訂正有価証券報告書-第77期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2018/02/16 10:40
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有報資料

(1) 業績
当期の世界経済は、新興国の一部に弱さが見られたものの、回復が続く米国経済や持ち直しの動きが見られた中国経済を中心として、緩やかな回復が続きました。わが国経済は、個人消費が依然として力強さを欠いたものの、設備投資や輸出に持ち直しの動きが見られたことから、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの事業と関連が深い国内の住宅市場に関しましては、住宅ローン金利が歴史的低水準で推移したことに加えて、貸家を中心とした着工が好調であったことなどから、新設住宅着工戸数は97万4千戸(前期比5.8%増)となりました。このうち、持家の着工戸数は29万2千戸(同2.6%増)となりました。
このような事業環境のもと、当社グループは、持続的成長のための事業基盤をより強固なものとし、「新たなステージへ向けた変革の推進」を実行するため、当期(第77期)を初年度とする3年間の中期経営計画「住友林業グループ 中期経営計画2018」を策定し、さらなる成長に向けて新たなスタートを切りました。本中期経営計画では、第79期末に売上高1兆1,700億円、経常利益550億円(退職給付会計に係る数理計算上の差異を除く)、ROE10%以上を目指すこととしました。当社グループは、本中期経営計画に則り、主力事業である木材建材事業及び国内の戸建注文住宅事業の収益力向上に努めるとともに、市場環境の変化に対応できるバランスの取れた事業ポートフォリオを構築するため、賃貸住宅事業、リフォーム事業、非住宅建築物の木造化・木質化を進める木化事業、海外事業、バイオマス発電事業及び有料老人ホームの運営事業等に経営資源を積極的に投入するなど、事業分野の拡大による収益源の多様化に取り組みました。
その結果、売上高は1兆1,133億64百万円(前期比7.0%増)となりました。また、利益面においては、前期に費用計上した退職給付会計に係る数理計算上の差異が当期は利益方向に働いたこともあり、営業利益は539億89百万円(同79.4%増)、経常利益は578億41百万円(同89.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は345億32百万円(同255.0%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
<木材建材事業>国内の木材・建材流通事業におきましては、為替相場が期の前半にかけて円高傾向で推移し、輸入商品の販売単価が下落したことなどから、売上高は前期並みであったものの、在庫の圧縮と付加価値の向上に努めたことにより、利益は堅調に推移しました。また、収益源を多様化するため、発電用木質燃料の取引拡大に努めるとともに、公共施設等の様々な用途の建築物に活用できる純木質耐火集成材「木ぐるみFR」の販売を開始しました。
国内の建材製造事業におきましては、当社グループ向けの建材販売が計画どおりに推移し、収益性は改善しました。
海外流通事業におきましては、統括拠点であるシンガポールを中心に主に東南アジア諸国向けの木材・建材商品の販売に注力しました。
以上の結果、木材建材事業の売上高は4,244億40百万円(前期比0.6%減)、経常利益は44億56百万円(同32.9%増)となりました。
<住宅事業>戸建注文住宅事業におきましては、高い耐震性能と設計自由度を両立した当社オリジナルの「BF構法(ビッグフレーム構法)」による住宅や、エネルギー消費量が正味ゼロとなるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の住宅の販売に注力したところ、完工引渡棟数が伸長し、売上高は増加しました。商品面では、充実した備蓄スペースとライフラインが遮断されても一定期間生活することができる機能を備えた住宅「BF-Si Resilience Plus(ビーエフエスアイ レジリエンス プラス)」を発売しました。また、楽しく分かりやすい体験型の住まいづくりを目指して、お客様がご計画中の設計プランを三次元空間として疑似体験できるVR(バーチャルリアリティ)システムの導入を開始しました。
賃貸住宅事業におきましては、間取りの可変性が高い当社オリジナルの「WF構法(ウォールフレーム構法)」を用い、入居者ニーズの変化に柔軟に対応できる賃貸住宅の提案に注力しました。また、一昨年の相続税制改正等を背景とした資産活用への関心の高まりもあって引渡戸数が増加したことから、売上高は前期に引き続き増加しました。なお、お客様の賃貸事業の長期安定経営をサポートする体制をさらに強化するため、賃貸住宅専用の体験参加型コンサルティングスペース「新宿フォレストメゾンプラザ」を開設しました。
リフォーム事業におきましては、既存住宅の耐震化促進及び資産価値向上のため、マイホームの賃貸を希望するお客様が住友林業ホームテック株式会社の耐震リフォームを実施し、一定の基準を満たすことによって、一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)から最長35年にわたり家賃保証を受けられる制度をリフォーム業界で初めて開始しました。しかしながら、大型リフォームの売上が伸びず、利益は減少しました。
木化事業におきましては、国産材を活用した公共建築物等の木造化・木質化の機運が高まる中で、耐火構造が求められる都市部において耐火集成材を活用した木質感の高い事務所ビルの工事を受注するなど、木造・木質の中高層建築の市場拡大に努めました。また、東日本大震災の被災地では、高台への小学校移転再建工事において、構造材に地元の東北産材を主に用いた木造校舎を竣工し、引き渡しました。
以上の結果、住宅事業の売上高は4,662億98百万円(前期比2.6%増)、経常利益は323億49百万円(同2.7%増)となりました。
<海外事業>製造事業におきましては、ニュージーランドにおいて、日本及び北米向けのMDF(中密度繊維板)の販売が好調であったほか、原材料等の調達価格の引き下げにより製造コストが低減したことから、利益は大幅に増加しました。一方、インドネシアにおいては、主力製品である合板の販売単価が市場における競争激化により下落したことから、収益は減少しました。なお、豪州における経営資源の最適化及び経営の効率化等を総合的に検討した結果、本年3月に、同国においてMDFの製造及び販売を行ってきた子会社Alpine MDF Industries Pty Ltd.の全株式を譲渡しました。
住宅・不動産事業におきましては、米国及び豪州の安定的な住宅市場を背景に、既存各社による販売棟数が伸長したことに加えて、昨年1月に持分を取得した米国東部の住宅事業会社DRBグループが業績に寄与したことなどから、収益は引き続き増加しました。なお、咋年4月には米国連結子会社のGehan Homesグループの持分を追加取得し同社を100%子会社にするとともに、同年7月には豪州シドニーを中心に住宅事業を行うWisdomグループの持分51%を、本年2月には米国西部において住宅事業を行うEdge Homesグループの持分70%をそれぞれ取得し、連結子会社化しました。既存各社の成長とこれらM&Aの効果により、目標としている海外における年間販売棟数8,000棟の実現に向け、順調に販売棟数を伸ばしました。
以上の結果、海外事業の売上高は2,478億90百万円(前期比31.9%増)、経常利益は193億10百万円(同47.5%増)となりました。
<その他事業>当社グループは、上記事業のほか、バイオマス発電事業、海外における植林事業、有料老人ホームの運営事業、リース事業、住宅顧客等を対象とする保険代理店業等の各種サービス事業、農園芸用資材の製造・販売事業、グループ内各社を対象とした情報システム開発等を行っています。
なお、バイオマス発電事業においては、北海道紋別市におけるバイオマス発電所の営業運転を昨年12月より開始しました。また、前期に減損損失を計上したインドネシアの植林事業の業績については、当期は計画を上回りました。
その他事業の売上高は229億79百万円(前期比36.2%増)、経常利益は22億23百万円(前期経常損失10億22百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より85億58百万円減少して1,327億7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により資金は403億37百万円増加しました(前連結会計年度は457億5百万円の増加)。これは、海外住宅・不動産事業の拡大に伴うたな卸資産の増加等により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益585億23百万円の計上等により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により資金は623億50百万円減少しました(前連結会計年度は99億72百万円の減少)。これは、ニュージーランドの山林資産取得や国内のバイオマス発電所の設備投資、米国と豪州の住宅事業会社の持分新規取得に資金を使用したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により資金は142億67百万円増加しました(前連結会計年度は18億13百万円の増加)。これは、米国連結子会社の持分追加取得、配当金の支払等により資金が減少した一方で、社債発行等の有利子負債の増加により資金が増加したことによるものであります。

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