有価証券報告書-第29期(2023/06/01-2024/05/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度(2023年6月1日~2024年5月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症禍の終息に伴い正常化が進む中で、緩やかな景気回復が継続しました。一方で、世界的な金融引き締めに加え、中国の景気減速懸念や中東情勢などの地政学的リスクの拡大により、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が属するITサービス市場においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の需要は引き続き旺盛であり、AI/生成AIといった最先端技術の活用に加え、ノーコード・ローコード(※1)に見られるようなIT開発の進展をビジネスチャンスととらえております。ゲームコンテンツ事業が属するゲーム市場においては、市場規模は引き続き拡大傾向にあり、ユーザーを獲得するための競争激化や、魅力的なコンテンツづくりに伴う開発コスト増加、開発期間の長期化傾向が見られました。また、比較的短期・低予算で開発が行われ、簡単な操作で遊ぶことができる「カジュアルゲーム」も話題になりました。
このような経営環境のもと、当社グループは当連結会計年度において以下の取り組みを行ってまいりました。
a. M&Aの推進による事業・取引基盤の拡大及び人材の確保
当連結会計年度にリーサコンサルティング株式会社、株式会社X-VERSE PLUS及び株式会社Skyartsの連結子会社化を行いました。業績の拡大及び人材確保の面での進展に加え、ゲームコンテンツ事業においてはIP(知的財産)を用いたビジネスや、特徴ある技術領域(ゲームエフェクト・VFX分野)を獲得し、事業領域の拡大につながりました。
b. ITソリューション事業におけるアライアンスを活用した新規ビジネス
パートナー企業との協業を通じ、公共DX案件へ参画いたしました。また、当連結会計年度においては複数社との戦略的パートナーシップ契約締結を実施し、各社との協業・連携の可能性を高めるとともに、新規ビジネスの創出に向けた取り組みを進めております。さらに、デジタル庁が推進する「ガバメントクラウド」(※2)及び「ガバメントソリューションサービス」(※3)への適応も推進いたしました。
c. IT開発の内製化トレンドに対応した「ノーコード・ローコード」ビジネスの立ち上げ・推進
ノーコード・ローコード活用に代表される、システム内製化のトレンドが見られる中、SI領域のビジネス機会が減少するリスクではなく、システム内製化を支援する新たな事業機会ととらえ、コンサルティングを軸に「内製化支援ラボ」・「内製化支援のためのノーコード・ローコード」・「内製化のためのMicrosoft利活用」を進めました。
d. システムエンジニアリングサービス(SES)事業の拡大推進
当社、当社連結子会社の三友テクノロジー株式会社及び当連結会計年度に連結子会社化したリーサコンサルティング株式会社が展開するSES事業において、当社グループ内で連携した案件の獲得やリソースの有効活用など、当社グループ内での事業シナジーの創出と規模拡大を推進いたしました。
e. 生成AIの活用と実装
ChatGPTに代表される生成AI関連ビジネスが活況を迎える中、当社におきましては、Azure OpenAI Service リファレンスアーキテクチャ(※4)に賛同し、安心安全な生成AI活用を推進しております。マニュアル作成ツール「Dojoシリーズ」(※5)の3製品(Dojo、Dojoナビ、Dojoウェブマニュアル)においては、生成AIを活用した機能を開発・実装いたしました。その他、宮城大学とChatGPTを用いて作成した架空の人格モデルに関する共同研究(※6)を開始するなど、実利を兼ね備えた社会貢献につながる取り組みも開始しております。
f. ゲームスラボによる「ヤマダゲーム」の支援拡大
株式会社テンダゲームスにおいて、ゲーム人材をサブスク型で提供する「ゲームスラボ」を最大限活用し、株式会社ヤマダデンキが運営するゲームプラットフォーム「ヤマダゲーム」へのサービス提供を強化、ブロックチェーン、Web3.0、メタバース(※7)等の新たなゲーム環境への挑戦に向けた支援を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は5,175百万円(前連結会計年度比22.2%増)、営業利益は545百万円(前連結会計年度比19.9%増)、経常利益は547百万円(前連結会計年度比25.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は341百万円(前連結会計年度比27.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(ITソリューション事業)
ITソリューション事業においては、連結子会社化したリーサコンサルティング株式会社の業績寄与に加え、旺盛なDX化への需要を捉えることに成功し、売上高は3,954百万円(前連結会計年度比17.8%増)となり、セグメント利益は1,032百万円(前連結会計年度比24.6%増)となりました。
(ビジネスプロダクト事業)
ビジネスプロダクト事業においては、主力製品である「Dojo」シリーズに生成AIを活用した機能を追加するバージョンアップを行い、ユーザビリティの向上を図りましたが、堅調であった前連結会計年度に及ばず、売上高は539百万円(前連結会計年度比5.8%減)となり、セグメント利益は139百万円(前連結会計年度比20.2%減)となりました。
(ゲームコンテンツ事業)
ゲームコンテンツ事業においては、連結子会社化した株式会社X-VERSE PLUS及び株式会社Skyartsの業績寄与、「ヤマダゲーム」へのサービス提供が順調に推移した結果、売上高は642百万円(前連結会計年度比110.8%増)、セグメント利益は51百万円(前連結会計年度比183.0%増)となりました。
(※1)ノーコード・ローコード:アプリケーションやシステム開発において、プログラミングの知識を必要とせず、コードを書かないか、少ないコードで開発できる手法。
(※2)ガバメントクラウド:政府共通のクラウドサービスの利用環境。
(※3)ガバメントソリューションサービス:政府共通の標準的な業務実施環境(パーソナルコンピュータやネットワーク環境)の提供。
(※4)Azure OpenAI Service リファレンスアーキテクチャ:マイクロソフトが推奨する Azure OpenAI Service の活用シナリオ例と、そのシナリオに沿ったアプリケーションデモ動画やアーキテクチャ構成を詳しく説明したドキュメント。
https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/find-new-value-on-azure/ai-biz
(※5)Dojo(ドージョー)シリーズ:当社が提供するマニュアル作成ツール・共有ツールの総称。システム操作を自動でマニュアル化できる累計導入者数3,000社超の「Dojo」、システム操作画面上に直接ナビゲーションを表示させる「Dojoナビ」、スマートフォンでマニュアルを作成・共有できる「Dojoウェブマニュアル」の3製品。
(※6)当社ニュースリリース:『産学連携』株式会社テンダと宮城大学が ChatGPTを用いて作成した架空の人格モデルに関する共同研究を開始
https://www.tenda.co.jp/newsrelease/20240205_16846.html
(※7)メタバース:インターネット上に構築された仮想空間。「超越」や「高次元」を意味する「メタ(meta)」と、「宇宙」や「世界」を表す「ユニバース(universe)」をかけ合わせた造語。
事業毎売上高
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
財政状態につきましては次のとおりであります。
ⅰ 資産の部
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ683百万円増加し、3,905百万円となりました。
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ152百万円増加し、2,875百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少が386百万円あったこと、売掛金の増加が362百万円あったこと、契約資産の増加が60百万円あったこと、その他の増加が115百万円あったこと等によるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ531百万円増加し、1,029百万円となりました。これは有形固定資産の増加が43百万円あったこと、ソフトウエアの増加が28百万円あったこと、のれんの増加が422百万円あったこと、投資その他の資産の増加が36百万円あったことによるものであります。
ⅱ 負債の部
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ398百万円増加し、1,331百万円となりました。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ395百万円増加し、1,145百万円となりました。これは主に買掛金の増加が110百万円あったこと、未払法人税等の増加が44百万円あったこと、前受収益の増加が161百万円あったこと、その他の増加が76百万円あったこと等によるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末に比べ3百万円増加し、185百万円となりました。これは長期借入金の減少が13百万円あったこと、その他の増加が17百万円あったことによるものであります。
ⅲ 純資産の部
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ284百万円増加し、2,574百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益341百万円を計上したこと、剰余金の配当を86百万円行ったこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ386百万円減少し1,708百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ136百万円増加し477百万円となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益547百万円、前受収益の増加額161百万円であり、資金の減少の主な要因は、売上債権及び契約資産の増加額250百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ634百万円増加し787百万円となりました。資金の増加の主な要因は、敷金及び保証金の回収による収入2百万円であり、資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出76百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出700百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ131百万円減少し80百万円となりました。資金の減少の主な要因は、配当金の支払額86百万円となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.受注残高については、受注から売上までに一定の期間が必要な受託開発分野のみ受注残高を記載しております。受注から納品まで期間が2ヶ月以内のサービスについては、受注残高の管理をしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 受注制作ソフトウエアの請負契約のうち一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益
当社グループでは、一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益について、履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生したプロジェクト原価が、予想されるプロジェクト原価の総額に占める割合に基づいて行っております。
受注制作のソフトウエア開発は、仕様や作業内容が顧客の要求に基づいて定められており、契約ごとの個別性が強く、契約時に予見できなかった仕様変更や不具合の発生等による作業工程の遅れ等による原価の変動など、プロジェクト原価総額が変動することがあります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
b. 受注損失引当金の算定
受注業務に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末の受注契約のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる業務については損失見込額を計上することとしております。損失見込額が多額となる場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
c. のれんの評価
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により見直しを行う等により実績との乖離が生じた場合、減損損失の計上を行う可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
d. 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たって、将来の課税所得等を合理的に見積もっております。将来の課税所得等の見積りに当たっては、業績予測等を前提としておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により業績予測が変動する場合があります。この結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において計上する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成のための基本となる重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものとして、案件を推進するための外注費、人件費の支払、製品開発、販売費及び一般管理費があります。これらの資金需要は売上代金の回収にて獲得した自己資金で充当しておりますが、必要に応じて、金融機関からの借入による資金調達で対応できるものと考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化をはじめ、様々なリスク要因が当社グループの成長及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に市場動向等に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保及び育成に努め、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の対応について
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 目標とする経営指標(連結売上高、親会社株主に帰属する当期純利益)に対する今後の方針と対策
当社グループは、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識しております。中期的な目標として、2026年5月期における目標指標を連結売上高では、8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益では、700百万円としております。
事業の拡大につきましては、今後も継続して企業におけるワークスタイル変革は加速すると考えており、時代に合ったワークスタイル変革ソリューションを企業に提供し続け、変革の推進と加速を支援していくことにより事業を拡大してまいります。
具体的には、働き方の改善を主目的としてIT活用を行うソリューション・サービス・製品を「ワークスタイル変革ソリューション」と定義し、働き方の改善に向けコンサルティング提案し、企画・設計、システム開発、保守・運用に至るまでトータル的にサポートを行い顧客の課題解決に貢献してまいります。
また、コンサルティング提案の中で顧客の状況に応じて、より良いプロダクトを提供できるように、当社グループのプロダクト群の機能アップを体系的に図り、より付加価値の高いサービスを提供し続けてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度(2023年6月1日~2024年5月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症禍の終息に伴い正常化が進む中で、緩やかな景気回復が継続しました。一方で、世界的な金融引き締めに加え、中国の景気減速懸念や中東情勢などの地政学的リスクの拡大により、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が属するITサービス市場においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の需要は引き続き旺盛であり、AI/生成AIといった最先端技術の活用に加え、ノーコード・ローコード(※1)に見られるようなIT開発の進展をビジネスチャンスととらえております。ゲームコンテンツ事業が属するゲーム市場においては、市場規模は引き続き拡大傾向にあり、ユーザーを獲得するための競争激化や、魅力的なコンテンツづくりに伴う開発コスト増加、開発期間の長期化傾向が見られました。また、比較的短期・低予算で開発が行われ、簡単な操作で遊ぶことができる「カジュアルゲーム」も話題になりました。
このような経営環境のもと、当社グループは当連結会計年度において以下の取り組みを行ってまいりました。
a. M&Aの推進による事業・取引基盤の拡大及び人材の確保
当連結会計年度にリーサコンサルティング株式会社、株式会社X-VERSE PLUS及び株式会社Skyartsの連結子会社化を行いました。業績の拡大及び人材確保の面での進展に加え、ゲームコンテンツ事業においてはIP(知的財産)を用いたビジネスや、特徴ある技術領域(ゲームエフェクト・VFX分野)を獲得し、事業領域の拡大につながりました。
b. ITソリューション事業におけるアライアンスを活用した新規ビジネス
パートナー企業との協業を通じ、公共DX案件へ参画いたしました。また、当連結会計年度においては複数社との戦略的パートナーシップ契約締結を実施し、各社との協業・連携の可能性を高めるとともに、新規ビジネスの創出に向けた取り組みを進めております。さらに、デジタル庁が推進する「ガバメントクラウド」(※2)及び「ガバメントソリューションサービス」(※3)への適応も推進いたしました。
c. IT開発の内製化トレンドに対応した「ノーコード・ローコード」ビジネスの立ち上げ・推進
ノーコード・ローコード活用に代表される、システム内製化のトレンドが見られる中、SI領域のビジネス機会が減少するリスクではなく、システム内製化を支援する新たな事業機会ととらえ、コンサルティングを軸に「内製化支援ラボ」・「内製化支援のためのノーコード・ローコード」・「内製化のためのMicrosoft利活用」を進めました。
d. システムエンジニアリングサービス(SES)事業の拡大推進
当社、当社連結子会社の三友テクノロジー株式会社及び当連結会計年度に連結子会社化したリーサコンサルティング株式会社が展開するSES事業において、当社グループ内で連携した案件の獲得やリソースの有効活用など、当社グループ内での事業シナジーの創出と規模拡大を推進いたしました。
e. 生成AIの活用と実装
ChatGPTに代表される生成AI関連ビジネスが活況を迎える中、当社におきましては、Azure OpenAI Service リファレンスアーキテクチャ(※4)に賛同し、安心安全な生成AI活用を推進しております。マニュアル作成ツール「Dojoシリーズ」(※5)の3製品(Dojo、Dojoナビ、Dojoウェブマニュアル)においては、生成AIを活用した機能を開発・実装いたしました。その他、宮城大学とChatGPTを用いて作成した架空の人格モデルに関する共同研究(※6)を開始するなど、実利を兼ね備えた社会貢献につながる取り組みも開始しております。
f. ゲームスラボによる「ヤマダゲーム」の支援拡大
株式会社テンダゲームスにおいて、ゲーム人材をサブスク型で提供する「ゲームスラボ」を最大限活用し、株式会社ヤマダデンキが運営するゲームプラットフォーム「ヤマダゲーム」へのサービス提供を強化、ブロックチェーン、Web3.0、メタバース(※7)等の新たなゲーム環境への挑戦に向けた支援を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は5,175百万円(前連結会計年度比22.2%増)、営業利益は545百万円(前連結会計年度比19.9%増)、経常利益は547百万円(前連結会計年度比25.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は341百万円(前連結会計年度比27.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(ITソリューション事業)
ITソリューション事業においては、連結子会社化したリーサコンサルティング株式会社の業績寄与に加え、旺盛なDX化への需要を捉えることに成功し、売上高は3,954百万円(前連結会計年度比17.8%増)となり、セグメント利益は1,032百万円(前連結会計年度比24.6%増)となりました。
(ビジネスプロダクト事業)
ビジネスプロダクト事業においては、主力製品である「Dojo」シリーズに生成AIを活用した機能を追加するバージョンアップを行い、ユーザビリティの向上を図りましたが、堅調であった前連結会計年度に及ばず、売上高は539百万円(前連結会計年度比5.8%減)となり、セグメント利益は139百万円(前連結会計年度比20.2%減)となりました。
(ゲームコンテンツ事業)
ゲームコンテンツ事業においては、連結子会社化した株式会社X-VERSE PLUS及び株式会社Skyartsの業績寄与、「ヤマダゲーム」へのサービス提供が順調に推移した結果、売上高は642百万円(前連結会計年度比110.8%増)、セグメント利益は51百万円(前連結会計年度比183.0%増)となりました。
(※1)ノーコード・ローコード:アプリケーションやシステム開発において、プログラミングの知識を必要とせず、コードを書かないか、少ないコードで開発できる手法。
(※2)ガバメントクラウド:政府共通のクラウドサービスの利用環境。
(※3)ガバメントソリューションサービス:政府共通の標準的な業務実施環境(パーソナルコンピュータやネットワーク環境)の提供。
(※4)Azure OpenAI Service リファレンスアーキテクチャ:マイクロソフトが推奨する Azure OpenAI Service の活用シナリオ例と、そのシナリオに沿ったアプリケーションデモ動画やアーキテクチャ構成を詳しく説明したドキュメント。
https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/find-new-value-on-azure/ai-biz
(※5)Dojo(ドージョー)シリーズ:当社が提供するマニュアル作成ツール・共有ツールの総称。システム操作を自動でマニュアル化できる累計導入者数3,000社超の「Dojo」、システム操作画面上に直接ナビゲーションを表示させる「Dojoナビ」、スマートフォンでマニュアルを作成・共有できる「Dojoウェブマニュアル」の3製品。
(※6)当社ニュースリリース:『産学連携』株式会社テンダと宮城大学が ChatGPTを用いて作成した架空の人格モデルに関する共同研究を開始
https://www.tenda.co.jp/newsrelease/20240205_16846.html
(※7)メタバース:インターネット上に構築された仮想空間。「超越」や「高次元」を意味する「メタ(meta)」と、「宇宙」や「世界」を表す「ユニバース(universe)」をかけ合わせた造語。
事業毎売上高
| 区 分 | 第28期(2023年5月期) | 第29期(当連結会計年度) (2024年5月期) | 前連結会計年度比増減 | |||
| 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 比率 (%) | |
| ITソリューション事業 | 3,357,828 | 79.3 | 3,954,843 | 76.4 | 597,015 | 17.8 |
| ビジネスプロダクト事業 | 572,452 | 13.5 | 539,028 | 10.4 | △33,424 | △5.8 |
| ゲームコンテンツ事業 | 304,924 | 7.2 | 642,741 | 12.4 | 337,817 | 110.8 |
| その他 | - | - | 38,877 | 0.8 | 38,877 | - |
| 合 計 | 4,235,205 | 100.0 | 5,175,491 | 100.0 | 940,285 | 22.2 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
財政状態につきましては次のとおりであります。
ⅰ 資産の部
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ683百万円増加し、3,905百万円となりました。
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ152百万円増加し、2,875百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少が386百万円あったこと、売掛金の増加が362百万円あったこと、契約資産の増加が60百万円あったこと、その他の増加が115百万円あったこと等によるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ531百万円増加し、1,029百万円となりました。これは有形固定資産の増加が43百万円あったこと、ソフトウエアの増加が28百万円あったこと、のれんの増加が422百万円あったこと、投資その他の資産の増加が36百万円あったことによるものであります。
ⅱ 負債の部
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ398百万円増加し、1,331百万円となりました。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ395百万円増加し、1,145百万円となりました。これは主に買掛金の増加が110百万円あったこと、未払法人税等の増加が44百万円あったこと、前受収益の増加が161百万円あったこと、その他の増加が76百万円あったこと等によるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末に比べ3百万円増加し、185百万円となりました。これは長期借入金の減少が13百万円あったこと、その他の増加が17百万円あったことによるものであります。
ⅲ 純資産の部
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ284百万円増加し、2,574百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益341百万円を計上したこと、剰余金の配当を86百万円行ったこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ386百万円減少し1,708百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ136百万円増加し477百万円となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益547百万円、前受収益の増加額161百万円であり、資金の減少の主な要因は、売上債権及び契約資産の増加額250百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ634百万円増加し787百万円となりました。資金の増加の主な要因は、敷金及び保証金の回収による収入2百万円であり、資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出76百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出700百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ131百万円減少し80百万円となりました。資金の減少の主な要因は、配当金の支払額86百万円となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
| ITソリューション事業 | 3,870,560 | 120.5 | 64,200 | 43.2 |
| ビジネスプロダクト事業 | 539,028 | 94.2 | - | - |
| ゲームコンテンツ事業 | 688,885 | 243.8 | 55,286 | 604.7 |
| 合計 | 5,098,474 | 125.4 | 119,486 | 75.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.受注残高については、受注から売上までに一定の期間が必要な受託開発分野のみ受注残高を記載しております。受注から納品まで期間が2ヶ月以内のサービスについては、受注残高の管理をしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| ITソリューション事業 | 3,954,843 | 117.8 |
| ビジネスプロダクト事業 | 539,028 | 94.2 |
| ゲームコンテンツ事業 | 642,741 | 210.8 |
| その他 | 38,877 | - |
| 合計 | 5,175,491 | 122.2 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社博報堂プロダクツ | 509,311 | 12.0 | 618,036 | 11.9 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 受注制作ソフトウエアの請負契約のうち一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益
当社グループでは、一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益について、履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生したプロジェクト原価が、予想されるプロジェクト原価の総額に占める割合に基づいて行っております。
受注制作のソフトウエア開発は、仕様や作業内容が顧客の要求に基づいて定められており、契約ごとの個別性が強く、契約時に予見できなかった仕様変更や不具合の発生等による作業工程の遅れ等による原価の変動など、プロジェクト原価総額が変動することがあります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
b. 受注損失引当金の算定
受注業務に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末の受注契約のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる業務については損失見込額を計上することとしております。損失見込額が多額となる場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
c. のれんの評価
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動により見直しを行う等により実績との乖離が生じた場合、減損損失の計上を行う可能性があります。
また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
d. 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たって、将来の課税所得等を合理的に見積もっております。将来の課税所得等の見積りに当たっては、業績予測等を前提としておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により業績予測が変動する場合があります。この結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において計上する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成のための基本となる重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものとして、案件を推進するための外注費、人件費の支払、製品開発、販売費及び一般管理費があります。これらの資金需要は売上代金の回収にて獲得した自己資金で充当しておりますが、必要に応じて、金融機関からの借入による資金調達で対応できるものと考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化をはじめ、様々なリスク要因が当社グループの成長及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に市場動向等に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保及び育成に努め、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の対応について
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 目標とする経営指標(連結売上高、親会社株主に帰属する当期純利益)に対する今後の方針と対策
当社グループは、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識しております。中期的な目標として、2026年5月期における目標指標を連結売上高では、8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益では、700百万円としております。
事業の拡大につきましては、今後も継続して企業におけるワークスタイル変革は加速すると考えており、時代に合ったワークスタイル変革ソリューションを企業に提供し続け、変革の推進と加速を支援していくことにより事業を拡大してまいります。
具体的には、働き方の改善を主目的としてIT活用を行うソリューション・サービス・製品を「ワークスタイル変革ソリューション」と定義し、働き方の改善に向けコンサルティング提案し、企画・設計、システム開発、保守・運用に至るまでトータル的にサポートを行い顧客の課題解決に貢献してまいります。
また、コンサルティング提案の中で顧客の状況に応じて、より良いプロダクトを提供できるように、当社グループのプロダクト群の機能アップを体系的に図り、より付加価値の高いサービスを提供し続けてまいります。