有価証券報告書-第26期(2023/10/01-2024/09/30)
3.重要性のある会計方針
以下の会計方針は、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されているすべての期間に適用しております。
(1) 連結の基礎
連結財務諸表には、すべての子会社を含めております。子会社は、他の企業(親会社)により支配されている企業をいいます。投資者が次の各要素のすべてを有している場合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・ 投資先に対するパワー
・ 投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・ 投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
当社グループによる支配の有無は、議決権又は類似の権利の状況や投資先に関する契約内容等に基づき、総合的に判断しております。
子会社の収益及び費用は、子会社の取得日から連結財務諸表に含めております。
当社及び子会社は、類似の状況における同様の取引及び事象に関し、統一した会計方針を用いて作成しております。
当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、全額を相殺消去しております。包括利益合計は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分とに帰属させております。
子会社に対する所有持分の変動のうち、子会社に対する支配の喪失とならないものについては、資本取引として処理しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を適用して会計処理しております。
取得対価は、当社グループが移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測定しております。
IFRS第3号「企業結合」に基づく認識の要件を満たす被取得企業の識別可能な資産、負債及び偶発負債は、次を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・ 繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債又は資産は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・ 被取得企業の株式報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式報酬取引の取得企業の株式報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品に係る部分については、IFRS第2号「株式報酬」の方法に従って取得日現在で測定しております。
・ IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定しております。
当社グループは、非支配持分を被取得企業の識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定しております。のれんは、取得対価と被取得企業の非支配持分の金額の合計が、取得日時点における識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しております。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益として認識しております。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
(3) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
a.当初認識及び測定
当社グループは、非デリバティブ金融資産は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。営業債権及びその他の債権は、これらの発生日に当初認識しております。
当社グループは、金融資産について、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に、当初認識時において分類しております。
当初認識時において、金融資産が純損益を通じて公正価値で測定するものでない場合には、金融資産の取得に直接起因する取引費用を加算しております。金融資産が純損益を通じて公正価値で測定するものの場合、取引費用は、純損益に認識しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で事後測定しております。
・ 契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・ 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しております。
・ 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・ 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
当社グループは当初認識時に、資本性金融商品に対する投資における公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行う場合があります。当該選択は、売買目的以外で保有する資本性金融商品に対する投資に対してのみ認められております。
(ⅲ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
b.事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおりに測定しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融収益」に含まれております。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止が行われるまで、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は純損益に振り替えております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に係る公正価値の変動額は、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は利益剰余金に直接振り替えております。なお、当該金融資産からの配当金については、純損益として認識しております。
(ⅲ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、当初認識後は公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
c.金融資産の減損
当社グループは、償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、連結損益計算書上「販売費及び一般管理費」に含めて純損益で認識しております。当社グループは、金融資産の全部又は一部が回収不能と評価され、償却することが適切であると判断した場合、信用減損している金融資産の帳簿価額を直接償却しております。
期末日時点で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、報告日後12ヶ月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により貸倒引当金の額を算定しております。一方、期末日時点で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)により貸倒引当金の額を算定しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、上記にかかわらず、常に全期間の予想信用損失により貸倒引当金の額を算定しております。
なお、当社グループは、特定の金融資産が報告日現在で信用リスクが低いと判断される場合には当該金融商品に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していないと評価しております。
d.認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
② 非デリバティブ金融負債
a.当初認識及び測定
非デリバティブ金融負債は、当初認識時に、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
b.事後測定
償却原価で測定する金融負債については、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融負債に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融費用」に含まれております。
c.認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融商品の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を現在有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に満期日又は償還期限の到来する短期投資からなっております。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額とのいずれか低い額により測定しております。棚卸資産の原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他の原価のすべてを含めております。原価は、総平均法を用いて算定しております。
正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、販売に要する見積費用を控除した額です。
(6) 有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含み、値引及び割戻しを控除後)、当該資産を意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態におくことに直接起因する費用及び適格要件を満たす借入費用、並びに、当該資産項目の解体及び除去費用並びに原状回復費用が含まれております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能価額を見積耐用年数にわたって、主として定額法により減価償却しております。主な有形固定資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ 建物附属設備 15年
・ 工具、器具及び備品 3~10年
有形固定資産の残存価額と耐用年数は連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(7) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載のとおりです。当初認識後ののれんについては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で計上しており、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分しております。
減損については、「(9) 非金融資産の減損」に記載のとおりです。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
a.個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
b.企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産は、当該無形資産の取得原価を取得日現在の公正価値で測定しております。
c.自己創設無形資産(開発費)
開発(又は内部プロジェクトの開発局面)における支出は、次のすべてを立証できる場合に限り資産として認識することとしており、その他の支出はすべて発生時に費用処理しております。
・ 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
・ 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
・ 無形資産を使用又は売却できる能力
・ 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
・ 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
・ 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の見積耐用年数にわたり定額法により償却しております。償却は、当該資産が使用可能となった時点に開始しております。主な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ ソフトウエア 5年
・ 顧客関連資産 8年
耐用年数を確定できる無形資産の償却期間及び償却方法は各連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(8) リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでおります。
① 借手側
借手としてのリースは、リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は開始日において取得原価で測定しております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転する場合又は使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を開始日から原資産の耐用年数の終了時まで減価償却しております。それ以外の場合は、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早い時まで減価償却しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しております。開始日後においては、リース負債に係る金利や支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しております。リースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しております。
なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
② 貸手側
リース又はリースを含む契約について、当社グループは、契約上の対価をIFRS第15号に従いリース構成部分と非リース構成部分に配分しております。
当社グループでは、リース契約開始時にリースがファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの判定を行っております。
リース取引は、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合、ファイナンス・リース取引に分類し、そうでない場合はオペレーティング・リース取引に分類しております。リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占めている場合やリース料の現在価値が資産の公正価値のほとんどすべてとなる場合などは、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが移転していると判断しております。
ファイナンス・リース取引におけるリース債権は、リースと判定された時点で満期までの正味リース投資未回収額を債権として計上しております。リース料受取額は、金融収益と元本の回収部分に按分します。リース債権は実効金利法による償却原価で測定しており、実効金利法による利息収益は純損益として認識しております。
オペレーティング・リース取引によるリース料については、定額法により収益として認識しております。
(9) 非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、決算日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っております。減損の兆候の有無に係わらず、耐用年数を確定できない無形資産又は未だ使用可能ではない無形資産及び企業結合で取得したのれんについては毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しております。
使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・イン・フロー及びアウト・フローの見積額を貨幣の時間価値及び当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の割引率により割り引いて算定した現在価値です。
資産又は資金生成単位の回収可能価額が当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識しております。減損損失はその他の包括利益に再評価額が認識されている場合を除き、直ちに純損益として認識しております。
過去の期間において、のれん以外の資産について認識した減損損失は、減損損失が最後に認識された以降、認識した減損損失がもはや存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候に基づき、当該資産の回収可能価額の算定に用いられた見積りに変更があった場合にのみ戻し入れます。
(10) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的又は推定的債務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
当社グループは、連結会計年度の末日における現在の債務を決済するために要する支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りによるものであり、貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
(11) 従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付とは、従業員が関連する勤務を提供した期間の末日後12ヶ月以内に決済の期限が到来する従業員給付をいい、ある会計期間中に従業員が企業に勤務を提供した時に、当社グループは当該勤務の見返りに支払うと見込まれる割り引かない金額で認識しております。当社グループにおける短期従業員給付には賞与及び有給休暇に係るものがあります。
累積型の有給休暇に関する従業員給付の予想コストは、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供した時に認識しております。また、当社グループは、累積型有給休暇の予想コストを、連結会計年度の末日現在で累積されている未使用の権利の結果として当社グループが支払うと見込まれる追加金額として測定しております。
なお、賞与については、過去に従業員から勤務を提供された結果、支払を行う法的又は推定的債務を有しており、かつ、当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に負債として認識しております。
② 退職後給付
当社グループは、退職後給付制度として、主に確定拠出制度を採用しております。
確定拠出制度への拠出については、棚卸資産や有形固定資産に含められる場合を除き、その発生時に費用として認識しております。既に支払った掛金が連結会計年度の末日前の勤務に対する掛金を超過する場合には、当該前払が将来支払の減少又は現金の返還となる範囲で、当社グループは当該超過を資産として認識しております。
③ その他の長期従業員給付
年金制度以外の長期従業員債務として、一定の勤続年数に応じた特別休暇や報奨金制度を有しております。その他の長期従業員給付に対する債務額は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として稼得した将来給付の見積額を現在価値に割り引いた額で測定しております。
(12) 資本
① 資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に認識しております。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しております。また、その取得に直接起因する取引費用は、資本から控除しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めております。
(13) 株式報酬
① ストック・オプション
当社グループは、役員及び従業員等に対するインセンティブ制度として、持分決済型の株式報酬(以下、「ストック・オプション」という。)制度を導入しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデル等を用いて算定しております。また、その後の情報により確定すると見込まれるストック・オプションの数が従前の見積りと異なることが示された場合には、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
② BBT信託
当社グループは、役員に対する業績連動報酬制度として、持分決済型のBBT(Board Benefit Trust)信託を採用しております。同信託が所有する当社株式は自己株式として処理しております。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
③ J-ESOP信託
当社グループは、当社の従業員及び当社国内完全子会社の取締役並びに従業員に対する業績連動報酬制度として、持分決済型のJ-ESOP信託を採用しております。同信託が所有する当社株式は自己株式として処理しております。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
(14) 収益認識
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループの事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点は以下のとおりです。なお、取引の対価は、履行義務を充足してから概ね1年内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
a.イニシャル
決済端末及び決済端末に係る附属品の販売や端末アプリケーションの開発・カスタマイズ等の受託業務を主に行っております。
決済端末等の販売については、端末等が顧客に引渡された時点において履行義務が充足されると判断し、商品の引渡時点で収益を認識しております。
開発受託サービスについては、開発が完了した時点をもって履行義務が充足されるため、開発完了時で収益を認識しております。なお、特定の加盟店獲得を目的としたセンター機能の開発案件については、効果が及ぶ期間に応じて履行義務が充足されると判断し、当該履行義務が充足される期間において収益を認識しております。
b.ストック
決済金額の明細データの提供やシステム接続サービス並びに通信環境の提供を主に行っております。当該サービスについては、サービス提供時点で履行義務が充足されると判断し、サービス提供時に収益を認識しております。また、契約期間にわたりサービスを提供している取引においては、その期間に応じ履行義務が充足されると判断し、当該履行義務が充足される契約期間にわたり期間均等額で収益を認識しております。
c.フィー
主に当社グループのデータセンターを通した決済処理サービスを提供しております。また、決済端末において使用・費消されるロール紙の販売を行っております。
決済処理サービスについては、加盟店の決済処理が行われた時点で履行義務が充足されると判断し、決済処理が行われた時点で収益を認識しております。また、ロール紙の販売については決済端末の販売と同様、顧客に商品が引渡された時点において収益を認識しております。
d.スプレッド
主に加盟店に対する決済代行サービスの提供を行っております。当該サービスについては、当社から加盟店への決済代金の支払をもって履行義務が充足されると判断し、加盟店への支払が行われた時点で収益を認識しております。
② 利息収益
利息収益は、実効金利法により認識しております。
③ 配当収入
配当収入は、支払を受ける権利が確定した時に認識しております。
(15) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
その他の包括利益に認識される項目に関する当期税金及び繰延税金は、その他の包括利益として認識しております。
① 当期税金
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
② 繰延税金
繰延税金は、連結会計年度の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・ のれんの当初認識から生じる一時差異
・ 会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異。但し、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせる取引については繰延税金資産及び繰延税金負債を認識しております。
・ 子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・ 子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている法定税率(及び税法)に基づいて、資産が実現される又は負債が決済される期に適用されると予想される税率(及び税法)によって測定されます。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・ 法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・ 異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している、もしくは当期税金資産を実現させると同時に当期税金負債を決済することを意図している場合
繰延税金資産の帳簿価額は各決算日の末日現在で再検討しております。一部又は全部の繰延税金資産の便益を実現させるだけの十分な課税所得を稼得する可能性が低くなった場合、繰延税金資産の帳簿価額をその範囲で減額しております。また、当該評価減額は、十分な課税所得を稼得する可能性が高くなった範囲で戻し入れております。
(16) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者(普通株主)に帰属する純損益を、各連結会計年度中の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。
希薄化後1株当たり当期利益は、すべての希薄化性潜在的普通株式による影響について調整して計算しております。
以下の会計方針は、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されているすべての期間に適用しております。
(1) 連結の基礎
連結財務諸表には、すべての子会社を含めております。子会社は、他の企業(親会社)により支配されている企業をいいます。投資者が次の各要素のすべてを有している場合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・ 投資先に対するパワー
・ 投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・ 投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
当社グループによる支配の有無は、議決権又は類似の権利の状況や投資先に関する契約内容等に基づき、総合的に判断しております。
子会社の収益及び費用は、子会社の取得日から連結財務諸表に含めております。
当社及び子会社は、類似の状況における同様の取引及び事象に関し、統一した会計方針を用いて作成しております。
当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、全額を相殺消去しております。包括利益合計は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分とに帰属させております。
子会社に対する所有持分の変動のうち、子会社に対する支配の喪失とならないものについては、資本取引として処理しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を適用して会計処理しております。
取得対価は、当社グループが移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測定しております。
IFRS第3号「企業結合」に基づく認識の要件を満たす被取得企業の識別可能な資産、負債及び偶発負債は、次を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・ 繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債又は資産は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・ 被取得企業の株式報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式報酬取引の取得企業の株式報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品に係る部分については、IFRS第2号「株式報酬」の方法に従って取得日現在で測定しております。
・ IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定しております。
当社グループは、非支配持分を被取得企業の識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定しております。のれんは、取得対価と被取得企業の非支配持分の金額の合計が、取得日時点における識別可能な資産及び負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しております。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益として認識しております。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
(3) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
a.当初認識及び測定
当社グループは、非デリバティブ金融資産は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。営業債権及びその他の債権は、これらの発生日に当初認識しております。
当社グループは、金融資産について、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に、当初認識時において分類しております。
当初認識時において、金融資産が純損益を通じて公正価値で測定するものでない場合には、金融資産の取得に直接起因する取引費用を加算しております。金融資産が純損益を通じて公正価値で測定するものの場合、取引費用は、純損益に認識しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で事後測定しております。
・ 契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・ 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しております。
・ 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・ 金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
当社グループは当初認識時に、資本性金融商品に対する投資における公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行う場合があります。当該選択は、売買目的以外で保有する資本性金融商品に対する投資に対してのみ認められております。
(ⅲ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
b.事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおりに測定しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融資産に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融収益」に含まれております。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止が行われるまで、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は純損益に振り替えております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に係る公正価値の変動額は、その他の包括利益として認識しております。当該金融資産の認識の中止が行われる場合、過去に認識したその他の包括利益は利益剰余金に直接振り替えております。なお、当該金融資産からの配当金については、純損益として認識しております。
(ⅲ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、当初認識後は公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
c.金融資産の減損
当社グループは、償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、連結損益計算書上「販売費及び一般管理費」に含めて純損益で認識しております。当社グループは、金融資産の全部又は一部が回収不能と評価され、償却することが適切であると判断した場合、信用減損している金融資産の帳簿価額を直接償却しております。
期末日時点で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、報告日後12ヶ月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(12ヶ月の予想信用損失)により貸倒引当金の額を算定しております。一方、期末日時点で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)により貸倒引当金の額を算定しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、上記にかかわらず、常に全期間の予想信用損失により貸倒引当金の額を算定しております。
なお、当社グループは、特定の金融資産が報告日現在で信用リスクが低いと判断される場合には当該金融商品に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していないと評価しております。
d.認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
② 非デリバティブ金融負債
a.当初認識及び測定
非デリバティブ金融負債は、当初認識時に、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
b.事後測定
償却原価で測定する金融負債については、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。また、償却原価で測定する金融負債に係る利息発生額は連結損益計算書の「金融費用」に含まれております。
c.認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融商品の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を現在有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に満期日又は償還期限の到来する短期投資からなっております。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額とのいずれか低い額により測定しております。棚卸資産の原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他の原価のすべてを含めております。原価は、総平均法を用いて算定しております。
正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、販売に要する見積費用を控除した額です。
(6) 有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含み、値引及び割戻しを控除後)、当該資産を意図した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態におくことに直接起因する費用及び適格要件を満たす借入費用、並びに、当該資産項目の解体及び除去費用並びに原状回復費用が含まれております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能価額を見積耐用年数にわたって、主として定額法により減価償却しております。主な有形固定資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ 建物附属設備 15年
・ 工具、器具及び備品 3~10年
有形固定資産の残存価額と耐用年数は連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(7) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載のとおりです。当初認識後ののれんについては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で計上しており、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分しております。
減損については、「(9) 非金融資産の減損」に記載のとおりです。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
a.個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
b.企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産は、当該無形資産の取得原価を取得日現在の公正価値で測定しております。
c.自己創設無形資産(開発費)
開発(又は内部プロジェクトの開発局面)における支出は、次のすべてを立証できる場合に限り資産として認識することとしており、その他の支出はすべて発生時に費用処理しております。
・ 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
・ 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
・ 無形資産を使用又は売却できる能力
・ 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
・ 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
・ 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の見積耐用年数にわたり定額法により償却しております。償却は、当該資産が使用可能となった時点に開始しております。主な無形資産の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・ ソフトウエア 5年
・ 顧客関連資産 8年
耐用年数を確定できる無形資産の償却期間及び償却方法は各連結会計年度の末日には再検討を行い、必要に応じて見積りを変更しております。
(8) リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでおります。
① 借手側
借手としてのリースは、リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は開始日において取得原価で測定しております。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。原資産の所有権がリース期間の終了時までに借手に移転する場合又は使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を開始日から原資産の耐用年数の終了時まで減価償却しております。それ以外の場合は、開始日から使用権資産の耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか早い時まで減価償却しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しております。開始日後においては、リース負債に係る金利や支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しております。リースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しております。
なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
② 貸手側
リース又はリースを含む契約について、当社グループは、契約上の対価をIFRS第15号に従いリース構成部分と非リース構成部分に配分しております。
当社グループでは、リース契約開始時にリースがファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの判定を行っております。
リース取引は、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合、ファイナンス・リース取引に分類し、そうでない場合はオペレーティング・リース取引に分類しております。リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占めている場合やリース料の現在価値が資産の公正価値のほとんどすべてとなる場合などは、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが移転していると判断しております。
ファイナンス・リース取引におけるリース債権は、リースと判定された時点で満期までの正味リース投資未回収額を債権として計上しております。リース料受取額は、金融収益と元本の回収部分に按分します。リース債権は実効金利法による償却原価で測定しており、実効金利法による利息収益は純損益として認識しております。
オペレーティング・リース取引によるリース料については、定額法により収益として認識しております。
(9) 非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、決算日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っております。減損の兆候の有無に係わらず、耐用年数を確定できない無形資産又は未だ使用可能ではない無形資産及び企業結合で取得したのれんについては毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しております。
使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・イン・フロー及びアウト・フローの見積額を貨幣の時間価値及び当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の割引率により割り引いて算定した現在価値です。
資産又は資金生成単位の回収可能価額が当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識しております。減損損失はその他の包括利益に再評価額が認識されている場合を除き、直ちに純損益として認識しております。
過去の期間において、のれん以外の資産について認識した減損損失は、減損損失が最後に認識された以降、認識した減損損失がもはや存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候に基づき、当該資産の回収可能価額の算定に用いられた見積りに変更があった場合にのみ戻し入れます。
(10) 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的又は推定的債務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
当社グループは、連結会計年度の末日における現在の債務を決済するために要する支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りによるものであり、貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
(11) 従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付とは、従業員が関連する勤務を提供した期間の末日後12ヶ月以内に決済の期限が到来する従業員給付をいい、ある会計期間中に従業員が企業に勤務を提供した時に、当社グループは当該勤務の見返りに支払うと見込まれる割り引かない金額で認識しております。当社グループにおける短期従業員給付には賞与及び有給休暇に係るものがあります。
累積型の有給休暇に関する従業員給付の予想コストは、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供した時に認識しております。また、当社グループは、累積型有給休暇の予想コストを、連結会計年度の末日現在で累積されている未使用の権利の結果として当社グループが支払うと見込まれる追加金額として測定しております。
なお、賞与については、過去に従業員から勤務を提供された結果、支払を行う法的又は推定的債務を有しており、かつ、当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に負債として認識しております。
② 退職後給付
当社グループは、退職後給付制度として、主に確定拠出制度を採用しております。
確定拠出制度への拠出については、棚卸資産や有形固定資産に含められる場合を除き、その発生時に費用として認識しております。既に支払った掛金が連結会計年度の末日前の勤務に対する掛金を超過する場合には、当該前払が将来支払の減少又は現金の返還となる範囲で、当社グループは当該超過を資産として認識しております。
③ その他の長期従業員給付
年金制度以外の長期従業員債務として、一定の勤続年数に応じた特別休暇や報奨金制度を有しております。その他の長期従業員給付に対する債務額は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として稼得した将来給付の見積額を現在価値に割り引いた額で測定しております。
(12) 資本
① 資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に認識しております。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しております。また、その取得に直接起因する取引費用は、資本から控除しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めております。
(13) 株式報酬
① ストック・オプション
当社グループは、役員及び従業員等に対するインセンティブ制度として、持分決済型の株式報酬(以下、「ストック・オプション」という。)制度を導入しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデル等を用いて算定しております。また、その後の情報により確定すると見込まれるストック・オプションの数が従前の見積りと異なることが示された場合には、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
② BBT信託
当社グループは、役員に対する業績連動報酬制度として、持分決済型のBBT(Board Benefit Trust)信託を採用しております。同信託が所有する当社株式は自己株式として処理しております。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
③ J-ESOP信託
当社グループは、当社の従業員及び当社国内完全子会社の取締役並びに従業員に対する業績連動報酬制度として、持分決済型のJ-ESOP信託を採用しております。同信託が所有する当社株式は自己株式として処理しております。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
(14) 収益認識
① 顧客との契約から生じる収益
当社グループの事業における主な履行義務の内容及び収益を認識する通常の時点は以下のとおりです。なお、取引の対価は、履行義務を充足してから概ね1年内に受領しており、重要な金融要素は含んでおりません。
a.イニシャル
決済端末及び決済端末に係る附属品の販売や端末アプリケーションの開発・カスタマイズ等の受託業務を主に行っております。
決済端末等の販売については、端末等が顧客に引渡された時点において履行義務が充足されると判断し、商品の引渡時点で収益を認識しております。
開発受託サービスについては、開発が完了した時点をもって履行義務が充足されるため、開発完了時で収益を認識しております。なお、特定の加盟店獲得を目的としたセンター機能の開発案件については、効果が及ぶ期間に応じて履行義務が充足されると判断し、当該履行義務が充足される期間において収益を認識しております。
b.ストック
決済金額の明細データの提供やシステム接続サービス並びに通信環境の提供を主に行っております。当該サービスについては、サービス提供時点で履行義務が充足されると判断し、サービス提供時に収益を認識しております。また、契約期間にわたりサービスを提供している取引においては、その期間に応じ履行義務が充足されると判断し、当該履行義務が充足される契約期間にわたり期間均等額で収益を認識しております。
c.フィー
主に当社グループのデータセンターを通した決済処理サービスを提供しております。また、決済端末において使用・費消されるロール紙の販売を行っております。
決済処理サービスについては、加盟店の決済処理が行われた時点で履行義務が充足されると判断し、決済処理が行われた時点で収益を認識しております。また、ロール紙の販売については決済端末の販売と同様、顧客に商品が引渡された時点において収益を認識しております。
d.スプレッド
主に加盟店に対する決済代行サービスの提供を行っております。当該サービスについては、当社から加盟店への決済代金の支払をもって履行義務が充足されると判断し、加盟店への支払が行われた時点で収益を認識しております。
② 利息収益
利息収益は、実効金利法により認識しております。
③ 配当収入
配当収入は、支払を受ける権利が確定した時に認識しております。
(15) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
その他の包括利益に認識される項目に関する当期税金及び繰延税金は、その他の包括利益として認識しております。
① 当期税金
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
② 繰延税金
繰延税金は、連結会計年度の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・ のれんの当初認識から生じる一時差異
・ 会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異。但し、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせる取引については繰延税金資産及び繰延税金負債を認識しております。
・ 子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・ 子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている法定税率(及び税法)に基づいて、資産が実現される又は負債が決済される期に適用されると予想される税率(及び税法)によって測定されます。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・ 法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・ 異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している、もしくは当期税金資産を実現させると同時に当期税金負債を決済することを意図している場合
繰延税金資産の帳簿価額は各決算日の末日現在で再検討しております。一部又は全部の繰延税金資産の便益を実現させるだけの十分な課税所得を稼得する可能性が低くなった場合、繰延税金資産の帳簿価額をその範囲で減額しております。また、当該評価減額は、十分な課税所得を稼得する可能性が高くなった範囲で戻し入れております。
(16) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者(普通株主)に帰属する純損益を、各連結会計年度中の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。
希薄化後1株当たり当期利益は、すべての希薄化性潜在的普通株式による影響について調整して計算しております。