有価証券報告書-第7期(2024/02/01-2025/01/31)

【提出】
2025/04/30 15:30
【資料】
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【項目】
113項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の資産につきましては、6,262,448千円となり、前事業年度末に比べ3,772,994千円増加しました。これは主に現金及び預金の増加2,764,937千円、売掛金の増加346,176千円及び有形固定資産の増加216,250千円によるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債につきましては、3,971,372千円となり、前事業年度末に比べ2,696,920千円増加しました。これは主に未払金の増加1,027,545千円、未払法人税等の増加535,716千円、並びに短期及び長期借入金の増加526,507千円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産につきましては、2,291,075千円となり、前事業年度末に比べ1,076,074千円増加しました。これは主に当期純利益1,061,168千円による利益剰余金の増加によるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、国内景気は緩やかな回復傾向が見られる一方で、不安定な国際情勢等による資源価格の高騰や円安の継続、金融資本市場の変動等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境のもとでありましたが、健康への関心の継続的な高まり、特にリカバリーウェア市場は拡大を続けております。
当社では、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」というミッションの達成に向けて、当第3四半期累計期間において、快適な睡眠を追求した夏用肌掛け布団「BAKUNE Comforter Cool」と「BAKUNE Bed Pad Cool」の発売等新商品の開発に取り組んでまいりました。また、2024年5月から開始した会員向けプログラム「TENTIAL Club」によるリピート率向上施策や、母の日キャンペーン及び父の日キャンペーン等の実施によるギフト需要の取り込みに注力しました。さらに第3四半期会計期間においては、「TENTIAL 札幌ステラプレイス」及び「TENTIAL そごう横浜」を新規開店し、リカバリーウェア「BAKUNE」シリーズにおける新素材として、「BAKUNE Velour」「BAKUNE Pajamas Satin」「BAKUNE Soft Knit」3種の発売を開始いたしました。
その結果、当事業年度における自社EC及び他社ECモールの年間購入数は約44万件(前期比101.1%増)と増加し、売上高は12,837,419千円(前期比137.3%増)と大きく伸長しました。為替の動きが大きい状況ではありましたが、商社を通じた為替予約により為替変動リスクを低減し、さらに価格改定により原価率が2.0ポイント改善したことから、売上総利益は9,237,390千円(前期比144.3%増)となりました。
ECサイト「tential.jp」におけるユーザビリティの向上や、システムの安定性確保を目的としたエンジニアの採用、顧客のブランド認知や当社商品の購買を後押しするための広告宣伝費及びマーケターの採用、商品開発人員の採用等、事業規模の拡大に合わせた体制・環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は7,784,414千円(前期比135.3%増)となり、営業利益は1,452,975千円(前期比206.9%増)、経常利益は1,438,613千円(前期比201.5%増)、当期純利益は1,061,168千円(前期比109.4%増)となりました。
なお、当社はコンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べ2,764,937千円増加し、4,158,898千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、2,607,712千円(前期は237,263千円の獲得)となりました。これは主に増加要因として、税引前当期純利益の計上1,426,168千円、未払金の増加額995,691千円、未払消費税等の増加額168,833千円、契約負債の増加額185,743千円等があった一方で、減少要因として、売上債権の増加額△346,176千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、△369,717千円(前期は119,749千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△228,517千円、敷金の差入による支出△72,638千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、526,943千円(前期は442,165千円の獲得)となりました。これは主に増加要因として、短期借入れによる収入2,800,000千円、長期借入れによる収入290,000千円があった一方で、減少要因として、短期借入金の返済による支出△2,400,000千円、長期借入金の返済による支出△163,493千円等があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績・受注実績
当社は生産及び受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.仕入実績
当事業年度の仕入実績は次のとおりであります。
なお、当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当事業年度
(自 2024年2月1日
至 2025年1月31日)
金額(千円)前期比(%)
仕入高3,614,303187.2
合計3,614,303187.2

c.販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
なお、当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、販売実績については、販売チャネル別に区分しております。
当事業年度
(自 2024年2月1日
至 2025年1月31日)
金額(千円)前期比(%)
自社EC5,734,443194.2
ECモール4,315,316342.6
直営店1,684,739274.9
卸売1,101,198191.9
その他1,72117.6
合計12,837,419237.3

(注)主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績
(売上高)
当事業年度における売上高は、12,837,419千円(前期比137.3%増)となりました。当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、売上高については、販売チャネル別に5つに区分しております。
単位:千円

チャネルの名称前事業年度
(自 2023年2月1日
至 2024年1月31日)
当事業年度
(自 2024年2月1日
至 2025年1月31日)
自社EC2,953,1245,734,443
ECモール1,259,4014,315,316
直営店612,8451,684,739
卸売573,9181,101,198
その他9,7611,721
合計5,409,05112,837,419

<自社ECチャネル>当事業年度における自社ECチャネルの売上高は、健康や睡眠に対する世間の意識の高まりを背景として、5,734,443千円(前期比94.2%増)となりました。
既存商品である「BAKUNE」、「BAKUNE Dry」、「BAKUNE Ladies」等の売れ行きが引き続き好調であることに加え、新商品である「BAKUNE Mesh」、「BAKUNE Pajamas Gauze」、「BAKUNE COMFORTER」等の売れ行きも好調であったことが、業績に貢献いたしました。
また、既存顧客由来の売上高は30%超となり、新規顧客の獲得と収益基盤の安定の両立が実現できたものと考えております。
自社ECチャネル同様、既存品の売れ行きが好調である点及び新商品の販売開始による売上高への貢献に加え、各ECモールの運用を強化したことで、当事業年度におけるECモールチャネルの売上高は4,315,316千円(前期比242.6%増)となりました。
<直営店チャネル>当事業年度では、既存の7店舗に加え、TENTIALラシック栄、TENTIALそごう横浜及びTENTIAL札幌ステラプレイスを開店いたしました。
その結果として、当事業年度における直営店チャネルの売上高は1,684,739千円(前期比174.9%増)となりました。
<卸売チャネル>自社ECチャネル同様の背景に加え、人員を増強し、クライアント当たりの展開店舗数を増加させたことで、当事業年度における卸売チャネルの売上高は1,101,198千円(前期比91.9%増)となりました。
(売上総利益)
為替の動きが大きい中ではありましたが、売上高の堅調な推移を背景に価格改定を実施したこと等により、原価率は改善し、売上総利益率は72.0%(前期比2.0ポイント増)となりました。加えて、売上が大きく成長したため、売上総利益は9,237,390千円(前期比144.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
商品開発やマーケティング等の人員増強等により、給料賃金を669,776千円(前期比67.0%増)、広告宣伝費を3,418,596千円(前期比126.3%増)計上し、事業規模の拡大に合わせた健全な体制、環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は7,784,414千円(前期比135.3%増)となりました。そのため、営業利益は前事業年度から979,475千円増加し、1,452,975千円(前期比206.9%増)となりました。
(経常利益、法人税等、当期純利益)
経常利益は1,438,613千円(前期比201.5%増)と大きく増加し、当期純利益は1,061,168千円(前期比109.4%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の主な資金需要は、仕入資金、事業規模の拡大に係る人件費、物流費及び広告宣伝費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。
なお、現在、支出が予定されている重要な資本的支出はありません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、知名度向上のための広告活動の展開、新規事業への進出及び新商品の開発が必要であると認識しております。
そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めていく所存であります。
⑤ 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。
⑥ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社は、持続的な成長と企業価値の向上を目指しており、主な経営指標として売上高、営業利益、売上高営業利益率を重視しております。
売上高は、当社に対しての市場や顧客の直接的な評価であり、当社の存在価値を最も表している指標であると認識しております。
営業利益は、当社がもたらした世の中への付加価値を最も表している指標であると捉えております。なお、営業利益の目標には、販売費及び一般管理費の水準を適正に維持することを含んでおります。
売上高営業利益率は、当社の営業活動の効率性を最も表している指標であると考えています。
上記の指標に加えて、当社の売上高を構成する指標として、オンライン販売チャネルにおける受注件数(※1)と受注単価(※2)を設定しております。
※1 受注件数は、当該事業年度のオンラインチャネル(自社EC及び他社ECモール)におけるのべ購入者数から算出。
※2 受注単価は、当該事業年度のオンラインチャネル(自社EC及び他社ECモール)における売上高から受注件数を除することにより算出。