有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)
(経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当社は、2025年2月26日に株式会社榮開発の株式を取得し、同社を連結子会社としております。また、2025年1月31日にGCJG35株式会社(同日付で商号を株式会社菊政へ変更)の株式を取得し、同社を連結子会社としております。これらの企業結合については、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。
このため、経営成績及び財政状態に関する比較分析における前連結会計年度末の金額について、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
さらに、2025年4月1日に株式会社デンカリノテックの株式を取得し、同社を連結子会社としております。当該企業結合については、暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
受注高、売上高及び受注残高の状況
(注) 1 受注高の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
2 受注残高の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。
損益の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策の影響が残るものの、全体的には緩やかな景気回復基調の下、中東情勢の緊迫化による影響を注視する必要があるなど、内外の地政学的動向を注視する動きが続きました。輸出入面においては、対アジア・EU各国との取引きはおおむね横ばい傾向が続くなか、対米国との取引きに持ち直しの動きがみられ、当該四半期中において151円台から159円台で推移した為替円相場や、58,700円台から51,500円台まで下落した後に5万円台後半まで上昇した日経平均株価の変動等にも留意が必要な状況となっております。また国内企業物価や消費者物価の緩やかな上昇が続いておりますが、雇用・所得環境の改善期待を背景に、個人消費に持ち直しの動きがみられました。これら国内物価や米国の通商政策の直接的・間接的影響、さらには中東情勢の展開や金融資本市場の変動を見据えながら、今後も総合的な経済動向を見極める状況が続いていくものと思われます。
一方、公共投資につきましては、国の令和7年度一般会計予算の補正予算において約2.5兆円の追加額が計上され、補正後は前年度比2.3%増となりました。令和8年度一般会計予算の公共工事関係費でも、当初予算案は前年度当初予算比0.4%増となっており、公共工事請負金額の年度累計も、対前年同期比1兆6千4百億円増の110.8%の実績となっていることから、補正予算の効果も含め、今後も堅調に推移していくことが見込まれております。
このような状況におきまして、当社グループ全体で受注活動に取り組んだ結果、当連結会計年度の受注高は、843億2千万円(前年同期比29.6%増)となりました。前連結会計年度比で鋼構造物事業、港湾事業で減少となりましたが、建設事業で大きく増加し、グループ全体として増加となりました。
当社グループの当連結会計年度における売上高は688億6千6百万円(前年同期比6.7%増)となりました。各セグメントにおいて前年同期比で増加となりました。また、受注残高につきましては、上記の受注及び売上の状況により、1,166億8千5百万円(前年同期比15.3%増)となりました。
当連結会計年度における売上原価は564億円(前年同期比6.6%増)となり、売上総利益は124億6千6百万円(前年同期比6.9%増)となりました。売上高の増加に伴い、売上原価も増加となりましたが、売上総利益においても増加となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、企業結合によるのれんの償却や、諸経費の増加により71億3千1百万円(前年同期比14.5%増)となりました。営業利益は53億3千4百万円(前年同期比1.8%減)、経常利益は55億3千9百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、33億8千1百万円(前年同期比9.7%減)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
受注高、売上高、受注残高及びセグメント利益の状況
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 「Ⅰ 受注高」の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
3 「Ⅲ 受注残高」の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。
① 建設事業
当セグメントにおきましては、売上高は568億2千8百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益(営業利益)は47億2千5百万円(前年同期比5.7%減)となりました。前年同期比で売上高は、新規連結子会社の影響では増加となりましたが、主に新設橋梁工事などで減少し、利益については減少となりました。
② 鋼構造物事業
当セグメントにおきましては、売上高は78億6千1百万円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益(営業利益)は3億7百万円(前年同期比13.5%増)となりました。前年同期比で主に新設橋梁工事における売上高の増加に伴い、利益についても増加となりました。
③ 港湾事業
当セグメントにおきましては、売上高は39億3千5百万円(前年同期比31.3%増)、セグメント利益(営業利益)は2億4千1百万円(306.9%増)となりました。
④ その他
太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業により、売上高は2億4千1百万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益(営業利益)は5千8百万円(前年同期比32.3%減)となりました。
当社グループは、2023年度(2024年3月期)を初年度とし、2025年度(2026年3月期)までの3か年を対象とした「中期経営計画2023-2025 ~さらなる成長に向けた競争力の向上と新たな挑戦~」を策定しスタートさせており、当連結会計年度は当該中期経営計画の最終年度にあたります。当社グループの2026年3月期の目標と当連結会計年度での主な指標の達成率は以下のとおりであります。
売上高につきましては、中期経営計画(2026年3月期)の目標に対して94.3%の達成率となり、営業利益につきましては、86.0%の達成率となりました。
基幹事業においては、過去最高の受注残高を確保したものの、大型ニューマチックケーソンの着工期ズレ、補修・補強の事故影響による進捗・期ズレ、連結事業における再製作・再架設工事の発生、大型プロジェクトの遅延などにより目標には至りませんでした。一方で、新規・周辺事業においては、M&Aや海外事業展開などにより、目標を概ね達成いたしました。
なお、2027年3月期の連結業績予想につきましては、2026年5月14日に公表いたしました「2026年3月期決算短信[日本基準](連結)」において、売上高750億円、営業利益40億円としております。
経営成績に重要な影響を与える主な要因は、事業の大半を国・地方自治体及び高速道路会社等からの公共事業に依存する中、急激な公共投資の削減や建設コストの上昇等の事業環境の変化であります。当連結会計年度における事業環境は良好に推移したものと考えております。
今後の建設需要は底堅い見通しであるものの、経営環境は厳しさを増すことが予想されます。具体的には、働き方改革に伴う工期延伸や発注ロットの大型化への対応に加え、労働力不足が懸念される中で協力業者を含めた配置人員と受注の最適なバランスを維持していく必要があります。また、米国の通商・金融政策や地政学リスクに伴う、資機材のサプライチェーン影響やエネルギー・原材料価格の変動、さらには国内の断続的な物価上昇が経費へ及ぼす影響についても、注視を続ける必要があります。
これらに加え、当社グループ固有の課題として、昨年の中国自動車道の事故発生を踏まえた安全管理体制の再構築、ならびに2026年3月17日に公表いたしました「当社子会社の施工工事における特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ」にかかる橋梁の再製作・再架設工事の確実な完遂に向けた品質管理の徹底が挙げられます。これら一連の取り組みを通じた社会的信頼の回復が不可欠であります。これらの不透明な事業環境に適応するため、グループ全体でのガバナンス強化を図り、より緻密な戦略、対策、計画を推進してまいります。
また、当社は2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しております。
「中期経営計画(2026~2028年度)」の詳細につきましては、上記「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等における(3)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりです。
(2) 財政状態の状況
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度に比べ0.2%増加し558億4千5百万円となりました。これは主に現金及び預金が46億3百万円減少しましたが、受取手形・完成工事未収入金等が45億4千8百万円、立替金が3億2千5百万円増加したことなどによるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度に比べ27.8%増加し269億2千6百万円となりました。これは主に建物及び構築物(純額)が8億8千万円、機械及び装置(純額)が2億8千3百万円、建設仮勘定が2億4千万円、ソフトウェアが2億8千9百万円、長期未収入金が39億3千8百万円増加したことなどによるものであります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度に比べ18.6%増加し221億2千3百万円となりました。これは主に未払消費税等が13億6千7百万円、未成工事受入金が10億3千3百万円減少しましたが、支払手形・工事未払金が20億9千3百万円、短期借入金が20億8千万円、未払金が13億3千4百万円増加したことなどによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度に比べ8.7%増加し74億5千7百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が14億3千8百万円減少しましたが、長期未払金が17億7千3百万円、繰延税金負債が5億8百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度に比べ3.7%増加し531億9千1百万円となり、自己資本比率は64.2%となりました。
当社グループの報告セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。
セグメント資産
(注) 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
① 建設事業
当セグメント資産は687億9千3百万円(前年同期比0.4%減)となりました。機械及び装置などの有形固定資産は増加したものの、現金及び預金などの流動資産の減少等によりセグメント資産は前年同期から減少しております。
② 鋼構造物事業
当セグメント資産は119億5千5百万円(前年同期比58.9%増)となりました。現金及び預金等、長期未収入金の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。
③ 港湾事業
当セグメント資産は60億円(前年同期比7.2%増)となりました。現金及び預金等、完成工事未収入金、建設仮勘定の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、対前年比44億7千4百万円減少の154億3百万円(前年同期比22.5%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は1億3千2百万円(前年同期は78億3百万円の増加)となりました。これは主に減価償却費17億1千9百万円、売上債権の増加53億4千1百万円、仕入債務の増加21億5千4百万円、未払消費税等の減少13億8千2百万円、法人税等の支払額20億7千6百万円、税金等調整前当期純利益47億6千2百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は28億6千3百万円(前年同期比45.0%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出29億2千2百万円、投資有価証券の売却による収入5億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億1千8百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は14億7千8百万円(前年同期比48.9%減)となりました。これは主に短期借入金の純増減額20億6千5百万円、配当金の支払額19億円、自己株式の取得による支出10億円などによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源は、営業活動による確実な代金回収を基礎としており、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を154億3百万円保有しております。
当社グループは、月商の約2.0か月分を安定的な経営に必要な手元資金水準とし、それを超える分については、企業価値の向上に資する研究開発の強化や戦略的投資へ配分しております。当連結会計年度の設備投資は34億7千7百万円、研究開発は9億1百万円でありました。これらの設備投資及び研究開発費は、自己資金で賄っております。
資金の流動性につきましては、運転資金は内部資金及び金融機関からの借入金によって調達しており、機動的かつ安定的な資金調達のため、取引銀行5行との間で、シンジケーション方式による総額100億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は20億円であります。また、子会社において、取引銀行2行との間でシンジケーション方式による総額15億円のコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は10億8千万円であります。
当社は、2023年5月16日付「中期経営計画(2023~2025年度)」のとおり、事業への資源配分については、積極的な投資による企業成長の好循環を目指し、2023年度からの3年間で経常投資、成長投資、戦略投資の各分野で総額220億円の投資計画を設定しております。ニューマチックケーソン事業等の技術研究開発に加え、M&Aによる事業領域の拡大や工場・船舶の機能強化等、事業の成長機会の創出に資する投資を展開し、2026年3月期までの累計で総額160億円の投資を実施いたしました。
株主還元については、安定した利益還元を経営における最重要課題のひとつと考え、安定した利益配当を継続することを基本方針としております。また資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として自己株式取得の推進を通じ、2026年3月期においては、配当性向50%以上、総還元性向70%程度を目標としております。2026年3月期時点では配当性向55.4%、総還元性向85.5%の予定であり、自己株式については2025年5月から7月の間、総額約10億円の取得を実施いたしました。
また、2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しており、投資計画につきましては、総額200億円を設定しており、株主還元につきましては、従来の総還元性向の目標値70%程度を維持するとともに、新たに株主資本配当率(DOE)を配当指標として設定し、2028年度のDOE4.0%を目標といたしました。
なお、中期経営計画(2026~2028年度)におけるキャッシュフローアロケーションと株主還元方針の詳細は、以下のとおりであります。

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なることがあります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下の通りです。
一定の期間にわたり認識する方法による収益
請負工事契約に関する収益は、収益認識会計基準等により、一定の期間にわたり充足される履行義務は、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、工事原価が履行義務の充足における進捗度に比例して発生すると判断しているため、主として、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。
見積総原価としての工事原価総額は、原価要素別・作業内容別に個別に積み上げ、所定の承認手続を経て確定された実行予算に基づいて見積っております。工事の進行途上において工事内容の変更等が行われる場合には、当該状況の変化に関する情報を適時に適切な部署・権限者に伝達し、当該情報をもとに実行予算の見直しを行うことで、工事原価総額の見積りに反映させております。対象となる請負工事は、工事ごとに内容や工期が異なるため個別性が強く、また、進行途上において当初想定していなかった事象の発生により工事内容の変更が行われる等の特徴があるため、今後、想定していなかった状況の変化等により工事原価総額の見積りの見直しが改めて必要となった場合、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(生産、受注及び売上の状況)
(1) 生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、記載はしておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 「受注高」の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
(3) 売上実績
当社グループの主な事業である建設事業は、請負形態をとっており「販売」という概念には適合しないため、販売実績に替えて売上実績にて記載しております。
当連結会計年度における売上実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 主な相手先別の売上実績及びそれぞれの総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社は、2025年2月26日に株式会社榮開発の株式を取得し、同社を連結子会社としております。また、2025年1月31日にGCJG35株式会社(同日付で商号を株式会社菊政へ変更)の株式を取得し、同社を連結子会社としております。これらの企業結合については、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。
このため、経営成績及び財政状態に関する比較分析における前連結会計年度末の金額について、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
さらに、2025年4月1日に株式会社デンカリノテックの株式を取得し、同社を連結子会社としております。当該企業結合については、暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
受注高、売上高及び受注残高の状況
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 | |
| 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 増減率(%) | |
| 受注高 | 65,085 | 84,320 | 19,234 | 29.6 |
| 売上高 | 64,553 | 68,866 | 4,312 | 6.7 |
| 受注残高 | 101,232 | 116,685 | 15,453 | 15.3 |
(注) 1 受注高の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
2 受注残高の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。
損益の状況
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 | |
| 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 増減率(%) | |
| 売上総利益 | 11,660 | 12,466 | 805 | 6.9 |
| 営業利益 | 5,434 | 5,334 | △99 | △1.8 |
| 経常利益 | 5,556 | 5,539 | △17 | △0.3 |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 3,746 | 3,381 | △365 | △9.7 |
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策の影響が残るものの、全体的には緩やかな景気回復基調の下、中東情勢の緊迫化による影響を注視する必要があるなど、内外の地政学的動向を注視する動きが続きました。輸出入面においては、対アジア・EU各国との取引きはおおむね横ばい傾向が続くなか、対米国との取引きに持ち直しの動きがみられ、当該四半期中において151円台から159円台で推移した為替円相場や、58,700円台から51,500円台まで下落した後に5万円台後半まで上昇した日経平均株価の変動等にも留意が必要な状況となっております。また国内企業物価や消費者物価の緩やかな上昇が続いておりますが、雇用・所得環境の改善期待を背景に、個人消費に持ち直しの動きがみられました。これら国内物価や米国の通商政策の直接的・間接的影響、さらには中東情勢の展開や金融資本市場の変動を見据えながら、今後も総合的な経済動向を見極める状況が続いていくものと思われます。
一方、公共投資につきましては、国の令和7年度一般会計予算の補正予算において約2.5兆円の追加額が計上され、補正後は前年度比2.3%増となりました。令和8年度一般会計予算の公共工事関係費でも、当初予算案は前年度当初予算比0.4%増となっており、公共工事請負金額の年度累計も、対前年同期比1兆6千4百億円増の110.8%の実績となっていることから、補正予算の効果も含め、今後も堅調に推移していくことが見込まれております。
このような状況におきまして、当社グループ全体で受注活動に取り組んだ結果、当連結会計年度の受注高は、843億2千万円(前年同期比29.6%増)となりました。前連結会計年度比で鋼構造物事業、港湾事業で減少となりましたが、建設事業で大きく増加し、グループ全体として増加となりました。
当社グループの当連結会計年度における売上高は688億6千6百万円(前年同期比6.7%増)となりました。各セグメントにおいて前年同期比で増加となりました。また、受注残高につきましては、上記の受注及び売上の状況により、1,166億8千5百万円(前年同期比15.3%増)となりました。
当連結会計年度における売上原価は564億円(前年同期比6.6%増)となり、売上総利益は124億6千6百万円(前年同期比6.9%増)となりました。売上高の増加に伴い、売上原価も増加となりましたが、売上総利益においても増加となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、企業結合によるのれんの償却や、諸経費の増加により71億3千1百万円(前年同期比14.5%増)となりました。営業利益は53億3千4百万円(前年同期比1.8%減)、経常利益は55億3千9百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、33億8千1百万円(前年同期比9.7%減)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
受注高、売上高、受注残高及びセグメント利益の状況
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 | |
| セグメント名称 | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 増減率(%) |
| Ⅰ受注高 | ||||
| 建設事業 | 55,241 | 76,325 | 21,084 | 38.2 |
| 鋼構造物事業 | 6,329 | 4,697 | △1,632 | △25.8 |
| 港湾事業 | 3,256 | 3,048 | △207 | △6.4 |
| その他 | 258 | 248 | △10 | △3.9 |
| Ⅱ売上高 | ||||
| 建設事業 | 53,957 | 56,828 | 2,870 | 5.3 |
| 鋼構造物事業 | 7,334 | 7,861 | 526 | 7.2 |
| 港湾事業 | 2,997 | 3,935 | 937 | 31.3 |
| その他 | 263 | 241 | △21 | △8.2 |
| Ⅲ受注残高 | ||||
| 建設事業 | 86,585 | 106,082 | 19,497 | 22.5 |
| 鋼構造物事業 | 12,003 | 8,839 | △3,163 | △26.4 |
| 港湾事業 | 2,623 | 1,736 | △887 | △33.8 |
| その他 | 19 | 26 | 6 | 34.6 |
| Ⅳセグメント利益(営業利益) | ||||
| 建設事業 | 5,011 | 4,725 | △286 | △5.7 |
| 鋼構造物事業 | 270 | 307 | 36 | 13.5 |
| 港湾事業 | 59 | 241 | 182 | 306.9 |
| その他 | 87 | 58 | △28 | △32.3 |
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 「Ⅰ 受注高」の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
3 「Ⅲ 受注残高」の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。
① 建設事業
当セグメントにおきましては、売上高は568億2千8百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益(営業利益)は47億2千5百万円(前年同期比5.7%減)となりました。前年同期比で売上高は、新規連結子会社の影響では増加となりましたが、主に新設橋梁工事などで減少し、利益については減少となりました。
② 鋼構造物事業
当セグメントにおきましては、売上高は78億6千1百万円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益(営業利益)は3億7百万円(前年同期比13.5%増)となりました。前年同期比で主に新設橋梁工事における売上高の増加に伴い、利益についても増加となりました。
③ 港湾事業
当セグメントにおきましては、売上高は39億3千5百万円(前年同期比31.3%増)、セグメント利益(営業利益)は2億4千1百万円(306.9%増)となりました。
④ その他
太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業により、売上高は2億4千1百万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益(営業利益)は5千8百万円(前年同期比32.3%減)となりました。
当社グループは、2023年度(2024年3月期)を初年度とし、2025年度(2026年3月期)までの3か年を対象とした「中期経営計画2023-2025 ~さらなる成長に向けた競争力の向上と新たな挑戦~」を策定しスタートさせており、当連結会計年度は当該中期経営計画の最終年度にあたります。当社グループの2026年3月期の目標と当連結会計年度での主な指標の達成率は以下のとおりであります。
| 区 分 | 中期経営計画(2026年3月期) | 当連結会計年度(2026年3月期) | 達成率 |
| 売上高 | 730億円 | 688億6千6百万円 | 94.3% |
| 営業利益 | 62億円 (営業利益率8.5%) | 53億3千4百万円 (営業利益率7.7%) | 86.0% |
売上高につきましては、中期経営計画(2026年3月期)の目標に対して94.3%の達成率となり、営業利益につきましては、86.0%の達成率となりました。
基幹事業においては、過去最高の受注残高を確保したものの、大型ニューマチックケーソンの着工期ズレ、補修・補強の事故影響による進捗・期ズレ、連結事業における再製作・再架設工事の発生、大型プロジェクトの遅延などにより目標には至りませんでした。一方で、新規・周辺事業においては、M&Aや海外事業展開などにより、目標を概ね達成いたしました。
なお、2027年3月期の連結業績予想につきましては、2026年5月14日に公表いたしました「2026年3月期決算短信[日本基準](連結)」において、売上高750億円、営業利益40億円としております。
経営成績に重要な影響を与える主な要因は、事業の大半を国・地方自治体及び高速道路会社等からの公共事業に依存する中、急激な公共投資の削減や建設コストの上昇等の事業環境の変化であります。当連結会計年度における事業環境は良好に推移したものと考えております。
今後の建設需要は底堅い見通しであるものの、経営環境は厳しさを増すことが予想されます。具体的には、働き方改革に伴う工期延伸や発注ロットの大型化への対応に加え、労働力不足が懸念される中で協力業者を含めた配置人員と受注の最適なバランスを維持していく必要があります。また、米国の通商・金融政策や地政学リスクに伴う、資機材のサプライチェーン影響やエネルギー・原材料価格の変動、さらには国内の断続的な物価上昇が経費へ及ぼす影響についても、注視を続ける必要があります。
これらに加え、当社グループ固有の課題として、昨年の中国自動車道の事故発生を踏まえた安全管理体制の再構築、ならびに2026年3月17日に公表いたしました「当社子会社の施工工事における特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ」にかかる橋梁の再製作・再架設工事の確実な完遂に向けた品質管理の徹底が挙げられます。これら一連の取り組みを通じた社会的信頼の回復が不可欠であります。これらの不透明な事業環境に適応するため、グループ全体でのガバナンス強化を図り、より緻密な戦略、対策、計画を推進してまいります。
また、当社は2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しております。
「中期経営計画(2026~2028年度)」の詳細につきましては、上記「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等における(3)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりです。
(2) 財政状態の状況
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 | |
| 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 増減率(%) | |
| 流動資産 | 55,740 | 55,845 | 104 | 0.2 |
| 固定資産 | 21,067 | 26,926 | 5,859 | 27.8 |
| 資産合計 | 76,808 | 82,772 | 5,964 | 7.8 |
| 流動負債 | 18,648 | 22,123 | 3,474 | 18.6 |
| 固定負債 | 6,860 | 7,457 | 596 | 8.7 |
| 負債合計 | 25,508 | 29,580 | 4,071 | 16.0 |
| 純資産合計 | 51,299 | 53,191 | 1,892 | 3.7 |
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度に比べ0.2%増加し558億4千5百万円となりました。これは主に現金及び預金が46億3百万円減少しましたが、受取手形・完成工事未収入金等が45億4千8百万円、立替金が3億2千5百万円増加したことなどによるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度に比べ27.8%増加し269億2千6百万円となりました。これは主に建物及び構築物(純額)が8億8千万円、機械及び装置(純額)が2億8千3百万円、建設仮勘定が2億4千万円、ソフトウェアが2億8千9百万円、長期未収入金が39億3千8百万円増加したことなどによるものであります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度に比べ18.6%増加し221億2千3百万円となりました。これは主に未払消費税等が13億6千7百万円、未成工事受入金が10億3千3百万円減少しましたが、支払手形・工事未払金が20億9千3百万円、短期借入金が20億8千万円、未払金が13億3千4百万円増加したことなどによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度に比べ8.7%増加し74億5千7百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が14億3千8百万円減少しましたが、長期未払金が17億7千3百万円、繰延税金負債が5億8百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度に比べ3.7%増加し531億9千1百万円となり、自己資本比率は64.2%となりました。
当社グループの報告セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。
セグメント資産
| セグメント名称 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 | |
| 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 金 額 (百万円) | 増減率(%) | |
| 建設事業 | 69,039 | 68,793 | △245 | △0.4 |
| 鋼構造物事業 | 7,521 | 11,955 | 4,433 | 58.9 |
| 港湾事業 | 5,596 | 6,000 | 404 | 7.2 |
| その他 | 2,722 | 2,738 | 16 | 0.6 |
(注) 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
① 建設事業
当セグメント資産は687億9千3百万円(前年同期比0.4%減)となりました。機械及び装置などの有形固定資産は増加したものの、現金及び預金などの流動資産の減少等によりセグメント資産は前年同期から減少しております。
② 鋼構造物事業
当セグメント資産は119億5千5百万円(前年同期比58.9%増)となりました。現金及び預金等、長期未収入金の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。
③ 港湾事業
当セグメント資産は60億円(前年同期比7.2%増)となりました。現金及び預金等、完成工事未収入金、建設仮勘定の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 増 減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 7,803 | △132 | △7,935 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △5,211 | △2,863 | 2,347 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,895 | △1,478 | 1,416 |
| 現金及び現金同等物の増加額 | △302 | △4,474 | △4,171 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 20,180 | 19,877 | △302 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 19,877 | 15,403 | △4,474 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、対前年比44億7千4百万円減少の154億3百万円(前年同期比22.5%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は1億3千2百万円(前年同期は78億3百万円の増加)となりました。これは主に減価償却費17億1千9百万円、売上債権の増加53億4千1百万円、仕入債務の増加21億5千4百万円、未払消費税等の減少13億8千2百万円、法人税等の支払額20億7千6百万円、税金等調整前当期純利益47億6千2百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は28億6千3百万円(前年同期比45.0%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出29億2千2百万円、投資有価証券の売却による収入5億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億1千8百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は14億7千8百万円(前年同期比48.9%減)となりました。これは主に短期借入金の純増減額20億6千5百万円、配当金の支払額19億円、自己株式の取得による支出10億円などによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源は、営業活動による確実な代金回収を基礎としており、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を154億3百万円保有しております。
当社グループは、月商の約2.0か月分を安定的な経営に必要な手元資金水準とし、それを超える分については、企業価値の向上に資する研究開発の強化や戦略的投資へ配分しております。当連結会計年度の設備投資は34億7千7百万円、研究開発は9億1百万円でありました。これらの設備投資及び研究開発費は、自己資金で賄っております。
資金の流動性につきましては、運転資金は内部資金及び金融機関からの借入金によって調達しており、機動的かつ安定的な資金調達のため、取引銀行5行との間で、シンジケーション方式による総額100億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は20億円であります。また、子会社において、取引銀行2行との間でシンジケーション方式による総額15億円のコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は10億8千万円であります。
当社は、2023年5月16日付「中期経営計画(2023~2025年度)」のとおり、事業への資源配分については、積極的な投資による企業成長の好循環を目指し、2023年度からの3年間で経常投資、成長投資、戦略投資の各分野で総額220億円の投資計画を設定しております。ニューマチックケーソン事業等の技術研究開発に加え、M&Aによる事業領域の拡大や工場・船舶の機能強化等、事業の成長機会の創出に資する投資を展開し、2026年3月期までの累計で総額160億円の投資を実施いたしました。
株主還元については、安定した利益還元を経営における最重要課題のひとつと考え、安定した利益配当を継続することを基本方針としております。また資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として自己株式取得の推進を通じ、2026年3月期においては、配当性向50%以上、総還元性向70%程度を目標としております。2026年3月期時点では配当性向55.4%、総還元性向85.5%の予定であり、自己株式については2025年5月から7月の間、総額約10億円の取得を実施いたしました。
また、2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しており、投資計画につきましては、総額200億円を設定しており、株主還元につきましては、従来の総還元性向の目標値70%程度を維持するとともに、新たに株主資本配当率(DOE)を配当指標として設定し、2028年度のDOE4.0%を目標といたしました。
なお、中期経営計画(2026~2028年度)におけるキャッシュフローアロケーションと株主還元方針の詳細は、以下のとおりであります。

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なることがあります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下の通りです。
一定の期間にわたり認識する方法による収益
請負工事契約に関する収益は、収益認識会計基準等により、一定の期間にわたり充足される履行義務は、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、工事原価が履行義務の充足における進捗度に比例して発生すると判断しているため、主として、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。
見積総原価としての工事原価総額は、原価要素別・作業内容別に個別に積み上げ、所定の承認手続を経て確定された実行予算に基づいて見積っております。工事の進行途上において工事内容の変更等が行われる場合には、当該状況の変化に関する情報を適時に適切な部署・権限者に伝達し、当該情報をもとに実行予算の見直しを行うことで、工事原価総額の見積りに反映させております。対象となる請負工事は、工事ごとに内容や工期が異なるため個別性が強く、また、進行途上において当初想定していなかった事象の発生により工事内容の変更が行われる等の特徴があるため、今後、想定していなかった状況の変化等により工事原価総額の見積りの見直しが改めて必要となった場合、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(生産、受注及び売上の状況)
(1) 生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、記載はしておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 76,325 | 38.2 | 106,082 | 22.5 |
| 鋼構造物事業 | 4,697 | △25.8 | 8,839 | △26.4 |
| 港湾事業 | 3,048 | △6.4 | 1,736 | △33.8 |
| その他 | 248 | △3.9 | 26 | 34.6 |
| 合計 | 84,320 | 29.6 | 116,685 | 15.3 |
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 「受注高」の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。
(3) 売上実績
当社グループの主な事業である建設事業は、請負形態をとっており「販売」という概念には適合しないため、販売実績に替えて売上実績にて記載しております。
当連結会計年度における売上実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 56,828 | 5.3 |
| 鋼構造物事業 | 7,861 | 7.2 |
| 港湾事業 | 3,935 | 31.3 |
| その他 | 241 | △8.2 |
| 合計 | 68,866 | 6.7 |
(注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。
2 主な相手先別の売上実績及びそれぞれの総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
| 相手先 | 売上高(百万円) | 割合(%) |
| 中日本高速道路株式会社 | 10,793 | 16.7 |
| 西日本高速道路株式会社 | 9,838 | 15.2 |
| 国土交通省 | 8,872 | 13.7 |
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
| 相手先 | 売上高(百万円) | 割合(%) |
| 中日本高速道路株式会社 | 11,536 | 16.8 |
| 西日本高速道路株式会社 | 7,097 | 10.3 |
| 国土交通省 | 7,011 | 10.2 |