有価証券報告書-第16期(2024/08/01-2025/07/31)
②戦略
気候変動に関する事業影響を把握し、気候関連リスク・機会への適応力を強化することを目的として、TCFDが提唱するフレームワークに基づいたシナリオ分析を実施しております。主に国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)及び国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)等のシナリオを参考に、パリ協定を踏まえて低炭素経済に移行する1.5℃シナリオと、現状予想される以上に気候変動対策が推進されない4℃シナリオを中心に、2030年時点における外部環境の変化を予測し、分析を行っております。これにより特定した事業上のリスク、機会及び対応策は下表のとおりであります。
なお、分析の対象範囲は、当社主力事業であるラクスル事業(印刷事業)のみを対象としておりますが、今後は他の事業にも分析対象を拡大するとともに、ラクスル事業における分析結果につき外部環境や自社の取り組みの変化に応じて内容を見直してまいります。
(リスクと機会の特定)
(注)利益影響度は、年間5億円未満の場合は小、5億円以上8億円未満の場合を中、8億円以上の場合を大として表示しております。
[用語説明]
気候変動に関する事業影響を把握し、気候関連リスク・機会への適応力を強化することを目的として、TCFDが提唱するフレームワークに基づいたシナリオ分析を実施しております。主に国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)及び国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)等のシナリオを参考に、パリ協定を踏まえて低炭素経済に移行する1.5℃シナリオと、現状予想される以上に気候変動対策が推進されない4℃シナリオを中心に、2030年時点における外部環境の変化を予測し、分析を行っております。これにより特定した事業上のリスク、機会及び対応策は下表のとおりであります。
なお、分析の対象範囲は、当社主力事業であるラクスル事業(印刷事業)のみを対象としておりますが、今後は他の事業にも分析対象を拡大するとともに、ラクスル事業における分析結果につき外部環境や自社の取り組みの変化に応じて内容を見直してまいります。
(リスクと機会の特定)
| 分類 | 財務への影響 | 2030年における影響評価 | 利益影響度(注) | 対応策 | |
| 1.5℃ | 4℃ | ||||
| リスク | 炭素税による運営コスト上昇 | 炭素税が導入され、排出量に応じた財務影響が発生する | 小 | 小 | 当社の排出量からみて影響は軽微ながらも、適切な脱炭素対策を講じる |
| 原材料コストの上昇 | 森林DD等の促進による違法伐採等の減少や違法伐採による紙の原材料価格の下落の解消によって紙の原材料価格が増加し、紙資源価格が上昇する | 小 | - | 紙の集中購買を実施することで、紙資源価格の上昇の影響を低減する | |
| 世界的な紙需要の増加によって紙資源価格が上昇する | 中 | 大 | |||
| 森林破壊・火災等による森林資源の減少、パルプ等の生産悪化により紙資源価格が上昇する | - | 小 | |||
| ガソリン価格の増加による送料等の上昇 | - | 小 | 料金表の見直しや調整を実施することで送料等の負担を下げる | ||
| 印刷用アルミ版の原材料コストが上昇する | 中 | - | 従来の印刷機から、アルミ版を使用しないデジタル印刷機へ一部転換を図る | ||
| 消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少 | 脱炭素の推進や廃棄物の削減による大企業顧客の離反が進み、売上が減少する | 中 | - | ・デジタル販促等のサービスへの移行需要を取り込む ・関係会社等への投資による集客デジタルコンテンツの拡充や紙印刷市場から集客市場及び印刷周辺領域への展開を進めることで、新たな収益源を確保する | |
| 印刷市場(特に事務印刷)の市場の縮小が加速し、売上が減少する | 中 | - | |||
| 機会 | 消費者嗜好の変化 | 環境対応紙の需要が高まる | 中 | 小 | 環境対応紙の取り扱いを拡大することで、需要を取り込み、売上を拡大させる |
(注)利益影響度は、年間5億円未満の場合は小、5億円以上8億円未満の場合を中、8億円以上の場合を大として表示しております。
[用語説明]
| (注) | TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略 |
| 気候関連財務情報開示タスクフォース。金融安定理事会(FSB)によって設立され、企業に対する気候関連リスク・機会の情報開示の促進と、低炭素社会へのスムーズな移行による金融市場の安定化を目的としている。 |