有価証券報告書-第17期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 15:00
【資料】
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【項目】
130項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
未来投資戦略2018(内閣官房日本経済再生総合事務局2018年6月)において、持続可能でインクルーシブな経済社会システム「Society5.0」の実現に向けて、今後取り組むべき具体的施策として「次世代ヘルスケア・システムの構築」が設定されております。これは、団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年問題への対策として「健康寿命の延伸」を社会的課題としたものであり、次の2つのKPIが設定されております。
①2020年までに国民の健康寿命を1歳以上延伸、2025年までに2歳以上延伸
※2016年:男性72.14歳、女性74.79歳
②平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加
国民生活基礎調査(2019年厚生労働省)によると、要介護者の介護が必要となった主な原因として、骨折・転倒(12.5%)及び関節疾患(10.8%)の運動器障害によるものが一定の割合を占めております。柔道整復師は、日本の伝統的な代替療法である柔道整復術の国家資格保有者であり、筋骨格のプロであるため、当社グループは柔道整復師による施術が特に運動器障害の予防に対して効果的であり、「健康寿命の延伸」という社会的課題の解決にも貢献できる可能性があると考えております。
一方で、近年における接骨院業界は、接骨院数の増加に伴う他院との差別化、柔道整復療養費の減少に伴う経営の悪化、新規出店に伴う資金及び人員(有資格者)の確保、人員の増加に伴う教育制度の構築、接骨院経営者の老後資金の確保等、様々な問題や課題が発生しております。
このような経営環境下、当社グループは「良心の相互創生」という経営理念のもと、「健康寿命を延ばし、生きることを楽しむ社会へ」というグループビジョンを掲げ、国内約5万院の接骨院に対して、ソリューションを1院でも多く提供し、接骨院の経営安定化を図ることが重要であると考え、接骨院業界における取引シェア拡大に取り組んでまいります。
このような経営方針、経営環境の下、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、主として、以下の項目と認識しております。
①取引シェアの拡大
当社グループが今後より成長していくには、全国50,077院(出典:厚生労働省「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」)の接骨院との取引シェアを拡大することが最も重要であると考えております。当社グループと取引実績のある接骨院数は、3,091院(2021年3月末)であり、接骨院数における当社グループの取引シェアは約6.2%となっております。今後も引き続き取引実績のない接骨院に対して新規開拓活動を行い、取引シェアの拡大に取り組んでまいります。
■取引実績のある接骨院数
年月接骨院数
2017年3月末1,414院
2018年3月末1,677院
2019年3月末1,929院
2020年3月末2,387院
2021年3月末3,091院

②組織的な営業体制の構築
当社グループの今後の事業展開を見据えるとともに、経営リスクの軽減を図り、特定の役職員に販売を依存することのない組織的な営業体制の構築に取り組んでおります。組織的な営業体制の構築には、優秀な人材の確保及び入社後の教育制度が重要であると考えております。積極的な採用活動による優秀な人材の確保と採用した従業員がその能力を最大限に発揮できる教育制度の充実に加え、すべての従業員が活躍できる組織づくりに取り組んでまいります。また、従業員が定着するためには、共通の考え方となる経営理念の浸透が重要であると考えており、より一層の経営理念の浸透に取り組んでまいります。
③商品・サービスの開発
当社グループが継続して成長するには、顧客である接骨院やその先にいる利用者の潜在的ニーズを汲み取り、それらを反映させた新たな商品又はサービスの開発等を継続的に行っていくことが重要であると考えております。IT化による生産性の向上や療養費に過度に依存しない接骨院の経営体制の構築、健康増進を目的としたトレーニング等の接骨院利用者向け予防メニューの開発等は、接骨院業界の共通課題と考えており、今後も引き続き新たな商品・サービス等の開発に取り組んでまいります。
④競合他社との差別化
当社グループが効率的な営業を行うには、競合他社との差別化が必要であると考えております。当社グループの特長といたしましては、次のとおりと考えております。
・収支計画の作成や財務分析等の当社のコンサルティングノウハウを活かした営業を行っていること。
・相手先の規模に関係なく、接骨院の多様なニーズに対応できる商品ラインナップがあること。
・顧客の競合となる接骨院経営を自ら行っておらず、業界内で中立的な立ち位置での営業を行っていること。
・接骨院経営者の老後対策として、資産形成を提案できる金融サービス事業がグループ内にあること。
上記のような特長があることから、接骨院と長期的に関係性を構築できることが当社グループの強みの1つであり、今後も引き続き競合他社との差別化を図りながら営業活動を行い、取引シェアの拡大に取り組んでまいります。
⑤安定収益基盤の強化
当社グループが安定的な経営を行うには、継続的な収入となる安定収益の確保が重要であると考えております。教育研修コンサルティングの強化のほか、ソフトウェアにおける月額利用料等のサブスクリプション型の収益や、多少の変動はあるものの毎月一定の収益が見込める消耗品販売等も安定収益の増加に繋がることから、今後も引き続き安定収益基盤の強化に取り組んでまいります。
⑥新たなマーケットへの事業展開
当社グループは「健康寿命の延伸」を目指し、新たに取り組む領域として一般医療機器販売を中心とした消費者向けの幅広い商品展開を考えております。接骨院業界だけでなく、ヘルスケア業界全体への事業展開については、当社グループの成長可能性を高めるものであるため、今後も引き続き取り組んでまいります。
⑦新型コロナウイルス感染症対策
当社グループでは、従業員及びその家族の皆様の安全確保が最優先と考えております。新型コロナウイルス感染症の予防策として、従業員には手洗い消毒、マスク着用の励行や時差出勤及びテレワークの推奨等を実施しております。また、取引先との商談等の営業活動においては、これまで直接訪問する等の対面形式が主でありましたが、Web会議システムを利用したオンライン形式による対応に取り組んでまいります。
当社グループでは、継続的に収益を確保し、事業規模の拡大を図るためにも、売上高・経常利益を重要な経営指標と位置付けております。

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