュリティに関する第三者評価の実施(前連結会計期間内に実施、重要度・緊急度高の課題は無しの評価)等、多様化するサイバー攻撃への対応を推進しております。

② その他の重要なリスク
リスクの概要上記のほか、以下のようなリスクの発生を想定しております。
・ [親会社等との関係に係るリスク] 親会社等(三井住友信託銀行株式会社、パナソニック株式会社(現パナソニックホールディングス株式会社))との関係の変化、あるいは上記の親会社の業績や事業内容の変化が、当社グループの事業に影響を及ぼすリスク。
・ [資金調達に関わるリスク(流動性リスク)] 経済・金融環境や当社グループ固有の事態発生に起因して、円滑な資金調達が難しくなるリスク。
・ [業務運営(オペレーション)に関わるリスク] 各種災害等、システムに係る障害等、役職員による事務過誤・顧客情報漏洩・不正等により、円滑な業務運営ができなくなるリスク、あるいは巨額の損失が発生するリスク。
・ [コンプライアンスに関わるリスク] 役職員が法令・規制等を遵守しなかった場合、法的検討が不十分であった場合、現行の制度や基準、当局の見解が将来大幅に変更された場合に、損失発生や業務制限を受けるリスク。
・ [設備投資の動向に係るリスク] 国内外の景気悪化等により、国内の設備投資需要・リース投資需要が大きく減退し、それに伴って当社グループのリース取扱高が大幅に減少するリスク。
・ [M&A失敗、競争激化リスク] 事業拡大の一環として実施した事業買収や出資について想定した効果が得られないリスク。同業他社や他業態からの新規参入で競争が激化し、新商品等の開発が進捗せず、事業計画が実現できないリスク。
・ [アセットリスク] オペレーティング・リース取引における賃貸物件の残価について、将来の景気悪化や対象物件の市場価値の低下等により、処分損失や減損損失を生じるリスク。
・ [投資家へのJOL出資持分販売不芳によるリスク] 日本型オペレーティング・リース(JOL)事業での投資家への出資持分の販売が進まず、当社グループで募集残を抱えるリスク。
・ [為替リスク] 外貨建資産・負債について、為替リスクが適切にヘッジできなかった場合に、為替レートの変動により為替差損が発生するリスク。
・ [人材不足リスク] 当社グループの事業展開・事業継続に必要な人材を確保・育成できないリスク。
顕在化の可能性・ 当連結会計年度末時点では、当該リスクは顕在化しておりません。
想定される影響・ 上記のリスクが顕在化した際のインパクトが大きくかつ長期に亘る場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対応策・ 当社グループでは、これらの想定されるリスクについて、取締役会や経営会議、各種委員会等に定期的に状況を報告するとともに、各種対応方針についての意思決定を行い、リスク顕在化の影響の極小化を図っております。

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