有価証券報告書-第4期(2023/01/01-2023/12/31)
②戦略
当社グループは、将来世界において、気候変動に起因する事象が自社事業活動にどのような影響をもたらすのかを検討するため、以下のようにシナリオ分析を行っております。2050年時点を想定し、現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される「4℃シナリオ」と、脱炭素に向けて野心的な気候変動対策の実施が想定される「1.5℃シナリオ」を参照し、リスク及び機会を考察しました。(2023年10月実施)
また、シナリオ分析実施時には環境省が発行する「TCFDを活用した経営戦略立案のススメ(2023年3月発行)」を参考に、下記手順に沿って定性的な分析を行っております。

<想定されたリスク及び機会一覧>シナリオ分析の結果、リスクとして、異常気象の激甚化によるサプライチェーンの寸断や、物件損傷による修復費用の増加や売上の減少が主なリスクとして想定されました。一方、機会として、脱炭素社会への移行に伴い環境配慮型の「収益不動産」の需要増加が想定されました。今後、財務的なインパクトをより把握するため、定量的な分析を実施することを検討しております。
(時間軸の定義)
(影響評価の定義)
<特定したリスク・機会への対応>特定したリスクと機会への対応方針を4つのカテゴリーに区分し、現時点で考えられる具体的な取り組みを以下のとおり検討しております。

当社グループは、将来世界において、気候変動に起因する事象が自社事業活動にどのような影響をもたらすのかを検討するため、以下のようにシナリオ分析を行っております。2050年時点を想定し、現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される「4℃シナリオ」と、脱炭素に向けて野心的な気候変動対策の実施が想定される「1.5℃シナリオ」を参照し、リスク及び機会を考察しました。(2023年10月実施)
| 対象範囲:ADWGグループ(国内外) | ||
| 項目 | 4℃シナリオ | 1.5℃シナリオ |
| シナリオの 時間軸 | ・2050年 ※パリ協定のカーボンニュートラル目標年に設定 | |
| 主な参考 シナリオ | ・IEA Stated Policies Scenario ・IPCC RCP8.5 | ・IEA Net Zero Emissions by 2050 ※2℃シナリオにあたる以下シナリオも参考 ・IEA Sustainable Development Scenario ・IPCC RCP2.6 |
| シナリオの 世界観 | ・2100年時において、産業革命時期比で3.2℃~5.4℃(約4℃)の平均気温上昇が想定されるシナリオ ・現状を上回る気候変動対策(法規制など)が行われず、異常気象の激甚化など物理的な被害が想定される | ・2100年時において、産業革命時期比で1.5℃未満の平均気温上昇が想定されるシナリオ ・脱炭素に向けてより厳しい気候変動対策(法規制など)の実施が想定される |
また、シナリオ分析実施時には環境省が発行する「TCFDを活用した経営戦略立案のススメ(2023年3月発行)」を参考に、下記手順に沿って定性的な分析を行っております。

<想定されたリスク及び機会一覧>シナリオ分析の結果、リスクとして、異常気象の激甚化によるサプライチェーンの寸断や、物件損傷による修復費用の増加や売上の減少が主なリスクとして想定されました。一方、機会として、脱炭素社会への移行に伴い環境配慮型の「収益不動産」の需要増加が想定されました。今後、財務的なインパクトをより把握するため、定量的な分析を実施することを検討しております。
| 大分類 | 中分類 | 小分類 | 事業への影響の考察 | 時間軸 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | |||||
| リスク | 脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク | カーボンプライシングの導入 | カーボンプライシング(炭素税や排出権取引)の導入により、操業コストが増加する | 中期~長期 | ― | 小 |
| 化石燃料の使用に関する規制 | 化石燃料の使用規制により、営業車両や重機のEV化対応コストが発生する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| プラスチック規制 | 化石燃料由来の資材(配管や床材など)の価格高騰および生分解性などの代替品使用により、購入コストが増加する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| リサイクル規制 | 建築リサイクル法の強化により、資材(コンクリートや木材など)購入コストが増加する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| 森林保護に関する政策 | 認証木材の使用義務化により、資材購入コストが増加する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| 省エネ/再エネ政策 | 建築物の省エネ性能(ZEB・ZEH-M等)に関する規制強化や義務化により、開発コストが増加する | 中期~長期 | ― | 大 | ||
| 情報開示義務 | 外部情報開示要請への社内対応コストが増加する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| エネルギーコストの変化 | 再エネ需要ひっ迫により、電気料金が増加する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| 原材料コストの変化 | 環境負荷が低い資材の使用により、開発コストが増加する | 中期~長期 | ― | 中 | ||
| 顧客の行動変化 | 環境性能に優れていない物件の需要が減少し、販売価格の低下や空室の増加が発生する | 中期~長期 | ― | 中 | ||
| レピュテーション変化による影響 | 環境に配慮した事業を行わないことにより、顧客離れや投資家からの資金調達難が発生する | 短期~長期 | 小 | 大 | ||
| 気候変動要因で発生する物理的リスク | 異常気象の激甚化 | 店舗損害や物流被害による建築材料や住設機器の供給遅延、物件損傷による売上減少、従業員に対する人的被害などにより、業績が悪化する | 短期~長期 | 大 | 中 | |
| 平均気温の上昇 | 自社および保有物件の空調費増加や、気温上昇による労働環境悪化や生産性低下が発生する | 中期~長期 | 小 | 小 | ||
| 海面上昇 | 沿岸部に位置する建築物の資産価値が低下する。また、浸水被害により、対応コストが発生する | 中期~長期 | 中 | 小 | ||
| 感染症の増加 | 外出機会の減少により、オフィスビルや商業施設の不動産需要が減少する | 中期~長期 | 中 | 小 | ||
| 大分類 | 中分類 | 小分類 | 事業への影響の考察 | 時間軸 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | |||||
| 機会 | 脱炭素社会への移行に伴う機会 | リサイクル規制 | 不動産リフォーム事業の需要増加に伴い、既存事業の成長と事業が拡大し、収益が増加する | 中期~長期 | 小 | 中 |
| 省エネ/再エネ政策 | 省エネ/再エネ建築物の価値が向上し、対応建築物の売上が増加。また、補助金の拡充・使用によって工費が減少する | 中期~長期 | 小 | 中 | ||
| 省エネ/再エネ技術の普及 | 省エネ/再エネ技術の進歩により、工費や、電力コストなどの維持費が低廉化する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| 技術投資 | 省エネ/再エネ技術を開発している会社へのCVC投資に伴う新技術の獲得により、建築物の環境性能向上において競争優位性が発生する | 中期~長期 | ― | 小 | ||
| レピュテーション変化による影響 | 環境に配慮した事業が行われることによる新規顧客獲得や自社建築物への需要が増加。また、評価向上による資金調達機会が増加する | 短期~長期 | 小 | 大 | ||
| 気候変動要因の機会 | 異常気象の激甚化 | 災害対応物件に対する需要が増加し、災害対応物件の販売機会が増加する | 中期~長期 | 大 | 中 | |
| 平均気温の上昇 | 室内の断熱機能を向上するリフォームの需要が増加し、収益が増加する | 中期~長期 | 中 | 小 | ||
(時間軸の定義)
| 想定される発生時 | 定義 |
| 短期 | 0~3年 |
| 中期 | 4~10年 |
| 長期 | 11年~ |
(影響評価の定義)
| 想定される影響度 | 定義 |
| 大 | 当社事業活動および収益に大きな影響を与えることが想定される |
| 中 | 当社事業活動および収益に中程度の影響を与えることが想定される |
| 小 | 当社事業活動および収益に軽微な影響を与えることが想定される |
| ― | 当社事業活動および収益に直接的な影響を及ぼさないと想定される |
<特定したリスク・機会への対応>特定したリスクと機会への対応方針を4つのカテゴリーに区分し、現時点で考えられる具体的な取り組みを以下のとおり検討しております。
