有価証券届出書(新規公開時)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が緩和され、人流の拡大やインバウンド需要の回復などにより、経済活動は緩やかな回復基調が見られましたが、原材料・エネルギー価格の高騰や人件費の上昇に伴う物価上昇、円安の継続、世界的な金融引き締めによる経済の下振れリスクが継続し、引き続き先行きの不透明感が継続しています。
当社の主要顧客である旅行・航空・鉄道業界におきましては、事業環境がコロナ禍から回復基調にあり、かつ航空運賃を始めとする変動価格化(ダイナミック・プライス化)への対応やコロナ禍を受けたオンラインベースの販売ウエイトの上昇等を受け、高い投資意欲が見られています。MRO、福利厚生、製造業界等におきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX)が重要な課題として位置付けられており、企業価値の向上につながる取り組みとして投資が活発化しています。当社は顧客のビジネス変革に貢献するべく、検索技術基盤「Spook」をコア技術とするソリューション型サービスを提供し、また同サービスの提供による顧客課題の解決を通じて培った業界への知見・ノウハウを基に自社開発したSaaS型サービス「webコネクト」、「Masstery」を展開しています。
当社事業の重点領域である旅行・観光業界においては、MaaS(Mobility as a Service)時代においてより柔軟かつ機動的な対応を可能とする旅行商品造成・販売プラットフォームサービス「webコネクト」を展開しております。料金・在庫がダイナミックに変動する「宿泊素材」×「交通素材」×「着地素材」を組み合わせたパッケージ型の商品や単品商品の動的な商品造成・販売をスピーディーに実現する機能を備えており、売上高・顧客数を順調に伸ばしております。当事業年度においては、大手鉄道系旅行会社がwebコネクトを用いて、列車と宿泊施設等を自由に組み合わせて予約でき、また旅行中においてもプランのフレキシブルな変更を可能とするサービスの提供を開始しており、本案件を契機として他の旅行会社、他業種の事業会社からの引き合いも増加しております。また、一般社団法人日本旅行業協会が運営する「観光産業共通プラットフォーム」へのシステム基盤提供を開始しております。オンラインベースの販売ウエイトの高まり、ダイナミックプライス化の進展、パッケージツアーからダイナミックパッケージへの顧客ニーズの変化等を受け、鉄道・レンタカーなどに代表されるMaaS関連事業者の注目度は高く、当社が提供するサービスへのニーズは着実に高まっています。MRO、福利厚生、製造業界等に対しては、Spookを用いた検索サービスに加え、データ整備支援サービスの拡販を行っており、顧客数を順調に伸ばしております。
当事業年度の業績は、主にwebコネクトについて2023年2月期に開発が完了した大型案件にかかるサービス利用料収入が増加したこと、新規顧客に対し導入に向けた開発を行ったこと、一方で外注比率の高いインキュベーション開発を抑制したことにより売上高は1,946,946千円(前期比9.3%減)となりました。外注費の抑制、販売費及び一般管理費の支出が想定を下振れたこと等に伴い、営業利益は139,155千円(前期比36.0%増)、経常利益は140,334千円(前期比32.1%増)となりました。当期純利益は、前期に当社子会社であったボールドライト株式会社の株式を全数売却したことに伴い計上された特別利益68,540千円、ソフトウエア資産を減損処理したことにより発生した特別損失26,530千円等が剥落したことにより、99,086千円(前期対比23.8%減)となりました。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
当中間会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)におけるわが国経済は、インバウンド需要は引き続き堅調である一方、日銀の金融政策に係る懸念を受けた金融市場の不安定化、米国などの海外経済の先行き懸念及び大幅な為替変動、ウクライナや中東における地政学的リスクの高まり等もあり、先行き不透明な状況となっております。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業を展開し、膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤としたシステム開発やサービス提供、コンサルティングを行っております。
当社の事業は、データ検索における高速処理やデータマネジメント、データ利活用を通じて主に顧客企業のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)及びBtoB-EC(企業間電子商取引)の拡大をサポートし、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進させることであるため、当社事業の対象とする市場の規模はIT市場のなかでも特にDX分野の市場の伸びを受けて拡大するものと考えております。
また、当社の事業において重点領域と捉える旅行・観光業界向けサービスにつきましては、国内旅行市場がコロナ禍による低迷期から脱却し、2023年以降急回復を遂げています。観光庁が発表した旅行・観光消費動向調査によれば、2023年の国内旅行者数は前年比で約19%増加し、延べ4億9,000万人を超えております。政府の観光振興策、新しい旅行スタイルの普及、デジタル化の進展が相まって、旅行需要は高まり続けると考えられ、当社事業の追い風となると考えております。
当社は創業当時から検索テクノロジーの研究を重ね、データ検索を迅速かつ効率的に行うための技術基盤「Spook」を産み出しました。情報の全体像を俯瞰し、目的とする情報にストレスなくたどり着くための独自技術を磨き上げ、複雑なデータを扱う大手旅行会社の予約サイトや、膨大な商品の組み合わせを持つ専門商社のECサイトなど、様々な業界の企業に対して、デジタルビジネスを強化するための革新的な検索ソリューションを提供しています。
当社はかかるサービスの提供を通じ、顧客のビジネス変革や課題解決に貢献してきましたが、その過程で培った業界知見・ノウハウを基にSaaS型サービスを開発し、提供を進めています。当社事業の重点領域である旅行・観光業界においては、旅行商品造成・販売プラットフォーム「webコネクト」を展開しています。オンラインベースの販売ウエイトの高まり、ダイナミックプライス化の進展、パッケージツアーやダイナミックパッケージの顧客ニーズの変化などを追い風として、webコネクトの売上高・顧客数は大手・中堅旅行会社、鉄道事業者、会員制サービス事業者を中心に順調な伸びを見せています。
当社はwebコネクトを当面の成長ドライバーと位置付け、旅行商品のオンライン販売に求められる素材登録(造成)、検索、予約・販売管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイといった機能群をモジュール化し、必要な機能全般をインフラも含めてサービス提供するSaaS型のビジネスモデルを構築してきております。当中間会計期間においてもwebコネクトに対するニーズは強く、会員制サービス事業者を新たな顧客に加え、また大手旅行会社におけるシェアアップを進めております。
当中間会計期間の業績は、主にwebコネクトのサービス利用料収入が顧客数の積み上がりを受けて増加したことにより、売上高は1,064,340千円となりました。主に開発作業投入量の増加による売上総利益率の低下を受け、営業利益は80,065千円、経常利益は80,152千円となりました。中間純利益は52,825千円となりました。
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(資産)
当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて115,206千円増加し、1,626,440千円となりました。これは主に、前事業年度末には大型案件の検収があり売掛金残高が増加しておりましたが、回収に伴い314,460千円減少したためであります。その他、契約資産が36,522千円減少したものの、現金及び預金が438,544千円、ソフトウェア仮勘定が47,144千円増加したためであります。
(負債)
当事業年度末における総負債の残高は、前事業年度末に比べて16,119千円増加し、192,335千円となりました。これは主に、前期末の外注原価に対する買掛金が決済に伴い18,466千円減少したものの、未払金が10,417千円、前事業年度末が関係会社株式売却に伴う税額控除により未払法人税等の計上が少なかったため、未払法人税等が29,311千円増加したためであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて99,086千円増加し、1,434,105千円となりました。これは主に、利益剰余金が99,086千円増加したためであります。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
(資産)
当中間会計期間末における流動資産は1,386,698千円となり、前事業年度末に比べ77,333千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が減少したものの、売上高の増加に伴い売掛金及び契約資産が増加したためであります。固定資産は374,222千円となり、前事業年度末に比べ57,147千円増加いたしました。これは主にソフトウェア仮勘定が供用開始に伴い減少したものの、ソフトウェア、繰延税金資産が増加したためであります。この結果、総資産は1,760,920千円となり、前事業年度末に比べ134,480千円増加いたしました。
(負債)
当中間会計期間末における負債合計は273,990千円となり、前事業年度末に比べ81,654千円増加いたしました。これは主に年度末に支給される従業員の賞与引当金の引当に伴い増加したためであります。その他、買掛金、未払法人税等が増加したものの、未払金及び預り金が減少したためであります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産合計は1,486,930千円となり、前事業年度末に比べ52,825千円増加いたしました。これは主に繰越利益剰余金の増加によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ438,544千円増加し、当事業年度末には958,979千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、519,512千円(前年同期は249,576千円の資金の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上140,334千円(前年同期比7,849千円減少)、減価償却費の計上44,406千円(前年同期は54,469千円)、売上債権の減少額314,460千円(前年同期は売上債権の増加額126,965千円)、契約資産の減少額36,522千円(前年同期は契約資産の増加額192,672千円)及び仕入債務の減少額18,466千円(前年同期は仕入債務の増加額21,792千円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、80,967千円(前年同期は関係会社株式の売却124,523千円が主に影響し79,431千円の資金の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,851千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出14,850千円)、無形固定資産の取得による支出71,115千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出30,241千円)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ106,796千円減少し、852,183千円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動の結果使用した資金は、48,279千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上80,152千円、減価償却費の計上26,527千円、売上債権の増加額93,516千円、契約資産の増加額88,838千円及び仕入債務の増加額19,220千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動の結果使用した資金は、58,517千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5,830千円、無形固定資産の取得による支出52,687千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社では、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c 販売実績
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりませんが、第23期事業年度及び第24期中間会計期間の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.SaaS型サービスその他における前期比増(137.4%)は主に「Masstery」事業における月額費の増額によるものとなります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
a. 売上高
当事業年度の売上高は1,946,946千円(前期比9.3%減)となりました。2023年2月期に開発が完了した大型案件にかかるサービス利用料収入が増加したことを受け、webコネクトのサービス利用料が大幅増収となりましたが、外注比率の高いインキュベーション開発を抑制したことにより減収となりました。
b. 売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は894,215千円(前期比20.2%減)、売上総利益は1,052,730千円(前期比2.7%増)となりました。原価率の高いインキュベーション開発の剥落、webコネクトにかかる初期開発の原価率改善(低下)、等により売上総利益率は54.1%と前年度実績(47.8%)に比べ改善しております。
c. 販売費及び一般管理費、営業損益
当事業年度の販売費及び一般管理費は913,574千円(前期比1.0%減)、営業利益は139,155千円(前期比36.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は主に採用費が減少したことにより、前期対比で1.0%減少しております。上記に記載した売上総利益の増加に加え、販売費及び一般管理費が前期対比で減少したことを受け、営業利益は前期対比で36.0%の増加となりました。
d. 営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は1,178千円(前期比70.0%減)となり、結果経常利益は140,334千円(前期比32.1%増)となりました。前期に発生した商標にかかる受取補償金が剥落したこと等により、営業外収益が前年度対比70.0%減少しております。
e. 特別利益、特別損失及び当期純利益
当事業年度は特別利益は発生せず、特別損失は僅少であったこと、法人税、住民税及び事業税が38,493千円、法人税等調整額が2,755千円であったことを受け、当期純利益は99,086千円と前期対比23.8%減となりました。前期に当社子会社であったボールドライト株式会社の株式を全数売却したことに伴う特別利益68,540千円、ソフトウエア資産を減損処理したことにより発生した特別損失26,530千円等が剥落したことによるものです。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
a. 売上高
当中間会計期間の売上高は1,064,340千円となりました。主にwebコネクトのサービス利用料収入が顧客数の積み上がりを受けて増加したことによるものです。
b. 売上原価、売上総利益
当中間会計期間の売上原価は498,223千円、売上総利益は566,116千円となりました。前期に計上された高採算案件の剥落、開発量の多い案件の進行に伴い売上原価が増加し、売上総利益率は53.2%となっております。
c. 販売費及び一般管理費、営業損益
当中間会計期間の販売費及び一般管理費は486,051千円、営業利益は80,065千円となりました。販売費及び一般管理費は主に業務委託費、採用費が増加いたしました。結果、営業利益は80,065千円となっております。
d. 営業外収益、営業外費用、経常利益
当中間会計期間の営業外収益は87千円となり、結果経常利益は80,152千円となりました。営業外収益の増加は主に受取利息の増加によるものです。
e. 特別利益、特別損失及び中間純利益
当中間会計期間は特別利益は発生せず、特別損失は僅少であったこと、法人税、住民税及び事業税が54,819千円、法人税等調整額が27,492千円であり、実効税率に大きな変動はなかったことを受け、中間純利益は52,825千円となりました。
② 財政状態の分析
当社の財政状態の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社のキャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しております。手許現預金の水準については、過去1年程度の最大月間支出額の2か月分程度の6億円以上が適正であるとの考えのもとに管理しております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は958,979千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。
当社の資金需要のうち主なものは、人件費、外注費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、継続的なソフトウエア開発であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑤ 経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、当社は売上高、売上高営業利益率を重要な経営指標として設定するとともに、これらの目標達成実現のための重要なKPIとして当社の成長ドライバーであるwebコネクトの顧客数を設定しております。
各指標の推移は以下のとおりであります。

(注) 1.「webコネクト顧客数」は各期に売上が計上された顧客を累計したものとなります。なお、件数が減少している四半期については、開発終了のタイミングとサービス利用料請求開始のタイミングがずれたことによるものです。
2.旅行会社とは第1種ないしは第2種旅行業免許を持っている会社を指しております。
3.「大手旅行会社」とは令和6年5月31日に観光庁が発表した「2023年度(令和5年度)主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」における旅行取扱額(売上高)の上位10社を指しております。
4.「鉄道系旅行会社」とは鉄道を主業務とする会社の関係会社である旅行会社を指しております。
5.「中堅・中小旅行会社」とは大手旅行会社、鉄道系旅行会社以外の旅行会社を指しております。
6.「会員制サービス」とは福利厚生サービス等で宿泊施設等の予約サービスを会員に対して提供する会社を指しております。
第22期事業年度は売上高は予算対比上振れとなりましたが、主に外注費が予算を上回り、営業利益は予算比下振れとなりました。第23期事業年度は、売上高は前年度対比で減収となりましたが、対予算では上振れとなり、営業利益、売上高営業利益率は外注費を中心としたコストコントロールの強化が功を奏し、前事業年度対比、及び予算対比で改善しております。第24期中間会計期間については、主にwebコネクトの売上増加により売上高及び営業利益共に予算比上振れとなっております。webコネクト顧客数については第22期事業年度から第24期中間会計期間にかけて予算線または予算を上回る実績となっており、継続的に伸長しております。
当社は前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き各経営指標の改善に努めてまいります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や取引の状況等を勘案し合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.受注制作のソフトウェア開発に係る見積総原価
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る売上高及び受注損失引当金の算定に係る重要な見積りは見積総原価であり、その見積総原価における主要な仮定は、ソフトウェア開発の作業内容に伴い発生が見込まれるソフトウェア開発人員の工数及び外注費等が挙げられます。
総原価の見積りはソフトウェア開発の進行に応じて適時、適切に見直しを行いますが、契約ごとに個別性が高く、顧客からの要請の高度化・複雑化や開発段階でのシステム要件の変更、納期の変更等により、見積総原価が変動することがあります。翌事業年度以降、当該見積総原価の見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が緩和され、人流の拡大やインバウンド需要の回復などにより、経済活動は緩やかな回復基調が見られましたが、原材料・エネルギー価格の高騰や人件費の上昇に伴う物価上昇、円安の継続、世界的な金融引き締めによる経済の下振れリスクが継続し、引き続き先行きの不透明感が継続しています。
当社の主要顧客である旅行・航空・鉄道業界におきましては、事業環境がコロナ禍から回復基調にあり、かつ航空運賃を始めとする変動価格化(ダイナミック・プライス化)への対応やコロナ禍を受けたオンラインベースの販売ウエイトの上昇等を受け、高い投資意欲が見られています。MRO、福利厚生、製造業界等におきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX)が重要な課題として位置付けられており、企業価値の向上につながる取り組みとして投資が活発化しています。当社は顧客のビジネス変革に貢献するべく、検索技術基盤「Spook」をコア技術とするソリューション型サービスを提供し、また同サービスの提供による顧客課題の解決を通じて培った業界への知見・ノウハウを基に自社開発したSaaS型サービス「webコネクト」、「Masstery」を展開しています。
当社事業の重点領域である旅行・観光業界においては、MaaS(Mobility as a Service)時代においてより柔軟かつ機動的な対応を可能とする旅行商品造成・販売プラットフォームサービス「webコネクト」を展開しております。料金・在庫がダイナミックに変動する「宿泊素材」×「交通素材」×「着地素材」を組み合わせたパッケージ型の商品や単品商品の動的な商品造成・販売をスピーディーに実現する機能を備えており、売上高・顧客数を順調に伸ばしております。当事業年度においては、大手鉄道系旅行会社がwebコネクトを用いて、列車と宿泊施設等を自由に組み合わせて予約でき、また旅行中においてもプランのフレキシブルな変更を可能とするサービスの提供を開始しており、本案件を契機として他の旅行会社、他業種の事業会社からの引き合いも増加しております。また、一般社団法人日本旅行業協会が運営する「観光産業共通プラットフォーム」へのシステム基盤提供を開始しております。オンラインベースの販売ウエイトの高まり、ダイナミックプライス化の進展、パッケージツアーからダイナミックパッケージへの顧客ニーズの変化等を受け、鉄道・レンタカーなどに代表されるMaaS関連事業者の注目度は高く、当社が提供するサービスへのニーズは着実に高まっています。MRO、福利厚生、製造業界等に対しては、Spookを用いた検索サービスに加え、データ整備支援サービスの拡販を行っており、顧客数を順調に伸ばしております。
当事業年度の業績は、主にwebコネクトについて2023年2月期に開発が完了した大型案件にかかるサービス利用料収入が増加したこと、新規顧客に対し導入に向けた開発を行ったこと、一方で外注比率の高いインキュベーション開発を抑制したことにより売上高は1,946,946千円(前期比9.3%減)となりました。外注費の抑制、販売費及び一般管理費の支出が想定を下振れたこと等に伴い、営業利益は139,155千円(前期比36.0%増)、経常利益は140,334千円(前期比32.1%増)となりました。当期純利益は、前期に当社子会社であったボールドライト株式会社の株式を全数売却したことに伴い計上された特別利益68,540千円、ソフトウエア資産を減損処理したことにより発生した特別損失26,530千円等が剥落したことにより、99,086千円(前期対比23.8%減)となりました。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
当中間会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)におけるわが国経済は、インバウンド需要は引き続き堅調である一方、日銀の金融政策に係る懸念を受けた金融市場の不安定化、米国などの海外経済の先行き懸念及び大幅な為替変動、ウクライナや中東における地政学的リスクの高まり等もあり、先行き不透明な状況となっております。
当社はデジタルビジネスプラットフォーム事業を展開し、膨大・複雑なデータから必要な情報を的確に抽出する検索テクノロジーを基盤としたシステム開発やサービス提供、コンサルティングを行っております。
当社の事業は、データ検索における高速処理やデータマネジメント、データ利活用を通じて主に顧客企業のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)及びBtoB-EC(企業間電子商取引)の拡大をサポートし、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進させることであるため、当社事業の対象とする市場の規模はIT市場のなかでも特にDX分野の市場の伸びを受けて拡大するものと考えております。
また、当社の事業において重点領域と捉える旅行・観光業界向けサービスにつきましては、国内旅行市場がコロナ禍による低迷期から脱却し、2023年以降急回復を遂げています。観光庁が発表した旅行・観光消費動向調査によれば、2023年の国内旅行者数は前年比で約19%増加し、延べ4億9,000万人を超えております。政府の観光振興策、新しい旅行スタイルの普及、デジタル化の進展が相まって、旅行需要は高まり続けると考えられ、当社事業の追い風となると考えております。
当社は創業当時から検索テクノロジーの研究を重ね、データ検索を迅速かつ効率的に行うための技術基盤「Spook」を産み出しました。情報の全体像を俯瞰し、目的とする情報にストレスなくたどり着くための独自技術を磨き上げ、複雑なデータを扱う大手旅行会社の予約サイトや、膨大な商品の組み合わせを持つ専門商社のECサイトなど、様々な業界の企業に対して、デジタルビジネスを強化するための革新的な検索ソリューションを提供しています。
当社はかかるサービスの提供を通じ、顧客のビジネス変革や課題解決に貢献してきましたが、その過程で培った業界知見・ノウハウを基にSaaS型サービスを開発し、提供を進めています。当社事業の重点領域である旅行・観光業界においては、旅行商品造成・販売プラットフォーム「webコネクト」を展開しています。オンラインベースの販売ウエイトの高まり、ダイナミックプライス化の進展、パッケージツアーやダイナミックパッケージの顧客ニーズの変化などを追い風として、webコネクトの売上高・顧客数は大手・中堅旅行会社、鉄道事業者、会員制サービス事業者を中心に順調な伸びを見せています。
当社はwebコネクトを当面の成長ドライバーと位置付け、旅行商品のオンライン販売に求められる素材登録(造成)、検索、予約・販売管理、電子クーポン発行、外部接続ゲートウェイといった機能群をモジュール化し、必要な機能全般をインフラも含めてサービス提供するSaaS型のビジネスモデルを構築してきております。当中間会計期間においてもwebコネクトに対するニーズは強く、会員制サービス事業者を新たな顧客に加え、また大手旅行会社におけるシェアアップを進めております。
当中間会計期間の業績は、主にwebコネクトのサービス利用料収入が顧客数の積み上がりを受けて増加したことにより、売上高は1,064,340千円となりました。主に開発作業投入量の増加による売上総利益率の低下を受け、営業利益は80,065千円、経常利益は80,152千円となりました。中間純利益は52,825千円となりました。
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(資産)
当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて115,206千円増加し、1,626,440千円となりました。これは主に、前事業年度末には大型案件の検収があり売掛金残高が増加しておりましたが、回収に伴い314,460千円減少したためであります。その他、契約資産が36,522千円減少したものの、現金及び預金が438,544千円、ソフトウェア仮勘定が47,144千円増加したためであります。
(負債)
当事業年度末における総負債の残高は、前事業年度末に比べて16,119千円増加し、192,335千円となりました。これは主に、前期末の外注原価に対する買掛金が決済に伴い18,466千円減少したものの、未払金が10,417千円、前事業年度末が関係会社株式売却に伴う税額控除により未払法人税等の計上が少なかったため、未払法人税等が29,311千円増加したためであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて99,086千円増加し、1,434,105千円となりました。これは主に、利益剰余金が99,086千円増加したためであります。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
(資産)
当中間会計期間末における流動資産は1,386,698千円となり、前事業年度末に比べ77,333千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が減少したものの、売上高の増加に伴い売掛金及び契約資産が増加したためであります。固定資産は374,222千円となり、前事業年度末に比べ57,147千円増加いたしました。これは主にソフトウェア仮勘定が供用開始に伴い減少したものの、ソフトウェア、繰延税金資産が増加したためであります。この結果、総資産は1,760,920千円となり、前事業年度末に比べ134,480千円増加いたしました。
(負債)
当中間会計期間末における負債合計は273,990千円となり、前事業年度末に比べ81,654千円増加いたしました。これは主に年度末に支給される従業員の賞与引当金の引当に伴い増加したためであります。その他、買掛金、未払法人税等が増加したものの、未払金及び預り金が減少したためであります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産合計は1,486,930千円となり、前事業年度末に比べ52,825千円増加いたしました。これは主に繰越利益剰余金の増加によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ438,544千円増加し、当事業年度末には958,979千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、519,512千円(前年同期は249,576千円の資金の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上140,334千円(前年同期比7,849千円減少)、減価償却費の計上44,406千円(前年同期は54,469千円)、売上債権の減少額314,460千円(前年同期は売上債権の増加額126,965千円)、契約資産の減少額36,522千円(前年同期は契約資産の増加額192,672千円)及び仕入債務の減少額18,466千円(前年同期は仕入債務の増加額21,792千円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、80,967千円(前年同期は関係会社株式の売却124,523千円が主に影響し79,431千円の資金の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,851千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出14,850千円)、無形固定資産の取得による支出71,115千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出30,241千円)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ106,796千円減少し、852,183千円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動の結果使用した資金は、48,279千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上80,152千円、減価償却費の計上26,527千円、売上債権の増加額93,516千円、契約資産の増加額88,838千円及び仕入債務の増加額19,220千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動の結果使用した資金は、58,517千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5,830千円、無形固定資産の取得による支出52,687千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社では、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c 販売実績
当社は、デジタルビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりませんが、第23期事業年度及び第24期中間会計期間の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
| サービス区分 | 第23期事業年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | 前期比(%) | 第24期中間会計期間 (自 2024年3月1日 至 2024年8月31日) |
| ソリューション型サービス | |||
| Spook(千円) | 776,938 | 91.2 | 384,672 |
| その他(千円) | 76,263 | 26.4 | 39,368 |
| SaaS型サービス | |||
| webコネクト(千円) | 1,037,261 | 107.6 | 613,502 |
| その他(千円) | 56,483 | 137.4 | 26,796 |
| 合計(千円) | 1,946,946 | 90.7 | 1,064,340 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.SaaS型サービスその他における前期比増(137.4%)は主に「Masstery」事業における月額費の増額によるものとなります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 第22期事業年度 | 第23期事業年度 | 第24期中間会計期間 | |||
| 販売高 (千円) | 割合(%) | 販売高 (千円) | 割合(%) | 販売高 (千円) | 割合(%) | |
| 株式会社JTB | 345,810 | 16.1 | 319,111 | 16.4 | 128,655 | 12.1 |
| 株式会社NTTデータ | 390,672 | 18.2 | 217,630 | 11.2 | 82,254 | 7.7 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
第23期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
a. 売上高
当事業年度の売上高は1,946,946千円(前期比9.3%減)となりました。2023年2月期に開発が完了した大型案件にかかるサービス利用料収入が増加したことを受け、webコネクトのサービス利用料が大幅増収となりましたが、外注比率の高いインキュベーション開発を抑制したことにより減収となりました。
b. 売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は894,215千円(前期比20.2%減)、売上総利益は1,052,730千円(前期比2.7%増)となりました。原価率の高いインキュベーション開発の剥落、webコネクトにかかる初期開発の原価率改善(低下)、等により売上総利益率は54.1%と前年度実績(47.8%)に比べ改善しております。
c. 販売費及び一般管理費、営業損益
当事業年度の販売費及び一般管理費は913,574千円(前期比1.0%減)、営業利益は139,155千円(前期比36.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は主に採用費が減少したことにより、前期対比で1.0%減少しております。上記に記載した売上総利益の増加に加え、販売費及び一般管理費が前期対比で減少したことを受け、営業利益は前期対比で36.0%の増加となりました。
d. 営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は1,178千円(前期比70.0%減)となり、結果経常利益は140,334千円(前期比32.1%増)となりました。前期に発生した商標にかかる受取補償金が剥落したこと等により、営業外収益が前年度対比70.0%減少しております。
e. 特別利益、特別損失及び当期純利益
当事業年度は特別利益は発生せず、特別損失は僅少であったこと、法人税、住民税及び事業税が38,493千円、法人税等調整額が2,755千円であったことを受け、当期純利益は99,086千円と前期対比23.8%減となりました。前期に当社子会社であったボールドライト株式会社の株式を全数売却したことに伴う特別利益68,540千円、ソフトウエア資産を減損処理したことにより発生した特別損失26,530千円等が剥落したことによるものです。
第24期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)
a. 売上高
当中間会計期間の売上高は1,064,340千円となりました。主にwebコネクトのサービス利用料収入が顧客数の積み上がりを受けて増加したことによるものです。
b. 売上原価、売上総利益
当中間会計期間の売上原価は498,223千円、売上総利益は566,116千円となりました。前期に計上された高採算案件の剥落、開発量の多い案件の進行に伴い売上原価が増加し、売上総利益率は53.2%となっております。
c. 販売費及び一般管理費、営業損益
当中間会計期間の販売費及び一般管理費は486,051千円、営業利益は80,065千円となりました。販売費及び一般管理費は主に業務委託費、採用費が増加いたしました。結果、営業利益は80,065千円となっております。
d. 営業外収益、営業外費用、経常利益
当中間会計期間の営業外収益は87千円となり、結果経常利益は80,152千円となりました。営業外収益の増加は主に受取利息の増加によるものです。
e. 特別利益、特別損失及び中間純利益
当中間会計期間は特別利益は発生せず、特別損失は僅少であったこと、法人税、住民税及び事業税が54,819千円、法人税等調整額が27,492千円であり、実効税率に大きな変動はなかったことを受け、中間純利益は52,825千円となりました。
② 財政状態の分析
当社の財政状態の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社のキャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しております。手許現預金の水準については、過去1年程度の最大月間支出額の2か月分程度の6億円以上が適正であるとの考えのもとに管理しております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は958,979千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。
当社の資金需要のうち主なものは、人件費、外注費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、継続的なソフトウエア開発であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑤ 経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、当社は売上高、売上高営業利益率を重要な経営指標として設定するとともに、これらの目標達成実現のための重要なKPIとして当社の成長ドライバーであるwebコネクトの顧客数を設定しております。
各指標の推移は以下のとおりであります。
| 重要指標 | 第22期事業年度 | 第23期事業年度 | 第24期中間会計期間 | |||
| 期初予算 | 実績 | 期初予算 | 実績 | 期初予算 | 実績 | |
| 売上高(千円) | 2,085,799 | 2,146,176 | 1,931,645 | 1,946,946 | 1,003,429 | 1,064,340 |
| (営業利益(千円)) | (123,593) | (102,328) | (49,217) | (139,155) | (44,950) | (80,065) |
| 売上高営業利益率(%) | 5.9% | 4.8% | 2.5% | 7.1% | 4.5% | 7.5% |
| webコネクト顧客数(社) | 13 | 16 | 20 | 20 | 20 | 22 |

(注) 1.「webコネクト顧客数」は各期に売上が計上された顧客を累計したものとなります。なお、件数が減少している四半期については、開発終了のタイミングとサービス利用料請求開始のタイミングがずれたことによるものです。
2.旅行会社とは第1種ないしは第2種旅行業免許を持っている会社を指しております。
3.「大手旅行会社」とは令和6年5月31日に観光庁が発表した「2023年度(令和5年度)主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」における旅行取扱額(売上高)の上位10社を指しております。
4.「鉄道系旅行会社」とは鉄道を主業務とする会社の関係会社である旅行会社を指しております。
5.「中堅・中小旅行会社」とは大手旅行会社、鉄道系旅行会社以外の旅行会社を指しております。
6.「会員制サービス」とは福利厚生サービス等で宿泊施設等の予約サービスを会員に対して提供する会社を指しております。
第22期事業年度は売上高は予算対比上振れとなりましたが、主に外注費が予算を上回り、営業利益は予算比下振れとなりました。第23期事業年度は、売上高は前年度対比で減収となりましたが、対予算では上振れとなり、営業利益、売上高営業利益率は外注費を中心としたコストコントロールの強化が功を奏し、前事業年度対比、及び予算対比で改善しております。第24期中間会計期間については、主にwebコネクトの売上増加により売上高及び営業利益共に予算比上振れとなっております。webコネクト顧客数については第22期事業年度から第24期中間会計期間にかけて予算線または予算を上回る実績となっており、継続的に伸長しております。
当社は前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き各経営指標の改善に努めてまいります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や取引の状況等を勘案し合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.受注制作のソフトウェア開発に係る見積総原価
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る売上高及び受注損失引当金の算定に係る重要な見積りは見積総原価であり、その見積総原価における主要な仮定は、ソフトウェア開発の作業内容に伴い発生が見込まれるソフトウェア開発人員の工数及び外注費等が挙げられます。
総原価の見積りはソフトウェア開発の進行に応じて適時、適切に見直しを行いますが、契約ごとに個別性が高く、顧客からの要請の高度化・複雑化や開発段階でのシステム要件の変更、納期の変更等により、見積総原価が変動することがあります。翌事業年度以降、当該見積総原価の見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する金額に影響を与える可能性があります。