有価証券報告書-第33期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
また、当社の親会社であるオリックス株式会社は、2026年4月27日付の株式譲渡契約に基づき、必要な関係当局の許認可等を得られることを前提として、2026年10月までを目途に、オリックス株式会社が保有する当社の全株式を株式会社大和ネクスト銀行へ譲渡することとなります。これに伴い、オリックス株式会社は当社の親会社に該当しないこととなり、株式会社大和ネクスト銀行が当社の親会社となります。現時点において、経営の基本方針、経営環境及び対処すべき課題等の基本的な方向性に重要な変更はありませんが、当該株主構成の変化も踏まえつつ、中長期的な企業価値向上に向けて、経営戦略等の一層の発展を図ってまいります。
(1)経営の基本方針
当社は経営理念として「たえず顧客・市場の要請に応え、先進的な金融サービスの提供により、新しい価値と環境の創造を目指すとともに、銀行業としての公共性を発揮することにより、社会に貢献する。」を掲げています。
この理念の下、当社は銀行業務の公共性に鑑み、信用を維持し、預金者保護等を確保するとともに金融の円滑を図るため、銀行業務の健全かつ適切な運営を行います。このために、法令等遵守態勢をさらに充実させ、適正な業務執行を確保するためのガバナンス体制を構築・整備していくとともに、既存の銀行もしくは信託銀行のあり方にとらわれず、得意分野における専門性を高め、より高度な専門的サービスを提供し、収益率の高い銀行を指向していきます。
また、社会に貢献する当社の姿勢や理念、経営の方向性を明確化するため、「サステナビリティ方針」を制定しています。当社は、持続可能な社会に貢献していくために、多様なステークホルダー(お客さま、ビジネスパートナー、従業員、株主、社会、行政など)との対話を通じて社会からの要請を的確に把握し、事業を通じて社会課題に取り組んでいきます。
(2)経営環境
当事業年度の世界の金融経済環境は、地政学的緊張と構造的転換が進展する中、景気の持ち直しと下振れリスクが併存する状況となりました。主要国では金融引き締めの効果により財価格主導のインフレは概ね沈静化し、インフレ率は中央銀行の目標水準に近付く動きがみられたものの、サービス価格及び賃金の粘着性から一部の国では目標水準を上回っています。これに伴い、主要国を中心に金融政策は正常化局面に移行し、金融市場の変動性は相対的に高まりました。
通商・投資面では、米中対立を背景とした経済安全保障重視の動きが定着し、世界経済は自由貿易を前提とする枠組みから管理された相互依存を前提とする体制へ移行しつつあります。この環境下、企業はサプライチェーンの多元化や地域分散を進め、事業継続性およびリスク管理を重視する傾向が見られました。
中東情勢の緊迫化および紛争の長期化は、エネルギー供給に対する不確実性を高め、原油・ガス価格に上昇圧力をもたらしました。これらはインフレ再燃リスクや企業収益への影響を通じて、金融市場および実体経済の不安定要因となりました。
地域別では、先進国経済が低成長にとどまる一方、新興国は内需を背景に相対的に堅調に推移し、世界経済全体としては潜在成長率近傍での推移が継続しました。
国内経済については、2025年8月以降、日経平均株価が史上最高値圏で推移し、年度後半には成長政策への期待が市場心理を下支えしました。個人消費、設備投資、インバウンド需要など内需を中心に、景気は緩やかな拡大基調を維持しました。
賃金上昇及び価格転嫁の進展を受け、消費者物価上昇率は概ね2%前後で推移し、デフレ的状況からの転換が進みました。これを背景に、日本銀行は政策金利を引き上げ、金融政策の正常化を段階的に進めました。
一方、海外経済動向、為替相場の変動、地政学リスクおよび財政制約等の不確実性は依然として存在しており、引き続き金融経済環境の変化に留意する必要があります。
また、当社を取り巻く経営環境は、少子高齢化やお客さまニーズの多様化、キャッシュレス・ペーパレス等デジタル化の一層の進展、異業種参入による競争激化などにより、さらに変化していくことが予想されます。
(3)経営戦略等
当社は、1998年にオリックスグループ入りして以来、既存の銀行のあり方にとらわれずに事業を展開してきました。店舗やATMなどを持たず、インターネットを通じた取引を中心とすることで運営費を抑え、魅力的な定期預金金利を提供し、お客さまからご支持いただいています。また、一般的な住宅ローンではなく、投資用不動産ローンをメインに取り扱うことで、差別化を図り事業を拡大してまいりました。
このような独自のビジネスモデルを基盤として、当社は、2035年に向けた長期ビジョンとして「新たなスタンダードを生み出す銀行へ。」を掲げ、お客さまや社会の課題解決を通じた新たな価値の創造により、持続可能な社会への貢献を目指しています。

また、この長期ビジョンの実現に向けて、2027年3月期から2029年3月期までの3年間を対象期間とする中期的な経営戦略を策定しています。本戦略は、基本戦略「Vertical & Horizontal」—"深掘り"と"横展開"による持続的成長モデルの確立—を推進してまいります。
基本戦略「Vertical & Horizontal」を軸に、以下の5つの重点戦略を連動させ、持続的な成長モデルを確立します。
① お客さまへの提供価値を最大化する事業の深化
② 新たなビジネスの創出
③ AIとデジタルで全社を変革
④ 持続的かつ効率的な業務運営を支える経営基盤の高度化
⑤ 挑戦を生み、成長を支える人と組織の進化
これらの重点戦略を連動させ、持続的な成長モデルを確立してまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、持続可能な成長に向けて次の事項を優先的に対処すべき課題と認識し、それぞれ記載した施策を中心に検討・推進しています。
① サステナビリティの推進
当社は、事業を通じて社会課題の解決を図り、持続可能な社会の実現に貢献するため、サステナビリティを基軸とした経営を推進しています。
当社は、4つのテーマとして「持続的な経済・社会の創造」「安心・安全な住まいと暮らし」「自然共生社会の実現」「誰もがのびのびと働ける職場づくり」を特定し、各テーマに付随する8つの重要課題(マテリアリティ)の解決に向けた事業活動を強化しています。
具体的な取組内容は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。
② 金利のある世界への対応
金利環境の変化を的確に捉え、金利感応度などを踏まえた商品の柔軟な設計や、リスクと収益のバランスを踏まえたポートフォリオの最適化を推進します。あわせて、ALMの適切な運営による流動性リスクのコントロールなどを図ります。
③ AIの進展への対応
AIの進展を踏まえ、人とAIの協働による業務高度化および生産性向上を推進します。AIを前提とした業務プロセスや役割の再設計を進めるとともに、データドリブンによる高度かつ迅速な意思決定の実現に取り組みます。
④ お客さま動向の多様化への対応
異業種からの参入なども受け、お客さまのニーズや選択肢が多様化する中、当社の専門性を発揮し差別化された付加価値の高い商品・サービスを提供するとともに、デジタル技術と人的対応を組み合わせた臨機応変な応対体制などを推進します。
⑤ 社会課題への対応
社会課題が多様化する中、新たな事業機会の創出や差別化を図るため、地域創生やサーキュラーエコノミー分野など、特定領域に特化した商品・サービス展開を目指すとともに、新規ビジネス創出を支えるリスクマネジメント力の高度化を推進します。
(5)経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標
当社は、持続的な成長に向けて、収益力の観点から当期純利益を、収益性の観点からROEを、健全性の観点から自己資本比率を、客観的な指標として注視しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
また、当社の親会社であるオリックス株式会社は、2026年4月27日付の株式譲渡契約に基づき、必要な関係当局の許認可等を得られることを前提として、2026年10月までを目途に、オリックス株式会社が保有する当社の全株式を株式会社大和ネクスト銀行へ譲渡することとなります。これに伴い、オリックス株式会社は当社の親会社に該当しないこととなり、株式会社大和ネクスト銀行が当社の親会社となります。現時点において、経営の基本方針、経営環境及び対処すべき課題等の基本的な方向性に重要な変更はありませんが、当該株主構成の変化も踏まえつつ、中長期的な企業価値向上に向けて、経営戦略等の一層の発展を図ってまいります。
(1)経営の基本方針
当社は経営理念として「たえず顧客・市場の要請に応え、先進的な金融サービスの提供により、新しい価値と環境の創造を目指すとともに、銀行業としての公共性を発揮することにより、社会に貢献する。」を掲げています。
この理念の下、当社は銀行業務の公共性に鑑み、信用を維持し、預金者保護等を確保するとともに金融の円滑を図るため、銀行業務の健全かつ適切な運営を行います。このために、法令等遵守態勢をさらに充実させ、適正な業務執行を確保するためのガバナンス体制を構築・整備していくとともに、既存の銀行もしくは信託銀行のあり方にとらわれず、得意分野における専門性を高め、より高度な専門的サービスを提供し、収益率の高い銀行を指向していきます。
また、社会に貢献する当社の姿勢や理念、経営の方向性を明確化するため、「サステナビリティ方針」を制定しています。当社は、持続可能な社会に貢献していくために、多様なステークホルダー(お客さま、ビジネスパートナー、従業員、株主、社会、行政など)との対話を通じて社会からの要請を的確に把握し、事業を通じて社会課題に取り組んでいきます。
(2)経営環境
当事業年度の世界の金融経済環境は、地政学的緊張と構造的転換が進展する中、景気の持ち直しと下振れリスクが併存する状況となりました。主要国では金融引き締めの効果により財価格主導のインフレは概ね沈静化し、インフレ率は中央銀行の目標水準に近付く動きがみられたものの、サービス価格及び賃金の粘着性から一部の国では目標水準を上回っています。これに伴い、主要国を中心に金融政策は正常化局面に移行し、金融市場の変動性は相対的に高まりました。
通商・投資面では、米中対立を背景とした経済安全保障重視の動きが定着し、世界経済は自由貿易を前提とする枠組みから管理された相互依存を前提とする体制へ移行しつつあります。この環境下、企業はサプライチェーンの多元化や地域分散を進め、事業継続性およびリスク管理を重視する傾向が見られました。
中東情勢の緊迫化および紛争の長期化は、エネルギー供給に対する不確実性を高め、原油・ガス価格に上昇圧力をもたらしました。これらはインフレ再燃リスクや企業収益への影響を通じて、金融市場および実体経済の不安定要因となりました。
地域別では、先進国経済が低成長にとどまる一方、新興国は内需を背景に相対的に堅調に推移し、世界経済全体としては潜在成長率近傍での推移が継続しました。
国内経済については、2025年8月以降、日経平均株価が史上最高値圏で推移し、年度後半には成長政策への期待が市場心理を下支えしました。個人消費、設備投資、インバウンド需要など内需を中心に、景気は緩やかな拡大基調を維持しました。
賃金上昇及び価格転嫁の進展を受け、消費者物価上昇率は概ね2%前後で推移し、デフレ的状況からの転換が進みました。これを背景に、日本銀行は政策金利を引き上げ、金融政策の正常化を段階的に進めました。
一方、海外経済動向、為替相場の変動、地政学リスクおよび財政制約等の不確実性は依然として存在しており、引き続き金融経済環境の変化に留意する必要があります。
また、当社を取り巻く経営環境は、少子高齢化やお客さまニーズの多様化、キャッシュレス・ペーパレス等デジタル化の一層の進展、異業種参入による競争激化などにより、さらに変化していくことが予想されます。
(3)経営戦略等
当社は、1998年にオリックスグループ入りして以来、既存の銀行のあり方にとらわれずに事業を展開してきました。店舗やATMなどを持たず、インターネットを通じた取引を中心とすることで運営費を抑え、魅力的な定期預金金利を提供し、お客さまからご支持いただいています。また、一般的な住宅ローンではなく、投資用不動産ローンをメインに取り扱うことで、差別化を図り事業を拡大してまいりました。
このような独自のビジネスモデルを基盤として、当社は、2035年に向けた長期ビジョンとして「新たなスタンダードを生み出す銀行へ。」を掲げ、お客さまや社会の課題解決を通じた新たな価値の創造により、持続可能な社会への貢献を目指しています。

また、この長期ビジョンの実現に向けて、2027年3月期から2029年3月期までの3年間を対象期間とする中期的な経営戦略を策定しています。本戦略は、基本戦略「Vertical & Horizontal」—"深掘り"と"横展開"による持続的成長モデルの確立—を推進してまいります。
基本戦略「Vertical & Horizontal」を軸に、以下の5つの重点戦略を連動させ、持続的な成長モデルを確立します。
① お客さまへの提供価値を最大化する事業の深化
② 新たなビジネスの創出
③ AIとデジタルで全社を変革
④ 持続的かつ効率的な業務運営を支える経営基盤の高度化
⑤ 挑戦を生み、成長を支える人と組織の進化
これらの重点戦略を連動させ、持続的な成長モデルを確立してまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、持続可能な成長に向けて次の事項を優先的に対処すべき課題と認識し、それぞれ記載した施策を中心に検討・推進しています。
① サステナビリティの推進
当社は、事業を通じて社会課題の解決を図り、持続可能な社会の実現に貢献するため、サステナビリティを基軸とした経営を推進しています。
当社は、4つのテーマとして「持続的な経済・社会の創造」「安心・安全な住まいと暮らし」「自然共生社会の実現」「誰もがのびのびと働ける職場づくり」を特定し、各テーマに付随する8つの重要課題(マテリアリティ)の解決に向けた事業活動を強化しています。
具体的な取組内容は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。
② 金利のある世界への対応
金利環境の変化を的確に捉え、金利感応度などを踏まえた商品の柔軟な設計や、リスクと収益のバランスを踏まえたポートフォリオの最適化を推進します。あわせて、ALMの適切な運営による流動性リスクのコントロールなどを図ります。
③ AIの進展への対応
AIの進展を踏まえ、人とAIの協働による業務高度化および生産性向上を推進します。AIを前提とした業務プロセスや役割の再設計を進めるとともに、データドリブンによる高度かつ迅速な意思決定の実現に取り組みます。
④ お客さま動向の多様化への対応
異業種からの参入なども受け、お客さまのニーズや選択肢が多様化する中、当社の専門性を発揮し差別化された付加価値の高い商品・サービスを提供するとともに、デジタル技術と人的対応を組み合わせた臨機応変な応対体制などを推進します。
⑤ 社会課題への対応
社会課題が多様化する中、新たな事業機会の創出や差別化を図るため、地域創生やサーキュラーエコノミー分野など、特定領域に特化した商品・サービス展開を目指すとともに、新規ビジネス創出を支えるリスクマネジメント力の高度化を推進します。
(5)経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標
当社は、持続的な成長に向けて、収益力の観点から当期純利益を、収益性の観点からROEを、健全性の観点から自己資本比率を、客観的な指標として注視しています。