有価証券届出書(新規公開時)
38.初度適用
当社グループは、当連結会計年度からIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しております。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2021年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は2020年8月4日であります。
(1) IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下「初度適用企業」という。)に対して、原則として、IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めております。ただし、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(以下「IFRS第1号」という。)では、IFRSで要求される基準の一部について強制的に免除規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用するものを定めております。これらの規定の適用に基づく影響は、IFRS移行日において利益剰余金、又はその他の資本の構成要素で調整しております。当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した免除規定は以下のとおりであります。
・リース
IFRS第1号では、初度適用企業は、契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、移行日時点で存在する事実と状況に基づいて、契約にリースが含まれているかを判断しております。
(2) 調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりであります。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しております。
2020年8月4日(IFRS移行日)現在の資本に対する調整
2021年3月31日(直近の日本基準の連結財務諸表作成日)現在の資本に対する調整
資本に対する調整に関する注記
① 収益認識に対する調整
日本基準では、商品販売について、出荷した時点で収益として認識しておりましたが、IFRSでは、履行義務を充足した時点、すなわち、顧客に商品を引渡した時点の収益として認識しております。また、収益の認識時点の修正に伴い、対応する売上原価の計上時期も、出荷時から引渡時に変更しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
また、日本基準においては、当社の顧客がその対価の支払手段としてクレジットカード等を指定した場合の債権については、顧客と異なる第3者への債権としてその他の資産に表示しておりましたが、IFRSでは顧客との契約において発生した債権であることから、営業債権として表示しております。
② 棚卸資産に対する調整
日本基準で計上していた棚卸資産のうち、梱包・運送資材やカタログ等について、IFRSでは、棚卸資産の要件を満たさないため、計上を取り消しております。また、①収益認識に対する調整に伴い、対応する棚卸資産も調整しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
③ 将来の資金調達にかかる費用に対する調整
日本基準では、将来の資金調達に関する費用について支出時の費用としておりましたが、IFRSでは、対応する資金調達が行われた時点において、当該資金調達額の当初認識額からの控除項目として処理します。そのため、当該資金調達が行われるまで、当該支出額を繰り延べております。
④ 固定資産の廃棄費用に関する調整
日本基準では、賃借契約に関連する退去時の原状回復義務について、差入保証金のうち、回収が見込めないと認められる金額について、退去までの入居期間に渡って償却し、差入保証金から減額しておりましたが、IFRSでは、廃棄費用を見積り、有形固定資産及び引当金に計上しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑤ のれんに対する調整
当社が取得した(旧)株式会社ハルメクホールディングスより受け入れた資産及び負債の金額が、日本基準とIFRSにおいて異なることから、これらの資産・負債の認識額の差について、日本基準で認識した「のれん」の金額を修正しております。また、のれんについて20年で償却した費用を計上しておりましたが、IFRSでは償却を行わず、年に一度又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを行うこととしております。
⑥ 使用権資産及びリース負債の認識及び使用権資産の減損
日本基準ではオペレーティング・リースについて賃貸借処理を適用しておりましたが、IFRSでは短期リース及び少額リースを除くすべてのリース契約について使用権資産及びリース負債を認識しております。また、IFRS移行日において、減損テストを実施し、一部の使用権資産について減損を認識しております。
⑦ 販売時に顧客に付与したクーポンに対する調整
日本基準では、顧客に対して付与した将来の当社製品を割安に購入するためのクーポンについて、クーポンを使用して商品を購入した時点の売上から控除しておりましたが、IFRSでは、クーポンを付与した取引の対価を、引き渡した商品と将来のクーポンの利用による当社の履行義務に配分し、将来のクーポンの利用による当社の履行義務に配分した金額を繰り延べております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑧ 償還条項付優先株式に対する調整
日本基準で純資産として認識していた償還条項付優先株式については、IFRSでは金融負債として認識しております。また、日本基準では、償還条項付優先株式の発行に係る付随費用について、支出時の費用としておりましたが、IFRSでは当初認識額から控除し、以降、償還金額との差額については、実効金利法による償却原価で測定しております。
また、日本基準では、償還条項付優先株式への優先配当額について、その支払義務が確定した時点の負債として認識しますが、IFRSでは金融費用として認識し、時の経過に応じて負債認識しております。
⑨ 未払有給休暇に関する債務の認識
日本基準では会計処理をしていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは「その他の流動負債」として負債計上しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑩ 借入金の調整
日本基準では、借入に係る付随費用について、支出時の費用としておりましたが、IFRSでは借入金の当初認識額から控除し、以降、償還金額との差額については、実効金利法による償却原価で測定しております。
⑪ 繰延税金の調整
日本基準からIFRSへの調整に伴い、一時差異が発生したことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の調整を行っております。
なお、当該調整のうち、移行日における(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものについては、のれんの調整としております。
⑫ 利益剰余金に対する調整
前連結会計年度(自 2020年8月4日 至 2021年3月31日)(直近の日本基準の連結財務諸表作成年度)に係る損益及び包括利益に対する調整
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
① 売上収益に係る調整
日本基準では、商品販売について、出荷時の収益として計上しておりましたが、IFRSでは、顧客に商品を引渡した時点の収益として計上しております。また、収益の認識時点の修正に伴い、対応する売上原価の計上時期も、出荷時から引渡時に変更しております。
② のれんの計上額の調整
日本基準では、のれんについて償却を行っておりましたが、IFRSでは非償却であるため、既償却額を修正しております。
③ 資本付随費用に対する調整
日本基準では、資本付随費用について支出時の費用としておりましたが、IFRSでは、対応する資本取引が行われた時点において資本取引として処理します。そのため、当該資本付随費用に対応する資本取引が行われるまで、支出額を繰り延べております。
④ 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」、「営業外費用」、「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは金融関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し、それ以外の項目については「その他の収益」、「その他の費用」に表示しております。
⑤ 償還条項付優先株式に係る優先配当見込額額に対する調整
償還条項付優先株式に係る優先配当見込額については、日本基準では、株主総会による決議時に純資産から減少させる処理を行いますが、IFRSでは、時の経過に応じて費用処理し、金融費用として計上しております。
⑥ リース取引に対する調整
日本基準では所有権移転外ファイナンス・リース及びオペレーティング・リースについて賃貸借に準じた処理を適用しておりましたが、IFRSでは短期リース及び少額リースを除くすべてのリース契約について使用権資産及びリース負債を認識しております。なお、一部の使用権資産については、IFRS移行日において、減損処理を行っております。また、認識されたリース負債に係る利息について、金融費用として計上されております。
⑦ 法人所得税費用
日本基準からIFRSへの調整に伴い、一時差異が発生したことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の調整を行っております。
前連結会計年度(自 2020年8月4日 至 2021年3月31日)(直近の日本基準の連結財務諸表作成年度)に係るキャッシュ・フローに対する調整
① 日本基準では、オペレーティング・リース取引に係るリース料の支払いについて、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に区分しておりましたが、IFRSでは「リース負債の返済による支出」として「財務活動によるキャッシュ・フロー」に区分しております。この影響により、IFRSでは、日本基準における場合と比較して、営業キャッシュ・フローによる収入が235百万円増加し、財務キャッシュ・フローによる支出が235百万円増加しております。
当社グループは、当連結会計年度からIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しております。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2021年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は2020年8月4日であります。
(1) IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下「初度適用企業」という。)に対して、原則として、IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めております。ただし、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(以下「IFRS第1号」という。)では、IFRSで要求される基準の一部について強制的に免除規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用するものを定めております。これらの規定の適用に基づく影響は、IFRS移行日において利益剰余金、又はその他の資本の構成要素で調整しております。当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した免除規定は以下のとおりであります。
・リース
IFRS第1号では、初度適用企業は、契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、移行日時点で存在する事実と状況に基づいて、契約にリースが含まれているかを判断しております。
(2) 調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりであります。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しております。
2020年8月4日(IFRS移行日)現在の資本に対する調整
日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||||
資産の部 | 資産 | |||||||||||
流動資産 | 流動資産 | |||||||||||
現金及び預金 | 1,619 | 1,619 | 現金及び現金同等物 | |||||||||
売掛金 | 745 | 730 | △38 | 1,438 | ① | 営業債権 | ||||||
たな卸資産 | 1,134 | 6 | 1,141 | ①,② | 棚卸資産 | |||||||
未収還付法人税等 | 11 | 11 | 未収法人所得税 | |||||||||
その他 | 883 | △731 | 1 | 154 | ① | その他の流動資産 | ||||||
流動資産合計 | 4,394 | △0 | △29 | 4,364 | 流動資産合計 | |||||||
固定資産 | 非流動資産 | |||||||||||
有形固定資産 | 93 | 39 | 132 | ④ | 有形固定資産 | |||||||
無形固定資産 | 6,032 | 6,032 | 無形資産 | |||||||||
のれん | 4,098 | 353 | 4,452 | ④,⑤⑦,⑨⑪ | のれん | |||||||
2,147 | 2,147 | ⑥ | 使用権資産 | |||||||||
繰延税金資産 | 329 | △120 | 208 | ⑪ | 繰延税金資産 | |||||||
投資その他の資産 | 154 | △153 | 0 | その他の非流動資産 | ||||||||
153 | 38 | 192 | ④ | その他の金融資産 | ||||||||
固定資産合計 | 10,708 | ― | 2,458 | 13,166 | 非流動資産合計 | |||||||
資産合計 | 15,103 | △0 | 2,428 | 17,531 | 資産合計 |
日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||||
負債及び資本 | ||||||||||||
負債の部 | 負債 | |||||||||||
流動負債 | 流動負債 | |||||||||||
買掛金 | 1,984 | 922 | 2,906 | 営業債務及びその他の債務 | ||||||||
未払金 | 922 | △922 | ||||||||||
351 | 351 | ⑥ | リース負債 | |||||||||
契約負債 | 1,645 | 0 | 17 | 1,662 | ⑦ | 契約負債 | ||||||
未払法人税等 | 207 | 207 | 未払法人所得税 | |||||||||
一年以内返済予定の長期借入金 | 402 | 402 | 借入金 | |||||||||
996 | 996 | ⑧ | 償還条項付優先株式 | |||||||||
その他 | 372 | △1 | 116 | 487 | ⑨ | その他の流動負債 | ||||||
流動負債合計 | 5,534 | △0 | 1,481 | 7,015 | 流動負債合計 | |||||||
固定負債 | 非流動負債 | |||||||||||
長期借入金 | 5,931 | △176 | 5,755 | ⑩ | 借入金 | |||||||
2,131 | 2,131 | ⑥ | リース負債 | |||||||||
3 | 76 | 80 | ④ | 引当金 | ||||||||
繰延税金負債 | 2,018 | △203 | 1,814 | ⑪ | 繰延税金負債 | |||||||
その他 | 7 | △3 | 3 | その他の金融負債 | ||||||||
固定負債合計 | 7,956 | ― | 1,829 | 9,785 | 非流動負債合計 | |||||||
負債合計 | 13,490 | △0 | 3,311 | 16,800 | 負債合計 | |||||||
純資産の部 | 資本 | |||||||||||
資本金 | 766 | △500 | 266 | ⑧ | 資本金 | |||||||
資本剰余金 | 1,033 | △501 | 532 | ⑧ | 資本剰余金 | |||||||
利益剰余金 | △190 | 118 | △71 | ⑫ | 利益剰余金 | |||||||
新株予約権 | 3 | 3 | その他の資本の構成要素 | |||||||||
1,613 | ― | △882 | 730 | 親会社の所有者に帰属する持分合計 | ||||||||
非支配株主持分 | △0 | ― | ― | △0 | 非支配持分 | |||||||
純資産合計 | 1,613 | ― | △882 | 730 | 資本合計 | |||||||
負債純資産合計 | 15,103 | △0 | 2,428 | 17,531 | 負債及び資本合計 |
2021年3月31日(直近の日本基準の連結財務諸表作成日)現在の資本に対する調整
日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||||
資産の部 | 資産 | |||||||||||
流動資産 | 流動資産 | |||||||||||
現金及び預金 | 1,835 | 1,835 | 現金及び現金同等物 | |||||||||
受取手形及び売掛金 | 862 | 458 | △61 | 1,260 | ① | 営業債権 | ||||||
たな卸資産 | 1,425 | 17 | 1,442 | ①,② | 棚卸資産 | |||||||
未収還付法人税等 | 6 | 6 | 未収法人所得税 | |||||||||
その他 | 686 | △458 | 79 | 306 | ①,③ | その他の流動資産 | ||||||
流動資産合計 | 4,816 | ― | 35 | 4,851 | 流動資産合計 | |||||||
固定資産 | 非流動資産 | |||||||||||
有形固定資産 | 135 | 36 | 171 | ④ | 有形固定資産 | |||||||
無形固定資産 | 5,943 | △45 | 5,897 | 無形資産 | ||||||||
のれん | 3,830 | 621 | 4,452 | ⑤ | のれん | |||||||
2,005 | 2,005 | ⑥ | 使用権資産 | |||||||||
繰延税金資産 | 350 | △163 | 187 | ⑪ | 繰延税金資産 | |||||||
投資その他の資産 | 175 | △129 | 45 | その他の非流動資産 | ||||||||
175 | 42 | 217 | ④ | その他の金融資産 | ||||||||
固定資産合計 | 10,434 | ― | 2,542 | 12,977 | 非流動資産合計 | |||||||
資産合計 | 15,251 | ― | 2,577 | 17,828 | 資産合計 |
日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||||
負債及び資本 | ||||||||||||
負債の部 | 負債 | |||||||||||
流動負債 | 流動負債 | |||||||||||
買掛金 | 1,702 | 1,174 | 2,877 | 営業債務及びその他の債務 | ||||||||
未払金 | 1,174 | △1,174 | ||||||||||
349 | 349 | ⑥ | リース負債 | |||||||||
未払法人税等 | 260 | 260 | 未払法人所得税 | |||||||||
一年以内返済予定の 長期借入金 | 402 | 402 | 借入金 | |||||||||
996 | 996 | ⑧ | 償還条項付優先株式 | |||||||||
契約負債 | 1,865 | 1,865 | 契約負債 | |||||||||
その他 | 595 | 157 | 753 | ⑨ | その他の流動負債 | |||||||
流動負債合計 | 6,001 | ― | 1,503 | 7,505 | 流動負債合計 | |||||||
固定負債 | 非流動負債 | |||||||||||
長期借入金 | 5,730 | △150 | 5,579 | ⑩ | 借入金 | |||||||
1,915 | 1,915 | ⑥ | リース負債 | |||||||||
5 | 78 | 83 | ④ | 引当金 | ||||||||
繰延税金負債 | 1,938 | △224 | 1,713 | ⑪ | 繰延税金負債 | |||||||
その他 | 6 | △5 | 1 | その他の金融負債 | ||||||||
固定負債合計 | 7,674 | ― | 1,618 | 9,292 | 非流動負債合計 | |||||||
負債合計 | 13,676 | ― | 3,122 | 16,798 | 負債合計 | |||||||
純資産の部 | 資本 | |||||||||||
資本金 | 766 | △500 | 266 | ⑧ | 資本金 | |||||||
資本剰余金 | 1,033 | △499 | 534 | ⑧ | 資本剰余金 | |||||||
利益剰余金 | △224 | 454 | 229 | ⑫ | 利益剰余金 | |||||||
1,575 | △544 | 1,030 | 親会社の所有者に帰属する持分合計 | |||||||||
非支配株主持分 | △0 | ― | ― | △0 | 非支配持分 | |||||||
純資産合計 | 1,574 | ― | △544 | 1,030 | 資本合計 | |||||||
負債純資産合計 | 15,251 | ― | 2,577 | 17,828 | 負債及び資本合計 |
資本に対する調整に関する注記
① 収益認識に対する調整
日本基準では、商品販売について、出荷した時点で収益として認識しておりましたが、IFRSでは、履行義務を充足した時点、すなわち、顧客に商品を引渡した時点の収益として認識しております。また、収益の認識時点の修正に伴い、対応する売上原価の計上時期も、出荷時から引渡時に変更しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
また、日本基準においては、当社の顧客がその対価の支払手段としてクレジットカード等を指定した場合の債権については、顧客と異なる第3者への債権としてその他の資産に表示しておりましたが、IFRSでは顧客との契約において発生した債権であることから、営業債権として表示しております。
② 棚卸資産に対する調整
日本基準で計上していた棚卸資産のうち、梱包・運送資材やカタログ等について、IFRSでは、棚卸資産の要件を満たさないため、計上を取り消しております。また、①収益認識に対する調整に伴い、対応する棚卸資産も調整しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
③ 将来の資金調達にかかる費用に対する調整
日本基準では、将来の資金調達に関する費用について支出時の費用としておりましたが、IFRSでは、対応する資金調達が行われた時点において、当該資金調達額の当初認識額からの控除項目として処理します。そのため、当該資金調達が行われるまで、当該支出額を繰り延べております。
④ 固定資産の廃棄費用に関する調整
日本基準では、賃借契約に関連する退去時の原状回復義務について、差入保証金のうち、回収が見込めないと認められる金額について、退去までの入居期間に渡って償却し、差入保証金から減額しておりましたが、IFRSでは、廃棄費用を見積り、有形固定資産及び引当金に計上しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑤ のれんに対する調整
当社が取得した(旧)株式会社ハルメクホールディングスより受け入れた資産及び負債の金額が、日本基準とIFRSにおいて異なることから、これらの資産・負債の認識額の差について、日本基準で認識した「のれん」の金額を修正しております。また、のれんについて20年で償却した費用を計上しておりましたが、IFRSでは償却を行わず、年に一度又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを行うこととしております。
⑥ 使用権資産及びリース負債の認識及び使用権資産の減損
日本基準ではオペレーティング・リースについて賃貸借処理を適用しておりましたが、IFRSでは短期リース及び少額リースを除くすべてのリース契約について使用権資産及びリース負債を認識しております。また、IFRS移行日において、減損テストを実施し、一部の使用権資産について減損を認識しております。
⑦ 販売時に顧客に付与したクーポンに対する調整
日本基準では、顧客に対して付与した将来の当社製品を割安に購入するためのクーポンについて、クーポンを使用して商品を購入した時点の売上から控除しておりましたが、IFRSでは、クーポンを付与した取引の対価を、引き渡した商品と将来のクーポンの利用による当社の履行義務に配分し、将来のクーポンの利用による当社の履行義務に配分した金額を繰り延べております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑧ 償還条項付優先株式に対する調整
日本基準で純資産として認識していた償還条項付優先株式については、IFRSでは金融負債として認識しております。また、日本基準では、償還条項付優先株式の発行に係る付随費用について、支出時の費用としておりましたが、IFRSでは当初認識額から控除し、以降、償還金額との差額については、実効金利法による償却原価で測定しております。
また、日本基準では、償還条項付優先株式への優先配当額について、その支払義務が確定した時点の負債として認識しますが、IFRSでは金融費用として認識し、時の経過に応じて負債認識しております。
⑨ 未払有給休暇に関する債務の認識
日本基準では会計処理をしていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは「その他の流動負債」として負債計上しております。
なお、当該調整は、移行日においては、(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものであり、のれんの調整としております。
⑩ 借入金の調整
日本基準では、借入に係る付随費用について、支出時の費用としておりましたが、IFRSでは借入金の当初認識額から控除し、以降、償還金額との差額については、実効金利法による償却原価で測定しております。
⑪ 繰延税金の調整
日本基準からIFRSへの調整に伴い、一時差異が発生したことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の調整を行っております。
なお、当該調整のうち、移行日における(旧)株式会社ハルメクホールディングスに関連して発生したものについては、のれんの調整としております。
⑫ 利益剰余金に対する調整
移行日 (2020年8月4日) | 前連結会計年度 (2021年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
①収益認識に対する調整 | ― | △13 | |
②棚卸資産に対する調整 | ― | 0 | |
③資本付随費用に対する調整 | ― | 78 | |
④固定資産の廃棄費用に関する調整 | ― | △1 | |
⑤のれんに対する調整 | ― | 268 | |
⑥使用権資産及びリース負債の認識並びに使用権資産の減損 | ― | 75 | |
⑦販売時に顧客に付与したクーポンに対する調整 | ― | 17 | |
⑧償還条項付優先株式に対する調整 | 3 | △29 | |
⑨未払有給休暇に関する債務の認識 | ― | △7 | |
⑩借入金の調整 | 176 | 150 | |
その他 | 1 | △0 | |
小計 | 180 | 538 | |
⑪繰延税金の調整 | △62 | △83 | |
合計 | 118 | 454 |
前連結会計年度(自 2020年8月4日 至 2021年3月31日)(直近の日本基準の連結財務諸表作成年度)に係る損益及び包括利益に対する調整
日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||||
売上高 | 15,112 | ― | △23 | 15,135 | ① | 売上収益 | ||||||
売上原価 | 6,729 | ― | 39 | 6,769 | ① | 売上原価 | ||||||
売上総利益 | 8,382 | ― | 16 | 8,365 | 売上総利益 | |||||||
販売費及び一般管理費 | 8,220 | ― | △446 | 7,774 | ②,③ | 販売費及び一般管理費 | ||||||
43 | △2 | 41 | ④ | その他の収益 | ||||||||
31 | ― | 31 | ④ | その他の費用 | ||||||||
営業利益 | 161 | 11 | 427 | 601 | 営業利益 | |||||||
営業外収益 | 39 | △39 | ― | 0 | ④ | 金融収益 | ||||||
営業外費用 | 51 | △1 | 76 | 127 | ④,⑤ ⑥ | 金融費用 | ||||||
特別利益 | 3 | △3 | ― | ― | ④ | |||||||
特別損失 | 30 | △30 | ― | ― | ④ | |||||||
税金等調整前当期純利益 | 123 | ― | 351 | 474 | 税引前利益 | |||||||
法人税等合計 | 157 | ― | 14 | 172 | ⑦ | 法人所得税費用 | ||||||
非支配株主損失 | 0 | △0 | 0 | 0 | ||||||||
当期純利益(△損失) | △34 | 0 | 336 | 301 | 当期利益 | |||||||
包括利益 | △34 | 0 | 336 | 301 | 当期包括利益 |
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
① 売上収益に係る調整
日本基準では、商品販売について、出荷時の収益として計上しておりましたが、IFRSでは、顧客に商品を引渡した時点の収益として計上しております。また、収益の認識時点の修正に伴い、対応する売上原価の計上時期も、出荷時から引渡時に変更しております。
② のれんの計上額の調整
日本基準では、のれんについて償却を行っておりましたが、IFRSでは非償却であるため、既償却額を修正しております。
③ 資本付随費用に対する調整
日本基準では、資本付随費用について支出時の費用としておりましたが、IFRSでは、対応する資本取引が行われた時点において資本取引として処理します。そのため、当該資本付随費用に対応する資本取引が行われるまで、支出額を繰り延べております。
④ 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」、「営業外費用」、「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは金融関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し、それ以外の項目については「その他の収益」、「その他の費用」に表示しております。
⑤ 償還条項付優先株式に係る優先配当見込額額に対する調整
償還条項付優先株式に係る優先配当見込額については、日本基準では、株主総会による決議時に純資産から減少させる処理を行いますが、IFRSでは、時の経過に応じて費用処理し、金融費用として計上しております。
⑥ リース取引に対する調整
日本基準では所有権移転外ファイナンス・リース及びオペレーティング・リースについて賃貸借に準じた処理を適用しておりましたが、IFRSでは短期リース及び少額リースを除くすべてのリース契約について使用権資産及びリース負債を認識しております。なお、一部の使用権資産については、IFRS移行日において、減損処理を行っております。また、認識されたリース負債に係る利息について、金融費用として計上されております。
⑦ 法人所得税費用
日本基準からIFRSへの調整に伴い、一時差異が発生したことに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の調整を行っております。
前連結会計年度(自 2020年8月4日 至 2021年3月31日)(直近の日本基準の連結財務諸表作成年度)に係るキャッシュ・フローに対する調整
① 日本基準では、オペレーティング・リース取引に係るリース料の支払いについて、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に区分しておりましたが、IFRSでは「リース負債の返済による支出」として「財務活動によるキャッシュ・フロー」に区分しております。この影響により、IFRSでは、日本基準における場合と比較して、営業キャッシュ・フローによる収入が235百万円増加し、財務キャッシュ・フローによる支出が235百万円増加しております。