有価証券報告書(内国投資証券)-第15期(2023/06/01-2023/11/30)
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、温泉・温浴に代表される時間消費型産業(注1)と資本市場をつなぐ担い手となり、人々の余暇
活用に貢献する各種サービス事業の発展に資する投資主体となることで、余暇活用型産業(注2)の発展に貢献
することを基本理念として設立され、大江戸温泉物語グループが運営する施設を中心とした温泉・温浴関連施設
を重点投資対象として(注3)、余暇活用型施設への投資を継続し、固定賃料割合を比較的高い水準とすること
で、キャッシュ・フローの安定性を重視してまいりました。
その後、本投資法人はリスク耐性を高めるため、2023年2月27日開催の本投資法人の投資主総会において、従
来の投資対象である余暇活用型施設に加え、リスクリターン特性の異なるアコモデーション施設を投資対象に追
加する旨の規約一部変更を行い、賃貸住宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設についても、重点
投資対象として位置付けることといたしました。
アコモデーション施設は、温泉・温浴関連施設を始めとする余暇活用型施設と比べて、景気感応度が低いア
セットタイプです。このような特性を有するアコモデーション施設を重点投資対象の1つと位置付けることによ
り、ポートフォリオ利回りを確保しつつリスク分散を図ることが可能になると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、余暇活用型施設に加えてアコモデーション施設を重点投資対象とする基本理念のもと、その果
実としての安定的なキャッシュ・フローを創出するとともに、余暇活用型施設とアコモデーション施設を合わせ
てコアポートフォリオとして位置付けてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指
します。
(注1) 「時間消費」とは、特定の場所で一定の時間を過ごすこと自体を目的とした消費を意味し、「時間消費型産業」とは、かかる時間消費を目的として構築された産業をいいます。以下同じです。
(注2) 「余暇活用型産業」とは、消費者に対し「愉しみ」、「コミュニケーション」、「癒しとリラクゼーション」、「健康と知的な充実」など、現代人が求める余暇活用と充実した時間の過ごし方を提供することを事業の目的とした産業をいい、その事業の用に供される施設を以下「余暇活用型施設」といいます。
(注3) 本投資法人が対象とする資産の用途の別に従うと、本書の提出日現在において、本投資法人が保有する余暇活用型施設は、全て温泉・温浴関連施設に分類されますが、本投資法人は、温泉・温浴関連施設以外にも、主たる用途が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びにリゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設(これらの複合用途を含みます。)についても投資対象としています。また、本投資法人は、ポートフォリオ利回りを確保しつつリスク分散を図るという観点から、温泉・温浴関連施設をはじめとする余暇活用型施設に加え、賃貸住宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設についても投資対象としています。なお、本投資法人のポートフォリオ構築方針については、後記「⑥ 投資方針 (イ) ポートフォリオ構築方針」をご参照下さい。
② 基本方針
本投資法人の重点投資対象である不動産関連資産の本体をなす不動産又はその裏付けとなる不動産の主たる
用途は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに温浴施設、リゾー
ト施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設(これらの複合用途を含みます。)並びに賃貸住
宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設です。
重点投資対象の1つとする余暇活用型施設については、観光客向けの宿泊施設、スポーツやアミューズメント
を提供する施設、エンターテインメント施設など、さらにそれらが複合した施設等を含む余暇活用型施設を投
資対象として投資を行います。
もう一つの重点投資対象であるアコモデーション施設については、地域特性、社会情勢の動向、賃貸住宅需
要の変化や利便性などを重視するほか、テナントの信頼性、運営能力や実績等も着目しつつ、今後において厳
選投資を行うことで、ポートフォリオ全体の規模拡大と多様性を高め、その安定性の強化とリスク分散を進
め、ポートフォリオの価値の向上、ひいては投資主価値の向上に寄与するものと本投資法人は考えています。
<本投資法人の投資対象>
③ 成長戦略
(イ)外部成長戦略
(a)重点投資対象
余暇活用型施設とアコモデーション施設を重点投資対象としてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指します。
(b)資産運用会社独自のネットワークの活用
本資産運用会社独自のネットワークの活用により、地域特性、社会情勢の動向、需要の変化や利便性などを重視するほか、テナントの信頼性、運営能力や実績等も着目しつつ、厳選投資を行っていきます。
(c)スポンサー・パイプラインの活用
本投資法人には、2023年12月19日付でアパグループとの間で締結したスポンサーサポート契約に基づき、アパグループが保有又は開発するホテルの取得に係る優先交渉権が付与されており、また同グループが入手した第三者による物件の売却情報の優先的提供が行われることから、これらを最大限活用することにより、本投資法人の投資基準に合致した物件を継続的に取得する方針です。一方、本投資法人の上場来のスポンサーであった大江戸温泉物語グループとは、2023年12月19日付で本資産運用会社のアパグループへの株式譲渡までに保有する物件に対する本投資法人への優先交渉権付与と、今後必要な商標使用にかかるサポートを継続する旨の覚書を締結いたしました。
<スポンサーサポート契約の概要>
(注)本投資法人は第11期(2021年11月期)以降、投資主優待制度を実施しておりません。なお、本書の提出日現在、スポンサーサポート契約に基づく投資主優待制度の内容として決定している事項はありません。
(ロ)内部成長戦略
(a)余暇活用型施設
本投資法人は、保有する余暇活用型施設の主要テナントである大江戸温泉物語グループ各社との間で締結している長期賃貸借契約において、固定賃料部分を主としつつ、GOPに連動した変動賃料部分を組み合わせた第一賃料に、各施設の不動産運営費相当額となる第二賃料を加えた賃料体系を採用し、かつ修繕費は原則テナント負担とすることで、キャッシュ・フローの安定性を確保しつつ、賃料収入のアップサイドを享受追求することを可能としています。なお、2022年11月15日付で大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び株式会社レオマユニティーとの間で締結した基本協定書において施設ごとに定めたターゲットGOPが実現された施設においては、現行に比べ高い構成比かつ料率の変動賃料が導入された新賃料体系へ移行することが合意されています。併せて、本投資法人の安定収入確保のため、本投資法人が現在保有している大江戸温泉物語グループがテナントである物件において、2023年12月19日付でその賃貸条件の解約・変更を5年間禁止する覚書も締結しております。
また、資産価値向上が見込まれる潜在的余地のある保有物件に対しては、客室数増加や客単価アップを目的とした増改築等のバリューアップに資するCAPEXを実施し、テナント収益の拡大を通じた変動賃料の増加を図ります。
(b)アコモデーション施設
本投資法人は、保有するアコモデーション施設においては、そのマスターリース契約がパススルー型(賃料固定型(サブML))の施設においては、建物の良好な維持により当該マスターリース契約の継続を図り、パススルー型の施設においては、現地のプロパティ・マネジメント(PM)会社と連携し効果的なテナント誘致を行うことともに、新規契約及び契約更改時の賃料引上げに向けた取り組みを行い、賃料の最大化を図ります。
また、競争力維持とテナント満足度向上に向け、戦略的な修繕計画を策定します。
(c) ESGに係る取組み
本投資法人が資産運用を委託する本資産運用会社においては、ESGに関連する取組みとして、以下のとおり
ESG方針を策定するとともに、ESG体制を整備、ESGへの取り組みを行っています。
ESG 方針
・気候変動への対応、運用不動産の環境負荷低減
・従業員への配慮
・外部のステークホルダーとの協働
・コンプライアンスの遵守と組織体制の整備
・分かりやすい ESG 情報開示
ESG体制
・サスティナビリティ最高責任者:代表取締役社長
ESG 体制を整備し、推進方針・目標・計画の立案と実行を統括
・サスティナビリティ推進事務局
原則として年 4 回の定例会議を開催し、目標・計画の立案と実行 事務局が立案した目標や計画は投資委
員会において審議・決定する。
目標・計画に関する進捗状況について、投資委員会に年 2 回以上報告する。
ESGへの取り組み
(1)環境(Environment)
・環境パフォーマンス向上と環境負荷低減に向けた取り組み
(2)社会(Social)
・テナント・PM・オペレーターとの協働体制の構築
・地域社会・コミュニティへの貢献
・従業員への配慮
・投資主・レンダーへの取組み
・21 世紀金融行動原則への署名※
(3)ガバナンス(Governance)
・高い透明性を持った意思決定プロセスの構築
・セイムボート出資
・顧客本位の業務運営に関する取り組み方針
・研修等の実施
・外部委託先のモニタリング
※2023年6月に環境省が提唱する「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則」に署名いたしました。
本投資法人及び本資産運用会社は、資産運用業務における環境に対する配慮、社会への貢献及び組織のガバ
ナンス強化といったサスティナビリティ向上への取組みが、中長期的な投資法人の投資主価値向上に必要不
可欠であるという認識のもと、今後もESGに関する取組みを進めてまいります。
④ スポンサーに関する事項(注1)
<アパグループの事業の内容>アパグループ(注2)は、1971年に創業し、当初は注文建築から始まり、宅地造成、戸建分譲、マンション分譲へと事業を転換する一方で、1984年12月に第一号ホテルを開業し、ホテル事業に参入しました。現在は連結売上高のうちホテル事業の売上高が約9割を占め、直営ホテルの大部分はグループで所有し、2011年からはフランチャイズ展開や、自社サイト「アパ直」から予約ができてポイントを貯めることができるホテルネットワークの拡充を図り、ホテルチェーンとして全国最大の770ホテル116,313室(建築・設計中、海外FC、アパ直参画ホテルを含む)(注3)を展開しています。アフターコロナにおけるニーズの変化やDX化の波を捉えながら、国内でNo.1ホテルチェーンとなるべく、2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指しています。また、資金調達については、様々な資金調達スキームを積極的に取り入れてグループの信用力を背景に主要金融機関との良好なリレーションを構築しております。
なおアパホールディングス株式会社は、2023年12月19日付で本資産運用会社の発行済株式の全て(200株)
並びに「第一部 ファンドの状況 第1 ファンドの状況 1 投資法人の概況 (6) 主要な投資主の状況」に記
載した本投資法人の投資口を大江戸温泉物語株式会社から譲り受け、2023年12月19日付で本投資法人のスポ
ンサーとなりました。
(注1) 本書提出日現在におけるスポンサーについて記載しています。
(注2) 「アパグループ」は、本投資法人のスポンサーであるアパホールディングス株式会社(以下「スポンサー」ということがあります。)並びにその連結子会社(財務諸表等の 用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59号。その後の改正を含みます。)第8条第3項に規定する子会社をいい、アパホールディングス株式会社、アパホテル株式会社、アパ株式会社、アパホーム株式会社、アパマンション株式会社、アパ住宅株式会社、アパサービス株式会社、アパグループ株式会社、アパ総研株式会社、アパコミュニティ株式会社、日本開発ファイナンス株式会社、アパリゾート株式会社、 株式会社ホテルグリーンドゥ、MITコーポレーション株式会社、アパリアルエステート株式会社APA Hotel International Inc.APA Hotel Canada Inc.及びCoast Hotels Ltd.、アパ投資顧問株式会社他の各社で構成されます
(注3) 2024年1月末時点のホテル数及び室数です。
<アパホールディングス株式会社の概要>
⑤ 投資主利益を重視した仕組みの導入
本投資法人は、その資産運用に際して、投資主の利益とアパグループの利益の一体化を図ると共に、利益相反対策と第三者性を確保した運営体制を採用することとし、中立的かつ透明性の高いガバナンス(企業統治)体制の整備・充実を図る方針です。
(イ)利益相反取引に関するガバナンス体制
本投資法人による資産の取得等の際、利害関係人等との取引の場合やチーフ・コンプライアンス・オフィサーが必要と判断した場合には、コンプライアンス委員会における承認が必要となります。なお、コンプライアンス委員会の承認を受ける前に本資産運用会社の投資委員会における決議が必要となります。
本資産運用会社は、コンプライアンス委員会と投資委員会の双方に外部委員を選任し、資産の取得等に係るコンプライアンス委員会の決議は、対象となる議案について議決権を有する過半数の委員が出席して(ただし、チーフ・コンプライアンス・オフィサー及び外部委員の出席は必須とします。)、対象となる議案について議決権を有する出席委員のうち、委員長(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)及び外部委員を含む過半数の委員の賛成により決定されます。また、投資委員会の決議は、対象となる議案について議決権を有する出席委員(ただし、チーフ・コンプライアンス・オフィサー及び外部委員の出席は必須とします。)のうち、外部委員を含む過半数の委員の賛成により決定されます。
また、運用資産の譲渡その他の処分に関する事項は、運用資産の取得等の場合と同様の運営体制にて実行されます。
本資産運用会社は、かかる運営体制を採用することにより、投資判断等につき、第三者性を確保します。
本投資法人は、利害関係人等との取引における利益相反対策を含め、投資主の利益保護の観点から適切な価格・条件での資産取得を行えるような体制を構築しています。利害関係人等との取引制限については、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 利害関係人等取引規程」をご参照下さい。
(ロ)スポンサーによるセイムボート出資
本投資法人は、投資主の利益とアパグループの利益を一致させ、本投資法人とアパグループが共同して事業を行う体制を築き、本投資法人及びアパグループの相互の利益向上を図るため、スポンサーとの間で、同社が本投資法人への出資を維持するよう努めることについて合意しています。
なお、本書の提出日現在、アパホールディングス株式会社は、発行済投資口の総口数の3.9%を所有しており、かかる投資口を今後も継続して所有する意向を有しています。
(ハ)資産運用報酬体系における業績連動型の導入
本投資法人は、運用総資産額に連動する運用報酬のほかに、1口当たり分配金に連動する運用報酬を導入しています。詳細については、後記「4 手数料等及び税金 (3) 管理報酬等」をご参照下さい。
⑥ 投資方針
(イ)ポートフォリオ構築方針
a. 投資対象資産
本投資法人は、余暇活用型施設のなかでも中長期にわたり、安定した収益の確保が見込まれる、温泉・温浴関連施設を投資対象としながら、投資法人のリスク耐性を高めるため、リスクリターン特性の異なるアコモデーション施設を投資対象に追加し、コアポートフォリオとして位置付けてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指します。
<用途別のポートフォリオ構築方針>
(注) ただし、アコモデーション施設についての組入が進捗するまでの間その他やむを得ない事由がある場合には、この目安外の比率となることも許容されるものとします。また、中長期にわたり安定したキャッシュフロー又は安定性をベースとした資産価値の成長が期待できる余暇活用型施設等のコアポートフォリオと関連性又は親和性が高いその他用途施設にも投資するものとします。また、上記はあくまでも目安であって、本投資法人の用途別のポートフォリオが上記比率のとおりに構築されることを保証するものではありません。
以下では、本投資法人の主たる投資対象である国内不動産の投資に関して、投資対象である各用途につき、本投資法人が考える投資基準及びその特性を記載しています。
(ロ) 投資基準
a. 取得価格
投資に際しては、鑑定評価額を参考に、本資産運用会社の評価額を基本として総合的に判断します。
利害関係人等から不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する信託受益権(以下、本「a. 取得価格」において「対象資産」と総称します。)を取得する場合は、原則として、利害関係人等でない不動産鑑定士(法人を含みます。以下同じです。)が鑑定した鑑定評価額を超えて取得してはなりません。ただし、当該対象資産を鑑定評価額を上回る価格で取得することに合理的な理由がある場合には、鑑定評価額の110%の価格を上限として取得することができます。この場合、本資産運用会社の投資委員会、コンプライアンス委員会及び取締役会並びに本投資法人の役員会において、鑑定評価額を上回って取得することの適切性について説明し、決議を得なければなりません。なお、鑑定評価額は、対象資産そのものの価格であり、税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。
また、利害関係人等から対象資産以外の特定資産を取得する場合は、時価が把握できるものは時価とし、それ以外は上記に準ずるものとします。
b. 建物構造
建物構造については、温泉・温浴関連施設又はアコモデーション施設の目的に照らして必要な強度を有し、宿泊施設又は居住施設として安全性に問題がないと判断できる物件に投資します。特に、築年の古い建築物(以下「築古物件」といいます。)に投資する際には、現地での建物の目視調査を含む非破壊調査を行い、消防法等を含む関連法令に照らし必要と判断される場合は、修繕を実施する等、安全性に配慮し、また、オペレーション上の支障がないことも確認した上で、投資の是非を慎重に判断する方針です。
特に、耐震性能の観点からは、温泉・温浴関連施設又はアコモデーション施設の特性に鑑み、宿泊施設又は居住施設としての安全性が確保されていることを専門家レポート(耐震診断について十分な知識と経験を有する専門家が、外観調査、使用履歴、修繕履歴等により、建物の安全性について調査した結果をまとめたレポート)等で確認していること、PML(注)を確認すること等を条件に、新耐震基準の水準以下の建物構造に投資を行うことができるものとします。詳細については、後記「⑦ デュー・ディリジェンス基準」をご参照下さい。
(注) 「PML(Probable Maximum Loss)」とは、地震による予想最大損失率を意味します。PML値は個別建築物に関するものと、ポートフォリオに関するものに分けられます。PML値についての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るか、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものを意味します。以下同じです。
c. 付保方針
付保については、投資対象施設の特徴、想定されるリスクと損失予想等を総合的に勘案して、付保の方針を決定するものとし、原則として建物の再調達価格に基づき、財物保険、賠償責任保険の付保を行い、また必要に応じて利益保険の付保を検討するものとします。
また、地震発生の可能性とそれに基づき予想される個別不動産及びポートフォリオ全体への影響(ポートフォリオPML値が10%以上の場合)と、保険料等の負担の収益への影響等を比較検討した上で、地震保険の付保の判断を行います。ただし、1物件のPML値が20%以上の物件がある場合には、原則としてその物件について個別に地震保険を付保する方針です。
d. オペレーター
オペレーターの選定が予定されている場合、テナントであるオペレーターの選定にあたっては、当該事業者の社会的信用力を確認し、営業状況、財務状況、及び投資対象施設の運営における優位性等を勘案し、中長期的な賃料収入の安定性が期待できると判断できるテナントを選定します。
e. 権利関係
当該物件の特性に照らし、本投資法人による運用に支障がないと判断できる権利関係であることを原則とします。具体的には、完全所有権、地上権、借地権、温泉権、水利権等権利の態様を確認した上で、共有、区分所有又は借地の場合は、物件の特性を総合的に勘案し、権利関係者の属性等を考慮の上、運営・管理における制約事項が少ないことを原則とします。
f. オペレーショナルアセットの運営実績
オペレーショナルアセット(オペレーターの選定が予定されているアセットをいいます。以下同じです。)への投資に際しては、本投資法人は、原則として、過去の運営実績がない施設への投資は行わないものとします。ただし、未稼働の施設であっても、運営開始後の安定した運営が十分に見込まれ、本投資法人が取得した後に安定した収益が得られるものと判断した場合には、未稼働の物件に対しても、投資を行うことができるものとします。
⑦ デュー・ディリジェンス基準
本投資法人は、不動産関連資産へ投資するに際しては、本資産運用会社において、不動産関連資産の本体をなす不動産又はその裏付けとなる不動産の予想収益、立地エリアの将来性及び安定性等の経済的調査、建築仕様、建物設備、耐震性能、建物管理状況、環境及び土壌汚染調査等の物理的調査並びに建物に係る権利関係等の法的調査を行い、これらの総合的な検証を行います。
また、各調査項目について専門性を有する調査業者等の活用等を含め、本資産運用会社において、その手法、委託先選定の妥当性等につき十分な検討を行うものとします。
(注1) 「大浴場」とは、各温泉・温浴関連施設に備えられた屋内共同浴場をいいます。以下同じです。
(注2) 「ADR」とは、平均客室販売単価(Average Daily Rate)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売客室数(稼働した延べ客室数)合計で除した値をいいます。以下同じです。
(注3) 「RevPAR」とは、1日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上高合計(Revenue Per Available Room)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売可能客室数合計で除した値をいい、ADRと客室稼働率の積にて計算される数値と同値となります。以下同じです。
⑧ フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等を行う場合には、解約違約金の上限、取得額の上限、契約締結から物件引渡しまでの期間の上限等のルールを定めたフォワード・コミットメント等に係る規程に基づき、当該リスクを管理しています。
⑨ ポートフォリオ運営・管理方針
(イ) 基本方針
運用資産の運用については、投資主のニーズに合致した高品質で魅力的な運用商品を提供するために、運用資産からの安定した収益の確保と資産価値の向上を目指し、透明性の高い運用を行うことを基本方針としています。
(ロ) オペレーショナルアセットに関する運営状況パフォーマンスのモニタリング
オペレーショナルアセットに関して、賃料収入に大きな影響を与えることとなるテナントによる運営パフォーマンスについて、本資産運用会社がモニタリングを行います。
オペレーショナルアセットについては、テナントとの間の長期賃貸借契約(契約期間が10年以上であり、かつ、5年以上は中途解約が禁止されている賃貸借契約をいいます。以下同じです。)において、テナントによる施設の運営状況に関わらず一定額の固定賃料が確保されている賃料を原則として採用します。
オペレーショナルアセットのうち、温泉・温浴関連施設については、テナントとの間の賃貸借契約等において、テナントに対して各施設の運営状況に係る報告義務を課すとともに、テナントによる運営パフォーマンスについて、各施設の売上高やGOP等の経営指標を参考に、本資産運用会社がモニタリングを行います。
(ハ) PM会社への業務委託
アコモデーション施設については運用資産の価値の維持向上、空室率の低減、運営管理コストの削減等、安定的な賃貸収益確保のため、以下の方針でPM業務を委託します。なお、オペレーショナルアセットについ
ては、PM会社を選定せず、テナントとなるオペレーターが以下の業務を兼務する場合があります。
(1)PM会社選定における基準
以下の観点から複数のPM会社を比較検討することにより、効果的かつ効率的な運営管理の実行を図りま
す。
・経験及び実績
・財務体質、信用力
・リーシング能力
・建物管理能力
・レポーティング能力
・報酬手数料の水準
(2)PM会社の管理及び指導監督方針
主に毎月の状況報告書に基づき、以下の事項につき検証するとともに、PM会社に対し、運用計画に沿った
運営管理を遂行させるための指導及び監督を行います。
・テナントからの入金状況
・テナントの入退去の状況
・経費等の支払い状況
・テナントからの要望・クレームとその対応
・新規テナントの獲得に関する情報及びその活動内容
・修繕等工事の状況
(3)PM会社の評価
定期的(原則として1年)に以下の観点を含む事項につき運営管理実績を評価し、その結果によってはPM
会社の変更を検討します。
・運営管理計画の達成度
・リーシング実績
・PM業務の遂行能力
・テナント対応能力
(4)テナントの選定
以下の項目について総合的に評価して選定します。
①法人
・業種、業歴、決算書等
・賃貸借契約の内容(使用目的、契約期間等)
・連帯保証人の有無とその属性
・保証会社による保証の適否
②個人
・職業、勤務先の内容
・年収、その他賃料負担能力
・賃貸借の内容(使用目的、契約期間等)
・連帯保証人の有無とその属性
・保証会社による保証の適否
(ニ) 修繕・資本的支出
a. 本投資法人が行う修繕・資本的支出の範囲
中長期的な運用資産の収益の維持及び向上を図ることを目的として、運用資産の状況及び特性、テナントニーズ等を考慮した個別物件ごとの修繕及び資本的支出に関する計画をPM会社と協議の上策定し、必要な修繕・資本的支出を行います。
修繕及び資本的支出は、原則としてポートフォリオ全体の減価償却費も勘案して判断するものとします。
修繕積立金は、中長期的なポートフォリオ運営を考慮し、減価償却費、並びに修繕及び資本的支出に関する計画を考慮した上で、必要な額を積み立てます。
b. 修繕・資本的支出の原資
本投資法人は、資本的支出について、基本的には毎期計上する減価償却費の額の範囲内で対応しますが、必要に応じて借入等により調達することがあります。
c. 計画策定プロセス
毎期作成される年度運用計画において、本資産運用会社は、テナントの意見を参考に、費用対効果分析を綿密に行って、大規模修繕計画等、資本的支出に係る方針を策定します。資本的支出の実行においては、可能な限り業者からの入札プロセスを採用し、市場水準に比較して価格的及び質的に適切な内容となるよう努めます。
⑩ 財務方針
本投資法人は、以下の基本方針を維持しながら保守的な財務基盤維持を重視しつつ、機動的な財務戦略を実行
していきます。
(イ)エクイティ・ファイナンス
新投資口の発行は、投資口の中長期的な価値向上の観点から、本投資法人の運用資産の着実な成長を目指し、金融環境を的確に把握するとともに、中長期的な投資主価値の向上と、1口当たり分配金の希薄化に配慮しつつ機動的に実施します。
(ロ)デット・ファイナンス
資金調達環境の変化による影響を低減しつつ、低廉な資金調達コストを実現するため、固定金利借入れの割合、借入期間、担保設定の有無等の借入条件を、借入先候補となる適格機関投資家と交渉の上、比較して決定を行うことを基本的な方針としています。
なお、具体的には、今後外部成長を図っていく中での資産規模の拡大に伴う必要資金の調達を確保すべく、既存の借入先との良好な関係を維持、強化するとともに資金調達先の多様化を図ってまいります。
また、ポートフォリオの規模拡大とテナントや立地等のリスク分散の推進によりリスクプレミアムの低下を図り、金融コストの低減とともに、高格付けの取得や資金調達手段の多様化、負債の平均年限の長期化や固定金利の導入などを目指します。
(ハ)LTV
LTV(注)の水準は、資金余力の確保に留意しつつ、原則として60%を上限としますが、資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。なお当面は、巡航ベースでのLTVも40%程度を目安として保守的な水準を維持していく方針です。
(注) 「LTV」は、以下の計算式により算出されます。
LTV=(借入金残高+投資法人債発行残高)÷総資産額(*)×100
(*)「総資産額」とは、直近の決算期の貸借対照表記載の総資産額をいいます。
(ニ)キャッシュマネジメント
手元資金については、計画的に管理し、突発的な資金支出や機動的な資産取得等に備えた必要額を留保するとともに、資金調達環境の状況に応じた必要レベル以上の余剰資金は留保せず、負債の返済等を優先します。一定期間にわたり余剰資金の運用が必要な場合は、元本保証のある預金等にて運用します。
⑪ 情報開示方針
(イ)情報開示については、内部情報、機密情報の取扱いについて十分留意しつつ、常に投資家の視点に立ち、迅速、正確、かつ公平に情報を開示することに努めます。
(ロ)適時開示すべき事由に該当する情報が決定又は発生した場合は、速やかに当該情報を開示するものとし、開示の方法については、東京証券取引所の定める有価証券上場規程に従います。
(ハ)金融商品取引法、会社法及び投信法等の関連法を遵守し、本投資法人の情報を適正に開示を行います。
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、温泉・温浴に代表される時間消費型産業(注1)と資本市場をつなぐ担い手となり、人々の余暇
活用に貢献する各種サービス事業の発展に資する投資主体となることで、余暇活用型産業(注2)の発展に貢献
することを基本理念として設立され、大江戸温泉物語グループが運営する施設を中心とした温泉・温浴関連施設
を重点投資対象として(注3)、余暇活用型施設への投資を継続し、固定賃料割合を比較的高い水準とすること
で、キャッシュ・フローの安定性を重視してまいりました。
その後、本投資法人はリスク耐性を高めるため、2023年2月27日開催の本投資法人の投資主総会において、従
来の投資対象である余暇活用型施設に加え、リスクリターン特性の異なるアコモデーション施設を投資対象に追
加する旨の規約一部変更を行い、賃貸住宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設についても、重点
投資対象として位置付けることといたしました。
アコモデーション施設は、温泉・温浴関連施設を始めとする余暇活用型施設と比べて、景気感応度が低いア
セットタイプです。このような特性を有するアコモデーション施設を重点投資対象の1つと位置付けることによ
り、ポートフォリオ利回りを確保しつつリスク分散を図ることが可能になると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、余暇活用型施設に加えてアコモデーション施設を重点投資対象とする基本理念のもと、その果
実としての安定的なキャッシュ・フローを創出するとともに、余暇活用型施設とアコモデーション施設を合わせ
てコアポートフォリオとして位置付けてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指
します。
(注1) 「時間消費」とは、特定の場所で一定の時間を過ごすこと自体を目的とした消費を意味し、「時間消費型産業」とは、かかる時間消費を目的として構築された産業をいいます。以下同じです。
(注2) 「余暇活用型産業」とは、消費者に対し「愉しみ」、「コミュニケーション」、「癒しとリラクゼーション」、「健康と知的な充実」など、現代人が求める余暇活用と充実した時間の過ごし方を提供することを事業の目的とした産業をいい、その事業の用に供される施設を以下「余暇活用型施設」といいます。
(注3) 本投資法人が対象とする資産の用途の別に従うと、本書の提出日現在において、本投資法人が保有する余暇活用型施設は、全て温泉・温浴関連施設に分類されますが、本投資法人は、温泉・温浴関連施設以外にも、主たる用途が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びにリゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設(これらの複合用途を含みます。)についても投資対象としています。また、本投資法人は、ポートフォリオ利回りを確保しつつリスク分散を図るという観点から、温泉・温浴関連施設をはじめとする余暇活用型施設に加え、賃貸住宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設についても投資対象としています。なお、本投資法人のポートフォリオ構築方針については、後記「⑥ 投資方針 (イ) ポートフォリオ構築方針」をご参照下さい。
② 基本方針
本投資法人の重点投資対象である不動産関連資産の本体をなす不動産又はその裏付けとなる不動産の主たる
用途は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに温浴施設、リゾー
ト施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設(これらの複合用途を含みます。)並びに賃貸住
宅その他の住宅の用に供されるアコモデーション施設です。
重点投資対象の1つとする余暇活用型施設については、観光客向けの宿泊施設、スポーツやアミューズメント
を提供する施設、エンターテインメント施設など、さらにそれらが複合した施設等を含む余暇活用型施設を投
資対象として投資を行います。
もう一つの重点投資対象であるアコモデーション施設については、地域特性、社会情勢の動向、賃貸住宅需
要の変化や利便性などを重視するほか、テナントの信頼性、運営能力や実績等も着目しつつ、今後において厳
選投資を行うことで、ポートフォリオ全体の規模拡大と多様性を高め、その安定性の強化とリスク分散を進
め、ポートフォリオの価値の向上、ひいては投資主価値の向上に寄与するものと本投資法人は考えています。
<本投資法人の投資対象>

③ 成長戦略
(イ)外部成長戦略
(a)重点投資対象
余暇活用型施設とアコモデーション施設を重点投資対象としてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指します。
(b)資産運用会社独自のネットワークの活用
本資産運用会社独自のネットワークの活用により、地域特性、社会情勢の動向、需要の変化や利便性などを重視するほか、テナントの信頼性、運営能力や実績等も着目しつつ、厳選投資を行っていきます。
(c)スポンサー・パイプラインの活用
本投資法人には、2023年12月19日付でアパグループとの間で締結したスポンサーサポート契約に基づき、アパグループが保有又は開発するホテルの取得に係る優先交渉権が付与されており、また同グループが入手した第三者による物件の売却情報の優先的提供が行われることから、これらを最大限活用することにより、本投資法人の投資基準に合致した物件を継続的に取得する方針です。一方、本投資法人の上場来のスポンサーであった大江戸温泉物語グループとは、2023年12月19日付で本資産運用会社のアパグループへの株式譲渡までに保有する物件に対する本投資法人への優先交渉権付与と、今後必要な商標使用にかかるサポートを継続する旨の覚書を締結いたしました。
<スポンサーサポート契約の概要>
| i. アパグループ保有物件の優先的提供及び優先交渉権の付与 | ・スポンサーは、アパグループが保有又は開発する、国内所在の不動産等(規約に定めるものをいいます。)のうち、本投資法人の投資基準に適合し、その主たる用途がホテルであるもの(ホテル以外の用途との複合用途を含みます。以下、本スポンサーサポート契約の概要において同じです。)(以下、本スポンサーサポート契約の概要において「投資適格不動産等」といいます。)を売却しようとする場合には、本投資法人及び本資産運用会社に対し、第三者に先立ち、当該投資適格不動産等に関する情報を優先的に提供し、優先的に売買交渉をする権利(以下、本スポンサーサポート契約の概要において「優先交渉権」といいます。)を付与し、又は当該投資適格不動産等を保有するアパグループの他の法人をして付与させ、後記<優先交渉権の概要>の記載に従い優先的売買優先交渉権が消滅するまでの間、スポンサーは、第三者との間で当該投資適格不動産等の売却に関する交渉を行わず、また、当該投資適格不動産等を保有するアパグループの他の法人をして当該投資適格不動産等の売却に関する交渉を行わせません。 <優先交渉権の概要>・スポンサーサポート契約の定めに従い本投資法人及び本資産運用会社に対し優先交渉権が付与された場合、上記に従い情報の提供を受けた日(同日を含みません。)から10銀行営業日(以下、本スポンサーサポート契約の概要において「優先検討期間」といいます。)以内に、本投資法人又は本資産運用会社は、当該投資適格不動産等の取得の意向の有無を優先交渉権を付与した者(スポンサーが投資適格不動産等を保有するアパグループの他の法人をして優先交渉権を付与させた場合には、当該法人及びスポンサーを総称して、以下、本スポンサーサポート契約の概要において「優先交渉権付与者」といいます。)に回答します。なお、優先交渉権付与者と本投資法人又は本資産運用会社とが別途合意した場合、優先検討期間は、当該合意した期間延長されます。 ・ 優先交渉権付与者は、優先検討期間内に本投資法人又は本資産運用会社が当該投資適格不動産等の取得の意向がある旨を回答した場合、本投資法人又は本資産運用会社と当該投資適格不動産等の売却の条件について誠実に協議し、合意に達した場合、優先交渉権付与者は、本投資法人に対し、当該投資適格不動産等を売却します。 ・ 本投資法人又は本資産運用会社が、優先交渉権付与者に対し、(i) 優先検討期間内に取得の意向がある旨を回答しなかった場合、(ii) 取得の意向がない旨を回答した場合、又は(iii) 取得の意向がある旨を回答したものの当該回答を優先交渉権付与者が受領した日(同日を含みません。)から10銀行営業日又は優先交渉権付与者と本投資法人若しくは本資産運用会社とが別途合意して延長された期間内に売却の条件について合意に達しなかった場合、優先交渉権は消滅します。 |
| i. アパグループ保有物件の優先的提供及び優先交渉権の付与 | <適用除外>以下の事由がある場合には、優先交渉権の付与は行われません。 ・ 組織再編その他の理由によりアパグループ内において投資適格不動産等の移転を行う場合 ・ アパグループが組成に関与し、匿名組合出資又は優先出資その他の出資を行っているファンド等への投資適格不動産等の移転を行う場合(ただし、この場合には、当該ファンド等をアパグループとみなして、優先交渉権の付与を行います。) ・ アパグループが行政機関からの要請に基づいて投資適格不動産等を処分する場合 ・ アパグループが当該投資適格不動産等を取得する前からその売却について第三者との協議を開始している場合 ・ アパグループがスポンサーサポート契約締結前に締結済みの第三者との間の契約に基づき、当該第三者に対して優先交渉権を付与する場合 ・ アパグループが第三者と投資適格不動産等を共有又は区分所有している場合で、当該第三者に対して当該投資適格不動産等を譲渡又は優先交渉権を付与することを予め合意している場合、又は本投資法人若しくは本資産運用会社への情報提供につき当該第三者から同意が得られない場合 ・ アパグループが投資適格不動産等について、第三者との間で共同事業又は共同開発を実施している場合で、当該第三者に対して当該投資適格不動産等を譲渡又は優先交渉権を付与することを予め合意している場合、又は本投資法人若しくは本資産運用会社への情報提供につき当該第三者から同意が得られない場合 ・ その他やむを得ない事情のある場合 |
| ii. 第三者保有物件情報の相互提供 | ・スポンサーは、第三者(アパグループのフランチャイズホテルの所有者を含みますが、これに限られません。)が所有、開発又は運営する投資適格不動産等について、当該投資適格不動産等の所有者が売却を検討していることを知った場合、売主、所有者その他関係当事者の事前承諾が得られることを条件に、その裁量で、本投資法人及び本資産運用会社に対し、当該投資適格不動産等に関する情報を提供するものとし、また、本投資法人及び本資産運用会社に当該情報を提供するまでは、第三者(疑義を避けるために付言すると、スポンサーの貸付人及びアドバイザーを除きます。)に当該情報を提供しないものとします。また、スポンサーがスポンサーサポート契約締結前に締結済みである又はスポンサーサポート契約締結後に締結する第三者との契約に基づき優先交渉権の付与を受ける場合で、スポンサーの指定する第三者が取得主体となることが可能な場合には、本投資法人に対しても優先交渉権を付与するよう努めます。ただし、当該投資適格不動産等がスポンサーの投資基準に合致する場合には、スポンサーは、本投資法人及び本資産運用会社に先立ち、当該投資適格不動産等の取得の検討を行うことができます。 ・本資産運用会社が独自に、第三者が所有、開発又は運営する不動産等について、当該不動産等の所有者が売却を検討していることを知り、当該不動産等がスポンサーの投資基準に合致する場合には、第三者に先立ち、スポンサーに対し、当該不動産等に関する情報を提供するよう努めます。また、本投資法人又は本資産運用会社がスポンサーサポート契約締結後に締結する第三者との契約に基づき優先交渉権の付与を受ける場合で、自己又は本投資法人若しくは本資産運用会社の指定する第三者に対して優先交渉権の付与を受けることができる場合には、スポンサーに対しても優先交渉権を付与するよう努めます。ただし、当該不動産等が投資適格不動産等に該当する場合には、本投資法人又は本資産運用会社は、スポンサーに先立ち、当該不動産等の取得の検討を行うことができます。 |
| iii. ウェアハウジング機能の提供 | ・本投資法人及び本資産運用会社は、将来における本投資法人による投資適格不動産等の取得を目的として、取得予定時期及び取得予定価格又は取得価格の決定方法等を提示した上で、第三者が保有している投資適格不動産等の取得及び一時的な保有(以下、本スポンサーサポート契約の概要において「ウェアハウジング」といいます。)をスポンサーに依頼することができます。この場合、スポンサーは、かかる依頼を真摯に検討し、当該依頼を受けた日(同日を含みません。)から10銀行営業日以内に、受諾の意向の有無を本投資法人及び本資産運用会社に対し回答します。 ・スポンサーが上記に定めるところに従いウェアハウジングの依頼を受諾する意向を表明した場合、スポンサー、本投資法人及び本資産運用会社は、ウェアハウジングによる取得、保有及び本投資法人への売却等に関する詳細について協議の上、スポンサーは、当該協議の上合意した内容に従い、必要な場合には貸付人その他の関係者から同意を取得した上で、ウェアハウジングを実施し、当該投資適格不動産等を自ら取得して保有し、又はスポンサーグループの他の法人若しくはスポンサーが匿名組合出資、優先出資その他の投資を行う特別目的会社(以下、本スポンサーサポート契約の概要において「ウェアハウジングSPC」といいます。)をして取得、保有させるよう努めます。スポンサーは、ウェアハウジングとして投資適格不動産等を保有している間、本投資法人及び本資産運用会社と合意するところに従い、スポンサーが有するノウハウを最大限活用し、当該投資適格不動産等の魅力をより高めるよう最大限努力します。 ・スポンサーは、上記に基づきスポンサー又はアパグループの他の法人若しくはウェアハウジングSPCが当該投資適格不動産等を取得した場合、本投資法人及び本資産運用会社の提示した取得予定時期が経過するまでの間、本投資法人及び本資産運用会社の事前の書面による承諾なくして、本投資法人以外の第三者に当該投資適格不動産等の売却その他の処分の申入れをしてはならず、アパグループの他の法人又はウェアハウジングSPCをして、当該投資適格不動産等の売却その他の処分の申入れをさせてはならず、第三者との間で当該投資適格不動産等の売却に関する交渉を行わず、当該投資適格不動産等を保有するアパグループの他の法人又はウェアハウジングSPCをして当該投資適格不動産等の売却に関する交渉を行わせません。また、かかる期間内に本投資法人及び本資産運用会社が取得を申し出た場合、スポンサー、本投資法人及び本資産運用会社との間で取得予定不動産等の売却に関する詳細を合意の上、当該投資適格不動産等を本投資法人に売却します。 ・本投資法人及び本資産運用会社は、本投資法人及び本資産運用会社が提示した取得予定時期に当該取得予定不動産等を取得することが困難となった場合には、スポンサーに対してその旨及び希望する延長後の取得予定時期を通知することができます。この場合、スポンサーは、不合理に、取得予定時期の延長を拒絶しないものとします。 |
| iv. 賃貸借契約の締結協議 | ・本資産運用会社が必要と判断した場合、本資産運用会社はスポンサーに対して、一括借上げの形態による賃貸借契約の締結を申し出ることができ、スポンサーは、自己又はアパグループの他の会社をして、当該賃貸借契約を締結することを真摯に検討します。 |
| v. 投資戦略及び物件取得に関する協力 | ・スポンサーは、本投資法人が第三者から投資適格不動産等を取得する場合を含め、本資産運用会社から要請(投資運用業又は投資助言・代理業務に該当する協力要請を含まないものとします。)されたときは、合理的かつ適用法令に反しない範囲で、本投資法人及び本資産運用会社に対し、(i)ホテルの運営評価並びに宿泊、レジャー業界に関する知見、マーケット情報の提供による投資戦略に関する助言、(ii)アパグループによる一括借上げの可否とその条件の提示、並びに、(iii)投資適格不動産等の取得及び運用に関するサポートを行います。ただし、本v.は、本資産運用会社が、スポンサーに対し、資産の運用に係る権限の全部又は一部の付与を行うものではありません。 |
| vi. 人材確保に関する協力 | ・アパグループは、本資産運用会社の独自性を尊重しつつ、本投資法人から受託する資産運用業務の遂行に必要な不動産運営管理のノウハウを本資産運用会社に承継させ、かつ、発展させるため、必要とされる人材をアパグループから本資産運用会社に出向させる等、本資産運用会社及び本投資法人の成長に伴い必要とされる人材の確保に合理的な範囲で努めます。 |
| vii. 資金調達に関する協力 | ・スポンサーは、本投資法人及び本資産運用会社から要請(投資運用業又は投資助言・代理業務に該当する要請を含まないものとします。)されたときは、合理的かつ適用法令に反しない範囲で、本投資法人及び本資産運用会社に対し、本投資法人の取引金融機関の拡大及び資金調達条件の改善に関する必要なサポートを行うものとします。また、本投資法人は、新たに劣後債を発行しようとする場合、スポンサーに対してその旨通知し、スポンサーは、その引受けについて本投資法人及び本資産運用会社と誠実に協議します。 |
| viii. 投資主優待制度(注) | ・ 本投資法人、本資産運用会社及びスポンサーは、スポンサーサポート契約締結日以降、本投資法人又はアパグループが保有しているホテルについて、その特徴を体験し理解を深める機会を投資主に提供すること等を目的とした投資主優待制度(以下、本viii.において「本優待制度」といいます。)の導入の有無、導入する場合の内容等についての協議を行うものとします。 ・本投資法人及び本資産運用会社が本優待制度として、スポンサーが管理運営するホテルについて投資主に広く利用させる目的で、宿泊に際し宿泊代金より一定額又は一定料率の割引を受けられる優待券の贈呈その他の方法による優待を行う場合、スポンサーは、本投資法人及び本資産運用会社と誠実に協議の上合意するところに従い、当該優待券を発行する等、これに協力します。 ・本優待制度に伴い生じる費用等の負担については、別途合意の上定めます。 |
| ix. 投資口の取得及び保有 | ・スポンサーは、本投資法人及び本資産運用会社に対し、スポンサーが本投資法人の投資口を取得した場合、本投資法人の投資口の保有を継続するよう努めます。 ・スポンサーは、本投資法人の投資口の全部又は一部を売却しようとする場合には、本投資法人及び本資産運用会社に対してその旨通知し、誠実に協議します。 ・本投資法人は、新たに投資口を発行しようとする場合、スポンサーに対してその旨通知し、スポンサーは、その引受けについて本投資法人及び本資産運用会社と誠実に協議します。 |
| x. 商標の使用許諾 | ・スポンサーは、本投資法人及び本資産運用会社に対し、スポンサーサポート契約において特定されているスポンサーの保有する商標(商標権の存続期間の更新登録がなされた場合の更新登録後の登録商標を含み、以下、本x.において「本件商標」といいます。)について、本件商標における指定役務の範囲内において、目論見書、有価証券届出書及び資産運用報告等の開示書類、プレスリリース、アナリスト説明会資料及びウェブサイト等のIR媒体において、本投資法人の投資方針及び本投資法人の保有する本件商標を冠した物件に係る情報等の記載として本件商標を記載又は掲載すること並びに本投資法人による物件の取得及び本投資法人の保有する物件の保有、管理、売却のために必要な範囲で使用することを目的(以下本x.において「本件使用目的」といいます。)として使用することを非独占的に許諾します。本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサーサポート契約締結日時点において想定される本件商標の使用方法について、事前にブランドロゴ使用許諾申請書内に記載しスポンサーの承諾を得るものとします。本投資法人及び本資産運用会社は、本件使用目的の範囲において、上記申請書に記載以外の方法で本件商標を使用することを希望する場合、スポンサーに対して事前に説明のうえその承諾を得るものとします。 ・本件商標に類似する商標が使用され、本件商標権が侵害されたことが判明した場合、スポンサーは、スポンサーの責任と費用負担で当該侵害行為を排除するものとし、本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサーの請求に応じてその対応に協力します。 ・スポンサーサポート契約が終了した場合、スポンサーサポート契約の当事者は、スポンサーサポート契約終了後の本件商標が付された物品、資産等の取扱いについて、誠実に協議し、合意の上定めるものとします。なお、スポンサーは、かかる協議にあたり、本投資法人及び本資産運用会社に対し、本件商標の使用を中止するために必要な合理的な移行期間を提供するものとします。 ・本投資法人及び本資産運用会社は、本件商標の取扱いに関して、スポンサーサポート契約の有効期間中はもとより、その終了後においても、以下の①から⑦までの行為を行わないものとします。 ① 本件商標を、本件使用目的以外の目的で使用すること。 ② 本件商標のデザインを変更し、又は他の商標類と組み合わせて使用すること。 ③ 刊行物及び販売を目的とする商品を含む什器備品・アメニティ類等あらゆる物品について、本件商標を付して自ら制作製造し、あるいは第三者に制作製造させて使用又は販売し、もしくは第三者に販売させること。ただし、事前にスポンサーの書面承諾を個別に得た場合はこの限りではありません。 ④ 本件商標と同一又は類似の商標について、自らを権利者とする商号、商標、及びドメイン名として出願、登記又は登録すること。 ⑤ 事前にスポンサーの書面承諾を得た場合を除き、本件商標の全部又は一部を、本投資法人及び本資産運用会社の商号の全部又は一部として使用すること。 ⑥ 本件商標に関する権利の全部又は一部が、本投資法人及び本資産運用会社に帰属するかのような誤解を与える恐れのある行為・表現を行うこと。 ⑦ 法令に違反した方法、又はスポンサーの名誉・信用等を損なう恐れのある方法により、本件商標を使用し、あるいは広告・営業活動をすること。 |
| xi. 報酬 | ・本投資法人及び本資産運用会社並びにスポンサーは、スポンサーサポート契約 の当事者間で別途合意した場合を除き、前記i.からx.までに定める業務につい て相互に報酬を支払いません。 |
(注)本投資法人は第11期(2021年11月期)以降、投資主優待制度を実施しておりません。なお、本書の提出日現在、スポンサーサポート契約に基づく投資主優待制度の内容として決定している事項はありません。
(ロ)内部成長戦略
(a)余暇活用型施設
本投資法人は、保有する余暇活用型施設の主要テナントである大江戸温泉物語グループ各社との間で締結している長期賃貸借契約において、固定賃料部分を主としつつ、GOPに連動した変動賃料部分を組み合わせた第一賃料に、各施設の不動産運営費相当額となる第二賃料を加えた賃料体系を採用し、かつ修繕費は原則テナント負担とすることで、キャッシュ・フローの安定性を確保しつつ、賃料収入のアップサイドを享受追求することを可能としています。なお、2022年11月15日付で大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び株式会社レオマユニティーとの間で締結した基本協定書において施設ごとに定めたターゲットGOPが実現された施設においては、現行に比べ高い構成比かつ料率の変動賃料が導入された新賃料体系へ移行することが合意されています。併せて、本投資法人の安定収入確保のため、本投資法人が現在保有している大江戸温泉物語グループがテナントである物件において、2023年12月19日付でその賃貸条件の解約・変更を5年間禁止する覚書も締結しております。
また、資産価値向上が見込まれる潜在的余地のある保有物件に対しては、客室数増加や客単価アップを目的とした増改築等のバリューアップに資するCAPEXを実施し、テナント収益の拡大を通じた変動賃料の増加を図ります。
(b)アコモデーション施設
本投資法人は、保有するアコモデーション施設においては、そのマスターリース契約がパススルー型(賃料固定型(サブML))の施設においては、建物の良好な維持により当該マスターリース契約の継続を図り、パススルー型の施設においては、現地のプロパティ・マネジメント(PM)会社と連携し効果的なテナント誘致を行うことともに、新規契約及び契約更改時の賃料引上げに向けた取り組みを行い、賃料の最大化を図ります。
また、競争力維持とテナント満足度向上に向け、戦略的な修繕計画を策定します。
(c) ESGに係る取組み
本投資法人が資産運用を委託する本資産運用会社においては、ESGに関連する取組みとして、以下のとおり
ESG方針を策定するとともに、ESG体制を整備、ESGへの取り組みを行っています。
ESG 方針
・気候変動への対応、運用不動産の環境負荷低減
・従業員への配慮
・外部のステークホルダーとの協働
・コンプライアンスの遵守と組織体制の整備
・分かりやすい ESG 情報開示
ESG体制
・サスティナビリティ最高責任者:代表取締役社長
ESG 体制を整備し、推進方針・目標・計画の立案と実行を統括
・サスティナビリティ推進事務局
原則として年 4 回の定例会議を開催し、目標・計画の立案と実行 事務局が立案した目標や計画は投資委
員会において審議・決定する。
目標・計画に関する進捗状況について、投資委員会に年 2 回以上報告する。
ESGへの取り組み
(1)環境(Environment)
・環境パフォーマンス向上と環境負荷低減に向けた取り組み
(2)社会(Social)
・テナント・PM・オペレーターとの協働体制の構築
・地域社会・コミュニティへの貢献
・従業員への配慮
・投資主・レンダーへの取組み
・21 世紀金融行動原則への署名※
(3)ガバナンス(Governance)
・高い透明性を持った意思決定プロセスの構築
・セイムボート出資
・顧客本位の業務運営に関する取り組み方針
・研修等の実施
・外部委託先のモニタリング
※2023年6月に環境省が提唱する「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則」に署名いたしました。
本投資法人及び本資産運用会社は、資産運用業務における環境に対する配慮、社会への貢献及び組織のガバ
ナンス強化といったサスティナビリティ向上への取組みが、中長期的な投資法人の投資主価値向上に必要不
可欠であるという認識のもと、今後もESGに関する取組みを進めてまいります。
④ スポンサーに関する事項(注1)
<アパグループの事業の内容>アパグループ(注2)は、1971年に創業し、当初は注文建築から始まり、宅地造成、戸建分譲、マンション分譲へと事業を転換する一方で、1984年12月に第一号ホテルを開業し、ホテル事業に参入しました。現在は連結売上高のうちホテル事業の売上高が約9割を占め、直営ホテルの大部分はグループで所有し、2011年からはフランチャイズ展開や、自社サイト「アパ直」から予約ができてポイントを貯めることができるホテルネットワークの拡充を図り、ホテルチェーンとして全国最大の770ホテル116,313室(建築・設計中、海外FC、アパ直参画ホテルを含む)(注3)を展開しています。アフターコロナにおけるニーズの変化やDX化の波を捉えながら、国内でNo.1ホテルチェーンとなるべく、2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指しています。また、資金調達については、様々な資金調達スキームを積極的に取り入れてグループの信用力を背景に主要金融機関との良好なリレーションを構築しております。
なおアパホールディングス株式会社は、2023年12月19日付で本資産運用会社の発行済株式の全て(200株)
並びに「第一部 ファンドの状況 第1 ファンドの状況 1 投資法人の概況 (6) 主要な投資主の状況」に記
載した本投資法人の投資口を大江戸温泉物語株式会社から譲り受け、2023年12月19日付で本投資法人のスポ
ンサーとなりました。
(注1) 本書提出日現在におけるスポンサーについて記載しています。
(注2) 「アパグループ」は、本投資法人のスポンサーであるアパホールディングス株式会社(以下「スポンサー」ということがあります。)並びにその連結子会社(財務諸表等の 用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59号。その後の改正を含みます。)第8条第3項に規定する子会社をいい、アパホールディングス株式会社、アパホテル株式会社、アパ株式会社、アパホーム株式会社、アパマンション株式会社、アパ住宅株式会社、アパサービス株式会社、アパグループ株式会社、アパ総研株式会社、アパコミュニティ株式会社、日本開発ファイナンス株式会社、アパリゾート株式会社、 株式会社ホテルグリーンドゥ、MITコーポレーション株式会社、アパリアルエステート株式会社APA Hotel International Inc.APA Hotel Canada Inc.及びCoast Hotels Ltd.、アパ投資顧問株式会社他の各社で構成されます
(注3) 2024年1月末時点のホテル数及び室数です。
<アパホールディングス株式会社の概要>
| 商号 | アパホールディングス株式会社 |
| 本社所在地 | 東京都港区赤坂三丁目2番3号 |
| 代表者 | 代表取締役 元谷 一志 |
| 設立年月日 | 2015年12月21日 |
| 資本金 | 90百万円(2023年11月末日現在) |
| 事業内容 | 子会社の資金調達、資金管理等の経営管理業務 |
| 業績・財務 | 完全親会社の連結売上高:138,237百万円(2022年11月期) 完全親会社の連結総資産:670,510百万円(2023年11月末時点) 完全親会社の連結純資産:232,357百万円(2023年11月末時点) |
⑤ 投資主利益を重視した仕組みの導入
本投資法人は、その資産運用に際して、投資主の利益とアパグループの利益の一体化を図ると共に、利益相反対策と第三者性を確保した運営体制を採用することとし、中立的かつ透明性の高いガバナンス(企業統治)体制の整備・充実を図る方針です。
(イ)利益相反取引に関するガバナンス体制
本投資法人による資産の取得等の際、利害関係人等との取引の場合やチーフ・コンプライアンス・オフィサーが必要と判断した場合には、コンプライアンス委員会における承認が必要となります。なお、コンプライアンス委員会の承認を受ける前に本資産運用会社の投資委員会における決議が必要となります。
本資産運用会社は、コンプライアンス委員会と投資委員会の双方に外部委員を選任し、資産の取得等に係るコンプライアンス委員会の決議は、対象となる議案について議決権を有する過半数の委員が出席して(ただし、チーフ・コンプライアンス・オフィサー及び外部委員の出席は必須とします。)、対象となる議案について議決権を有する出席委員のうち、委員長(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)及び外部委員を含む過半数の委員の賛成により決定されます。また、投資委員会の決議は、対象となる議案について議決権を有する出席委員(ただし、チーフ・コンプライアンス・オフィサー及び外部委員の出席は必須とします。)のうち、外部委員を含む過半数の委員の賛成により決定されます。
また、運用資産の譲渡その他の処分に関する事項は、運用資産の取得等の場合と同様の運営体制にて実行されます。
本資産運用会社は、かかる運営体制を採用することにより、投資判断等につき、第三者性を確保します。
本投資法人は、利害関係人等との取引における利益相反対策を含め、投資主の利益保護の観点から適切な価格・条件での資産取得を行えるような体制を構築しています。利害関係人等との取引制限については、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 利害関係人等取引規程」をご参照下さい。
(ロ)スポンサーによるセイムボート出資
本投資法人は、投資主の利益とアパグループの利益を一致させ、本投資法人とアパグループが共同して事業を行う体制を築き、本投資法人及びアパグループの相互の利益向上を図るため、スポンサーとの間で、同社が本投資法人への出資を維持するよう努めることについて合意しています。
なお、本書の提出日現在、アパホールディングス株式会社は、発行済投資口の総口数の3.9%を所有しており、かかる投資口を今後も継続して所有する意向を有しています。
(ハ)資産運用報酬体系における業績連動型の導入
本投資法人は、運用総資産額に連動する運用報酬のほかに、1口当たり分配金に連動する運用報酬を導入しています。詳細については、後記「4 手数料等及び税金 (3) 管理報酬等」をご参照下さい。
⑥ 投資方針
(イ)ポートフォリオ構築方針
a. 投資対象資産
本投資法人は、余暇活用型施設のなかでも中長期にわたり、安定した収益の確保が見込まれる、温泉・温浴関連施設を投資対象としながら、投資法人のリスク耐性を高めるため、リスクリターン特性の異なるアコモデーション施設を投資対象に追加し、コアポートフォリオとして位置付けてリスク分散を図ることで、投資主価値の継続的かつ安定的な向上を目指します。
<用途別のポートフォリオ構築方針>
| 用途 | 比率(取得価格ベース) |
| 温泉・温浴関連施設 | 40~60% |
| アコモデーション施設 | 40~60% |
(注) ただし、アコモデーション施設についての組入が進捗するまでの間その他やむを得ない事由がある場合には、この目安外の比率となることも許容されるものとします。また、中長期にわたり安定したキャッシュフロー又は安定性をベースとした資産価値の成長が期待できる余暇活用型施設等のコアポートフォリオと関連性又は親和性が高いその他用途施設にも投資するものとします。また、上記はあくまでも目安であって、本投資法人の用途別のポートフォリオが上記比率のとおりに構築されることを保証するものではありません。
以下では、本投資法人の主たる投資対象である国内不動産の投資に関して、投資対象である各用途につき、本投資法人が考える投資基準及びその特性を記載しています。
| 用途 | 投資基準 |
| 温泉・温浴関連施設 | ・投資エリアは全国における主要な観光地、温泉地として認知度の高いエリアを中心に投資していく方針とする ・中長期にわたる、テナントにおける運営収益に対する賃料負担率が適正であるかを、施設稼働率、平均客単価等の運営指標の実績及び将来見込み、並びに施設の主要な顧客層の安定性や競合環境、立地特性等に基づいて評価し、中長期にわたり安定的な賃料収入が見込めること ・将来にわたる追加投資の必要性や建物の状況に関して想定されるリスクとその対応策等を総合的に勘案し、安定的な賃貸事業収益が見込まれること ・テナントの営業状況、財務状況に大きな懸念点がないこと ・施設が対象とする商圏の特性や人口動態、顧客の需要動向、その他の市場の動向を踏まえ、安定的な運営が期待されること |
| アコモデーション施設 | ・アコモデーション施設のうち賃貸住宅についての投資エリアは首都圏、関西圏、中京圏の三大都市圏及び政令指定都市等 とし、地域特性、社会情勢の動向、賃貸住宅需要の変化等に応じて、シングル向けからファミリー向けまで幅広いテナントを対象とする物件を投資対象とする ・アコモデーション施設のうち、学生マンション、社員寮、サービスアパートメント、シェアハウス及び高齢者施設・住宅等については、以下の事項に留意しながら、総合的に判断をして投資を行うものとする a. 投資エリアについて賃貸住宅と同様とするが、物件の特性(立地、利便性、周辺の状況等)や、テナントの信頼性、運営能力、実績等を考慮した上で、中長期的な安定収益の獲得が可能と判断されること b. オペレーターの選定が予定される場合、テナントであるオペレーターの事業に係る必要な許認可等が得られていることを確認すること 上記に加え、高齢者施設・住宅等のヘルスケア施設については、以下の事項に留意するものとする c. 高齢者施設・住宅等のヘルスケア施設について、市場・事業性の評価、法令遵守状況等に関するデュー・ディリジェンスを実施し、また、運営状況に係るモニタリングを実施すること。なお、これらの実施に際しては、必要に応じて外部専門家を活用すること d. 物件に係る運営状況、入居者の状況等からテナントであるオペレーターにつき相応の賃料負担能力が認められること |
| その他用途施設 | ・温泉・温浴関連施設又はアコモデーション施設における投資基準に準じた評価を行い、中長期における安定的なキャッシュ・フローが想定されるとともに、当該施設の業界の動向、地域における優位性等を踏まえ、安定性、成長性について評価されることを前提に、投資判断を行うものとする |
(ロ) 投資基準
a. 取得価格
投資に際しては、鑑定評価額を参考に、本資産運用会社の評価額を基本として総合的に判断します。
利害関係人等から不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する信託受益権(以下、本「a. 取得価格」において「対象資産」と総称します。)を取得する場合は、原則として、利害関係人等でない不動産鑑定士(法人を含みます。以下同じです。)が鑑定した鑑定評価額を超えて取得してはなりません。ただし、当該対象資産を鑑定評価額を上回る価格で取得することに合理的な理由がある場合には、鑑定評価額の110%の価格を上限として取得することができます。この場合、本資産運用会社の投資委員会、コンプライアンス委員会及び取締役会並びに本投資法人の役員会において、鑑定評価額を上回って取得することの適切性について説明し、決議を得なければなりません。なお、鑑定評価額は、対象資産そのものの価格であり、税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。
また、利害関係人等から対象資産以外の特定資産を取得する場合は、時価が把握できるものは時価とし、それ以外は上記に準ずるものとします。
b. 建物構造
建物構造については、温泉・温浴関連施設又はアコモデーション施設の目的に照らして必要な強度を有し、宿泊施設又は居住施設として安全性に問題がないと判断できる物件に投資します。特に、築年の古い建築物(以下「築古物件」といいます。)に投資する際には、現地での建物の目視調査を含む非破壊調査を行い、消防法等を含む関連法令に照らし必要と判断される場合は、修繕を実施する等、安全性に配慮し、また、オペレーション上の支障がないことも確認した上で、投資の是非を慎重に判断する方針です。
特に、耐震性能の観点からは、温泉・温浴関連施設又はアコモデーション施設の特性に鑑み、宿泊施設又は居住施設としての安全性が確保されていることを専門家レポート(耐震診断について十分な知識と経験を有する専門家が、外観調査、使用履歴、修繕履歴等により、建物の安全性について調査した結果をまとめたレポート)等で確認していること、PML(注)を確認すること等を条件に、新耐震基準の水準以下の建物構造に投資を行うことができるものとします。詳細については、後記「⑦ デュー・ディリジェンス基準」をご参照下さい。
(注) 「PML(Probable Maximum Loss)」とは、地震による予想最大損失率を意味します。PML値は個別建築物に関するものと、ポートフォリオに関するものに分けられます。PML値についての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るか、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものを意味します。以下同じです。
c. 付保方針
付保については、投資対象施設の特徴、想定されるリスクと損失予想等を総合的に勘案して、付保の方針を決定するものとし、原則として建物の再調達価格に基づき、財物保険、賠償責任保険の付保を行い、また必要に応じて利益保険の付保を検討するものとします。
また、地震発生の可能性とそれに基づき予想される個別不動産及びポートフォリオ全体への影響(ポートフォリオPML値が10%以上の場合)と、保険料等の負担の収益への影響等を比較検討した上で、地震保険の付保の判断を行います。ただし、1物件のPML値が20%以上の物件がある場合には、原則としてその物件について個別に地震保険を付保する方針です。
d. オペレーター
オペレーターの選定が予定されている場合、テナントであるオペレーターの選定にあたっては、当該事業者の社会的信用力を確認し、営業状況、財務状況、及び投資対象施設の運営における優位性等を勘案し、中長期的な賃料収入の安定性が期待できると判断できるテナントを選定します。
e. 権利関係
当該物件の特性に照らし、本投資法人による運用に支障がないと判断できる権利関係であることを原則とします。具体的には、完全所有権、地上権、借地権、温泉権、水利権等権利の態様を確認した上で、共有、区分所有又は借地の場合は、物件の特性を総合的に勘案し、権利関係者の属性等を考慮の上、運営・管理における制約事項が少ないことを原則とします。
f. オペレーショナルアセットの運営実績
オペレーショナルアセット(オペレーターの選定が予定されているアセットをいいます。以下同じです。)への投資に際しては、本投資法人は、原則として、過去の運営実績がない施設への投資は行わないものとします。ただし、未稼働の施設であっても、運営開始後の安定した運営が十分に見込まれ、本投資法人が取得した後に安定した収益が得られるものと判断した場合には、未稼働の物件に対しても、投資を行うことができるものとします。
⑦ デュー・ディリジェンス基準
本投資法人は、不動産関連資産へ投資するに際しては、本資産運用会社において、不動産関連資産の本体をなす不動産又はその裏付けとなる不動産の予想収益、立地エリアの将来性及び安定性等の経済的調査、建築仕様、建物設備、耐震性能、建物管理状況、環境及び土壌汚染調査等の物理的調査並びに建物に係る権利関係等の法的調査を行い、これらの総合的な検証を行います。
また、各調査項目について専門性を有する調査業者等の活用等を含め、本資産運用会社において、その手法、委託先選定の妥当性等につき十分な検討を行うものとします。
| 調査 | 項目 | 内容 |
| 事業性調査 | 施設・設備 | <温泉温浴・関連施設>・客室 客室数/客室タイプ/客室面積 ・レストラン・大浴場(注1)・共用施設その他の施設・機能 施設内容・施設数・施設構成等 <アコモデーション施設>・意匠、主要構造、築年数、設計・施工会社等 ・間取り、天井高、空調設備、防犯設備、放送受信設備、インター ネット配備状況、給排水設備、昇降機設備、駐車場、駐輪場、エ ントランス等その他の共用設備の状況 |
| マーケット | <温泉・温浴関連施設>・地域経済・マーケット全般 ・立地 周辺環境/立地・アクセス/周辺施設/ 交通インフラ/温泉湯量等 <アコモデーション施設>・市場賃料、稼働率 ・競合物件・テナントの需要動向 ・周辺の開発計画の動向 ・商圏分析:商圏人口、世帯数 | |
| 運営実績 | <温泉・温浴関連施設>・運営主要指標の調査 ・テナントによる運営実績に基づく賃料負担力の調査 客室稼働率、ADR(注2)、RevPAR(注3)等 <アコモデーション施設>・テナント誘致・物件の処分性等の競争力調査 ・賃貸借契約水準、賃貸借契約体系及び更新の可能性 ・費用水準、費用関連の契約体系及び更新の可能性 ・適正賃料水準、適正費用水準の調査、将来予想される費用負担の 可能性 ・修繕履歴及び修繕計画との比較における実際の修繕積立状況 ・テナントによる運営実績に基づく賃料負担力の調査 | |
| テナント | <温泉・温浴関連施設>・テナントの信用力/業績/実績等 <アコモデーション施設>・テナントの信用情報 ・テナントの賃料支払い状況 ・テナントの業種、テナント数、賃借目的、契約内容、用途等 ・現在及び過去の稼働率、平均入居期間、賃料推移及び将来の見通し | |
| 物理的調査 | 建物の遵法性 | <温泉・温浴関連施設>/<アコモデーション施設>・建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)や都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)等の建築関連法令等の遵守状況の確認 ・既存不適格の有無・程度 ・建築関連法令、条例、協定等による建築制限等の有無 |
| 建物の状況 | <温泉・温浴関連施設>・アスベスト、ポリ塩化ビフェニル(PCB)等の有害汚染物質の含有機器及び含有廃棄物の有無 ・建築基準法、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)(以下「消防法」といいます。)、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号。その後の改正を含みます。)等の建物管理関連法令に沿った各種定期調査報告実施状況 ・建物管理状況 <アコモデーション施設>・アスベスト、ポリ塩化ビフェニル(PCB)等の有害汚染物質の含有機器及び含有廃棄物の有無 ・建築基準法、消防法、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号。その後の改正を含みます。)等の建物管理関連法令に沿った各種定期調査報告実施状況 ・建物管理状況の良否、管理規約の有無・内容、管理会社へのヒアリング ・施工業者からの保証及びアフターサービスの内容 ・近隣住民との協定書の有無 | |
| 建物の修繕・ 資本的支出 | <温泉・温浴関連施設>/<アコモデーション施設>・緊急修繕必要箇所の有無 ・長期修繕計画 ・過去の修繕状況 | |
| 地震リスク・ 耐震性能調査、土壌環境汚染調査 | <温泉・温浴関連施設>/<アコモデーション施設>・個別物件のPML値の算出 ・ポートフォリオ全体のPML値の算出 ・土壌調査 | |
| 法的調査 | 境界調査 | <温泉・温浴関連施設>/<アコモデーション施設>・境界確認の有無(境界に関する訴訟その他の紛争の有無) ・越境・被越境物の有無 ・未登記建物の有無 |
| 権利関係の確認 | <温泉・温浴関連施設>/<アコモデーション施設>・土地及び建物に関する権利関係の確認(完全所有権、地上権、借地権、共有、分有、区分所有等) ・権利に付随する各種契約書等(温泉権又は水利権に関するものを含みます。)の内容 | |
| テナント属性 | ・テナント関連契約(賃貸借契約、転貸借契約、使用貸借契約等)の 調査 ・運営委託関連契約の調査(もしあれば) ・反社会的勢力の調査 |
(注1) 「大浴場」とは、各温泉・温浴関連施設に備えられた屋内共同浴場をいいます。以下同じです。
(注2) 「ADR」とは、平均客室販売単価(Average Daily Rate)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売客室数(稼働した延べ客室数)合計で除した値をいいます。以下同じです。
(注3) 「RevPAR」とは、1日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上高合計(Revenue Per Available Room)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売可能客室数合計で除した値をいい、ADRと客室稼働率の積にて計算される数値と同値となります。以下同じです。
⑧ フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等を行う場合には、解約違約金の上限、取得額の上限、契約締結から物件引渡しまでの期間の上限等のルールを定めたフォワード・コミットメント等に係る規程に基づき、当該リスクを管理しています。
⑨ ポートフォリオ運営・管理方針
(イ) 基本方針
運用資産の運用については、投資主のニーズに合致した高品質で魅力的な運用商品を提供するために、運用資産からの安定した収益の確保と資産価値の向上を目指し、透明性の高い運用を行うことを基本方針としています。
(ロ) オペレーショナルアセットに関する運営状況パフォーマンスのモニタリング
オペレーショナルアセットに関して、賃料収入に大きな影響を与えることとなるテナントによる運営パフォーマンスについて、本資産運用会社がモニタリングを行います。
オペレーショナルアセットについては、テナントとの間の長期賃貸借契約(契約期間が10年以上であり、かつ、5年以上は中途解約が禁止されている賃貸借契約をいいます。以下同じです。)において、テナントによる施設の運営状況に関わらず一定額の固定賃料が確保されている賃料を原則として採用します。
オペレーショナルアセットのうち、温泉・温浴関連施設については、テナントとの間の賃貸借契約等において、テナントに対して各施設の運営状況に係る報告義務を課すとともに、テナントによる運営パフォーマンスについて、各施設の売上高やGOP等の経営指標を参考に、本資産運用会社がモニタリングを行います。
(ハ) PM会社への業務委託
アコモデーション施設については運用資産の価値の維持向上、空室率の低減、運営管理コストの削減等、安定的な賃貸収益確保のため、以下の方針でPM業務を委託します。なお、オペレーショナルアセットについ
ては、PM会社を選定せず、テナントとなるオペレーターが以下の業務を兼務する場合があります。
(1)PM会社選定における基準
以下の観点から複数のPM会社を比較検討することにより、効果的かつ効率的な運営管理の実行を図りま
す。
・経験及び実績
・財務体質、信用力
・リーシング能力
・建物管理能力
・レポーティング能力
・報酬手数料の水準
(2)PM会社の管理及び指導監督方針
主に毎月の状況報告書に基づき、以下の事項につき検証するとともに、PM会社に対し、運用計画に沿った
運営管理を遂行させるための指導及び監督を行います。
・テナントからの入金状況
・テナントの入退去の状況
・経費等の支払い状況
・テナントからの要望・クレームとその対応
・新規テナントの獲得に関する情報及びその活動内容
・修繕等工事の状況
(3)PM会社の評価
定期的(原則として1年)に以下の観点を含む事項につき運営管理実績を評価し、その結果によってはPM
会社の変更を検討します。
・運営管理計画の達成度
・リーシング実績
・PM業務の遂行能力
・テナント対応能力
(4)テナントの選定
以下の項目について総合的に評価して選定します。
①法人
・業種、業歴、決算書等
・賃貸借契約の内容(使用目的、契約期間等)
・連帯保証人の有無とその属性
・保証会社による保証の適否
②個人
・職業、勤務先の内容
・年収、その他賃料負担能力
・賃貸借の内容(使用目的、契約期間等)
・連帯保証人の有無とその属性
・保証会社による保証の適否
(ニ) 修繕・資本的支出
a. 本投資法人が行う修繕・資本的支出の範囲
中長期的な運用資産の収益の維持及び向上を図ることを目的として、運用資産の状況及び特性、テナントニーズ等を考慮した個別物件ごとの修繕及び資本的支出に関する計画をPM会社と協議の上策定し、必要な修繕・資本的支出を行います。
修繕及び資本的支出は、原則としてポートフォリオ全体の減価償却費も勘案して判断するものとします。
修繕積立金は、中長期的なポートフォリオ運営を考慮し、減価償却費、並びに修繕及び資本的支出に関する計画を考慮した上で、必要な額を積み立てます。
b. 修繕・資本的支出の原資
本投資法人は、資本的支出について、基本的には毎期計上する減価償却費の額の範囲内で対応しますが、必要に応じて借入等により調達することがあります。
c. 計画策定プロセス
毎期作成される年度運用計画において、本資産運用会社は、テナントの意見を参考に、費用対効果分析を綿密に行って、大規模修繕計画等、資本的支出に係る方針を策定します。資本的支出の実行においては、可能な限り業者からの入札プロセスを採用し、市場水準に比較して価格的及び質的に適切な内容となるよう努めます。
⑩ 財務方針
本投資法人は、以下の基本方針を維持しながら保守的な財務基盤維持を重視しつつ、機動的な財務戦略を実行
していきます。
(イ)エクイティ・ファイナンス
新投資口の発行は、投資口の中長期的な価値向上の観点から、本投資法人の運用資産の着実な成長を目指し、金融環境を的確に把握するとともに、中長期的な投資主価値の向上と、1口当たり分配金の希薄化に配慮しつつ機動的に実施します。
(ロ)デット・ファイナンス
資金調達環境の変化による影響を低減しつつ、低廉な資金調達コストを実現するため、固定金利借入れの割合、借入期間、担保設定の有無等の借入条件を、借入先候補となる適格機関投資家と交渉の上、比較して決定を行うことを基本的な方針としています。
なお、具体的には、今後外部成長を図っていく中での資産規模の拡大に伴う必要資金の調達を確保すべく、既存の借入先との良好な関係を維持、強化するとともに資金調達先の多様化を図ってまいります。
また、ポートフォリオの規模拡大とテナントや立地等のリスク分散の推進によりリスクプレミアムの低下を図り、金融コストの低減とともに、高格付けの取得や資金調達手段の多様化、負債の平均年限の長期化や固定金利の導入などを目指します。
(ハ)LTV
LTV(注)の水準は、資金余力の確保に留意しつつ、原則として60%を上限としますが、資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。なお当面は、巡航ベースでのLTVも40%程度を目安として保守的な水準を維持していく方針です。
(注) 「LTV」は、以下の計算式により算出されます。
LTV=(借入金残高+投資法人債発行残高)÷総資産額(*)×100
(*)「総資産額」とは、直近の決算期の貸借対照表記載の総資産額をいいます。
(ニ)キャッシュマネジメント
手元資金については、計画的に管理し、突発的な資金支出や機動的な資産取得等に備えた必要額を留保するとともに、資金調達環境の状況に応じた必要レベル以上の余剰資金は留保せず、負債の返済等を優先します。一定期間にわたり余剰資金の運用が必要な場合は、元本保証のある預金等にて運用します。
⑪ 情報開示方針
(イ)情報開示については、内部情報、機密情報の取扱いについて十分留意しつつ、常に投資家の視点に立ち、迅速、正確、かつ公平に情報を開示することに努めます。
(ロ)適時開示すべき事由に該当する情報が決定又は発生した場合は、速やかに当該情報を開示するものとし、開示の方法については、東京証券取引所の定める有価証券上場規程に従います。
(ハ)金融商品取引法、会社法及び投信法等の関連法を遵守し、本投資法人の情報を適正に開示を行います。