有価証券報告書-第8期(2023/03/01-2024/02/29)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、4,281,754千円となり、前事業年度末から952,329千円の増加となりました。
当事業年度末における流動資産は、3,986,727千円となり、前事業年度末から947,326千円の増加となりました。これは主に、売掛金の回収により現金及び預金が706,891千円、売上の増加により売掛金が22,724千円、契約資産が26,212千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が158,993千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、295,026千円となり、前事業年度末から5,002千円の増加となりました。これは主に、繰延税金資産が14,146千円増加した一方、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の減価償却等により無形固定資産が7,278千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、2,191,881千円となり、前事業年度末から511,556千円の増加となりました。
当事業年度末における流動負債は、2,191,881千円となり、前事業年度末から511,556千円の増加となりました。これは主にクラウドライセンスリセール売上が増加したことに伴うライセンスの仕入高が増加したこと及びクラウドインテグレーションに係る外注利用による業務委託費が増加したこと等により買掛金が166,642千円及びクラウドライセンスリセール売上に対する契約負債が244,869千円増加したこと並びに未払消費税等が50,982千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、2,089,872千円となり、前事業年度末から440,772千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上による繰越利益剰余金が440,772千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度(2023年3月1日から2024年2月29日まで)におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、インバウンド需要等が回復したことにより景気は上昇傾向にありますが、景気の先行きについては、エネルギー価格をはじめとする物価上昇及び世界的な金融の引き締めを背景とした景気後退懸念などにより、依然として不透明な状況が継続しております。
情報サービス産業においては、特に事業の強化やビジネスモデルの変革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が増加しており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられております。
当社を取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2021年-2022年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2022年に29.7%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。
また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2023)によると、オンプレミスは、2020年度から2021年度にかけてマイナス成長が続いている一方で、IaaSは成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
SAPシステムにおいては、2027年にオンプレ環境を含むSAP ERP6.0の保守終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、継続して重要なポイントとなっております。
このような状況下、当社では「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は7,700,068千円(前期比33.7%増)、営業利益は599,148千円(前期比48.6%増)、経常利益は615,519千円(前期比50.4%増)、当期純利益は440,772千円(前期比47.2%増)となりました。
なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ706,891千円増加し、1,870,032千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は785,403千円となりました(前事業年度は335,766千円の獲得)。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益の計上593,367千円(前年同期は409,025千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の契約数が増加したことによる契約負債の増加額244,869千円(前年同期は契約負債の増加額93,736千円)、クラウドライセンスリセールに係る仕入高が増加したことによる仕入債務の増加額165,965千円(前年同期は仕入債務の増加額319,473千円)等があった一方で、減少要因として、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加額48,936千円(前年同期は売上債権及び契約資産の増加額481,165千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴う前払費用の増加額158,209千円(前年同期は前払費用の増加額74,342千円)、法人税等の支払額156,656千円(前年同期は法人税等の支払額37,676千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は78,512千円となりました(前事業年度は56,724千円の支出)。これは主に従業員の増加に伴うPC等の購入により有形固定資産の取得による支出25,284千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出7,872千円)、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出53,231千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出48,851千円)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュフ・フローは、ありませんでした(前事業年度は136,605千円の支出)。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。
b.受注実績
当事業年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注)クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。
c.販売実績
当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、当事業年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当社は、クラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりませんが、サービス区分別の売上高は次のとおりであります。
当事業年度における売上高は、クラウドインテグレーション売上高は2,424,006千円(前期比47.1%増)、MSP売上高は765,755千円(前期比16.8%増)、クラウドライセンスリセール売上高は4,510,306千円(前期比30.5%増)となりました。
これは、クラウドインテグレーションにおいては、既存顧客からの追加案件の受注及び大型案件を含む新規顧客の獲得もあってプロジェクト数が順調に積み上がったことによるものであり、MSP及びクラウドライセンスリセールにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移したことによるものであります。
サービス区分別売上高
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ1,474,649千円増加し、6,182,054千円(前期比31.3%増)となりました。
これは主に、クラウドインテグレーション売上及びMSP売上の増加に伴い業務委託費が534,203千円増加、クラウドライセンスリセール売上が増加したことによりライセンスの仕入高が967,680千円増加したこと等によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ270,091千円増加し、918,865千円(前期比41.6%増)となりました。
これは主に、営業・管理部門の採用が順調に進捗したこと等により給料及び手当が118,768千円増加し、社外の専門家の利用等により業務委託費が31,131千円増加し、採用活動において紹介会社による紹介手数料が増加したこと等もあり採用費が29,955千円増加したこと等によるものであります。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ5,332千円増加し、17,064千円(前期比45.5%増)となりました。
これは主に、受取手数料収入が6,248千円増加したこと等によるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ4,841千円減少し、693千円(前期比87.5%減)となりました。これは主に、為替差損が4,583千円減少したこと等によるものであります。
(特別損益)
当事業年度における特別損失は、22,154千円(前期は262千円)となりました。これは開発中であった次期基幹システム(ソフトウエア仮勘定)を減損処理したこと等によるものであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
(履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)
当社は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、進捗度に基づき収益を認識しております。この履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数実績の見積総原価又は見積総工数に対する割合として算定しております。
進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに行っております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
いずれの指標も継続的に増加させていくことを目指しております。
2024年2月期については、自己資本比率は前事業年度を下回りましたが、売上高及び経常利益は前事業年度を上回りました。
各指標についての推移は以下のとおりであります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社にとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社が提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。
このような状況下において、当社が更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、4,281,754千円となり、前事業年度末から952,329千円の増加となりました。
当事業年度末における流動資産は、3,986,727千円となり、前事業年度末から947,326千円の増加となりました。これは主に、売掛金の回収により現金及び預金が706,891千円、売上の増加により売掛金が22,724千円、契約資産が26,212千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が158,993千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、295,026千円となり、前事業年度末から5,002千円の増加となりました。これは主に、繰延税金資産が14,146千円増加した一方、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の減価償却等により無形固定資産が7,278千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、2,191,881千円となり、前事業年度末から511,556千円の増加となりました。
当事業年度末における流動負債は、2,191,881千円となり、前事業年度末から511,556千円の増加となりました。これは主にクラウドライセンスリセール売上が増加したことに伴うライセンスの仕入高が増加したこと及びクラウドインテグレーションに係る外注利用による業務委託費が増加したこと等により買掛金が166,642千円及びクラウドライセンスリセール売上に対する契約負債が244,869千円増加したこと並びに未払消費税等が50,982千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、2,089,872千円となり、前事業年度末から440,772千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上による繰越利益剰余金が440,772千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度(2023年3月1日から2024年2月29日まで)におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、インバウンド需要等が回復したことにより景気は上昇傾向にありますが、景気の先行きについては、エネルギー価格をはじめとする物価上昇及び世界的な金融の引き締めを背景とした景気後退懸念などにより、依然として不透明な状況が継続しております。
情報サービス産業においては、特に事業の強化やビジネスモデルの変革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が増加しており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられております。
当社を取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2021年-2022年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2022年に29.7%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。
また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2023)によると、オンプレミスは、2020年度から2021年度にかけてマイナス成長が続いている一方で、IaaSは成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
SAPシステムにおいては、2027年にオンプレ環境を含むSAP ERP6.0の保守終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、継続して重要なポイントとなっております。
このような状況下、当社では「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は7,700,068千円(前期比33.7%増)、営業利益は599,148千円(前期比48.6%増)、経常利益は615,519千円(前期比50.4%増)、当期純利益は440,772千円(前期比47.2%増)となりました。
なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ706,891千円増加し、1,870,032千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は785,403千円となりました(前事業年度は335,766千円の獲得)。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益の計上593,367千円(前年同期は409,025千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の契約数が増加したことによる契約負債の増加額244,869千円(前年同期は契約負債の増加額93,736千円)、クラウドライセンスリセールに係る仕入高が増加したことによる仕入債務の増加額165,965千円(前年同期は仕入債務の増加額319,473千円)等があった一方で、減少要因として、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加額48,936千円(前年同期は売上債権及び契約資産の増加額481,165千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴う前払費用の増加額158,209千円(前年同期は前払費用の増加額74,342千円)、法人税等の支払額156,656千円(前年同期は法人税等の支払額37,676千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は78,512千円となりました(前事業年度は56,724千円の支出)。これは主に従業員の増加に伴うPC等の購入により有形固定資産の取得による支出25,284千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出7,872千円)、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出53,231千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出48,851千円)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュフ・フローは、ありませんでした(前事業年度は136,605千円の支出)。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。
b.受注実績
当事業年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
| サービス区分の名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| クラウドインテグレーション | 2,665,089 | 52.0 | 460,696 | 108.1 |
(注)クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。
c.販売実績
当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、当事業年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
| サービス区分の名称 | 当事業年度 (自2023年3月1日 至2024年2月29日) | 前年同期比(%) |
| クラウドインテグレーション(千円) | 2,424,006 | 47.1 |
| MSP(千円) | 765,755 | 16.8 |
| クラウドライセンスリセール(千円) | 4,510,306 | 30.5 |
| 合計(千円) | 7,700,068 | 33.7 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自2022年3月1日 至2023年2月28日) | 当事業年度 (自2023年3月1日 至2024年2月29日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| AGC株式会社 | 1,123,907 | 19.5 | 1,228,198 | 16.0 |
| 株式会社テラスカイ | 707,954 | 12.3 | 598,508 | 7.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当社は、クラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりませんが、サービス区分別の売上高は次のとおりであります。
当事業年度における売上高は、クラウドインテグレーション売上高は2,424,006千円(前期比47.1%増)、MSP売上高は765,755千円(前期比16.8%増)、クラウドライセンスリセール売上高は4,510,306千円(前期比30.5%増)となりました。
これは、クラウドインテグレーションにおいては、既存顧客からの追加案件の受注及び大型案件を含む新規顧客の獲得もあってプロジェクト数が順調に積み上がったことによるものであり、MSP及びクラウドライセンスリセールにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移したことによるものであります。
サービス区分別売上高
| サービス名称 | 前事業年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) | 当事業年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | 前事業年度比 | |||
| 売上高(千円) | 構成比(%) | 売上高(千円) | 構成比(%) | 差額(千円) | 増減率(%) | |
| クラウドインテグレーション | 1,647,704 | 28.6 | 2,424,006 | 31.5 | 776,302 | 47.1 |
| MSP | 655,629 | 11.4 | 765,755 | 9.9 | 110,126 | 16.8 |
| クラウドライセンスリセール | 3,455,935 | 60.0 | 4,510,306 | 58.6 | 1,054,371 | 30.5 |
| 合計 | 5,759,268 | 100.0 | 7,700,068 | 100.0 | 1,940,799 | 33.7 |
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ1,474,649千円増加し、6,182,054千円(前期比31.3%増)となりました。
これは主に、クラウドインテグレーション売上及びMSP売上の増加に伴い業務委託費が534,203千円増加、クラウドライセンスリセール売上が増加したことによりライセンスの仕入高が967,680千円増加したこと等によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ270,091千円増加し、918,865千円(前期比41.6%増)となりました。
これは主に、営業・管理部門の採用が順調に進捗したこと等により給料及び手当が118,768千円増加し、社外の専門家の利用等により業務委託費が31,131千円増加し、採用活動において紹介会社による紹介手数料が増加したこと等もあり採用費が29,955千円増加したこと等によるものであります。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ5,332千円増加し、17,064千円(前期比45.5%増)となりました。
これは主に、受取手数料収入が6,248千円増加したこと等によるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ4,841千円減少し、693千円(前期比87.5%減)となりました。これは主に、為替差損が4,583千円減少したこと等によるものであります。
(特別損益)
当事業年度における特別損失は、22,154千円(前期は262千円)となりました。これは開発中であった次期基幹システム(ソフトウエア仮勘定)を減損処理したこと等によるものであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
(履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)
当社は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、進捗度に基づき収益を認識しております。この履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数実績の見積総原価又は見積総工数に対する割合として算定しております。
進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに行っております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
いずれの指標も継続的に増加させていくことを目指しております。
2024年2月期については、自己資本比率は前事業年度を下回りましたが、売上高及び経常利益は前事業年度を上回りました。
各指標についての推移は以下のとおりであります。
| 2023年2月期 | 2024年2月期 | |
| 売上高 | 5,759,268千円 | 7,700,068千円 |
| 経常利益 | 409,288千円 | 615,519千円 |
| 自己資本比率 | 49.5% | 48.8% |
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社にとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社が提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。
このような状況下において、当社が更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。