有価証券報告書(内国投資証券)-第7期(令和1年5月1日-令和1年10月31日)
(1)利害関係人等との取引制限
資産運用会社が一定の者との間で行う取引については、法令により、一定の制限が課せられています。かかる制限には、以下のものが含まれます。
① 資産運用会社が自己又はその取締役若しくは執行役との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第42条の2第1号)。但し、投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして業府令第128条で定めるものを除きます。
② 資産運用会社が自己の監査役、役員に類する役職にある者又は使用人との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(業府令第128条各号に掲げる行為を除きます。)(業府令第130条第1項第1号)。
③ 資産運用会社については、以下のとおりその親法人等又は子法人等が関与する行為につき禁止行為が定められています(金融商品取引法第44条の3第1項、投信法第223条の3第3項)。ここで、「親法人等」とは、資産運用会社の総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいい(金融商品取引法第31条の4第3項)、「子法人等」とは、資産運用会社が総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいいます(金融商品取引法第31条の4第4項)。
(イ)通常の取引の条件と異なる条件であって取引の公正を害するおそれのある条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と有価証券の売買その他の取引、店頭デリバティブ取引又は対象資産の売買その他の取引を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第1号、投信法第223条の3第3項、投信法施行令第130条第2項)。
(ロ)当該資産運用会社との間で金融商品取引法第2条第8項各号に掲げる行為に関する契約を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して信用を供与していることを知りながら、当該顧客との間で当該契約を締結すること(金融商品取引法第44条の3第1項第2号、投信法第223条の3第3項)。
(ハ)当該資産運用会社の親法人等又は子法人等の利益を図るため、その行う投資助言業務に関して取引の方針、取引の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした助言を行い、又はその行う投資運用業に関して運用の方針、運用財産の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第3号、投信法第223条の3第3項)。
(ニ)上記(イ)から(ハ)までに掲げるもののほか、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等が関与する行為であって投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのあるものとして業府令で定める行為(金融商品取引法第44条の3第1項第4号、業府令第153条、投信法第223条の3第3項、投信法施行規則第267条。以下の行為を含みます。)。
a.通常の取引の条件と著しく異なる条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と資産の売買その他の取引を行うこと。
b.当該資産運用会社との間で金融商品取引契約(金融商品取引法第34条に定義されます。)を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して通常の取引の条件よりも有利な条件で資産の売買その他の取引を行っていることを知りながら、当該顧客との間で当該金融商品取引契約を締結すること。
④ 資産運用会社は、投資法人と当該資産運用会社の利害関係人等との間の不動産や有価証券の取得、譲渡又は貸借の取引額が一定の金額以上に相当する場合には、予め、当該本投資法人の同意として、役員会の承認に基づく当該投資法人の執行役員の同意を得ること(投信法第201条の2、投信法施行規則第245条の2)。
(2)利益相反のおそれがある場合の書面の交付
資産運用会社は、資産の運用を行う投資法人と自己又はその取締役、資産の運用を行う他の投資法人、利害関係人等その他の投信法施行令で定める者との間における特定資産(投信法に定める指定資産及び投信法施行規則で定めるものを除きます。以下本(2)において同じです。)の売買その他の投信法施行令で定める取引が行われたときは、投信法施行規則で定めるところにより、当該取引に係る事項を記載した書面を当該投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者に対して交付しなければなりません(投信法第203条第2項)。但し、資産運用会社は、かかる書面の交付に代えて、投信法施行令に定めるところにより、当該資産の運用を行う投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって投信法施行規則に定めるものにより提供することができます(投信法第203条第4項、第5条第2項)。
(3)資産の運用の制限
投資法人は、①その執行役員又は監督役員、②その資産運用会社、③その執行役員又は監督役員の親族(配偶者並びに二親等以内の血族及び姻族に限ります。)、④その資産運用会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員を含みます。)、監査役若しくは執行役若しくはこれらに類する役職にある者又は使用人との間で、次に掲げる行為(投資主の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として投信法施行令で定める行為を除きます。)を行うことは認められません(投信法第195条、第193条、投信法施行令第116条ないし第118条)。
(イ) 有価証券の取得又は譲渡
(ロ) 有価証券の貸借
(ハ) 不動産の取得又は譲渡
(ニ) 不動産の貸借
(ホ) 以下に掲げる取引以外の特定資産に係る取引
・宅地の造成又は建物の建築を自ら行うことに係る取引
・商品の生産、製造、加工及び採鉱、採取、製錬、精製その他これらに類する行為を自ら行うことに係る取引
・再生可能エネルギー発電設備の製造、設置その他これらに類する行為を自ら行うことに係る取引
なお、投信法施行令第117条において、投資主の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として、a.資産運用会社に、宅地又は建物の売買又は貸借の代理又は媒介を行わせること、b.不動産の管理業務を行う資産運用会社に、不動産の管理を委託すること等が認められています。
(4)本資産運用会社の社内規程による利害関係者との取引制限
本資産運用会社がその資産の運営を受託する投資法人と本資産運用会社の利害関係者との間の取引については、以下に概要を記載する「利害関係者取引規程」に定める審査手続きを経ることで、当該取引により本資産運用会社がその資産の運営を受託する投資法人に不利益が生じることのないように厳格な審査を行った上で取引を実施する態勢を構築しています。
① 利害関係者の定義
「利害関係者取引規程」における「利害関係者」とは次の者をいいます。
(イ)本資産運用会社及び本資産運用会社の役職員並びに本資産運用会社の株主
(ロ)上記(イ)に該当する者の子会社及び関連会社(それぞれ財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59号、その後の改正を含みます。)第8条第3項及び第5項に定義される子会社及び関連会社を意味します。)
(ハ)上記(イ)及び(ロ)に掲げる者のほか、投信法第201条第1項で定義される利害関係人等
(ニ)a.上記(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する者が、投資顧問契約、投資一任契約若しくは資産運用委託契約を締結している特別目的会社(特定目的会社、合同会社、株式会社、投資法人等その形態を問いません。以下同じです。)、b.上記(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する者が、過半の出資、匿名組合出資若しくは優先出資を行っている特別目的会社、若しくは、c.上記(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する者が、本投資法人への譲渡を前提として、運用資産を一時的に保有させるために、発起人若しくは設立時株主となって組成した特別目的会社、又は、d.上記(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する者の役職員がその役員の過半数を占める特別目的会社(但し、b.からd.までについては、上記(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する者が20%未満までの出資を行う場合を除きます。)
② 利害関係者との取引に関する意思決定手続
(イ)利害関係者との間で利害関係者取引を行おうとする場合、事前にコンプライアンス・オフィサーが、法令等並びに本投資法人の規約及び社内規程等に照らした法令等遵守上の問題の有無につき審査し、承認した場合にはコンプライアンス委員会に上程することができます。コンプライアンス委員会がコンプライアンスの観点から当該取引について審議し、承認した場合には、投資運用委員会に上程することができます。投資運用委員会が当該取引について審議し、承認した場合、当該承認が得られたことをもって、当該取引の実行が決定されます(但し、下記(ハ)に定義する投信法上の利害関係人等取引の場合を除きます。)。
(ロ)利害関係者取引を担当する部の長は、上記(イ)の投資運用委員会における審議及び決議を経て決定された利害関係者取引の概要及びその付随関連資料を、取締役会に遅滞なく報告するものとします。但し、取締役会の開催時期等に鑑みて取締役会に遅滞なく報告することが難しい場合には、取締役会の全構成員に個別に報告することをもって取締役会への報告に代えることができるものとします。
(ハ)本資産運用会社は、本投資法人のために、投信法上の利害関係人等との間で、不動産又は有価証券の取得、譲渡又は貸借(利害関係者取引に該当するものを含みます。以下「投信法上の利害関係人等取引」といいます。)を行おうとするときは、あらかじめ(但し、上記(イ)に定める手続を経る必要がある場合は、当該手続きを経た後で、投信法上の利害関係人等取引に着手する前に)、本投資法人役員会の承認に基づく本投資法人の同意を得なければならないものとします。但し、当該取引が投信法施行規則第245条の2第1項各号に掲げる取引に該当する場合は、この限りではありません。
(ニ)上記(ハ)本文に基づき、本資産運用会社が本投資法人の役員会の承認を求めた場合において、本投資法人役員会が当該投信法上の利害関係人等取引を承認せず、起案部に対して当該投信法上の利害関係人等取引の中止又は内容の変更を指示した場合、起案部は、内容の変更の指示を受けた投信法上の利害関係人等取引については、内容の変更を行った後に再度、コンプライアンス・オフィサーによる法令等遵守上の問題の有無に関する審査・承認を受け、さらに、コンプライアンス委員会の承認を得た後でなければ、起案部の長は、投資運用委員会に上程することができないものとし、かかる変更後の投信法上の利害関係人等取引につき投資運用委員会の承認を再度得た上でなければ、投資法人役員会の事前承認を求めることができないものとします。また、本投資法人役員会から起案の中止の指示を受けた投信法上の利害関係人等取引は、廃案にするものとします。
③ 対象となる取引の範囲及び取引の基準
(イ)物件の取得
利害関係者から運用資産を取得する場合、不動産等資産1物件当たりの取得価格(不動産等資産そのものの取得価格とし、不動産鑑定評価額の対象となっていない税金及び取得費用等のほか、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分の精算額等を含まないものとします。)は、不動産鑑定士の鑑定評価額(鑑定評価と同様の手法を用いて行われる価格調査による価格を含みます。以下同じです。)を上限額として決定します。なお、利害関係者が本投資法人への譲渡を前提に、一時的にSPC等の組成を行うなどして負担した費用が存する場合は、当該費用を鑑定評価額に加えた額を上限額として取得することができるものとします。
(ロ)物件の譲渡
利害関係者に運用資産を売却する場合、不動産等資産1物件当たりの売却価格(不動産等資産そのものの売却価格とし、税金及び売却費用等のほか、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分の精算額等を含まないものとします。)は、不動産鑑定士の鑑定評価額を下限額として決定します。
(ハ)物件の賃貸
利害関係者と不動産等資産の賃貸借契約を締結する場合、当該者又は顧客と利害関係者との間の賃貸借契約の内容は、市場実勢及び対象の不動産等資産の標準的な賃貸条件を勘案して、適正と判断される条件とします。
(ニ)不動産管理業務等委託
利害関係者へ運用資産の管理を委託する場合、手数料のみの単純比較ではなく、不動産管理業務に専門的に従事する会社を比較検討して、不動産管理業務委託先としての諸条件(当該対象物件を既に管理し、ノウハウが蓄積されていること等を含みます。)を具備していること及び手数料水準を総合的に検討し、必要に応じて手数料の減額交渉等を行った上で、PM会社として利害関係者を選任することができるものとします。
(ホ)物件の売買及び賃貸の媒介の委託
利害関係者による不動産等資産の売買又は賃貸に係る媒介の場合、支払うべき媒介手数料の金額は、宅建業法に規定する報酬の範囲内(信託受益権の場合にはその目的となっている宅地又は建物を基準とします。)とします。
(ヘ)工事等の発注
利害関係者への不動産等資産に係る工事の発注の場合(但し、契約金額1千万円未満の場合、緊急修繕又は原状回復を目的とする工事は除きます。)、原則として利害関係者以外の第三者の見積価格を取得した上で、役務提供の内容等に鑑み、当該利害関係者の提示した見積価格が第三者の水準と著しく乖離していない場合に限り、利害関係者に対し同工事を発注することができるものとします。但し、a.当該建物固有の事情等による特殊な工事で、第三者の見積価格を取得することが実務上困難な場合、又はb.継続的な工事で、工事業者の変更が責任の所在を不明確にする恐れがある場合等については、第三者の見積価格を取得することなく、当該工事の市場価格の水準に十分留意した上で、利害関係者に対し同工事を発注することができるものとします。
(ト)資金調達
利害関係者からの資金調達にかかる条件は、市場実勢を勘案して、適正と判断される条件によるものとします。
④ 利害関係者取引の開示基準・方法
利害関係者取引又は投信法上の利害関係人等取引が、本投資法人の投資口が上場する金融商品取引所の定める情報の適時開示に関する規定により開示が必要とされる取引に該当する場合は、速やかに開示を行うものとします。
(5)利害関係人等との取引状況等
① 利害関係人等との売買取引状況
該当事項はありません。
② 支払手数料等の金額
該当事項はありません。
③ その他
本投資法人及び本資産運用会社は、三井物産アセットマネジメント・ホールディングス及びイデラ キャピタルとの間でそれぞれスポンサー・サポート契約を締結しています。