訂正有価証券届出書(新規公開時)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は1,489,110千円となり、前事業年度末に比べて60,158千円増加しました。これは主に当事業年度における事業活動に伴い現金及び預金が67,859千円、売上高の増加により契約資産が57,953千円増加した一方で、入金により売掛金が67,248千円減少したことによるものです。また、固定資産合計は39,997千円となり、前事業年度末に比べて19,586千円減少しました。これは主に繰延税金資産が11,086千円減少、有形固定資産が減価償却等により7,012千円減少したことによるものであります。この結果、資産合計は1,529,107千円となり、前事業年度末に比べ40,571千円増加しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は122,538千円となり、前事業年度末に比べて6,833千円増加しました。この主な要因は、システム利用料の増加により未払金が8,357千円、給料手当等の人件費の増加により未払費用が7,212千円、売上高の増加により契約負債が7,449千円増加した一方で、決済により買掛金が8,328千円、未払消費税等が7,474千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は38,000千円となり、前事業年度末に比べて36,000千円減少しました。これは長期借入金の返済によるものであります。この結果、負債合計は160,538千円となり、前事業年度末に比べて29,166千円減少しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,368,569千円となり、前事業年度末に比べて69,738千円増加しました。これは当期純利益の計上に伴い、利益剰余金が69,738千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は89.5%(前事業年度末は87.3%)となりました。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
(資産)
当中間会計期間における流動資産合計は1,506,548千円となり、前事業年度末に比べて17,437千円増加しました。これは主に売上高の増加により売掛金及び契約資産が58,404千円増加した一方で、現金及び預金が35,818千円減少したことによるものです。また、固定資産合計は51,676千円となり、前事業年度末に比べて11,679千円増加しました。これは主に繰延税金資産が24,363千円増加、有形固定資産が減価償却等により1,514千円減少、本社オフィスに係る賃借契約の一部を解約したことによる敷金が11,026千円減少したことによるものであります。この結果、資産合計は1,558,224千円となり、前事業年度末に比べ29,117千円増加しました。
(負債)
当中間会計期間における流動負債合計は150,694千円となり、前事業年度末に比べて28,156千円増加しました。この主な要因は、外注加工費の増加により買掛金が28,404千円、給料手当等の人件費の増加により未払費用が7,429千円、売上高の増加により契約負債が1,262千円増加した一方で、一年以内返済長期借入が6,000千円、未払法人税等が1,997千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は0千円となり、前事業年度末に比べて38,000千円減少しました。これは長期借入金の一括返済によるものであります。この結果、負債合計は150,694千円となり、前事業年度末に比べて9,843千円減少しました。
(純資産)
当中間会計期間における純資産合計は1,407,530千円となり、前事業年度末に比べて38,961千円増加しました。これは中間純利益の計上に伴い、利益剰余金が38,961千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は90.3%(前事業年度末は89.5%)となりました。
② 経営成績の状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
AIプロダクト事業では、音声解析技術とAIを組み合わせ、AIによる自動応答・テキスト化ができる“音声認識・自然言語解析処理システム”を活用して、業務効率化や工数削減といった企業が抱える諸課題に対応するためのプロダクトを提供しております。当事業年度は、「ZMEETING」においては、声の特徴から話者を指定する話者識別機能をはじめとする新機能追加による新規顧客獲得の推進をいたしました。また、事業会社と共同で、生成AIを活用した「次世代型コンタクトセンタープロジェクト」の取組みを開始しました。異音検知プロダクト「FAST-D」では、機械やモノ、生物の動作音を解析し、音量や周波数といった対象データの特徴を表す数値データ(特徴量)を算出することを可能とし、複数のアルゴリズムを用いて、複数の特徴量を分析し異常(外れ値、異常値)を判断するモデルを開発し、事業会社と共同でインフラメンテナンス領域でのFAST-Dを活用したDX化の取り組みに関する実証実験を開始しております。また、建設業界向けに空調関連設備事業を行う事業会社と、施設管理業務や設備保全業界へのDX化を推進するために、「FAST-Dモニタリングエディション」の販売に関する協業を行っております。設備保全の現場では、機器等の不具合を人間が微小な異音を聞き分けながら確認しており、その大半は熟練技術者の経験を必要としておりますが、一方で熟練技術者の高齢化や、入職者の減少など、設備保全業務や故障発生時の切り分け、保守対応に関連する人材不足が深刻な社会課題となっております。「FAST-D」により機械や設備が発する音をAIで分析し異常を検知することで、故障時の早期対応や部品交換時期の見極めに代表されるような予防保守や予知保全を行っております。このように今後人材不足が深刻化するインフラメンテナンス市場及び設備保全市場での当社製品によるDX化需要獲得のための取り組みを進めております。
AIソリューション事業では、顧客のDX推進等の課題解決をトータルに支援するAI開発・コンサルティングをおこなっており、当事業年度は、DX関連と、データ分析関連のコンサルティングおよび実際の開発を中心に活動を行いました。
これらの結果、当事業年度の売上高は801,196千円と前年同期と比べ74,021千円(10.2%増)の増収、営業利益は83,475千円と前年同期と比べ4,752千円(5.4%減)の減益、経常利益は87,098千円と前年同期と比べ58,686千円(40.3%減)の減益、当期純利益は69,738千円と前年同期と比べ100,685千円(59.1%減)の減益となりました。
なお、当社は「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
2024年の日本経済はこのところ足踏みもみられるが緩やかな回復基調が続いており、日本銀行では長らく続いたマイナス金利政策を解除するなど日本経済の正常化に向けた動きがみられます。一方で、ロシアやウクライナ等の海外情勢の緊迫化や、世界経済と日本の金利差等の要因から1ドルが160円を付けるなど金融資本市場の急激な変動に十分注視する必要がある経済動向となっております。
このような経済環境の中で、当社は、「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を経営理念に掲げ、産総研技術移転ベンチャー称号の獲得を契機に、「音」に着目したAIの研究・開発を行い、その成果を社会実装していくことを目指してまいりました。また、社名の由来ともなっているHuman Machine Communicationの実現により、新しい社会を自ら創造することを企業課題としております。
当社では『AI×音』サイエンス事業として、AI音声認識プロダクト「Voice Contact」や、AI音声自動応答プロダクト「Terry」、AI議事録プロダクト「ZMEETING」、異音検知プロダクト「FAST-D」等の自社開発製品・サービスの提供、販売事業自社製品を提供するAIプロダクト事業とAIプロダクト事業で培った技術や知見を活用し、顧客のDX推進や生成AI活用等の課題解決をトータルに支援する、AIソリューション事業を行っております。
AIプロダクト事業については、比較的規模の大きいコールセンター向けにVoice ContactやTerryの導入が進みました。また、Voice Contactに生成AIを組み合わせて業務自動化や業務改善につながる機能開発も実施しております。また、FAST-Dにおいては、インフラの設備監視領域で複数の取組みを開始しております。また、外から確認することが難しいパイプ内の状況監視への活用も進めております。
AIソリューション事業については、AIプロダクト開発・提供を行う中で培ってきた、AI活用の知見と、データ分析手法を強みとして、顧客の課題に合わせたAI開発やコンサルティングを提供しております。当中間会計期間は、主にDXを中心とした前期からの継続案件を実施しております。また、生成AI活用のためのコンサルティングや開発案件が増加しております。
これらの結果、当中間会計期間の売上高は446,826千円、営業利益22,752千円、経常利益20,415千円、中間純利益38,961千円となりました。
なお、当社は「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度に比べて67,859千円増加し、1,306,702千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、103,862千円の資金収入(前期は121,749千円の資金収入)となりました。その要因は、税引前当期純利益84,323千円、売掛金の回収等による売上債権の減少額67,248千円、減価償却費9,879千円による資金増加、売上高の増加による契約資産の増加額57,953千円による資金減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2千円の資金支出(前期は869千円の資金支出)となりました。その要因は、敷金の差入による支出2千円の資金減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、36,000千円の資金支出(前期は5,920千円の資金支出)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出36,000千円の資金減少によるものです。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度に比べて35,818千円減少し、1,270,883千円となりました。当中間会計期間末における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,845千円の資金支出となりました。その要因は、税引前中間純利益16,099千円、売掛金の回収等による売上債権及び契約資産の増加額58,404千円、減価償却費1,592千円による資金増加、外注加工費の増加による仕入債務の増加額28,404千円による資金減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、11,026千円の資金収入となりました。その要因は、敷金・保証金の返還による収入11,026千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、44,000千円の資金支出となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出44,000千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社は、「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別に記載しておりませんので、サービス区分別に記載しております。
a 生産実績
当社は、生産活動を行なっておりませんので、該当事項はありません。
b 受注実績
当事業年度における受注実績は、次の通りであります。
c 販売実績
第12期事業年度及び第13期中間会計期間における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりです。
(注) 最近2事業年度及び第13期中間会計期間の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、実際の結果と異なる可能性もありますのでご留意ください。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(b)経営成績の分析
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は801,196千円(前年同期比10.2%増)となり、前事業年度と比較して74,021千円の増収となりました。これはAIプロダクトとAIソリューションともに売上が順調に推移したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は386,739千円(前年同期比10.4%増)となりました。これは主にAWSに対するサーバ費用の増加、開発人員の外注費の増加によるものになります。この結果、売上総利益は414,456千円(前年同期比10.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は330,981千円(前年同期比14.7%増)となりました。これは主に人員採用に伴う人件費の増加、監査報酬の増加によるものになります。この結果、営業利益は83,475千円(前年同期比5.4%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は主に助成金収入と受取補償金の発生により5,203千円(前年同期比91.3%減)となりました。営業外費用は主に支払利息の計上により1,581千円(前年同期比32.5%減)となりました。この結果、経常利益は87,098千円(前年同期比40.3%減)となりました。
(特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度における特別損失は、本社ビルの一部フロア退去決定に伴う中途解約に係る違約金の発生により2,775千円(前年同期166千円)となりました。この結果、税引前当期純利益は84,323千円(前年同期比42.1%減)となりました。
(当期純利益)
法人税等調整額を含む法人税等合計14,585千円を計上したことにより、当事業年度における当期純利益は69,738千円(前年同期比59.1%減)となりました。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
(売上高)
当中間会計期間における売上高は446,826千円となりました。これはAIプロダクトとAIソリューションともに売上が順調に推移したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当中間会計期間における売上原価は246,476千円、売上総利益は200,350千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当中間会計期間における販売費及び一般管理費は177,597千円、営業利益は22,752千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当中間会計期間における営業外収益は主に助成金収入の発生により295千円となりました。営業外費用は主に上場関連費用の発生により2,631千円となりました。この結果、経常利益は20,415千円となりました。
(特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度における特別損失は、主に本社ビルの一部フロア退去に伴う事務所移転費用の発生により4,316千円となりました。この結果、税引前当期純利益は16,099千円となりました。
(中間純利益)
当中間会計期間における中間純利益は38,961千円となりました。これは法人税等調整額を含む法人税等合計22,861千円を計上したことによるものであります。
(c)経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、景気動向や市場環境の変化、法的規制、同業他社、人材等の様々なリスク要因があると認識しております。詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりとなります。
資本政策につきましては、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体制の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主への利益還元を考慮し、実施していくこととしております。
当社の資金需要の主なものは、人材採用及び人件費、外注加工費、システム利用料等に係る運転資金であります。
当社は必要になった資金について、主に内部留保と営業活動によるキャッシュ・フローから支出し、必要に応じて借入金による資金調達を行っております。借入金の残高は44,000千円となっております。
以上により、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,306,702千円となっております。当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は1,489,110千円となり、前事業年度末に比べて60,158千円増加しました。これは主に当事業年度における事業活動に伴い現金及び預金が67,859千円、売上高の増加により契約資産が57,953千円増加した一方で、入金により売掛金が67,248千円減少したことによるものです。また、固定資産合計は39,997千円となり、前事業年度末に比べて19,586千円減少しました。これは主に繰延税金資産が11,086千円減少、有形固定資産が減価償却等により7,012千円減少したことによるものであります。この結果、資産合計は1,529,107千円となり、前事業年度末に比べ40,571千円増加しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は122,538千円となり、前事業年度末に比べて6,833千円増加しました。この主な要因は、システム利用料の増加により未払金が8,357千円、給料手当等の人件費の増加により未払費用が7,212千円、売上高の増加により契約負債が7,449千円増加した一方で、決済により買掛金が8,328千円、未払消費税等が7,474千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は38,000千円となり、前事業年度末に比べて36,000千円減少しました。これは長期借入金の返済によるものであります。この結果、負債合計は160,538千円となり、前事業年度末に比べて29,166千円減少しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,368,569千円となり、前事業年度末に比べて69,738千円増加しました。これは当期純利益の計上に伴い、利益剰余金が69,738千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は89.5%(前事業年度末は87.3%)となりました。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
(資産)
当中間会計期間における流動資産合計は1,506,548千円となり、前事業年度末に比べて17,437千円増加しました。これは主に売上高の増加により売掛金及び契約資産が58,404千円増加した一方で、現金及び預金が35,818千円減少したことによるものです。また、固定資産合計は51,676千円となり、前事業年度末に比べて11,679千円増加しました。これは主に繰延税金資産が24,363千円増加、有形固定資産が減価償却等により1,514千円減少、本社オフィスに係る賃借契約の一部を解約したことによる敷金が11,026千円減少したことによるものであります。この結果、資産合計は1,558,224千円となり、前事業年度末に比べ29,117千円増加しました。
(負債)
当中間会計期間における流動負債合計は150,694千円となり、前事業年度末に比べて28,156千円増加しました。この主な要因は、外注加工費の増加により買掛金が28,404千円、給料手当等の人件費の増加により未払費用が7,429千円、売上高の増加により契約負債が1,262千円増加した一方で、一年以内返済長期借入が6,000千円、未払法人税等が1,997千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は0千円となり、前事業年度末に比べて38,000千円減少しました。これは長期借入金の一括返済によるものであります。この結果、負債合計は150,694千円となり、前事業年度末に比べて9,843千円減少しました。
(純資産)
当中間会計期間における純資産合計は1,407,530千円となり、前事業年度末に比べて38,961千円増加しました。これは中間純利益の計上に伴い、利益剰余金が38,961千円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は90.3%(前事業年度末は89.5%)となりました。
② 経営成績の状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
AIプロダクト事業では、音声解析技術とAIを組み合わせ、AIによる自動応答・テキスト化ができる“音声認識・自然言語解析処理システム”を活用して、業務効率化や工数削減といった企業が抱える諸課題に対応するためのプロダクトを提供しております。当事業年度は、「ZMEETING」においては、声の特徴から話者を指定する話者識別機能をはじめとする新機能追加による新規顧客獲得の推進をいたしました。また、事業会社と共同で、生成AIを活用した「次世代型コンタクトセンタープロジェクト」の取組みを開始しました。異音検知プロダクト「FAST-D」では、機械やモノ、生物の動作音を解析し、音量や周波数といった対象データの特徴を表す数値データ(特徴量)を算出することを可能とし、複数のアルゴリズムを用いて、複数の特徴量を分析し異常(外れ値、異常値)を判断するモデルを開発し、事業会社と共同でインフラメンテナンス領域でのFAST-Dを活用したDX化の取り組みに関する実証実験を開始しております。また、建設業界向けに空調関連設備事業を行う事業会社と、施設管理業務や設備保全業界へのDX化を推進するために、「FAST-Dモニタリングエディション」の販売に関する協業を行っております。設備保全の現場では、機器等の不具合を人間が微小な異音を聞き分けながら確認しており、その大半は熟練技術者の経験を必要としておりますが、一方で熟練技術者の高齢化や、入職者の減少など、設備保全業務や故障発生時の切り分け、保守対応に関連する人材不足が深刻な社会課題となっております。「FAST-D」により機械や設備が発する音をAIで分析し異常を検知することで、故障時の早期対応や部品交換時期の見極めに代表されるような予防保守や予知保全を行っております。このように今後人材不足が深刻化するインフラメンテナンス市場及び設備保全市場での当社製品によるDX化需要獲得のための取り組みを進めております。
AIソリューション事業では、顧客のDX推進等の課題解決をトータルに支援するAI開発・コンサルティングをおこなっており、当事業年度は、DX関連と、データ分析関連のコンサルティングおよび実際の開発を中心に活動を行いました。
これらの結果、当事業年度の売上高は801,196千円と前年同期と比べ74,021千円(10.2%増)の増収、営業利益は83,475千円と前年同期と比べ4,752千円(5.4%減)の減益、経常利益は87,098千円と前年同期と比べ58,686千円(40.3%減)の減益、当期純利益は69,738千円と前年同期と比べ100,685千円(59.1%減)の減益となりました。
なお、当社は「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
2024年の日本経済はこのところ足踏みもみられるが緩やかな回復基調が続いており、日本銀行では長らく続いたマイナス金利政策を解除するなど日本経済の正常化に向けた動きがみられます。一方で、ロシアやウクライナ等の海外情勢の緊迫化や、世界経済と日本の金利差等の要因から1ドルが160円を付けるなど金融資本市場の急激な変動に十分注視する必要がある経済動向となっております。
このような経済環境の中で、当社は、「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を経営理念に掲げ、産総研技術移転ベンチャー称号の獲得を契機に、「音」に着目したAIの研究・開発を行い、その成果を社会実装していくことを目指してまいりました。また、社名の由来ともなっているHuman Machine Communicationの実現により、新しい社会を自ら創造することを企業課題としております。
当社では『AI×音』サイエンス事業として、AI音声認識プロダクト「Voice Contact」や、AI音声自動応答プロダクト「Terry」、AI議事録プロダクト「ZMEETING」、異音検知プロダクト「FAST-D」等の自社開発製品・サービスの提供、販売事業自社製品を提供するAIプロダクト事業とAIプロダクト事業で培った技術や知見を活用し、顧客のDX推進や生成AI活用等の課題解決をトータルに支援する、AIソリューション事業を行っております。
AIプロダクト事業については、比較的規模の大きいコールセンター向けにVoice ContactやTerryの導入が進みました。また、Voice Contactに生成AIを組み合わせて業務自動化や業務改善につながる機能開発も実施しております。また、FAST-Dにおいては、インフラの設備監視領域で複数の取組みを開始しております。また、外から確認することが難しいパイプ内の状況監視への活用も進めております。
AIソリューション事業については、AIプロダクト開発・提供を行う中で培ってきた、AI活用の知見と、データ分析手法を強みとして、顧客の課題に合わせたAI開発やコンサルティングを提供しております。当中間会計期間は、主にDXを中心とした前期からの継続案件を実施しております。また、生成AI活用のためのコンサルティングや開発案件が増加しております。
これらの結果、当中間会計期間の売上高は446,826千円、営業利益22,752千円、経常利益20,415千円、中間純利益38,961千円となりました。
なお、当社は「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度に比べて67,859千円増加し、1,306,702千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、103,862千円の資金収入(前期は121,749千円の資金収入)となりました。その要因は、税引前当期純利益84,323千円、売掛金の回収等による売上債権の減少額67,248千円、減価償却費9,879千円による資金増加、売上高の増加による契約資産の増加額57,953千円による資金減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2千円の資金支出(前期は869千円の資金支出)となりました。その要因は、敷金の差入による支出2千円の資金減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、36,000千円の資金支出(前期は5,920千円の資金支出)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出36,000千円の資金減少によるものです。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度に比べて35,818千円減少し、1,270,883千円となりました。当中間会計期間末における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,845千円の資金支出となりました。その要因は、税引前中間純利益16,099千円、売掛金の回収等による売上債権及び契約資産の増加額58,404千円、減価償却費1,592千円による資金増加、外注加工費の増加による仕入債務の増加額28,404千円による資金減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、11,026千円の資金収入となりました。その要因は、敷金・保証金の返還による収入11,026千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、44,000千円の資金支出となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出44,000千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社は、「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントであるため、セグメント別に記載しておりませんので、サービス区分別に記載しております。
a 生産実績
当社は、生産活動を行なっておりませんので、該当事項はありません。
b 受注実績
当事業年度における受注実績は、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 「AI×音」サイエンス事業 | 879,216 | 25.2 | 162,481 | 92.4 |
| 合計 | 879,216 | 25.2 | 162,481 | 92.4 |
c 販売実績
第12期事業年度及び第13期中間会計期間における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりです。
| サービスの名称 | 第12期事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 第13期中間会計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年6月30日) | |
| 販売高(千円) | 前期比(%) | 販売高(千円) | |
| AIプロダクト | 557,173 | 112.5 | 303,586 |
| AIソリューション | 244,023 | 105.2 | 143,240 |
| 合計 | 801,196 | 110.2 | 446,826 |
(注) 最近2事業年度及び第13期中間会計期間の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 第11期事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 第12期事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 第13期中間会計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年6月30日) | |||
| 販売高 (千円) | 割合 (%) | 販売高 (千円) | 割合 (%) | 販売高 (千円) | 割合 (%) | |
| 株式会社FRACORA(旧株式会社協和) | 328,085 | 45.1 | 332,046 | 41.4 | - | - |
| 株式会社ベネッセコーポレーション | 89,458 | 12.3 | 79,862 | 10.0 | 73,579 | 16.5 |
| 株式会社ゼンリンデータコム | - | - | 30,225 | 3.8 | 71,740 | 16.1 |
| 株式会社TMJ | - | - | - | - | 64,804 | 14.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、実際の結果と異なる可能性もありますのでご留意ください。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(b)経営成績の分析
第12期事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は801,196千円(前年同期比10.2%増)となり、前事業年度と比較して74,021千円の増収となりました。これはAIプロダクトとAIソリューションともに売上が順調に推移したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は386,739千円(前年同期比10.4%増)となりました。これは主にAWSに対するサーバ費用の増加、開発人員の外注費の増加によるものになります。この結果、売上総利益は414,456千円(前年同期比10.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は330,981千円(前年同期比14.7%増)となりました。これは主に人員採用に伴う人件費の増加、監査報酬の増加によるものになります。この結果、営業利益は83,475千円(前年同期比5.4%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は主に助成金収入と受取補償金の発生により5,203千円(前年同期比91.3%減)となりました。営業外費用は主に支払利息の計上により1,581千円(前年同期比32.5%減)となりました。この結果、経常利益は87,098千円(前年同期比40.3%減)となりました。
(特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度における特別損失は、本社ビルの一部フロア退去決定に伴う中途解約に係る違約金の発生により2,775千円(前年同期166千円)となりました。この結果、税引前当期純利益は84,323千円(前年同期比42.1%減)となりました。
(当期純利益)
法人税等調整額を含む法人税等合計14,585千円を計上したことにより、当事業年度における当期純利益は69,738千円(前年同期比59.1%減)となりました。
第13期中間会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
(売上高)
当中間会計期間における売上高は446,826千円となりました。これはAIプロダクトとAIソリューションともに売上が順調に推移したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当中間会計期間における売上原価は246,476千円、売上総利益は200,350千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当中間会計期間における販売費及び一般管理費は177,597千円、営業利益は22,752千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当中間会計期間における営業外収益は主に助成金収入の発生により295千円となりました。営業外費用は主に上場関連費用の発生により2,631千円となりました。この結果、経常利益は20,415千円となりました。
(特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度における特別損失は、主に本社ビルの一部フロア退去に伴う事務所移転費用の発生により4,316千円となりました。この結果、税引前当期純利益は16,099千円となりました。
(中間純利益)
当中間会計期間における中間純利益は38,961千円となりました。これは法人税等調整額を含む法人税等合計22,861千円を計上したことによるものであります。
(c)経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、景気動向や市場環境の変化、法的規制、同業他社、人材等の様々なリスク要因があると認識しております。詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりとなります。
資本政策につきましては、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体制の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主への利益還元を考慮し、実施していくこととしております。
当社の資金需要の主なものは、人材採用及び人件費、外注加工費、システム利用料等に係る運転資金であります。
当社は必要になった資金について、主に内部留保と営業活動によるキャッシュ・フローから支出し、必要に応じて借入金による資金調達を行っております。借入金の残高は44,000千円となっております。
以上により、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,306,702千円となっております。当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。