有価証券報告書-第14期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、海外経済の先行きに不透明感の残るなか、公共投資の増加や企業収益の回復に伴い、雇用・所得環境の改善や輸出、生産の持ち直しの動きが見られる等、緩やかな景気回復基調が継続いたしました。
ペット業界においては、矢野経済研究所が2018年3月に発表した「ペットビジネスマーケティング総覧 2018年版」によると、2016年度ペット関連総市場規模は小売金額ベースで前年度比1.6%増の1兆4,983億円で推移し、2017年度は前年度比1.0%増の1兆5,135億円と見込まれております。今後も、快適な飼育環境を実現する健康管理やマナー・エチケット関連の製品・サービスやペット保険に対する需要は高まっていくとされ、ペット関連総市場は微増にて推移していくものと予測されております。
このような経営環境のもと、当社は当事業年度より「お客さま主義の徹底」と「収益拡大」を2本柱に掲げた中期経営計画(3ヵ年)をスタートさせ、持続的成長に向けた各種施策に取り組んでおります。
当社は「ペットとの共生環境の向上とペット産業の健全な発展を促し、潤いのある豊かな社会を創る。」という経営理念を掲げ、具体的に体現するために、2016年12月に「お客さま主義」に重きを置いた共通の価値観として、「行動指針」、「行動規範」及び「倫理規範」を制定しました。また、より一層「お客さま主義」の取組みを強化・徹底するため、金融庁より「顧客本位の業務運営に関する原則」が公表されたことも踏まえ、2017年9月に「お客さま本位の業務運営方針」を公表しております。
商品・サービスにつきましては、これまで当社では犬・猫専用の各種ペット保険を販売してまいりましたが、かねてよりご要望の声が大きかった「鳥・うさぎ・フェレット」の3種類を対象とした「うちの子キュート」の販売を2017年4月より開始し、新たに商品ラインナップに加えることで、お客さま・取扱代理店・対応動物病院との更なる関係深耕を図りました。また、当社のブランド力、ペット保険の認知度向上に向け、オウンドメディア等の継続的な活用及びお客さま参加型イベントの開催等を積極的に行うとともに、CSV活動の一環として動物愛護精神の普及・啓蒙活動への支援を行う等、ペットとの共生を可能とする社会基盤の構築を目指す活動を継続して行ってまいりました。
また、対応動物病院数の増加、「うちの子 HAPPY PROJECT」活動による骨折防止等の予防推奨や、お客さま参加型企画「ワン!にゃん!かるた」等を継続的に活用し、お客さまとの一層のコミュニケーション強化を図り、お客さまの利便性向上を推進しております。
営業活動につきましては、前事業年度に引き続き、当社のビジネスモデルであるペットショップ代理店を中心とした販路拡大に注力するとともに、既存代理店との更なる関係深耕を図る一方、ダイレクトチャネルにおける契約獲得の強化、また、コンタクトセンターにおける継続勧奨の取り組みによる継続率の向上により、当事業年度末の保有契約数は355,513件(前事業年度より55,310件増加・同18.4%増)と、順調に増加しております。また乃木坂46を起用したプロモーションの展開等により、当社の認知度向上を図っております。株式会社カカクコムが発表した「価格.com保険アワード2018ペット保険の部」において、当社の主力商品である「うちの子ライト」が申込数の多い保険商品として4年連続第1位を受賞しており、また、楽天リサーチによりますと、手術補償特化型部門で契約数が5年連続1位となっております。
以上の施策を行った結果、当事業年度における経営成績は以下のとおりとなりました。Non-GAAP指標及びJ-GAAP指標の説明は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。
なお、当社は損害保険事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
①未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)
ア.未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)の状況
保険引受収益12,212百万円、資産運用収益50百万円等を合計した経常収益は12,268百万円(前事業年度比21.8%増)となりました。一方、保険引受費用7,100百万円、営業費及び一般管理費4,713百万円、その他経常費用9百万円を合計した経常費用は11,823百万円(同21.6%増)となりました。
また、事業規模拡大に向けて基幹システムを開発しておりましたが、開発作業の遅延に伴い今後の開発計画を見直した結果、特別損失として固定資産処分損256百万円を計上いたしました。
この結果、経常利益444百万円(同28.7%増)、当期純損失81百万円(同353百万円減)となりました。さらに、調整後経常利益835百万円(同25.1%増)、調整後当期純利益309百万円(同47.9%減)となりました。
イ.未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)の分析
当社の客観的指標に照らした経営成績の達成状況は次のとおりであります。
(ア)経常収益
当社の経常収益は、主として保険引受収益及び資産運用収益から構成されます。
(保険引受収益)
保険引受収益は正味収入保険料であり、当事業年度の新規契約と前年度以前の継続契約から構成されます。上記「(1)経営成績」に記載の施策を行った結果、全チャネルを合計した新規契約は94,719件(同14.3%増)と良好な結果となりました。また、継続率は前事業年度末から1.8pt増加し、90.2%と過去から順調な伸びを継続しております。
今後の更なる新規契約の獲得に向け、メインチャネルの強化に加えて新たな販売チャネルを開拓し、チャネル複線化を進めてまいります。継続契約に関しては、お客さまとの接点強化により、継続率の維持向上を図ってまいります。
(資産運用収益)
当事業年度は、安定した資産運用収益の獲得を目的として、市場リスクの低い債権・投資信託を中心に運用資産の積上げを行い、利息及び配当金収入は30百万円(前事業年度比26百万円増・同680.6%)に増加いたしました。また、当事業年度末におけるその他有価証券評価差額金は△3百万円でありますが、税効果会計考慮前の含み益は2百万円であるため、市場リスクもコントロールできております。以上より、当事業年度の資産運用は当社の期待通りに推移したと考えております。
今後も引き続き、収受した保険料を資産運用に充当し運用資産の拡大を図るとともに、運用資産の構成比を見直すことで収益性の向上を目指してまいります。
(イ)経常利益
ここでは分析を容易にするために、当社の経常費用を発生損害額及び事業費に分けて分析しております。それぞれの費用は以下のように算定されます。
発生損害額=正味支払保険金+支払備金増減額
事業費=損害調査費+諸手数料及び集金費+営業費及び一般管理費
(発生損害額)
保有契約の増加及び損害率(注1)の上昇(当事業年度40.1%、前事業年度比0.8pt増)により、発生損害額は4,685百万円(前事業年度比895百万円増・同23.6%増)となりました。損害率は、保険契約に加入しているペットの年齢上昇、医療費の値上がり等とともに上昇するため、今後も緩やかな上昇が継続すると考えております。
(事業費)
事業費は、主として人件費、物件費及び代理店手数料から構成されます。
人件費については、事業規模の拡大に伴い全社的な人員強化を行っております。特に、お客さま満足の向上を目指すカスタマー・リレーション部、増加する保険契約処理に対応する契約サービス部、増加する保険金請求に対応する保険金サービス部、ITインフラの強化及び運用を行うIT関連部門の人員を強化したことで、人件費は1,925百万円(前事業年度比205百万円・同11.9%増)となりました。
物件費については、当社の知名度を向上させるため、乃木坂46を起用したプロモーションを展開いたしました。また、2019年3月期の保険契約獲得に向けて先行投資を行ったため、広告費は878百万円(同387百万円増・同79.0%増)となりました。さらに、ガバナンス体制の強化及び業務の効率化を図るため、システム関連費用は467百万円(同199百万円増・同74.9%増)となりました。結果として、物件費は3,042百万円(同651百万円増・同27.2%増)となりました。
代理店手数料については、保有契約数の増加に伴い、当事業年度は1,146百万円(前事業年度比162百万円・同16.5%増)となりました。
事業費の増加額は上記のとおりでありますが、事業費率(注2)は前事業年度に比べて0.6pt減少(当事業年度53.2%)しており、過去3年間に渡って減少傾向にあります。基幹システム等の開発等の投資により業務効率を高め、損害率の上昇を吸収できるように事業費率を低減させることで、両者を合計したコンバインド・レシオ(注3)が90%を下回るように努力してまいります。
(注)1.損害率:発生損害額により算定した損害率
(正味支払保険金+支払備金増減額)÷既経過保険料にて算出
2.事業費率:発生ベースの事業費率
事業費÷既経過保険料にて算出
3.コンバインド・レシオ
損害率+事業費率にて算出
②初年度収支残方式による経営成績(J-GAAP)の状況
保険引受収益12,212百万円、資産運用収益50百万円等を合計した経常収益は12,268百万円(前事業年度比21.8%増)となりました。一方、保険引受費用6,983百万円、営業費及び一般管理費4,713百万円、その他経常費用9百万円を合計した経常費用は11,706百万円(同19.8%増)となりました。
また、事業規模拡大に向けて基幹システムを開発しておりましたが、開発作業の遅延に伴い今後の開発計画を見直した結果、特別損失として固定資産処分損256百万円を計上いたしました。
この結果、経常利益は561百万円(同88.7%増)、当期純利益は32百万円(同83.5%減)となりました。
③Non-GAAP指標からJ-GAAP指標への調整
未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP)から初年度収支残方式による経常利益(J-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
また、未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP)から調整後経常利益(Non-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
さらに、未経過保険料方式による当期純利益(Non-GAAP)から調整後当期純利益(Non-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
なお、未経過保険料方式、初年度収支残方式による普通責任準備金残高及び異常危険準備金残高は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
④保険引受の状況
ア.保険引受利益(J-GAAP)
(注)営業費及び一般管理費は、損益計算書における営業費及び一般管理費のうち保険引受に係る金額であります。
イ.元受正味保険料(含む収入積立保険料)
(注)元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものをいいます。(積立型保険の積立保険料を含みます。)
ウ.正味収入保険料
エ.正味支払保険金
(注)正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)/正味収入保険料
⑤資産運用の状況
ア.運用資産
イ.有価証券
ウ.利回り
(ア)運用資産利回り(インカム利回り)
(注)1.収入金額は、損益計算書における「利息及び配当金収入」の金額であります。
2.平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
(イ)資産運用利回り(実現利回り)
(注)1.資産運用損益(実現ベース)は、損益計算書における「資産運用収益」の金額であります。
2.平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
3.資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増減額を加減算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る前期末評価差額(税効果控除前の金額による)を加減算した金額であります。
(2)財政状態
①資産、負債及び純資産の状況及び分析
(資産の部)
当事業年度末における資産の額は、前事業年度末に比べ1,070百万円増加し、9,250百万円となりました。その主な要因は、安定した資産運用収益の獲得を目的とした有価証券1,476百万円の増加と現金及び預貯金447百万円の減少、保有契約数の増加に伴う保険料の未収債権260百万円の増加、繰越欠損金の期限切れに伴う繰延税金資産102百万円の減少及び基幹システム開発計画の見直しに伴うソフトウエア仮勘定68百万円の除却による減少であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債の額は、前事業年度末に比べ1,053百万円増加し、6,347百万円となりました。その主な要因は、保有契約数の増加に伴う支払備金162百万円の増加及び責任準備金796百万円の増加によるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の額は、前事業年度末に比べ16百万円増加し、2,902百万円となりました。その主な要因は、初年度収支残方式による当期純利益(J-GAAP)の計上による利益剰余金32百万円の増加、その他有価証券評価差額金17百万円の減少によるものであります。
②ソルベンシー・マージン比率の状況及び分析
固定資産処分損256百万円及び繰延税金資産の取崩し102百万円の影響により初年度収支残方式による当期純利益(J-GAAP)が32百万円となり、ソルベンシー・マージン総額は微増となりました。一方、保有契約の増加により正味既経過保険料を基礎として算定する一般保険リスクが増加しました。結果としてソルベンシー・マージン比率は、前事業年度末に比べ30.8pt減少し、284.8%となりました。
ソルベンシー・マージン比率は行政当局の求める200%を超えているため、当事業年度末時点において懸念すべき事項はないと判断しております。なお、当社は2018年4月25日付で東京証券取引所マザーズに上場しており、2018年4月24日を払込期日とした有償一般募集増資及び2018年5月28日を払込期日とした有償第三者割当を行いました。当事業年度末の実績に当該増資のみを考慮した純資産の額は4,352百万円(増資により1,449百万円増加)、ソルベンシー・マージン比率は373.4%(増資により88.6pt増加)となり、財務健全性はより一層高まっております。
(注)上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
<ソルベンシー・マージン比率の考え方>・損害保険会社は、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、損害保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。
・この「通常の予測を超える危険」に対して「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたのが「ソルベンシー・マージン比率」であります。
・「通常の予測を超える危険」
a 保険引受上の危険、b 予定利率上の危険、c 資産運用上の危険、d 経営管理上の危険、e 巨大災害に係る危険の総額をいいます。
・「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(ソルベンシー・マージン総額)とは、損害保険会社の純資産(社外流出予定額等を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(3)キャッシュ・フロー
①キャッシュ・フローの状況及び分析
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ547百万円減少し、2,966百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前事業年度に比べ290百万円増加し、1,304百万円の収入となりました。これは主に保有契約数の順調な増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ1,129百万円の支出が増加し、1,846百万円の支出となりました。これは主に安定した資産運用収益の獲得を目指した資産運用の拡大によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ2百万円の支出が増加し、4百万円の支出となりました。これは主にリース債務の返済によるものであります。
②資本の財源
当事業年度は保険料収入等の営業活動により調達した資金を、主に有価証券の取得に使用いたしました。
2019年3月31日に終了する事業年度については、設備投資のための十分な資金を、手元の現金及び現金同等物、営業活動から得た資金、東京証券取引所マザーズへの上場に伴う一般募集(ブックビルディング方式による募集)及び第三者割当(オーバーアロットメントによる売出し)により調達いたします。当事業年度の重要な設備投資等に関する情報及び今後予定している重要な設備投資等に関する情報は、「第3 設備の状況」をご参照ください。
③資金の流動性
当社の資金の流れは、ご契約者から保険料として資金を収受し、補償開始日以降に発生した事故に対して保険金を支払います。このため当社は、遅滞無く保険金の支払いを履行するのに十分な資金及び流動性を確保することが重要であると認識しております。支払能力の確保に関しては、流動性リスク管理方針及び流動性リスク管理規程を設け、適切に運用することで十分な資金及び流動性を確保しております。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産、受注及び販売の実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(5)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表(重要な会計方針)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針の適用が、財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
①繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性の判断に際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。将来の課税所得は過去の業績等に基づいて見積っているため、将来において経営環境の変化により課税所得の見積りが大きく変動した場合、税制改正によって法定実効税率が変化した場合等においては、繰延税金資産の回収可能額が変動する可能性があります。
②有価証券の減損
その他有価証券について、時価が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、合理的な基準に基づいて減損処理を行うこととしております。今後、株式市場等の状況によっては、有価証券評価損を計上する可能性があります。
③貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定及び償却・引当規程に基づいて、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、貸付先の財務状況が変化した場合には、貸倒損失や貸倒引当金の追加計上が発生する可能性があります。
④支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、見積りに影響する新たな事実の発生等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。
⑤責任準備金
保険契約に基づく将来における債務の履行及びパンデミック型の疾病等の大数の法則が機能しないリスクに備えるため、責任準備金を積み立てております。当初想定した環境や条件等が大きく変動した場合には、責任準備金を上回る保険金支払が発生する可能性があります。
(6)経営成績等に重要な影響を与える要因
当社の経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、海外経済の先行きに不透明感の残るなか、公共投資の増加や企業収益の回復に伴い、雇用・所得環境の改善や輸出、生産の持ち直しの動きが見られる等、緩やかな景気回復基調が継続いたしました。
ペット業界においては、矢野経済研究所が2018年3月に発表した「ペットビジネスマーケティング総覧 2018年版」によると、2016年度ペット関連総市場規模は小売金額ベースで前年度比1.6%増の1兆4,983億円で推移し、2017年度は前年度比1.0%増の1兆5,135億円と見込まれております。今後も、快適な飼育環境を実現する健康管理やマナー・エチケット関連の製品・サービスやペット保険に対する需要は高まっていくとされ、ペット関連総市場は微増にて推移していくものと予測されております。
このような経営環境のもと、当社は当事業年度より「お客さま主義の徹底」と「収益拡大」を2本柱に掲げた中期経営計画(3ヵ年)をスタートさせ、持続的成長に向けた各種施策に取り組んでおります。
当社は「ペットとの共生環境の向上とペット産業の健全な発展を促し、潤いのある豊かな社会を創る。」という経営理念を掲げ、具体的に体現するために、2016年12月に「お客さま主義」に重きを置いた共通の価値観として、「行動指針」、「行動規範」及び「倫理規範」を制定しました。また、より一層「お客さま主義」の取組みを強化・徹底するため、金融庁より「顧客本位の業務運営に関する原則」が公表されたことも踏まえ、2017年9月に「お客さま本位の業務運営方針」を公表しております。
商品・サービスにつきましては、これまで当社では犬・猫専用の各種ペット保険を販売してまいりましたが、かねてよりご要望の声が大きかった「鳥・うさぎ・フェレット」の3種類を対象とした「うちの子キュート」の販売を2017年4月より開始し、新たに商品ラインナップに加えることで、お客さま・取扱代理店・対応動物病院との更なる関係深耕を図りました。また、当社のブランド力、ペット保険の認知度向上に向け、オウンドメディア等の継続的な活用及びお客さま参加型イベントの開催等を積極的に行うとともに、CSV活動の一環として動物愛護精神の普及・啓蒙活動への支援を行う等、ペットとの共生を可能とする社会基盤の構築を目指す活動を継続して行ってまいりました。
また、対応動物病院数の増加、「うちの子 HAPPY PROJECT」活動による骨折防止等の予防推奨や、お客さま参加型企画「ワン!にゃん!かるた」等を継続的に活用し、お客さまとの一層のコミュニケーション強化を図り、お客さまの利便性向上を推進しております。
営業活動につきましては、前事業年度に引き続き、当社のビジネスモデルであるペットショップ代理店を中心とした販路拡大に注力するとともに、既存代理店との更なる関係深耕を図る一方、ダイレクトチャネルにおける契約獲得の強化、また、コンタクトセンターにおける継続勧奨の取り組みによる継続率の向上により、当事業年度末の保有契約数は355,513件(前事業年度より55,310件増加・同18.4%増)と、順調に増加しております。また乃木坂46を起用したプロモーションの展開等により、当社の認知度向上を図っております。株式会社カカクコムが発表した「価格.com保険アワード2018ペット保険の部」において、当社の主力商品である「うちの子ライト」が申込数の多い保険商品として4年連続第1位を受賞しており、また、楽天リサーチによりますと、手術補償特化型部門で契約数が5年連続1位となっております。
以上の施策を行った結果、当事業年度における経営成績は以下のとおりとなりました。Non-GAAP指標及びJ-GAAP指標の説明は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。
なお、当社は損害保険事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
①未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)
ア.未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)の状況
保険引受収益12,212百万円、資産運用収益50百万円等を合計した経常収益は12,268百万円(前事業年度比21.8%増)となりました。一方、保険引受費用7,100百万円、営業費及び一般管理費4,713百万円、その他経常費用9百万円を合計した経常費用は11,823百万円(同21.6%増)となりました。
また、事業規模拡大に向けて基幹システムを開発しておりましたが、開発作業の遅延に伴い今後の開発計画を見直した結果、特別損失として固定資産処分損256百万円を計上いたしました。
この結果、経常利益444百万円(同28.7%増)、当期純損失81百万円(同353百万円減)となりました。さらに、調整後経常利益835百万円(同25.1%増)、調整後当期純利益309百万円(同47.9%減)となりました。
イ.未経過保険料方式による経営成績(Non-GAAP)の分析
当社の客観的指標に照らした経営成績の達成状況は次のとおりであります。
(ア)経常収益
| 前事業年度 | 当事業年度 | 増減金額 | 増減率 |
| 10,071百万円 | 12,268百万円 | 2,197百万円 | 21.8% |
当社の経常収益は、主として保険引受収益及び資産運用収益から構成されます。
(保険引受収益)
保険引受収益は正味収入保険料であり、当事業年度の新規契約と前年度以前の継続契約から構成されます。上記「(1)経営成績」に記載の施策を行った結果、全チャネルを合計した新規契約は94,719件(同14.3%増)と良好な結果となりました。また、継続率は前事業年度末から1.8pt増加し、90.2%と過去から順調な伸びを継続しております。
今後の更なる新規契約の獲得に向け、メインチャネルの強化に加えて新たな販売チャネルを開拓し、チャネル複線化を進めてまいります。継続契約に関しては、お客さまとの接点強化により、継続率の維持向上を図ってまいります。
(資産運用収益)
当事業年度は、安定した資産運用収益の獲得を目的として、市場リスクの低い債権・投資信託を中心に運用資産の積上げを行い、利息及び配当金収入は30百万円(前事業年度比26百万円増・同680.6%)に増加いたしました。また、当事業年度末におけるその他有価証券評価差額金は△3百万円でありますが、税効果会計考慮前の含み益は2百万円であるため、市場リスクもコントロールできております。以上より、当事業年度の資産運用は当社の期待通りに推移したと考えております。
今後も引き続き、収受した保険料を資産運用に充当し運用資産の拡大を図るとともに、運用資産の構成比を見直すことで収益性の向上を目指してまいります。
(イ)経常利益
| 前事業年度 | 当事業年度 | 増減金額 | 増減率 |
| 345百万円 | 444百万円 | 99百万円 | 28.7% |
ここでは分析を容易にするために、当社の経常費用を発生損害額及び事業費に分けて分析しております。それぞれの費用は以下のように算定されます。
発生損害額=正味支払保険金+支払備金増減額
事業費=損害調査費+諸手数料及び集金費+営業費及び一般管理費
(発生損害額)
保有契約の増加及び損害率(注1)の上昇(当事業年度40.1%、前事業年度比0.8pt増)により、発生損害額は4,685百万円(前事業年度比895百万円増・同23.6%増)となりました。損害率は、保険契約に加入しているペットの年齢上昇、医療費の値上がり等とともに上昇するため、今後も緩やかな上昇が継続すると考えております。
(事業費)
事業費は、主として人件費、物件費及び代理店手数料から構成されます。
人件費については、事業規模の拡大に伴い全社的な人員強化を行っております。特に、お客さま満足の向上を目指すカスタマー・リレーション部、増加する保険契約処理に対応する契約サービス部、増加する保険金請求に対応する保険金サービス部、ITインフラの強化及び運用を行うIT関連部門の人員を強化したことで、人件費は1,925百万円(前事業年度比205百万円・同11.9%増)となりました。
物件費については、当社の知名度を向上させるため、乃木坂46を起用したプロモーションを展開いたしました。また、2019年3月期の保険契約獲得に向けて先行投資を行ったため、広告費は878百万円(同387百万円増・同79.0%増)となりました。さらに、ガバナンス体制の強化及び業務の効率化を図るため、システム関連費用は467百万円(同199百万円増・同74.9%増)となりました。結果として、物件費は3,042百万円(同651百万円増・同27.2%増)となりました。
代理店手数料については、保有契約数の増加に伴い、当事業年度は1,146百万円(前事業年度比162百万円・同16.5%増)となりました。
事業費の増加額は上記のとおりでありますが、事業費率(注2)は前事業年度に比べて0.6pt減少(当事業年度53.2%)しており、過去3年間に渡って減少傾向にあります。基幹システム等の開発等の投資により業務効率を高め、損害率の上昇を吸収できるように事業費率を低減させることで、両者を合計したコンバインド・レシオ(注3)が90%を下回るように努力してまいります。
(注)1.損害率:発生損害額により算定した損害率
(正味支払保険金+支払備金増減額)÷既経過保険料にて算出
2.事業費率:発生ベースの事業費率
事業費÷既経過保険料にて算出
3.コンバインド・レシオ
損害率+事業費率にて算出
②初年度収支残方式による経営成績(J-GAAP)の状況
保険引受収益12,212百万円、資産運用収益50百万円等を合計した経常収益は12,268百万円(前事業年度比21.8%増)となりました。一方、保険引受費用6,983百万円、営業費及び一般管理費4,713百万円、その他経常費用9百万円を合計した経常費用は11,706百万円(同19.8%増)となりました。
また、事業規模拡大に向けて基幹システムを開発しておりましたが、開発作業の遅延に伴い今後の開発計画を見直した結果、特別損失として固定資産処分損256百万円を計上いたしました。
この結果、経常利益は561百万円(同88.7%増)、当期純利益は32百万円(同83.5%減)となりました。
③Non-GAAP指標からJ-GAAP指標への調整
未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP)から初年度収支残方式による経常利益(J-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 |
| 未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP) | 345 | 444 |
| 未経過保険料方式による普通責任準備金繰入額(イ) | 429 | 522 |
| 初年度収支残方式による普通責任準備金繰入額(ロ) | 477 | 405 |
| 差額(イ-ロ) | △47 | 117 |
| 初年度収支残方式による経常利益(J-GAAP) | 297 | 561 |
また、未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP)から調整後経常利益(Non-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 |
| 未経過保険料方式による経常利益(Non-GAAP) | 345 | 444 |
| 異常危険準備金影響額 | 322 | 391 |
| 調整後経常利益(Non-GAAP) | 668 | 835 |
さらに、未経過保険料方式による当期純利益(Non-GAAP)から調整後当期純利益(Non-GAAP)への調整は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 |
| 未経過保険料方式による当期純利益(Non-GAAP) | 271 | △81 |
| 異常危険準備金影響額 | 322 | 391 |
| 調整後当期純利益(Non-GAAP) | 594 | 309 |
なお、未経過保険料方式、初年度収支残方式による普通責任準備金残高及び異常危険準備金残高は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 |
| 未経過保険料残高(Non-GAAP) | 2,351 | 2,874 |
| 初年度収支残高(J-GAAP) | 2,612 | 3,018 |
| 異常危険準備金残高 | 1,356 | 1,748 |
④保険引受の状況
ア.保険引受利益(J-GAAP)
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) (百万円) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) (百万円) | 対前年増減(△)額 (百万円) |
| 保険引受収益 | 10,067 | 12,212 | 2,144 |
| 保険引受費用 | 5,851 | 6,983 | 1,131 |
| 営業費及び一般管理費 | 3,921 | 4,713 | 792 |
| 保険引受利益 | 293 | 515 | 221 |
(注)営業費及び一般管理費は、損益計算書における営業費及び一般管理費のうち保険引受に係る金額であります。
イ.元受正味保険料(含む収入積立保険料)
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | |
| ペット保険 | 10,067 | 100.00 | 23.9 | 12,212 | 100.00 | 21.3 |
| 合計 | 10,067 | 100.00 | 23.9 | 12,212 | 100.00 | 21.3 |
| (うち収入積立保険料) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) |
(注)元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものをいいます。(積立型保険の積立保険料を含みます。)
ウ.正味収入保険料
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | |
| ペット保険 | 10,067 | 100.00 | 23.9 | 12,212 | 100.00 | 21.3 |
| 合計 | 10,067 | 100.00 | 23.9 | 12,212 | 100.00 | 21.3 |
エ.正味支払保険金
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 対前年増減(△)率 (%) | 正味損害率 (%) | 金額 (百万円) | 対前年増減(△)率 (%) | 正味損害率 (%) | |
| ペット保険 | 3,628 | 28.8 | 38.8 | 4,523 | 24.7 | 39.9 |
| 合計 | 3,628 | 28.8 | 38.8 | 4,523 | 24.7 | 39.9 |
(注)正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)/正味収入保険料
⑤資産運用の状況
ア.運用資産
| 区分 | 前事業年度 (2017年3月31日) | 当事業年度 (2018年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 預貯金 | 5,113 | 62.5 | 4,666 | 50.4 |
| コールローン | - | - | - | - |
| 買現先勘定 | - | - | - | - |
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - |
| 金銭の信託 | - | - | - | - |
| 有価証券 | 683 | 8.4 | 2,160 | 23.4 |
| 貸付金 | 8 | 0.1 | 25 | 0.3 |
| 土地・建物 | 28 | 0.3 | 29 | 0.3 |
| 運用資産計 | 5,834 | 71.3 | 6,881 | 74.4 |
| 総資産 | 8,179 | 100.0 | 9,250 | 100.0 |
イ.有価証券
| 区分 | 前事業年度 (2017年3月31日) | 当事業年度 (2018年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国債 | - | - | - | - |
| 地方債 | - | - | - | - |
| 社債 | - | - | 303 | 14.1 |
| 株式 | - | - | - | - |
| 外国証券 | 100 | 14.6 | 200 | 9.3 |
| その他の証券 | 583 | 85.4 | 1,656 | 76.7 |
| 合計 | 683 | 100.0 | 2,160 | 100.0 |
ウ.利回り
(ア)運用資産利回り(インカム利回り)
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 0 | 5,224 | 0.0 | 1 | 4,839 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買現先勘定 | - | - | - | - | - | - |
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 金銭の信託 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 3 | 218 | 1.6 | 28 | 1,384 | 2.1 |
| 貸付金 | 0 | 2 | 1.4 | 0 | 19 | 1.6 |
| 土地・建物 | - | 58 | - | - | 64 | - |
| 小計 | 3 | 5,504 | 0.1 | 30 | 6,308 | 0.5 |
| その他 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 3 | - | - | 30 | - | - |
(注)1.収入金額は、損益計算書における「利息及び配当金収入」の金額であります。
2.平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
(イ)資産運用利回り(実現利回り)
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 資産運用損益 (実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価 ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用損益 (実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価 ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 0 | 5,224 | 0.0 | 1 | 4,839 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買現先勘定 | - | - | - | - | - | - |
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 金銭の信託 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 3 | 218 | 1.7 | 48 | 1,384 | 3.5 |
| 貸付金 | 0 | 5 | 1.4 | 0 | 19 | 1.6 |
| 土地・建物 | - | 58 | - | - | 64 | - |
| その他 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 4 | 5,506 | 0.1 | 50 | 6,308 | 0.8 |
(注)1.資産運用損益(実現ベース)は、損益計算書における「資産運用収益」の金額であります。
2.平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
3.資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増減額を加減算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る前期末評価差額(税効果控除前の金額による)を加減算した金額であります。
| 区分 | 前事業年度 (自 2016年4月 1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 資産運用 損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用 損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 0 | 5,224 | 0.0 | 1 | 4,839 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買現先勘定 | - | - | - | - | - | - |
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 金銭の信託 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 24 | 224 | 11.1 | 31 | 1,403 | 2.3 |
| 貸付金 | 0 | 2 | 1.4 | 0 | 19 | 1.6 |
| 土地・建物 | - | 58 | - | - | 64 | - |
| その他 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 25 | 5,510 | 0.5 | 33 | 6,327 | 0.5 |
(2)財政状態
①資産、負債及び純資産の状況及び分析
(資産の部)
当事業年度末における資産の額は、前事業年度末に比べ1,070百万円増加し、9,250百万円となりました。その主な要因は、安定した資産運用収益の獲得を目的とした有価証券1,476百万円の増加と現金及び預貯金447百万円の減少、保有契約数の増加に伴う保険料の未収債権260百万円の増加、繰越欠損金の期限切れに伴う繰延税金資産102百万円の減少及び基幹システム開発計画の見直しに伴うソフトウエア仮勘定68百万円の除却による減少であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債の額は、前事業年度末に比べ1,053百万円増加し、6,347百万円となりました。その主な要因は、保有契約数の増加に伴う支払備金162百万円の増加及び責任準備金796百万円の増加によるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の額は、前事業年度末に比べ16百万円増加し、2,902百万円となりました。その主な要因は、初年度収支残方式による当期純利益(J-GAAP)の計上による利益剰余金32百万円の増加、その他有価証券評価差額金17百万円の減少によるものであります。
②ソルベンシー・マージン比率の状況及び分析
固定資産処分損256百万円及び繰延税金資産の取崩し102百万円の影響により初年度収支残方式による当期純利益(J-GAAP)が32百万円となり、ソルベンシー・マージン総額は微増となりました。一方、保有契約の増加により正味既経過保険料を基礎として算定する一般保険リスクが増加しました。結果としてソルベンシー・マージン比率は、前事業年度末に比べ30.8pt減少し、284.8%となりました。
ソルベンシー・マージン比率は行政当局の求める200%を超えているため、当事業年度末時点において懸念すべき事項はないと判断しております。なお、当社は2018年4月25日付で東京証券取引所マザーズに上場しており、2018年4月24日を払込期日とした有償一般募集増資及び2018年5月28日を払込期日とした有償第三者割当を行いました。当事業年度末の実績に当該増資のみを考慮した純資産の額は4,352百万円(増資により1,449百万円増加)、ソルベンシー・マージン比率は373.4%(増資により88.6pt増加)となり、財務健全性はより一層高まっております。
| 前事業年度 (2017年3月31日) (百万円) | 当事業年度 (2018年3月31日) (百万円) | ||
| (A)ソルベンシー・マージン総額 | 4,247 | 4,659 | |
| 資本金又は基金等 | 2,872 | 2,906 | |
| 価格変動準備金 | 1 | 3 | |
| 危険準備金 | - | - | |
| 異常危険準備金 | 1,356 | 1,748 | |
| 一般貸倒引当金 | - | 1 | |
| その他有価証券の評価差額(税効果控除前) | 17 | 2 | |
| 土地の含み損益 | - | - | |
| 払戻積立金超過額 | - | - | |
| 負債性資本調達手段等 | - | - | |
| 払戻積立金超過額及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額 | - | - | |
| 控除項目 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| (B)リスクの合計額 √{(R1+R2)²+(R3+R4)²}+R5+R6 | 2,691 | 3,272 | |
| 一般保険リスク(R1) | 2,602 | 3,156 | |
| 第三分野保険の保険リスク(R2) | - | - | |
| 予定利率リスク(R3) | - | - | |
| 資産運用リスク(R4) | 173 | 285 | |
| 経営管理リスク(R5) | 83 | 103 | |
| 巨大災害リスク(R6) | - | - | |
| (C)ソルベンシー・マージン比率(%) [(A)/{(B)×1/2}]×100 | 315.6 | 284.8 | |
(注)上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
<ソルベンシー・マージン比率の考え方>・損害保険会社は、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、損害保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。
・この「通常の予測を超える危険」に対して「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたのが「ソルベンシー・マージン比率」であります。
・「通常の予測を超える危険」
a 保険引受上の危険、b 予定利率上の危険、c 資産運用上の危険、d 経営管理上の危険、e 巨大災害に係る危険の総額をいいます。
| a 保険引受上の危険 (一般保険リスク) | : | 保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険(巨大災害に係る危険を除く) |
| (第三分野保険の保険リスク) | ||
| b 予定利率上の危険 (予定利率リスク) | : | 積立型保険について、実際の運用利回りが保険料算出時に予定した利回りを下回ることにより発生し得る危険 |
| c 資産運用上の危険 (資産運用リスク) | : | 保有する有価証券等の資産の価格が通常の予測を超えて変動することにより発生し得る危険等 |
| d 経営管理上の危険 (経営管理リスク) | : | 業務の運営上通常の予測を超えて発生し得る危険で上記①~③及び⑤以外のもの |
| e 巨大災害に係る危険 (巨大災害リスク) | : | 通常の予測を超える巨大災害(関東大震災や伊勢湾台風相当)により発生し得る危険 |
・「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(ソルベンシー・マージン総額)とは、損害保険会社の純資産(社外流出予定額等を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(3)キャッシュ・フロー
①キャッシュ・フローの状況及び分析
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ547百万円減少し、2,966百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前事業年度に比べ290百万円増加し、1,304百万円の収入となりました。これは主に保有契約数の順調な増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ1,129百万円の支出が増加し、1,846百万円の支出となりました。これは主に安定した資産運用収益の獲得を目指した資産運用の拡大によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ2百万円の支出が増加し、4百万円の支出となりました。これは主にリース債務の返済によるものであります。
②資本の財源
当事業年度は保険料収入等の営業活動により調達した資金を、主に有価証券の取得に使用いたしました。
2019年3月31日に終了する事業年度については、設備投資のための十分な資金を、手元の現金及び現金同等物、営業活動から得た資金、東京証券取引所マザーズへの上場に伴う一般募集(ブックビルディング方式による募集)及び第三者割当(オーバーアロットメントによる売出し)により調達いたします。当事業年度の重要な設備投資等に関する情報及び今後予定している重要な設備投資等に関する情報は、「第3 設備の状況」をご参照ください。
③資金の流動性
当社の資金の流れは、ご契約者から保険料として資金を収受し、補償開始日以降に発生した事故に対して保険金を支払います。このため当社は、遅滞無く保険金の支払いを履行するのに十分な資金及び流動性を確保することが重要であると認識しております。支払能力の確保に関しては、流動性リスク管理方針及び流動性リスク管理規程を設け、適切に運用することで十分な資金及び流動性を確保しております。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産、受注及び販売の実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(5)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表(重要な会計方針)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針の適用が、財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
①繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性の判断に際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。将来の課税所得は過去の業績等に基づいて見積っているため、将来において経営環境の変化により課税所得の見積りが大きく変動した場合、税制改正によって法定実効税率が変化した場合等においては、繰延税金資産の回収可能額が変動する可能性があります。
②有価証券の減損
その他有価証券について、時価が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、合理的な基準に基づいて減損処理を行うこととしております。今後、株式市場等の状況によっては、有価証券評価損を計上する可能性があります。
③貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定及び償却・引当規程に基づいて、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しておりますが、貸付先の財務状況が変化した場合には、貸倒損失や貸倒引当金の追加計上が発生する可能性があります。
④支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、見積りに影響する新たな事実の発生等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。
⑤責任準備金
保険契約に基づく将来における債務の履行及びパンデミック型の疾病等の大数の法則が機能しないリスクに備えるため、責任準備金を積み立てております。当初想定した環境や条件等が大きく変動した場合には、責任準備金を上回る保険金支払が発生する可能性があります。
(6)経営成績等に重要な影響を与える要因
当社の経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。