有価証券報告書-第15期(2024/03/01-2025/02/28)
(戦略)
当社グループでは、気候変動問題に関して将来起こりうる様々な事態に対応すべく、2023年11月に気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言(TCFD提言)への賛同を表明しております。TCFD提言に基づく気候関連リスク及び機会の適切な評価・管理、並びに気候関連財務情報の開示に取り組んでおり、同提言に基づくシナリオ分析の手法を用いて、当社グループが受ける可能性があるリスク・機会を特定し、重要度の評価及び対応策の検討を行っております。シナリオ分析において前提とした事項及びシナリオ分析結果は、以下のとおりであります。
a.シナリオ分析の前提
(ⅰ) 対象範囲及び時間軸
シナリオ分析の対象範囲は、当社グループ各セグメント(エネルギーセグメント、アウトソーシングセグメント及びメディアプラットフォームセグメント)の既存事業としております。また、シナリオ想定期間は2050年までとし、以下のとおり時間軸を定義しております。
(ⅱ) リスク・機会の特定及び重要度評価
シナリオ分析対象となる各事業において、気候変動により起こりうるリスク・機会をピックアップし、それらが発生した場合の事業インパクトの大きさを軸に、以下のとおり重要度評価を行っております。
(ⅲ) 想定シナリオ
想定するシナリオは、IEA(国際エネルギー機関)及びIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表している各シナリオを参照し、以下のとおり設定しております。
b.シナリオ分析の結果
シナリオ分析の結果特定した、当社グループにおける気候変動関連の主なリスク・機会の重要度並びに対応策は、以下のとおりであります。
シナリオ分析の結果、1.5℃シナリオでは、政策・法規制、市場、評判によるリスクがあるものの、環境領域への需要に早期対応することによる、競争優位性が向上する機会が増えるものと認識しております。一方、4℃シナリオでは、異常気象による物理リスクの影響が高く、人身及び事業活動に直接的に関わるリスクが増加するものと認識しております。当社グループでは、中期経営計画「CORREC Innovation 2029」のもと、経済の変化に対して強い事業ポートフォリオの構築をすることで、気候変動に関するリスク・機会への対策を推進してまいります。また、今後も様々な情報や動向を踏まえ引き続き分析を進めてまいります。
当社グループでは、気候変動問題に関して将来起こりうる様々な事態に対応すべく、2023年11月に気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言(TCFD提言)への賛同を表明しております。TCFD提言に基づく気候関連リスク及び機会の適切な評価・管理、並びに気候関連財務情報の開示に取り組んでおり、同提言に基づくシナリオ分析の手法を用いて、当社グループが受ける可能性があるリスク・機会を特定し、重要度の評価及び対応策の検討を行っております。シナリオ分析において前提とした事項及びシナリオ分析結果は、以下のとおりであります。
a.シナリオ分析の前提
(ⅰ) 対象範囲及び時間軸
シナリオ分析の対象範囲は、当社グループ各セグメント(エネルギーセグメント、アウトソーシングセグメント及びメディアプラットフォームセグメント)の既存事業としております。また、シナリオ想定期間は2050年までとし、以下のとおり時間軸を定義しております。
| 時間軸 | 時間軸の定義及びその根拠 |
| 短中期 | 2030年までを短中期として設定。2030年は、日本政府の地球温暖化対策推進法に基づく温室効果ガス排出量の削減目標年(2013年比で46%削減)であり、当社中期経営計画「CORREC Innovation 2029」(2025年2月期~2029年2月期)における当社のESG/SDGsに関する取組結果が反映される年となる。 |
| 中長期 | 2031年~2050年を中長期として設定。2050年は、日本政府の「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」に基づくカーボンニュートラル達成目標年となる。 |
(ⅱ) リスク・機会の特定及び重要度評価
シナリオ分析対象となる各事業において、気候変動により起こりうるリスク・機会をピックアップし、それらが発生した場合の事業インパクトの大きさを軸に、以下のとおり重要度評価を行っております。
| 重要度 | 評価基準 |
| 大 | 事業に大きく影響するリスク・機会 |
| 中 | 事業の一部に影響するリスク・機会 |
| 小 | 事業に全く影響しない、又はほとんど影響しないリスク・機会 |
(ⅲ) 想定シナリオ
想定するシナリオは、IEA(国際エネルギー機関)及びIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表している各シナリオを参照し、以下のとおり設定しております。
| シナリオ | 概要 | 主な参照シナリオ |
| 1.5℃シナリオ | 2050年のCO2排出量についてネットゼロを達成することを想定しており、2100年時点で世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較し約1.5℃までに抑制するシナリオ。気候変動による物理的リスクは限定的である一方、企業等に対し世界中で厳しい排出規制がとられるなど脱炭素社会実現に向けた動きが加速し、移行リスクが高まる。 | ・IPCC AR6 SSP1-1.9 ・IEA WEO2023 NZE |
| 4℃シナリオ | 化石燃料依存型の発展のもとで追加的な気候変動対策を導入しないシナリオ。世界の平均気温は、産業革命以前と比較し2100年までに約4℃上昇する。企業等に対する規制は現行より強化されない一方で、気候変動による物理的リスクが高まる。 | ・IPCC AR6 SSP5-8.5 ・IEA WEO2023 STEPS |
b.シナリオ分析の結果
シナリオ分析の結果特定した、当社グループにおける気候変動関連の主なリスク・機会の重要度並びに対応策は、以下のとおりであります。
| 主なリスク ・機会項目 | 事業インパクト | 時間軸 | 重要度 | 主な対応策 | ||||
| リスク | 機会 | 1.5℃ | 4℃ | |||||
| 移行リスク・機会 | 政策・法規制 | 炭素価格 | 炭素税の導入によるコスト・課税負担の増加 | 省エネのための業務効率化を通じたコスト削減、従業員の健康、安全及び満足度の向上 | 短中期 | 中 | 小 | (全社) ・AIとの協働等、DX化推進による業務工数の削減 ・再生可能エネルギーの電力供給を行っている、新電力会社を利用 ・LED照明の使用 ・従業員教育による省エネルギーの推進 ・リモートワーク等の推進 |
| 市場 | 製品価格の増減 | 太陽光パネル及び蓄電池の需要増加による供給不足、仕入れ価格の上昇 | 再生可能エネルギーへの切り替え需要増加による受注数の増加 | 短中期 | 大 | 小 | (エネルギー) ・売上規模の拡大と各月の安定的な仕入れを行い、仕入先との関係構築 ・太陽光設備事業から隣接領域への事業進出 ・販売〜施工の垂直統合型のビジネルモデル確立による利益率向上 ・太陽光設備事業から隣接領域への事業進出 | |
| 原油価格上昇によるライフライン商材の価格変動 | - | 短中期 | 大 | 大 | (アウトソーシング) ・ストック型ビジネス商材の拡販 ・顧客提案商品の増加によるリスク管理 ・状況に応じた新規商材の導入 ・ライフライン商材から隣接領域への事業進出 | |||
| 競争の激化 | 再生可能エネルギー市場の成長に伴い、新規参入者が増加し、競争が激化 | - | 短中期 | 大 | 小 | (エネルギー) ・自社による対面コンサルテーションに加え、メディアプラットフォームを活用したウェブでの販売等の多様な販売経路の確立 | ||
| 消費者行動の変化 | 環境配慮への需要の高まりや脱炭素に向けた生活様式の変化に対するサービス提供の遅れによる競争力低下 | 環境領域への需要に早期対応することによる市場価値の向上 | 短中期 | 中 | 小 | (メディアプラットフォーム) ・多数のジャンルのメディアポートフォリオを保有することによるリスク分散 ・多数のディレクター・ライターを有することによるトレンドに対応できる機動性の確保 ・環境領域の需要への対応 (アウトソーシング) ・顧客提案商品の増加によるリスク管理 ・環境配慮型商材の拡充 | ||
| 評判 | ステークホルダーの評判変化 | ステークホルダーより気候変動対策を始め環境対策に消極的であると判断されることによる評価の下落(資金調達、業務提携、M&A、採用等の難化) | ステークホルダーより気候変動対策を始め環境対策に積極的であると判断されることによる評価の向上(資金調達、業務提携、M&A、採用等の易化) | 短中期 | 中 | 小 | (全社) ・社内のESG活動の推進及びPRの強化 ・気候変動関連財務情報開示の強化、SSBJ基準への対応 ・気候変動に連動するM&Aニーズの把握 (メディアプラットフォーム) ・持続可能なライフスタイルや環境保護に関する情報を提供するコンテンツの展開 | |
| 物理的リスク・機会 | 慢性 | 平均気温の上昇 | 平均気温が高まることによるオフィスの空調コストの増加 | - | 中長期 | 小 | 中 | (全社) ・従業員教育による省エネルギーの推進 ・再生可能エネルギーの電力供給を行っている、新電力会社を利用 ・リモートワーク等の推進 |
| 熱中症等の労務、安全衛生リスクの増加による対面営業の生産性低下 | - | 中長期 | 小 | 大 | (全社) ・衛生管理委員会の定例会議を実施し、月ごとの問題点と改善策の提示 ・自社による対面コンサルテーションに加え、メディアプラットフォームを活用したウェブでの販売、隣接業界のアライアンス先による販売など顧客接点の増加 | |||
| 降水・気象パターンの変化 | 太陽光パネル設置工事日程の遅れ | - | 中長期 | 小 | 大 | (エネルギー) ・販売〜施工の垂直統合型のビジネルモデル確立による柔軟性確保 ・太陽光設備事業から隣接領域への事業進出 | ||
| 急性 | 異常気象の激甚化 | サプライチェーンの被災による調達遅延等、事業活動の停滞 | - | 中長期 | 小 | 大 | (全社) ・事業ポートフォリオの多角化によるリスク分散 ・各事業活動において停滞が発生した場合、グループ間での人員配置変更先の取り決めを事前決定 | |
シナリオ分析の結果、1.5℃シナリオでは、政策・法規制、市場、評判によるリスクがあるものの、環境領域への需要に早期対応することによる、競争優位性が向上する機会が増えるものと認識しております。一方、4℃シナリオでは、異常気象による物理リスクの影響が高く、人身及び事業活動に直接的に関わるリスクが増加するものと認識しております。当社グループでは、中期経営計画「CORREC Innovation 2029」のもと、経済の変化に対して強い事業ポートフォリオの構築をすることで、気候変動に関するリスク・機会への対策を推進してまいります。また、今後も様々な情報や動向を踏まえ引き続き分析を進めてまいります。