有価証券報告書-第7期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
人生は「ある日」の積み重ねでできています。そして住宅を持つ日は、お客さまにとってかけがえのない「ある日」。当社グループは、住み替える人々に必要なさまざまなサービスと商品を、全国の店舗をはじめとする多様なチャネルを通じご提供することで、お客さまの大切な「ある日」が最高のものとなるようにお手伝いします。
さらに、お客さまにとって本当に住みやすい街やライフスタイルに合った家のご紹介、不動産売買のお手伝い、さまざまな暮らしのサービスが付いた住宅ローンなど、住み替えに必要なサービスと商品をワンストップでご提供します。
(2)中期的な経営戦略
新型コロナウイルス感染症の拡大は、日本社会における働き方の意識を変え、都心から郊外、マンションから戸建など、住環境に求めるニーズの大きな転換点となりました。このような住環境ニーズの大きな変化を捉え、当社グループは、2022年3月期から2026年3月期までの5年間を対象とする「中期経営計画2021」を策定し、2021年5月に公表いたしました。
これまでの「住宅ローンカンパニー」からお客さまをワンストップでフルサポートする総合的な「住み替えカンパニー」への進化を目指し、既存の住宅ローン事業に加えて、不動産事業(居住用)並びに住み替えに関するコンシューマーサービス事業を本格的にスタートいたします。
①住宅ローン事業
融資実行件数の年平均成長率15.8%を実現することで、2026年3月期に融資実行金額を2021年3月期の2倍である1.6兆円を目指します。不動産事業やコンシューマーサービス事業と連携、住み替えニーズの取り込みやバンドル戦略による差別化等によりさらなるシェア拡大を目指します。また、地域支社を設立、お客さまのニーズをよりきめ細かくサポートする営業体制を新たに構築します。
②不動産事業(居住用)
住宅ローン事業に次ぐ第二の収益の柱として本格始動します。人生のさまざまなライフステージで住み替えを希望するお客さまに、ご検討の初期段階からお手伝いします。お客さまのライフスタイルに合った街・物件・資金計画など具体的な方法を一括提案する住み替えコンシェルジュ事業や、ライフスタイルに合うベストな街や家をAIが提案する「パーソナル住みやすい街」アプリの開発など、今までにない新たなサービスを展開します。
③コンシューマーサービス事業
お客さまに当社の住宅ローンをお選びいただいた際、お得な引越しやカーリースなど、住宅購入時や購入後の新生活に必要な優待サービスをご提供します。不動産事業や住宅ローン事業へのシナジー貢献に加え、独立した収益源としての事業化を推進します。
(3)目標とする経営指標
①中期経営計画
2018年8月に策定した中期経営計画における目標に対しては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり目標未達となりましたが、2021年3月期の営業収益及び税引前利益につきましては、前年度を超えて着地いたしました。
②中期経営計画2021
中期経営計画2021における財務目標は、以下に記載のとおりであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①市場環境
当面の当社グループが属する住宅関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が見通せず、依然として不透明な状況は続いておりますが、在宅時間の増加で「快適な住環境」が重視される傾向があることや、リモートワークの普及によるライフスタイルの変化、住宅ローン減税制度の効果もあり、比較的底堅く推移していくことが期待されます。
一方で、やや中期的には、地方から大都市圏への人口流入、ライフステージ・ライフスタイルに合わせた住み替え、単身世帯の増加等を背景とした住宅需要の活性化が予想されます。また、国の中古物件流通促進政策を背景とした中古物件流通量の増加等、住宅ローン市場において引き続き成長が見込める領域(潜在マーケット)が存在すると想定されます。
②競合他社の状況と商品ラインアップ
日本銀行によるマイナス金利政策や変動金利型住宅ローン金利引き下げ競争の激化を背景として、住宅ローンによる利息収益が期待できない環境が続き、銀行をはじめとする民間金融機関の住宅ローン事業の縮小・撤退が報じられておりますが、変動金利商品を提供する大小の銀行は、依然として全住宅ローンの80%を超える市場を占有しております。一方、インターネット専業銀行は住宅ローンの商品性・サービスの強化を推し進めており、銀行のなかではポジションを拡大しつつある状況にあります。
当社グループは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している全期間固定金利商品で、従来から提供する「ARUHIフラット35」(フラット35買取型)に加え、当社独自の全期間固定金利商品である「ARUHIスーパーフラット」(フラット35保証型)を数年前から市場に投入・拡大することにより、固定金利市場の拡大を図っております。「ARUHIスーパーフラット」シリーズは全体の実行件数を押し上げる原動力となっており、2021年3月期のフラット35の実行件数(借換を含む)シェアは28.4%(前年比0.9%増)となり、11年連続で第1位となりました。さらに、銀行代理商品やオリジナル変動金利商品等の変動金利商品の導入・拡充により、市場規模の大きな分野に参入し、住宅ローン事業のさらなる拡大を図っております。今後は、お客さまの属性やニーズの違いを的確に分析・判断し、最適な商品を開発することに加え、新たな顧客層や不動産事業者等への営業基盤強化等が課題であると認識しております。
③販売チャネル及び営業体制
当社グループは、FC店舗、直営店舗、直販ホールセール営業や来店不要で手続きが可能な非対面チャネルなど、様々な販売チャネルを拡大して提供することで、より大きな市場により効率よくアクセス可能な体制を整備してまいりました。今後も、全国に展開されるリアルチャネルと非対面チャネルの融合を推進することで、お客さまの多様化するニーズへの対応に引き続き取り組んでまいります。また、2021年4月1日付で営業体制を再編し、従来のFC店舗の支援・管理機能と直営店舗の営業機能を一本化することで、より高度かつ機動的な営業戦略の策定・遂行を図るとともに地域戦略の強化を目指してまいります。
一方、店舗網の強化に取り組む上で、FC店舗を含む人材の安定的な確保と雇用の拡大、能力向上とコンプライアンス体制の強化が課題であると認識しており、こうした営業体制の再編により、店舗チャネルの戦略的な運営を従来以上に推し進め、販売体制とコンプライアンス体制の強化に継続的に取り組んでまいります。
④オペレーション体制
当社グループは、住宅ローン業務において、OCR(Optical Character Recognition)やRPA(Robotic Process Automation)、AI等の最先端テクノロジーを活かして、お客さまの利便性と事務効率の向上への取組みを加速させております。また、2019年12月に導入したAIを活用したリスク管理システム「ARUHI ホークアイ1.0」に、不適切な物件価格を検知する機能を追加した「ARUHI ホークアイ2.0」を2021年3月よりテスト運用し、2021年5月に本格稼働を開始いたしました。今後も引き続き当社グループ独自の先進的なテクノロジーを活用し、住宅ローン業務の自動化・ペーパーレス化等を通じた更なる事務処理能力、精度の向上及び事務コストの削減に取り組んでまいります。オペレーション体制の強化においては、イノベーション・チャレンジを継続することが当社グループの責務かつ課題であると認識しております。
また、当社グループは、こうした住宅ローンにおけるオペレーションの強みを活かし、事務コストを削減したい、煩雑な事務作業を外注したい、といった銀行等民間金融機関からのご要望にお応えする事務受託子会社を設立し事務受託業務を行っております。従来コストセンターであった住宅ローン事務を、テクノロジーを活用した独自の強みによりプロフィットセンター化を実現することで、収益化への貢献も行ってまいります。
⑤内部管理体制及び経営管理体制
a.コーポレート・ガバナンス
当社は、コーポレートガバナンス・コードを重視した経営を行うため、以下の基本的考え方に基づくコーポレート・ガバナンスを行っております。当社は、これからも透明で健全な企業経営を継続的に行ってまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
b.リスク管理
当社グループは、リスク管理基本方針に基づくERM(Enterprise Risk Management)体制により、グループ全体のリスクを統合的に管理しております。事業領域の拡大や商品拡充に伴う新規リスクや既存リスクの継続
的なモニタリングにより、リスクを適切にコントロールしながらビジネスの拡大と成長による企業価値向上に
取り組んでまいります。
c.コンプライアンス
当社グループは、当社の「Mission、Value」の企業理念を具現化した「アルヒ・コンプライアンス行動規範」を定め、FC店舗従業員を含む全役職員に周知しております。この行動規範では、社外のステークホルダーの皆さま(お客さま・株主・社会全般など)への行動規範と帰属する組織の一員(よりよい企業風土・組織の一員・経営者など)としての行動規範を定めております。
当社は、こうした行動規範を日常業務で継続的に想起し行動につなげるため、「コンプライアンスファースト」をスローガンに掲げるとともに、「コンプライアンス・ハンドブック」を作成し、FC店舗従業員を含む全役職員に配布しております。また、テクノロジーの活用やオペレーションの改善を通じ、ルールに沿った適切な業務運営を行えるよう体制を整えております。FC店舗を含めたこれらの取組みは継続して強化していくことが重要と認識しており、FC店舗を含む全役職員に対する定期的な教育・研修及び月1回行う自主点検に加えて、定期検査を通じた管理体制を維持することでコンプライアンス風土の醸成に引き続き努めてまいります。
⑥サステナビリティ
当社グループは、住み替えにより新しい家を買いたい、人生を変えたいと思ったお客さまにワンストップで様々な商品・サービスを提供することで、既存住宅ストックと地域活性を促し、誰もが自分らしい生活ができる持続可能な社会の実現を目指しております。また、お客さま・ビジネスパートナー・地域社会などの皆様の期待・要請に応え、高い倫理観のもとに住まいと暮らしをサポートするさまざまな事業を開発・推進することで、社会的課題の解決と持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
a.環境
環境への取組みにおいては、「良いものを受け継ぎ長く使う、ストック型・循環型社会の形成に貢献する」「地球環境に配慮した、良質な住宅の普及を促進する」との考え方をベースに企業活動を行っております。
また、当該考え方に基づいたグリーンRMBSを発行しており、その裏付け資産は、省エネルギー性能の高い住宅に対するローンであるフラット35Sのうち適格基準を満たすものを選定しており、省エネルギー性に優れた住宅の普及促進に貢献しております。こうしたグリーンRMBSの発行は、日本初の取組みとなるもので、2021年4月には「ディール・オブ・ザ・イヤー2020」で「ベスト・ストラクチャード・プロダクト」を受賞いたしました。今後も金融機関として環境負荷を減らす取組みに努めてまいります。
b.サステナブルなライフスタイルの提案
フラット35をはじめ様々な金融商品や住み替えのための各種サービスの提供を通じ、より多くの人に豊かな住まいと暮らしを提供してまいります。
地域活性への取組みにおいては、「本当に住みやすい街大賞」の選定を行っております。当社グループは住宅ローン事業で得られた膨大なデータを元に、あこがれやイメージではなく「実際にその地域で生活する」という視点から、住環境・交通利便・教育環境・コストパフォーマンス・発展性の5つの基準について、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会によって、公平な審査のもとに毎年「本当に住みやすい街」を選定しランキングを発表しております。主要な地域別に公表しているこのランキングはTV、雑誌、インターネットなどの多くのメディアに取り上げられ話題となっており、選出された街の商店街の看板やWebサイトなどにランキングを利用していただくことで、街のPRを後押ししております。また、選定された街と連携し地域活性に向けた取組みを行うことで、街の持続的な発展に貢献しております。

c.カスタマーファースト
当社グループはお客さまの満足度向上は最も重要な経営課題の一つであると考えております。当社の考える「お客さま」とは、住宅ローンにおけるお客さまだけでなく、ビジネスパートナー、地域社会、従業員等を含
むさまざまな方であると定義しております。全社をあげて顧客満足度の向上への取組みを行うため、社内のすべての会議体・すべての部署に対してお客さま満足に関する提言を行うCSD(Customer Satisfaction Director)を設置し、「カスタマーファースト」をスローガンとして、全社的な取組みを行っております。
d.「働きやすさ」と「働きがい」の両立
当社グループは、従業員一人一人がそれぞれのワークスタイル・ライフスタイルに合わせてその能力を最大限発揮できる多様性のある職場環境をめざし、その一環としてリモートワーク体制の積極的推進やコアタイムがないスーパーフレックス制度を導入しております。また、最長3年の育児休業や小学校6年生までの育児時短勤務などに加え、産休・育休中は先輩従業員に復職後のアドバイスを受ける「ワーキングペアレントコミュニティ」を開催するなど出産や育児が必要な従業員をサポートしております。また、教育研修については、人材開発に関する専門部署を設けており、階層別研修や外部研修への参加を推奨するなど従業員のスキル向上やキャリア形成をサポートする体制を整えることにより、従業員全員がその能力を最大限に発揮できる環境づくりと人材育成に取り組んでおります。

(1)経営方針
人生は「ある日」の積み重ねでできています。そして住宅を持つ日は、お客さまにとってかけがえのない「ある日」。当社グループは、住み替える人々に必要なさまざまなサービスと商品を、全国の店舗をはじめとする多様なチャネルを通じご提供することで、お客さまの大切な「ある日」が最高のものとなるようにお手伝いします。
さらに、お客さまにとって本当に住みやすい街やライフスタイルに合った家のご紹介、不動産売買のお手伝い、さまざまな暮らしのサービスが付いた住宅ローンなど、住み替えに必要なサービスと商品をワンストップでご提供します。
(2)中期的な経営戦略
新型コロナウイルス感染症の拡大は、日本社会における働き方の意識を変え、都心から郊外、マンションから戸建など、住環境に求めるニーズの大きな転換点となりました。このような住環境ニーズの大きな変化を捉え、当社グループは、2022年3月期から2026年3月期までの5年間を対象とする「中期経営計画2021」を策定し、2021年5月に公表いたしました。
これまでの「住宅ローンカンパニー」からお客さまをワンストップでフルサポートする総合的な「住み替えカンパニー」への進化を目指し、既存の住宅ローン事業に加えて、不動産事業(居住用)並びに住み替えに関するコンシューマーサービス事業を本格的にスタートいたします。
①住宅ローン事業
融資実行件数の年平均成長率15.8%を実現することで、2026年3月期に融資実行金額を2021年3月期の2倍である1.6兆円を目指します。不動産事業やコンシューマーサービス事業と連携、住み替えニーズの取り込みやバンドル戦略による差別化等によりさらなるシェア拡大を目指します。また、地域支社を設立、お客さまのニーズをよりきめ細かくサポートする営業体制を新たに構築します。
②不動産事業(居住用)
住宅ローン事業に次ぐ第二の収益の柱として本格始動します。人生のさまざまなライフステージで住み替えを希望するお客さまに、ご検討の初期段階からお手伝いします。お客さまのライフスタイルに合った街・物件・資金計画など具体的な方法を一括提案する住み替えコンシェルジュ事業や、ライフスタイルに合うベストな街や家をAIが提案する「パーソナル住みやすい街」アプリの開発など、今までにない新たなサービスを展開します。
③コンシューマーサービス事業
お客さまに当社の住宅ローンをお選びいただいた際、お得な引越しやカーリースなど、住宅購入時や購入後の新生活に必要な優待サービスをご提供します。不動産事業や住宅ローン事業へのシナジー貢献に加え、独立した収益源としての事業化を推進します。
(3)目標とする経営指標①中期経営計画
2018年8月に策定した中期経営計画における目標に対しては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり目標未達となりましたが、2021年3月期の営業収益及び税引前利益につきましては、前年度を超えて着地いたしました。
| 指標 | CAGR目標 (2018年3月期-2023年3月期) | CAGR実績 (2018年3月期-2021年3月期) |
| 営業収益 | 10.0% | 9.5% |
| 税引前利益 | 15.0% | 14.2% |
| 住宅ローン新規借入実行件数 | 15.0% | 7.5% |
②中期経営計画2021
中期経営計画2021における財務目標は、以下に記載のとおりであります。
| 指標 | 2021年3月期(実績) | 2026年3月期 |
| 営業収益 | 268億円 | 610億円 |
| 税引前利益 | 77億円 | 170億円 |
| 住宅ローン新規借入実行件数 | 2.5万件 | 5.3万件 |
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①市場環境
当面の当社グループが属する住宅関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が見通せず、依然として不透明な状況は続いておりますが、在宅時間の増加で「快適な住環境」が重視される傾向があることや、リモートワークの普及によるライフスタイルの変化、住宅ローン減税制度の効果もあり、比較的底堅く推移していくことが期待されます。
一方で、やや中期的には、地方から大都市圏への人口流入、ライフステージ・ライフスタイルに合わせた住み替え、単身世帯の増加等を背景とした住宅需要の活性化が予想されます。また、国の中古物件流通促進政策を背景とした中古物件流通量の増加等、住宅ローン市場において引き続き成長が見込める領域(潜在マーケット)が存在すると想定されます。
②競合他社の状況と商品ラインアップ
日本銀行によるマイナス金利政策や変動金利型住宅ローン金利引き下げ競争の激化を背景として、住宅ローンによる利息収益が期待できない環境が続き、銀行をはじめとする民間金融機関の住宅ローン事業の縮小・撤退が報じられておりますが、変動金利商品を提供する大小の銀行は、依然として全住宅ローンの80%を超える市場を占有しております。一方、インターネット専業銀行は住宅ローンの商品性・サービスの強化を推し進めており、銀行のなかではポジションを拡大しつつある状況にあります。
当社グループは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している全期間固定金利商品で、従来から提供する「ARUHIフラット35」(フラット35買取型)に加え、当社独自の全期間固定金利商品である「ARUHIスーパーフラット」(フラット35保証型)を数年前から市場に投入・拡大することにより、固定金利市場の拡大を図っております。「ARUHIスーパーフラット」シリーズは全体の実行件数を押し上げる原動力となっており、2021年3月期のフラット35の実行件数(借換を含む)シェアは28.4%(前年比0.9%増)となり、11年連続で第1位となりました。さらに、銀行代理商品やオリジナル変動金利商品等の変動金利商品の導入・拡充により、市場規模の大きな分野に参入し、住宅ローン事業のさらなる拡大を図っております。今後は、お客さまの属性やニーズの違いを的確に分析・判断し、最適な商品を開発することに加え、新たな顧客層や不動産事業者等への営業基盤強化等が課題であると認識しております。
③販売チャネル及び営業体制
当社グループは、FC店舗、直営店舗、直販ホールセール営業や来店不要で手続きが可能な非対面チャネルなど、様々な販売チャネルを拡大して提供することで、より大きな市場により効率よくアクセス可能な体制を整備してまいりました。今後も、全国に展開されるリアルチャネルと非対面チャネルの融合を推進することで、お客さまの多様化するニーズへの対応に引き続き取り組んでまいります。また、2021年4月1日付で営業体制を再編し、従来のFC店舗の支援・管理機能と直営店舗の営業機能を一本化することで、より高度かつ機動的な営業戦略の策定・遂行を図るとともに地域戦略の強化を目指してまいります。
一方、店舗網の強化に取り組む上で、FC店舗を含む人材の安定的な確保と雇用の拡大、能力向上とコンプライアンス体制の強化が課題であると認識しており、こうした営業体制の再編により、店舗チャネルの戦略的な運営を従来以上に推し進め、販売体制とコンプライアンス体制の強化に継続的に取り組んでまいります。
④オペレーション体制
当社グループは、住宅ローン業務において、OCR(Optical Character Recognition)やRPA(Robotic Process Automation)、AI等の最先端テクノロジーを活かして、お客さまの利便性と事務効率の向上への取組みを加速させております。また、2019年12月に導入したAIを活用したリスク管理システム「ARUHI ホークアイ1.0」に、不適切な物件価格を検知する機能を追加した「ARUHI ホークアイ2.0」を2021年3月よりテスト運用し、2021年5月に本格稼働を開始いたしました。今後も引き続き当社グループ独自の先進的なテクノロジーを活用し、住宅ローン業務の自動化・ペーパーレス化等を通じた更なる事務処理能力、精度の向上及び事務コストの削減に取り組んでまいります。オペレーション体制の強化においては、イノベーション・チャレンジを継続することが当社グループの責務かつ課題であると認識しております。
また、当社グループは、こうした住宅ローンにおけるオペレーションの強みを活かし、事務コストを削減したい、煩雑な事務作業を外注したい、といった銀行等民間金融機関からのご要望にお応えする事務受託子会社を設立し事務受託業務を行っております。従来コストセンターであった住宅ローン事務を、テクノロジーを活用した独自の強みによりプロフィットセンター化を実現することで、収益化への貢献も行ってまいります。
⑤内部管理体制及び経営管理体制
a.コーポレート・ガバナンス
当社は、コーポレートガバナンス・コードを重視した経営を行うため、以下の基本的考え方に基づくコーポレート・ガバナンスを行っております。当社は、これからも透明で健全な企業経営を継続的に行ってまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
b.リスク管理
当社グループは、リスク管理基本方針に基づくERM(Enterprise Risk Management)体制により、グループ全体のリスクを統合的に管理しております。事業領域の拡大や商品拡充に伴う新規リスクや既存リスクの継続
的なモニタリングにより、リスクを適切にコントロールしながらビジネスの拡大と成長による企業価値向上に
取り組んでまいります。
c.コンプライアンス
当社グループは、当社の「Mission、Value」の企業理念を具現化した「アルヒ・コンプライアンス行動規範」を定め、FC店舗従業員を含む全役職員に周知しております。この行動規範では、社外のステークホルダーの皆さま(お客さま・株主・社会全般など)への行動規範と帰属する組織の一員(よりよい企業風土・組織の一員・経営者など)としての行動規範を定めております。
当社は、こうした行動規範を日常業務で継続的に想起し行動につなげるため、「コンプライアンスファースト」をスローガンに掲げるとともに、「コンプライアンス・ハンドブック」を作成し、FC店舗従業員を含む全役職員に配布しております。また、テクノロジーの活用やオペレーションの改善を通じ、ルールに沿った適切な業務運営を行えるよう体制を整えております。FC店舗を含めたこれらの取組みは継続して強化していくことが重要と認識しており、FC店舗を含む全役職員に対する定期的な教育・研修及び月1回行う自主点検に加えて、定期検査を通じた管理体制を維持することでコンプライアンス風土の醸成に引き続き努めてまいります。
⑥サステナビリティ
当社グループは、住み替えにより新しい家を買いたい、人生を変えたいと思ったお客さまにワンストップで様々な商品・サービスを提供することで、既存住宅ストックと地域活性を促し、誰もが自分らしい生活ができる持続可能な社会の実現を目指しております。また、お客さま・ビジネスパートナー・地域社会などの皆様の期待・要請に応え、高い倫理観のもとに住まいと暮らしをサポートするさまざまな事業を開発・推進することで、社会的課題の解決と持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
a.環境
環境への取組みにおいては、「良いものを受け継ぎ長く使う、ストック型・循環型社会の形成に貢献する」「地球環境に配慮した、良質な住宅の普及を促進する」との考え方をベースに企業活動を行っております。
また、当該考え方に基づいたグリーンRMBSを発行しており、その裏付け資産は、省エネルギー性能の高い住宅に対するローンであるフラット35Sのうち適格基準を満たすものを選定しており、省エネルギー性に優れた住宅の普及促進に貢献しております。こうしたグリーンRMBSの発行は、日本初の取組みとなるもので、2021年4月には「ディール・オブ・ザ・イヤー2020」で「ベスト・ストラクチャード・プロダクト」を受賞いたしました。今後も金融機関として環境負荷を減らす取組みに努めてまいります。
b.サステナブルなライフスタイルの提案
フラット35をはじめ様々な金融商品や住み替えのための各種サービスの提供を通じ、より多くの人に豊かな住まいと暮らしを提供してまいります。
地域活性への取組みにおいては、「本当に住みやすい街大賞」の選定を行っております。当社グループは住宅ローン事業で得られた膨大なデータを元に、あこがれやイメージではなく「実際にその地域で生活する」という視点から、住環境・交通利便・教育環境・コストパフォーマンス・発展性の5つの基準について、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会によって、公平な審査のもとに毎年「本当に住みやすい街」を選定しランキングを発表しております。主要な地域別に公表しているこのランキングはTV、雑誌、インターネットなどの多くのメディアに取り上げられ話題となっており、選出された街の商店街の看板やWebサイトなどにランキングを利用していただくことで、街のPRを後押ししております。また、選定された街と連携し地域活性に向けた取組みを行うことで、街の持続的な発展に貢献しております。

c.カスタマーファースト
当社グループはお客さまの満足度向上は最も重要な経営課題の一つであると考えております。当社の考える「お客さま」とは、住宅ローンにおけるお客さまだけでなく、ビジネスパートナー、地域社会、従業員等を含
むさまざまな方であると定義しております。全社をあげて顧客満足度の向上への取組みを行うため、社内のすべての会議体・すべての部署に対してお客さま満足に関する提言を行うCSD(Customer Satisfaction Director)を設置し、「カスタマーファースト」をスローガンとして、全社的な取組みを行っております。
d.「働きやすさ」と「働きがい」の両立
当社グループは、従業員一人一人がそれぞれのワークスタイル・ライフスタイルに合わせてその能力を最大限発揮できる多様性のある職場環境をめざし、その一環としてリモートワーク体制の積極的推進やコアタイムがないスーパーフレックス制度を導入しております。また、最長3年の育児休業や小学校6年生までの育児時短勤務などに加え、産休・育休中は先輩従業員に復職後のアドバイスを受ける「ワーキングペアレントコミュニティ」を開催するなど出産や育児が必要な従業員をサポートしております。また、教育研修については、人材開発に関する専門部署を設けており、階層別研修や外部研修への参加を推奨するなど従業員のスキル向上やキャリア形成をサポートする体制を整えることにより、従業員全員がその能力を最大限に発揮できる環境づくりと人材育成に取り組んでおります。
| 女性管理職比率 20.34% | ARUHI従業員の 産休・育休復帰率 100% | 新卒からシニアまで 幅広い年代の従業員が活躍中 |
