有価証券届出書(新規公開時)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い急速に景況感が悪化しており、未だ収束の見通しも立っておらず、今後の動向は極めて不透明な状況が続いております。
エンターテインメント業界においては、多くのライブやコンサートが自粛や中止、延期となる一方、オンラインによるライブ配信が定着しつつあります。また、株式会社電通の「2020年の日本の広告費」によると、2020年のインターネット広告市場は2兆2,290億円と前年比105.9%の成長をしており、インターネット広告の構成比も対前年比5.9ポイント増の36.2%に達しております。
このような状況の中、当社では、Fanicon事業においては、ライブ自粛ムードの音楽業界を応援すべく『#ライブを止めるな!』プロジェクトを立ち上げ、無観客ライブの配信が行えるよう、2020年3月にチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の提供を開始するなど、サービスを拡大してまいりました。
法人セールス事業においては、インフルエンサーセールス事業では生産性向上を図るため、より受注単価の高い案件にリソースを注力してまいりました。また、オンライン広告事業では人員の採用を進め、サービス提供できる案件数を増加させることができました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,320,058千円(前事業年度比60.2%増)、営業損失は59,034千円(前事業年度は営業損失210,284千円)、経常損失は60,667千円(前事業年度は経常損失211,843千円)、当期純損失は65,673千円(前事業年度は当期純損失243,975千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a Fanicon事業
Fanicon事業においては、マーケティング及び営業活動の継続的な強化により、アイコン数が堅調に推移しました。また、特に新規開設コミュニティにおいて、同一アイコンでも月額500円前後の通常サービス機能を利用できるプランと、1on1トークが出来るなどのプレミアムサービスがついた通常料金より高い月額料金プランの2種類の価格設定を行うことを促進し、平均の月額料金向上を図りました。サブスクリプション以外の点においては、カスタマーサクセスにて継続的にARPU向上の取り組みを続けたこと、「ビデオトーク機能」(時間や場所を気にせずオンラインを通じて、これまでリアルで行われていた握手会などの1対1の交流を可能にするビデオ通話機能)などの新しい機能の積極的開発によるユーザーへの提供価値の向上に取り組んだことにより、2020年12月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は1,740(前事業年度末は1,105)、ファン数(有料課金ユーザー数)は102,760(前事業年度は55,490)となりました。大量のファンを抱える大型アイコン及び中型アイコンのファンコミュニティの新規開設に伴い、ファン数も堅調に増加することで、当事業の売上増加に繋がっております。
以上の結果、当事業の売上高は1,100,224千円(前事業年度比228.4%増)、営業損失は151,382千円(前事業年度は営業損失230,920千円)となりました。
b 法人セールス事業
インフルエンサーセールス事業においては、引き続き安定した営業体制のもと、サービス品質の向上に努めた結果、主に既存クライアント企業からの受注案件が増加しました。
オンライン広告事業においては、人員の採用を進め、サービス提供できる案件数を増加させることができ、オンライン広告のコンサルティング及び運用業務において案件数及び案件単価ともに増加いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は、1,219,834千円(前事業年度比9.6%増)、営業利益は92,348千円(前事業年度比347.5%増)となりました。営業利益が大幅に増加したのは、事業拡大に伴う人件費等の増加はあったものの、売上の増加率に比し抑制できたことによるものであります。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進められておりますが、変異株による同感染症の感染が拡大しており、首都圏を中心に一部の地域で緊急事態宣言の再発出やまん延防止等重点措置が繰り返し実施されるなど、依然として経済活動に制限を受けていることなどから、先行き不透明な状況が続いております。
2020年6月30日に公表されたぴあ総合研究所株式会社の調査「ライブ・エンタテインメント白書」によると、音楽ライブや舞台ステージ等、ライブエンターテインメントの市場規模は2019年には6,295億円とされておりましたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、1,106億円と大幅に下落しました。一方では新しい市場も創出され、2020年7月30日発表された株式会社CyberZ、株式会社OEN、株式会社デジタルインファクトの共同調査「デジタルライブエンターテインメント市場規模予測2020年-2024年」によると、デジタルライブエンターテインメント(注)の市場規模は、2020年は140億円、2021年は前年比2倍以上の314億円、2022年は492億と予測されております。
当社のファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」においても、そうしたデジタルライブエンターテインメント市場の動向を捉え、2020年3月より、チケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」を開始(2021年4月に「Cassette」にリニューアル)しております。さらに2021年4月にはアイコンが無料で利用できるライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」をオープンするなど、デジタルライブエンターテインメントというファンにとっての新しい選択肢を提供するべく、インフラを整備してきております。以上より、ライブエンターテインメント市場の成長にともない、Fanicon事業は今後も拡大余地があるものと当社は考えております。
また、法人セールス事業の市場環境としては、株式会社電通の「2020年日本の広告費」によると、2020年のインターネット広告市場は2兆2,290億円、前年比105.9%と引き続き高い成長率で推移し、総広告費に占める媒体構成比は前年比5.9ポイント増の36.2%に達しており、当社としては今後も同市場は堅調に推移すると予想しております。
このような環境の中、Fanicon事業においては、「Fanicon」の運営に加え、サービス拡大に向けて、2021年4月にオープンしたライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」が本格稼働し始め、より様々な分野のアイコンとファンの交流を可能とすることで、「Fanicon」を通じて新しい価値の提供を進めております。その結果、「BLACKBOX³」は、アイコンの新規コミュニティ開設に大きく寄与しており、熱心なファンを抱えるアイコンに選ばれるファンコミュニティを提供できる体制が整ってきております。また、2020年3月に開始したチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の事業をリニューアルし、2021年4月にチケット制ライブ配信サービスとアーカイブを提供する「Cassette」のサービス提供を開始し、新型コロナウイルス感染症の影響により活動縮小を余儀なくされたライブ業界を救うための取り組みも開始いたしました。
法人セールス事業においては、数回に及ぶ緊急事態宣言が発出され、一部の業界においては広告需要が低迷する中、国内外の顧客に対して、インフルエンサーを用いた広告施策等の提案及びオンライン広告の運用とコンサルティング共に高い評価を得ることで、着実に成長させてまいりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は2,452,999千円、営業損失は59,070千円、経常損失は60,226千円、四半期純損失は64,832千円となりました。
(注) 「デジタルライブエンターテインメント市場規模予測2020年-2024年」では、アーティストが音楽ライブや演劇などを主にステージ上で演じ、ライブ配信で提供されるコンテンツを、「デジタルライブエンターテインメント」と定義し、その市場規模を推計・予測しております。
a Fanicon事業
Fanicon事業においては、「Fanicon」の運営に加え、サービス拡大に向けて、2021年4月にオープンしたライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」が本格稼働し始め、より様々な分野のアイコンとファンの交流を可能とすることで、「Fanicon」を通じて新しい価値の提供を進めております。その結果、「BLACKBOX³」は、アイコンの新規コミュニティ開設に大きく寄与しており、熱心なファンを抱えるアイコンに選ばれるファンコミュニティを提供できる体制が整ってきております。また、2020年3月に開始したチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の事業をリニューアルし、2021年4月にチケット制ライブ配信サービスとアーカイブを提供する「Cassette」のサービス提供を開始し、新型コロナウイルス感染症の影響により活動縮小を余儀なくされたライブ業界を救うための取り組みも開始いたしました。
2021年9月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は2,115、ファン数(有料課金ユーザー数)は144,604となり、多くのファンを抱えるアイコンの新規開設の増加に伴い、会員数も順調に増加しております。また、アイコンへのイベント提案やファン体験の価値を高めるカスタマーサクセスの実施により、アイコンの解約率はサービス開始以来低水準で推移しております。
以上の結果、当事業の売上高は1,345,768千円、営業損失は94,700千円となりました。
b 法人セールス事業
法人セールス事業においては、数回に及ぶ緊急事態宣言が発出され、一部の業界においては広告需要が低迷する中、国内外の顧客に対して、インフルエンサーを用いた広告施策等の提案及びオンライン広告の運用とコンサルティング共に高い評価を得ることで、着実に成長させてまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は1,107,230千円、営業利益は35,629千円となりました。
なお、当社は、前第3四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
②財政状態の状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は1,503,798千円で、前事業年度末に比べ885,504千円増加しております。主な増加要因は第三者割当増資による現金及び預金の増加468,529千円、売上高増加に伴う売掛金の増加405,627千円であります。なお、売掛金には、売上高には計上されていないオンライン広告事業のサービスにおける顧客の媒体費用の立替分が含まれております。そのため、売上高に対し売掛金の規模が大きく、また、同事業の売上増に伴い増加する傾向があります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は214,474千円で、前事業年度末に比べ147,450千円増加しております。主な増加要因はスタジオ建設に伴う建設仮勘定の増加130,155千円であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は1,121,175千円で、前事業年度末に比べ422,593千円増加しております。主な増加要因は売上原価増加に伴う未払金の増加227,456千円、Faniconにおいてクレジットカード決済にて月額料金の一括前払いの取扱額増加に伴う前受金の増加138,561千円、主な減少要因は返済に伴う短期借入金の減少79,000千円であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は116,289千円で、前事業年度末に比べ26,577千円減少しております。主な減少要因は長期借入金の減少24,960千円であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は480,807千円で、前事業年度末に比べ636,938千円増加しております。主な増加要因は第三者割当増資に伴う新株の発行による増加700,901千円、減少要因は当期純損失の計上による利益剰余金の減少65,673千円であります。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べ170,435千円増加し、1,674,233千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加64,527千円、売上増加に伴う受取手形及び売掛金の増加99,647千円であります。
なお、売掛金には、売上高には計上されていないオンライン広告事業のサービスにおける顧客の媒体費用の立替分が含まれております。そのため、売上高に対し売掛金の規模が大きく、また、同事業の売上増に伴い増加する傾向があります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産は、前事業年度末に比べ93,995千円増加し、308,469千円となりました。主な要因は、スタジオ建設に伴う有形固定資産のその他に含まれる建物の増加120,590千円及び機械装置の増加134,034千円、スタジオ完成に伴う有形固定資産のその他に含まれる建設仮勘定の減少129,428千円であります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べ323,304千円増加し、1,444,480千円となりました。主な要因は、買掛金の増加119,734千円、未払金の増加57,303千円、Fanicon事業におけるファン数の増加等に伴う前受金の増加175,899千円、1年内返済予定の長期借入金の返済による減少20,800千円であります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債は、前事業年度末に比べ5,959千円増加し、122,249千円となりました。主な要因は、スタジオ完成に伴う資産除去債務の増加3,127千円であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ64,833千円減少し、415,974千円となりました。主な要因は、四半期純損失を64,832千円計上したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は599,181千円(前事業年度比468,529千円増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は24,259千円(前事業年度は163,490千円の使用)となりました。主な増加要因はFanicon事業におけるファン数の増加等に伴う前受金の増加額138,561千円(前事業年度は98,420千円の増加)、未払金の増加額228,421千円(前事業年度は252,833千円の増加)、仕入債務の増加額70,821千円(前事業年度は84,178千円の増加)、未払費用の増加額30,513千円(前事業年度は144,248千円の減少)、主な減少要因は売上債権の増加額411,774千円(前事業年度は251,633千円の増加)、税引前当期純損失の計上64,910千円(前事業年度は243,171千円)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は162,679千円(前事業年度は52,883千円の使用)となりました。主な減少要因はスタジオ建設に伴う有形固定資産の取得による支出145,647千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は606,949千円(前事業年度は169,004千円の獲得)となりました。主な増加要因は株式の発行による収入700,901千円、主な減少要因は短期借入金の返済による支出79,000千円であります。
④生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に不確実性がある場合、作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出するために見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社の財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(税効果会計)
当社は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、重要な税務上の欠損金が生じており、かつ、翌期における課税所得の発生が確実に見込まれる状況ではないことから回収可能性はないと判断し、繰延税金資産は計上しておりません。将来、課税所得が生じると見込まれる場合には、繰延税金資産を計上する可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
b 経営成績
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、2,320,058千円(前事業年度比60.2%増)となりました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(Fanicon事業)
Fanicon事業においては、サービス開始以来の地道なマーケティング及び営業活動の結果、順調にアイコンの獲得が進み、2020年12月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は1,740(前事業年度末は1,105)、ファン数(有料課金ユーザー数)は102,760(前事業年度末は55,490)となりました。また、新規開設コミュニティにおいて、月額500円前後の通常サービス機能を利用できるプランに加え、プレミアムサービスがついた高価格料金プランの2種類の価格プランを設定したことで、平均の月額料金向上を図りつつ、カスタマーサクセスにおいて継続的にARPU向上の取り組みを続けたことにより、当事業の売上増加に繋がっております。この結果、売上高は1,100,224千円(前事業年度比228.4%増)と大きく伸長いたしました。
(法人セールス事業)
インフルエンサーセールス事業においては、引き続き安定した営業体制のもと、サービス品質の向上に努めた結果、主に既存クライアント企業からの受注案件が増加しました。
オンライン広告事業においては、人員の採用が進み、サービス提供できる案件数を増やすことができ、オンライン広告のコンサルティング及び運用業務において受注案件数及び案件単価ともに増加いたしました。
この結果、売上高は1,219,834千円(前事業年度比9.6%増)となり、伸長しております。
(売上原価、売上総利益)
Fanicon事業及び法人セールス事業のうちインフルエンサーセールス事業の売上高増加に伴い、原価も増加したことにより、売上原価は1,494,259千円(前事業年度比53.4%増)となりました。この結果、売上総利益は825,799千円(前事業年度比74.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は884,833千円(前事業年度比29.3%増)となりました。主な要因としては、人員拡大に伴い人件費が増加したこと、Fanicon事業のサービス拡大のためのPR費用等により販売費及び一般管理費が増加したことであります。この結果、営業損失は59,034千円(前事業年度は営業損失210,284千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は広告収入等により973千円(前事業年度比824.5%増)、営業外費用は支払利息の計上等により2,607千円(前事業年度比56.7%増)となり、この結果、経常損失は60,667千円(前事業年度は経常損失211,843千円)となりました。
(特別損失、当期純損失)
本社サテライトオフィスの解約に伴い、固定資産除却損を計上したため特別損失は4,242千円となりました。
当期純損失は65,673千円(前事業年度は当期純損失243,975千円)となりました。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
(売上高)
当第3四半期累計期間における売上高は、2,452,999千円となりました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(Fanicon事業)
Fanicon事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響によりライブやイベントが自粛や中止となる一方、引き続きオンラインでの配信やサービスが注目された影響もあり、オンラインでの交流を主とするFaniconの新規アイコン数及び新規ファン数が増加し売上高の増加に大きく寄与いたしました。2021年9月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は2,115、ファン数(有料課金ユーザー数)は144,604となり、多くのファンを抱えるアイコンの新規開設の増加に伴い、会員数も順調に増加しております。また、アイコンへのイベント提案やファン体験の価値を高めるカスタマーサクセスの実施により、アイコンの解約率はサービス開始以来低水準で推移しております。この結果、売上高は1,345,768千円となりました。
(法人セールス事業)
法人セールス事業においては、成長率は微増となりましたが、高品質なサービスを提供することにより、既存取引だけでなく新規取引も開始することで安定的に売上を伸ばすことができました。
この結果、売上高は1,107,230千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高、特にFanicon事業の売上高の増加に伴い原価も増加したことにより、売上原価は1,548,531千円となりました。この結果、売上総利益は904,467千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は963,538千円となりました。主な要因としては、人員拡大に伴い人件費が増加したこと、Fanicon事業のサービス拡大のためのPR費用等により販売費及び一般管理費が増加したことであります。この結果、営業損失は59,070千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は広告収入等により139千円、営業外費用は支払利息の計上等により1,295千円となり、この結果、経常損失は60,226千円となりました。
(四半期純損失)
四半期純損失は64,832千円となりました。
c キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
d 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標(以下KPIと呼ぶ。KPIは、Key Performance Indicatorの略称であり、重要業績指標を意味する)につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。当社注力事業Fanicon事業ののKPIの推移は以下のとおりとなっており、当事業の成長が当社全体の成長ドライバーとなっていることから、当該KPIの進捗を日次ベースで注視し、経営上の目標達成状況を判断しております。
KPIのひとつであるアイコン数はローンチ以来の地道な営業活動を通じて下記のとおり順調に増加しており、その結果ファン数も順調に増加しております。
アイコン数及びファン数(有料課金ユーザー数)の推移(各四半期末時点)
ARPUについては、サブスクリプション売上及びサブスクリプション外売上で構成され、特に2019年12月期第4四半期以降増加しております。要因としては、サブスクリプション売上においては、新規開設するコミュニティに対して、サービスレベルに応じてプレミアム価格の設定を行うなど複数の料金設定を導入することで、1コミュニティ当たりの単価が上昇しているためであり、サブスクリプション外売上においては、新機能等の積極的開発によるユーザーへの提供価値の向上により、マネタイズの機会が多数創出されたことが挙げられます。
ARPU(1ファン当たりの平均月額売上)の6ヶ月移動平均推移(注)
(注) 各四半期末時点における、直近6ヶ月間の1ファン当たりの平均月額売上金額。但し、当事業は2017年12月に提供開始していることから、2018年12月期第1四半期のみ3ヶ月移動平均。
法人セールス事業においては、安定成長を目指していることから、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、法人セールス事業全体の売上高と法人セールス事業における主力事業であるインフルエンサーセールス事業の売上総利益額を重要な経営指標としております。当該指標の推移は以下のとおりであり、現時点において予定通りの進捗となっております。
③資本の財源及び資金の流動性
当事業年度のキャッシュフローの分析につきましては、「経営成績等の状況②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社は、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び必要に応じて銀行からの借入金を基本としており、借入実績もあることから、過去借入実行した金額の範囲は可能と考えております。また、2020年12月期には、第三者割当増資により7億円の資金調達を実施しております。持続的な成長を図る為に、注力事業「Fanicon」の拡大が必要であり、運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの必要な資金については、必要に応じて多様な資金調達を実施してまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い急速に景況感が悪化しており、未だ収束の見通しも立っておらず、今後の動向は極めて不透明な状況が続いております。
エンターテインメント業界においては、多くのライブやコンサートが自粛や中止、延期となる一方、オンラインによるライブ配信が定着しつつあります。また、株式会社電通の「2020年の日本の広告費」によると、2020年のインターネット広告市場は2兆2,290億円と前年比105.9%の成長をしており、インターネット広告の構成比も対前年比5.9ポイント増の36.2%に達しております。
このような状況の中、当社では、Fanicon事業においては、ライブ自粛ムードの音楽業界を応援すべく『#ライブを止めるな!』プロジェクトを立ち上げ、無観客ライブの配信が行えるよう、2020年3月にチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の提供を開始するなど、サービスを拡大してまいりました。
法人セールス事業においては、インフルエンサーセールス事業では生産性向上を図るため、より受注単価の高い案件にリソースを注力してまいりました。また、オンライン広告事業では人員の採用を進め、サービス提供できる案件数を増加させることができました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,320,058千円(前事業年度比60.2%増)、営業損失は59,034千円(前事業年度は営業損失210,284千円)、経常損失は60,667千円(前事業年度は経常損失211,843千円)、当期純損失は65,673千円(前事業年度は当期純損失243,975千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a Fanicon事業
Fanicon事業においては、マーケティング及び営業活動の継続的な強化により、アイコン数が堅調に推移しました。また、特に新規開設コミュニティにおいて、同一アイコンでも月額500円前後の通常サービス機能を利用できるプランと、1on1トークが出来るなどのプレミアムサービスがついた通常料金より高い月額料金プランの2種類の価格設定を行うことを促進し、平均の月額料金向上を図りました。サブスクリプション以外の点においては、カスタマーサクセスにて継続的にARPU向上の取り組みを続けたこと、「ビデオトーク機能」(時間や場所を気にせずオンラインを通じて、これまでリアルで行われていた握手会などの1対1の交流を可能にするビデオ通話機能)などの新しい機能の積極的開発によるユーザーへの提供価値の向上に取り組んだことにより、2020年12月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は1,740(前事業年度末は1,105)、ファン数(有料課金ユーザー数)は102,760(前事業年度は55,490)となりました。大量のファンを抱える大型アイコン及び中型アイコンのファンコミュニティの新規開設に伴い、ファン数も堅調に増加することで、当事業の売上増加に繋がっております。
以上の結果、当事業の売上高は1,100,224千円(前事業年度比228.4%増)、営業損失は151,382千円(前事業年度は営業損失230,920千円)となりました。
b 法人セールス事業
インフルエンサーセールス事業においては、引き続き安定した営業体制のもと、サービス品質の向上に努めた結果、主に既存クライアント企業からの受注案件が増加しました。
オンライン広告事業においては、人員の採用を進め、サービス提供できる案件数を増加させることができ、オンライン広告のコンサルティング及び運用業務において案件数及び案件単価ともに増加いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は、1,219,834千円(前事業年度比9.6%増)、営業利益は92,348千円(前事業年度比347.5%増)となりました。営業利益が大幅に増加したのは、事業拡大に伴う人件費等の増加はあったものの、売上の増加率に比し抑制できたことによるものであります。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進められておりますが、変異株による同感染症の感染が拡大しており、首都圏を中心に一部の地域で緊急事態宣言の再発出やまん延防止等重点措置が繰り返し実施されるなど、依然として経済活動に制限を受けていることなどから、先行き不透明な状況が続いております。
2020年6月30日に公表されたぴあ総合研究所株式会社の調査「ライブ・エンタテインメント白書」によると、音楽ライブや舞台ステージ等、ライブエンターテインメントの市場規模は2019年には6,295億円とされておりましたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、1,106億円と大幅に下落しました。一方では新しい市場も創出され、2020年7月30日発表された株式会社CyberZ、株式会社OEN、株式会社デジタルインファクトの共同調査「デジタルライブエンターテインメント市場規模予測2020年-2024年」によると、デジタルライブエンターテインメント(注)の市場規模は、2020年は140億円、2021年は前年比2倍以上の314億円、2022年は492億と予測されております。
当社のファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」においても、そうしたデジタルライブエンターテインメント市場の動向を捉え、2020年3月より、チケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」を開始(2021年4月に「Cassette」にリニューアル)しております。さらに2021年4月にはアイコンが無料で利用できるライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」をオープンするなど、デジタルライブエンターテインメントというファンにとっての新しい選択肢を提供するべく、インフラを整備してきております。以上より、ライブエンターテインメント市場の成長にともない、Fanicon事業は今後も拡大余地があるものと当社は考えております。
また、法人セールス事業の市場環境としては、株式会社電通の「2020年日本の広告費」によると、2020年のインターネット広告市場は2兆2,290億円、前年比105.9%と引き続き高い成長率で推移し、総広告費に占める媒体構成比は前年比5.9ポイント増の36.2%に達しており、当社としては今後も同市場は堅調に推移すると予想しております。
このような環境の中、Fanicon事業においては、「Fanicon」の運営に加え、サービス拡大に向けて、2021年4月にオープンしたライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」が本格稼働し始め、より様々な分野のアイコンとファンの交流を可能とすることで、「Fanicon」を通じて新しい価値の提供を進めております。その結果、「BLACKBOX³」は、アイコンの新規コミュニティ開設に大きく寄与しており、熱心なファンを抱えるアイコンに選ばれるファンコミュニティを提供できる体制が整ってきております。また、2020年3月に開始したチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の事業をリニューアルし、2021年4月にチケット制ライブ配信サービスとアーカイブを提供する「Cassette」のサービス提供を開始し、新型コロナウイルス感染症の影響により活動縮小を余儀なくされたライブ業界を救うための取り組みも開始いたしました。
法人セールス事業においては、数回に及ぶ緊急事態宣言が発出され、一部の業界においては広告需要が低迷する中、国内外の顧客に対して、インフルエンサーを用いた広告施策等の提案及びオンライン広告の運用とコンサルティング共に高い評価を得ることで、着実に成長させてまいりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は2,452,999千円、営業損失は59,070千円、経常損失は60,226千円、四半期純損失は64,832千円となりました。
(注) 「デジタルライブエンターテインメント市場規模予測2020年-2024年」では、アーティストが音楽ライブや演劇などを主にステージ上で演じ、ライブ配信で提供されるコンテンツを、「デジタルライブエンターテインメント」と定義し、その市場規模を推計・予測しております。
a Fanicon事業
Fanicon事業においては、「Fanicon」の運営に加え、サービス拡大に向けて、2021年4月にオープンしたライブ配信専用スタジオ「BLACKBOX³」が本格稼働し始め、より様々な分野のアイコンとファンの交流を可能とすることで、「Fanicon」を通じて新しい価値の提供を進めております。その結果、「BLACKBOX³」は、アイコンの新規コミュニティ開設に大きく寄与しており、熱心なファンを抱えるアイコンに選ばれるファンコミュニティを提供できる体制が整ってきております。また、2020年3月に開始したチケット制ライブ配信プラットフォーム「Fanistream」の事業をリニューアルし、2021年4月にチケット制ライブ配信サービスとアーカイブを提供する「Cassette」のサービス提供を開始し、新型コロナウイルス感染症の影響により活動縮小を余儀なくされたライブ業界を救うための取り組みも開始いたしました。
2021年9月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は2,115、ファン数(有料課金ユーザー数)は144,604となり、多くのファンを抱えるアイコンの新規開設の増加に伴い、会員数も順調に増加しております。また、アイコンへのイベント提案やファン体験の価値を高めるカスタマーサクセスの実施により、アイコンの解約率はサービス開始以来低水準で推移しております。
以上の結果、当事業の売上高は1,345,768千円、営業損失は94,700千円となりました。
b 法人セールス事業
法人セールス事業においては、数回に及ぶ緊急事態宣言が発出され、一部の業界においては広告需要が低迷する中、国内外の顧客に対して、インフルエンサーを用いた広告施策等の提案及びオンライン広告の運用とコンサルティング共に高い評価を得ることで、着実に成長させてまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は1,107,230千円、営業利益は35,629千円となりました。
なお、当社は、前第3四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
②財政状態の状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は1,503,798千円で、前事業年度末に比べ885,504千円増加しております。主な増加要因は第三者割当増資による現金及び預金の増加468,529千円、売上高増加に伴う売掛金の増加405,627千円であります。なお、売掛金には、売上高には計上されていないオンライン広告事業のサービスにおける顧客の媒体費用の立替分が含まれております。そのため、売上高に対し売掛金の規模が大きく、また、同事業の売上増に伴い増加する傾向があります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は214,474千円で、前事業年度末に比べ147,450千円増加しております。主な増加要因はスタジオ建設に伴う建設仮勘定の増加130,155千円であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は1,121,175千円で、前事業年度末に比べ422,593千円増加しております。主な増加要因は売上原価増加に伴う未払金の増加227,456千円、Faniconにおいてクレジットカード決済にて月額料金の一括前払いの取扱額増加に伴う前受金の増加138,561千円、主な減少要因は返済に伴う短期借入金の減少79,000千円であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は116,289千円で、前事業年度末に比べ26,577千円減少しております。主な減少要因は長期借入金の減少24,960千円であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は480,807千円で、前事業年度末に比べ636,938千円増加しております。主な増加要因は第三者割当増資に伴う新株の発行による増加700,901千円、減少要因は当期純損失の計上による利益剰余金の減少65,673千円であります。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べ170,435千円増加し、1,674,233千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加64,527千円、売上増加に伴う受取手形及び売掛金の増加99,647千円であります。
なお、売掛金には、売上高には計上されていないオンライン広告事業のサービスにおける顧客の媒体費用の立替分が含まれております。そのため、売上高に対し売掛金の規模が大きく、また、同事業の売上増に伴い増加する傾向があります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産は、前事業年度末に比べ93,995千円増加し、308,469千円となりました。主な要因は、スタジオ建設に伴う有形固定資産のその他に含まれる建物の増加120,590千円及び機械装置の増加134,034千円、スタジオ完成に伴う有形固定資産のその他に含まれる建設仮勘定の減少129,428千円であります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べ323,304千円増加し、1,444,480千円となりました。主な要因は、買掛金の増加119,734千円、未払金の増加57,303千円、Fanicon事業におけるファン数の増加等に伴う前受金の増加175,899千円、1年内返済予定の長期借入金の返済による減少20,800千円であります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債は、前事業年度末に比べ5,959千円増加し、122,249千円となりました。主な要因は、スタジオ完成に伴う資産除去債務の増加3,127千円であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ64,833千円減少し、415,974千円となりました。主な要因は、四半期純損失を64,832千円計上したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は599,181千円(前事業年度比468,529千円増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は24,259千円(前事業年度は163,490千円の使用)となりました。主な増加要因はFanicon事業におけるファン数の増加等に伴う前受金の増加額138,561千円(前事業年度は98,420千円の増加)、未払金の増加額228,421千円(前事業年度は252,833千円の増加)、仕入債務の増加額70,821千円(前事業年度は84,178千円の増加)、未払費用の増加額30,513千円(前事業年度は144,248千円の減少)、主な減少要因は売上債権の増加額411,774千円(前事業年度は251,633千円の増加)、税引前当期純損失の計上64,910千円(前事業年度は243,171千円)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は162,679千円(前事業年度は52,883千円の使用)となりました。主な減少要因はスタジオ建設に伴う有形固定資産の取得による支出145,647千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は606,949千円(前事業年度は169,004千円の獲得)となりました。主な増加要因は株式の発行による収入700,901千円、主な減少要因は短期借入金の返済による支出79,000千円であります。
④生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 第7期事業年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 第8期第3四半期累計期間 (自 2021年1月1日 至 2021年9月30日) | |
| 金額(千円) | 前事業年度比(%) | 金額(千円) | |
| Fanicon事業 | 1,100,224 | 228.4 | 1,345,768 |
| 法人セールス事業 | 1,219,834 | 9.6 | 1,107,230 |
| 合計 | 2,320,058 | 60.2 | 2,452,999 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 第6期事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 第7期事業年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 第8期第3四半期累計期間 (自 2021年1月1日 至 2021年9月30日) | |||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 | 145,978 | 10.1 | - | - | - | - |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に不確実性がある場合、作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出するために見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社の財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(税効果会計)
当社は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、重要な税務上の欠損金が生じており、かつ、翌期における課税所得の発生が確実に見込まれる状況ではないことから回収可能性はないと判断し、繰延税金資産は計上しておりません。将来、課税所得が生じると見込まれる場合には、繰延税金資産を計上する可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
b 経営成績
第7期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、2,320,058千円(前事業年度比60.2%増)となりました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(Fanicon事業)
Fanicon事業においては、サービス開始以来の地道なマーケティング及び営業活動の結果、順調にアイコンの獲得が進み、2020年12月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は1,740(前事業年度末は1,105)、ファン数(有料課金ユーザー数)は102,760(前事業年度末は55,490)となりました。また、新規開設コミュニティにおいて、月額500円前後の通常サービス機能を利用できるプランに加え、プレミアムサービスがついた高価格料金プランの2種類の価格プランを設定したことで、平均の月額料金向上を図りつつ、カスタマーサクセスにおいて継続的にARPU向上の取り組みを続けたことにより、当事業の売上増加に繋がっております。この結果、売上高は1,100,224千円(前事業年度比228.4%増)と大きく伸長いたしました。
(法人セールス事業)
インフルエンサーセールス事業においては、引き続き安定した営業体制のもと、サービス品質の向上に努めた結果、主に既存クライアント企業からの受注案件が増加しました。
オンライン広告事業においては、人員の採用が進み、サービス提供できる案件数を増やすことができ、オンライン広告のコンサルティング及び運用業務において受注案件数及び案件単価ともに増加いたしました。
この結果、売上高は1,219,834千円(前事業年度比9.6%増)となり、伸長しております。
(売上原価、売上総利益)
Fanicon事業及び法人セールス事業のうちインフルエンサーセールス事業の売上高増加に伴い、原価も増加したことにより、売上原価は1,494,259千円(前事業年度比53.4%増)となりました。この結果、売上総利益は825,799千円(前事業年度比74.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は884,833千円(前事業年度比29.3%増)となりました。主な要因としては、人員拡大に伴い人件費が増加したこと、Fanicon事業のサービス拡大のためのPR費用等により販売費及び一般管理費が増加したことであります。この結果、営業損失は59,034千円(前事業年度は営業損失210,284千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は広告収入等により973千円(前事業年度比824.5%増)、営業外費用は支払利息の計上等により2,607千円(前事業年度比56.7%増)となり、この結果、経常損失は60,667千円(前事業年度は経常損失211,843千円)となりました。
(特別損失、当期純損失)
本社サテライトオフィスの解約に伴い、固定資産除却損を計上したため特別損失は4,242千円となりました。
当期純損失は65,673千円(前事業年度は当期純損失243,975千円)となりました。
第8期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
(売上高)
当第3四半期累計期間における売上高は、2,452,999千円となりました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(Fanicon事業)
Fanicon事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響によりライブやイベントが自粛や中止となる一方、引き続きオンラインでの配信やサービスが注目された影響もあり、オンラインでの交流を主とするFaniconの新規アイコン数及び新規ファン数が増加し売上高の増加に大きく寄与いたしました。2021年9月末時点において、1人以上のファンが登録しているアイコン数は2,115、ファン数(有料課金ユーザー数)は144,604となり、多くのファンを抱えるアイコンの新規開設の増加に伴い、会員数も順調に増加しております。また、アイコンへのイベント提案やファン体験の価値を高めるカスタマーサクセスの実施により、アイコンの解約率はサービス開始以来低水準で推移しております。この結果、売上高は1,345,768千円となりました。
(法人セールス事業)
法人セールス事業においては、成長率は微増となりましたが、高品質なサービスを提供することにより、既存取引だけでなく新規取引も開始することで安定的に売上を伸ばすことができました。
この結果、売上高は1,107,230千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高、特にFanicon事業の売上高の増加に伴い原価も増加したことにより、売上原価は1,548,531千円となりました。この結果、売上総利益は904,467千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は963,538千円となりました。主な要因としては、人員拡大に伴い人件費が増加したこと、Fanicon事業のサービス拡大のためのPR費用等により販売費及び一般管理費が増加したことであります。この結果、営業損失は59,070千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は広告収入等により139千円、営業外費用は支払利息の計上等により1,295千円となり、この結果、経常損失は60,226千円となりました。
(四半期純損失)
四半期純損失は64,832千円となりました。
c キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
d 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標(以下KPIと呼ぶ。KPIは、Key Performance Indicatorの略称であり、重要業績指標を意味する)につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。当社注力事業Fanicon事業ののKPIの推移は以下のとおりとなっており、当事業の成長が当社全体の成長ドライバーとなっていることから、当該KPIの進捗を日次ベースで注視し、経営上の目標達成状況を判断しております。
KPIのひとつであるアイコン数はローンチ以来の地道な営業活動を通じて下記のとおり順調に増加しており、その結果ファン数も順調に増加しております。
アイコン数及びファン数(有料課金ユーザー数)の推移(各四半期末時点)
| アイコン数 | ファン数 (有料課金ユーザー数) | |
| 2018年12月期第1四半期 | 182 | 8,290 |
| 2018年12月期第2四半期 | 343 | 12,213 |
| 2018年12月期第3四半期 | 438 | 15,815 |
| 2018年12月期第4四半期 | 537 | 20,768 |
| 2019年12月期第1四半期 | 656 | 26,616 |
| 2019年12月期第2四半期 | 802 | 33,342 |
| 2019年12月期第3四半期 | 979 | 42,526 |
| 2019年12月期第4四半期 | 1,105 | 55,490 |
| 2020年12月期第1四半期 | 1,263 | 66,084 |
| 2020年12月期第2四半期 | 1,478 | 85,456 |
| 2020年12月期第3四半期 | 1,623 | 95,890 |
| 2020年12月期第4四半期 | 1,740 | 102,760 |
| 2021年12月期第1四半期 | 1,870 | 110,525 |
| 2021年12月期第2四半期 | 2,012 | 128,816 |
| 2021年12月期第3四半期 | 2,115 | 144,604 |
ARPUについては、サブスクリプション売上及びサブスクリプション外売上で構成され、特に2019年12月期第4四半期以降増加しております。要因としては、サブスクリプション売上においては、新規開設するコミュニティに対して、サービスレベルに応じてプレミアム価格の設定を行うなど複数の料金設定を導入することで、1コミュニティ当たりの単価が上昇しているためであり、サブスクリプション外売上においては、新機能等の積極的開発によるユーザーへの提供価値の向上により、マネタイズの機会が多数創出されたことが挙げられます。
ARPU(1ファン当たりの平均月額売上)の6ヶ月移動平均推移(注)
| サブスクリプション 売上(円) | サブスクリプション外 売上(円) | 合計(円) | |
| 2018年12月期第1四半期 | 507 | 388 | 895 |
| 2018年12月期第2四半期 | 541 | 361 | 902 |
| 2018年12月期第3四半期 | 544 | 486 | 1,030 |
| 2018年12月期第4四半期 | 486 | 675 | 1,161 |
| 2019年12月期第1四半期 | 440 | 573 | 1,013 |
| 2019年12月期第2四半期 | 425 | 446 | 872 |
| 2019年12月期第3四半期 | 420 | 412 | 831 |
| 2019年12月期第4四半期 | 408 | 326 | 734 |
| 2020年12月期第1四半期 | 418 | 371 | 789 |
| 2020年12月期第2四半期 | 464 | 564 | 1,028 |
| 2020年12月期第3四半期 | 513 | 637 | 1,150 |
| 2020年12月期第4四半期 | 534 | 591 | 1,124 |
| 2021年12月期第1四半期 | 547 | 564 | 1,111 |
| 2021年12月期第2四半期 | 561 | 589 | 1,150 |
| 2021年12月期第3四半期 | 569 | 677 | 1,246 |
(注) 各四半期末時点における、直近6ヶ月間の1ファン当たりの平均月額売上金額。但し、当事業は2017年12月に提供開始していることから、2018年12月期第1四半期のみ3ヶ月移動平均。
法人セールス事業においては、安定成長を目指していることから、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、法人セールス事業全体の売上高と法人セールス事業における主力事業であるインフルエンサーセールス事業の売上総利益額を重要な経営指標としております。当該指標の推移は以下のとおりであり、現時点において予定通りの進捗となっております。
| 法人セールス事業部 全体の売上高(千円) | インフルエンサーセールス事業の売上総利益額(千円) | |
| 2019年12月期 | 1,112,986 | 254,997 |
| 2020年12月期 | 1,219,834 | 262,204 |
| 2021年12月期第3四半期 | 1,107,230 | 234,800 |
③資本の財源及び資金の流動性
当事業年度のキャッシュフローの分析につきましては、「経営成績等の状況②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社は、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び必要に応じて銀行からの借入金を基本としており、借入実績もあることから、過去借入実行した金額の範囲は可能と考えております。また、2020年12月期には、第三者割当増資により7億円の資金調達を実施しております。持続的な成長を図る為に、注力事業「Fanicon」の拡大が必要であり、運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの必要な資金については、必要に応じて多様な資金調達を実施してまいります。