有価証券報告書(内国投資証券)-第46期(2024/06/01-2024/11/30)
(1)【投資方針】
a.基本方針
本投資法人は、投信法に基づき、規約において、主として投資対象不動産等に投資し、運用資産の着実な成長及び中長期的な安定収益の確保を目指して運用を行うことをその基本理念としています。本投資法人は、本書の日付現在、その資産の運用を資産運用会社に委託しています。
資産運用会社は、規約に定める本投資法人の基本方針に従い、かつ本投資法人との資産運用委託契約に基づき、その社内規則として運用ガイドラインを制定しており、運用ガイドラインにおいて、本投資法人の運用資産に適用される投資運用方針を以下の通り定めています。
かかる運用ガイドラインは、本書の日付現在において、経済情勢、不動産市場動向等の推移、動向及び見通し等を総合的に勘案して、規約に定める本投資法人の運用の基本方針の実現のために現時点で最も適切であると判断して制定した資産運用の細則であり、資産運用会社は、経済情勢、不動産市場動向等に変動があった場合に、その時点での経済情勢、不動産市場動向等の推移、動向及び見通しを確認・検証し、その結果、運用ガイドラインにおける投資運用方針が、本投資法人の基本方針に適合しないと判断した場合、あるいは経済情勢、不動産市場動向等に変動がなくても、投資運用方針の変更が必要であると判断した場合には、運用ガイドラインにおける投資運用方針を、本投資法人の基本方針に最も適合するように、適宜、変更することがあります。
(イ)ポートフォリオ構築方針
本投資法人は、東京都区部を中心とする投資エリア(後記「(ロ)東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資 ② 投資基準」に記載の各類型毎の投資エリアをご参照下さい。)に存するオフィス及びレジデンスに集中的に投資を行います。これらの物件は、以下の理由から運用資産の着実な成長及び中長期的な安定収益の確保を企図する本投資法人の投資方針に合致すると考えます。
① 運用資産の着実な成長
ⅰ 外部成長
・不動産流通マーケットにおいて豊富なストック数を有し、かつテナント需要の高い東京都区部を中心とする投資エリアに存するオフィス及びレジデンスに主に投資することにより、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
・平和不動産の物件開発力及び情報力を最大限に活用することにより、物件の取得機会を拡大し、継続的な物件の取得を図ることによって、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
・業務提携先各社並びに不動産会社、信託銀行及びアセット・マネジメント会社等から、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の売却及び仲介情報の提供を受け、物件の取得機会を拡大することによって、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
・開発中の未竣工物件にも投資を行うことによって、有利な経済条件での物件取得を実現し、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
ⅱ 内部成長
・テナント満足度の向上ときめ細かな運営管理を実現すべく各種運用計画(詳細及び定義については、後記「d.運営管理方針 (ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証」をご参照下さい。)を定め、PM会社の選定及びその業務についての適切な評価・管理を行うことにより、積極的かつ効率的な運営管理に基づくポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・賃貸マーケット動向・テナント動向の把握、重点対象先とすべきテナント属性の分析、多数のリーシング会社へのテナント斡旋依頼、最適な賃貸条件の検討及び既入居テナントの動向の把握を通じて、運用資産の早期リースアップを実現することにより、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・物件に応じたPM会社を選定し、PM会社と協働しながら各運用資産について、物件特性・エリア特性に応じた積極的かつ効率的な運営管理、管理コストの圧縮及び計画的な修繕を行うことにより、テナント満足度の向上、安定的な高稼働率の維持及び各種経費の低減等を図り、収益の極大化を目指し、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・平和不動産グループの有する豊富な資産管理運営能力を最大限に活用して、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
② 中長期的な安定収益の確保
ⅰ 東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資
・本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィス及びレジデンスは入居対象となる潜在的なテナントの絶対数が多いため、中長期にわたって安定的な稼働率と賃料水準を維持することが可能と考えられます。また、オフィス及びレジデンスとしてのテナント需要の高さを勘案し、近隣エリアの立地特性及びマーケット状況等に合致した、相対的競争力が強いと考えられる物件に投資します。
・高い安定性を確保するために最適なポートフォリオ構成を目指します。“厚み(豊富なストック)”のある不動産流通マーケットを裏付けとした(運用資産の入替えも含めた)ポートフォリオの機動的な見直しにより、中長期的な安定性を確保します。
ⅱ ポートフォリオの分散効果・リスク低減
・多数のオフィス及びレジデンスへの投資によって、分散されたポートフォリオを構築し、ポートフォリオの収益変動リスクの極小化を図ります。また、オフィス及びレジデンスという複数タイプの物件に投資することにより、経済情勢や不動産を取り巻く市場変動等による影響の抑制を図ります。
・着実な成長(外部成長・内部成長)を実現することにより、ポートフォリオにおける様々なリスク(運用資産の価値低減リスク・運用資産の収入減少リスク・運用資産の偏在リスク・テナント集中に係るリスク等)を低減し、中長期的な安定性を確保します。
ⅲ 積極的かつ効率的な運営管理
PM会社と協働して、積極的かつ効率的な運営管理を実行することによって、運用資産毎に、賃料収入等の維持・上昇、稼動率の向上及び各種経費の低減による中長期的な安定収益の確保を目指します。
ⅳ 最適な財務戦略
・中長期的な安定収益の確保を実現するための最適な財務戦略を実行します。詳細については、後記「f.財務方針」をご参照下さい。
・最適な財務戦略を実行するために、平和不動産の信用力を最大限に活用します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
③ 平和不動産グループの総合力の活用
資産運用会社は、平和不動産グループの賃貸管理及び不動産開発に係る経験、ノウハウを最大限活用することにより、本投資法人の基本方針の具現化を目指します。平和不動産においては、「安心で心地良いオフィスと住まいの空間を提供し、人と街に貢献する。」という経営理念のもと、証券取引所ビルをはじめとしたオフィスビルやレジデンスの賃貸事業のほか、不動産開発事業、住宅開発事業において多数の実績を有しています。平和不動産は、不動産の開発から始まり、それらの不動産を長期にわたり保有し、運営管理を行うという不動産に係る総合的な事業展開のもと、その事業によって培われたリーシング力、テナントリレーション構築、情報チャンネル及びビル運営管理能力等不動産の収益向上やその資産価値の維持向上についての経験やノウハウを有しており、資産運用会社は、運用資産の中長期的な保有を前提とする本投資法人の資産運用に当たり、平和不動産のこれらの経験やノウハウを積極的に活用します。
ⅰ 平和不動産グループからの物件情報の提供
資産運用会社は、平和不動産との間の業務提携に関する協定書(以下「業務提携協定書」といいます。)において、資産運用会社に以下のような権利及び地位が付与されていることを踏まえ、資産運用会社独自の物件情報ソースに加え、平和不動産グループの情報ソースを活用することによって、中長期的な安定収益の確保に寄与するための物件に関する情報を、より多くかつ多角的に収集します。
・平和不動産グループの保有・開発物件
平和不動産グループが保有している物件、平和不動産グループがアセット・マネジメント業務を提供するSPCが保有している物件、又は平和不動産グループが開発している、又は今後開発する物件(以下、総称して「平和不動産グループ保有開発物件」といいます。)のうち、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の売却を企図する場合、平和不動産は、一定の場合を除き、当該物件に係る情報を優先的に資産運用会社を通じて本投資法人に提供することとされています。
また、平和不動産は、平和不動産グループ保有開発物件について、平和不動産グループと資産運用会社が売買条件について基本的に合意した場合、平和不動産グループと本投資法人の間の売買契約締結に向けて、一定の場合を除き、最大限努力するものとされています。
・平和不動産による仲介物件
平和不動産が、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の所有者その他関係者から当該物件の仲介の委託を受けた場合には、所有者等の意向等により情報を提供できない場合を除き、当該情報を速やかに(遅くとも第三者に開示するのと同時に)資産運用会社に提供することとされています。
ⅱ 平和不動産によるウェアハウジング機能等
・業務提携協定書において、資産運用会社は、本投資法人が時間的制約等により直接物件を取得することが困難である場合、平和不動産に対して、本投資法人への売却を目的として、平和不動産が自ら又は第三者をして当該物件を先行的に取得し又は取得させるよう申し入れることができるものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、機動的な本投資法人の物件取得機会の確保に努めます。
・業務提携協定書において、資産運用会社は、本投資法人が保有する物件及び取得を予定する物件につき、平和不動産に対して、共有若しくは区分所有を申し入れることができ、また、資産運用会社は、本投資法人が保有する物件の売却を企図する場合、平和不動産に対して、当該物件を取得するよう申し入れることができるものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、本ポートフォリオにおける中長期的な安定収益の確保のために、機動的な物件取得、売却(運用資産の入替えを含みます。)を行います。
ⅲ 平和不動産グループによるPM業務
・平和不動産グループの有するリーシング業務(テナント営業・仲介会社営業)、管理業務(テナント管理・建物管理)、更には修繕工事業務(計画・施工・管理)等に至るまでの豊富なプロパティ・マネジメント能力を積極的に活用するため、本投資法人が、オフィスを主たる用途とする物件(本ⅲにおいて、以下「オフィスビル等」といいます。)を新たに取得する場合、又は既に保有しているオフィスビル等のPM業務の委託先を変更する場合は、原則として平和不動産グループにPM業務を委託するものとします。但し、資産運用会社が、後記「d.運営管理方針 (ヘ)PM会社の選定・管理」記載のPM会社の選定基準に照らして平和不動産グループにPM業務を委託しないことが本投資法人にとって有益であると判断する場合は、この限りではありません。
・業務提携協定書において、本投資法人が保有するオフィスビル等について、PM業務の委託先に対するPM業務の委託を継続し難いと合理的に判断される事由の発生を資産運用会社が認識した場合、又は、かかる事由の発生の疑いがあると資産運用会社が判断した場合において、資産運用会社が当該PM業務の委託を申入れた場合、平和不動産は、当該PM業務を速やかに受託すべく、最大限努力するものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、本投資法人が保有するオフィスビル等のPM業務の継続性の確保に努めます。
ⅳ その他の平和不動産のサポート
資産運用会社は、上記ⅰからⅲ以外にも、業務提携協定書に定められた下記の平和不動産のサポートを通じ、本投資法人の基本方針の具現化を図っていきます。
・本投資法人の取得予定物件に関するデュー・ディリジェンス、その他取得に係る支援業務
・本投資法人保有物件又は取得予定物件の管理、賃貸、リニューアル、開発等に係る支援業務
・本投資法人保有物件のリーシングに関する支援業務
・本投資法人の財務方針、財務運営に関する支援業務
・金融機関の紹介を含めた資金調達等に関する支援業務
・その他資産運用会社が本投資法人から受託している資産運用委託業務(本ⅳにおいて、以下「本業務」といいます。)その他の業務の運営管理に関する支援
・不動産等の売買・開発及び賃貸に関するマーケット情報並びにその他本業務に関連するマーケット情報の提供
・合理的な範囲での本業務の遂行上必要な人材の派遣
(ロ)東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資
① マーケット状況
ⅰ オフィス
本投資法人が投資対象とすることを想定している規模のオフィスの主たるテナント層は、相対的に従業員数の少ない事業所になるものと考えられます。全国主要都市における事業所数及び従業者数の比較によると、東京都区部の事業所数及び従業員数が他の主要都市よりも多いとともに、相対的に従業員数の少ない事業所の数が多いことが分かります。これは、本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィスに入居し得る潜在的なテナントの絶対数の多さを示しているものといえます。
このことから、本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィスは、厚いテナント層による豊富なテナント需要に支えられているという特徴を有するものと考えられ、その傾向は今後も安定的に推移していくものと考えています。
ⅱ レジデンス
東京都の人口及び世帯数は、他の主要府県よりも多いとともに、世帯数については2000年以降、増加傾向にあります。これは、都心部への産業の集中、単身世帯(単身者社会人、学生等をいいます。以下同じ。)・ディンクス世帯・シニア世帯等の都心回帰志向の高まり等によるものと考えられます。東京都によれば、全国的には2010年頃から人口は減少傾向にあるものの、東京都においては2030年頃まで増加傾向の推移が続くものと予測されています。2030年以降は、全国的な人口減少の影響が強まり東京都の人口も緩やかに減少していくことが予想されますが、「転入者数>転出者数」の傾向は2030年以降も続くと見られ、世帯数も2040年頃まで引き続き増加傾向となることが予測されており、テナント需要も暫くの間引き続き安定的に推移していくものと考えています。
② 投資基準
ⅰ オフィス
本投資法人は、下表「オフィス・レジデンスの投資基準」の投資額及び投資エリアに合致するオフィスに投資していきます。
ⅱ レジデンス
(ⅰ)投資額及び投資エリア
本投資法人は、下表「オフィス・レジデンスの投資基準」の投資額及び投資エリアに合致するレジデンスに投資していきます。
(ⅱ)投資対象とするレジデンスのタイプ
投資対象とするレジデンスは、主たるテナント層、マーケット状況等により区分した下記の5タイプとします。5つのタイプに分散して投資し、一定のタイプに係るマーケット状況に依拠するリスクや、入居するテナントが一定の層に偏るリスクを低減します。
・シングルタイプレジデンス(注1)
・ディンクスタイプレジデンス(注2)
・ファミリータイプレジデンス(注3)
・ドミトリータイプレジデンス(注4)
・ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)(注5)
(注1)シングルタイプレジデンスとは、主として単身世帯(社会人、学生等)をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(注2)ディンクスタイプレジデンスとは、主として「ディンクス世帯(※)」又は「相対的所得水準の高い単身世帯」をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(※)…「ディンクス(Dinks)世帯」とは、夫婦共稼ぎで収入源が2つあり(Double Income)、かつ子供がいない(No Kids)世帯をいいます。
(注3)ファミリータイプレジデンスとは、主として「子供のいる平均的な所得層の家族」をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(注4)ドミトリータイプレジデンスとは、主として若年の単身世帯(学生あるいは若年社会人)をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画された寮タイプのレジデンス(但し、スペックに関しては、共同風呂・共同トイレ・共同食堂等、一般的なレジデンスと異なる場合があります。)をいいます。
(注5)ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)とは、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム及び認知症高齢者グループホーム(これらに付随する関連施設等を含みます。)をいいます。
<オフィス・レジデンスの投資基準>
(注1)①100億円以上の大規模物件に投資する場合は、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件に限るものとし、かつその物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響を検討した上で、投資することとします。
・大幅な賃料変動リスク、キーテナントの存在によるテナントの非分散リスク
・効率的かつ迅速な運営管理の実施の可能性
②10億円未満の物件でも、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件については、その物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響を検討した上で、投資する場合があります。
・運営経費率、投資効率性
・外観及び建物内部(特に共用部分)の管理状態、入居テナントのクレジット
・1テナントの規模割合が大きくなることによるテナントの非分散リスク
(注2)①100億円以上の大規模物件に投資する場合は、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件に限るものとし、かつその物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響(規模及びテナント数という側面での影響)を検討した上で、投資することとします。
・リースアップの可能性
・各テナントニーズに応じたきめ細かいテナント管理の実行の可能性
②5億円未満の小規模物件でも、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件については、物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響(規模及びテナント数という側面での影響)を検討した上で、投資する場合があります。
・運営経費率、投資効率性
・建物スペック・管理状態等
(注3)大都市圏とは、中心市及びこれに社会・経済的に結合している周辺市町村により構成されている都市地域をいい、大都市圏の「中心市」は、東京都特別区部及び政令指定都市とします。
ⅲ その他の資産への投資
規約第26条各項に定める資産運用の対象とする資産のうち、オフィス及びレジデンス(運用資産が底地である場合においては、当該底地上の建物の用途がオフィス又はレジデンスである場合を含みます。)以外の資産については、用途以外の点で運用ガイドラインの投資基準を概ね満たしている場合、その投資額がポートフォリオ全体(取得価格ベース)の10%以内の範囲内において、投資できるものとします。
(ハ)分散されたポートフォリオの構築
用途分散を図るとともに、オフィス及びレジデンス各々の投資メリットを効率的に享受するため、原則としてそれぞれポートフォリオの50%(取得価格ベース)を目途とします。但し、不動産流通マーケット状況及び取引状況等を総合的に勘案し、同比率を30~70%程度の範囲内において機動的に運用します。
また、オフィス及びレジデンスともに、第一投資エリアを主たる投資地域と位置付けますが、各エリアのマーケット状況(取引物件のストック量、取引価格の状況及び賃貸マーケット状況等)を勘案しながら、第二投資エリア及び地方投資エリアにも投資します。
<ポートフォリオの投資比率(取得価格ベース)>
(注1)ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)を含みます。
(注2)地方オフィス、地方レジデンス及びその他の資産への投資比率は、合計でポートフォリオ全体の40%以内(取得価格ベース)とします。
b.投資基準
投資対象とする物件を選別し、投資採算価値の見極めを行うために、資産運用会社が運用ガイドラインで定めた調査基準(後記「(ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)」をご参照下さい。)を考慮しながら、デュー・ディリジェンスを実施した上で、運用ガイドラインに定めた投資選定基準(後記「(イ)投資選定基準」をご参照下さい。)及び投資検討基準に基づき、物件の取得の可否を総合的に判断します。
(イ)投資選定基準
投資物件の取得に当たっては、以下の投資選定基準に合致する物件(実質的に合致する物件も含みます。)に投資します。
(注1)但し、関係法令を遵守できていない物件の場合で、当該非遵守の程度が小さく、かつ今後是正可能又は手続的瑕疵のみが存している物件に関しては、投資対象とする場合があります。
(注2)新耐震基準とは、1981年に改正された建築基準法(その後の改正を含みます。)上の耐震設計基準をいいます。
(注3)同等の耐震性とは、新耐震基準に準拠する設計・施工がなされているか、又は新耐震基準と同等以上の耐震補強を施しているものをいいます。
(ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)
以下の調査基準に基づき、経済的調査、物理的調査及び法的調査等のデュー・ディリジェンスを実施します。デュー・ディリジェンス手続では、公正かつ調査能力・経験のある第三者の専門会社による不動産鑑定評価書、エンジニアリング・レポート、マーケット・レポート等を取得し、これらの内容を考慮しながら、デュー・ディリジェンスを実施します。また、ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)のデュー・ディリジェンスにおけるオペレーター調査については、オペレーターから調査事項を収集・取得し、デュー・ディリジェンスを実施します。
(注1)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失をいいます。PMLには、個別物件に関するものとポートフォリオ全体に関するものがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、建物の一般的耐用年数50年間に、10%以上の確率で起こり得る最大規模の地震(再現期間475年の地震に相当)により生じる損失の再調達価格に対する割合をいいます。
(注2)但し、20%以上の物件であっても、地震保険付保のコストを勘案しても、20%未満の物件と同等の投資効率性を有すると判断した物件については、投資対象とする物件として検討する場合があります。
c.保険付保基準
(イ)損害保険
災害及び事故等による建物の損害及び対人・対物事故による第三者への損害賠償を担保するため、運用資産(本項において、運用資産が不動産の場合は投資法人が有する建物、運用資産が不動産を信託財産とする信託受益権の場合は当該信託受益権の信託受託者が有する建物をいいます。)の特性に応じ、適切な損害保険(火災保険、賠償責任保険及び必要に応じて利益保険等)を付保します。
原則として火災保険及び賠償責任保険については、一つの保険契約を締結し、包括的に付保します。但し、運用資産によっては、1物件につき1保険契約を締結し、個別に付保する場合もあります。
新たに、保険会社を選定する場合、一定の信用力を有する複数の保険会社に同じ付保内容での見積書を提出させ、それらを比較検討することにより、最も合理的な付保条件を提示した保険会社を選定することとします。
保険契約の内容は定期的(3年に1回)に見直しを行うものとし、当該見直しに当たっては、前段落記載の手順に従い、より優れた新しい内容の保険商品がないか検討した上、損害保険を付保します。
(ロ)地震保険
地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して、エンジニアリング・レポートにおける地震リスクの内容に基づき検討・判断するものとします。かかる地震リスクの判断において、エンジニアリング・レポート記載の各物件のPML値が20%以上の場合には、当該物件につき、地震保険を付保します。
d.運営管理方針
(イ)基本方針
以下の基本方針に基づき、運用資産に係る賃料等の増額、安定的な高稼働率の維持及び管理コスト等の削減を目的として、PM会社を通じたマーケット動向を意識したリーシング、テナント満足度を意識したテナント管理・建物管理及び計画的かつ迅速な修繕を実現すべく積極的かつ効率的な運営管理を実施することにより、運用収益の着実な成長を図ります。
・テナント満足度の向上ときめ細かな運営管理のために、決算期毎に各種運用計画を策定します(詳細及び定義については、後記「(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証」をご参照下さい。)。
・運営管理に関して重要な役割を担うPM会社の選定及びその業務についての適切な評価・管理を行います。
(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証
決算期毎に本投資法人の基本的運用計画を定めた「中期資産運用計画」及び「年度資産運用計画」(これら2つの計画を総称して、以下「各種運用計画」といいます。)を策定し、これらに基づく計画的な運営管理を実施します。また、各種運用計画及びこれに基づく運営管理の状況及び実績について検証・評価を行うことにより、物件取得後の運営管理に反映させます。
① 各種運用計画の策定
ⅰ 中期資産運用計画
ポートフォリオに関する資産取得及び運用計画等を、本投資法人の決算期毎に中期資産運用計画として策定します。中期資産運用計画は、3年6期の期間による計画とし、以下によって構成されます。
・前回計画評価
・中期運用方針
・中期資産取得・売却計画
・中期運用計画
・中期財務計画
ⅱ 年度資産運用計画
ポートフォリオに関する資産取得及び運用計画(運用資産毎の収支計画、リーシング計画、建物管理計画、修繕計画を含むものとします。)等を、本投資法人の年度資産運用計画として策定します。年度資産運用計画は、1年2期の期間による計画とし、以下によって構成されます。
・前回計画評価
・年度運用方針
・年度資産取得・売却計画
・年度運用計画
・年度財務計画
② 各種運用計画の検証
各種運用計画に基づく運営管理の状況及び収支実績について、以下の方法により検証・評価を行います。
ⅰ 定期的な検証
各種運用計画に基づく運営管理や収支実績を、月次及び決算期毎に検証します。その結果、当該計画の見直しが必要と判断した場合には、速やかに修正計画を策定します。
ⅱ 適宜行う検証
物件取得、物件売却及び市場環境の変化等、ポートフォリオの状況や運用資産の状況に大きな変化が生じた場合、適宜、各種運用計画の修正や見直しを行います。また、記載項目や書式は必要に応じて、見直しを行うものとします。
(ハ)リーシング方針
① リーシング方針
運用資産の早期リースアップを実現するため、以下の事項に留意して、積極的なリーシング活動を実施します。
ⅰ 賃貸マーケット動向・テナント動向の把握
ⅱ 多数のリーシング会社へのテナント斡旋依頼
ⅲ 重点対象先とすべきテナント属性の分析
ⅳ 最適な賃貸条件の検討
ⅴ 既入居テナントの動向の把握
ⅵ 利益相反対策
② テナント審査基準
社会的な属性を重視したテナント審査を行います。具体的には、PM会社又は資産運用会社が下表のテナント審査基準に基づき入居審査をすることにより、属性及びクレジット等の良好なテナントのみを誘致します。
ⅰ 法人審査基準
ⅱ 個人審査基準
③ オペレーター審査基準(ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)に限ります。)
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)のオペレーターについては、前記「b.投資基準 (ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)」に記載するオペレーター調査(ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の場合)を実施のうえ、オペレーターの施設運用状況、財務状況等を勘案して、ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)を運営する者として適格なオペレーターを選定します。
(ニ)管理方針
① テナント管理方針
ⅰ テナント満足度の向上
(ⅰ)テナントとの良好なリレーションシップを図り、入居の感想・不満・要望点等のヒアリング内容等を反映させたテナント管理を行います。
(ⅱ)専有部分及び共用部分の各種設備の更新・リニューアルに関する適切な修繕を行い、テナント満足度の向上につなげます。
ⅱ クレーム対応
テナントニーズをくみ取り、当該テナントのクレームに対して誠実に対応します。
② 建物管理方針
ⅰ 管理状態の確認
運用資産の管理状態を確認します。具体的には、共用部分の管理(清掃)の状態、各種設備の不具合の有無等を確認し、テナントの満足度の維持・向上に努めます。
ⅱ 費用の低減
建物管理費における各項目別の費用を検証し、費用低減の余地がある場合には、建物管理業者(清掃業者・警備業者等)の変更や、複数物件の一括委託等を実施することにより、当該費用の低減を図ります。なお、これらの実施に当たっては、運用資産の競争力やテナントへの影響に留意します。
③ ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)管理方針
ⅰ 本投資法人の仕組みの周知
オペレーターに対して、利用者に投資法人の仕組み等を十分に周知するよう働きかけを行い、必要に応じてその周知活動への協力を行います。
ⅱ 適切な運営の確認
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の状態、利用料及び利用契約の内容等について、関係法令への適合状況、地方公共団体による通知等への対応状況についての確認を行います。
ⅲ 適切な運営の確保
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の利用料及び利用契約の内容等に関して、本投資法人とオペレーターの賃貸借契約書等において、オペレーターが本投資法人の運用対象となるヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)に適用される関係法令に適合し、行政指導に対応した運営を行う旨を表明させるように求めます。
(ホ)修繕方針
物理的・機能的価値・安全性の維持・向上を図るため、テナントとの親密なリレーションシップを図り、テナントニーズや物件スペック、実施時期、(必要に応じて)環境への配慮・エネルギー効率改善等の内容を検討し、迅速かつ的確に必要な修繕工事を計画・実施します。
① 修繕計画の策定
物件毎の築年数及び過去の修繕履歴等を考慮し、各修繕項目(経費的修繕項目及び資本的修繕項目)を、エンジニアリング・レポートの内容を確認の上、検討します。年度資産運用計画において修繕計画を策定し、各種修繕工事を適宜実施します。詳細については、前記「(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証 ① 各種運用計画の策定」をご参照下さい。
② 経費的支出工事(経常修繕工事)
ⅰ 修繕計画記載の修繕事項の確認
修繕計画記載の修繕事項につき、その実施時期、実施内容及び費用等を確認し、最適な実施方法を策定の上、効率的な経費的支出工事を行います。
ⅱ 迅速かつ経済的な修繕工事の実施
経費的支出工事を実施するために、修繕内容、修繕期間及び修繕費用に関して、最も適切かつ効率的な工事内容を検討し、工事会社に発注します。なお、必要に応じて複数の工事会社から見積りを取得し、その場合、最も適切かつ効率的な工事業者に発注します。
ⅲ テナントニーズに基づく修繕工事の実施
テナントから修繕要望等があった場合、要望された修繕項目に関し、速やかにその修繕の要否、時期及び費用等を検討し、その結果、修繕工事が必要であると判断した場合には迅速に実施します。
③ 資本的支出工事
修繕計画記載の修繕事項のうち、下表の資本的支出工事に係る実施時期・内容及び費用等を確認し、最適な実施方法を策定の上、効率的な資本的支出工事を行います。
なお、必要に応じて複数の工事会社から見積書を取得し、その場合、最も適切かつ効率的な工事会社に発注します。
④ ポートフォリオ全体での検証
修繕工事を実施するに当たり、ポートフォリオ全体の修繕工事費用の低減につながると判断した場合には、複数の運用資産で同時期に修繕工事を行う場合があります。
また、中長期的な安定収益を確保するため、年度毎の修繕工事費用(経費的支出及び資本的支出)の平準化を図ります。
⑤ 既入居テナントへの配慮
各種修繕工事を実施するに当たっては、既入居テナントに対する影響度に配慮し、その実施時期、実施内容の適否を十分に検討します。
(ヘ)PM会社の選定・管理
下記①の基準により選定したPM会社を下記②の方針に基づき管理することにより、中長期的な安定収益を実現します。
① PM会社の選定基準
② PM会社の管理方針
ⅰ 運営管理体制の構築
PM会社に対して、各運用資産の特性(意匠・構造・各種設備等のハード面での特性及びテナントの属性等のソフト面での特性)に合わせた適切かつ効率的な運営管理体制を構築するように求めるものとします。資産運用会社は、本投資法人の決算期毎に、各種運用計画を策定し、当該運用計画を通じてリーシング、管理及び修繕の各側面からPM会社の運営管理活動をモニタリングします。
ⅱ 業務報告会の実施
以下の事項に関する運営管理状況の確認及び今後の対応策等について協議するために、定期的(主要なPM会社においては、原則として毎月)に業務報告会を開催します。業務報告会を実施することにより、PM会社との間で一体的な運営管理体制を構築し、積極的かつ効率的な運営管理を実施します。
(ⅰ)入退去に基づく運用資産の稼働状況
(ⅱ)テナントの動向(クレーム等の有無の確認、その他感想・不満等)
(ⅲ)空室部分に対するリーシング活動の状況
(ⅳ)現在実行中の修繕工事の状況及び今後行う予定の修繕工事の確認
ⅲ PM会社の評価
資産運用会社は、定期的(原則として年1回)に、PM会社毎の運営管理実績について、企業内容、財務健全性、リーシング能力、建物管理能力等の各側面から評価します。その結果によっては、PM会社に対し改善の指示等を行うほか、PM会社を変更する場合があります。また、PM会社を変更する場合においては、物件の特性、運営ノウハウ及び当該地域におけるPM会社の特性を勘案しながら、総合的に判断します。
e.物件売却
運用資産については、原則として中長期的に保有し、短期的には売却を行わないものとします。但し、以下の点等を総合的に勘案した上で、売却によりポートフォリオの収益安定に寄与すると判断される場合には、売却を検討する場合があります。
・ポートフォリオの構成状態
・各用途の運用資産に係るマーケット(売買マーケット及び賃貸マーケット)動向予測
・各運用資産の将来における収支動向予測
・各運用資産の将来における資産価値の変動予測
・各運用資産の存する近隣エリアの収益安定の観点からみた将来性予測
・各運用資産の構造的及び経済的な劣化・陳腐化
・各運用資産のマーケットにおける売却予想額
f.財務方針
(イ)基本方針
計画的かつ機動的な資金調達により、ポートフォリオの中長期的な安定収益を確保し、もって投資主の価値の最大化を目指します。
(ロ)エクイティ・ファイナンス方針
投資口を引き受ける者の募集は、以下の点を総合的に勘案した上で行います。
① 新規に取得する物件の取得時期
② 投資法人の財務状況
③ 投資口の希薄化
④ その時点での経済状況等
(ハ)デット・ファイナンス方針
① 借入れによる資金調達
ⅰ 借入方針
以下の方針に基づき、借入れを行います。
・短期・長期、変動金利・固定金利のバランスを取りながら、金利変動リスクを軽減することを目的に、当面の間、長期固定型の借入れを重視します。
・リファイナンスリスク(資金再調達リスク)を軽減するために返済期限を分散します。
・多くの金融機関から借り入れることにより、借入先の分散を図ります(取引金融機関の多様化)。
ⅱ 借入先
借入先は、租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロに定める機関投資家(以下「機関投資家」といいます。)に限るものとします。
ⅲ 極度ローン契約
期中での物件の新規取得、テナントからの預り金等の一時金の返還又は運転資金等の資金需要への機動的な対応のため、事前の極度ローン契約を締結することがあります。
② 投資法人債発行による資金調達
その時点での投資法人の財務状況、金融マーケット、不動産マーケット等を総合的に勘案した上で投資法人債を発行することがあります。
(ニ)デリバティブ取引
本投資法人は、負債から生じる金利変動リスク及びその他のリスクをヘッジするため、デリバティブ取引(投信法第2条において定義される意味を有するものとします。)を行うことがあります。
(ホ)LTV水準
総資産に対する借入金及び投資法人債の合計額の割合(以下「LTV」といいます。)は、概ね40~50%程度を標準的な水準とし、また、上限は原則として65%とします。但し、物件の追加取得等により、LTVは、一時的に65%を超える場合があります。
g.その他
本投資法人は、特定不動産(本投資法人が取得する特定資産のうち、不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の本投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合を、100分の75以上とします(規約第25条第2項)。
a.基本方針
本投資法人は、投信法に基づき、規約において、主として投資対象不動産等に投資し、運用資産の着実な成長及び中長期的な安定収益の確保を目指して運用を行うことをその基本理念としています。本投資法人は、本書の日付現在、その資産の運用を資産運用会社に委託しています。
資産運用会社は、規約に定める本投資法人の基本方針に従い、かつ本投資法人との資産運用委託契約に基づき、その社内規則として運用ガイドラインを制定しており、運用ガイドラインにおいて、本投資法人の運用資産に適用される投資運用方針を以下の通り定めています。
かかる運用ガイドラインは、本書の日付現在において、経済情勢、不動産市場動向等の推移、動向及び見通し等を総合的に勘案して、規約に定める本投資法人の運用の基本方針の実現のために現時点で最も適切であると判断して制定した資産運用の細則であり、資産運用会社は、経済情勢、不動産市場動向等に変動があった場合に、その時点での経済情勢、不動産市場動向等の推移、動向及び見通しを確認・検証し、その結果、運用ガイドラインにおける投資運用方針が、本投資法人の基本方針に適合しないと判断した場合、あるいは経済情勢、不動産市場動向等に変動がなくても、投資運用方針の変更が必要であると判断した場合には、運用ガイドラインにおける投資運用方針を、本投資法人の基本方針に最も適合するように、適宜、変更することがあります。
(イ)ポートフォリオ構築方針
本投資法人は、東京都区部を中心とする投資エリア(後記「(ロ)東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資 ② 投資基準」に記載の各類型毎の投資エリアをご参照下さい。)に存するオフィス及びレジデンスに集中的に投資を行います。これらの物件は、以下の理由から運用資産の着実な成長及び中長期的な安定収益の確保を企図する本投資法人の投資方針に合致すると考えます。
① 運用資産の着実な成長
ⅰ 外部成長
・不動産流通マーケットにおいて豊富なストック数を有し、かつテナント需要の高い東京都区部を中心とする投資エリアに存するオフィス及びレジデンスに主に投資することにより、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
・平和不動産の物件開発力及び情報力を最大限に活用することにより、物件の取得機会を拡大し、継続的な物件の取得を図ることによって、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
・業務提携先各社並びに不動産会社、信託銀行及びアセット・マネジメント会社等から、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の売却及び仲介情報の提供を受け、物件の取得機会を拡大することによって、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
・開発中の未竣工物件にも投資を行うことによって、有利な経済条件での物件取得を実現し、ポートフォリオの着実な外部成長を目指します。
ⅱ 内部成長
・テナント満足度の向上ときめ細かな運営管理を実現すべく各種運用計画(詳細及び定義については、後記「d.運営管理方針 (ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証」をご参照下さい。)を定め、PM会社の選定及びその業務についての適切な評価・管理を行うことにより、積極的かつ効率的な運営管理に基づくポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・賃貸マーケット動向・テナント動向の把握、重点対象先とすべきテナント属性の分析、多数のリーシング会社へのテナント斡旋依頼、最適な賃貸条件の検討及び既入居テナントの動向の把握を通じて、運用資産の早期リースアップを実現することにより、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・物件に応じたPM会社を選定し、PM会社と協働しながら各運用資産について、物件特性・エリア特性に応じた積極的かつ効率的な運営管理、管理コストの圧縮及び計画的な修繕を行うことにより、テナント満足度の向上、安定的な高稼働率の維持及び各種経費の低減等を図り、収益の極大化を目指し、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「d.運営管理方針」をご参照下さい。
・平和不動産グループの有する豊富な資産管理運営能力を最大限に活用して、ポートフォリオの着実な内部成長を目指します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
② 中長期的な安定収益の確保
ⅰ 東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資
・本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィス及びレジデンスは入居対象となる潜在的なテナントの絶対数が多いため、中長期にわたって安定的な稼働率と賃料水準を維持することが可能と考えられます。また、オフィス及びレジデンスとしてのテナント需要の高さを勘案し、近隣エリアの立地特性及びマーケット状況等に合致した、相対的競争力が強いと考えられる物件に投資します。
・高い安定性を確保するために最適なポートフォリオ構成を目指します。“厚み(豊富なストック)”のある不動産流通マーケットを裏付けとした(運用資産の入替えも含めた)ポートフォリオの機動的な見直しにより、中長期的な安定性を確保します。
ⅱ ポートフォリオの分散効果・リスク低減
・多数のオフィス及びレジデンスへの投資によって、分散されたポートフォリオを構築し、ポートフォリオの収益変動リスクの極小化を図ります。また、オフィス及びレジデンスという複数タイプの物件に投資することにより、経済情勢や不動産を取り巻く市場変動等による影響の抑制を図ります。
・着実な成長(外部成長・内部成長)を実現することにより、ポートフォリオにおける様々なリスク(運用資産の価値低減リスク・運用資産の収入減少リスク・運用資産の偏在リスク・テナント集中に係るリスク等)を低減し、中長期的な安定性を確保します。
ⅲ 積極的かつ効率的な運営管理
PM会社と協働して、積極的かつ効率的な運営管理を実行することによって、運用資産毎に、賃料収入等の維持・上昇、稼動率の向上及び各種経費の低減による中長期的な安定収益の確保を目指します。
ⅳ 最適な財務戦略
・中長期的な安定収益の確保を実現するための最適な財務戦略を実行します。詳細については、後記「f.財務方針」をご参照下さい。
・最適な財務戦略を実行するために、平和不動産の信用力を最大限に活用します。詳細については、後記「③ 平和不動産グループの総合力の活用」をご参照下さい。
③ 平和不動産グループの総合力の活用
資産運用会社は、平和不動産グループの賃貸管理及び不動産開発に係る経験、ノウハウを最大限活用することにより、本投資法人の基本方針の具現化を目指します。平和不動産においては、「安心で心地良いオフィスと住まいの空間を提供し、人と街に貢献する。」という経営理念のもと、証券取引所ビルをはじめとしたオフィスビルやレジデンスの賃貸事業のほか、不動産開発事業、住宅開発事業において多数の実績を有しています。平和不動産は、不動産の開発から始まり、それらの不動産を長期にわたり保有し、運営管理を行うという不動産に係る総合的な事業展開のもと、その事業によって培われたリーシング力、テナントリレーション構築、情報チャンネル及びビル運営管理能力等不動産の収益向上やその資産価値の維持向上についての経験やノウハウを有しており、資産運用会社は、運用資産の中長期的な保有を前提とする本投資法人の資産運用に当たり、平和不動産のこれらの経験やノウハウを積極的に活用します。
ⅰ 平和不動産グループからの物件情報の提供
資産運用会社は、平和不動産との間の業務提携に関する協定書(以下「業務提携協定書」といいます。)において、資産運用会社に以下のような権利及び地位が付与されていることを踏まえ、資産運用会社独自の物件情報ソースに加え、平和不動産グループの情報ソースを活用することによって、中長期的な安定収益の確保に寄与するための物件に関する情報を、より多くかつ多角的に収集します。
・平和不動産グループの保有・開発物件
平和不動産グループが保有している物件、平和不動産グループがアセット・マネジメント業務を提供するSPCが保有している物件、又は平和不動産グループが開発している、又は今後開発する物件(以下、総称して「平和不動産グループ保有開発物件」といいます。)のうち、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の売却を企図する場合、平和不動産は、一定の場合を除き、当該物件に係る情報を優先的に資産運用会社を通じて本投資法人に提供することとされています。
また、平和不動産は、平和不動産グループ保有開発物件について、平和不動産グループと資産運用会社が売買条件について基本的に合意した場合、平和不動産グループと本投資法人の間の売買契約締結に向けて、一定の場合を除き、最大限努力するものとされています。
・平和不動産による仲介物件
平和不動産が、本投資法人の投資基準に大要適合する物件の所有者その他関係者から当該物件の仲介の委託を受けた場合には、所有者等の意向等により情報を提供できない場合を除き、当該情報を速やかに(遅くとも第三者に開示するのと同時に)資産運用会社に提供することとされています。
ⅱ 平和不動産によるウェアハウジング機能等
・業務提携協定書において、資産運用会社は、本投資法人が時間的制約等により直接物件を取得することが困難である場合、平和不動産に対して、本投資法人への売却を目的として、平和不動産が自ら又は第三者をして当該物件を先行的に取得し又は取得させるよう申し入れることができるものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、機動的な本投資法人の物件取得機会の確保に努めます。
・業務提携協定書において、資産運用会社は、本投資法人が保有する物件及び取得を予定する物件につき、平和不動産に対して、共有若しくは区分所有を申し入れることができ、また、資産運用会社は、本投資法人が保有する物件の売却を企図する場合、平和不動産に対して、当該物件を取得するよう申し入れることができるものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、本ポートフォリオにおける中長期的な安定収益の確保のために、機動的な物件取得、売却(運用資産の入替えを含みます。)を行います。
ⅲ 平和不動産グループによるPM業務
・平和不動産グループの有するリーシング業務(テナント営業・仲介会社営業)、管理業務(テナント管理・建物管理)、更には修繕工事業務(計画・施工・管理)等に至るまでの豊富なプロパティ・マネジメント能力を積極的に活用するため、本投資法人が、オフィスを主たる用途とする物件(本ⅲにおいて、以下「オフィスビル等」といいます。)を新たに取得する場合、又は既に保有しているオフィスビル等のPM業務の委託先を変更する場合は、原則として平和不動産グループにPM業務を委託するものとします。但し、資産運用会社が、後記「d.運営管理方針 (ヘ)PM会社の選定・管理」記載のPM会社の選定基準に照らして平和不動産グループにPM業務を委託しないことが本投資法人にとって有益であると判断する場合は、この限りではありません。
・業務提携協定書において、本投資法人が保有するオフィスビル等について、PM業務の委託先に対するPM業務の委託を継続し難いと合理的に判断される事由の発生を資産運用会社が認識した場合、又は、かかる事由の発生の疑いがあると資産運用会社が判断した場合において、資産運用会社が当該PM業務の委託を申入れた場合、平和不動産は、当該PM業務を速やかに受託すべく、最大限努力するものとされていることを踏まえ、資産運用会社は、本投資法人が保有するオフィスビル等のPM業務の継続性の確保に努めます。
ⅳ その他の平和不動産のサポート
資産運用会社は、上記ⅰからⅲ以外にも、業務提携協定書に定められた下記の平和不動産のサポートを通じ、本投資法人の基本方針の具現化を図っていきます。
・本投資法人の取得予定物件に関するデュー・ディリジェンス、その他取得に係る支援業務
・本投資法人保有物件又は取得予定物件の管理、賃貸、リニューアル、開発等に係る支援業務
・本投資法人保有物件のリーシングに関する支援業務
・本投資法人の財務方針、財務運営に関する支援業務
・金融機関の紹介を含めた資金調達等に関する支援業務
・その他資産運用会社が本投資法人から受託している資産運用委託業務(本ⅳにおいて、以下「本業務」といいます。)その他の業務の運営管理に関する支援
・不動産等の売買・開発及び賃貸に関するマーケット情報並びにその他本業務に関連するマーケット情報の提供
・合理的な範囲での本業務の遂行上必要な人材の派遣
(ロ)東京都区部を中心とするオフィス及びレジデンスへの集中投資
① マーケット状況
ⅰ オフィス
本投資法人が投資対象とすることを想定している規模のオフィスの主たるテナント層は、相対的に従業員数の少ない事業所になるものと考えられます。全国主要都市における事業所数及び従業者数の比較によると、東京都区部の事業所数及び従業員数が他の主要都市よりも多いとともに、相対的に従業員数の少ない事業所の数が多いことが分かります。これは、本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィスに入居し得る潜在的なテナントの絶対数の多さを示しているものといえます。
このことから、本投資法人が投資対象とすることを想定している規模の東京都区部のオフィスは、厚いテナント層による豊富なテナント需要に支えられているという特徴を有するものと考えられ、その傾向は今後も安定的に推移していくものと考えています。
ⅱ レジデンス
東京都の人口及び世帯数は、他の主要府県よりも多いとともに、世帯数については2000年以降、増加傾向にあります。これは、都心部への産業の集中、単身世帯(単身者社会人、学生等をいいます。以下同じ。)・ディンクス世帯・シニア世帯等の都心回帰志向の高まり等によるものと考えられます。東京都によれば、全国的には2010年頃から人口は減少傾向にあるものの、東京都においては2030年頃まで増加傾向の推移が続くものと予測されています。2030年以降は、全国的な人口減少の影響が強まり東京都の人口も緩やかに減少していくことが予想されますが、「転入者数>転出者数」の傾向は2030年以降も続くと見られ、世帯数も2040年頃まで引き続き増加傾向となることが予測されており、テナント需要も暫くの間引き続き安定的に推移していくものと考えています。
② 投資基準
ⅰ オフィス
本投資法人は、下表「オフィス・レジデンスの投資基準」の投資額及び投資エリアに合致するオフィスに投資していきます。
ⅱ レジデンス
(ⅰ)投資額及び投資エリア
本投資法人は、下表「オフィス・レジデンスの投資基準」の投資額及び投資エリアに合致するレジデンスに投資していきます。
(ⅱ)投資対象とするレジデンスのタイプ
投資対象とするレジデンスは、主たるテナント層、マーケット状況等により区分した下記の5タイプとします。5つのタイプに分散して投資し、一定のタイプに係るマーケット状況に依拠するリスクや、入居するテナントが一定の層に偏るリスクを低減します。
・シングルタイプレジデンス(注1)
・ディンクスタイプレジデンス(注2)
・ファミリータイプレジデンス(注3)
・ドミトリータイプレジデンス(注4)
・ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)(注5)
(注1)シングルタイプレジデンスとは、主として単身世帯(社会人、学生等)をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(注2)ディンクスタイプレジデンスとは、主として「ディンクス世帯(※)」又は「相対的所得水準の高い単身世帯」をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(※)…「ディンクス(Dinks)世帯」とは、夫婦共稼ぎで収入源が2つあり(Double Income)、かつ子供がいない(No Kids)世帯をいいます。
(注3)ファミリータイプレジデンスとは、主として「子供のいる平均的な所得層の家族」をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画されたレジデンスをいいます。
(注4)ドミトリータイプレジデンスとは、主として若年の単身世帯(学生あるいは若年社会人)をメインターゲットとし、そのライフスタイルに即して設計・企画された寮タイプのレジデンス(但し、スペックに関しては、共同風呂・共同トイレ・共同食堂等、一般的なレジデンスと異なる場合があります。)をいいます。
(注5)ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)とは、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム及び認知症高齢者グループホーム(これらに付随する関連施設等を含みます。)をいいます。
<オフィス・レジデンスの投資基準>
| 投資額 | オフィス | 原則:1物件当たり10億円以上。但し、1物件の投資額は、ポートフォリオ全体(取得価格ベース)の20%以内(注1) | |
| レジデンス | 原則:1物件当たり5億円以上。但し、1物件の投資額は、ポートフォリオ全体(取得価格ベース)の10%以内(注2) | ||
| 投資エリア | 第一投資エリア:東京23区 第二投資エリア:第一投資エリアを除く東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県における主要市街地 地方投資エリア:第一・第二投資エリアを除く大都市圏(注3)における主要市街地 第一投資エリア、第二投資エリア及び地方投資エリアの投資比率は、後記「(ハ)分散されたポートフォリオの構築」をご参照下さい。 | ||
(注1)①100億円以上の大規模物件に投資する場合は、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件に限るものとし、かつその物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響を検討した上で、投資することとします。
・大幅な賃料変動リスク、キーテナントの存在によるテナントの非分散リスク
・効率的かつ迅速な運営管理の実施の可能性
②10億円未満の物件でも、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件については、その物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響を検討した上で、投資する場合があります。
・運営経費率、投資効率性
・外観及び建物内部(特に共用部分)の管理状態、入居テナントのクレジット
・1テナントの規模割合が大きくなることによるテナントの非分散リスク
(注2)①100億円以上の大規模物件に投資する場合は、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件に限るものとし、かつその物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響(規模及びテナント数という側面での影響)を検討した上で、投資することとします。
・リースアップの可能性
・各テナントニーズに応じたきめ細かいテナント管理の実行の可能性
②5億円未満の小規模物件でも、下記検討事項を考慮した結果、中長期的な安定収益の確保の観点から望ましいと判断した物件については、物件を購入した時点以降の当該物件のポートフォリオに与える影響(規模及びテナント数という側面での影響)を検討した上で、投資する場合があります。
・運営経費率、投資効率性
・建物スペック・管理状態等
(注3)大都市圏とは、中心市及びこれに社会・経済的に結合している周辺市町村により構成されている都市地域をいい、大都市圏の「中心市」は、東京都特別区部及び政令指定都市とします。
ⅲ その他の資産への投資
規約第26条各項に定める資産運用の対象とする資産のうち、オフィス及びレジデンス(運用資産が底地である場合においては、当該底地上の建物の用途がオフィス又はレジデンスである場合を含みます。)以外の資産については、用途以外の点で運用ガイドラインの投資基準を概ね満たしている場合、その投資額がポートフォリオ全体(取得価格ベース)の10%以内の範囲内において、投資できるものとします。
(ハ)分散されたポートフォリオの構築
用途分散を図るとともに、オフィス及びレジデンス各々の投資メリットを効率的に享受するため、原則としてそれぞれポートフォリオの50%(取得価格ベース)を目途とします。但し、不動産流通マーケット状況及び取引状況等を総合的に勘案し、同比率を30~70%程度の範囲内において機動的に運用します。
また、オフィス及びレジデンスともに、第一投資エリアを主たる投資地域と位置付けますが、各エリアのマーケット状況(取引物件のストック量、取引価格の状況及び賃貸マーケット状況等)を勘案しながら、第二投資エリア及び地方投資エリアにも投資します。
<ポートフォリオの投資比率(取得価格ベース)>
| オフィス | レジデンス(注1) | その他の資産 | |
| 原則50% (30~70%) | 原則50% (30~70%) | ポートフォリオ 全体の10%以内 | |
| 第一投資エリア | 50~100% | (注2) | |
| 第二投資エリア | 0~50% | (注2) | |
| 地方投資エリア | (注2) | (注2) | |
(注1)ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)を含みます。
(注2)地方オフィス、地方レジデンス及びその他の資産への投資比率は、合計でポートフォリオ全体の40%以内(取得価格ベース)とします。
b.投資基準
投資対象とする物件を選別し、投資採算価値の見極めを行うために、資産運用会社が運用ガイドラインで定めた調査基準(後記「(ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)」をご参照下さい。)を考慮しながら、デュー・ディリジェンスを実施した上で、運用ガイドラインに定めた投資選定基準(後記「(イ)投資選定基準」をご参照下さい。)及び投資検討基準に基づき、物件の取得の可否を総合的に判断します。
(イ)投資選定基準
投資物件の取得に当たっては、以下の投資選定基準に合致する物件(実質的に合致する物件も含みます。)に投資します。
| 項目 | 投資選定基準 |
| 法令遵守 | 都市計画法(昭和43年法律第100号、その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)、建築基準法(昭和25年法律第201号、その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)等、関連する全ての法令を遵守している物件(既存不適格物件を含みます。)に投資します。(注1) |
| 構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨造であること |
| 耐震性 | 新耐震基準(注2)に適合していること 但し、新耐震基準以前に建築された物件であっても、新耐震基準と同等の耐震性(注3)を有すると判断した場合には、投資する場合があります。 |
| 項目 | 投資選定基準 | |
| 有害物質 ・土壌汚染等 | 資産運用会社が発注した専門会社作成のエンジニアリング・レポートにおいて、アスベスト、フロン、ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」といいます。)等の有害物質が内在する可能性が低く、上記有害物質が内在していたとしても、内在する有害物質に関連する全ての法令に基づき、適法に保管あるいは処理等がなされている旨及び土壌汚染対策法(平成14年法律第53号、その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)に規定する特定有害物質等が内在する可能性が低い旨の記載がなされている物件に投資します。 但し、土壌汚染対策法に規定する特定有害物質等が内在する可能性が否定できない旨の記載がされた場合、又は上記有害物質が内在していたとしても土壌汚染対策法に従った措置が講じられている場合において、健康リスクが低いと判断される旨の記載がなされている物件に投資する場合があります。 | |
| 土地 | 土地(物件が不動産の場合は、本投資法人が有する土地。物件が不動産を信託財産とする信託受益権の場合は、当該信託受益権の信託受託者が有する土地。)の所有形態については、原則として所有権とし、かつ共有・分有ではないものとしますが、借地権(定期借地権を含みます。)が設定されている物件又は共有・分有の物件であっても、下記の基準を全て満たす場合に限り、投資する場合があります。 [借地権物件] ・旧借地法又は借地借家法上の借地権であること ・契約内容等を勘案して、一定の収益安定性を有すること [共有・分有物件] ・共有・分有者間特約等による共有・分有者間での優先買取権がないこと(買取りの裁量権が本投資法人側にある場合を除きます。) ・共有・分有持分不分割特約、登記の具備及び敷地の相互利用に関する取決め等、他の共有・分有者との間で権利関係に関する仕組みが確実に組成されていること | |
| 権利形態 | 建物 | 建物(物件が不動産の場合は、本投資法人が有する建物。物件が不動産を信託財産とする信託受益権の場合は、当該信託受益権の信託受託者が有する建物。)の所有形態については、原則として1棟全体の所有としますが、区分所有物件及び共有物件であっても、下記の基準を全て満たす場合に限り、投資する場合があります。 [区分所有権物件] ・区分所有者間特約等による区分所有者間での優先買取権がないこと(買取りの裁量権が本投資法人側にある場合を除きます。) ・管理組合の運営状況(大規模修繕積立金額、負債の程度、損害保険の付保状況等)が良好であること ・敷地権の登記、共用部分の損害保険の付保、管理規約等、他の区分所有者との間で権利関係に関する仕組みが確実に組成されていること [共有物件] ・共有者間特約等により共有者間での優先買取権がないこと(買取りの裁量権が本投資法人側にある場合を除きます。) ・共有持分不分割特約、登記の具備及び敷地の相互利用に関する取決め等、他の共有者との間で権利関係に関する仕組みが確実に組成されていること |
| 稼働状況 | 原則として、取得時点において既に賃貸に供され、現に賃料収入が発生している物件に投資します。 但し、未稼働(開発中)物件(ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)を含みます。)であっても、建物の竣工(検査済証の取得)を停止条件として、 ・立地・スペック・近隣エリアのマーケット状況等から判断した稼動率 ・当該未稼働物件を購入した後の、ポートフォリオ全体における収益の影響度 等を総合的に勘案し、中長期的な安定収益の確保を実現できると判断した場合には、投資対象とする物件として検討する場合があります。 | |
(注1)但し、関係法令を遵守できていない物件の場合で、当該非遵守の程度が小さく、かつ今後是正可能又は手続的瑕疵のみが存している物件に関しては、投資対象とする場合があります。
(注2)新耐震基準とは、1981年に改正された建築基準法(その後の改正を含みます。)上の耐震設計基準をいいます。
(注3)同等の耐震性とは、新耐震基準に準拠する設計・施工がなされているか、又は新耐震基準と同等以上の耐震補強を施しているものをいいます。
(ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)
以下の調査基準に基づき、経済的調査、物理的調査及び法的調査等のデュー・ディリジェンスを実施します。デュー・ディリジェンス手続では、公正かつ調査能力・経験のある第三者の専門会社による不動産鑑定評価書、エンジニアリング・レポート、マーケット・レポート等を取得し、これらの内容を考慮しながら、デュー・ディリジェンスを実施します。また、ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)のデュー・ディリジェンスにおけるオペレーター調査については、オペレーターから調査事項を収集・取得し、デュー・ディリジェンスを実施します。
| 調査項目 | 調査事項 | |
| 経済的調査 | 市場調査 | ①近隣エリアのマーケット賃料水準 ②近隣エリアのマーケット稼働率の推移及び将来の動向 ③近隣エリア内の類似物件・競合物件の需要動向 ④近隣エリア内の取引利回りの水準 ⑤近隣エリア(及びその周辺エリアを含みます。)の将来の開発計画の有無及びその進捗状況 |
| テナント調査 | ①入居テナントの反社チェック ②入居テナント(オフィス)の属性・信用情報(業種・業歴・業績等) ③入居テナント数、利用目的等 ④同一入居テナントの占有割合等 ⑤入居テナントの賃料支払状況 ⑥賃貸借契約の内容(使用目的・賃料等・賃貸借期間・敷金(保証金)額等) ※なお、②~⑥の調査については、売主又は仲介会社等から開示を受けた資料の中から実施するものとする。 | |
| 収益関係調査 | ①テナント誘致力等の調査(テナント退去から新テナント入居までの平均誘致期間等を考慮) ②賃貸借契約形態及び当該契約更新の可能性(契約期間・賃料支払時期、一時金の返却方法、退去通知期間の確認等) ③建物運営管理費用の現況確認及び当該費用節減の余地の検討 ④将来におけるリーシング方針、管理運用方針及び修繕方針の検討 ⑤本投資法人のポートフォリオ戦略との整合性(エリア・用途・規模・投資額等の側面での整合性)の確認 | |
| オペレーター調査 (ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の場合) | ①オペレーターのマーケティング力や施設の収益力の把握のため、退去者の施設退去事由、営業費用やその内訳の推移、営業体制、入居者獲得状況等に関する情報 ②職員体制の把握のため、職種別職員数、常勤・非常勤職員数の推移、職員の資格取得状況、離職率等に関する情報 ③介護提供の状況、コンプライアンスの状況を確認するため、ケアプラン・ケア記録、インシデント・アクシデント・レポート、行政監査(検査)、各種マニュアル等に係る資料・情報 ④オペレーターや賃料支払を保証する賃貸借契約保証人の財務状況を確認するための過去数年分の財務諸表や勘定科目明細等 ⑤入居者の満足度向上に向けた意見を把握する取組みや、第三者評価の実施状況等に係る情報 | |
| 物理的調査 | 立地条件 | ①街路の状況、主要交通機関からの接近性、乗降客数等 ②生活利便施設、経済施設、官公庁施設、教育関連施設等の配置、接近性及び周辺土地の利用状況並びに将来の動向 ③日照・眺望・景観・騒音等の状況(主としてレジデンスにて重視) ④嫌悪施設等の有無 ⑤地域の知名度及び評判、規模の状況 |
| 建築及び設備の状況 | ①物件共通 意匠・主要構造・設備・築年数・施工会社・維持管理の程度・緊急修繕の必要性及び建築確認通知書・検査済証等の書類の確認 ②オフィス 貸室部分の形状(分割対応可能か否か)、フリーアクセス床(OAフロア)、天井高、電気容量、空調方式(個別又はセントラルの別)、床荷重の程度、防犯設備の状態(機械警備設備の状況等)、共用部分の管理状態、給排水設備、昇降機設備、駐車場設備等 ③レジデンス 貸室部分の形状、間取り、天井高、内部仕様(天井・壁・床・キッチン・風呂場等)、空調設備、衛生設備、電気設備、昇降機設備、防犯設備、駐車場設備、駐輪場、集会室等その他共用設備の状況等 | |
| 耐震性及び PML(注1) | ①新耐震基準又はそれと同等の耐震性の確保 ②PML値の確認(20%未満を原則とします。(注2)) | |
| 建物管理関係 | 実際の管理状況(清掃の程度、残置物の有無等)、館内細則の内容、管理会社の質及び信用力の調査 | |
| 環境・地質等 | ①アスベスト・PCB等の建物有害物質の有無 ②地歴調査及び土壌汚染物質の有無 | |
| 法的調査 | 権利関係 | ①関係法令(都市計画法、建築基準法その他関連法規)の遵守状況 ②所有形態に関する権利関係調査(区分所有物件・借地権物件等か否か) |
| 境界調査 | 境界確定の状況(官民及び民民)及び越境物の有無とその状況(覚書等の有無を含みます。) | |
| 既入居テナントの調査 | 既入居テナントからのクレームの状況及び紛争の有無 | |
(注1)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失をいいます。PMLには、個別物件に関するものとポートフォリオ全体に関するものがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、建物の一般的耐用年数50年間に、10%以上の確率で起こり得る最大規模の地震(再現期間475年の地震に相当)により生じる損失の再調達価格に対する割合をいいます。
(注2)但し、20%以上の物件であっても、地震保険付保のコストを勘案しても、20%未満の物件と同等の投資効率性を有すると判断した物件については、投資対象とする物件として検討する場合があります。
c.保険付保基準
(イ)損害保険
災害及び事故等による建物の損害及び対人・対物事故による第三者への損害賠償を担保するため、運用資産(本項において、運用資産が不動産の場合は投資法人が有する建物、運用資産が不動産を信託財産とする信託受益権の場合は当該信託受益権の信託受託者が有する建物をいいます。)の特性に応じ、適切な損害保険(火災保険、賠償責任保険及び必要に応じて利益保険等)を付保します。
原則として火災保険及び賠償責任保険については、一つの保険契約を締結し、包括的に付保します。但し、運用資産によっては、1物件につき1保険契約を締結し、個別に付保する場合もあります。
新たに、保険会社を選定する場合、一定の信用力を有する複数の保険会社に同じ付保内容での見積書を提出させ、それらを比較検討することにより、最も合理的な付保条件を提示した保険会社を選定することとします。
保険契約の内容は定期的(3年に1回)に見直しを行うものとし、当該見直しに当たっては、前段落記載の手順に従い、より優れた新しい内容の保険商品がないか検討した上、損害保険を付保します。
(ロ)地震保険
地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して、エンジニアリング・レポートにおける地震リスクの内容に基づき検討・判断するものとします。かかる地震リスクの判断において、エンジニアリング・レポート記載の各物件のPML値が20%以上の場合には、当該物件につき、地震保険を付保します。
d.運営管理方針
(イ)基本方針
以下の基本方針に基づき、運用資産に係る賃料等の増額、安定的な高稼働率の維持及び管理コスト等の削減を目的として、PM会社を通じたマーケット動向を意識したリーシング、テナント満足度を意識したテナント管理・建物管理及び計画的かつ迅速な修繕を実現すべく積極的かつ効率的な運営管理を実施することにより、運用収益の着実な成長を図ります。
・テナント満足度の向上ときめ細かな運営管理のために、決算期毎に各種運用計画を策定します(詳細及び定義については、後記「(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証」をご参照下さい。)。
・運営管理に関して重要な役割を担うPM会社の選定及びその業務についての適切な評価・管理を行います。
(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証
決算期毎に本投資法人の基本的運用計画を定めた「中期資産運用計画」及び「年度資産運用計画」(これら2つの計画を総称して、以下「各種運用計画」といいます。)を策定し、これらに基づく計画的な運営管理を実施します。また、各種運用計画及びこれに基づく運営管理の状況及び実績について検証・評価を行うことにより、物件取得後の運営管理に反映させます。
① 各種運用計画の策定
ⅰ 中期資産運用計画
ポートフォリオに関する資産取得及び運用計画等を、本投資法人の決算期毎に中期資産運用計画として策定します。中期資産運用計画は、3年6期の期間による計画とし、以下によって構成されます。
・前回計画評価
・中期運用方針
・中期資産取得・売却計画
・中期運用計画
・中期財務計画
ⅱ 年度資産運用計画
ポートフォリオに関する資産取得及び運用計画(運用資産毎の収支計画、リーシング計画、建物管理計画、修繕計画を含むものとします。)等を、本投資法人の年度資産運用計画として策定します。年度資産運用計画は、1年2期の期間による計画とし、以下によって構成されます。
・前回計画評価
・年度運用方針
・年度資産取得・売却計画
・年度運用計画
・年度財務計画
② 各種運用計画の検証
各種運用計画に基づく運営管理の状況及び収支実績について、以下の方法により検証・評価を行います。
ⅰ 定期的な検証
各種運用計画に基づく運営管理や収支実績を、月次及び決算期毎に検証します。その結果、当該計画の見直しが必要と判断した場合には、速やかに修正計画を策定します。
ⅱ 適宜行う検証
物件取得、物件売却及び市場環境の変化等、ポートフォリオの状況や運用資産の状況に大きな変化が生じた場合、適宜、各種運用計画の修正や見直しを行います。また、記載項目や書式は必要に応じて、見直しを行うものとします。
(ハ)リーシング方針
① リーシング方針
運用資産の早期リースアップを実現するため、以下の事項に留意して、積極的なリーシング活動を実施します。
ⅰ 賃貸マーケット動向・テナント動向の把握
ⅱ 多数のリーシング会社へのテナント斡旋依頼
ⅲ 重点対象先とすべきテナント属性の分析
ⅳ 最適な賃貸条件の検討
ⅴ 既入居テナントの動向の把握
ⅵ 利益相反対策
② テナント審査基準
社会的な属性を重視したテナント審査を行います。具体的には、PM会社又は資産運用会社が下表のテナント審査基準に基づき入居審査をすることにより、属性及びクレジット等の良好なテナントのみを誘致します。
ⅰ 法人審査基準
| 審査項目 | 審査内容 | |
| a.業種 | (a)属性(業種) (b)業種動向 | |
| b.業歴 | (a)事業継続年数 (b)上場の有無 | |
| c.業績 | (a)財務状況 (b)株価動向(上場している場合) | |
| d.信用度 | 企業信用調査会社の評価内容 | |
| e.賃貸借契約内容 | (a)使用目的 (b)賃料・共益費 (c)賃貸借期間 (d)敷金・保証金額 |
ⅱ 個人審査基準
| 審査項目 | 審査内容 | |
| a.属性 | (a)属性 (b)入居人数・構成(家族構成) | |
| b.勤務状況 | (a)勤務先の業績 | |
| c.賃料負担力 | (a)所得水準(年収)/資産状況 (b)所得水準に占める賃料総額の割合 (c)連帯保証人の有無及びその属性・所得水準 | |
| d.賃貸借契約内容 | (a)使用目的 (b)賃料・共益費 (c)賃貸借期間 (d)敷金・保証金額 |
③ オペレーター審査基準(ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)に限ります。)
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)のオペレーターについては、前記「b.投資基準 (ロ)調査基準(デュー・ディリジェンス基準)」に記載するオペレーター調査(ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の場合)を実施のうえ、オペレーターの施設運用状況、財務状況等を勘案して、ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)を運営する者として適格なオペレーターを選定します。
(ニ)管理方針
① テナント管理方針
ⅰ テナント満足度の向上
(ⅰ)テナントとの良好なリレーションシップを図り、入居の感想・不満・要望点等のヒアリング内容等を反映させたテナント管理を行います。
(ⅱ)専有部分及び共用部分の各種設備の更新・リニューアルに関する適切な修繕を行い、テナント満足度の向上につなげます。
ⅱ クレーム対応
テナントニーズをくみ取り、当該テナントのクレームに対して誠実に対応します。
② 建物管理方針
ⅰ 管理状態の確認
運用資産の管理状態を確認します。具体的には、共用部分の管理(清掃)の状態、各種設備の不具合の有無等を確認し、テナントの満足度の維持・向上に努めます。
ⅱ 費用の低減
建物管理費における各項目別の費用を検証し、費用低減の余地がある場合には、建物管理業者(清掃業者・警備業者等)の変更や、複数物件の一括委託等を実施することにより、当該費用の低減を図ります。なお、これらの実施に当たっては、運用資産の競争力やテナントへの影響に留意します。
③ ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)管理方針
ⅰ 本投資法人の仕組みの周知
オペレーターに対して、利用者に投資法人の仕組み等を十分に周知するよう働きかけを行い、必要に応じてその周知活動への協力を行います。
ⅱ 適切な運営の確認
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の状態、利用料及び利用契約の内容等について、関係法令への適合状況、地方公共団体による通知等への対応状況についての確認を行います。
ⅲ 適切な運営の確保
ヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)の利用料及び利用契約の内容等に関して、本投資法人とオペレーターの賃貸借契約書等において、オペレーターが本投資法人の運用対象となるヘルスケアタイプレジデンス(ヘルスケア施設)に適用される関係法令に適合し、行政指導に対応した運営を行う旨を表明させるように求めます。
(ホ)修繕方針
物理的・機能的価値・安全性の維持・向上を図るため、テナントとの親密なリレーションシップを図り、テナントニーズや物件スペック、実施時期、(必要に応じて)環境への配慮・エネルギー効率改善等の内容を検討し、迅速かつ的確に必要な修繕工事を計画・実施します。
① 修繕計画の策定
物件毎の築年数及び過去の修繕履歴等を考慮し、各修繕項目(経費的修繕項目及び資本的修繕項目)を、エンジニアリング・レポートの内容を確認の上、検討します。年度資産運用計画において修繕計画を策定し、各種修繕工事を適宜実施します。詳細については、前記「(ロ)各種運用計画の策定、実行及び検証 ① 各種運用計画の策定」をご参照下さい。
② 経費的支出工事(経常修繕工事)
ⅰ 修繕計画記載の修繕事項の確認
修繕計画記載の修繕事項につき、その実施時期、実施内容及び費用等を確認し、最適な実施方法を策定の上、効率的な経費的支出工事を行います。
ⅱ 迅速かつ経済的な修繕工事の実施
経費的支出工事を実施するために、修繕内容、修繕期間及び修繕費用に関して、最も適切かつ効率的な工事内容を検討し、工事会社に発注します。なお、必要に応じて複数の工事会社から見積りを取得し、その場合、最も適切かつ効率的な工事業者に発注します。
ⅲ テナントニーズに基づく修繕工事の実施
テナントから修繕要望等があった場合、要望された修繕項目に関し、速やかにその修繕の要否、時期及び費用等を検討し、その結果、修繕工事が必要であると判断した場合には迅速に実施します。
③ 資本的支出工事
修繕計画記載の修繕事項のうち、下表の資本的支出工事に係る実施時期・内容及び費用等を確認し、最適な実施方法を策定の上、効率的な資本的支出工事を行います。
なお、必要に応じて複数の工事会社から見積書を取得し、その場合、最も適切かつ効率的な工事会社に発注します。
| 機能維持を目的とした 資本的支出工事 | 各種配管取替工事の実施、各種設備の更新工事の実施等 | |
| 機能向上を目的とした 資本的支出工事 | <オフィス>外壁等の意匠の改修、フリーアクセス床への変更、フロア別・貸室別の個別空調設備の新規導入、通信設備の増強等の実施等、節水・省電力機器への設備更新、各種防犯機器の付加・更新等の安全性向上 <レジデンス>外壁等の意匠の改修、貸室内の内装(床等)のリフォーム、キッチン・バス・洗面台等の取替え、テナント需要に即した間取りの変更等、各種防犯機器の付加・更新等の安全性向上 |
④ ポートフォリオ全体での検証
修繕工事を実施するに当たり、ポートフォリオ全体の修繕工事費用の低減につながると判断した場合には、複数の運用資産で同時期に修繕工事を行う場合があります。
また、中長期的な安定収益を確保するため、年度毎の修繕工事費用(経費的支出及び資本的支出)の平準化を図ります。
⑤ 既入居テナントへの配慮
各種修繕工事を実施するに当たっては、既入居テナントに対する影響度に配慮し、その実施時期、実施内容の適否を十分に検討します。
(ヘ)PM会社の選定・管理
下記①の基準により選定したPM会社を下記②の方針に基づき管理することにより、中長期的な安定収益を実現します。
① PM会社の選定基準
| 検討項目 | 内容 | |
| a.経験・実績 | (a)会社概要、沿革、過去の事業実績 (b)PM受託物件数(管理棟数・管理戸数) | |
| b.組織・体制 | 社内組織・社内体制 | |
| c.財産基盤・財務状況 | (a)財務関係書類(貸借対照表・損益計算書等)による財務内容 (b)企業信用調査会社の評価内容 | |
| d.リーシング能力の高さ | リーシング会社のネットワークの広さ | |
| e.近隣エリアを含む賃貸 マーケット市場への精通度 | (a)事業展開エリアの分布状況 (b)各社員の賃貸マーケットに対する精通度 | |
| f.PMレポートの作成能力 | PMレポートの内容 | |
| g.クレーム対応能力 | (a)クレーム対応に対する体制 (b)クレーム対応能力 | |
| h.建物・設備の管理能力 | 建物管理業務体制 | |
| i.PM報酬 | (a)運営委託料 (b)賃貸企画料 (c)更新手数料 (d)その他手数料 |
② PM会社の管理方針
ⅰ 運営管理体制の構築
PM会社に対して、各運用資産の特性(意匠・構造・各種設備等のハード面での特性及びテナントの属性等のソフト面での特性)に合わせた適切かつ効率的な運営管理体制を構築するように求めるものとします。資産運用会社は、本投資法人の決算期毎に、各種運用計画を策定し、当該運用計画を通じてリーシング、管理及び修繕の各側面からPM会社の運営管理活動をモニタリングします。
ⅱ 業務報告会の実施
以下の事項に関する運営管理状況の確認及び今後の対応策等について協議するために、定期的(主要なPM会社においては、原則として毎月)に業務報告会を開催します。業務報告会を実施することにより、PM会社との間で一体的な運営管理体制を構築し、積極的かつ効率的な運営管理を実施します。
(ⅰ)入退去に基づく運用資産の稼働状況
(ⅱ)テナントの動向(クレーム等の有無の確認、その他感想・不満等)
(ⅲ)空室部分に対するリーシング活動の状況
(ⅳ)現在実行中の修繕工事の状況及び今後行う予定の修繕工事の確認
ⅲ PM会社の評価
資産運用会社は、定期的(原則として年1回)に、PM会社毎の運営管理実績について、企業内容、財務健全性、リーシング能力、建物管理能力等の各側面から評価します。その結果によっては、PM会社に対し改善の指示等を行うほか、PM会社を変更する場合があります。また、PM会社を変更する場合においては、物件の特性、運営ノウハウ及び当該地域におけるPM会社の特性を勘案しながら、総合的に判断します。
e.物件売却
運用資産については、原則として中長期的に保有し、短期的には売却を行わないものとします。但し、以下の点等を総合的に勘案した上で、売却によりポートフォリオの収益安定に寄与すると判断される場合には、売却を検討する場合があります。
・ポートフォリオの構成状態
・各用途の運用資産に係るマーケット(売買マーケット及び賃貸マーケット)動向予測
・各運用資産の将来における収支動向予測
・各運用資産の将来における資産価値の変動予測
・各運用資産の存する近隣エリアの収益安定の観点からみた将来性予測
・各運用資産の構造的及び経済的な劣化・陳腐化
・各運用資産のマーケットにおける売却予想額
f.財務方針
(イ)基本方針
計画的かつ機動的な資金調達により、ポートフォリオの中長期的な安定収益を確保し、もって投資主の価値の最大化を目指します。
(ロ)エクイティ・ファイナンス方針
投資口を引き受ける者の募集は、以下の点を総合的に勘案した上で行います。
① 新規に取得する物件の取得時期
② 投資法人の財務状況
③ 投資口の希薄化
④ その時点での経済状況等
(ハ)デット・ファイナンス方針
① 借入れによる資金調達
ⅰ 借入方針
以下の方針に基づき、借入れを行います。
・短期・長期、変動金利・固定金利のバランスを取りながら、金利変動リスクを軽減することを目的に、当面の間、長期固定型の借入れを重視します。
・リファイナンスリスク(資金再調達リスク)を軽減するために返済期限を分散します。
・多くの金融機関から借り入れることにより、借入先の分散を図ります(取引金融機関の多様化)。
ⅱ 借入先
借入先は、租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロに定める機関投資家(以下「機関投資家」といいます。)に限るものとします。
ⅲ 極度ローン契約
期中での物件の新規取得、テナントからの預り金等の一時金の返還又は運転資金等の資金需要への機動的な対応のため、事前の極度ローン契約を締結することがあります。
② 投資法人債発行による資金調達
その時点での投資法人の財務状況、金融マーケット、不動産マーケット等を総合的に勘案した上で投資法人債を発行することがあります。
(ニ)デリバティブ取引
本投資法人は、負債から生じる金利変動リスク及びその他のリスクをヘッジするため、デリバティブ取引(投信法第2条において定義される意味を有するものとします。)を行うことがあります。
(ホ)LTV水準
総資産に対する借入金及び投資法人債の合計額の割合(以下「LTV」といいます。)は、概ね40~50%程度を標準的な水準とし、また、上限は原則として65%とします。但し、物件の追加取得等により、LTVは、一時的に65%を超える場合があります。
g.その他
本投資法人は、特定不動産(本投資法人が取得する特定資産のうち、不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の本投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合を、100分の75以上とします(規約第25条第2項)。