有価証券報告書-第13期(2025/04/01-2026/03/31)
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、『「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす』というパーパス(存在意義)のもと、レンタル事業を通じて循環型社会の実現に貢献することを目指しております。当社グループは、国内足場レンタル事業を安定した収益基盤とし、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かして、海外展開及び新たなレンタル事業領域への展開を進めております。
2030年のありたい姿として、足場レンタル事業を確固たる収益基盤とする、高収益のグローバルなレンタルビジネスのエクセレントカンパニーとなることを掲げております。その実現に向け、既存事業の収益力向上に加え、M&Aを通じた非連続的な成長、グループ経営体制の整備及び財務規律を踏まえた成長投資を推進してまいります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社が自社の分析をする際に重視する経営指標は、売上高、営業利益、EBITDAであります。
事業規模を示す売上高、損益面において事業の収益性を示す営業利益を管理することにより、経営効率の一層の向上を図っております。
またレンタル事業の特性上、減価償却費の増減により営業利益が影響を受けることから、減価償却費等の非資金費用の影響を除いた収益力を把握する指標として、EBITDAを重要な指標としております。
なお、仮設機材の稼働率についてレンタル資産の収益性を示す重要な業務指標として管理しております。
(3) 経営環境、経営戦略等
当社グループを取り巻く経営環境は、雇用、所得環境の改善などを背景に緩やかに景気の持ち直しの動きが見られました。一方、エネルギー価格や原材料価格は依然として高位に推移し、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化などの影響を受け、世界経済は混乱し、先行きは不透明な状況が続いております。また、当社グループの業績に影響を与える国内建設業界におきましては、公共投資は引き続き堅調に推移しましたが、民間投資については建設資材の高騰や金利上昇の懸念を背景に住宅市場における新築着工戸数は低位に推移し、当社グループの経営環境へ影響を及ぼす可能性があり、注視が必要な状況であります。一方で、国内の足場レンタル需要については、築年数の経過したマンション及び住宅の増加、建築リフォーム工事の需要、自然災害に伴う災害予防工事及び復旧・復興工事の需要、並びに「所有から利用へ」という価値観の変化を背景として、底堅く推移するものと認識しております。
海外においては、ASEAN地域を中心に人口増加、経済成長、インフラ投資の拡大等を背景とした市場成長が見込まれております。また、同地域では事業承継型M&Aニーズ及び成長戦略型M&Aニーズが増加する可能性があり、当社グループにとって新たなレンタル事業領域への展開機会が存在すると認識しております。
このような状況のもと、当社グループは、国内足場レンタル事業を安定した収益基盤として収益力を一段と高めるとともに、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かし、海外及び新たなレンタル事業領域におけるM&Aを推進してまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。
① 国内足場レンタル事業の収益力向上
当社グループは、国内足場レンタル事業において、既存顧客の深耕を通じて当該顧客の取引量拡大を図るとともに、新規顧客の紹介を受けることにより顧客基盤の拡大を目指しております。また、自社独自のマーケティングにより積極的な営業活動を通じて新規顧客の獲得を目指しております。
② 拠点開発
現在、本邦内に営業所として5カ所、機材センターとして24カ所展開しております。より近く、より便利をモットーに、これらの拠点を起点としたドミナント展開を通じ既存顧客へのサービスの拡充を図るとともに、新たな顧客の獲得にもつなげていく戦略をとっております。
③ サービス・品揃えの強化
当社グループは、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かし、海外展開及び新たなレンタル事業領域への展開を推進しております。2022年10月には、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市にASNOVA VIETNAM CO., LTDを設立し、同国においてクサビ式足場のレンタル等を展開しております。現地における顧客数は増加しており、今後は営業提案力の強化等を通じて中長期的な成長を目指してまいります。
また、2025年4月には、シンガポール共和国において仮設トイレレンタル事業を展開するQool Enviro Pte. Ltd.(以下Qool社)をグループに迎え入れました。同社に対して当社のレンタル運営ノウハウを共有するとともに現地マネジメント体制の強化等を通じてPMIを進めてまいります。さらに、ASEAN地域におけるM&A推進及び現地子会社の管理・統括を目的として、2026年4月にシンガポール共和国にASNOVA Singapore Pte. Ltd.を設立しており、今後も同地域を中心にレンタルビジネス領域における成長機会を追求してまいります。
④ 建設仮設業界活性化への貢献
建設仮設業界への興味・関心を高め、中長期的な視点で若手人材不足の解消を目指し、業界の更なる活性化に貢献することを目的として、オウンドメディア「カケルバ」で足場の持つ「仮設性」をテーマに継続して情報発信を行ってまいりました。また、カケルバとの連動企画としてYouTubeチャンネル「あすのばチャンネル」も展開しており、今後もより発信力の強化を目指してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社を取り巻く市場環境は急速に変化し、益々競争が激化しております。そのような市場環境で継続的な成長を図るために、既存事業であるレンタル関連事業の安定した収益拡大を図るとともに、成長が期待できる事業を新たに創出し、更にはこれらを支える人材育成や管理体制の強化を対処すべき課題と定め、以下のような課題に取り組んでまいります。
① 国内足場レンタル関連事業の強化
建設事業者あるいは足場施工業者等の当社の顧客においては、事業拡大を目的とした機材投資の他、劣化・破損・滅失等による仮設機材等の補充更新需要が継続的に発生しており、保有に伴う資金負担や管理負担を抑制しながら事業を継続できる『レンタル活用』の重要性が一層高まっているものと認識しております。当社としても、これらの顧客ニーズに的確に応えることで、機材の安定した出荷と稼働率向上を通じて安定的な収益拡大に繋げてまいります。
機材センターの開設に際しては、「いつでも、近くで、安心して」借りられる体制を更に強化し、レンタル契約社数3,500社突破に至った実績を踏まえ、地域密着型のサービス提供力を一段と高めてまいります。同一地域でのドミナントの形成も考慮しながら機材供給体制の最適化を進め、2025年8月には福島県初となる「福島本宮センター」を開設し、東北エリアのシェア拡大を図りました。
また、顧客接点の強化と業務効率化の観点から、足場施工業者向け会員制サービス「ASNOVA倶楽部」を通じた価値提供を推進し、会員向け特典により取引機会の拡大を支援するとともに、従来電話・FAXが中心であった発注プロセスについてWEB受発注を導入し、発注負荷の軽減やヒューマンエラー抑制、時間短縮を実現してまいります。更に、レンタルに加え販売も組み合わせた最適提案を通じて、単なるレンタルサービス提供に留まらないソリューション提供型の事業運営を推進し、顧客の生産性向上とコスト削減に貢献することで、国内足場レンタル事業の競争優位性を継続的に高めてまいります。
② 事業領域の拡大
当社は仮設機材のレンタル・販売を主たる事業として展開しておりますが、サービスを提供する先に不測の事態が発生した場合、業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。そのため、足場レンタル事業を安定的な事業基盤として更なる強化を図りつつ、当社が培ってきたレンタル運営のノウハウを活かし、周辺領域及び新たなレンタル事業領域へと提供価値を拡大することが、当社の持続的な企業価値向上に不可欠であると認識しております。2025年4月にグループインしたQool社は、シンガポール共和国において仮設トイレレンタル事業を展開しており、長期レンタル案件を中心とする安定した顧客基盤を有しております。同社は、グループイン後も安定した事業運営を継続しており、当社グループの連結業績に寄与しております。更に、ASEAN地域でのM&A推進を一層加速し、PMIの向上並びに現地子会社の管理・統括体制を強化するため、2026年4月にシンガポール共和国にASNOVA Singapore Pte. Ltd.の設立を決定し、今後の継続的な成長に向けた体制整備を進めてまいりました。
③ 人材育成・管理体制の強化
国内足場レンタル事業の拡大に加え、海外子会社のグループインやASEAN地域での事業展開を強化する中で、事業成長を支える人材の確保・育成と、グループとしてのガバナンス及び管理体制の高度化が重要な経営課題であると認識しております。このため、人材面では、業容拡大に対応できる組織体制の整備と育成機会の拡充を進め、社員のスキル向上と共通価値観の浸透を図ってまいりました。
管理体制面では、「コンプライアンス・マニュアル」の整備、法令・企業倫理の徹底を図るとともに、損失の危険の管理に関する体制整備や、内部統制の実効性向上に取り組んでまいります。加えて、持株会社となる株式会社ASNOVA Companiesの設立により、今後はグループ経営の規律とスピードを両立させる体制整備を進め、持続的な成長を支える人材・組織基盤の強化に取り組んでまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、『「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす』というパーパス(存在意義)のもと、レンタル事業を通じて循環型社会の実現に貢献することを目指しております。当社グループは、国内足場レンタル事業を安定した収益基盤とし、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かして、海外展開及び新たなレンタル事業領域への展開を進めております。
2030年のありたい姿として、足場レンタル事業を確固たる収益基盤とする、高収益のグローバルなレンタルビジネスのエクセレントカンパニーとなることを掲げております。その実現に向け、既存事業の収益力向上に加え、M&Aを通じた非連続的な成長、グループ経営体制の整備及び財務規律を踏まえた成長投資を推進してまいります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社が自社の分析をする際に重視する経営指標は、売上高、営業利益、EBITDAであります。
事業規模を示す売上高、損益面において事業の収益性を示す営業利益を管理することにより、経営効率の一層の向上を図っております。
またレンタル事業の特性上、減価償却費の増減により営業利益が影響を受けることから、減価償却費等の非資金費用の影響を除いた収益力を把握する指標として、EBITDAを重要な指標としております。
なお、仮設機材の稼働率についてレンタル資産の収益性を示す重要な業務指標として管理しております。
(3) 経営環境、経営戦略等
当社グループを取り巻く経営環境は、雇用、所得環境の改善などを背景に緩やかに景気の持ち直しの動きが見られました。一方、エネルギー価格や原材料価格は依然として高位に推移し、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化などの影響を受け、世界経済は混乱し、先行きは不透明な状況が続いております。また、当社グループの業績に影響を与える国内建設業界におきましては、公共投資は引き続き堅調に推移しましたが、民間投資については建設資材の高騰や金利上昇の懸念を背景に住宅市場における新築着工戸数は低位に推移し、当社グループの経営環境へ影響を及ぼす可能性があり、注視が必要な状況であります。一方で、国内の足場レンタル需要については、築年数の経過したマンション及び住宅の増加、建築リフォーム工事の需要、自然災害に伴う災害予防工事及び復旧・復興工事の需要、並びに「所有から利用へ」という価値観の変化を背景として、底堅く推移するものと認識しております。
海外においては、ASEAN地域を中心に人口増加、経済成長、インフラ投資の拡大等を背景とした市場成長が見込まれております。また、同地域では事業承継型M&Aニーズ及び成長戦略型M&Aニーズが増加する可能性があり、当社グループにとって新たなレンタル事業領域への展開機会が存在すると認識しております。
このような状況のもと、当社グループは、国内足場レンタル事業を安定した収益基盤として収益力を一段と高めるとともに、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かし、海外及び新たなレンタル事業領域におけるM&Aを推進してまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。
① 国内足場レンタル事業の収益力向上
当社グループは、国内足場レンタル事業において、既存顧客の深耕を通じて当該顧客の取引量拡大を図るとともに、新規顧客の紹介を受けることにより顧客基盤の拡大を目指しております。また、自社独自のマーケティングにより積極的な営業活動を通じて新規顧客の獲得を目指しております。
② 拠点開発
現在、本邦内に営業所として5カ所、機材センターとして24カ所展開しております。より近く、より便利をモットーに、これらの拠点を起点としたドミナント展開を通じ既存顧客へのサービスの拡充を図るとともに、新たな顧客の獲得にもつなげていく戦略をとっております。
③ サービス・品揃えの強化
当社グループは、足場レンタル事業で培ったレンタル運営ノウハウ及び資産管理ノウハウを活かし、海外展開及び新たなレンタル事業領域への展開を推進しております。2022年10月には、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市にASNOVA VIETNAM CO., LTDを設立し、同国においてクサビ式足場のレンタル等を展開しております。現地における顧客数は増加しており、今後は営業提案力の強化等を通じて中長期的な成長を目指してまいります。
また、2025年4月には、シンガポール共和国において仮設トイレレンタル事業を展開するQool Enviro Pte. Ltd.(以下Qool社)をグループに迎え入れました。同社に対して当社のレンタル運営ノウハウを共有するとともに現地マネジメント体制の強化等を通じてPMIを進めてまいります。さらに、ASEAN地域におけるM&A推進及び現地子会社の管理・統括を目的として、2026年4月にシンガポール共和国にASNOVA Singapore Pte. Ltd.を設立しており、今後も同地域を中心にレンタルビジネス領域における成長機会を追求してまいります。
④ 建設仮設業界活性化への貢献
建設仮設業界への興味・関心を高め、中長期的な視点で若手人材不足の解消を目指し、業界の更なる活性化に貢献することを目的として、オウンドメディア「カケルバ」で足場の持つ「仮設性」をテーマに継続して情報発信を行ってまいりました。また、カケルバとの連動企画としてYouTubeチャンネル「あすのばチャンネル」も展開しており、今後もより発信力の強化を目指してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社を取り巻く市場環境は急速に変化し、益々競争が激化しております。そのような市場環境で継続的な成長を図るために、既存事業であるレンタル関連事業の安定した収益拡大を図るとともに、成長が期待できる事業を新たに創出し、更にはこれらを支える人材育成や管理体制の強化を対処すべき課題と定め、以下のような課題に取り組んでまいります。
① 国内足場レンタル関連事業の強化
建設事業者あるいは足場施工業者等の当社の顧客においては、事業拡大を目的とした機材投資の他、劣化・破損・滅失等による仮設機材等の補充更新需要が継続的に発生しており、保有に伴う資金負担や管理負担を抑制しながら事業を継続できる『レンタル活用』の重要性が一層高まっているものと認識しております。当社としても、これらの顧客ニーズに的確に応えることで、機材の安定した出荷と稼働率向上を通じて安定的な収益拡大に繋げてまいります。
機材センターの開設に際しては、「いつでも、近くで、安心して」借りられる体制を更に強化し、レンタル契約社数3,500社突破に至った実績を踏まえ、地域密着型のサービス提供力を一段と高めてまいります。同一地域でのドミナントの形成も考慮しながら機材供給体制の最適化を進め、2025年8月には福島県初となる「福島本宮センター」を開設し、東北エリアのシェア拡大を図りました。
また、顧客接点の強化と業務効率化の観点から、足場施工業者向け会員制サービス「ASNOVA倶楽部」を通じた価値提供を推進し、会員向け特典により取引機会の拡大を支援するとともに、従来電話・FAXが中心であった発注プロセスについてWEB受発注を導入し、発注負荷の軽減やヒューマンエラー抑制、時間短縮を実現してまいります。更に、レンタルに加え販売も組み合わせた最適提案を通じて、単なるレンタルサービス提供に留まらないソリューション提供型の事業運営を推進し、顧客の生産性向上とコスト削減に貢献することで、国内足場レンタル事業の競争優位性を継続的に高めてまいります。
② 事業領域の拡大
当社は仮設機材のレンタル・販売を主たる事業として展開しておりますが、サービスを提供する先に不測の事態が発生した場合、業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。そのため、足場レンタル事業を安定的な事業基盤として更なる強化を図りつつ、当社が培ってきたレンタル運営のノウハウを活かし、周辺領域及び新たなレンタル事業領域へと提供価値を拡大することが、当社の持続的な企業価値向上に不可欠であると認識しております。2025年4月にグループインしたQool社は、シンガポール共和国において仮設トイレレンタル事業を展開しており、長期レンタル案件を中心とする安定した顧客基盤を有しております。同社は、グループイン後も安定した事業運営を継続しており、当社グループの連結業績に寄与しております。更に、ASEAN地域でのM&A推進を一層加速し、PMIの向上並びに現地子会社の管理・統括体制を強化するため、2026年4月にシンガポール共和国にASNOVA Singapore Pte. Ltd.の設立を決定し、今後の継続的な成長に向けた体制整備を進めてまいりました。
③ 人材育成・管理体制の強化
国内足場レンタル事業の拡大に加え、海外子会社のグループインやASEAN地域での事業展開を強化する中で、事業成長を支える人材の確保・育成と、グループとしてのガバナンス及び管理体制の高度化が重要な経営課題であると認識しております。このため、人材面では、業容拡大に対応できる組織体制の整備と育成機会の拡充を進め、社員のスキル向上と共通価値観の浸透を図ってまいりました。
管理体制面では、「コンプライアンス・マニュアル」の整備、法令・企業倫理の徹底を図るとともに、損失の危険の管理に関する体制整備や、内部統制の実効性向上に取り組んでまいります。加えて、持株会社となる株式会社ASNOVA Companiesの設立により、今後はグループ経営の規律とスピードを両立させる体制整備を進め、持続的な成長を支える人材・組織基盤の強化に取り組んでまいります。