有価証券報告書-第9期(2024/03/01-2025/02/28)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、5,193,271千円となり、前事業年度末から911,517千円の増加となりました。
当事業年度末における流動資産は、4,885,231千円となり、前事業年度末から898,504千円の増加となりました。これは主に、売掛金の回収により現金及び預金が467,309千円、売上の増加により売掛金が334,646千円、契約資産が35,936千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が82,781千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、308,039千円となり、前事業年度末から13,012千円の増加となりました。これは、減価償却により有形固定資産が3,217千円、オフィスの賃貸借契約延長に伴う敷金の戻入等により敷金が6,825千円減少した一方、繰延税金資産が15,456千円、投資有価証券が3,949千円、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産が3,650千円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、2,604,032千円となり、前事業年度末から412,151千円の増加となりました。
当事業年度末における流動負債は、2,604,032千円となり、前事業年度末から412,151千円の増加となりました。これは主にクラウドライセンスリセール売上が増加したことに伴うライセンスの仕入高が増加したこと及びクラウドインテグレーションに係る外注利用による業務委託費が増加したこと等により買掛金が232,404千円及びクラウドライセンスリセール売上に対する契約負債が155,003千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、2,589,238千円となり、前事業年度末から499,366千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上による繰越利益剰余金が499,366千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度(2024年3月1日から2025年2月28日まで)におけるわが国経済は、各種政策の効果による企業収益や雇用・所得環境の改善や、円安に伴うインバウンド需要の拡大により、緩やかな景気の回復の動きが見られました。また、賃金・物価上昇を背景に金融政策の正常化を進め、マイナス金利の解除を含む利上げを実施しました。一方で、アメリカの今後の政策動向、中国経済の成長後退、中東情勢の緊迫化等の地政学リスクの高まりや海外経済の減速懸念のほか、為替変動による物価上昇、円安の継続や世界的な金融の引き締めなど、国内の景気を下押しするリスクもあることから、依然として先行きが不透明な状況となっております。
情報サービス産業においては、既存システムの刷新等のIT投資需要は高まっており、企業収益の改善や人手不足等を背景に、今後もITへの投資は堅調に推移することが期待されております。
また、クラウド型サービスへの移行ニーズを背景に、様々な情報サービスに対する期待が益々高まっており、事業の強化や変革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要は増加しております。
当社を取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2022年-2023年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2023年に16.2%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。
また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2024)によると、IaaSは成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
SAPシステムにおいては、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、大変重要なポイントとなっております。
このような状況下、当社では「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は9,255,650千円(前期比20.2%増)、営業利益は656,651千円(前期比9.6%増)、経常利益は673,083千円(前期比9.4%増)、当期純利益は499,366千円(前期比13.3%増)となりました。
なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ467,309千円増加し、2,337,341千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は532,054千円となりました(前事業年度は785,403千円の獲得)。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益の計上673,083千円(前年同期は593,367千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の契約数が増加したことによる契約負債の増加額155,003千円(前年同期は契約負債の増加額244,869千円)、クラウドライセンスリセールに係る仕入高が増加したことによる仕入債務の増加額232,255千円(前年同期は仕入債務の増加額165,965千円)等があった一方で、減少要因として、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加額370,582千円(前年同期は売上債権及び契約資産の増加額48,936千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴う前払費用の増加額82,690千円(前年同期は前払費用の増加額158,209千円)、法人税等の支払額188,542千円(前年同期は法人税等の支払額156,656千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は64,745千円となりました(前事業年度は78,512千円の支出)。これは主に従業員の増加に伴うPC等の購入により有形固定資産の取得による支出14,742千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出25,284千円)、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出46,053千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出53,231千円)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、ありませんでした(前事業年度もありませんでした)。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。
b.受注実績
当事業年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注)クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。
c.販売実績
当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、当事業年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当事業年度におけるクラウドインテグレーションにおいては、前期に獲得した大型案件の後続フェーズに係る売上が寄与し、加えて、官公庁の大型案件の売上、並びに既存顧客からの追加案件の受注及び新規顧客からの案件獲得もあり、クラウドインテグレーション売上高は2,839,172千円(前期比17.1%増)となりました。
MSPにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移し、MSP売上高は904,757千円(前期比18.2%増)となりました。
クラウドライセンスリセールにおいては、新規契約数が順調に増加したことに加えて円安基調も追い風となり、クラウドライセンスリセール売上高は5,511,720千円(前期比22.2%増)となりました。
サービス区分別売上高
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、7,538,584千円(前期比21.9%増)となりました。
主な内容としては、クラウドインテグレーションにおけるプロジェクトの大型化に伴い、社内リソースでカバーできない工数を外部の開発リソースで補完したことにより業務委託費が増加し、クラウドライセンスリセール売上増加に伴うAWS及びAzure等のライセンスの仕入高が増加しました。また、エンジニアの採用が順調に進捗したこともあり労務費が増加しました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、1,060,414千円(前期比15.4%増)となりました。
主な内容としては、人的資本への投資を進めた結果、営業部門及び管理部門の増員に伴う人件費が増加し、社外の専門家の利用等により業務委託費が増加しました。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は、17,505千円(前期比2.6%増)となりました。
主な内容としては、受取手数料収入が減少した一方で、助成金収入及び受取利息等が増加しました。また、営業外費用は、1,073千円(前期比54.9%増)となりました。主な内容としては、支払利息が増加しました。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
(履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)
当社は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、進捗度に基づき収益を認識しております。この履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数実績の見積総原価又は見積総工数に対する割合として算定しております。
進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに行っております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
いずれの指標も継続的に増加させていくことを目指しております。
2025年2月期については、売上高及び経常利益並びに自己資本比率は前事業年度を上回りました。
各指標についての推移は以下のとおりであります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社にとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社が提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。
このような状況下において、当社が更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、5,193,271千円となり、前事業年度末から911,517千円の増加となりました。
当事業年度末における流動資産は、4,885,231千円となり、前事業年度末から898,504千円の増加となりました。これは主に、売掛金の回収により現金及び預金が467,309千円、売上の増加により売掛金が334,646千円、契約資産が35,936千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が82,781千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、308,039千円となり、前事業年度末から13,012千円の増加となりました。これは、減価償却により有形固定資産が3,217千円、オフィスの賃貸借契約延長に伴う敷金の戻入等により敷金が6,825千円減少した一方、繰延税金資産が15,456千円、投資有価証券が3,949千円、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産が3,650千円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、2,604,032千円となり、前事業年度末から412,151千円の増加となりました。
当事業年度末における流動負債は、2,604,032千円となり、前事業年度末から412,151千円の増加となりました。これは主にクラウドライセンスリセール売上が増加したことに伴うライセンスの仕入高が増加したこと及びクラウドインテグレーションに係る外注利用による業務委託費が増加したこと等により買掛金が232,404千円及びクラウドライセンスリセール売上に対する契約負債が155,003千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、2,589,238千円となり、前事業年度末から499,366千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上による繰越利益剰余金が499,366千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度(2024年3月1日から2025年2月28日まで)におけるわが国経済は、各種政策の効果による企業収益や雇用・所得環境の改善や、円安に伴うインバウンド需要の拡大により、緩やかな景気の回復の動きが見られました。また、賃金・物価上昇を背景に金融政策の正常化を進め、マイナス金利の解除を含む利上げを実施しました。一方で、アメリカの今後の政策動向、中国経済の成長後退、中東情勢の緊迫化等の地政学リスクの高まりや海外経済の減速懸念のほか、為替変動による物価上昇、円安の継続や世界的な金融の引き締めなど、国内の景気を下押しするリスクもあることから、依然として先行きが不透明な状況となっております。
情報サービス産業においては、既存システムの刷新等のIT投資需要は高まっており、企業収益の改善や人手不足等を背景に、今後もITへの投資は堅調に推移することが期待されております。
また、クラウド型サービスへの移行ニーズを背景に、様々な情報サービスに対する期待が益々高まっており、事業の強化や変革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要は増加しております。
当社を取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2022年-2023年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2023年に16.2%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。
また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2024)によると、IaaSは成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
SAPシステムにおいては、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、大変重要なポイントとなっております。
このような状況下、当社では「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は9,255,650千円(前期比20.2%増)、営業利益は656,651千円(前期比9.6%増)、経常利益は673,083千円(前期比9.4%増)、当期純利益は499,366千円(前期比13.3%増)となりました。
なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ467,309千円増加し、2,337,341千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は532,054千円となりました(前事業年度は785,403千円の獲得)。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益の計上673,083千円(前年同期は593,367千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の契約数が増加したことによる契約負債の増加額155,003千円(前年同期は契約負債の増加額244,869千円)、クラウドライセンスリセールに係る仕入高が増加したことによる仕入債務の増加額232,255千円(前年同期は仕入債務の増加額165,965千円)等があった一方で、減少要因として、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加額370,582千円(前年同期は売上債権及び契約資産の増加額48,936千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴う前払費用の増加額82,690千円(前年同期は前払費用の増加額158,209千円)、法人税等の支払額188,542千円(前年同期は法人税等の支払額156,656千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は64,745千円となりました(前事業年度は78,512千円の支出)。これは主に従業員の増加に伴うPC等の購入により有形固定資産の取得による支出14,742千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出25,284千円)、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出46,053千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出53,231千円)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、ありませんでした(前事業年度もありませんでした)。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。
b.受注実績
当事業年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
| サービス区分の名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| クラウドインテグレーション | 2,615,760 | △1.9 | 237,284 | △48.5 |
(注)クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。
c.販売実績
当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、当事業年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
| サービス区分の名称 | 当事業年度 (自2024年3月1日 至2025年2月28日) | 前年同期比(%) |
| クラウドインテグレーション(千円) | 2,839,172 | 17.1 |
| MSP(千円) | 904,757 | 18.2 |
| クラウドライセンスリセール(千円) | 5,511,720 | 22.2 |
| 合計(千円) | 9,255,650 | 20.2 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自2023年3月1日 至2024年2月29日) | 当事業年度 (自2024年3月1日 至2025年2月28日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| AGC株式会社 | 1,228,198 | 16.0 | 1,291,262 | 14.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当事業年度におけるクラウドインテグレーションにおいては、前期に獲得した大型案件の後続フェーズに係る売上が寄与し、加えて、官公庁の大型案件の売上、並びに既存顧客からの追加案件の受注及び新規顧客からの案件獲得もあり、クラウドインテグレーション売上高は2,839,172千円(前期比17.1%増)となりました。
MSPにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移し、MSP売上高は904,757千円(前期比18.2%増)となりました。
クラウドライセンスリセールにおいては、新規契約数が順調に増加したことに加えて円安基調も追い風となり、クラウドライセンスリセール売上高は5,511,720千円(前期比22.2%増)となりました。
サービス区分別売上高
| サービス名称 | 前事業年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | 当事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 前事業年度比 | |||
| 売上高(千円) | 構成比(%) | 売上高(千円) | 構成比(%) | 差額(千円) | 増減率(%) | |
| クラウドインテグレーション | 2,424,006 | 31.5 | 2,839,172 | 30.7 | 415,166 | 17.1 |
| MSP | 765,755 | 9.9 | 904,757 | 9.8 | 139,001 | 18.2 |
| クラウドライセンスリセール | 4,510,306 | 58.6 | 5,511,720 | 59.5 | 1,001,414 | 22.2 |
| 合計 | 7,700,068 | 100.0 | 9,255,650 | 100.0 | 1,555,582 | 20.2 |
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、7,538,584千円(前期比21.9%増)となりました。
主な内容としては、クラウドインテグレーションにおけるプロジェクトの大型化に伴い、社内リソースでカバーできない工数を外部の開発リソースで補完したことにより業務委託費が増加し、クラウドライセンスリセール売上増加に伴うAWS及びAzure等のライセンスの仕入高が増加しました。また、エンジニアの採用が順調に進捗したこともあり労務費が増加しました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、1,060,414千円(前期比15.4%増)となりました。
主な内容としては、人的資本への投資を進めた結果、営業部門及び管理部門の増員に伴う人件費が増加し、社外の専門家の利用等により業務委託費が増加しました。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は、17,505千円(前期比2.6%増)となりました。
主な内容としては、受取手数料収入が減少した一方で、助成金収入及び受取利息等が増加しました。また、営業外費用は、1,073千円(前期比54.9%増)となりました。主な内容としては、支払利息が増加しました。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
(履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)
当社は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、進捗度に基づき収益を認識しております。この履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数実績の見積総原価又は見積総工数に対する割合として算定しております。
進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに行っております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
いずれの指標も継続的に増加させていくことを目指しております。
2025年2月期については、売上高及び経常利益並びに自己資本比率は前事業年度を上回りました。
各指標についての推移は以下のとおりであります。
| 2024年2月期 | 2025年2月期 | |
| 売上高 | 7,700,068千円 | 9,255,650千円 |
| 経常利益 | 615,519千円 | 673,083千円 |
| 自己資本比率 | 48.8% | 49.9% |
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社にとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社が提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。
このような状況下において、当社が更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。