有価証券報告書(内国投資証券)-第18期(平成26年6月1日-平成26年11月30日)
(5)【課税上の取扱い】
本書の日付現在、日本の居住者又は日本法人である投資主に対する課税及び投資法人の課税上の一般的取扱いは、以下のとおりです。なお、税法等が改正された場合は、以下の内容が変更になることがあります。また、個々の投資主の固有の事情によっては、異なる取扱いが行われることがあります。
① 個人投資主
(イ)収益分配金に係る税務
個人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、株式の配当と同様に配当所得として取り扱われます。また、本投資法人の投資口(以下本「(5)課税上の取扱い」において「本投資口」ということがあります。)は金融商品取引所に上場されている株式等として取り扱われ、収益分配金を受け取る際には原則として20%の税率により源泉徴収された後、総合課税の対象となります。但し、二重課税の調整措置を目的として設けられている配当控除の適用はありません。また、本投資法人の配当等の支払に係る基準日において、その有する投資口数が本投資法人の発行済投資口の総数の3%未満である個人投資主が支払を受ける収益分配金については、上場株式等の配当等として以下のような取扱いがなされます。なお、大口個人投資主は、原則として20%の税率により所得税が源泉徴収され、総合課税による確定申告が要求されます。また、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、源泉徴収される利益の分配に係る所得税の額に対して2.1%の税率により復興特別所得税が源泉徴収されます。
a.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等の源泉徴収税率は、原則として20%(所得税15%、住民税5%)となります。また、個人投資主は、上場株式等の配当等の金額にかかわらず、総合課税に代えて源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の特例を選択できます。
b.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等に係る配当所得については、確定申告を行う場合には総合課税による申告に代えて20%の税率(所得税15%、住民税5%)による申告分離課税が選択できます。また、上場株式等の譲渡損失の金額がある場合には、一定の要件の下、申告分離課税の選択をした上場株式等の配当所得の金額から控除することができます。
c.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等については、金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座(源泉徴収を選択した特定口座)内に受け入れることを選択できます。
d.平成26年1月1日以後、金融商品取引業者等の営業所に開設した非課税口座内において管理されている上場株式等のうち、非課税管理勘定に係るもの(平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間、それぞれその年中に受け入れた取得対価の額の合計額が100万円を超えないもの等一定のものに限ります。)に係る配当等で、非課税口座に非課税管理勘定を設けた日から同日の属する年の1月1日以後5年を経過する日までの間に支払を受けるべきものについては、所得税及び住民税が課されません。
(注)非課税口座を開設できるのは、その年の1月1日において満20歳以上である方に限ります。
(ロ)利益を超える金銭の分配に係る税務
個人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は、資本の払戻しとして扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当(計算方法については下記(注1)参照)として上記(イ)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、資本の払戻し額から、みなし配当を差引いた金額は、本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。この譲渡収入に対応する譲渡原価は下記(注2)のように計算されます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額(注3)は、株式等の譲渡所得として原則として下記(ハ)と同様の課税を受けます。
資本の払戻しに係る分配金を受領した後の投資口の取得価額は、当該分配金を受領する直前の投資口の取得価額から、資本の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
(注1)みなし配当 = 資本の払戻し額 - 投資法人の税務上の資本金等の額のうち各投資主の投資口に対応する部分*
なお、(注1)のみなし配当の額及び(注2)の一定割合については、本投資法人から通知します。
(ハ)投資口の譲渡に係る税務
個人投資主が上場投資口である本投資法人の投資口を譲渡する場合の税率は、原則20%(所得税15%、住民税5%)の税率により課税されます。
本投資法人の投資口の譲渡に際して譲渡損が生じた場合は、他の株式等の譲渡に係る譲渡所得等の金額との通算は認められますが、株式等の譲渡に係る譲渡所得等の合計額が損失となった場合は、その損失は他の所得と通算することはできません。但し、金融商品取引業者等を通じて上場投資証券たる投資口を譲渡等した場合には、以下の特例の対象となります。なお、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの各年分の株式等に係る譲渡所得等に課される所得税の額に対して 2.1%の税率により復興特別所得税が課されます。
a.その年分の上場株式等の譲渡所得に係る譲渡損失の金額があるとき又はその年の前年以前3年内の各年に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(前年以前に既に控除したものを除きます。)があるときは、確定申告によりこれらの損失の金額を上場株式等の配当等に係る配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに限ります。)から控除することができます。
b.上場株式等の譲渡等により生じた譲渡損失のうちその譲渡日の属する年分の株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除しきれない金額(上記a.の適用を受けている場合には適用後の金額)は、一定の要件の下で、その年の翌年以後3年内の各年分の株式等に係る譲渡所得等の金額からの繰越控除が認められます。この規定の適用を受ける場合は、譲渡損失が生じた年以降、連続して確定申告書及び譲渡損失の金額の計算に関する明細書等の提出が必要です。
c.金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座内において譲渡等をした場合の所得に関しては源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の選択が認められます。源泉税率は、20%(所得税15%、住民税5%)となります。
d.金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座内に上場株式等の配当等を受け入れることを選択した場合において、その年中にその源泉徴収選択口座内における上場株式等の譲渡損失の金額があるときは、その年中に受け入れた源泉徴収選択口座内における配当等の額の総額からその譲渡損失の金額を控除した金額に対して源泉徴収税率を適用して所得税の計算が行われます。
e.平成26年1月1日以後、金融商品取引業者等の営業所に開設した非課税口座内において管理されている上場株式等のうち、非課税管理勘定に係るもの(平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間、それぞれその年中に受け入れた取得対価の額の合計額が100万円を超えないもの等一定のものに限ります。)について、非課税口座に非課税管理勘定を設けた日から同日の属する年の1月1日以後5年を経過する日までの間に、金融商品取引業者等への売委託による方法等により上場株式等を譲渡した場合には、当該譲渡による譲渡所得等については、所得税及び住民税が課されません。
(注1)非課税口座を開設できるのは、その年の1月1日において満20歳以上である方に限ります。
(注2)非課税口座での譲渡損失が生じても、本(ハ)a.の配当所得の金額からの控除及び本(ハ)d.の配当等の額からの控除、並びに本(ハ)b.の譲渡損失の繰越控除は適用できません。
② 法人投資主
(イ)収益分配金に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、原則として分配の決議のあった日の属する投資主の事業年度において益金計上されます。本投資法人の投資口は金融商品取引所に上場されている株式等として取り扱われ、収益分配金を受け取る際には原則として20%の税率により源泉徴収がされますが、この源泉税は配当等に対する所得税として所得税額控除の対象となります。なお、平成26年1月1日以後に支払を受ける収益分配金については15%に軽減されています。受取配当等の益金不算入の規定の適用はありません。また、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、源泉徴収される利益の分配に係る所得税の額に対して 2.1%の税率により復興特別所得税が源泉徴収されます。源泉徴収された復興特別所得税は、復興特別法人税(復興特別法人税の課税期間終了後は法人税)の額から控除されます。
(ロ)利益を超える金銭の分配に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は、資本の払戻しとして扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当として上記(イ)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、資本の払戻し額から、みなし配当を差引いた金額は本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額は譲渡損益として課税所得に算入されます。みなし配当、譲渡原価、譲渡損益の計算方法は個人投資主の場合と同様です。
資本の払戻しを受けた後の投資口の帳簿価額は、この資本の払戻しを受ける直前の投資口の帳簿価額から、資本の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
(ハ)投資口の期末評価方法
法人投資主による本投資口の期末評価方法については、税務上、本投資口が売買目的有価証券である場合には時価法、売買目的外有価証券である場合には原価法が適用されます。なお、会計上は、売買目的有価証券の場合は税法と同様に時価法が適用されますが、売買目的外有価証券のうちその他有価証券に分類される投資口に関しても原則として時価法(評価損益は原則として純資産の部に計上)の適用があります。
(ニ)投資口の譲渡に係る税務
法人投資主が本投資口を譲渡した際の譲渡損益は、法人税の計算上、益金又は損金として計上されます。
③ 本投資法人の税務
(イ)利益配当等の損金算入要件
税法上、導管性要件を満たす投資法人に対しては、その投資ビークルとしての特殊性に鑑み、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。
利益の配当等を損金算入するために満たすべき導管性要件のうち主要な要件は次のとおりです。
a.配当等の額が租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超(又は金銭の分配の額が配当可能額の90%超)であること。
b.他の法人(租税特別措置法施行規則に規定するものを除きます。)の発行済株式又は出資の総数又は総額の50%以上を有していないこと。
c.租税特別措置法に規定する機関投資家以外の者から借入れを行っていないこと。
d.事業年度の終了時において同族会社のうち租税特別措置法施行令で定めるものに該当していないこと。
e.投資口の発行価額の総額のうち国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨が投資法人の規約において記載されていること。
f.設立時における投資口の発行が公募でかつ発行価額の総額が1億円以上であること、又は投資口が事業年度の終了時において50人以上の者又は租税特別措置法に規定する機関投資家のみによって所有されていること。
(ロ)不動産流通税の軽減措置
a.不動産取得税
一般に不動産を取得した際には、原則として不動産取得税が課税価額の4%の税率により課されます。この税率は、住宅及び土地の取得については平成27年3月31日までは3%となります。なお、以下の一定の要件等を満たす投資法人が平成27年3月31日までに取得する不動産に対しては、不動産取得税の課税価額が5分の2に軽減されています。
(ⅰ)規約に資産の運用の方針として、特定不動産(投資法人が取得する特定資産のうち不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の当該投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合(以下「特定不動産の割合」といいます。)を75%以上とする旨の記載があること。
(ⅱ)投資法人から投信法第198条の規定によりその資産の運用に係る業務を委託された投信法第2条第19項に規定する資産運用会社が、宅地建物取引業法第50条の2第1項の認可を受けていること。
(ⅲ)資金の借入れをする場合には、地方税法施行規則に規定する適格機関投資家からのものであること。
(ⅳ)運用する特定資産が次に掲げる要件のいずれかに該当するものであること。
イ 特定不動産の割合が75%以上であること。
ロ 本軽減規定の適用を受けようとする不動産を取得することにより、特定不動産の割合が75%以上となること。
(ⅴ)投信法第187条の登録を受けていること。
b.特別土地保有税
平成15年度以後当分の間、特別土地保有税の課税は停止されています。
c.登録免許税
一般に不動産を取得した際の所有権の移転登記に対しては、原則として登録免許税が課税価額の2%の税率により課されます。但し、売買により取得する土地については、平成27年3月31日までは1.5%に税率が軽減されています。また、上記a.(ⅰ)乃至(ⅴ)に掲げる要件等を満たす投資法人(借入要件に関し、適格機関投資家の範囲については、金融商品取引法の規定に従います。)が取得する不動産(倉庫及び倉庫の敷地の用に供する土地は除きます。)については当該取得後1年以内に登記を受ける場合には、登録免許税の税率が平成27年3月31日までは1.3%に軽減されています。
本書の日付現在、日本の居住者又は日本法人である投資主に対する課税及び投資法人の課税上の一般的取扱いは、以下のとおりです。なお、税法等が改正された場合は、以下の内容が変更になることがあります。また、個々の投資主の固有の事情によっては、異なる取扱いが行われることがあります。
① 個人投資主
(イ)収益分配金に係る税務
個人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、株式の配当と同様に配当所得として取り扱われます。また、本投資法人の投資口(以下本「(5)課税上の取扱い」において「本投資口」ということがあります。)は金融商品取引所に上場されている株式等として取り扱われ、収益分配金を受け取る際には原則として20%の税率により源泉徴収された後、総合課税の対象となります。但し、二重課税の調整措置を目的として設けられている配当控除の適用はありません。また、本投資法人の配当等の支払に係る基準日において、その有する投資口数が本投資法人の発行済投資口の総数の3%未満である個人投資主が支払を受ける収益分配金については、上場株式等の配当等として以下のような取扱いがなされます。なお、大口個人投資主は、原則として20%の税率により所得税が源泉徴収され、総合課税による確定申告が要求されます。また、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、源泉徴収される利益の分配に係る所得税の額に対して2.1%の税率により復興特別所得税が源泉徴収されます。
a.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等の源泉徴収税率は、原則として20%(所得税15%、住民税5%)となります。また、個人投資主は、上場株式等の配当等の金額にかかわらず、総合課税に代えて源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の特例を選択できます。
b.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等に係る配当所得については、確定申告を行う場合には総合課税による申告に代えて20%の税率(所得税15%、住民税5%)による申告分離課税が選択できます。また、上場株式等の譲渡損失の金額がある場合には、一定の要件の下、申告分離課税の選択をした上場株式等の配当所得の金額から控除することができます。
c.個人投資主が受け取るべき上場株式等の配当等については、金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座(源泉徴収を選択した特定口座)内に受け入れることを選択できます。
d.平成26年1月1日以後、金融商品取引業者等の営業所に開設した非課税口座内において管理されている上場株式等のうち、非課税管理勘定に係るもの(平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間、それぞれその年中に受け入れた取得対価の額の合計額が100万円を超えないもの等一定のものに限ります。)に係る配当等で、非課税口座に非課税管理勘定を設けた日から同日の属する年の1月1日以後5年を経過する日までの間に支払を受けるべきものについては、所得税及び住民税が課されません。
(注)非課税口座を開設できるのは、その年の1月1日において満20歳以上である方に限ります。
(ロ)利益を超える金銭の分配に係る税務
個人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は、資本の払戻しとして扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当(計算方法については下記(注1)参照)として上記(イ)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、資本の払戻し額から、みなし配当を差引いた金額は、本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。この譲渡収入に対応する譲渡原価は下記(注2)のように計算されます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額(注3)は、株式等の譲渡所得として原則として下記(ハ)と同様の課税を受けます。
資本の払戻しに係る分配金を受領した後の投資口の取得価額は、当該分配金を受領する直前の投資口の取得価額から、資本の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
(注1)みなし配当 = 資本の払戻し額 - 投資法人の税務上の資本金等の額のうち各投資主の投資口に対応する部分*
| * 投資法人の税務上の資本金等の額のうち各投資主の投資口に対応する部分 | = | 投資法人の資本の払戻し直前の税務上の資本金等の額 | × | 一定割合† | × | 各投資主の資本の払戻し直前の所有投資口数/投資法人の資本の払戻し直前の発行済投資口総数 |
| 一定割合† | = | 投資法人の資本の払戻し総額 | (小数第3位未満切上げ) | |||||||
| 投資法人の税務上の前期末純資産価額 | ||||||||||
| (+ 前期末から当該払戻しの直前の時までの間に増加した税務上の資本金等の額 - 前期末から当該払戻しの直前の時までの間に減少した税務上の資本金等の額) | ||||||||||
| (注2) | 譲渡収入の額 | = | 資本の払戻し額 | - | みなし配当 | |||||
| 譲渡原価の額 | = | 資本の払戻し直前の投資口の取得価額 | × | 一定割合† | ||||||
| 一定割合† | = | 投資法人の資本の払戻し総額 | (小数第3位未満切上げ) | |||||||
| 投資法人の税務上の前期末純資産価額 | ||||||||||
| (+ 前期末から当該払戻しの直前の時までの間に増加した税務上の資本金等の額 - 前期末から当該払戻しの直前の時までの間に減少した税務上の資本金等の額) | ||||||||||
| (注3) | 譲渡損益の額 | = | 譲渡収入の額 | - | 譲渡原価の額 | |||||
なお、(注1)のみなし配当の額及び(注2)の一定割合については、本投資法人から通知します。
(ハ)投資口の譲渡に係る税務
個人投資主が上場投資口である本投資法人の投資口を譲渡する場合の税率は、原則20%(所得税15%、住民税5%)の税率により課税されます。
本投資法人の投資口の譲渡に際して譲渡損が生じた場合は、他の株式等の譲渡に係る譲渡所得等の金額との通算は認められますが、株式等の譲渡に係る譲渡所得等の合計額が損失となった場合は、その損失は他の所得と通算することはできません。但し、金融商品取引業者等を通じて上場投資証券たる投資口を譲渡等した場合には、以下の特例の対象となります。なお、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの各年分の株式等に係る譲渡所得等に課される所得税の額に対して 2.1%の税率により復興特別所得税が課されます。
a.その年分の上場株式等の譲渡所得に係る譲渡損失の金額があるとき又はその年の前年以前3年内の各年に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(前年以前に既に控除したものを除きます。)があるときは、確定申告によりこれらの損失の金額を上場株式等の配当等に係る配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに限ります。)から控除することができます。
b.上場株式等の譲渡等により生じた譲渡損失のうちその譲渡日の属する年分の株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除しきれない金額(上記a.の適用を受けている場合には適用後の金額)は、一定の要件の下で、その年の翌年以後3年内の各年分の株式等に係る譲渡所得等の金額からの繰越控除が認められます。この規定の適用を受ける場合は、譲渡損失が生じた年以降、連続して確定申告書及び譲渡損失の金額の計算に関する明細書等の提出が必要です。
c.金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座内において譲渡等をした場合の所得に関しては源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の選択が認められます。源泉税率は、20%(所得税15%、住民税5%)となります。
d.金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座内に上場株式等の配当等を受け入れることを選択した場合において、その年中にその源泉徴収選択口座内における上場株式等の譲渡損失の金額があるときは、その年中に受け入れた源泉徴収選択口座内における配当等の額の総額からその譲渡損失の金額を控除した金額に対して源泉徴収税率を適用して所得税の計算が行われます。
e.平成26年1月1日以後、金融商品取引業者等の営業所に開設した非課税口座内において管理されている上場株式等のうち、非課税管理勘定に係るもの(平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間、それぞれその年中に受け入れた取得対価の額の合計額が100万円を超えないもの等一定のものに限ります。)について、非課税口座に非課税管理勘定を設けた日から同日の属する年の1月1日以後5年を経過する日までの間に、金融商品取引業者等への売委託による方法等により上場株式等を譲渡した場合には、当該譲渡による譲渡所得等については、所得税及び住民税が課されません。
(注1)非課税口座を開設できるのは、その年の1月1日において満20歳以上である方に限ります。
(注2)非課税口座での譲渡損失が生じても、本(ハ)a.の配当所得の金額からの控除及び本(ハ)d.の配当等の額からの控除、並びに本(ハ)b.の譲渡損失の繰越控除は適用できません。
② 法人投資主
(イ)収益分配金に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、原則として分配の決議のあった日の属する投資主の事業年度において益金計上されます。本投資法人の投資口は金融商品取引所に上場されている株式等として取り扱われ、収益分配金を受け取る際には原則として20%の税率により源泉徴収がされますが、この源泉税は配当等に対する所得税として所得税額控除の対象となります。なお、平成26年1月1日以後に支払を受ける収益分配金については15%に軽減されています。受取配当等の益金不算入の規定の適用はありません。また、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、源泉徴収される利益の分配に係る所得税の額に対して 2.1%の税率により復興特別所得税が源泉徴収されます。源泉徴収された復興特別所得税は、復興特別法人税(復興特別法人税の課税期間終了後は法人税)の額から控除されます。
(ロ)利益を超える金銭の分配に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は、資本の払戻しとして扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当として上記(イ)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、資本の払戻し額から、みなし配当を差引いた金額は本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額は譲渡損益として課税所得に算入されます。みなし配当、譲渡原価、譲渡損益の計算方法は個人投資主の場合と同様です。
資本の払戻しを受けた後の投資口の帳簿価額は、この資本の払戻しを受ける直前の投資口の帳簿価額から、資本の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
(ハ)投資口の期末評価方法
法人投資主による本投資口の期末評価方法については、税務上、本投資口が売買目的有価証券である場合には時価法、売買目的外有価証券である場合には原価法が適用されます。なお、会計上は、売買目的有価証券の場合は税法と同様に時価法が適用されますが、売買目的外有価証券のうちその他有価証券に分類される投資口に関しても原則として時価法(評価損益は原則として純資産の部に計上)の適用があります。
(ニ)投資口の譲渡に係る税務
法人投資主が本投資口を譲渡した際の譲渡損益は、法人税の計算上、益金又は損金として計上されます。
③ 本投資法人の税務
(イ)利益配当等の損金算入要件
税法上、導管性要件を満たす投資法人に対しては、その投資ビークルとしての特殊性に鑑み、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。
利益の配当等を損金算入するために満たすべき導管性要件のうち主要な要件は次のとおりです。
a.配当等の額が租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超(又は金銭の分配の額が配当可能額の90%超)であること。
b.他の法人(租税特別措置法施行規則に規定するものを除きます。)の発行済株式又は出資の総数又は総額の50%以上を有していないこと。
c.租税特別措置法に規定する機関投資家以外の者から借入れを行っていないこと。
d.事業年度の終了時において同族会社のうち租税特別措置法施行令で定めるものに該当していないこと。
e.投資口の発行価額の総額のうち国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨が投資法人の規約において記載されていること。
f.設立時における投資口の発行が公募でかつ発行価額の総額が1億円以上であること、又は投資口が事業年度の終了時において50人以上の者又は租税特別措置法に規定する機関投資家のみによって所有されていること。
(ロ)不動産流通税の軽減措置
a.不動産取得税
一般に不動産を取得した際には、原則として不動産取得税が課税価額の4%の税率により課されます。この税率は、住宅及び土地の取得については平成27年3月31日までは3%となります。なお、以下の一定の要件等を満たす投資法人が平成27年3月31日までに取得する不動産に対しては、不動産取得税の課税価額が5分の2に軽減されています。
(ⅰ)規約に資産の運用の方針として、特定不動産(投資法人が取得する特定資産のうち不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の当該投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合(以下「特定不動産の割合」といいます。)を75%以上とする旨の記載があること。
(ⅱ)投資法人から投信法第198条の規定によりその資産の運用に係る業務を委託された投信法第2条第19項に規定する資産運用会社が、宅地建物取引業法第50条の2第1項の認可を受けていること。
(ⅲ)資金の借入れをする場合には、地方税法施行規則に規定する適格機関投資家からのものであること。
(ⅳ)運用する特定資産が次に掲げる要件のいずれかに該当するものであること。
イ 特定不動産の割合が75%以上であること。
ロ 本軽減規定の適用を受けようとする不動産を取得することにより、特定不動産の割合が75%以上となること。
(ⅴ)投信法第187条の登録を受けていること。
b.特別土地保有税
平成15年度以後当分の間、特別土地保有税の課税は停止されています。
c.登録免許税
一般に不動産を取得した際の所有権の移転登記に対しては、原則として登録免許税が課税価額の2%の税率により課されます。但し、売買により取得する土地については、平成27年3月31日までは1.5%に税率が軽減されています。また、上記a.(ⅰ)乃至(ⅴ)に掲げる要件等を満たす投資法人(借入要件に関し、適格機関投資家の範囲については、金融商品取引法の規定に従います。)が取得する不動産(倉庫及び倉庫の敷地の用に供する土地は除きます。)については当該取得後1年以内に登記を受ける場合には、登録免許税の税率が平成27年3月31日までは1.3%に軽減されています。