有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2023/06/23 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
158項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
(経営方針)
当社グループは、人が人らしく生きるために「楽しさ」は不可欠と考え、「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspiration(アスピレーション:大志)を掲げております。そしてその実現のため、グローバルにエンターテイメントのネットワークを構築し、世の中に流通する「楽しさの総量」を増やすことを目指しております。
(経営戦略)
当社グループでは成長戦略の柱として、M&Aを通じた「連続的な非連続な成長」を定めています。世界一のエンターテイメント企業を目指す当社グループにおいて、M&Aは、経営資源の獲得や事業成長、新規事業参入を早急に実現することができるため、非常に有効な手段として位置付けております。そしてその推進体制として、エンターテイメント企業経営、ファイナンス及びM&A、テクノロジーの3領域における経験豊富なチームを編成することで、M&Aの円滑かつ効果的な実行を実現してまいります。また、M&A後の統合プロセスであるPMI(Post Merger Integration)についても、3領域のチームのナレッジや過去のM&A等の実績から蓄積されたノウハウを活用することで、グループ内でのシナジーを創出し、グループ全体の事業成長を加速させていきます。この成長戦略のもと、今後は既存事業のさらなる規模拡大と新規事業の獲得を積極的に推進し、事業領域を拡大していく方針であります。
(2)経営環境
(アミューズメント施設運営)
アミューズメント施設運営市場の市場規模は、2014年度以降成長を継続しており、新型コロナウイルスの影響を受ける前の2019年度においては約5,400億円程度まで拡大いたしました。とりわけその牽引役となっているのがプライズゲームであり、2014年度から2019年度の5年間で約1.7倍にまで成長しました(資料1)。2020年度及び2021年度は、新型コロナウイルス流行の影響による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出に伴う、業界各社の店舗の一時的な閉鎖や時間短縮営業や、その他の政府による人流抑制施策等により、市場規模は減少を余儀なくされました。しかしながら、そのような環境下であった2021年度においてもなお、プライズゲーム売上高は新型コロナウイルスの影響を受ける前の2019年度の同売上高を上回り、業界過去16年での最高の売上を更新いたしました(一般社団法人日本アミューズメント産業協会が発刊する「アミューズメント産業界の実態調査」による)。さらに、直近年度の2022年度は業界データが未だ集計されておりませんが、当社完全子会社である株式会社GENDA GiGO Entertainmentの2022年度実績においては、プライズゲーム以外のゲームも含めた月次の売上高合計が、10月以降毎月連続で新型コロナウイルスの影響を受ける前の水準を上回る実績となりました(2019年10月から2020年1月の月次の売上高合計との比較)。また、これは当社のみならず、類似の情報を公開している業界主力他社でも同様のトレンドとなっており、足元では業界全体として市場規模が拡大に転じていることが考えられます。このプライズゲーム人気の背景には、以下の3つの要因があるものと考察しております。
1点目は、ここ数年の日本アニメ消費の増加です(資料2,3)。スマートフォン利用者の増加とインターネットの動画配信サービスの拡大が融合し、世界中いつでもどこでも何度でも、好きな時間に好きな動画コンテンツを視聴できる環境が整い、大人気タイトルからニッチなアニメに至るまで、日本アニメの視聴量が全世界的に急増しました。翻って、アミューズメント施設におけるプライズゲームの景品には、アニメのIPを用いたフィギュアやぬいぐるみ等の商品や限定品がリアルな場で多数取り揃えられております。IPのファンが、アニメをリアルな場で体感するという観点から、その景品を目当てに来店していることが考えられます。
2点目は、中古市場サービスの発展にともなって、獲得した景品が不要になったら売却できるという選択肢ができたため、プライズゲームへ挑戦する心理的ハードルが下がったものと考えられます。
3点目は、獲得した景品の写真をSNSに掲載することで世界中のフォロワーからの反応が得られるため、景品獲得の興奮や感動が来店後も継続する環境ができるようになったものと考えております。
当社グループでは、これら3点の外部環境の変化がプライズゲーム売上の増加に寄与しているものと推察しております。新型コロナウイルスの感染拡大等、他の要素による市場全体への影響もあるものの、アミューズメント施設運営市場は日本アニメブームを背景に、今後も継続的な成長ポテンシャルを有する市場であると認識しております。
(資料1)アミューズメント施設の種類別売上
(出所:一般社団法人日本アミューズメント産業協会「アミューズメント産業界の実態調査」(2023年6月9日発刊)より当社にて作成)
0202010_001.png(資料2)国内アニメの配信市場規模
(出所:電通メディアイノベーションラボ「情報メディア白書」(2023年2月28日発刊)P98より当社にて作成)
0202010_002.png(資料3)海外における日本アニメの市場規模
(出所:電通メディアイノベーションラボ「情報メディア白書」(2023年2月28日発刊)P98より当社にて作成)
0202010_003.png(注)海外日本アニメ市場は、日本動画協会が行っている独自調査による海外展開状況をもとにユーザー支出額を推定したもの。
(オンラインクレーンゲーム運営)
オンラインクレーンゲームは、2013年頃から登場した新しいゲームです。「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」及び風俗営業等に関する各自治体の条例の適用外であるため24時間営業が可能なこと、また、新型コロナウイルス感染症拡大による巣ごもり需要を背景に、各社が参入している状況です。参入障壁は低いものの、魅力的な景品の仕入れや、お客様が使いやすく安定した動作をするアプリの開発/保守/運用といった設備投資、及びお客様への配送料負担や24時間稼働に耐えうる人件費といったコストが嵩むビジネスであるため、安定的な黒字経営は相応に難しい事業であると認識しております。
(アミューズメントマシンレンタル)
アミューズメント施設運営業界には、中小規模のアミューズメント施設運営企業が200社以上存在します(2022年4月時点において「帝国データバンク」のデータベース上で、本社所在地が日本国内にあり、事業に「その他の遊技場」を含み、かつ「パチンコホール」を含まず、最新期売上高を100百万円以上有する企業)が、アミューズメントマシン自体が比較的高価であるため、その購入ができない場合があります。それらの企業に対して、アミューズメントマシンのレンタル機会を提供することで、アミューズメント施設運営企業は本来導入できる見込みのなかったマシンを取り揃えることができ、より魅力的な施設にすることが可能です。このビジネスモデルでは、保有するマシンが常時稼働できるよう普遍的な人気のあるマシンを目利きして保有することが肝要です。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、アミューズメント施設の運営を中心としたエンターテイメント領域での事業を推進しており、以下の主要課題に取り組んでまいります。
① 安定したキャッシュ・フローの確保
当社グループの成長戦略の軸の一つであるM&Aを実施するためには、安定的なキャッシュ・フローが必要であります。合理化した店舗運営や徹底した経営管理によってキャッシュ・フローの管理を行うとともに、新規の投資を行う際は投資委員会にてその費用対効果を十分に検討したうえで実行してまいります。
② M&A
当社グループは、エンターテイメント業界においてM&Aや資本提携等の手法を用いて企業価値を高めていくことを成長戦略の柱に据えております。そのためには、潜在的なシナジーを有する対象会社のソーシング及びエクゼキューション、並びに株式価値向上を企図した規律ある資金調達を行うことが必要です。当社グループは、エンターテイメント業界において幅広い人脈や豊富な知見を有する経営陣、M&A及びファイナンスに関して豊富な経験を有する役職員、及びDXやテクノロジー精通したエンジニアチームを擁しており、これらに対応してまいります。
③ 海外展開の強化
当社グループは、国内だけでなく、今後より一層の成長が見込まれる海外市場に当社グループのサービスを提供していく必要があると考えております。現在は米国、中国及び台湾への展開を実施しておりますが、今後は成長が見込める他の地域への進出も検討してまいります。
④ 人材・組織の強化
当社グループは、今後さらなる事業拡大を推進するにあたって、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると考えております。とりわけ公正で透明な事業推進のため、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化を図ってまいります。
⑤ 顧客の嗜好・動向の把握
これまでアミューズメント施設の運営において、顧客の属性、動向等顧客行動の把握は限定的な範囲に留まっておりました。今後は自社の顧客向けアプリケーションとの紐づけを実施し、これまで把握できていなかった顧客行動をつぶさに関知することにより、一層お客様のニーズに応えるサービスを提供することを検討してまいります。
⑥ 財務上の課題
当社グループは27社の金融機関から借入及びリースを行っておりますが、営業活動による安定的なキャッシュ・フローを源泉として強固な財務基盤を築いているため、現時点において優先的に対処すべき財務上の課題はございません。しかしながら、今後当社の成長戦略であるM&Aを実施した際、一時的に有利子負債が増加する可能性があるため、営業活動による安定したキャッシュ・フローの確保に加え、金融機関との一層の関係強化や資金調達の多様化により、財務体質の更なる強化に努めてまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。