有価証券報告書-第6期(2024/06/01-2025/05/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,169,851千円増加し、9,523,131千円(前期比29.5%増)となりました。これは主に2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」の開発・製造のための部材の納品や発注に伴う前払などにより原材料及び貯蔵品が721,332千円、前渡金が1,580,100千円増加し、また本社オフィスの賃貸契約の締結により敷金及び保証金が89,223千円増加した一方で、契約資産が238,466千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ4,118,534千円増加し、6,495,187千円(前期比173.3%増)となりました。これは主に2024年9月26日に締結した株式会社みずほ銀行との借入契約や2025年3月26日に締結した株式会社三井住友銀行との借入契約の実行により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が4,621,695千円増加した一方で、前受金が259,678千円、プロジェクト損失引当金が299,669千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,948,683千円減少し、3,027,944千円(前期比39.2%減)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失により利益剰余金が1,950,803千円減少したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当社グループは「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に~」をビジョンに掲げ、従来人々にとっ
て遠い存在であった宇宙が、日常的にかつ当たり前のように利活用されている社会の実現を目指しています。
当該ビジョンを達成するために、当社グループは、顧客ニーズに応じた小型衛星の開発・製造・各種手配か
ら運用までをワンストップで提供するAxelLiner事業、及び独自の地球観測衛星コンステレーションから得られるデータを用いて各種サービスを提供するAxelGlobe事業の2事業を運営しております。
当社グループが属する民間宇宙利用の分野では、「最後のフロンティア」として次なる成長産業としての期
待が強く、欧米を含めた世界各国での宇宙スタートアップの設立、政府が率先して主導のプログラムの組成及
びユーザーとしての宇宙利用の拡大など、民間企業や民間投資を巻き込んだ宇宙開発・利用活動が活発化して
います。当社グループの事業展開する宇宙業界では、 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に設
置され、10年で1兆円という大規模な支援を行う「宇宙戦略基金」の第1期技術開発テーマが採択されており
ます。加えて、防衛省の令和7年度予算において「衛星コンステレーション」の構築に2,832億円が公表され
るなど、わが国において宇宙産業を成長産業とするための政府の取組みも具体化しております。
このような状況下において、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円減少
し、1,586,835千円(前期比24.8%減)となり、売上原価は前連結会計年度に比べて900,957千円減少し、
1,479,071千円(前期比37.9%減)となりました。これにより、営業損失は、2,495,052千円(前期は
2,538,094千円の営業損失)となりました。
また、補助金収入735,948千円の計上等により、経常損失は1,824,228千円(前期は2,509,711千円の経常
損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,950,803千円(前期は3,174,278千円の親会社株主に帰属する
当期純損失)となりました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
(a)AxelLiner事業
当セグメントにおきましては、政府系機関からの委託試験研究の進捗が貢献し、売上高は1,326,339千円(前期比22.8%減)、売上原価は1,206,090千円(前期比33.4%減)となり、また、NEDOからの「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」の補助事業につき、補助金収入735,948千円の計上がありました。一方、原価改善、固定費削減等に取り組みましたが、セグメント損失は208,598千円(前期は1,233,831千円のセグメント損失)となりました。
(b)AxelGlobe事業
当セグメントにおきましては、主に既存顧客からの受注や経済産業省からの委託試験研究の進捗により、売
上高は260,496千円(前期比33.5%減)、売上原価は272,980千円(前期比52.1%減)となりました。一方、営業活動にともなう販売費及び一般管理費や2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」の開発のための研究開発費の計上によりセグメント損失は701,058千円(前期は614,153千円のセグメント損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ135,550千円減少し、当連結会計年度末には4,106,833千円(前期比3.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は、4,329,150千円(前期は2,579,367千円の支出)となりました。これは主に、増加要因として売上債権及び契約資産の減少額262,647千円があった一方で、減少要因として税金等調整前当期純損失1,947,017千円を計上したことや、原材料及び貯蔵品の増加額721,332千円及び前渡金の増加額1,580,100千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は188,109千円(前期は980,814千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出88,789千円及び敷金及び保証金の差入による支出90,623千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は4,391,841千円(前期は6,434,453千円の収入)となりました。これは主に2024年9月26日に締結した株式会社みずほ銀行との借入契約や2025年3月26日に締結した株式会社三井住友銀行との借入契約の実行により長期借入れによる収入が4,561,695千円であったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これはAxelLiner事業の受注高及び受注残高については、当連結会計年度にNEDOによる「光通信等の衛星コンステレーション基盤技術の開発・実証」等の政府系機関からの大型委託研究の契約更新があったことによるものです。一方、AxelGlobe事業の受注高及び受注残高については、前連結会計年度において、経済産業省からの委託試験研究である「多種衛星のオンデマンドタスキング及びデータ生産・配信技術の研究開発」に係る2年度分の受注があったことによるものです。
2.受注高は、当連結会計年度内に締結された契約金額をいいます。売上高の受注残高は、当連結会計年度末までの全期間における受注高の合計額のうち、当連結会計年度末までに収益に未計上のものをいいます。今後、案件が進捗するに当たり契約条件の変更、又は定められた技術要件を満たさない等の事由により、上記の受注残高の一部が収益に計上されない可能性があります。
3.補助金の受注残高については、第4期連結会計年度において当社を選定企業として選定する旨の選定結果通知書をNEDOから受けた、「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援)」に係る金額のうち、当連結会計年度末までに補助金収入に未計上のものをいいます。今後、案件の進捗や実証内容により受注残高の一部が補助金収入として計上されない可能性があります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、AxelLiner事業において一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。またAxelGlobe事業において、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客における一時的な納品量の減少があったことによるものです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
(注)販売実績の総販売実績に対する割合が、100分の10未満の相手先については記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。
(一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法の適用)
当社グループでは、一部の売上について、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用しております。当該売上高は、原価総額の見積りに対する発生原価の割合(原価比例法)により算出した進捗率に収益総額を乗じて算出しておりますが、原価総額の見積りについては、契約変更や見積りの前提条件の変動によって影響を受ける可能性があり、原価総額の見積りが実際と異なった場合、翌連結会計年度以降の財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失の認識の要否判定に用いられる割引前将来キャッシュ・フローの見積りは、事業計画を基礎としており、顧客との契約に基づく売上の計上時期及び計上金額に係る仮定が含まれております。将来予測は不確実性を伴い、割引前将来キャッシュ・フローの見積りに対して、実際に発生したキャッシュ・フローが見積りを大きく下回った場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円(24.8%)減少し、1,586,835千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。
AxelGlobe事業において、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客に対する納品時期が翌期以降になったことや、一時的な納品量の減少等に伴い売上高は減少いたしました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べて900,957千円(37.9%)減少し、1,479,071千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において政府系機関からの委託試験研究に係る原価計上額が減少したこと及びAxelGlobe事業において減価償却費の計上がなくなった影響によるものです。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて334,075千円(14.7%)増加し、2,602,816千円となりました。これは主に、AxelLiner事業の小型衛星の量産化を見据えた設計の汎用化、製造の効率化、運用の自律化・自動化についての実証である「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」及びAxelGlobe事業の2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」等の研究開発費等によるものであります。
その結果、営業損失は2,495,052千円(前期は2,538,094千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、844,322千円となりました。これは主に、NEDOからの「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」に関する補助金収入によるものであります。
営業外費用は、173,499千円となりました。これは主に、支払利息100,490千円及び資金調達費用60,000千円を計上したことによるものであります。
その結果、経常損失は1,824,228千円(前期は2,509,711千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純損失)
特別利益は、計上しておりません。また、特別損失は、減損損失122,788千円を計上しております。
その結果、税金等調整前当期純損失は1,947,017千円(前期は3,159,680千円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における法人税等は、3,785千円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,950,803千円(前期は3,174,278千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績については「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループにおける主な資金需要としては、AxelLiner事業の運転資金及びAxelGlobe事業のインフラ設備である自社衛星「GRUS-3」及び高分解能衛星の開発・製造費用であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を基本としつつ、必要に応じて株式発行による資金調達や金融機関からの借入等の最適な方法による資金調達にて対応する方針であります。
資金の流動性については、「3 事業等のリスク(22)資金調達リスクについて」及び「(24)財務制限条項について」に記載のとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
以下に、各期における重要な経営指標の分析を記載します。
a.売上高、総収入(売上高と補助金収入の合算額)
売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円(24.8%)減少し、1,586,835千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。
また、AxelGlobe事業においても、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客における一時的な納品量の減少に伴い売上高は減少いたしました。
総収入は、前連結会計年度に比べて158,517千円(7.3%)増加し、2,322,783千円となりました。これは売上高は減少した一方で、「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」に係る補助金の計上があったことによるものです。
b.衛星打上げ機数(AxelLiner事業)
当連結会計年度において、打上げた衛星はありません。
c.衛星運用機数(AxelGlobe事業)
「GRUS-1A~E」の5機体制による運用を継続しておりましたが、現在は姿勢制御に不具合が発生したGRUS‐1Eの商用運用を停止しており、4機体制でコンステレーションを運用しております。なお、当社ウェブサイトで公表しているとおり、GRUS-1Eについては復旧作業を進めた結果、2025年3月31日時点で画像データの取得が可能な状態に復旧しており、本書提出日現在、商用運用の再開に向けた準備を進めております。
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,169,851千円増加し、9,523,131千円(前期比29.5%増)となりました。これは主に2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」の開発・製造のための部材の納品や発注に伴う前払などにより原材料及び貯蔵品が721,332千円、前渡金が1,580,100千円増加し、また本社オフィスの賃貸契約の締結により敷金及び保証金が89,223千円増加した一方で、契約資産が238,466千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ4,118,534千円増加し、6,495,187千円(前期比173.3%増)となりました。これは主に2024年9月26日に締結した株式会社みずほ銀行との借入契約や2025年3月26日に締結した株式会社三井住友銀行との借入契約の実行により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が4,621,695千円増加した一方で、前受金が259,678千円、プロジェクト損失引当金が299,669千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,948,683千円減少し、3,027,944千円(前期比39.2%減)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失により利益剰余金が1,950,803千円減少したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当社グループは「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に~」をビジョンに掲げ、従来人々にとっ
て遠い存在であった宇宙が、日常的にかつ当たり前のように利活用されている社会の実現を目指しています。
当該ビジョンを達成するために、当社グループは、顧客ニーズに応じた小型衛星の開発・製造・各種手配か
ら運用までをワンストップで提供するAxelLiner事業、及び独自の地球観測衛星コンステレーションから得られるデータを用いて各種サービスを提供するAxelGlobe事業の2事業を運営しております。
当社グループが属する民間宇宙利用の分野では、「最後のフロンティア」として次なる成長産業としての期
待が強く、欧米を含めた世界各国での宇宙スタートアップの設立、政府が率先して主導のプログラムの組成及
びユーザーとしての宇宙利用の拡大など、民間企業や民間投資を巻き込んだ宇宙開発・利用活動が活発化して
います。当社グループの事業展開する宇宙業界では、 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に設
置され、10年で1兆円という大規模な支援を行う「宇宙戦略基金」の第1期技術開発テーマが採択されており
ます。加えて、防衛省の令和7年度予算において「衛星コンステレーション」の構築に2,832億円が公表され
るなど、わが国において宇宙産業を成長産業とするための政府の取組みも具体化しております。
このような状況下において、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円減少
し、1,586,835千円(前期比24.8%減)となり、売上原価は前連結会計年度に比べて900,957千円減少し、
1,479,071千円(前期比37.9%減)となりました。これにより、営業損失は、2,495,052千円(前期は
2,538,094千円の営業損失)となりました。
また、補助金収入735,948千円の計上等により、経常損失は1,824,228千円(前期は2,509,711千円の経常
損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,950,803千円(前期は3,174,278千円の親会社株主に帰属する
当期純損失)となりました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
(a)AxelLiner事業
当セグメントにおきましては、政府系機関からの委託試験研究の進捗が貢献し、売上高は1,326,339千円(前期比22.8%減)、売上原価は1,206,090千円(前期比33.4%減)となり、また、NEDOからの「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」の補助事業につき、補助金収入735,948千円の計上がありました。一方、原価改善、固定費削減等に取り組みましたが、セグメント損失は208,598千円(前期は1,233,831千円のセグメント損失)となりました。
(b)AxelGlobe事業
当セグメントにおきましては、主に既存顧客からの受注や経済産業省からの委託試験研究の進捗により、売
上高は260,496千円(前期比33.5%減)、売上原価は272,980千円(前期比52.1%減)となりました。一方、営業活動にともなう販売費及び一般管理費や2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」の開発のための研究開発費の計上によりセグメント損失は701,058千円(前期は614,153千円のセグメント損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ135,550千円減少し、当連結会計年度末には4,106,833千円(前期比3.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は、4,329,150千円(前期は2,579,367千円の支出)となりました。これは主に、増加要因として売上債権及び契約資産の減少額262,647千円があった一方で、減少要因として税金等調整前当期純損失1,947,017千円を計上したことや、原材料及び貯蔵品の増加額721,332千円及び前渡金の増加額1,580,100千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は188,109千円(前期は980,814千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出88,789千円及び敷金及び保証金の差入による支出90,623千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は4,391,841千円(前期は6,434,453千円の収入)となりました。これは主に2024年9月26日に締結した株式会社みずほ銀行との借入契約や2025年3月26日に締結した株式会社三井住友銀行との借入契約の実行により長期借入れによる収入が4,561,695千円であったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| 計上区分 | セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自2024年6月1日 至2025年5月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) | ||
| 売上高 | AxelLiner事業 | 4,020,632 | 76.4 | 9,528,839 | 136.8 |
| 売上高 | AxelGlobe事業 | 272,166 | 52.3 | 133,545 | 108.0 |
| 補助金 | AxelLiner事業 | ― | ― | 1,783,678 | 66.1 |
| 合計 | 4,292,798 | 74.2 | 11,446,062 | 116.9 | |
(注)1.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これはAxelLiner事業の受注高及び受注残高については、当連結会計年度にNEDOによる「光通信等の衛星コンステレーション基盤技術の開発・実証」等の政府系機関からの大型委託研究の契約更新があったことによるものです。一方、AxelGlobe事業の受注高及び受注残高については、前連結会計年度において、経済産業省からの委託試験研究である「多種衛星のオンデマンドタスキング及びデータ生産・配信技術の研究開発」に係る2年度分の受注があったことによるものです。
2.受注高は、当連結会計年度内に締結された契約金額をいいます。売上高の受注残高は、当連結会計年度末までの全期間における受注高の合計額のうち、当連結会計年度末までに収益に未計上のものをいいます。今後、案件が進捗するに当たり契約条件の変更、又は定められた技術要件を満たさない等の事由により、上記の受注残高の一部が収益に計上されない可能性があります。
3.補助金の受注残高については、第4期連結会計年度において当社を選定企業として選定する旨の選定結果通知書をNEDOから受けた、「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援)」に係る金額のうち、当連結会計年度末までに補助金収入に未計上のものをいいます。今後、案件の進捗や実証内容により受注残高の一部が補助金収入として計上されない可能性があります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自2024年6月1日 至2025年5月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| AxelLiner事業(千円) | 1,326,339 | 77.2 |
| AxelGlobe事業(千円) | 260,496 | 66.5 |
| 合計(千円) | 1,586,835 | 75.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、AxelLiner事業において一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。またAxelGlobe事業において、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客における一時的な納品量の減少があったことによるものです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自2023年6月1日 至2024年5月31日) | 当連結会計年度 (自2024年6月1日 至2025年5月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) | 1,239,099 | 58.7 | 1,147,285 | 72.3 |
| 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) | 277,301 | 13.1 | 173,923 | 11.0 |
(注)販売実績の総販売実績に対する割合が、100分の10未満の相手先については記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。
(一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法の適用)
当社グループでは、一部の売上について、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用しております。当該売上高は、原価総額の見積りに対する発生原価の割合(原価比例法)により算出した進捗率に収益総額を乗じて算出しておりますが、原価総額の見積りについては、契約変更や見積りの前提条件の変動によって影響を受ける可能性があり、原価総額の見積りが実際と異なった場合、翌連結会計年度以降の財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失の認識の要否判定に用いられる割引前将来キャッシュ・フローの見積りは、事業計画を基礎としており、顧客との契約に基づく売上の計上時期及び計上金額に係る仮定が含まれております。将来予測は不確実性を伴い、割引前将来キャッシュ・フローの見積りに対して、実際に発生したキャッシュ・フローが見積りを大きく下回った場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円(24.8%)減少し、1,586,835千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。
AxelGlobe事業において、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客に対する納品時期が翌期以降になったことや、一時的な納品量の減少等に伴い売上高は減少いたしました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べて900,957千円(37.9%)減少し、1,479,071千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において政府系機関からの委託試験研究に係る原価計上額が減少したこと及びAxelGlobe事業において減価償却費の計上がなくなった影響によるものです。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて334,075千円(14.7%)増加し、2,602,816千円となりました。これは主に、AxelLiner事業の小型衛星の量産化を見据えた設計の汎用化、製造の効率化、運用の自律化・自動化についての実証である「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」及びAxelGlobe事業の2027年5月期に打上げを予定している中分解能衛星「GRUS-3」等の研究開発費等によるものであります。
その結果、営業損失は2,495,052千円(前期は2,538,094千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、844,322千円となりました。これは主に、NEDOからの「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」に関する補助金収入によるものであります。
営業外費用は、173,499千円となりました。これは主に、支払利息100,490千円及び資金調達費用60,000千円を計上したことによるものであります。
その結果、経常損失は1,824,228千円(前期は2,509,711千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純損失)
特別利益は、計上しておりません。また、特別損失は、減損損失122,788千円を計上しております。
その結果、税金等調整前当期純損失は1,947,017千円(前期は3,159,680千円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における法人税等は、3,785千円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,950,803千円(前期は3,174,278千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績については「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループにおける主な資金需要としては、AxelLiner事業の運転資金及びAxelGlobe事業のインフラ設備である自社衛星「GRUS-3」及び高分解能衛星の開発・製造費用であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を基本としつつ、必要に応じて株式発行による資金調達や金融機関からの借入等の最適な方法による資金調達にて対応する方針であります。
資金の流動性については、「3 事業等のリスク(22)資金調達リスクについて」及び「(24)財務制限条項について」に記載のとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
以下に、各期における重要な経営指標の分析を記載します。
a.売上高、総収入(売上高と補助金収入の合算額)
売上高は、前連結会計年度に比べて523,840千円(24.8%)減少し、1,586,835千円となりました。これは主に、AxelLiner事業において、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法を適用している政府系機関からの委託試験研究について、プロジェクトに係る原価計上額が減少したことに伴い、履行義務の充足に係る進捗度が低下したことによるものです。
また、AxelGlobe事業においても、顧客数は増加している一方で、一部の既存顧客における一時的な納品量の減少に伴い売上高は減少いたしました。
総収入は、前連結会計年度に比べて158,517千円(7.3%)増加し、2,322,783千円となりました。これは売上高は減少した一方で、「超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援」に係る補助金の計上があったことによるものです。
b.衛星打上げ機数(AxelLiner事業)
当連結会計年度において、打上げた衛星はありません。
c.衛星運用機数(AxelGlobe事業)
「GRUS-1A~E」の5機体制による運用を継続しておりましたが、現在は姿勢制御に不具合が発生したGRUS‐1Eの商用運用を停止しており、4機体制でコンステレーションを運用しております。なお、当社ウェブサイトで公表しているとおり、GRUS-1Eについては復旧作業を進めた結果、2025年3月31日時点で画像データの取得が可能な状態に復旧しており、本書提出日現在、商用運用の再開に向けた準備を進めております。