有価証券報告書-第25期(2024/02/01-2025/01/31)

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2025/04/25 15:34
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復傾向にあります。しかしながら、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場停滞の継続、さらには物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属するインターネット業界・オンラインゲーム業界においては、需要の面では、大手企業を中心に「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」と呼ばれるデジタル技術の活用による変革の流れが引き続き力強いものとなっており、企業や政府・自治体における旺盛なIT投資が継続しております。また、供給の面では、デジタル人材の不足が依然として深刻な状況にあり、需給ギャップの拡大とそれに伴う人材獲得競争の激化が見られ、ソフトウェア等の開発単価は上昇傾向にあります。
このような経営環境において、当社グループは「ザ・インターネットカンパニー」というビジョンのもと、「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」をミッションに掲げ、その実現に向けてWebソリューション事業・デジタル人材育成派遣事業・オンラインゲーム事業を展開し、DX化に伴う需要拡大や開発単価の上昇等の追い風の下、収益拡大を図っております。
また、前連結会計年度末に掲げた中期ビジョンである「アピリッツVISION2030」の取り組みを推進しております。当社グループには若手エンジニアを始めデジタル人材が多数在籍しており、今後も採用を強化する方針であることから、長期的な人材への投資・教育が必要であると考えております。従業員1人1人の成長が事業成長及び社会貢献へ繋がる事を鑑み、人と事業が継続して成長できる環境作りを行うことを目的としております。具体的には、組織における横串のコミュニティを活性化し、相互理解や助け合い文化の促進を行う「共創・共学」、学びの継続ができる環境構築によりデジタル人材の育成を行う「人材育成」、学びを継続することによる「生産力向上」の3つの要素により実現できるものと考えており、最終的には多くのサービス開発を通して、事業・収益拡大を実現させ、社会に多数のデジタル人材を輩出することで「豊かな社会」の実現を目指してまいります。
さらに、当社グループが成長戦略として掲げるM&A戦略の面では、その実現によりデジタル人材の確保・育成と事業領域の拡大に取り組んでおります。引き続き、成長に向けて積極的なソーシングを行ってまいります。なお、過年度から当連結会計年度末までに実現したM&Aは以下のとおりであり、いずれも完全子会社化しております。
時期名称事業内容
2022年1月株式会社ムービングクルーファンコミュニティサイトの企画・開発・運営等
2022年7月株式会社Y'sIT人材派遣、Webサイト制作等
2024年6月Bee2B株式会社Webサービス、システム開発・構築、運用・保守、コンサルティング等
2024年10月株式会社クエイルスマホアプリ・Webアプリケーション開発、AWSを主軸としたインフラ・クラウドサービスの構築・移行・運用、Webサイト制作等

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりとなりました。
売上高 9,008,810千円(前年同期比6.9%増)
営業利益 185,628千円(前年同期比69.0%減)
経常利益 185,547千円(前年同期比68.9%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 45,968千円(前年同期比88.1%減)
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、セグメント間取引消去前の金額を記載しております。
(Webソリューション事業)
Webソリューション事業においては、顧客のニーズに合わせたサービス設計から開発・保守までの一連の業務を請け負うことによるロイヤリティループの形成、若手に責任あるポジションを経験させ開発エンジニアとしての技能の向上を図りそれをまた新たな若手に繋げていくことによる成長スパイラルの形成から、継続的な案件受注や新規案件のタッチポイントの増加を企図しております。
期中に発生した大型案件の納期遅延への対応にあたり、大幅な人員投下等による当該案件の不採算化、人員投下に伴うリソース不足の発生による新規案件獲得の低下が見られましたが、当該案件は2024年9月に収束しました。
その後、第4四半期連結会計期間においては、四半期における過去最高の売上となる大幅な業績の回復が見られましたが、営業利益以下の段階損益は、業績予想の達成には至りませんでした。
なお、今回の不採算プロジェクトの発生を契機に、開発プロジェクトにおけるミドルマネジメント層の充実やプロジェクトの問題点を的確にエスカレーションできる体制の強化を進めており、プロジェクト体制・収益性ともに、来期以降は不採算プロジェクトの影響は残らない見込みであります。
この結果、当連結会計年度における売上高は3,525,429千円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は437,882千円(前年同期比54.7%減)となりました。
(デジタル人材育成派遣事業)
デジタル人材育成派遣事業においては、急速に進むデジタルビジネスの進展とそれを支えるデジタル人材の需給ギャップが構造的に問題となっており、質の高いデジタル人材に対するニーズが依然として高まっております。
当社グループでは、未経験に近い人員の採用を行い、過去から積み上げた質の高い教育を積極的に行うことで、質の高いデジタル人材を顧客に提供しております。
当連結会計年度においてもデジタル人材の派遣の需要は引き続き堅調に推移しております。当社単体においては、2024年12月から開始したオンラインゲーム事業における大型共同運営タイトルへの人員異動等により、第3四半期連結会計期間以降の売上高は減少傾向にあるものの、グループ会社における業績が順調に推移したことで、当社グループ全体の業績としては好調なものとなりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は2,183,337千円(前年同期比12.6%増)、セグメント利益は156,679千円(前年同期比41.1%増)となりました。
(オンラインゲーム事業)
オンラインゲーム事業は、運営移管タイトルにおいては、『けものフレンズ3』及び『UNI’S ON AIR(ユニゾンエアー)』がいずれも2024年9月にサービス開始5周年を迎えたことを記念して周年イベントを開催し売上に貢献いたしました。また、運営移管後に運営体制の効率化や外注の内製化を継続して行っていることで、原価は低減傾向にあります。
受託開発・運営においては、他社開発ゲームの受託開発及び運営保守並びに共同運営を行ってまいりました。自社ゲームタイトルや運営移管タイトルの開発で獲得したノウハウを活かし、他社ゲーム開発の受注が安定的に推移しました。また、2024年4月には株式会社ブシロードが提供する『新テニスの王子様 RisingBeat』、2024年12月には株式会社gumiが提供する『乃木坂的フラクタル』の運営に参画するなどを行いました。
自社ゲームタイトルにおいては、『ゴエティアクロス』が2024年9月にサービス開始6周年を迎えたことを記念して周年イベントを開催しました。
この結果、当連結会計年度における売上高は3,370,128千円(前年同期比9.2%増)、セグメント利益は366,647千円(前年同期比93.3%増)となりました。
また、財政状態は次のとおりとなりました。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、5,760,055千円と前連結会計年度末に比べて1,174,214千円の増加となりました。流動資産は1,062,869千円増加し、4,444,578千円となりました。これは、現金及び預金が551,789千円、売掛金及び契約資産が453,067千円増加したこと等によるものであります。固定資産は111,344千円増加し、1,315,477千円となりました。これは主に、建物が99,748千円、工具、器具及び備品が24,775千円、のれんが70,648千円、繰延税金資産が50,474千円増加した一方で、差入保証金が145,509千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、3,365,549千円と前連結会計年度末に比べて1,248,081千円の増加となりました。流動負債は454,199千円増加し、2,184,166千円となりました。これは主に、買掛金が156,786千円、未払金が129,310千円、1年内返済予定の長期借入金が257,624千円増加した一方で、未払法人税等が60,816千円、未払消費税等が43,698千円減少したこと等によるものであります。固定負債は793,882千円増加し、1,181,382千円となりました。これは主に、長期借入金が710,883千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、2,394,506千円と前連結会計年度末に比べて73,867千円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が45,968千円、株式報酬費用の計上により新株予約権が40,605千円、ストックオプションの権利行使により資本金、資本準備金がそれぞれ6,455千円、自己株式の取得により自己株式が115,562千円増加した一方で、配当金の支払により利益剰余金が57,790千円減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,293,950千円と前連結会計年度末に比べて551,789千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,127千円(前年同期は251,693千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益141,640千円、減価償却費61,931千円、のれん償却額84,862千円、売上債権及び契約資産の増加409,644千円、仕入債務の増加154,950千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は160,987千円(前年同期は462,813千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出185,370千円、資産除去債務の履行による支出51,740千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出100,061千円、差入保証金の回収による収入202,688千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は702,647千円(前年同期は130,879千円の収入)となりました。これは長期借入れによる収入1,150,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出265,361千円、自己株式の取得による支出116,176千円、配当金の支払額57,726千円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
Webソリューション事業3,264,15577.41,336,32283.7
デジタル人材育成派遣事業2,111,919112.11,20032.9
オンラインゲーム事業3,260,230103.2372,50177.2
合計8,636,30593.31,710,02382.1

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
Webソリューション事業3,524,363101.9
デジタル人材育成派遣事業2,114,369112.2
オンラインゲーム事業3,370,078109.2
合計9,008,810106.9

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
Apple Inc.1,127,14913.41,267,14614.1
Google LLC729,1898.7676,6127.5

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うために、実際の結果はこれらとは異なる可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
② 経営成績及び財政状態の分析
(売上高)
Webソリューション事業においては、大手企業を中心とした「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」と呼ばれるデジタル技術の活用による変革の流れが引き続き力強いことで、新規案件の獲得や案件の大型化が進んだことにより、増収となりました。
デジタル人材育成派遣事業においては、主にグループ会社で派遣人員が増加したことにより業績が順調に推移し、増収となりました。
オンラインゲーム事業においては、運営移管タイトルでは周年イベント等の実施、共同運営タイトルでは新規参画タイトルの増加により、増収となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は9,008,810千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
Webソリューション事業においては、期中に発生した大型案件の納期遅延への対応にあたり、当該案件の収束に向け大幅な人員投下等を行ったことにより、原価は増加しました。なお、当該案件は2024年9月に収束したため、来期以降に当該影響は残らない見込みであります。
デジタル人材育成派遣事業においては、質の高いデジタル人材を顧客に提供するため、人材の採用、質の高い教育を積極的に行ってまいりました。
オンラインゲーム事業においては、運営体制の効率化や外注の内製化を継続して行っていることで、原価は低減傾向にあります。
この結果、当連結会計年度の売上原価は7,115,553千円、売上総利益は1,893,257千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、1,707,628千円となりました。主な内訳は、給与手当が404,857千円、支払手数料が219,727千円、賞与引当金繰入額が17,795千円、貸倒引当金繰入額が4,537千円であります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は185,628千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、受取手数料等により12,348千円となりました。営業外費用は、支払利息等により12,430千円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は185,547千円となりました。
(特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は、43,906千円となりました。主な内訳は、本社移転費用が43,544千円、固定資産除却損が361千円であります。また、法人税、住民税及び事業税は136,318千円、法人税等調整額は△40,645千円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は45,968千円となりました。
財政状態の分析内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの財務政策は、安定的な運用を行うことを基本方針としております。
運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源については、自己資金及び銀行からの借入金を財源としております。
⑤ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社グループは、特に売上高及び営業利益とその成長率を重要な指標としております。また、それらの源泉となるエンジニア数、単価、顧客継続率も重視しております。
売上高については、過去10年において安定的な成長が見られ、Webソリューション事業における前年度からの継続顧客は約8割となっております。
エンジニア数については、新卒・中途採用をともに積極的に行っており、今後の案件増加や大型化に対応できる組織作りに努めております。
単価については、案件の大型化が進んだことで上昇傾向にあります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場ニーズや内部環境及び外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に実施し、現在及び将来における内部環境及び外部環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。

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