有価証券報告書-第83期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:06
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値にその結果が反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しています。
(2) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、海外経済の減速が続くなか、消費税率引き上げや自然災害の影響による下押しに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、停滞感が急速に強まる状況で推移しました。そのような中、建設業界においては、公共投資を中心に建設投資が底堅さを維持したことから、総じて見れば安定した経営環境が続きました。
当社グループにおきましては、売上高は、前年同期に比べ2.5%増加した226,371百万円となりました。損益面では、土木事業の売上総利益率が改善しましたが、建築事業の売上総利益率の悪化等により、売上総利益は同7.8%減少した29,088百万円、営業利益は同16.0%減少した11,516百万円、経常利益は同12.0%減少した13,283百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損益の悪化等により同20.5%減少した9,795百万円となりました。
(売上高)
建築事業の売上高が前年同期に比べ1.4%減少しましたが、土木事業の売上高が同9.3%増加したため、売上高合計は同2.5%増加した226,371百万円となりました。
(売上総利益)
土木事業の売上総利益が前年同期に比べ18.7%増加しましたが、建築事業の売上総利益が同34.5%減少したため、売上総利益合計は同7.8%減少した29,088百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
調査研究費や連結子会社の経費が増加しましたが、従来、販売費及び一般管理費で処理していた支社店内部門の人件費の一部について工事原価で処理する方法に変更したこと等により、前年同期に比べ254百万円減少した17,571百万円となりました。
(営業損益)
営業利益は、売上総利益の減少等により、前年同期に比べ16.0%減少した11,516百万円となりました。
(営業外損益)
連結子会社の事業資金調達費用の発生等により営業外費用が前年同期に比べ326百万円増加しましたが、過去の貸倒実績をもとに算出している一般債権にかかる引当率の低下による貸倒引当金戻入額の増加等により営業外収益が同711百万円増加したこと等により、営業外収支の黒字は同384百万円増加した1,766百万円となりました。
(経常損益)
経常利益は、営業利益の減少等により、前年同期に比べ12.0%減少した13,283百万円となりました。
(特別損益)
投資有価証券売却益が減少したこと等により特別利益が前年同期に比べ634百万円減少したことや、株式市場の下落に伴う投資有価証券評価損の増加等により特別損失が同368百万円増加したこと等により、特別損益の黒字は同1,003百万円減少した456百万円となりました。
(法人税等)
法人税、住民税及び事業税が前年同期に比べ47百万円増加、法人税等調整額が同257百万円減少し、法人税等は同210百万円減少した4,035百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ20.5%減少した9,795百万円となりました。
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおり、当社グループは、2019年度を初年度とする「中期経営計画(2019~2021年度)」を策定しており、計画初年度である当連結会計年度の経営成績を、同計画における計画最終年度の主要数値目標と比較すると、次のとおりです。
連結経営成績
数値目標
(2022年3月期)
実績
(2020年3月期)
売上高2,500億円2,263億円
営業利益(営業利益率)150億円(6.0%)115億円(5.1%)
経常利益(経常利益率)160億円(6.4%)132億円(5.9%)
ROE6.0%以上6.0%

引き続き、建設事業(土木事業・建築事業)における営業力の強化や技術優位性の構築、並びに全社的なESGへの取り組み強化を通じた「企業価値の向上」、不動産事業の強化や新規事業への参入及び海外事業基盤の構築による「事業領域の拡大」、働き方改革、多様な人材の活躍及び教育の強化に向けた取り組みによる「人的資源の活用」を進めることにより、数値目標の達成を目指していきます。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期との比較・分析は、変更後の区分に基づいています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載しています。
(土木事業)
売上高は前年同期に比べ9.3%増加した100,145百万円、営業利益は、売上高の増加に加え、前連結会計年度に続き売上高に占める高採算工事の割合が高く、特定の大型工事における損益の改善や想定以上の設計変更を獲得できたこと等により同42.5%増加した8,836百万円となりました。
(建築事業)
売上高は前年同期に比べ1.4%減少した116,759百万円、営業利益は、売上高の減少に加え、一部工事で発生した工期逼迫や施工計画の大幅な変更による損益悪化の影響等により同97.4%減少した109百万円となりました。
(投資開発事業)
売上高は前年同期に比べ2.5%増加した4,792百万円、営業利益は、新規事業として取り組んでいる再生可能エネルギー事業が、現在発電施設の建設中であるため売上高を計上しておらず、運営開始に向けた準備経費が先行して発生していること等により同27.2%減少した2,138百万円となりました。
(その他)
売上高は前年同期に比べ24.5%減少した4,674百万円、営業利益は同29.4%増加した551百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は次のとおりです。
① 受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
土木事業110,02489,649(18.5%減)
建築事業158,801129,212(18.6%減)
268,825218,862(18.6%減)

② 売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
土木事業91,654100,145(9.3%増)
建築事業118,365116,759(1.4%減)
投資開発事業4,6734,792(2.5%増)
その他6,1904,674(24.5%減)
220,884226,371(2.5%増)

(注) 1 当社グループにおいては、土木事業、建築事業以外での受注及び生産は僅少なため、受注実績については、土木事業、建築事業のみ記載しています。
2 当社グループが営んでいる事業の大部分を占める土木事業、建築事業では、生産実績を定義することが
困難なため、「生産の状況」は記載していません。
3 受注実績、売上実績については、セグメント間の取引を相殺消去して記載しています。
4 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事165,432110,024275,45691,654183,802
建築工事125,401158,801284,203118,366165,836
290,833268,826559,660210,021349,638
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
土木工事183,80289,649273,452100,145173,306
建築工事165,836129,212295,049116,759178,289
349,638218,862568,501216,905351,595

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高に
その増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事32.367.7100
建築工事31.069.0100
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
土木工事19.180.9100
建築工事25.474.6100

(注) 百分比は請負金額比です。
③ 完成工事高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事71,96319,69191,654
建築工事19,59798,769118,366
91,560118,460210,021
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
土木工事71,59328,552100,145
建築工事12,258104,501116,759
83,851133,054216,905

(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりです。
前事業年度
岩手県一般国道340号押角トンネル築造工事
東日本高速道路(株)東北中央自動車道 上山インターチェンジ工事
三井住友ファイナンス
&リース(株)
SOSiLA相模原新築工事
小千谷市新小千谷浄水場建設工事
阪急電鉄(株)西宮北口B街区計画 新築工事及び既存デッキ解体工事

当事業年度
GLP八千代2特定目的会社GLP八千代Ⅱプロジェクト新築工事
学校法人国際医療福祉大学・
(株)医療福祉運営機構
国際医療福祉大学赤坂校舎新築工事
中日本高速道路(株)中部横断自動車道 森山トンネル工事
西日本旅客鉄道(株)おおさか東線野江地区路盤新設他工事
三甲(株)関西第3工場パレット棟増築工事

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
④ 次期繰越工事高(2020年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
土木工事100,41872,888173,306
建築工事49,056129,233178,289
149,474202,121351,595

(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりです。
独立行政法人鉄道建設・
運輸施設整備支援機構
北海道新幹線、羊蹄トンネル(比羅夫)他2024年8月完成予定
環境省平成28年度から平成32年度までの特定廃棄物埋立処分事業に係る詰替・搬出工事2024年3月完成予定
野村不動産(株)Landport越谷新築工事2021年5月完成予定
独立行政法人鉄道建設・
運輸施設整備支援機構
北陸新幹線、白山宮保高架橋2021年1月完成予定
社会福祉法人恩賜財団済生会福岡県済生会八幡総合病院新築工事2022年10月完成予定

(3) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は294,919百万円、負債合計は138,807百万円、純資産合計は156,111百万円となりました。また、当社グループの自己資本比率は53.1%(前連結会計年度末は56.6%)となりました。
(資産)
流動資産は、現金預金、有価証券が減少しましたが、受取手形・完成工事未収入金等が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,921百万円増加した171,664百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,692百万円減少した123,254百万円となりました。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,771百万円減少した294,919百万円となりました。
(負債)
流動負債は、預り金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,969百万円増加した112,990百万円となりました。
固定負債は、ノンリコース借入金を新たに計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,547百万円増加した25,817百万円となりました。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ9,517百万円増加した138,807百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、配当金の支払い、自己株式の取得及びその他有価証券評価差額金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ12,288百万円減少した156,111百万円となりました。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により11,745百万円、投資活動により9,554百万円、財務活動により1,298百万円それぞれ減少したことにより、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ22,575百万円減少した27,258百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益の計上等により資金が増加しましたが、売上債権の増加及び法人税等の支払い等により、11,745百万円の資金減少となりました。(前連結会計年度は、9,198百万円の資金増加)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
再生可能エネルギー事業の発電施設の建設を進めていることや収益不動産を複数取得したこと等により、9,554百万円の資金減少となりました。(前連結会計年度は、3,364百万円の資金減少)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
再生可能エネルギー事業にかかる事業資金をノンリコース借入で調達したこと等により資金が増加しましたが、株主還元政策に基づく配当金の支払い及び自己株式の取得等により、1,298百万円の資金減少となりました。(前連結会計年度は、10,477百万円の資金減少)
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
自己資本比率(%)56.653.1
時価ベースの自己資本比率(%)45.828.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)165.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)59.6

(注)1 キャッシュ・フロー指標のトレンドの計算式及び算出に利用した数字のベースについては次のとおりです。
自己資本比率自己資本/総資産
時価ベースの
自己資本比率
株式時価総額/総資産
※株式時価総額=期末株価終値×(発行済株式数-自己株式数)
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率
有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・
カバレッジ・レシオ
営業キャッシュ・フロー/利払い

有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対
象としています。
営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー
を使用しています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使
用しています。
2 当連結会計年度のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオに
ついては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載していません。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。
また、「中期経営計画(2019~2021年度)」では「企業価値の向上」「事業領域の拡大」「人的資源の活用」の3つの方針を定め、これらに戦略的に投資することとしています。
上記の資金需要に対し、自己資金の活用及び金融機関からの借入(ノンリコース借入を含む)を基本として必要資金の調達を行う方針です。
なお、当社グループは運転資金の効率的かつ機動的な調達を行うため、取引銀行3行と総額80億円のコミットメントライン契約を締結しており、緊急の資金需要等の流動性リスクに備えています。

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