有価証券報告書-第3期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 15:08
【資料】
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【項目】
117項目

有報資料

文中の将来に関する事項は本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「私たちの使命」として以下の二つを掲げています。
・教育を通じて社会に貢献する。
・未来に輝く子どもたちを育てる。
この使命を果たすにあたり、「私たちの約束」として「共に育つ」を掲げております。
これは職員・保護者・子供たちが共に育つ環境を整え、実践していくことが「私たちの使命」の達成に不可欠であると考えるからです。
当社グループの企業ビジョンは以下の二つです。
① 教育を通じて社会に貢献し、「世界中の人々から最も必要とされる教育関連企業グループ」を目指します。
数多くある園の中で利用者に一番に選ばれる園を目指します。海外においても当社の幼児教育サービスを提供することを目指していきます。
② 一人一人に寄り添うサービスを通じて、未来に輝く子どもたちを育てていきます。
この実現に向け、最先端の教育理論とテクノロジーに、上質なデザインを重ね合わせて、最も優れたサービスモデルを構築します。
具体的には実際に施設を利用・使用する子どもたち、保護者、職員の機能性に加え、感性に寄り添うデザインを施しております。従来の保育施設に比べ彩り豊かなライティングや壁紙、また施設内の照度を高めに設定した照明計画により明るさと暖かさを兼ね備え、子どもに加え大人たちもが穏やかな気持ちで過ごすことのできる空間を目指しております。
また認可外保育施設においては、前日正午まで新規予約・変更を行うことのできる仕組みをはじめ、保護者様の利便性という点からも優れた選ばれるサービスモデルを追求してまいります。
また、レッジョ・エミリア・アプローチや非認知能力育成のプログラム開発等常に最新の幼児教育理論を導入してまいりましたが、今後もその研究・実践を継続してまいります。保育現場の安全性・保育の質の向上、利用者様にとっての利便性向上、保育士の働き方改革等を目的に業務支援ICTツールをはじめ最新テクノロジーも積極的に導入してまいります。
上質なデザインは園児の成長のみならず、保護者・保育者の満足度、当社や園のブランディングにも寄与していくものと考え丁寧に取り組んでまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の増大を図っていくための成長性・収益性の経営指標として、以下の項目を重視しております。
施設数
売上高
EBITDA
営業利益
経常利益
事業活動の全体の成長の指標となる施設数及び売上高、また事業活動の成果及び収益性を示すEBITDA(営業利益+減価償却費) 、営業利益及び経常利益を重視する指標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループが属する保育市場は、共働き世帯は年々増加しており、内閣府の「令和3年版男女共同参画白書」によると2020年の共働き世帯数は1,240万世帯となり、女性の社会進出を背景とした保育需要は、引き続き堅調に推移しております。政府が2017年6月に公表した「子育て安心プラン」に基づき、2020年度末までに32万人分の受け皿整備に向けて、認可保育施設の新設整備が進められた結果、保育施設数、利用定員ともに毎年増加しており、待機児童数も減少傾向となり始めました。2020年12月には、厚生労働省は「新子育て安心プラン」を公表し、2021年度から2024年度末までの4年間で約14万人の保育の受け皿を整備する方針を打ち出しています。一方で2019年10月には幼児教育・保育の無償化がスタートしました。幼児教育・保育の無償化には年間8,800億円規模の公費投入が想定されており、対象家庭の可処分所得の増加にも直接つながることから、幼児教育市場規模の拡大も期待されます。また政府は、子どもに関する政策や予算を一元的に把握し、強力な機能を持つ行政組織「こども庁」の創設に向けて、準備室を立ち上げる方針を打ち出すなど、国をあげて子ども重視の政策が進められています。
上記の見通しを踏まえ、当社グループでは、持続的な成長のために中長期的に以下の基本戦略に取り組んでまいります。
<基本戦略>① 待機児童数が減少するなど、認可保育所を取り巻く環境が変化していく中で、選ばれ続ける園である為に、幼児教育に力を入れた園づくりに取り組んでまいります。
東京都を中心とした新規開園戦略により、幼児教育を提供する場としての認可保育所の開設を継続するとともに、選ばれる園として当社グループオリジナル教育プログラム「KID'S PREP. PROGRAM」の提供など保育サービス内容の充実により定員充足率の向上を図ってまいります
② 民間教育サービスへの投資を強化し、対象年齢の拡大に取り組みます。
未就学児を対象とする認可保育所・幼稚園以外の民間教育サービスについては、2018年4月からの保育所保育指針の改訂や、2019年10月からの幼児教育無償化に伴い年間8,800億円規模の公費投入が想定されており、対象家庭の可処分所得の増加にも直接つながることから、需要は益々高まるものと思われ、市場の拡大が期待されます。当社グループでは、既存のプレスクール一体型保育所のノウハウを活かし、英語やモンテッソーリ、体操、受験対策に力を入れた幼児教室の新展開や、就学児を対象とするハイエンドの学童・アフタースクールの展開等に重点投資し、対象年齢層の拡大等を進め、事業における民間教育サービスのシェアを高めていきます。2019年9月に恵比寿に開設した幼児教室「KIDS GARDEN CLASSROOM EBISU」では、当社グループ初となる親子参加によるベビーモンテッソーリクラスを開講するなど、「共に育つ」を体現する新たな教育サービスの展開も行ってまいります。
また、地方展開を視野に入れた既存事業のフランチャイズ化による提供サービスの拡大、海外展開、同業のみならずインターナショナルスクール・学童・幼児教室・シッター派遣等の関連業種とのアライアンスやM&Aも検討してまいります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループはさらなる事業拡大に向けた重要課題として以下の点に取り組んでまいります。
① 人材の確保・育成・労働環境整備による提供サービスの質の向上
質の高い保育・教育サービスを提供し、保育施設等を継続して開設していくためには、保育士資格等を有する優秀な人材の確保が不可欠です。
当社グループでは、通年で採用活動を行うとともに、従業員の給与の改善や人事評価制度の構築・改善、各運営施設に対する本部運営機能・管理体制の強化による現場職員へのケア、安全管理体制、働き方改革等の徹底を推進する等、働きやすい環境づくりに注力しております。
また、「KID'S PREP. PROGRAM」やモンテッソーリをはじめとする教育プログラムの導入や、教育研修制度の充実を図り、提供サービスの質向上に向けて取り組んでまいります。
② コンプライアンスへの取り組み
当社では、多くの子どもを預かる事業を行っており、認可保育事業は許認可事業です。従って、児童福祉法等の関連法令の遵守が事業継続の大前提です。また、サービス利用者の個人情報を有しており、当該情報を取り扱うことも多いことから、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。コンプライアンスの徹底が求められる中で、当社グループでは、適宜改正される法令に対応すべく、諸規定等のルールや社内管理体制を整備・徹底し、役職員全員に対する研修等により、日常的にコンプライアンスに対する意識を高め、適正に業務を遂行してまいります。
③ 収益基盤の多様化
当社グループの運営する認可保育園の多くは国や自治体からの補助金を基盤として運営されており、事業が安定的に推移する一方、政策や制度変更の影響を受け易い傾向があります。一方、幼児教育無償化により可処分所得の増加による影響も伴い民間教育サービスの市場は拡大すると見込んでおります。このような環境を踏まえ当社グループでは、補助金に頼らない民間教育サービスの展開に重点を置き、既存のプレスクール一体型保育所のノウハウやブランド力・知名度を活かし、学童保育等の新サービスの展開・海外展開・フランチャイズ化・他社とのアライアンス等収益基盤の多様化に取り組んでまいります。
④ 保育所・教育施設開園用不動産の確保
当社グループが開園する保育所・教育施設は、不動産所有者から土地や建物を賃借します。自治体のニーズや保護者の期待に応えられる候補地を短期間で探し出すために、当社グループでは金融機関や不動産開発業者等と常に必要な不動産情報が交換できる関係を構築しており、金融機関は取引実績によるものから、不動産開発業者とは過去の成約実績からその関係を強固なものにしております。今後におきましても、広域での不動産情報の入手のため、関係強化に努めるとともに、適切な開設候補地の開発に取り組んでまいります。
◇ 新型コロナウイルス感染症の影響及び対応
新型コロナウイルス感染症の拡大の波がくり返す中で、当社グループは運営する認可保育所、プレスクール一体型保育所及び幼児教室等において、より良いサービスの提供と共に、社会福祉の重要な拠点としてその事業を確実に継続することができるよう、お子様及び保護者様の安全を第一に考え、また従業員が安心して働けるよう、対策とその実行に取り組んでおります。感染者が発生した場合は、各自治体とも連携して臨時休園または規模を縮小しての開園を実施する一方、本部においては在宅勤務や時差出勤を実施するとともにオフィス内での感染防止対策を講じております。
なお、認可保育所は毎月月初の在籍園児数に応じて補助金が交付される制度となっており業績に与える影響は軽微でありますが、当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、保育所等の開設に必要な資金についても安定的に調達するために財務基盤の安定性確保に努めております。
当面、「ウィズコロナ」の取り組みは継続することが想定されます。安全・安心志向、リモートワークなどの働き方改革、デジタルシフト等、生活様式にも大きな変化が起こっています。また、緊急時においては特に医療・交通・金融・警察・消防・社会福祉等の社会生活を維持するうえで必要なサービスに従事している保護者の方に保育・幼児教育等を提供することについても、ますます重要になってまいります。
当社グループは、お子様、保護者様、取引先、従業員の安全・安心確保の取り組みの徹底、働き方改革の推進による従業員の雇用の安定を図ると共に、オンラインコミュニケーションツール等を活用した保育・幼児教育サービスの提供等、新しい生活様式に対応した事業展開により企業価値の向上に取り組んでまいります。

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