有価証券報告書-第9期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 9:59
【資料】
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【項目】
136項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「SHARING THE VALUE すべてのステークホルダーに価値をもたらす社会的意義のある事業を創造する」を企業ビジョンとして、「つながる」社会を目指すことで、すべてはより良い社会のために、より快適な明日の実現に貢献してまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、導入物件数及びTenancy Ratioを重要指標としております。また、国内外において、自社で共用設備を導入し、各社にシェアリングを行うソリューションを提供しており設備投資を要するビジネスであることから、EBITDA(注1)の成長を通じて企業価値の向上を図ってまいります。
(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額+長期前払費用償却額
(3)経営環境
国内において、各携帯キャリアの5Gサービスの開始、第4の携帯キャリアの市場参入、携帯電話料金の値下げ等を背景にした設備投資効率化ニーズが高まっております。2018年12月には、総務省より「移動通信分野におけるインフラシェアリングに係る電気通信事業法及び電波法の適用に関するガイドライン」が公表され、5Gの基地局整備においてインフラシェアリングの活用がこれまで以上に重要になることが言及されております。その後においても、総務省は「Beyond 5G推進戦略」や「モバイル市場の公正な競争環境に向けたアクション・プラン」において、インフラシェアリングを推進する方針を打ち出しております。
また、海外においても、新興国を中心に、新規大型施設の開発や将来的な5Gの展開需要を背景に、屋内インフラシェアリングの必要性が高まっております。
新型コロナウイルス感染症については、国内において、2020年4月に新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言が発令されたことにより、一部の新規導入物件において、建設工事の一時中止やオープン時期の延期等によるサービス開始の遅れが発生いたしました。その後、大きな影響は発生しておりませんが、今後も感染状況によっては、新規導入物件において、影響が顕在化する可能性があります。なお、既に運用中の物件については、遠隔監視体制を構築していることから、大きな影響の発生は想定しておりません。
一方で、新型コロナウイルス感染症がもたらした、生活様式の変化に伴い、テレワークや遠隔医療をはじめとする遠隔でのコミュニケーションが増加し、通信環境の整備に対するニーズがより一層高まる可能性があるものと考えております。
このような経営環境を踏まえ、当社グループは、社会的使命として、より一層のインフラシェアリングの拡大・浸透を推進してまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、以下の強みを背景に中長期的な経営戦略を推進しております。
(当社グループの強み)
①市場を創出し、市場拡大を牽引する通信インフラシェアリングのパイオニア
当社グループは、携帯キャリアや不動産事業者とのリレーションを構築し、これまで一般的ではなかった通信インフラシェアリングを国内で実現し、通信インフラシェアリングのパイオニアとして事業を拡大してまいりました。また、ベトナムをはじめとする海外においても、開発物件が豊富であることから、建物内の携帯電波対策におけるインフラシェアリングのニーズは高く、国内での通信インフラシェアリングのノウハウを活かし、海外でも通信インフラシェアリング事業の展開を強化しております。
さらに、国内において、屋内通信インフラシェアリングだけではなく、屋外の鉄塔・ポール等のタワーの携帯キャリア各社へのシェアリング事業(タワー事業)の取り組みを開始しております。
②高い成長性及び収益性を実現するビジネスモデル
当社グループは、国内外において高い成長性及び収益性を実現しています。当社グループの売上高は、2021年3月期に3,501,932千円(前年同期比36.9%増)と大幅に成長しました。当社グループのEBITDAについても2021年3月期に、1,349,589千円(同83.0%増)と大幅に成長しました。また、当社グループの売上高の大部分は、長期契約に基づくストック収入で、長期安定的に収益を創出可能なビジネスモデルとなっており、今後も継続的に売上高及びEBITDAの高い成長を実現してまいります。
③通信業界での豊富な経験を持つ経営陣
創業者で代表取締役社長である田中敦史が率いる当社グループの経営陣は、携帯キャリアなどの創業や経営幹部としての経験を有するメンバーを中心に構成されています。当社グループの経営陣は、携帯キャリアの通信インフラ構築において、主要顧客である携帯キャリアや不動産事業者等のニーズを把握し、最適なソリューションを提供するための豊富な経験を有しております。
(当社グループの経営戦略)
①通信インフラシェアリングの事業基盤の強化
インフラシェアリング事業者として、当社が今後も高い成長率を維持していくためには、屋内外におけるインフラシェアリング事業の拡大が必要不可欠となります。そのために当社グループは、建設、営業、技術、保守等の事業体制を拡充していくと共に、携帯キャリアとの資本業務提携等を通じた関係強化により、インフラシェアリングのリーディングカンパニーとしてのポジショニングを強化していくことで、更なる成長拡大を目指してまいります。
②5G関連需要を背景とした通信インフラシェアリングサービスの本格展開
今後、5G基地局への設備投資本格化により、屋内外における5Gインフラシェアリングの需要拡大が予想されます。これらのニーズに対応するため、当社グループは、タワー事業への参入や5G IBS事業の展開等、5Gインフラシェアリングに対応したサービスの拡大をはかってまいります。また、ローカル5G事業の立ち上げ等、インフラシェアリングとのシナジーが見込まれるサービスの展開を推進してまいります。
③通信インフラシェアリングの高度化
当社グループは、5GのSub6やミリ波の周波数帯域に対応した共用設備の開発等、先進的な技術開発を推進しております。また、資本業務提携等を通じて、携帯キャリアとの技術支援やノウハウの共有をはかり、将来的に割当される新たな周波数帯域に対応した共用中継装置や、さらに上位レイヤーとなる無線機を対象とした共用無線機等の早期開発と早期展開の実現をはかってまいります。
④海外市場における通信インフラシェアリングの拡大
ベトナムを中心とした継続的な導入物件拡大による安定的なオーガニック成長に加え、同国内での他事業者からの資産買取・M&A等によるインオーガニック成長も目指してまいります。また、他国での同事業の展開についても、進出における基本方針を据え、事業参入を検討してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
①タワー事業における共用タワーの導入拡大
5Gによる基地局設備投資需要の本格化、第4の携帯キャリアの参入等を背景に、日本国内におけるタワーシェアリング市場は、今後大きな拡大が期待されます。当社グループは、これまでのインフラシェアリング事業で培った事業知見や携帯キャリアとの強固な関係性を活かし、インフラシェアリングのパイオニアとして、タワーシェアリング市場においても、シェアリングの実績を拡大していくことで、市場を牽引していくことが当社グループの成長においても重要であると考えております。
②国内IBS事業における導入物件数の継続的な拡大
当社グループにおいて、重要な経営評価指標である導入物件数を継続的に拡大していくことは、当社グループが今後も高い成長率を持続していくために重要な取り組みとなります。これまでの4G IBS に加え、新たに開発した5G対応共用装置の本格導入をはかっていくことで、導入物件数を拡大してまいります。対象物件につきましては、これまでの主な導入先である新築物件だけでなく、携帯キャリアの屋内5G対策の本格化や既存設備のリプレース需要等にも対応し、ポテンシャルの大きな既設市場においても拡大を目指してまいります。
③海外戦略の更なる強化
当社グループの海外戦略においては、ベトナムでは、安定した事業基盤から継続的な事業拡大を目指すと共に、他事業者からのIBS資産の買取りやM&Aを推進してまいります。また、新たな国・地域への進出を行う場合は、カントリーリスクを見極めた上で、既存インフラシェアリング事業者のM&Aによる参入や高い成長性が期待できる市場での事業パートナーとの資本参加等を基本方針とした海外展開戦略を推進してまいります。
④顧客ニーズ充足を意識した付加価値ソリューションの強化
当社グループは、通信インフラシェアリングにおいて、提供先の顧客のニーズを更に充足するために、クラウドWi-FiソリューションやSITE LOCATORサービスを提供し、また、新たな取り組みとして、ローカル5Gの事業化検討を進めております。事業環境の変化のなかで多様化する顧客ニーズを的確に捉え、このような付加価値ソリューションの提供を更に強化していくとともに、新たなソリューションの提供にも継続的に取り組んでまいります。
⑤人材の確保・育成
当社グループが、今後更なる成長をしていくためには、専門スキル及びノウハウをもった優秀な人材を継続的に確保していくことが重要であると考えております。そのためにも、採用活動強化の施策により、積極的な採用活動を行っていくとともに、人事制度、研修制度の充実等により従業員が中長期で働きやすい環境の整備も実施してまいります。
⑥内部管理体制の強化
当社グループを取り巻く事業環境の変化及び事業の継続的な発展に伴い、業務運営の効率化、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であり、そのための方策の1つとして、財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると考えております。そのため、内部統制システムの継続的な整備、改善を行い、経営の公正性・透明性を確保するための組織体制の強化に取り組んでまいります。

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