有価証券報告書-第6期(2023/11/01-2024/10/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年11月1日~2024年10月31日)における日本経済は、円安による物価上昇の影響などから一部景気に足踏みがみられたものの、雇用や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復が続きました。当社グループが技術者を派遣する建設業界についても、公共投資の底堅い推移と民間設備投資の持ち直しの動きがみられたことから、需要は堅調に推移しました。他方、2024年9月現在の建設従事者(採掘含む)の有効求人倍率は5.20倍(2024年10月29日厚生労働省発表)と採用環境は厳しさを増しており、加えて建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用されたことから、当業界における人手不足の問題はより深刻化しています。そのため、技術者派遣に対するニーズは今後更に高まっていくと想定されます。
このような環境の下、当社グループの中核事業会社であるワールドコーポレーションでは顧客企業からの強い需要に応えるため、「技術者の採用強化」「営業体制の強化」「技術者のキャリアデザイン支援」の取り組みを推進しました。
■技術者の採用強化
顧客からの技術者需要に対応するため、採用費を積極的に投下するとともに、採用プロセスの改善に取り組んだ結果、新卒・中途未経験者の採用数が伸長しました。採用プロセスの改善を引き続き行いつつ、ダイレクトリクルーティングや自社採用メディアを通じた採用活動を強化することで、技術者の確保と採用効率の改善に努めてまいります。
■営業体制の強化
技術者の契約単価の改善に努めつつ、既存顧客に加えて新規・休眠顧客への積極的な営業活動を推進し、案件の受注を進めました。他方、女性技術者などの派遣先を安定的に確保することができず、稼働率については目標数値を下回る結果となりました。引き続き、幅広い派遣案件の確保に向けて営業活動を強化することで、多様な技術者の活用を推進してまいります。
■技術者のキャリアデザイン支援
技術者が継続的に成長できる体制の構築を目指し、キャリアデザイン支援制度「ゼロプロ成長サイクル」を2024年5月に掲げ、プログラムの一環として資格手当の改定(2024年11月~)と試験対策講座の新設(2024年7月~)を開始しました。引き続き、「ゼロプロ成長サイクル」の取り組みを強化し、未経験技術者の業務上での課題やキャリア相談ができる環境整備を推進することで、技術者の活躍を支援してまいります。
これらの取り組みに加えて、ITエンジニアの派遣事業を展開する株式会社ATJCでは、引き続き、研修内容の充実を図るとともに、システム開発における上流工程案件の受注獲得に向けて営業活動を強化しました。
以上の結果、建設・ITソリューション事業ともに技術者の在籍人数と稼働人数が伸長したことに加え、技術者の契約単価も上昇したことから、当期の連結売上収益は21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。営業利益は、営業や採用スタッフの増員による人件費増加などにより販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果が大きく、3,110,968千円(同26.0%増)となりました。税引前当期利益は3,059,596千円(同23.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(同25.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(建設ソリューション事業)
建設技術者派遣を展開する株式会社ワールドコーポレーションの当連結会計年度末の在籍技術者数は3,239人(前連結会計年度末比543人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は94.2%(前連結会計年度比2.0pt減少)となりました。また、技術者のチャージアップの取り組みが奏功し、当連結会計年度の月次平均契約単価は510千円(同23千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は19,347,007千円(前連結会計年度比20.6%増)、セグメント利益は2,607,379千円(同15.8%増)となりました。
(ITソリューション事業)
ITエンジニアの派遣を展開する株式会社ATJCの当連結会計年度末の在籍技術者数は404人(前連結会計年度末比40人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は93.9%(前連結会計年度比1.0pt改善)となりました。また、当連結会計年度の月次平均契約単価は514千円(同15千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は2,294,169千円(前連結会計年度比17.4%増)、セグメント利益は147,898千円(同30.5%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の流動資産合計は、7,926,570千円(前連結会計年度末比865,880千円増加)であります。これは主に、営業債権が437,850千円増加、現金及び現金同等物が433,615千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は15,690,901千円(同246,524千円増加)であります。これは主に、使用権資産が239,762千円増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は、23,617,471千円(同1,112,404千円増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債合計は、6,516,941千円(前連結会計年度末比229,497千円増加)であります。これは主に、その他の流動負債が216,742千円増加したことによるものであります。非流動負債合計は、3,659,880千円(同380,527千円減少)であります。これは主に、リース負債が223,443千円増加した一方で、借入金が714,284千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、10,176,821千円(同151,030千円減少)となりました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は、13,440,650千円(前連結会計年度末比1,263,435千円増加)であります。その主な内訳は、剰余金の配当があった一方で親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により、利益剰余金が1,112,174千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、4,516,838千円(前連結会計年度末比433,615千円増加)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、2,310,147千円(前連結会計年度は2,314,011千円の収入)となりました。これは主に法人所得税の支払額915,292千円があった一方で、税引前当期利益3,059,596千円が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、6,375千円(前連結会計年度は22,053千円の収入)となりました。これは主に、その他の金融資産の取得による支出15,188千円や有形固定資産の取得による支出14,075千円があった一方で、その他の金融資産の回収による収入23,170千円や貸付金の回収による収入10,202千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1,870,155千円(前連結会計年度は536,633千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,228,863千円や長期借入金の返済による支出714,284千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a. 売上収益
売上収益は、21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 売上原価、売上総利益
売上原価は、主に売上規模拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により15,668,025千円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は5,940,617千円(前連結会計年度比14.9%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費につきましては、主に、株式報酬費用が減少した一方で、事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により2,845,984千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は3,110,968千円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。
d. 金融収益・金融費用、税引前利益
金融収益につきましては、主に保険積立金解約による収益の計上により910千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により52,282千円となりました。この結果、当連結会計年度の税引前当期利益は3,059,596千円(前連結会計年度比23.6%増)となりました。
e.親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用871,714千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(前連結会計年度比25.6%増)となりました。
当社グループの財政状態の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、経理財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社グループの主な運転資金需要は、派遣技術者の人件費等であり、設備投資資金としては、営業拠点投資や情報システム投資等であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本としております。今後は、借入金の総額を減少させつつも、資金需要の必要性に応じて柔軟に対応し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。
④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」に記載のとおり、当社は売上収益及び営業利益を重視するとともに、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
当連結会計年度においては、売上収益21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)、営業利益3,110,968千円(同26.0%増)となりました。また、当連結会計年度における株式会社ワールドコーポレーションの主要なKPIは、在籍人数3,239人(同20.1%増)、稼働人数2,817人(同19.8%増)、採用者数1,805人(同15.8%増)、退職者数1,284人(同14.1%増)、退職率29.1%(同1.1%減)、稼働率(研修中の従業員を除く)94.2%(同2.0%減)、一人あたり契約単価510千円(同4.8%増)となりました。
前連結会計年度から引き続き、建設業界は人手不足が継続し、技術者人材を派遣する当社グループの役割は大きく、技術者人材の採用・教育の強化に取り組み、在籍人数、稼働人数は順調に拡大し、各種KPIは堅調に推移しており、当連結会計年度における増収増益に寄与しております。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA、調整後EBITDA、調整後営業利益を重要な経営指標として認識しており、過去3期間の各指標の推移は以下のとおりであります。
(注) 1. 当社は2019年5月27日の設立後、決算期を4月末から10月末に変更したため、当社の2020年10月期は2020年5月1日から2020年10月31日までの6ヶ月間となっております。2020年10月期(LTM)は、2019年11月1日から2020年10月31日までの12ヶ月を一連結会計年度と仮定して計算した数値(未監査)であり、2020年10月期(6ヶ月間)の実績とは異なります。
2. 2020年10月期(LTM)は、当社(旧AP64)によるワールドコーポレーション株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト、2021年10月期は、当社によるATJC株式取得、職人の職業紹介関連事業譲受、オフィス・アークス株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト等を、それぞれ一時費用として調整しております。なお、2022年10月期以降、一時費用が不存在のため調整はありません。
3. 2020年10月期(LTM)は日本基準、2021年10月期以降は国際会計基準に基づく数値であるため、これらの有意な比較を可能とする観点から、2020年10月期(LTM)の調整後営業利益については、営業利益に対して一時費用(注2)のほかのれん償却費を足し戻して算出しております。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年11月1日~2024年10月31日)における日本経済は、円安による物価上昇の影響などから一部景気に足踏みがみられたものの、雇用や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復が続きました。当社グループが技術者を派遣する建設業界についても、公共投資の底堅い推移と民間設備投資の持ち直しの動きがみられたことから、需要は堅調に推移しました。他方、2024年9月現在の建設従事者(採掘含む)の有効求人倍率は5.20倍(2024年10月29日厚生労働省発表)と採用環境は厳しさを増しており、加えて建設業界への時間外労働の上限規制が2024年4月に適用されたことから、当業界における人手不足の問題はより深刻化しています。そのため、技術者派遣に対するニーズは今後更に高まっていくと想定されます。
このような環境の下、当社グループの中核事業会社であるワールドコーポレーションでは顧客企業からの強い需要に応えるため、「技術者の採用強化」「営業体制の強化」「技術者のキャリアデザイン支援」の取り組みを推進しました。
■技術者の採用強化
顧客からの技術者需要に対応するため、採用費を積極的に投下するとともに、採用プロセスの改善に取り組んだ結果、新卒・中途未経験者の採用数が伸長しました。採用プロセスの改善を引き続き行いつつ、ダイレクトリクルーティングや自社採用メディアを通じた採用活動を強化することで、技術者の確保と採用効率の改善に努めてまいります。
■営業体制の強化
技術者の契約単価の改善に努めつつ、既存顧客に加えて新規・休眠顧客への積極的な営業活動を推進し、案件の受注を進めました。他方、女性技術者などの派遣先を安定的に確保することができず、稼働率については目標数値を下回る結果となりました。引き続き、幅広い派遣案件の確保に向けて営業活動を強化することで、多様な技術者の活用を推進してまいります。
■技術者のキャリアデザイン支援
技術者が継続的に成長できる体制の構築を目指し、キャリアデザイン支援制度「ゼロプロ成長サイクル」を2024年5月に掲げ、プログラムの一環として資格手当の改定(2024年11月~)と試験対策講座の新設(2024年7月~)を開始しました。引き続き、「ゼロプロ成長サイクル」の取り組みを強化し、未経験技術者の業務上での課題やキャリア相談ができる環境整備を推進することで、技術者の活躍を支援してまいります。
これらの取り組みに加えて、ITエンジニアの派遣事業を展開する株式会社ATJCでは、引き続き、研修内容の充実を図るとともに、システム開発における上流工程案件の受注獲得に向けて営業活動を強化しました。
以上の結果、建設・ITソリューション事業ともに技術者の在籍人数と稼働人数が伸長したことに加え、技術者の契約単価も上昇したことから、当期の連結売上収益は21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。営業利益は、営業や採用スタッフの増員による人件費増加などにより販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果が大きく、3,110,968千円(同26.0%増)となりました。税引前当期利益は3,059,596千円(同23.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(同25.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(建設ソリューション事業)
建設技術者派遣を展開する株式会社ワールドコーポレーションの当連結会計年度末の在籍技術者数は3,239人(前連結会計年度末比543人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は94.2%(前連結会計年度比2.0pt減少)となりました。また、技術者のチャージアップの取り組みが奏功し、当連結会計年度の月次平均契約単価は510千円(同23千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は19,347,007千円(前連結会計年度比20.6%増)、セグメント利益は2,607,379千円(同15.8%増)となりました。
(ITソリューション事業)
ITエンジニアの派遣を展開する株式会社ATJCの当連結会計年度末の在籍技術者数は404人(前連結会計年度末比40人増加)、当連結会計年度の平均稼働率は93.9%(前連結会計年度比1.0pt改善)となりました。また、当連結会計年度の月次平均契約単価は514千円(同15千円増加)となりました。
以上の結果、同事業の売上収益は2,294,169千円(前連結会計年度比17.4%増)、セグメント利益は147,898千円(同30.5%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の流動資産合計は、7,926,570千円(前連結会計年度末比865,880千円増加)であります。これは主に、営業債権が437,850千円増加、現金及び現金同等物が433,615千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は15,690,901千円(同246,524千円増加)であります。これは主に、使用権資産が239,762千円増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は、23,617,471千円(同1,112,404千円増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債合計は、6,516,941千円(前連結会計年度末比229,497千円増加)であります。これは主に、その他の流動負債が216,742千円増加したことによるものであります。非流動負債合計は、3,659,880千円(同380,527千円減少)であります。これは主に、リース負債が223,443千円増加した一方で、借入金が714,284千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、10,176,821千円(同151,030千円減少)となりました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は、13,440,650千円(前連結会計年度末比1,263,435千円増加)であります。その主な内訳は、剰余金の配当があった一方で親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により、利益剰余金が1,112,174千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、4,516,838千円(前連結会計年度末比433,615千円増加)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、2,310,147千円(前連結会計年度は2,314,011千円の収入)となりました。これは主に法人所得税の支払額915,292千円があった一方で、税引前当期利益3,059,596千円が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、6,375千円(前連結会計年度は22,053千円の収入)となりました。これは主に、その他の金融資産の取得による支出15,188千円や有形固定資産の取得による支出14,075千円があった一方で、その他の金融資産の回収による収入23,170千円や貸付金の回収による収入10,202千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1,870,155千円(前連結会計年度は536,633千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,228,863千円や長期借入金の返済による支出714,284千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 建設ソリューション事業 | 19,347,007 | 20.6 |
| ITソリューション事業 | 2,261,635 | 16.0 |
| 合計 | 21,608,643 | 20.1 |
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a. 売上収益
売上収益は、21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 売上原価、売上総利益
売上原価は、主に売上規模拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により15,668,025千円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は5,940,617千円(前連結会計年度比14.9%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費につきましては、主に、株式報酬費用が減少した一方で、事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により2,845,984千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は3,110,968千円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。
d. 金融収益・金融費用、税引前利益
金融収益につきましては、主に保険積立金解約による収益の計上により910千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により52,282千円となりました。この結果、当連結会計年度の税引前当期利益は3,059,596千円(前連結会計年度比23.6%増)となりました。
e.親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用871,714千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,187,881千円(前連結会計年度比25.6%増)となりました。
当社グループの財政状態の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、経理財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社グループの主な運転資金需要は、派遣技術者の人件費等であり、設備投資資金としては、営業拠点投資や情報システム投資等であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本としております。今後は、借入金の総額を減少させつつも、資金需要の必要性に応じて柔軟に対応し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。
④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」に記載のとおり、当社は売上収益及び営業利益を重視するとともに、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
当連結会計年度においては、売上収益21,608,643千円(前連結会計年度比20.1%増)、営業利益3,110,968千円(同26.0%増)となりました。また、当連結会計年度における株式会社ワールドコーポレーションの主要なKPIは、在籍人数3,239人(同20.1%増)、稼働人数2,817人(同19.8%増)、採用者数1,805人(同15.8%増)、退職者数1,284人(同14.1%増)、退職率29.1%(同1.1%減)、稼働率(研修中の従業員を除く)94.2%(同2.0%減)、一人あたり契約単価510千円(同4.8%増)となりました。
前連結会計年度から引き続き、建設業界は人手不足が継続し、技術者人材を派遣する当社グループの役割は大きく、技術者人材の採用・教育の強化に取り組み、在籍人数、稼働人数は順調に拡大し、各種KPIは堅調に推移しており、当連結会計年度における増収増益に寄与しております。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA、調整後EBITDA、調整後営業利益を重要な経営指標として認識しており、過去3期間の各指標の推移は以下のとおりであります。
| (単位:千円) | |||||
| 日本基準 | 国際会計基準 | ||||
| 第2期 | 第3期 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | |
| 2020年10月期(LTM)(注)1 | 2021年10月期 | 2022年10月期 | 2023年10月期 | 2024年10月期 | |
| 売上収益 | 10,328,694 | 12,125,351 | 14,540,628 | 17,994,881 | 21,608,643 |
| 営業利益 | △60,003 | 1,758,271 | 2,039,645 | 2,469,161 | 3,110,968 |
| + 減価償却費及びその他償却費 | 534,442 | 229,321 | 237,782 | 244,626 | 261,372 |
| + のれん償却費 | 833,389 | - | - | - | - |
| EBITDA | 1,307,828 | 1,987,593 | 2,277,428 | 2,713,788 | 3,372,341 |
| (調整額) | |||||
| + 支払報酬料(注)2 | 453,033 | 49,328 | - | - | - |
| 調整後EBITDA | 1,760,862 | 2,036,921 | 2,277,428 | 2,713,788 | 3,372,341 |
| 営業利益 | △60,003 | 1,758,271 | 2,039,645 | 2,469,161 | 3,110,968 |
| (調整額) | |||||
| + 支払報酬料(注)2 | 453,033 | 49,328 | - | - | - |
| + 無形資産償却費(注)2 | 490,000 | 13,000 | - | - | - |
| + のれん償却費 | 833,389 | - | - | - | - |
| 調整後営業利益(注)3 | 1,716,419 | 1,820,599 | 2,039,645 | 2,469,161 | 3,110,968 |
(注) 1. 当社は2019年5月27日の設立後、決算期を4月末から10月末に変更したため、当社の2020年10月期は2020年5月1日から2020年10月31日までの6ヶ月間となっております。2020年10月期(LTM)は、2019年11月1日から2020年10月31日までの12ヶ月を一連結会計年度と仮定して計算した数値(未監査)であり、2020年10月期(6ヶ月間)の実績とは異なります。
2. 2020年10月期(LTM)は、当社(旧AP64)によるワールドコーポレーション株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト、2021年10月期は、当社によるATJC株式取得、職人の職業紹介関連事業譲受、オフィス・アークス株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト等を、それぞれ一時費用として調整しております。なお、2022年10月期以降、一時費用が不存在のため調整はありません。
3. 2020年10月期(LTM)は日本基準、2021年10月期以降は国際会計基準に基づく数値であるため、これらの有意な比較を可能とする観点から、2020年10月期(LTM)の調整後営業利益については、営業利益に対して一時費用(注2)のほかのれん償却費を足し戻して算出しております。