有価証券報告書(内国投資証券)-第15期(2023/03/01-2023/08/31)
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、物流施設を投資対象とし、その中でも東京エリア・大阪エリア(注1)に所在する「プライム・ロジスティクス」(注2)への重点投資を通じて、質の高いポートフォリオを構築します。
世界有数の不動産投資顧問会社であるラサールグループに属するラサール不動産投資顧問をスポンサーとする本投資法人は、ラサールグループのグローバルな不動産投資の知見と日本の物流施設への豊富な開発・投資実績に支えられた運用力を活用することで、キャッシュ・フローと資産価値の長期安定的な成長を目指し、投資主価値の向上を図ります。
(注1)本書において、「東京エリア」とは、東京60km圏内(JR東京駅から半径60㎞圏内)の地域をいい、「大阪エリア」とは、大阪45km圏内(JR大阪駅から半径45㎞圏内)の地域をいいます。以下同じです。
(注2)本書において、「プライム・ロジスティクス」とは、物流適地に所在する大規模・高機能な物流施設をいいます。以下同じです。詳細につきましては、後記「② 本投資法人の基本方針 ~本投資法人の特徴~/(ア)東京エリア・大阪エリアに所在するプライム・ロジスティクスへの重点投資/b.投資対象施設~プライム・ロジスティクス~」をご参照ください。
② 本投資法人の基本方針 ~本投資法人の特徴~
(ア)東京エリア・大阪エリアに所在するプライム・ロジスティクスへの重点投資
a. 投資対象地域~東京エリア・大阪エリアへの重点投資~
本投資法人は、東京エリア・大阪エリアを重点的な投資対象地域としています。
具体的なエリア別投資比率の目途は以下のとおりです。
(注)投資比率は、取得価格ベースにて算出します。
上記エリアを内包する一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県をいいます。以下同じです。)及び京阪神(大阪府、京都府及び兵庫県をいいます。以下同じです。)は、世界有数の人口、経済規模を有していることに加え、国際コンテナ戦略港湾である京浜港、阪神港や成田国際空港、関西国際空港等といった物流ハブ機能を擁し、その物流ハブ機能と日本の主要都市圏が高速道路網で繋がれている物流の結節点であるため、物流施設への大きな需要が見込まれる地域であると本投資法人は考えています。また、後記「c.プライム・ロジスティクスへの重点投資の背景(消費物流に着目した投資)」のとおり、本投資法人は、物流施設のなかでも「消費物流」に適した施設がより安定的な稼働を期待できると考えており、消費地(人口集積地)へのアクセスに優れていることは、物流施設への投資対象地域として重要な要素であると考えています。
具体的には、一都三県及び京阪神における消費額は我が国の消費額の大きな割合を占め、消費物流における大きな潜在的需要を有するため、今後、本投資法人が投資対象とする物流施設への強い需要が見込まれる地域と本投資法人は考えています。
そこで、本投資法人は、その地理的な重要性を踏まえ、かつ、主要な消費地(人口集積地)を多く包含していることも勘案し、東京エリア・大阪エリアへの重点投資を行い、中長期にわたる収益の安定成長を目指します。
b. 投資対象施設~プライム・ロジスティクス~
本投資法人は物流施設を投資対象としますが、その中でも、「物流適地」(後記「(i)物流適地へのこだわり」をご参照ください。)に所在する、「大規模・高機能」な物流施設を「プライム・ロジスティクス」と呼称し、中長期にわたり安定した収益を期待できる資産として重点投資を行います。
(注)上表は、「プライム・ロジスティクス」について本投資法人が考える一般的特徴を記載したものであり、上表のすべての要素を満たさない物流施設についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で、「プライム・ロジスティクス」ということがあります。例えば、大規模という点においては、テナントが効率の良い業務運営ができる規模(基準階面積が概ね3,300㎡以上)の場合や、「東京エリア・大阪エリア」以外の「その他」の地域に所在する物件においては、その地域の経済規模によってテナントが必要とする荷物量に応じた規模を有する等、物流施設として一定の機能性が認められ、競争力が高いと資産運用会社が判断できる規模を有している場合には、「プライム・ロジスティクス」ということがあります。
(i)物流適地へのこだわり
本投資法人は、「物流適地」に所在する物流施設の特徴として、①消費地(人口集積地)へのアクセスに優れていること、②幹線道路及び幹線道路の結節点に近接していること、③24時間物流施設の運営が可能な工業系用途地域に所在すること、及び④雇用確保の観点から公共交通機関から徒歩でのアクセスが容易であることが挙げられると考えており、「物流適地」へのこだわりをもって投資を行います(注)。
(注)本投資法人は、「物流適地」に所在している物流施設の特徴と考える上記①ないし④のすべての要素を満たさない物流施設についても、慎重に検討を重ねた上で、投資を行うことがあります。
本投資法人は、上記4点の特徴に着目した「物流適地」における厳選投資を行うことで、リーシング等における同一地域内での競争力の維持・向上を実現することができると考えています。
消費地への優れたアクセスは、「消費物流」の需要を取り込む上で、重要な立地要件であり、また、幹線道路との近接性は、最終配送先となる消費地への配送利便性のみならず、工場等の生産地及び港、空港といった物流ハブ機能を有する施設とのアクセスを支える、物流施設の根幹となる立地要件です。
加えて、「消費物流」における物流施設は、従来の保管中心の静的な役割に加えて、多頻度小口配送、配送スピードの向上等を求める荷主の要請に対応するため、一日複数回の配送や商品の仕分け作業等の大量の庫内作業といった動的な役割も求められています。テナントは、24時間運営可能な物流施設を利用することで、一日のうち複数回に分けて配送することや、道路の混雑を避けて深夜・早朝に配送を行うといったオペレーションの柔軟性、効率性を確保することができます。
また、従来店舗のバックヤードで行っていた業務や、多頻度小口配送に対応するための商品の仕分け作業等の大量の庫内作業を物流施設で行う必要性から、雇用確保の重要性が高まっており、公共交通機関へのアクセスが容易である物流施設を利用することで、テナントは充分な人数及び質の庫内作業員を、適正な人件費で確保できる可能性が高まります。
本投資法人の保有資産は、すべて東京エリアの消費地(人口集積地)及び幹線道路の結節点に近接した「物流適地」に所在する物件であり、中長期にわたり安定した収益の確保が可能であると本投資法人は考えています。
(ⅱ)大規模・高機能へのこだわり
本投資法人は、大規模・高機能な物流施設は、テナントの物流機能の集約・統合ニーズや物流事業の効率化ニーズに対応可能であり、高い競争力を有するものと考えています。
本投資法人は、①物流拠点の集約・統合ニーズの受け皿となりうる規模(延床面積概ね16,500㎡以上)を有していること、②保管効率・作業効率の向上を可能とする有効天井高(概ね5.5m以上)、床荷重(概ね1.5t/㎡以上)、柱間隔(概ね10m × 10m)を有していること、③上層階にトラックが直接アクセス可能な大型ランプウェイ(注1)を有していること又は充分な搬送能力を備えた垂直搬送機能を有していること、④柔軟な区画割が可能な設計となっていること、⑤充分なオフィススペースを有していること、及び⑥免震性能又は高い耐震性能を有し、安全性が高いことを、大規模・高機能な物流施設の重要な特徴と考え、これらの要素に着目した投資を行います(注2)。
(注1)本書において「ランプウェイ」とは、多層階の物流施設において、車両が直接各階に乗り入れ、荷降ろし作業を行うことを可能とする傾斜路をいいます。
(注2)本投資法人は、大規模・高機能な物流施設の特徴と考える上記①ないし⑥のすべての要素を満たさない物流施設についても、慎重に検討を重ねた上で、投資を行うことがあります。
<大規模であることの優位性>本投資法人は、「大規模」であることをプライム・ロジスティクスの特徴の1つと考えており、具体的には延床面積が概ね16,500㎡以上であることをその基準としています。
物流施設が「大規模」であることの優位性は特に以下の点にあると本投資法人は考えています。
延床面積が大きい物流施設は、テナントに対し、「大規模」な物流施設への物流機能の集約・統合による効率的な物流事業運営の機会を提供することが可能となります。昨今の商品サイクルの短期化や取扱品目数の増加、多頻度小口配送への需要等の増加傾向を踏まえ、物流事業者や小売事業者等はさらなるサプライチェーンの効率化を求められており、小規模な物流施設が複数点在する場合にはそれらを1つの「大規模」な物流施設に統合し効率化を図るニーズが高まっていると本投資法人は考えています。具体的には、テナントが複数の小規模な物流施設から「大規模」な物流施設へ拠点を統合することにより、倉庫の合計使用面積の削減、庫内作業の効率化並びに物流拠点の集約に伴う在庫の削減及び運送費の削減といった効果を得ることが考えられます。
本投資法人は、物流事業者や小売事業者等がより効率的な物流事業運営を行うために複数の物流拠点の集約・統合を検討した場合、「大規模」な物流施設はそのニーズに応えやすいため、リーシング等において同一地域内における競争力を有していると考えています。
また、「大規模」な物流施設の場合、1フロア当たりの面積を広く確保することが可能なため、庫内作業の効率化、庫内レイアウトの柔軟性の確保、必要人員数の抑制、荷物の垂直移動時間の短縮化等の効果が期待でき、テナントに運営効率化の機会を提供することが可能となります。さらに、1フロア当たりの面積が広いことで、柔軟な区画割が可能となり、テナントの賃貸面積の増減やテナント数の増減に対応しやすくなるメリットがあると本投資法人は考えています。
<高機能であることの優位性>物流施設が「高機能」であること、すなわち、テナントが物流業務を行う上で利便性が高く効率的に保管・作業を行える施設であることや、災害時等の安全性・事業継続性が高いことは、リーシングの際の競争力確保において有益です。特に、多頻度小口配送や庫内での仕分け作業に適した設計となっている物流施設は「消費物流」に適しており、より安定的な需要が期待できます。また、上層階への直接アクセスや柔軟な区画割が可能で複数テナント(マルチテナント)に対する賃貸やテナントの賃借床の増床・減床に対応できる物流施設は、汎用性が高く、多様なテナントニーズに対応することができるため、テナントの入退去による収益への影響を抑制することができます。また、物流施設における作業員数の増加や、物流業務の高度化に伴い発生する事務作業・管理業務に対応するため、充分なオフィススペースを確保できることも重要であると本投資法人は考えています。これらの特徴に加え、免震性能又は高い耐震性能を有する安全性の高い物流施設は、安定稼働を期待できることから、投資を行う上で重要な要素になると本投資法人は考えています。
そこで、本投資法人は、原則として、「物流適地」に所在すること及び「大規模」であることに加えて、以下の機能的特徴を、プライム・ロジスティクスの特徴と考えています。
c. プライム・ロジスティクスへの重点投資の背景(消費物流に着目した投資)
本投資法人では、製品や商品の出荷から物流施設・小売店を経由し又は小売店を経由せずに物流施設から直接に消費者へ運送する物流を、「消費物流」と呼びます。前述のとおり、本投資法人はプライム・ロジスティクスへ重点投資を行いますが、プライム・ロジスティクスを特徴付ける要素には、「消費物流」に携わるテナントの賃借ニーズに適合するための要素が多く含まれています。
<消費物流の需要の安定性>原材料の調達、製造工程に係る物流は、工場での生産活動と密接に連動するため、我が国における工業生産や工場に対する設備投資の動向、工場の海外移転による工場閉鎖等の影響を受けやすいのに比して、消費物流は、最終的な需要を担う消費者の急激な増減が起こりにくいため、相対的にニーズは安定的に推移すると本投資法人は捉えています。
すなわち、消費財(食料品、衣類、雑貨等)の販売個数の変動率は、(ⅰ)人口の急減が起こりにくく、かつ(ⅱ)食料品等の需要は、景気変動が生じても一人当たりの消費量が大きく変動しないことを踏まえると、小さいものと考えています。
また、今後、都市部の人口が我が国の総人口に占める割合は上昇すると考えられることから、本投資法人では、重点的な投資対象地域とする東京エリア及び大阪エリアにおける消費物流のニーズは相対的に安定して推移するものと捉えています。
<消費物流の需要の成長性>近年、消費物流への需要は、コンビニエンスストアへの配送に代表される多頻度小口配送へのニーズの高まりや、電子商取引や通信販売の普及に伴い着実に増加しています。
本投資法人は、消費物流の需要の増大を見据え、消費物流のニーズに適した物流施設を中心に投資していく方針です。
なお、本投資法人は、実際の投資判断にあたっては、個々の物流施設につき、機能的に消費物流に係るニーズに対応可能か否かという観点で検討を行います。その際、現況において消費物流の拠点として利用されていない等、入居テナントの取り扱い荷物による分類をもって投資判断を行うものではありません。具体的な投資基準については、後記「④ ポートフォリオ構築方針/(イ) 投資基準」をご参照ください。
(イ)ラサールグループ及びJLLのサポートを活用した成長戦略
本投資法人は、ラサールグループの不動産投資に関する世界的実績及び日本における2003年からの長年にわたる先進的な物流施設(注)への開発・投資に係る経験と実績により培われた物流施設の開発・投資・運営のノウハウを、本資産運用会社がスポンサーと締結しているスポンサーサポート契約を通じ、外部成長及び内部成長の両面において活用します。スポンサーサポート契約の詳細については、後記「③ 本投資法人の成長戦略/(ア)ラサールグループのスポンサーサポート体制」をご参照ください。
まず、外部成長において、本投資法人は、ラサールグループからの情報提供を含む多様な物件ソーシングルートを活用します。ラサールグループの日本法人であるラサール不動産投資顧問は、日本において、日本の物流施設に特化した私募ファンドを創設し、かかる私募ファンドは本投資法人にとって、物件供給のパイプラインとしての位置付けも有しています。その詳細については、後記「a. ラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要/(ⅲ)ラサール不動産投資顧問の物流施設への投資実績」をご参照ください。
また、内部成長においても、ラサールグループが賃貸用物流施設の保有・運営を通じて培ってきた、「アクティブアセットマネジメント」(後記「③ 本投資法人の成長戦略/(ウ)内部成長戦略」をご参照ください。)のノウハウを活用します。
これらのノウハウを有するラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要は、以下のとおりです。
(注)プライム・ロジスティクス以外の物流施設も含みます。以下同じです。
a. ラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要
本資産運用会社の全額出資親会社であるラサール不動産投資顧問株式会社(スポンサー)は、総合不動産サービス会社であるJLLの全額出資子会社であるLIMを中心とする企業グループであるラサールグループに属し、その日本拠点として、事業を展開しています。
(ⅰ)LIMの概要
LIMは、JLLの不動産投資顧問ビジネス部門として、米国、欧州及びアジア太平洋地域において機関投資家を中心に不動産投資運用サービスを提供する世界有数の不動産投資顧問会社です。
(ⅱ)JLLの概要
ラサールグループの親会社であるJLL(本社所在地:米国イリノイ州)は、不動産投資関連業務、プロパティ・マネジメント、不動産の売買及び賃貸仲介、不動産マーケットリサーチをはじめとする様々な不動産サービスを提供しており、日本においては、1985年に日本法人を設立して以降、グローバルな事業活動を通じて培った知識と経験を活かして包括的な不動産サービスを提供してきました。
(ウ)強固な財務体質の構築
本投資法人は、中長期的な収益の維持・向上及び運用資産の規模の成長と投資主価値の向上を実現することを目的として、金融環境の変化に適応しうる、中長期的視野に立った強固な財務体質の構築を基本方針とします。具体的には、本投資法人の資産総額のうち有利子負債総額の占める割合(以下「LTV」といいます。)は、原則として60%を上限としますが(注)、50%前後を平常時の運用における上限の目途とします。また、ラサールグループの過去の日本における投資実績等を活用してメガバンクを中心とする複数の金融機関との強固かつ安定的な取引関係を構築し、有利子負債について、借入期間の長期化、返済期限の分散化、金利の固定化及びバンクフォーメーションの分散化を図ることによって、リファイナンスリスク及び金利変動リスクの低減を目指します。
(注)新規投資や資産評価の変動等により、一時的に60%を超えることがあります。
(エ)最適なキャッシュ・マネジメント
本投資法人は、減価償却費計上額に比して資本的支出必要額が少額に留まる傾向にあるという物流施設の特性を踏まえ、減価償却費相当額の手元資金をその時々の状況に応じて最適に配分する方針です。
具体的には、有利子負債返済による強固な財務体質の構築、新規物件取得資金への充当による成長力強化、修繕や資本的支出への活用による保有物件の競争力の維持・強化、出資等減少分配の実施等が考えられます。
出資等減少分配に関しては、保有資産価値及び財務の健全性が維持される範囲内で、当面の間、対象となる計算期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前計算期間の末日に計上された減価償却累計額の合計額を控除した額の100分の30に相当する金額を目途として、原則として毎期継続的に実施する方針です。また、継続的利益超過分配に加え、一時的利益超過分配を実施できるものとしています。なお、一時的利益超過分配を実施する場合の継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配の合計の分配金水準は、対象となる計算期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前計算期間の末日に計上された減価償却累計額の合計額を控除した額の100分の60に相当する金額を限度とします。
(オ)投資主利益と透明性を重視した運用体制
本投資法人は、その資産運用に際し、投資主の利益とラサールグループの利益の一体化を可能な限り図りつつ、利益相反対策と第三者性を確保した運用体制を採用することとし、以下の2つを中心的な枠組みとしたうえで、中立的かつ透明性の高いガバナンス(企業統治)体制の整備・充実を図る方針です。
a.利害関係者取引における本資産運用会社の意思決定フロー
利害関係者取引に係る意思決定においては、コンプライアンス委員会及び投資委員会における外部委員の賛成を条件としています。さらに、一定の場合においては、投信法の規定に基づき、投資法人役員会の承認を得ることとしています。その詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(4)本資産運用会社の社内規程による利害関係者との取引制限」をご参照ください。
<利害関係者取引における本資産運用会社の意思決定フロー>
b.1口当たり利益に連動した運用報酬体系の採用
本投資法人は、本資産運用会社に支払う資産運用報酬の一部が本投資法人の1口当たり利益に連動する報酬体系を採用しています。かかる運用報酬体系の詳細は、後記「4 手数料等及び税金/(3)管理報酬等/③ 本資産運用会社への支払報酬」をご参照ください。

c. ラサールグループ及びJLLによる本投資法人への出資(セイムボート出資)
スポンサーは、スポンサーサポート契約に基づき、本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、当該新投資口の一部を取得することについて真摯に検討を行い、又はJLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社に対して、かかる検討を行うよう働きかけます。また、スポンサーは、本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当面の間、本投資法人の投資口を保有します。スポンサーは、JLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社が本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当該会社に対して、当面の間、本投資法人の投資口を保有させるよう努めます。
③ 本投資法人の成長戦略
(ア)ラサールグループのスポンサーサポート体制
a. ラサールグループのノウハウの活用
ラサールグループは、物流施設の開発及び外部取得から運営までを内製化することにより、先進的な物流施設の開発・投資のフロントランナーとして、専門性を活用した付加価値を提供することができるノウハウを有しています。
具体的には、ラサールグループは下記のノウハウを有しています。
ⅰ)不動産市場・資本市場・マクロ経済をグローバルな視点から分析するリサーチプラットフォーム(組織化された調査部門)
ⅱ)物流施設の開発・投資に際し、不動産市場、資本市場、開発リスク、ファイナンス、リーシング(賃貸営業活動)、運営等様々な視点からの事業収支(ビジネスプラン)を構築するファンドマネジメントの能力
ⅲ)投資家・金融機関とのコミュニケーションを通じて培われた強固な信頼関係と、投資対象の特性・調達環境を勘案し、適切な資金調達を行う能力
ⅳ)日本における2003年からの長年にわたる物流施設の開発及び投資の経験と実績に裏付けられた目利き力を活用した物流施設開発のための用地取得能力及び収益物件の外部取得能力
ⅴ)開発チームによる物流施設のプランニング、物流施設の仕様の作り込み及び建設コストマネジメントにおける能力
ⅵ)賃貸市場動向に係るマクロ要因と物件固有のミクロ要因を精査し、付加価値を創造するアセットマネジメント及びリーシングのノウハウ
<ラサールグループのノウハウ>
本投資法人は、ラサールグループの先進的な物流施設の開発・投資のフロントランナーとしての高い専門性に基づく上記ノウハウを活用することにより、中長期にわたる安定した収益の確保と投資主価値の向上を図ることができると考えています。このノウハウの活用を企図して、本資産運用会社は、スポンサーとスポンサーサポート契約を締結し、本投資法人は、スポンサーと商標使用に関する覚書を締結しています。両契約を通じ、ラサールグループが培ってきたノウハウ、投資家・金融機関との信頼関係、リーシングネットワーク、ブランド力等を最大限に活用します。
b. 投資主価値の向上に資するラサールグループのサポート
本書の日付現在、本資産運用会社は、スポンサーとの間でスポンサーサポート契約を締結しており、本投資法人は、下記のサポートの提供を受けます。また、本投資法人は、スポンサーとの間で、本書の日付現在、商標使用に関する覚書を締結しています。本投資法人は、かかる契約に基づく以下に記載するラサールグループのサポートにより、投資主価値の向上を図ります。スポンサーサポート契約及び商標使用に関する覚書の内容の詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(5)利害関係人等との取引状況等」をご参照ください。
(ⅰ)保有物件の売却情報の提供・優先交渉権の付与
ラサールファンドが日本において保有・運用する不動産等(用途が物流施設であるものに限ります。)につき、ラサールファンドが売却をしようとする場合、スポンサーが、当該不動産等のうち本投資法人に提供することが適当であると判断した場合に、不動産等に係る売却情報の提供を受けます。また、「JAPAN LOGISTICS FUND Ⅳ」、「LRF LPS FUND(サイドカーファンド)」については、当該ファンドが保有する一定の不動産等の売却時において、本投資法人(又は本資産運用会社が本投資法人のために指定する他の法人)に、優先交渉権が付与されます。
(ⅱ)第三者保有物件の売却情報の提供
スポンサーが、第三者が日本において保有・運用する不動産等(用途が物流施設であるものに限ります。)の売却情報のうち本投資法人に提供することが適当であると判断した売却情報を入手した場合に、当該情報を本資産運用会社に提供します。
(ⅲ)ウェアハウジング(注)機能の提供
本資産運用会社は、第三者が保有・運用する不動産等の一時的な保有のアレンジをスポンサーに依頼することができます。かかる一時的な保有は、本投資法人の将来における当該不動産等の取得に向けたウェアハウジングを行うことを主たる目的とします。
(注)本書において「ウェアハウジング」とは、本投資法人が取得を予定する資産について、収益の安定化や取得時期の調整を行うためにブリッジファンドに先行取得させることをいいます。
(ⅳ)人材供給
スポンサーは、本投資法人から受託する資産運用業務の遂行に必要な不動産運営管理の知識及びノウハウ等を本資産運用会社に可能な限り活用させることを目的として、人材の確保に合理的な範囲で協力を行います。
(ⅴ)投資口の継続保有
スポンサーは、本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、当該新投資口の一部を取得することについて真摯に検討を行い、又はJLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社に対して、かかる検討を行うよう働きかけます。また、スポンサーは、本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当面の間、本投資法人の投資口を保有します。スポンサーは、JLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社が本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当該会社に対して、当面の間、本投資法人の投資口を保有させるよう努めます。
(ⅵ)市場分析等の情報の提供サービス
スポンサーは、本資産運用会社からの要請に応じて、本資産運用会社が本投資法人から受託する資産運用業務(リサーチ関連業務、投資戦略に資する情報提供業務等)に関し、業務受託を行います。
(ⅶ)ロジスティクス・サービス
スポンサーは、本資産運用会社に対して、ロジスティクス・サービス業務(リーシング戦略立案、マーケティング資料作成、プロモーション・イベント企画開催、仲介業者とのリレーション構築、既存テナントの要望・クレーム対応、需要調査等)及びテナント招致業務を提供します。
(ⅷ)事務・総務等のサポート
以上のほか、本資産運用会社は、その事務・総務等について、スポンサーからサポートを受けることができるBusiness Operations Support Agreementを締結しています。
<ラサールグループのサポート>
(イ)外部成長戦略(物件ソーシングルートの多様化に資するラサールグループのサポート体制)
<多様な物件ソーシングルートの活用>本投資法人は、ラサールグループから提供される物件情報、ウェアハウジング機能及び本資産運用会社独自の物件情報取得能力を最大限活用し、外部成長戦略を展開します。本投資法人は、スポンサーサポート契約に基づき、ラサールファンドの保有物件につき売却情報の提供を受けることができるため、ラサールファンドからのソーシングと第三者からのソーシングの両方を活用した多様なソーシングルートを有しています。また、物件取得にあたっては、ブリッジファンド(ウェアハウジングを行う目的で組成されるファンド)のウェアハウジング機能を活用し、将来の取得機会及び柔軟性を確保することも可能です。
<安定稼働物件、開発物件及び低稼働物件への投資機会の提供>ラサールグループは、本投資法人に対し、安定稼働物件のみならず、開発物件及び低稼働物件への投資機会を提供します。本投資法人は、安定稼働物件のみならず、開発物件及び低稼働物件への投資機会を捉え、想定されるリスクを最小化しつつ、投資主価値の向上に資する投資運用を行うよう最大限の配慮をしています。具体的には、本投資法人は、ラサールグループから提供を受けた当該投資機会を含む、上記のラサールグループからの多様なソーシングルートを活用することで、安定稼働の物件(主たる投資対象)のほか、投資適格と判断される開発物件や低稼働物件についても、ラサールファンドから選別して取得することが可能となります。その際、本投資法人は、開発物件や低稼働物件であっても、ラサールファンドと共同して投資することで、ラサールグループの持つ物件価値向上の様々なノウハウと手法を通じた収益向上が期待できるほか、優先出資証券の取得と優先交渉権の取得を組み合わせる等の金融技術を用いて、発生しうるリスクを抑えつつ、投資主価値の向上に資する段階に、より適正なリターンを得る仕組みを用いることがあります。このような手法を組み合わせることにより、開発物件や低稼働物件への投資機会を、将来的に中長期に安定した収益の見込める物件の取得機会に転換し、あるいは安定稼働後の賃料収入の受領による収益の獲得機会を確保することができるものと本投資法人は考えています。
ラサールファンドとの共同投資の具体例として、「LRF LPS FUND(サイドカーファンド)」は、本投資法人と共同して、低稼働物件を裏付資産とした信託受益権を保有する特定目的会社の優先出資証券に対して投資を行い、その際、本投資法人は当該特定目的会社の優先出資証券の少数持分を取得すると共に当該特定目的会社の保有する物件について優先交渉権の確保を図り、将来において当該物件の安定稼働が達成されたと判断できるまでは、そのリスクを抑えつつ、市場競争とは一線を画した物件取得が可能となる仕組みを構築しました。
このように、本投資法人は、優先出資証券等に対してラサールファンドと共同投資を行うと共に、物件の優先交渉権を確保するといった方式を採用すること等によって、投資口1口当たりの分配金等の希薄化を防ぎつつ、当該物件の安定稼働後を見据え、その取得機会を確保するとの投資運用を行うことが可能となると考えています。
なお、ラサールグループは、2021年以後、オフィスビル、商業施設、賃貸住宅、物流施設及びホテル等を投資対象とする総合型のクローズエンド型私募ファンドであるLaSalle Asia Opportunity Fund VI (以下「LAO VI」といいます。)を組成し、日本を含むアジア太平洋地域において運用しています。LAO VIは、ラサールグループが第三者から入手した新規投資案件のうち、投資対象となり得る物件に対して優先的に取得を検討する枠組みとなっています。LAO VIは高い目標リターンを追求するファンド(オポチュニスティック型ファンド)であるため、本投資法人とは主たる投資対象が異なるものの、本投資法人が掲げるバリューアッド戦略の一環として対象となる物流施設の開発物件や低稼働物件等(注)においては、投資対象が重複する場合があります。本資産運用会社が第三者から入手した開発物件や低稼働物件等についてはラサールグループとの間で取得検討の機会の順位を設け、ラサールグループがLAO VIの投資対象候補として優先的に取得検討を行った上で検討が見送られた場合、本資産運用会社にて本投資法人のための取得の検討を開始します。
(注)本書において「バリューアッド戦略の一環として対象となる物流施設の開発物件や低稼働物件等」とは、安定稼働していない開発物件や低稼働物件の他、以下の特徴の全部又は一部を有する物件をいいますが、これらに限られません。
a. 冷凍冷蔵施設の開発物件や将来の物流施設等への用途転用を見据えた工場・商業施設等
b. ラサールグループ以外の第三者から当該物件に係る情報を入手したもの
c. 中規模の物流施設(延床面積が6,600㎡以上16,500㎡未満の物流施設をいいます。
(ウ)内部成長戦略
本投資法人は、スポンサーサポート契約に基づき提供を受ける人材や利用可能な情報を通じて、ラサールグループのノウハウであるアクティブアセットマネジメントを活用して内部成長の実現を目指します。ラサールグループのアクティブアセットマネジメントの概要、及びアクティブアセットマネジメントのノウハウの活用実績は、以下のとおりです。
a. アクティブアセットマネジメントの概要
アクティブアセットマネジメントとは、市場賃料や空室率などの賃貸市場動向に関わるマクロ要因と、テナントの賃貸借条件や施設の管理運営状況等の各物件に固有のミクロ要因を精査することを通じて、保有物件における付加価値創出の機会を見つけ出し、キャッシュ・フローの増加に結び付けていく運営手法の総称です。本投資法人は、アクティブアセットマネジメントのノウハウを活用することで、中長期にわたる収益の安定成長を図ります。特に、開発物件や低稼働物件では、ラサールグループのアクティブアセットマネジメントのノウハウが最大限発揮されるものと考えています。具体的には以下のとおりです。
<リーシング>・ラサールグループは物流施設のリーシングに豊富な経験を有する専属のリーシングチームを擁しており、これまで長年の物流施設のリーシングと運営を通じて、独自のテナントリレーション(注1)やネットワークを築いてきました。テナント営業活動においては、外部の賃貸仲介業者からの情報を活用するだけでなく、ラサールグループに蓄積されたダイレクトリーシング(注2)のノウハウを活用することによって、的確かつ効果的なリーシング戦略の遂行が可能となります。
・保有物件の所在するエリアの市場賃料、空室率の動向といった物流マーケットに関する分析のみならず、地域の産業、雇用状況等も分析した上でリーシング戦略を立案し、ラサールグループの豊富なリーシング実績とそれによって培われたテナントとの強固なリレーションを梃子に、その着実な遂行を進めます。
・テナントとの賃貸条件の協議においては、テナントの施設移転スケジュールや内部造作等のニーズを把握することのみならず、テナントの業界の動向や物流施設に対するラサールグループの知見を踏まえた課題解決型の提案を行うことによって、より良い賃貸条件での成約に繋げます。
・マルチテナント型の物流施設においては、テナント構成や賃貸期間の分散を図ることに加え、テナントとの強固なリレーションを通じて、潜在的な館内増床や部分解約のニーズを把握し、そのマッチングを図ること等を通じて、空室リスクのコントロールを図ります。
(注1)本書において、「テナントリレーション」とは、テナントとの長期継続的な信頼関係をいいます。
(注2)本書において、「ダイレクトリーシング」とは、仲介業者やプロパティ・マネジメント会社(以下「PM会社」といいます。)を介さず、ラサールグループのリーシングチームがテナントに対して直接コンタクトを行い、新規契約、契約の更新等を行うことをいいます。
<運営・資本的支出>・ラサールグループの有する物流施設の運営ノウハウを最大限に活用し、建物管理仕様の見直しによる施設管理の効率化や外部業者の入替えを通じて、運営費用の低減を追求します。その実現のために、本投資法人はスポンサーや特定の企業に依存することなく、常に客観的な視点で外部業者の選定を実施します。
・経年により物理的・機能的な陳腐化が進み、物件の競争力低下が見られる場合は、ラサールグループが過去において実施してきたリノベーションのノウハウを活用することで、長期的な視点に基づき戦略的な資本的支出によるリノベーションを実施し、施設の機能性の回復・向上を通じた付加価値の創出に努めます。
本投資法人では、このようなアクティブアセットマネジメントを通じて、本投資法人のポートフォリオの稼働率及び賃料水準の維持・向上、賃貸費用の抑制を図り、中長期にわたる収益の安定成長を目指します。
<アクティブアセットマネジメントの概要>
b. アクティブアセットマネジメントのノウハウの活用実績
<リーシング実績>ラサールグループは、ラサールグループに蓄積された前記のダイレクトリーシングのノウハウを活用することによって、リーマンショック後の物流賃貸市場の低迷期も含めて、マーケット環境の変動に左右されず着実にテナントの誘致を実現してきました。
④ ポートフォリオ構築方針
本投資法人のポートフォリオ構築方針は以下のとおりです。
(ア)投資エリア
本投資法人は、地理的分散、人口分布、域内総生産、域内物流動向、港湾等の物流ハブ機能及び道路網等を考慮し、消費地(人口集積地)へのアクセスや、幹線道路及び幹線道路の結節点への近接性等を有する物流施設を中心に投資します。各投資エリアに対する投資比率(取得価格ベース)の目安は以下のとおりです。東京エリア及び大阪エリアを中心としつつ、他の地域にも分散投資することで、安定的なポートフォリオを構築することを目指します。
(注)投資比率は、取得価格ベースにて算出します。
(イ)投資基準
本投資法人は、規模、立地、テナント、建物、サスティナビリティ及びキャッシュ・フローの安定性について、下表に記載の観点から総合的に判断し、長期かつ安定的な成長に資する物件への投資を行い、プライム・ロジスティクスを中心としたポートフォリオの構築を行います。
また、本投資法人は、プライム・ロジスティクスの他に、物流適地に所在し、かつ高機能な仕様を有する中規模の物流施設、及び不動産の主たる用途が、データセンター、通信施設、研究施設、工場、供給処理施設その他企業活動の基盤の用に供され、又は供されることが可能なものも対象とします。
なお、底地が投資対象となる場合には、投資時点の底地上の建物の主たる用途、または底地上の建物の将来的な建替えや転用の可能性を勘案し総合的に判断します。
(注1)「PML値」とは、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に想定される最大規模の地震(475年に一度起こる可能性のある大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示したものをいい、PML値が15%とは、当該建物が100億円の場合、想定される最大規模の地震が起きたときにその建物の補修に必要な費用が90%の確率で、15億円以下に収まることを意味します。
(注2)本書において「トラックバース」とは、トラックと倉庫の間で荷物の積卸しをするために、物流施設内でトラックを着車するスペースをいいます。
(注3)本書において「ドッグレベラー」とは、トラックバースに着車したトラックの荷台と倉庫床の高さに差があるときに、レベルの差を解消するための機械をいいます。
(ウ)デュー・ディリジェンス基準
投資対象となる不動産関連資産の投資適格性を判断するために、以下の項目を中心に物件調査(デュー・ディリジェンス)を行います。
(注)土壌汚染の履歴が存在した場合、土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改定を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)及び関連するその他の環境関連法令、地方自治体の条例又は指導内容に従って、土壌汚染等が適切に処理されているか調査を行います。
(エ)フォワード・コミットメント等を行う際の留意点
フォワード・コミットメント(先日付での売買契約であって、契約締結日から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約をいいます。以下同じです。)及びその他これに類する契約を締結する場合には、以下の点に留意することとします。また、先日付の買付け意向表明等を行う場合も、当該意向表明が取引への実質的な拘束力を持つ場合、これに準じた取扱いを行うこととします。
a.フォワード・コミットメント等を行った事実及び設定理由、解約条件並びにフォワード・コミットメント等を履行できない場合における本投資法人の財務への影響を適切に公表するものとします。
b.市場環境、資金調達環境及び本投資法人の事情等を勘案した上で必要に応じて随時策定する、フォワード・コミットメント等を行った物件の取得額及び契約締結から物件引渡しまでの期間の上限並びに決済資金の調達方法等についてのルールを遵守するものとします。また、上場廃止要件も踏まえ、配当原資に比して過大な解約違約金を要するフォワード・コミットメント等となることのないよう慎重に検討するものとします。
c.フォワード・コミットメント等を行った物件のコミットメント期間中の価格変動リスクが投資法人に帰属することに鑑み、保有物件の継続鑑定等と併せて、当該物件の継続鑑定等の結果(当該物件が未竣工建造物であり、鑑定評価が取得できない場合は、価格調査の結果)を公表するものとします。
(オ)不動産対応証券に投資する際の留意点
裏付けとなる不動産等が前記(イ)に定める投資基準に適合するものであることを確認することに加え、以下についても確認の上、慎重に検討するものとします。
a.当該出資が法規制等の観点から、制限を受けるものではないこと
b.不動産対応証券の投資先である法人が、専ら不動産等の取得や譲渡等の取引(開発物件の開発を伴う場合を含む。)を行うことをその目的としていること
c.当該法人の各事業年度の配当可能な額のうち、本投資法人の保有する当該法人の投資割合の額や当該不動産対応証券の優先劣後の別等を勘案した適切な額の金銭を本投資法人に支払うこととしていること
d.ストラクチャー及び関係者の適切性が確認できること
(カ)その他の資産に投資する際の留意点
本投資法人は、規約第29条第1項において、本投資法人が不動産(不動産等及び不動産対応証券の各裏付けとなる不動産を含みます。本(カ)において以下同じです。)に投資する場合には、「その主たる用途は、物流施設の用に供され、又は供されることが可能なもの(将来的な用途転用又は建替えにより建設可能な場合を含むがこれに限られない。本項において以下同じ。)とする。また、これに加えて、その不動産の主たる用途が、データセンター、通信施設、研究施設、工場、供給処理施設その他企業活動の基盤の用に供され、又は供されることが可能なもの(以下、「物流施設」と併せて「物流施設等」という。)も投資対象とする。」旨規定しており、かかる規定を遵守した上で、それらの資産を取得することが許容されています。
その他の資産については、資産毎の特性や競争力、不動産との関連性及び不動産の取得可能性等を勘案した上、本投資法人の投資主価値の向上に資すると判断される場合に取得するものとし、具体的な投資基準は設けないこととします。但し、資産毎に、本投資法人の規約及び法令等への適合性に留意し、前記(ア)及び(イ)に定める投資エリア及び投資基準との親和性も考慮しつつ、適切なデュー・ディリジェンスを行った上、その取得を慎重に検討するものとします。
⑤ ポートフォリオ運営管理方針
長期的な安定運用を図るため、本投資法人の保有する不動産又は信託受益権の信託財産である不動産に関し、計画的な修繕や改修を実施し、資産価値や競争力の維持・向上及び収益の拡大に努めます。
(ア)テナント管理及び賃貸方針
テナントと継続的なコミュニケーションを図り、テナントの動向やニーズの把握を通じて適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナントの満足度向上と信頼関係の構築を図り、収益の安定的な成長を目指します。特に、テナントが退去する際には、ラサールグループのテナントリレーション及びネットワークを最大限活用し、早期に新たなテナントとの契約締結に努めることで、中長期的な安定収益の確保を目指した運用を行います。
また、ラサールグループのテナントリレーション及びネットワークの活用にあたっては、ラサール不動産投資顧問とスポンサーサポート契約を締結することで、国内外の物流施設に関する情報収集及び分析、運用資産の運営・管理等に関する助言を受けることができ、効率的なリーシング活動が可能になると考えます。
テナントとの契約については中長期の賃貸借契約を基本としますが、賃貸借契約の更新に当たっては、ポートフォリオ全体の契約条件や市場賃料、物件特性等を念頭において、テナントの与信状況を踏まえて適正な賃料水準、契約期間、その他の諸条件を設定して契約更新を行います。
(イ)プロパティ・マネジメント(PM)会社の選定・モニタリング
不動産運営管理業務は、法令で定められている範囲においてPM会社を選定し、これを委託します。PM会社の選定に当たっては、物流施設に係る運営・管理の経験・実績等を総合的に勘案し、ラサールグループか否かを問わず、不動産毎に最適と考えられるPM会社を選定します。
また、上記業務委託については、本資産運用会社の「外部委託・評価基準」に基づき、業務水準等の評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合は、契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討します。
(ウ)大規模修繕等
運用不動産の物理的・機能的価値の維持・向上及び経年劣化による運用不動産の競争力の低下等を回避するため、必要な大規模修繕及び資本的支出等を適宜実施します。
テナントからの要請、テナントの満足度向上及び新規テナントの誘致に対応するため、必要なリニューアル工事及び資本的支出を行うことがあります。
また、テナントからの要請及び運用不動産に対する賃借ニーズに応えるため、建物の増床、増築及び建替えを行うことがあります。
大規模修繕等を行うにあたっては、原則として個別物件の減価償却費のみならずポートフォリオ全体の減価償却費も勘案して行うものとします。
(エ)付保方針
不動産関連資産への投資にあたっては、火災等の災害や事故等による建物の損害及び収益の減少、対人・対物事故による第三者からの損害賠償請求等に対応するため、すべての投資不動産に対し適切な損害保険(火災保険、施設賠償保険、利益保険等)の付保を行います。
地震による損害に関しては、専門家による地震リスク診断に基づき地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して地震保険の付保の要否を検討・判断します。個別不動産のPML値が15%を超える場合には、地震発生時に予想される各運用不動産及びポートフォリオ全体に与える影響と、保険料負担が収益に与える影響を比較検討した上で、地震保険の付保の要否について決定します。
⑥ 売却方針
原則として短期的な物件の売却は行いませんが、ポートフォリオ全体の構成、テナントのニーズの変化、個別物件の状況、収益性の見通し、周辺環境の変化等を総合的に判断した結果、当該物件の売却がポートフォリオの収益の安定に資するものと判断した場合には、適切な時期での売却を検討することがあります。
また、プライム・ロジスティクス以外の物件については、不動産マーケットの状況、本投資法人の投資口価格の水準や1口当たり分配金の水準、本投資法人の運用資産全体の収益の安定性及び運用資産全体の着実な成長性、既存物件の再開発等を総合的に判断した結果、物件取得後、長期保有とならない期間での売却を検討することがあります。
⑦ 財務方針
中長期的に安定的な財務基盤を構築するため、分散されバランスの取れたバンクフォーメーションの構築、返済期限の分散化、借入期間の長期化及び金利の固定化を図ります。その上で、LTV及び財務コストの安定化を図るため、機動的に多様な資金調達を行います。
また、本投資法人が投資対象とする物流施設が有する特性(計算期間毎に減価償却費として計上される金額に対して実際に必要とされる資本的支出の金額は少額に留まる傾向にあること等)を踏まえ、資金効率の向上に向けた最適なキャッシュ・マネジメントを図っていく方針です。
(ア)デットファイナンス
本投資法人は、運用資産の着実な成長並びに運用における効率性及び安定性に資するため、資産の取得若しくは修繕等、分配金の支払又は債務の返済(敷金及び保証金の支払、借入金の返済並びに投資法人債の償還を含みます。)等の資金手当てを目的として、借入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下同じです。)の発行を行うことができます。但し、短期投資法人債の発行により調達した資金の使途又は目的については、法令に定める範囲に限るものとします。なお、資金を借り入れる場合は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)(以下「金融商品取引法」といいます。)第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家(租税特別措置法(昭和32年法律第26号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15第1項第1号ロ(2)に定める機関投資家に限ります。)からの借入れに限るものとします。
本投資法人は、運用資産を担保として提供することができるものとします。
借入金及び投資法人債発行の限度額は、それぞれ1兆円とし、その合計額が1兆円を超えないものとします。
また、借入れにあたっては、ラサールグループと金融機関との強固な関係を活かし、取引銀行との関係強化を図るとともに、資金調達の安定化のためのコミットメントラインを含む多様な借入方法を検討の上、固定・変動比率や返済期限の分散等に配慮して借入れを行うものとします。
さらに、本投資法人は、本書の日付現在、以下の発行体格付(発行体の将来の信用力に関する信用格付業者の意見)及び債券格付を取得しており、今後も資金調達手段の多様化に資する投資法人債の発行を検討していきます。なお、本投資法人の投資口(以下「本投資口」といいます。)について、本投資法人の依頼により、信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用格付、又は信用格付業者から提供され、若しくは閲覧に供される予定の信用格付はありません。
(注)第2回、第3回、第5回、第6回、第7回及び第8回無担保投資法人債に対する格付です。
(イ)エクイティファイナンス
本投資法人は、資産の取得、修繕の実施、分配金の支払、運営に要する費用の支払又は債務の返済等の資金の手当てを目的として、投資口の追加発行を機動的に行います。
また、投資口の追加発行を行うにあたっては、本投資法人の財務状況、投資口の希薄化、投資主価値の向上等を十分考慮に入れるものとします。
さらに、本投資法人は、金融市場等の環境変化に応じ、多様な資本政策手法を活用して投資主価値の向上を図るものとします。
(ウ)有利子負債比率(LTV)
本投資法人の資産総額のうち有利子負債総額の占める割合は、原則として60%を上限としつつ、50%前後を平常時の運用における上限の目途とします。但し、新規投資や資産評価の変動等により一時的にかかる水準を超えることがあります。
(エ)デリバティブ取引
本投資法人の借入等に係る金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的として、金融商品取引法第2条第20項に規定するデリバティブ取引に係る権利への投資を行うことができます。
(オ)キャッシュ・マネジメント
本投資法人が投資対象とする物流施設は、計算期間毎に減価償却費として計上される金額に対して実際に必要とされる資本的支出の金額は少額に留まる傾向にあります。
本投資法人は、こうした物流施設の有する特性を踏まえ、減価償却費相当額の手元資金をその時々の状況に応じて最適に配分する方針です。
具体的な活用方法としては、
・有利子負債返済による強固な財務体質の構築
・新規物件取得資金への充当による成長力強化
・修繕や資本的支出への活用による、保有物件の競争力の維持・強化
・利益を超える金銭の分配の実施等が考えられます。
(カ)自己投資口の取得及び消却
本投資法人における資本効率の向上と投資主還元のため、財務、資本政策の一環として自己投資口の取得及び消却を行うことを検討します。この場合、中長期的な投資主価値の向上という観点を最重要視し、投資口価格の水準、手元資金の状況、財務状況及びマーケット環境等を慎重に見極めた上、実施すべきか否か及び実施の規模と取得総額等を判断し、実施するものとします。
⑧ 情報開示方針
本投資法人は、金融商品取引法、投信法その他の適用法令並びに東京証券取引所及び一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の規則等に従い、適切に投資家に対する情報開示を行います。
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、物流施設を投資対象とし、その中でも東京エリア・大阪エリア(注1)に所在する「プライム・ロジスティクス」(注2)への重点投資を通じて、質の高いポートフォリオを構築します。
世界有数の不動産投資顧問会社であるラサールグループに属するラサール不動産投資顧問をスポンサーとする本投資法人は、ラサールグループのグローバルな不動産投資の知見と日本の物流施設への豊富な開発・投資実績に支えられた運用力を活用することで、キャッシュ・フローと資産価値の長期安定的な成長を目指し、投資主価値の向上を図ります。
(注1)本書において、「東京エリア」とは、東京60km圏内(JR東京駅から半径60㎞圏内)の地域をいい、「大阪エリア」とは、大阪45km圏内(JR大阪駅から半径45㎞圏内)の地域をいいます。以下同じです。
(注2)本書において、「プライム・ロジスティクス」とは、物流適地に所在する大規模・高機能な物流施設をいいます。以下同じです。詳細につきましては、後記「② 本投資法人の基本方針 ~本投資法人の特徴~/(ア)東京エリア・大阪エリアに所在するプライム・ロジスティクスへの重点投資/b.投資対象施設~プライム・ロジスティクス~」をご参照ください。
② 本投資法人の基本方針 ~本投資法人の特徴~
(ア)東京エリア・大阪エリアに所在するプライム・ロジスティクスへの重点投資
a. 投資対象地域~東京エリア・大阪エリアへの重点投資~
本投資法人は、東京エリア・大阪エリアを重点的な投資対象地域としています。
具体的なエリア別投資比率の目途は以下のとおりです。
| エリア | 投資比率(注) |
| 東京エリア(東京60km圏内) 大阪エリア(大阪45km圏内) | 合計80%以上 |
| その他 | 20%以下 |
(注)投資比率は、取得価格ベースにて算出します。
上記エリアを内包する一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県をいいます。以下同じです。)及び京阪神(大阪府、京都府及び兵庫県をいいます。以下同じです。)は、世界有数の人口、経済規模を有していることに加え、国際コンテナ戦略港湾である京浜港、阪神港や成田国際空港、関西国際空港等といった物流ハブ機能を擁し、その物流ハブ機能と日本の主要都市圏が高速道路網で繋がれている物流の結節点であるため、物流施設への大きな需要が見込まれる地域であると本投資法人は考えています。また、後記「c.プライム・ロジスティクスへの重点投資の背景(消費物流に着目した投資)」のとおり、本投資法人は、物流施設のなかでも「消費物流」に適した施設がより安定的な稼働を期待できると考えており、消費地(人口集積地)へのアクセスに優れていることは、物流施設への投資対象地域として重要な要素であると考えています。
具体的には、一都三県及び京阪神における消費額は我が国の消費額の大きな割合を占め、消費物流における大きな潜在的需要を有するため、今後、本投資法人が投資対象とする物流施設への強い需要が見込まれる地域と本投資法人は考えています。
そこで、本投資法人は、その地理的な重要性を踏まえ、かつ、主要な消費地(人口集積地)を多く包含していることも勘案し、東京エリア・大阪エリアへの重点投資を行い、中長期にわたる収益の安定成長を目指します。
b. 投資対象施設~プライム・ロジスティクス~
本投資法人は物流施設を投資対象としますが、その中でも、「物流適地」(後記「(i)物流適地へのこだわり」をご参照ください。)に所在する、「大規模・高機能」な物流施設を「プライム・ロジスティクス」と呼称し、中長期にわたり安定した収益を期待できる資産として重点投資を行います。
| <「プライム・ロジスティクス」の特徴> | ||
| 物流適地に所在 | ||
| 消費地(人口集積地)へのアクセスに優れていること | ||
| 幹線道路及び幹線道路の結節点に近接していること | ||
| 24時間物流施設の運営が可能な工業系用途地域に所在すること | ||
| 雇用確保の観点から公共交通機関から徒歩でのアクセスが容易であること | ||
| 大規模・高機能 | ||
| 大規模 | ||
| 物流拠点の集約・統合ニーズの受け皿となりうる規模(延床面積概ね16,500㎡以上)を有していること | ||
| 高機能 | ||
| 保管効率・作業効率の向上を可能とする有効天井高(概ね5.5m以上)、床荷重(概ね1.5t/㎡以上)、柱間隔(概ね10m × 10m)を有していること | ||
| 上層階にトラックが直接アクセス可能な大型ランプウェイを有していること又は充分な搬送能力を備えた垂直搬送機能を有していること | ||
| 柔軟な区画割が可能な設計となっていること | ||
| 充分なオフィススペースを有していること | ||
| 免震性能又は高い耐震性能を有し、安全性が高いこと | ||
(注)上表は、「プライム・ロジスティクス」について本投資法人が考える一般的特徴を記載したものであり、上表のすべての要素を満たさない物流施設についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で、「プライム・ロジスティクス」ということがあります。例えば、大規模という点においては、テナントが効率の良い業務運営ができる規模(基準階面積が概ね3,300㎡以上)の場合や、「東京エリア・大阪エリア」以外の「その他」の地域に所在する物件においては、その地域の経済規模によってテナントが必要とする荷物量に応じた規模を有する等、物流施設として一定の機能性が認められ、競争力が高いと資産運用会社が判断できる規模を有している場合には、「プライム・ロジスティクス」ということがあります。
(i)物流適地へのこだわり
本投資法人は、「物流適地」に所在する物流施設の特徴として、①消費地(人口集積地)へのアクセスに優れていること、②幹線道路及び幹線道路の結節点に近接していること、③24時間物流施設の運営が可能な工業系用途地域に所在すること、及び④雇用確保の観点から公共交通機関から徒歩でのアクセスが容易であることが挙げられると考えており、「物流適地」へのこだわりをもって投資を行います(注)。
(注)本投資法人は、「物流適地」に所在している物流施設の特徴と考える上記①ないし④のすべての要素を満たさない物流施設についても、慎重に検討を重ねた上で、投資を行うことがあります。
本投資法人は、上記4点の特徴に着目した「物流適地」における厳選投資を行うことで、リーシング等における同一地域内での競争力の維持・向上を実現することができると考えています。
消費地への優れたアクセスは、「消費物流」の需要を取り込む上で、重要な立地要件であり、また、幹線道路との近接性は、最終配送先となる消費地への配送利便性のみならず、工場等の生産地及び港、空港といった物流ハブ機能を有する施設とのアクセスを支える、物流施設の根幹となる立地要件です。
加えて、「消費物流」における物流施設は、従来の保管中心の静的な役割に加えて、多頻度小口配送、配送スピードの向上等を求める荷主の要請に対応するため、一日複数回の配送や商品の仕分け作業等の大量の庫内作業といった動的な役割も求められています。テナントは、24時間運営可能な物流施設を利用することで、一日のうち複数回に分けて配送することや、道路の混雑を避けて深夜・早朝に配送を行うといったオペレーションの柔軟性、効率性を確保することができます。
また、従来店舗のバックヤードで行っていた業務や、多頻度小口配送に対応するための商品の仕分け作業等の大量の庫内作業を物流施設で行う必要性から、雇用確保の重要性が高まっており、公共交通機関へのアクセスが容易である物流施設を利用することで、テナントは充分な人数及び質の庫内作業員を、適正な人件費で確保できる可能性が高まります。
本投資法人の保有資産は、すべて東京エリアの消費地(人口集積地)及び幹線道路の結節点に近接した「物流適地」に所在する物件であり、中長期にわたり安定した収益の確保が可能であると本投資法人は考えています。
(ⅱ)大規模・高機能へのこだわり
本投資法人は、大規模・高機能な物流施設は、テナントの物流機能の集約・統合ニーズや物流事業の効率化ニーズに対応可能であり、高い競争力を有するものと考えています。
本投資法人は、①物流拠点の集約・統合ニーズの受け皿となりうる規模(延床面積概ね16,500㎡以上)を有していること、②保管効率・作業効率の向上を可能とする有効天井高(概ね5.5m以上)、床荷重(概ね1.5t/㎡以上)、柱間隔(概ね10m × 10m)を有していること、③上層階にトラックが直接アクセス可能な大型ランプウェイ(注1)を有していること又は充分な搬送能力を備えた垂直搬送機能を有していること、④柔軟な区画割が可能な設計となっていること、⑤充分なオフィススペースを有していること、及び⑥免震性能又は高い耐震性能を有し、安全性が高いことを、大規模・高機能な物流施設の重要な特徴と考え、これらの要素に着目した投資を行います(注2)。
(注1)本書において「ランプウェイ」とは、多層階の物流施設において、車両が直接各階に乗り入れ、荷降ろし作業を行うことを可能とする傾斜路をいいます。
(注2)本投資法人は、大規模・高機能な物流施設の特徴と考える上記①ないし⑥のすべての要素を満たさない物流施設についても、慎重に検討を重ねた上で、投資を行うことがあります。
<大規模であることの優位性>本投資法人は、「大規模」であることをプライム・ロジスティクスの特徴の1つと考えており、具体的には延床面積が概ね16,500㎡以上であることをその基準としています。
物流施設が「大規模」であることの優位性は特に以下の点にあると本投資法人は考えています。
延床面積が大きい物流施設は、テナントに対し、「大規模」な物流施設への物流機能の集約・統合による効率的な物流事業運営の機会を提供することが可能となります。昨今の商品サイクルの短期化や取扱品目数の増加、多頻度小口配送への需要等の増加傾向を踏まえ、物流事業者や小売事業者等はさらなるサプライチェーンの効率化を求められており、小規模な物流施設が複数点在する場合にはそれらを1つの「大規模」な物流施設に統合し効率化を図るニーズが高まっていると本投資法人は考えています。具体的には、テナントが複数の小規模な物流施設から「大規模」な物流施設へ拠点を統合することにより、倉庫の合計使用面積の削減、庫内作業の効率化並びに物流拠点の集約に伴う在庫の削減及び運送費の削減といった効果を得ることが考えられます。
本投資法人は、物流事業者や小売事業者等がより効率的な物流事業運営を行うために複数の物流拠点の集約・統合を検討した場合、「大規模」な物流施設はそのニーズに応えやすいため、リーシング等において同一地域内における競争力を有していると考えています。
また、「大規模」な物流施設の場合、1フロア当たりの面積を広く確保することが可能なため、庫内作業の効率化、庫内レイアウトの柔軟性の確保、必要人員数の抑制、荷物の垂直移動時間の短縮化等の効果が期待でき、テナントに運営効率化の機会を提供することが可能となります。さらに、1フロア当たりの面積が広いことで、柔軟な区画割が可能となり、テナントの賃貸面積の増減やテナント数の増減に対応しやすくなるメリットがあると本投資法人は考えています。
<高機能であることの優位性>物流施設が「高機能」であること、すなわち、テナントが物流業務を行う上で利便性が高く効率的に保管・作業を行える施設であることや、災害時等の安全性・事業継続性が高いことは、リーシングの際の競争力確保において有益です。特に、多頻度小口配送や庫内での仕分け作業に適した設計となっている物流施設は「消費物流」に適しており、より安定的な需要が期待できます。また、上層階への直接アクセスや柔軟な区画割が可能で複数テナント(マルチテナント)に対する賃貸やテナントの賃借床の増床・減床に対応できる物流施設は、汎用性が高く、多様なテナントニーズに対応することができるため、テナントの入退去による収益への影響を抑制することができます。また、物流施設における作業員数の増加や、物流業務の高度化に伴い発生する事務作業・管理業務に対応するため、充分なオフィススペースを確保できることも重要であると本投資法人は考えています。これらの特徴に加え、免震性能又は高い耐震性能を有する安全性の高い物流施設は、安定稼働を期待できることから、投資を行う上で重要な要素になると本投資法人は考えています。
そこで、本投資法人は、原則として、「物流適地」に所在すること及び「大規模」であることに加えて、以下の機能的特徴を、プライム・ロジスティクスの特徴と考えています。
c. プライム・ロジスティクスへの重点投資の背景(消費物流に着目した投資)
本投資法人では、製品や商品の出荷から物流施設・小売店を経由し又は小売店を経由せずに物流施設から直接に消費者へ運送する物流を、「消費物流」と呼びます。前述のとおり、本投資法人はプライム・ロジスティクスへ重点投資を行いますが、プライム・ロジスティクスを特徴付ける要素には、「消費物流」に携わるテナントの賃借ニーズに適合するための要素が多く含まれています。
<消費物流の需要の安定性>原材料の調達、製造工程に係る物流は、工場での生産活動と密接に連動するため、我が国における工業生産や工場に対する設備投資の動向、工場の海外移転による工場閉鎖等の影響を受けやすいのに比して、消費物流は、最終的な需要を担う消費者の急激な増減が起こりにくいため、相対的にニーズは安定的に推移すると本投資法人は捉えています。
すなわち、消費財(食料品、衣類、雑貨等)の販売個数の変動率は、(ⅰ)人口の急減が起こりにくく、かつ(ⅱ)食料品等の需要は、景気変動が生じても一人当たりの消費量が大きく変動しないことを踏まえると、小さいものと考えています。
また、今後、都市部の人口が我が国の総人口に占める割合は上昇すると考えられることから、本投資法人では、重点的な投資対象地域とする東京エリア及び大阪エリアにおける消費物流のニーズは相対的に安定して推移するものと捉えています。
<消費物流の需要の成長性>近年、消費物流への需要は、コンビニエンスストアへの配送に代表される多頻度小口配送へのニーズの高まりや、電子商取引や通信販売の普及に伴い着実に増加しています。
本投資法人は、消費物流の需要の増大を見据え、消費物流のニーズに適した物流施設を中心に投資していく方針です。
なお、本投資法人は、実際の投資判断にあたっては、個々の物流施設につき、機能的に消費物流に係るニーズに対応可能か否かという観点で検討を行います。その際、現況において消費物流の拠点として利用されていない等、入居テナントの取り扱い荷物による分類をもって投資判断を行うものではありません。具体的な投資基準については、後記「④ ポートフォリオ構築方針/(イ) 投資基準」をご参照ください。
(イ)ラサールグループ及びJLLのサポートを活用した成長戦略
本投資法人は、ラサールグループの不動産投資に関する世界的実績及び日本における2003年からの長年にわたる先進的な物流施設(注)への開発・投資に係る経験と実績により培われた物流施設の開発・投資・運営のノウハウを、本資産運用会社がスポンサーと締結しているスポンサーサポート契約を通じ、外部成長及び内部成長の両面において活用します。スポンサーサポート契約の詳細については、後記「③ 本投資法人の成長戦略/(ア)ラサールグループのスポンサーサポート体制」をご参照ください。
まず、外部成長において、本投資法人は、ラサールグループからの情報提供を含む多様な物件ソーシングルートを活用します。ラサールグループの日本法人であるラサール不動産投資顧問は、日本において、日本の物流施設に特化した私募ファンドを創設し、かかる私募ファンドは本投資法人にとって、物件供給のパイプラインとしての位置付けも有しています。その詳細については、後記「a. ラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要/(ⅲ)ラサール不動産投資顧問の物流施設への投資実績」をご参照ください。
また、内部成長においても、ラサールグループが賃貸用物流施設の保有・運営を通じて培ってきた、「アクティブアセットマネジメント」(後記「③ 本投資法人の成長戦略/(ウ)内部成長戦略」をご参照ください。)のノウハウを活用します。
これらのノウハウを有するラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要は、以下のとおりです。
(注)プライム・ロジスティクス以外の物流施設も含みます。以下同じです。
a. ラサールグループ及びその親会社であるJLLの概要
本資産運用会社の全額出資親会社であるラサール不動産投資顧問株式会社(スポンサー)は、総合不動産サービス会社であるJLLの全額出資子会社であるLIMを中心とする企業グループであるラサールグループに属し、その日本拠点として、事業を展開しています。
(ⅰ)LIMの概要
LIMは、JLLの不動産投資顧問ビジネス部門として、米国、欧州及びアジア太平洋地域において機関投資家を中心に不動産投資運用サービスを提供する世界有数の不動産投資顧問会社です。
(ⅱ)JLLの概要
ラサールグループの親会社であるJLL(本社所在地:米国イリノイ州)は、不動産投資関連業務、プロパティ・マネジメント、不動産の売買及び賃貸仲介、不動産マーケットリサーチをはじめとする様々な不動産サービスを提供しており、日本においては、1985年に日本法人を設立して以降、グローバルな事業活動を通じて培った知識と経験を活かして包括的な不動産サービスを提供してきました。
(ウ)強固な財務体質の構築
本投資法人は、中長期的な収益の維持・向上及び運用資産の規模の成長と投資主価値の向上を実現することを目的として、金融環境の変化に適応しうる、中長期的視野に立った強固な財務体質の構築を基本方針とします。具体的には、本投資法人の資産総額のうち有利子負債総額の占める割合(以下「LTV」といいます。)は、原則として60%を上限としますが(注)、50%前後を平常時の運用における上限の目途とします。また、ラサールグループの過去の日本における投資実績等を活用してメガバンクを中心とする複数の金融機関との強固かつ安定的な取引関係を構築し、有利子負債について、借入期間の長期化、返済期限の分散化、金利の固定化及びバンクフォーメーションの分散化を図ることによって、リファイナンスリスク及び金利変動リスクの低減を目指します。
(注)新規投資や資産評価の変動等により、一時的に60%を超えることがあります。
(エ)最適なキャッシュ・マネジメント
本投資法人は、減価償却費計上額に比して資本的支出必要額が少額に留まる傾向にあるという物流施設の特性を踏まえ、減価償却費相当額の手元資金をその時々の状況に応じて最適に配分する方針です。
具体的には、有利子負債返済による強固な財務体質の構築、新規物件取得資金への充当による成長力強化、修繕や資本的支出への活用による保有物件の競争力の維持・強化、出資等減少分配の実施等が考えられます。
出資等減少分配に関しては、保有資産価値及び財務の健全性が維持される範囲内で、当面の間、対象となる計算期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前計算期間の末日に計上された減価償却累計額の合計額を控除した額の100分の30に相当する金額を目途として、原則として毎期継続的に実施する方針です。また、継続的利益超過分配に加え、一時的利益超過分配を実施できるものとしています。なお、一時的利益超過分配を実施する場合の継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配の合計の分配金水準は、対象となる計算期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前計算期間の末日に計上された減価償却累計額の合計額を控除した額の100分の60に相当する金額を限度とします。
(オ)投資主利益と透明性を重視した運用体制
本投資法人は、その資産運用に際し、投資主の利益とラサールグループの利益の一体化を可能な限り図りつつ、利益相反対策と第三者性を確保した運用体制を採用することとし、以下の2つを中心的な枠組みとしたうえで、中立的かつ透明性の高いガバナンス(企業統治)体制の整備・充実を図る方針です。
a.利害関係者取引における本資産運用会社の意思決定フロー
利害関係者取引に係る意思決定においては、コンプライアンス委員会及び投資委員会における外部委員の賛成を条件としています。さらに、一定の場合においては、投信法の規定に基づき、投資法人役員会の承認を得ることとしています。その詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(4)本資産運用会社の社内規程による利害関係者との取引制限」をご参照ください。
<利害関係者取引における本資産運用会社の意思決定フロー>

b.1口当たり利益に連動した運用報酬体系の採用
本投資法人は、本資産運用会社に支払う資産運用報酬の一部が本投資法人の1口当たり利益に連動する報酬体系を採用しています。かかる運用報酬体系の詳細は、後記「4 手数料等及び税金/(3)管理報酬等/③ 本資産運用会社への支払報酬」をご参照ください。

c. ラサールグループ及びJLLによる本投資法人への出資(セイムボート出資)
スポンサーは、スポンサーサポート契約に基づき、本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、当該新投資口の一部を取得することについて真摯に検討を行い、又はJLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社に対して、かかる検討を行うよう働きかけます。また、スポンサーは、本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当面の間、本投資法人の投資口を保有します。スポンサーは、JLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社が本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当該会社に対して、当面の間、本投資法人の投資口を保有させるよう努めます。
③ 本投資法人の成長戦略
(ア)ラサールグループのスポンサーサポート体制
a. ラサールグループのノウハウの活用
ラサールグループは、物流施設の開発及び外部取得から運営までを内製化することにより、先進的な物流施設の開発・投資のフロントランナーとして、専門性を活用した付加価値を提供することができるノウハウを有しています。
具体的には、ラサールグループは下記のノウハウを有しています。
ⅰ)不動産市場・資本市場・マクロ経済をグローバルな視点から分析するリサーチプラットフォーム(組織化された調査部門)
ⅱ)物流施設の開発・投資に際し、不動産市場、資本市場、開発リスク、ファイナンス、リーシング(賃貸営業活動)、運営等様々な視点からの事業収支(ビジネスプラン)を構築するファンドマネジメントの能力
ⅲ)投資家・金融機関とのコミュニケーションを通じて培われた強固な信頼関係と、投資対象の特性・調達環境を勘案し、適切な資金調達を行う能力
ⅳ)日本における2003年からの長年にわたる物流施設の開発及び投資の経験と実績に裏付けられた目利き力を活用した物流施設開発のための用地取得能力及び収益物件の外部取得能力
ⅴ)開発チームによる物流施設のプランニング、物流施設の仕様の作り込み及び建設コストマネジメントにおける能力
ⅵ)賃貸市場動向に係るマクロ要因と物件固有のミクロ要因を精査し、付加価値を創造するアセットマネジメント及びリーシングのノウハウ
<ラサールグループのノウハウ>

本投資法人は、ラサールグループの先進的な物流施設の開発・投資のフロントランナーとしての高い専門性に基づく上記ノウハウを活用することにより、中長期にわたる安定した収益の確保と投資主価値の向上を図ることができると考えています。このノウハウの活用を企図して、本資産運用会社は、スポンサーとスポンサーサポート契約を締結し、本投資法人は、スポンサーと商標使用に関する覚書を締結しています。両契約を通じ、ラサールグループが培ってきたノウハウ、投資家・金融機関との信頼関係、リーシングネットワーク、ブランド力等を最大限に活用します。
b. 投資主価値の向上に資するラサールグループのサポート
本書の日付現在、本資産運用会社は、スポンサーとの間でスポンサーサポート契約を締結しており、本投資法人は、下記のサポートの提供を受けます。また、本投資法人は、スポンサーとの間で、本書の日付現在、商標使用に関する覚書を締結しています。本投資法人は、かかる契約に基づく以下に記載するラサールグループのサポートにより、投資主価値の向上を図ります。スポンサーサポート契約及び商標使用に関する覚書の内容の詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報/第3 管理及び運営/2 利害関係人との取引制限/(5)利害関係人等との取引状況等」をご参照ください。
(ⅰ)保有物件の売却情報の提供・優先交渉権の付与
ラサールファンドが日本において保有・運用する不動産等(用途が物流施設であるものに限ります。)につき、ラサールファンドが売却をしようとする場合、スポンサーが、当該不動産等のうち本投資法人に提供することが適当であると判断した場合に、不動産等に係る売却情報の提供を受けます。また、「JAPAN LOGISTICS FUND Ⅳ」、「LRF LPS FUND(サイドカーファンド)」については、当該ファンドが保有する一定の不動産等の売却時において、本投資法人(又は本資産運用会社が本投資法人のために指定する他の法人)に、優先交渉権が付与されます。
(ⅱ)第三者保有物件の売却情報の提供
スポンサーが、第三者が日本において保有・運用する不動産等(用途が物流施設であるものに限ります。)の売却情報のうち本投資法人に提供することが適当であると判断した売却情報を入手した場合に、当該情報を本資産運用会社に提供します。
(ⅲ)ウェアハウジング(注)機能の提供
本資産運用会社は、第三者が保有・運用する不動産等の一時的な保有のアレンジをスポンサーに依頼することができます。かかる一時的な保有は、本投資法人の将来における当該不動産等の取得に向けたウェアハウジングを行うことを主たる目的とします。
(注)本書において「ウェアハウジング」とは、本投資法人が取得を予定する資産について、収益の安定化や取得時期の調整を行うためにブリッジファンドに先行取得させることをいいます。
(ⅳ)人材供給
スポンサーは、本投資法人から受託する資産運用業務の遂行に必要な不動産運営管理の知識及びノウハウ等を本資産運用会社に可能な限り活用させることを目的として、人材の確保に合理的な範囲で協力を行います。
(ⅴ)投資口の継続保有
スポンサーは、本投資法人が新たに投資口を発行する場合には、当該新投資口の一部を取得することについて真摯に検討を行い、又はJLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社に対して、かかる検討を行うよう働きかけます。また、スポンサーは、本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当面の間、本投資法人の投資口を保有します。スポンサーは、JLLが直接的若しくは間接的に株式の過半数を保有する会社が本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当該会社に対して、当面の間、本投資法人の投資口を保有させるよう努めます。
(ⅵ)市場分析等の情報の提供サービス
スポンサーは、本資産運用会社からの要請に応じて、本資産運用会社が本投資法人から受託する資産運用業務(リサーチ関連業務、投資戦略に資する情報提供業務等)に関し、業務受託を行います。
(ⅶ)ロジスティクス・サービス
スポンサーは、本資産運用会社に対して、ロジスティクス・サービス業務(リーシング戦略立案、マーケティング資料作成、プロモーション・イベント企画開催、仲介業者とのリレーション構築、既存テナントの要望・クレーム対応、需要調査等)及びテナント招致業務を提供します。
(ⅷ)事務・総務等のサポート
以上のほか、本資産運用会社は、その事務・総務等について、スポンサーからサポートを受けることができるBusiness Operations Support Agreementを締結しています。
<ラサールグループのサポート>

(イ)外部成長戦略(物件ソーシングルートの多様化に資するラサールグループのサポート体制)
<多様な物件ソーシングルートの活用>本投資法人は、ラサールグループから提供される物件情報、ウェアハウジング機能及び本資産運用会社独自の物件情報取得能力を最大限活用し、外部成長戦略を展開します。本投資法人は、スポンサーサポート契約に基づき、ラサールファンドの保有物件につき売却情報の提供を受けることができるため、ラサールファンドからのソーシングと第三者からのソーシングの両方を活用した多様なソーシングルートを有しています。また、物件取得にあたっては、ブリッジファンド(ウェアハウジングを行う目的で組成されるファンド)のウェアハウジング機能を活用し、将来の取得機会及び柔軟性を確保することも可能です。
<安定稼働物件、開発物件及び低稼働物件への投資機会の提供>ラサールグループは、本投資法人に対し、安定稼働物件のみならず、開発物件及び低稼働物件への投資機会を提供します。本投資法人は、安定稼働物件のみならず、開発物件及び低稼働物件への投資機会を捉え、想定されるリスクを最小化しつつ、投資主価値の向上に資する投資運用を行うよう最大限の配慮をしています。具体的には、本投資法人は、ラサールグループから提供を受けた当該投資機会を含む、上記のラサールグループからの多様なソーシングルートを活用することで、安定稼働の物件(主たる投資対象)のほか、投資適格と判断される開発物件や低稼働物件についても、ラサールファンドから選別して取得することが可能となります。その際、本投資法人は、開発物件や低稼働物件であっても、ラサールファンドと共同して投資することで、ラサールグループの持つ物件価値向上の様々なノウハウと手法を通じた収益向上が期待できるほか、優先出資証券の取得と優先交渉権の取得を組み合わせる等の金融技術を用いて、発生しうるリスクを抑えつつ、投資主価値の向上に資する段階に、より適正なリターンを得る仕組みを用いることがあります。このような手法を組み合わせることにより、開発物件や低稼働物件への投資機会を、将来的に中長期に安定した収益の見込める物件の取得機会に転換し、あるいは安定稼働後の賃料収入の受領による収益の獲得機会を確保することができるものと本投資法人は考えています。
ラサールファンドとの共同投資の具体例として、「LRF LPS FUND(サイドカーファンド)」は、本投資法人と共同して、低稼働物件を裏付資産とした信託受益権を保有する特定目的会社の優先出資証券に対して投資を行い、その際、本投資法人は当該特定目的会社の優先出資証券の少数持分を取得すると共に当該特定目的会社の保有する物件について優先交渉権の確保を図り、将来において当該物件の安定稼働が達成されたと判断できるまでは、そのリスクを抑えつつ、市場競争とは一線を画した物件取得が可能となる仕組みを構築しました。
このように、本投資法人は、優先出資証券等に対してラサールファンドと共同投資を行うと共に、物件の優先交渉権を確保するといった方式を採用すること等によって、投資口1口当たりの分配金等の希薄化を防ぎつつ、当該物件の安定稼働後を見据え、その取得機会を確保するとの投資運用を行うことが可能となると考えています。
なお、ラサールグループは、2021年以後、オフィスビル、商業施設、賃貸住宅、物流施設及びホテル等を投資対象とする総合型のクローズエンド型私募ファンドであるLaSalle Asia Opportunity Fund VI (以下「LAO VI」といいます。)を組成し、日本を含むアジア太平洋地域において運用しています。LAO VIは、ラサールグループが第三者から入手した新規投資案件のうち、投資対象となり得る物件に対して優先的に取得を検討する枠組みとなっています。LAO VIは高い目標リターンを追求するファンド(オポチュニスティック型ファンド)であるため、本投資法人とは主たる投資対象が異なるものの、本投資法人が掲げるバリューアッド戦略の一環として対象となる物流施設の開発物件や低稼働物件等(注)においては、投資対象が重複する場合があります。本資産運用会社が第三者から入手した開発物件や低稼働物件等についてはラサールグループとの間で取得検討の機会の順位を設け、ラサールグループがLAO VIの投資対象候補として優先的に取得検討を行った上で検討が見送られた場合、本資産運用会社にて本投資法人のための取得の検討を開始します。
(注)本書において「バリューアッド戦略の一環として対象となる物流施設の開発物件や低稼働物件等」とは、安定稼働していない開発物件や低稼働物件の他、以下の特徴の全部又は一部を有する物件をいいますが、これらに限られません。
a. 冷凍冷蔵施設の開発物件や将来の物流施設等への用途転用を見据えた工場・商業施設等
b. ラサールグループ以外の第三者から当該物件に係る情報を入手したもの
c. 中規模の物流施設(延床面積が6,600㎡以上16,500㎡未満の物流施設をいいます。
(ウ)内部成長戦略
本投資法人は、スポンサーサポート契約に基づき提供を受ける人材や利用可能な情報を通じて、ラサールグループのノウハウであるアクティブアセットマネジメントを活用して内部成長の実現を目指します。ラサールグループのアクティブアセットマネジメントの概要、及びアクティブアセットマネジメントのノウハウの活用実績は、以下のとおりです。
a. アクティブアセットマネジメントの概要
アクティブアセットマネジメントとは、市場賃料や空室率などの賃貸市場動向に関わるマクロ要因と、テナントの賃貸借条件や施設の管理運営状況等の各物件に固有のミクロ要因を精査することを通じて、保有物件における付加価値創出の機会を見つけ出し、キャッシュ・フローの増加に結び付けていく運営手法の総称です。本投資法人は、アクティブアセットマネジメントのノウハウを活用することで、中長期にわたる収益の安定成長を図ります。特に、開発物件や低稼働物件では、ラサールグループのアクティブアセットマネジメントのノウハウが最大限発揮されるものと考えています。具体的には以下のとおりです。
<リーシング>・ラサールグループは物流施設のリーシングに豊富な経験を有する専属のリーシングチームを擁しており、これまで長年の物流施設のリーシングと運営を通じて、独自のテナントリレーション(注1)やネットワークを築いてきました。テナント営業活動においては、外部の賃貸仲介業者からの情報を活用するだけでなく、ラサールグループに蓄積されたダイレクトリーシング(注2)のノウハウを活用することによって、的確かつ効果的なリーシング戦略の遂行が可能となります。
・保有物件の所在するエリアの市場賃料、空室率の動向といった物流マーケットに関する分析のみならず、地域の産業、雇用状況等も分析した上でリーシング戦略を立案し、ラサールグループの豊富なリーシング実績とそれによって培われたテナントとの強固なリレーションを梃子に、その着実な遂行を進めます。
・テナントとの賃貸条件の協議においては、テナントの施設移転スケジュールや内部造作等のニーズを把握することのみならず、テナントの業界の動向や物流施設に対するラサールグループの知見を踏まえた課題解決型の提案を行うことによって、より良い賃貸条件での成約に繋げます。
・マルチテナント型の物流施設においては、テナント構成や賃貸期間の分散を図ることに加え、テナントとの強固なリレーションを通じて、潜在的な館内増床や部分解約のニーズを把握し、そのマッチングを図ること等を通じて、空室リスクのコントロールを図ります。
(注1)本書において、「テナントリレーション」とは、テナントとの長期継続的な信頼関係をいいます。
(注2)本書において、「ダイレクトリーシング」とは、仲介業者やプロパティ・マネジメント会社(以下「PM会社」といいます。)を介さず、ラサールグループのリーシングチームがテナントに対して直接コンタクトを行い、新規契約、契約の更新等を行うことをいいます。
<運営・資本的支出>・ラサールグループの有する物流施設の運営ノウハウを最大限に活用し、建物管理仕様の見直しによる施設管理の効率化や外部業者の入替えを通じて、運営費用の低減を追求します。その実現のために、本投資法人はスポンサーや特定の企業に依存することなく、常に客観的な視点で外部業者の選定を実施します。
・経年により物理的・機能的な陳腐化が進み、物件の競争力低下が見られる場合は、ラサールグループが過去において実施してきたリノベーションのノウハウを活用することで、長期的な視点に基づき戦略的な資本的支出によるリノベーションを実施し、施設の機能性の回復・向上を通じた付加価値の創出に努めます。
本投資法人では、このようなアクティブアセットマネジメントを通じて、本投資法人のポートフォリオの稼働率及び賃料水準の維持・向上、賃貸費用の抑制を図り、中長期にわたる収益の安定成長を目指します。
<アクティブアセットマネジメントの概要>

b. アクティブアセットマネジメントのノウハウの活用実績
<リーシング実績>ラサールグループは、ラサールグループに蓄積された前記のダイレクトリーシングのノウハウを活用することによって、リーマンショック後の物流賃貸市場の低迷期も含めて、マーケット環境の変動に左右されず着実にテナントの誘致を実現してきました。
④ ポートフォリオ構築方針
本投資法人のポートフォリオ構築方針は以下のとおりです。
(ア)投資エリア
本投資法人は、地理的分散、人口分布、域内総生産、域内物流動向、港湾等の物流ハブ機能及び道路網等を考慮し、消費地(人口集積地)へのアクセスや、幹線道路及び幹線道路の結節点への近接性等を有する物流施設を中心に投資します。各投資エリアに対する投資比率(取得価格ベース)の目安は以下のとおりです。東京エリア及び大阪エリアを中心としつつ、他の地域にも分散投資することで、安定的なポートフォリオを構築することを目指します。
| <ポートフォリオのエリア別投資方針> |
| エリア | 投資比率(注) |
| 東京エリア(東京60km圏内) 大阪エリア(大阪45km圏内) | 合計80%以上 |
| その他 | 20%以下 |
(注)投資比率は、取得価格ベースにて算出します。
(イ)投資基準
本投資法人は、規模、立地、テナント、建物、サスティナビリティ及びキャッシュ・フローの安定性について、下表に記載の観点から総合的に判断し、長期かつ安定的な成長に資する物件への投資を行い、プライム・ロジスティクスを中心としたポートフォリオの構築を行います。
また、本投資法人は、プライム・ロジスティクスの他に、物流適地に所在し、かつ高機能な仕様を有する中規模の物流施設、及び不動産の主たる用途が、データセンター、通信施設、研究施設、工場、供給処理施設その他企業活動の基盤の用に供され、又は供されることが可能なものも対象とします。
なお、底地が投資対象となる場合には、投資時点の底地上の建物の主たる用途、または底地上の建物の将来的な建替えや転用の可能性を勘案し総合的に判断します。
| <ポートフォリオのアセットタイプ別投資比率> | |
| アセットタイプ | 投資比率 |
| プライム・ロジスティクス | 80%以上 |
| その他 | 20%以下 |
| <ポートフォリオの投資基準> |
| 投資基準 | ||
| 規模 | ||
| 延床面積6,600㎡以上 (プライム・ロジスティクスは延床面積概ね16,500㎡以上) | ||
| 立地(以下の観点から総合的に評価) | ||
| 消費地(人口集積地)へのアクセス | ||
| 幹線道路及び幹線道路の結節点への近接性 | ||
| 生産地、港湾、空港、鉄道、トラックターミナルへのアクセス | ||
| 物流施設の運営に支障をきたさない用途地域、周辺環境 | ||
| 雇用確保の観点から公共交通機関からのアクセス | ||
| テナント(以下の観点から総合的に評価) | ||
| 契約条件(期間、賃料、その他特約) | ||
| テナントの属性、信用力 | ||
| 荷物の種類、オペレーション内容 | ||
| 継続使用の蓋然性 | ||
| 建物(以下の観点から総合的に評価) | ||
| PML値(注1)原則15%以下、15%超の場合は地震保険の付保検討 | ||
| 有効天井高、床荷重、柱間隔 | ||
| トラックバース(注2)、駐車場、車両待機場 | ||
| ランプウェイ・スロープの有無、エレベーター、垂直搬送機、空調、照明照度、電気通信容量、ドッグレベラー(注3)の有無 | ||
| 区画割の柔軟性 | ||
| オフィススペース、アメニティ | ||
| 築年数、耐用年数 | ||
| サスティナビリティ(持続可能性) | ||
| 環境負荷への配慮、環境認証・評価 | ||
| キャッシュ・フロー安定性(テナント代替性) | ||
| 上記を総合的に勘案し、中長期的なキャッシュ・フローの安定性、テナント代替性 | ||
| 開発物件 | ||
| 竣工安定稼働後に上記の投資基準を概ね充足すると見込まれること 開発リスク、許認可リスク、完工リスク、テナントリスク、価格(変動)リスク、開発中の金利変動リスク及び大規模な自然災害リスク等の、不動産の開発に係る各種リスクが、適切に分析及びリスク管理されていること 本投資法人が発注者となって開発する手法や開発SPCの優先出資証券の取得を通じて開発物件に関与する手法等、投資手法が当該開発物件の特性を踏まえた適切なものであること 事業進捗のモニタリングについて適切に行われること 開発物件は直ちにキャッシュ・フローを生まないことに鑑み、ポートフォリオ全体に過大な影響を与えることがないこと (本投資法人による将来的な開発物件の取得を見込んで第三者において開発を行わせる場合)当該開発物件の優先交渉権が得られる見込みがあるなど物件取得の蓋然性を考慮すること | ||
| 投資基準 | ||
| 底地物件 | ||
| 対象地が、上記「立地」に関する投資基準を充足すること 底地上の建物が、上記「規模」「テナント」「建物」「サスティナビリティ(持続可能性)」に関する投資基準を充足するか又は再開発を行うことにより将来において上記「規模」「テナント」「建物」「サスティナビリティ(持続可能性)」に関する投資基準を充足すると見込まれること 現在又は将来の底地上の建物の主たる用途が物流施設の用に供されることが可能なものであること(投資の時点において、当該底地の上に物流施設以外の用途に供される建物が存在する場合であっても、建物の将来的な建替えや転用の可能性と経済合理性等を勘案し総合的に判断する) 建物の優先交渉権が得られる見込みがあるなど建物取得の蓋然性を考慮すること なお、開発を前提とする底地物件に投資する場合は上記「開発物件」の投資基準の充足性も考慮すること | ||
(注1)「PML値」とは、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に想定される最大規模の地震(475年に一度起こる可能性のある大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示したものをいい、PML値が15%とは、当該建物が100億円の場合、想定される最大規模の地震が起きたときにその建物の補修に必要な費用が90%の確率で、15億円以下に収まることを意味します。
(注2)本書において「トラックバース」とは、トラックと倉庫の間で荷物の積卸しをするために、物流施設内でトラックを着車するスペースをいいます。
(注3)本書において「ドッグレベラー」とは、トラックバースに着車したトラックの荷台と倉庫床の高さに差があるときに、レベルの差を解消するための機械をいいます。
(ウ)デュー・ディリジェンス基準
投資対象となる不動産関連資産の投資適格性を判断するために、以下の項目を中心に物件調査(デュー・ディリジェンス)を行います。
| <デュー・ディリジェンスの調査項目> |
| 調査項目 | 内容 | |
| 経済的調査 | マーケット調査 | 1.周辺の需給動向 2.周辺の賃料水準、稼働状況の推移 3.周辺の募集事例、成約事例 |
| テナント調査 | 1.賃貸借契約形態、契約期間、賃料、その他の契約内容 2.テナントの属性・信用状況 3.テナントの賃料支払状況 4.テナントの過去の賃借状況 5.テナント取扱荷物の種類、オペレーション内容 | |
| 収益性調査 | 1.賃貸借契約形態及び継続使用の蓋然性 2.現行契約賃料とマーケット賃料との差異及び今後の見通し 3.物流施設としての汎用性、テナントに対する訴求力・競争力 4.公租公課の水準、費用水準、支出関連の契約内容 5.修繕履歴、修繕計画 | |
| 物理的調査 | 立地調査 | 1.物流施設としての用途地域、周辺環境の妥当性 2.幹線道路、幹線道路の結節点等からの距離 3.公共交通機関からの距離 4.道路幅員、信号位置、車両動線等 5.嫌悪施設等 |
| 建物調査 | 1.竣工年月日、主要構造、規模、設計者、施工者等 2.建蔽率・容積率、賃貸可能面積 3.主要スペック(有効天井高、有効柱間隔、床耐荷重、ランプウェイ、スロープ、エレベーター、垂直搬送機、トラックバース、ドッグレベラー、駐車スペース、空調、照明照度、電気容量等) 4.新耐震基準又は新耐震基準と同等の性能を有することの確認 5.PML値 6.建物管理状況 7.建物状況調査書における指摘事項 8.エネルギー効率 | |
| 調査項目 | 内容 | |
| 法的調査 | 権利関係調査 | 1.登記事項(登記簿、公図他) 2.未登記建物・工作物等の有無 3.権利形態(所有権、地上権、借地権等の賃借権、共有・準共有、区分所有他) 4.信託契約の内容 5.前所有者の状況 6.担保権その他の制限物権 7.テナントとの賃貸借契約の内容 8.訴訟の有無とその状況 9.その他法令上の制限の有無等 |
| 境界調査 | 1.境界確認書 2.境界標 3.越境物等(覚書の有無、内容) 4.隣地所有者との紛争の有無 | |
| 環境調査 | 土壌汚染調査(注) | 1.土壌環境調査報告書 2.過去に行われた対策の有無とその内容 3.土壌汚染区域に関する指定等の有無、内容 |
| アスベスト・フロン・PCB調査 | 1.建物への使用・管理状況等 2.アスベストに関する調査報告書の有無 3.PCBの保管状況及び届出の有無等 | |
| その他 | 1.洪水・水害リスク、気候変動リスク 2.環境認証・評価 | |
(注)土壌汚染の履歴が存在した場合、土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改定を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)及び関連するその他の環境関連法令、地方自治体の条例又は指導内容に従って、土壌汚染等が適切に処理されているか調査を行います。
(エ)フォワード・コミットメント等を行う際の留意点
フォワード・コミットメント(先日付での売買契約であって、契約締結日から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約をいいます。以下同じです。)及びその他これに類する契約を締結する場合には、以下の点に留意することとします。また、先日付の買付け意向表明等を行う場合も、当該意向表明が取引への実質的な拘束力を持つ場合、これに準じた取扱いを行うこととします。
a.フォワード・コミットメント等を行った事実及び設定理由、解約条件並びにフォワード・コミットメント等を履行できない場合における本投資法人の財務への影響を適切に公表するものとします。
b.市場環境、資金調達環境及び本投資法人の事情等を勘案した上で必要に応じて随時策定する、フォワード・コミットメント等を行った物件の取得額及び契約締結から物件引渡しまでの期間の上限並びに決済資金の調達方法等についてのルールを遵守するものとします。また、上場廃止要件も踏まえ、配当原資に比して過大な解約違約金を要するフォワード・コミットメント等となることのないよう慎重に検討するものとします。
c.フォワード・コミットメント等を行った物件のコミットメント期間中の価格変動リスクが投資法人に帰属することに鑑み、保有物件の継続鑑定等と併せて、当該物件の継続鑑定等の結果(当該物件が未竣工建造物であり、鑑定評価が取得できない場合は、価格調査の結果)を公表するものとします。
(オ)不動産対応証券に投資する際の留意点
裏付けとなる不動産等が前記(イ)に定める投資基準に適合するものであることを確認することに加え、以下についても確認の上、慎重に検討するものとします。
a.当該出資が法規制等の観点から、制限を受けるものではないこと
b.不動産対応証券の投資先である法人が、専ら不動産等の取得や譲渡等の取引(開発物件の開発を伴う場合を含む。)を行うことをその目的としていること
c.当該法人の各事業年度の配当可能な額のうち、本投資法人の保有する当該法人の投資割合の額や当該不動産対応証券の優先劣後の別等を勘案した適切な額の金銭を本投資法人に支払うこととしていること
d.ストラクチャー及び関係者の適切性が確認できること
(カ)その他の資産に投資する際の留意点
本投資法人は、規約第29条第1項において、本投資法人が不動産(不動産等及び不動産対応証券の各裏付けとなる不動産を含みます。本(カ)において以下同じです。)に投資する場合には、「その主たる用途は、物流施設の用に供され、又は供されることが可能なもの(将来的な用途転用又は建替えにより建設可能な場合を含むがこれに限られない。本項において以下同じ。)とする。また、これに加えて、その不動産の主たる用途が、データセンター、通信施設、研究施設、工場、供給処理施設その他企業活動の基盤の用に供され、又は供されることが可能なもの(以下、「物流施設」と併せて「物流施設等」という。)も投資対象とする。」旨規定しており、かかる規定を遵守した上で、それらの資産を取得することが許容されています。
その他の資産については、資産毎の特性や競争力、不動産との関連性及び不動産の取得可能性等を勘案した上、本投資法人の投資主価値の向上に資すると判断される場合に取得するものとし、具体的な投資基準は設けないこととします。但し、資産毎に、本投資法人の規約及び法令等への適合性に留意し、前記(ア)及び(イ)に定める投資エリア及び投資基準との親和性も考慮しつつ、適切なデュー・ディリジェンスを行った上、その取得を慎重に検討するものとします。
⑤ ポートフォリオ運営管理方針
長期的な安定運用を図るため、本投資法人の保有する不動産又は信託受益権の信託財産である不動産に関し、計画的な修繕や改修を実施し、資産価値や競争力の維持・向上及び収益の拡大に努めます。
(ア)テナント管理及び賃貸方針
テナントと継続的なコミュニケーションを図り、テナントの動向やニーズの把握を通じて適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナントの満足度向上と信頼関係の構築を図り、収益の安定的な成長を目指します。特に、テナントが退去する際には、ラサールグループのテナントリレーション及びネットワークを最大限活用し、早期に新たなテナントとの契約締結に努めることで、中長期的な安定収益の確保を目指した運用を行います。
また、ラサールグループのテナントリレーション及びネットワークの活用にあたっては、ラサール不動産投資顧問とスポンサーサポート契約を締結することで、国内外の物流施設に関する情報収集及び分析、運用資産の運営・管理等に関する助言を受けることができ、効率的なリーシング活動が可能になると考えます。
テナントとの契約については中長期の賃貸借契約を基本としますが、賃貸借契約の更新に当たっては、ポートフォリオ全体の契約条件や市場賃料、物件特性等を念頭において、テナントの与信状況を踏まえて適正な賃料水準、契約期間、その他の諸条件を設定して契約更新を行います。
(イ)プロパティ・マネジメント(PM)会社の選定・モニタリング
不動産運営管理業務は、法令で定められている範囲においてPM会社を選定し、これを委託します。PM会社の選定に当たっては、物流施設に係る運営・管理の経験・実績等を総合的に勘案し、ラサールグループか否かを問わず、不動産毎に最適と考えられるPM会社を選定します。
また、上記業務委託については、本資産運用会社の「外部委託・評価基準」に基づき、業務水準等の評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合は、契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討します。
(ウ)大規模修繕等
運用不動産の物理的・機能的価値の維持・向上及び経年劣化による運用不動産の競争力の低下等を回避するため、必要な大規模修繕及び資本的支出等を適宜実施します。
テナントからの要請、テナントの満足度向上及び新規テナントの誘致に対応するため、必要なリニューアル工事及び資本的支出を行うことがあります。
また、テナントからの要請及び運用不動産に対する賃借ニーズに応えるため、建物の増床、増築及び建替えを行うことがあります。
大規模修繕等を行うにあたっては、原則として個別物件の減価償却費のみならずポートフォリオ全体の減価償却費も勘案して行うものとします。
(エ)付保方針
不動産関連資産への投資にあたっては、火災等の災害や事故等による建物の損害及び収益の減少、対人・対物事故による第三者からの損害賠償請求等に対応するため、すべての投資不動産に対し適切な損害保険(火災保険、施設賠償保険、利益保険等)の付保を行います。
地震による損害に関しては、専門家による地震リスク診断に基づき地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して地震保険の付保の要否を検討・判断します。個別不動産のPML値が15%を超える場合には、地震発生時に予想される各運用不動産及びポートフォリオ全体に与える影響と、保険料負担が収益に与える影響を比較検討した上で、地震保険の付保の要否について決定します。
⑥ 売却方針
原則として短期的な物件の売却は行いませんが、ポートフォリオ全体の構成、テナントのニーズの変化、個別物件の状況、収益性の見通し、周辺環境の変化等を総合的に判断した結果、当該物件の売却がポートフォリオの収益の安定に資するものと判断した場合には、適切な時期での売却を検討することがあります。
また、プライム・ロジスティクス以外の物件については、不動産マーケットの状況、本投資法人の投資口価格の水準や1口当たり分配金の水準、本投資法人の運用資産全体の収益の安定性及び運用資産全体の着実な成長性、既存物件の再開発等を総合的に判断した結果、物件取得後、長期保有とならない期間での売却を検討することがあります。
⑦ 財務方針
中長期的に安定的な財務基盤を構築するため、分散されバランスの取れたバンクフォーメーションの構築、返済期限の分散化、借入期間の長期化及び金利の固定化を図ります。その上で、LTV及び財務コストの安定化を図るため、機動的に多様な資金調達を行います。
また、本投資法人が投資対象とする物流施設が有する特性(計算期間毎に減価償却費として計上される金額に対して実際に必要とされる資本的支出の金額は少額に留まる傾向にあること等)を踏まえ、資金効率の向上に向けた最適なキャッシュ・マネジメントを図っていく方針です。
(ア)デットファイナンス
本投資法人は、運用資産の着実な成長並びに運用における効率性及び安定性に資するため、資産の取得若しくは修繕等、分配金の支払又は債務の返済(敷金及び保証金の支払、借入金の返済並びに投資法人債の償還を含みます。)等の資金手当てを目的として、借入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下同じです。)の発行を行うことができます。但し、短期投資法人債の発行により調達した資金の使途又は目的については、法令に定める範囲に限るものとします。なお、資金を借り入れる場合は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)(以下「金融商品取引法」といいます。)第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家(租税特別措置法(昭和32年法律第26号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15第1項第1号ロ(2)に定める機関投資家に限ります。)からの借入れに限るものとします。
本投資法人は、運用資産を担保として提供することができるものとします。
借入金及び投資法人債発行の限度額は、それぞれ1兆円とし、その合計額が1兆円を超えないものとします。
また、借入れにあたっては、ラサールグループと金融機関との強固な関係を活かし、取引銀行との関係強化を図るとともに、資金調達の安定化のためのコミットメントラインを含む多様な借入方法を検討の上、固定・変動比率や返済期限の分散等に配慮して借入れを行うものとします。
さらに、本投資法人は、本書の日付現在、以下の発行体格付(発行体の将来の信用力に関する信用格付業者の意見)及び債券格付を取得しており、今後も資金調達手段の多様化に資する投資法人債の発行を検討していきます。なお、本投資法人の投資口(以下「本投資口」といいます。)について、本投資法人の依頼により、信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用格付、又は信用格付業者から提供され、若しくは閲覧に供される予定の信用格付はありません。
| <本投資法人の格付の状況>(本書の日付現在) |
| 信用格付業者 | 格付対象 | 格付内容 | 格付の見通し |
| 株式会社日本格付研究所(JCR) | 長期発行体格付 | AA | 安定的 |
| 債券格付(注) | AA | - |
(注)第2回、第3回、第5回、第6回、第7回及び第8回無担保投資法人債に対する格付です。
(イ)エクイティファイナンス
本投資法人は、資産の取得、修繕の実施、分配金の支払、運営に要する費用の支払又は債務の返済等の資金の手当てを目的として、投資口の追加発行を機動的に行います。
また、投資口の追加発行を行うにあたっては、本投資法人の財務状況、投資口の希薄化、投資主価値の向上等を十分考慮に入れるものとします。
さらに、本投資法人は、金融市場等の環境変化に応じ、多様な資本政策手法を活用して投資主価値の向上を図るものとします。
(ウ)有利子負債比率(LTV)
本投資法人の資産総額のうち有利子負債総額の占める割合は、原則として60%を上限としつつ、50%前後を平常時の運用における上限の目途とします。但し、新規投資や資産評価の変動等により一時的にかかる水準を超えることがあります。
(エ)デリバティブ取引
本投資法人の借入等に係る金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的として、金融商品取引法第2条第20項に規定するデリバティブ取引に係る権利への投資を行うことができます。
(オ)キャッシュ・マネジメント
本投資法人が投資対象とする物流施設は、計算期間毎に減価償却費として計上される金額に対して実際に必要とされる資本的支出の金額は少額に留まる傾向にあります。
本投資法人は、こうした物流施設の有する特性を踏まえ、減価償却費相当額の手元資金をその時々の状況に応じて最適に配分する方針です。
具体的な活用方法としては、
・有利子負債返済による強固な財務体質の構築
・新規物件取得資金への充当による成長力強化
・修繕や資本的支出への活用による、保有物件の競争力の維持・強化
・利益を超える金銭の分配の実施等が考えられます。
(カ)自己投資口の取得及び消却
本投資法人における資本効率の向上と投資主還元のため、財務、資本政策の一環として自己投資口の取得及び消却を行うことを検討します。この場合、中長期的な投資主価値の向上という観点を最重要視し、投資口価格の水準、手元資金の状況、財務状況及びマーケット環境等を慎重に見極めた上、実施すべきか否か及び実施の規模と取得総額等を判断し、実施するものとします。
⑧ 情報開示方針
本投資法人は、金融商品取引法、投信法その他の適用法令並びに東京証券取引所及び一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の規則等に従い、適切に投資家に対する情報開示を行います。