有価証券報告書-第8期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 16:47
【資料】
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【項目】
137項目

有報資料

文中の将来に関する事項は本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループにおける経営の基本方針として、パーパス“「家族の幸せ」と「個人の幸せ」が寄り添える社会へ”を掲げております。女性への負担が大きい社会の仕組み改善、個人と家族の幸せの両立、少子化の打開等の新たな社会課題の解決に向けて、幼児教育サービスの会社から、総合パーソナルケアサービスの会社へ生まれ変わる取り組みを続けております。
その取り組みの一環として、国内教育領域、国際教育領域、産後ケア領域、ファミリーサポート領域の4つの事業領域を編成しております。
既存事業である国内教育領域につきましては、保育サービスの教育効果、満足度及び安全性を常時改善させながら、引き続き当社グループの重要な収益基盤として安定運営を目指してまいります。2025年12月1日に麻布台ヒルズ(東京都港区)において、「キッズガーデン プレップスクール麻布台ヒルズ」と「キッズガーデン エデュケーションラボ麻布台ヒルズ(アフタースクール)」が開園いたしました。「0歳から9歳のチテキソウゾウのぜんぶを。」をキーコンセプトに、一人ひとりに寄り添い、教育の多様な選択肢をお届けすることで、お子さまの将来の可能性を広げ、才能をひらくお手伝いをいたします。今後につきましては、少子化が進む市場環境を踏まえ、新園の開設に重きを置かず、保育サービスをさらに充実させることにより、既存施設の充足率向上に努めてまいります。
また、主に新規事業で構成される国際教育領域、産後ケア領域、ファミリーサポート領域につきましては、それぞれ下記の方針で経営してまいります。
① 国際教育領域:開園後、軌道に乗った3園のグローバルスクール(錦糸町、吉祥寺、センター北)については、引き続きバイリンガルの教育内容やカリキュラムを充実させ、充足率を高めることにより、当社グループの収益基盤となるよう努めてまいります。2024年夏より開始した海外留学支援につきましては、今期は英国、スイス、ハワイ(米国)、マレーシアの4か所にて実施しております。また、海外保育園のM&A検討は引き続き積極的に行っております。事業領域拡大により増えつつある事業ポートフォリオ内でシナジーを生み、高い利益貢献が期待できる事業を有する候補先を鋭意厳選しております。
② 産後ケア領域:2026年6月22日に産後ケアホテルVilla Mom(ヴィラマム)東京・有明が無事開業いたしました。2027年3月期は本新規事業の開業年度として、全社一丸となり運営に取り組んでまいります。当社グループが、富裕層向けプレミアム教育サービス運営で培ったハイクオリティなサービスレベルと同等以上のものを、産後ケアサービスにおいても実現することにより、主要都市部に展開する産後ケアホテルとして強固な競争優位を獲得できると確信しております。
③ ファミリーサポート領域:2025年8月に開始した建築デザイン事業の推進に注力してまいります。クリニックや歯科医院、空港、レストランなど「家族が集う空間」を主な対象として、利用者の利便性とデザイン性を両立させた独自の設計・施工ソリューションを提供することにより引き続き事業拡大を進めてまいります。
そして、2026年3月23日付開示「株式会社WITHホールディングスの完全子会社化を目的とした株式譲渡等に関する契約締結のお知らせ」でお伝えしたとおり、株式会社WITHホールディングスの株式を取得し、同社を当社グループの完全子会社とすることを目的として、株式譲渡契約等に係る取引契約を締結いたしました。当該契約に基づき2026年5月8日付で全株式を取得し、子会社化が完了しております。
株式会社WITHホールディングスは、運営子会社である株式会社WITH、及び株式会社アンジェリカ、並びに株式会社Nプランニングを通じて、東京都・埼玉県・神奈川県において96施設の保育関連施設(認可保育園、企業主導型保育園、小規模認可保育園、認証保育園、学童、療育等)及び4施設の介護施設を運営しております。また、給食事業、保育人材紹介事業、教育プログラム提供事業等、保育園運営に関連するサービス事業の開発・提供も行っております。これらの事業基盤は、当社グループの既存事業との高い親和性を有しており、スケールメリットの創出や運営ノウハウの共有を通じて、既存事業の安定化及び収益基盤の強化に大きく寄与するものと判断しております。また、同社は、良好な収益性及び安定した財務基盤を有しており、本件を通じて当社グループの連結業績の拡大及び財務基盤の一層の強化が見込まれます。加えて、当社グループにとって新たな領域である介護事業、公的学童事業及び療育事業を展開していることから、来期以降の事業ポートフォリオの多角化と成長機会の拡張の観点においても、当社グループの事業推進に大きく寄与するものと判断しております。
数値目標については、上場以来、毎期実績(M&A関連費用除く)は常に期初業績予想を上回って着地しておりますが、投資家の皆様に対する約束として、引き続き期初業績予想をクリアしていくことを最重要目標として経営してまいります。同じく、中期経営計画で定めた数値目標も必達目標と考え、上記新規事業の開拓や株式会社WITHホールディングスとの業務統合を軌道に乗せることにより、その達成に全力を尽くす所存でございます。
また、株主還元について、2025年3月期より配当、2026年3月期より株主優待制度を開始しております。当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置づけており、将来の事業展開と財務体質の強化を考慮しつつ、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。
当社グループはこれまで、新たに参画した株式会社WITHホールディングスの完全子会社化に伴う業績寄与度を慎重に精査してまいりました。その結果、同社のグループ参画による収益基盤の強化や今後の力強い業績拡大が見込まれることから、株主の皆様への還元をより手厚く実施するため、配当方針及び株主優待制度の拡充を決定いたしました。(2026年6月12日公表「配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」「株主優待制度の大幅拡充(300株以上継続保有する株主様に対して年間最低30,000円分の継続進呈)および特別株主優待(第2回)実施に関するお知らせ」参照)
2027年3月期においては、M&Aに伴う一過性費用の発生等により一時的に利益に対する還元割合が高まりますが、大幅に拡大したキャッシュ・フロー創出力を原資としており、2028年3月期においては配当性向が48.4%と適切な水準に収まる見通しであり、中長期的な配当及び株主優待の持続可能性並びに安定性については十分に確保されていると認識しております。
当社グループとしては、今後とも株主還元を重視することにより、投資家の皆様の当社グループに対する認知を高め、ステークホルダーの一員として当社グループの新しい事業展開とさらなる成長に多大なるご支援を賜りたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の増大を図っていくための成長性・収益性の経営指標として、以下の項目を重視しております。
売上高
EBITDA
営業利益
経常利益
事業活動の全体の成長の指標となる売上高、また事業活動の成果及び収益性を示すEBITDA(営業利益+減価償却費) 、営業利益及び経常利益を重視する指標としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループはさらなる事業拡大に向けた重要課題として以下の点に取り組んでまいります。
① 人材の確保・労働環境整備の取り組み
質の高い保育・教育サービスを提供し、保育施設等を継続して開設していくためには、保育士資格等を有する優秀な人材の確保が不可欠です。
当社グループでは、通年で採用活動を行うとともに、従業員の給与の改善や人事評価制度の構築・改善、各運営施設に対する本部運営機能・管理体制の強化による現場職員へのケア、安全管理体制、働き方改革等の徹底を推進する等、働きやすい環境づくりに注力しております。
② 提供サービスの質及び安全性の向上
各分野の専門家集団との連携を構築し、「KID'S PREP.PROGRAM」やモンテッソーリをはじめとする教育プログラムの導入や、教育研修制度の充実を図り、提供サービスの質の向上に向けて取り組んでまいります。また、本部と保育現場が常時緊密に連携を取りながら、不適切保育撲滅委員会、園運営監査、各種研修等を随時実施することにより、保育の安全性を向上させる取り組みを行っております。
③ コンプライアンス体制の強化と徹底
当社では、保育・幼児教育サービスを担う企業として、高い倫理観の保持とコンプライアンスの徹底が、事業継続及び企業価値向上の大前提であると認識しております。
とりわけ、当社グループが展開する認可保育事業、認可外保育事業、及び産後ケア施設等のすべての事業において、児童福祉法をはじめとする関連法令の厳格な遵守はもとより、お子様やご利用者様の安全確保、並びにご家族の個人情報の適切な保護が、ステークホルダーからの信頼の源となります。こうした認識のもと、当社では、適宜改正される法令等へ迅速かつ的確に対応するため、社内規程やガバナンス体制の継続的な見直しを行っております。また、役職員全員への定期的な研修の実施等により、組織の隅々にまでコンプライアンス意識を浸透させ、透明性の高い健全な事業運営を継続してまいります。
④ 収益基盤の多様化
当社グループの運営する認可保育所の多くは、国や自治体からの補助金を基盤としており、事業は安定的に推移しております。しかしながら、補助金を基盤とする収益構造は政策や制度変更の影響を受けやすい傾向があるため、将来的な政策や制度の変更に左右されない、より自律的かつ持続的な成長を実現していく必要があります。他方で、当社グループでは、幼児教育無償化など少子化対策による可処分所得の増加による影響も伴い、民間教育サービスの市場は拡大すると見込んでおります。このような事業環境を好機と捉え、当社グループでは、補助金に頼らない民間教育サービスの展開に重点を置くとともに、産後ケアサービスや建築デザインなどご家族全体を対象に含めた新規事業を開発し、既存の認可保育事業、プレスクール一体型保育所事業のノウハウやブランド力・知名度を活かし、グローバルスクールの展開・海外留学支援・他社とのアライアンス等収益基盤の多様化に取り組んでまいります。
さらに、完全子会社化した株式会社WITHホールディングスは療育事業、給食事業、人材事業等、当社グループが未着手の有望な事業を複数有しており、今後当社グループの収益基盤の多様化に大きく貢献すると考えております。
⑤ 保育所・教育施設・産後ケアサービス施設等開設用不動産の確保
当社グループが開園する保育所・教育施設及び産後ケアサービス施設等は、不動産所有者から土地や建物を賃借します。自治体のニーズや保護者の期待に応えられる候補地を短期間で探し出すために、当社グループでは金融機関や不動産開発業者等と常に必要な不動産情報が交換できる関係を構築しており、金融機関は取引実績によるものから、不動産開発業者とは過去の成約実績からその関係を強固なものにしております。今後におきましても、広域での不動産情報の入手のため、関係強化に努めるとともに、適切な開設候補地の開発に取り組んでまいります。

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