有価証券報告書-第83期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、以下の3点を経営の基本方針としております。
① 経営理念に基づいた経営の推進
当社グループは、経営理念として「社会貢献」「改革・成長」「明朗・誠実・協力」の3つを掲げ、この理念に基づいて経営を推進しております。
「社会貢献」については、当社のすべての技術を結集し、お客様に満足される情報通信ネットワークソリューションを提供することにより、社会に貢献します。
「改革・成長」については、日頃から、改革・改善に取り組み、毎日毎日の創造と絶えざる前進をし、社会の発展に寄与します。
「明朗・誠実・協力」については、明朗・誠実・協力を社是とし、遵法精神の下、良き企業人として活動します。
② 顧客インフラに対する責任
当社グループの主力ビジネスである情報通信事業は、顧客にとって通信・情報の生命線であるインフラに関わる業務です。顧客の業務プロセスに合致したインフラ構築を行う必要があり、公共性、継続性、安定性の維持が求められる責任の重い仕事です。当社グループでは、中長期にわたって安全と安心を提供し続けることを使命と捉え、この業務に取り組んでおります。
さらに、近年、無線技術の進化やクラウド化の進展等、技術面での高度化が著しく、顧客の既存設備を最大限に活かしたソリューションサービスを提供するためには、当社グループのコアな技術と先端技術を高め続けていく必要があります。
③ 企業価値及び株主価値の中長期的な向上
「経営理念に基づいた経営の推進」や「顧客インフラに対する責任」を果たしていくためには、ステークホルダーと中長期的な信頼関係を構築することが非常に重要だと認識しております。当社は、上場会社として、資本コストを意識した経営を行うとともに、当社の存在価値を発
揮することを通じて、企業価値及び株主価値を向上させてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけ、収益性の向上と財務体質の強化を図ってまいります。そのため、ROE(自己資本利益率)と配当性向を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。
中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)において、ROEは8%、配当性向は25%を目途として安定的な配当を継続することを基本方針として定めました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響等により、経営環境が大きく変化しており、今後、新たな中期経営計画を策定していく予定です。
(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの主力事業であるPBX市場は、近年のサーバー化の浸透、クラウド化の進展、モバイル化への流れ等から、縮小傾向が続いております。一方で、既存設備の活用や従来の機能保持ニーズも存在することから、一定規模のPBX市場は残ることを予想していますが、縮小の傾向は明らかであり、厳しい市場環境であると認識しております。
一方、近年、世界では照明制御に関する技術が顕著なイノベーションを遂げています。日本では
国内大手電機メーカーの独自規格が浸透しており、世界の最先端の照明制御の規格はあまり知られていませんでした。しかし、数年前から先進的な設計事務所や照明デザイナー等から、省エネ照明だけでなく、売り場やエントランスで購買動機等を演出する照明制御の分野に注目が集まり、照明制御の自由度を高める国際標準規格「DALI制御」が浸透してまいりました。照明制御技術が進化することに伴い、日本国内におけるこの「DALI制御」の認知度は更に高まっていくものと推定しています。
このような状況の下、対処すべき課題は以下のとおりであります。
① 情報通信事業の維持
縮小しているPBX市場への対処として、豊富な顧客基盤を活かして、商材の多様化とお客様の深掘り・新規開拓に取り組んでおります。
② 照明制御事業の拡大
照明制御におけるシステム構築は、長年培って来た技術力・開発力との親和性が高く、当社グループのノウハウが活かせる分野であると認識しております。しかしながら、当社グループだけでの事業展開には限界があると認識しております。事業を通して培った高い技術力を活かすべく、産官学との協創・協業を加速し、新しい価値の創出に取り組んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束と経済に与える影響は不透明でありますが、従業員の健康と安全確保を最優先に、さまざまな安全対策を講じて、お客様の事業環境を守り、支え続けてまいります。
また、コロナ禍が変える「新たな生活様式」を見据え、経済価値と社会価値の両面から、持続可能性を高める経営に取組んでまいります。
(4) 中長期的な経営戦略
当社グループでは、企業価値向上に向けた以下の取組みを行ってまいります。
① マルチゲートウェイの事業展開
クラウド化によるPBX市場の縮小への対処として、多様な設備の一元制御を実現するマルチゲートウェイを、"モノ売り"から"コト売り"への事業変革の中心として、豊富な顧客基盤を活かし売上増加を図ってまいります。
② コーポレートメッセージを『IT×OT』に変更
2020年から、従来のコーポレートメッセージ『ICT for the Next・・・』を”ネットワークに繋がる全ての機器を制御するエンジニアリング会社になる”という意味を込め『IT×OT』に変更しました。情報通信事業ではマルチゲートウェイを積極的に推進し、多様な設備やセンサーを制御することを目指します。照明制御事業では演出系の調光をさらに伸ばしていきます。
③ 働き方改革や脱炭素社会の実現に向けた協創を開始
2020年4月、当社と株式会社日建設計、株式会社協和エクシオ、株式会社WHERE、オムロン株式会社(敬称略)は協創開始で合意しました。具体的には、クラウドプラットフォームを活用したセンサー、設備制御ネットワークシステムの開発、改善、普及に5社共同で取組んでいきます。
従来、空調、照明、防犯・防災、日射遮蔽、映像音響等の建築設備では、各システムが独自に、相互無関係に制御されてきました。本協創においては、ネットワーク、センサー、設備制御、建築設計等を連携させ、建築空間を全体最適化することにより、働き方改革や脱炭素社会の実現を目指しております。
今後は、設備制御やAIとの連携を図り、「新たな生活様式」への応用も試行してまいります。
④ 「東京大学グリーンICTプロジェクト」に参加(継続)
当社は、2008年発足の「東京大学グリーンICTプロジェクト(以下、GUTP)」に2018年度より一般法人メンバーとして参加しております。
GUTPはインターネット技術を用いたグリーンでスマートなSDGsの実現を目指し、産学連携の実証実験を最重要視した研究活動を続けています。
GUTPは、4つのワーキンググループ(サイバーセキュリティ、BIM基盤、ビジネスモデル連携、スマート・インフラ検討)で構成されております。当社は、BIM基盤メンバーとして、主に「照明に関連する建物データの整理」と「建物に関わるプロトコルやアプリケーション開発の標準化に関する答申」を担当しております。
GUTPの研究開発活動は、発足当初のビル単体から、キャンパスレベルを経て、街全体へと拡大・進化してきています。当社は、GUTPへの参加を通して、持続可能な社会建設のために、これからも微力ながら貢献してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、以下の3点を経営の基本方針としております。
① 経営理念に基づいた経営の推進
当社グループは、経営理念として「社会貢献」「改革・成長」「明朗・誠実・協力」の3つを掲げ、この理念に基づいて経営を推進しております。
「社会貢献」については、当社のすべての技術を結集し、お客様に満足される情報通信ネットワークソリューションを提供することにより、社会に貢献します。
「改革・成長」については、日頃から、改革・改善に取り組み、毎日毎日の創造と絶えざる前進をし、社会の発展に寄与します。
「明朗・誠実・協力」については、明朗・誠実・協力を社是とし、遵法精神の下、良き企業人として活動します。
② 顧客インフラに対する責任
当社グループの主力ビジネスである情報通信事業は、顧客にとって通信・情報の生命線であるインフラに関わる業務です。顧客の業務プロセスに合致したインフラ構築を行う必要があり、公共性、継続性、安定性の維持が求められる責任の重い仕事です。当社グループでは、中長期にわたって安全と安心を提供し続けることを使命と捉え、この業務に取り組んでおります。
さらに、近年、無線技術の進化やクラウド化の進展等、技術面での高度化が著しく、顧客の既存設備を最大限に活かしたソリューションサービスを提供するためには、当社グループのコアな技術と先端技術を高め続けていく必要があります。
③ 企業価値及び株主価値の中長期的な向上
「経営理念に基づいた経営の推進」や「顧客インフラに対する責任」を果たしていくためには、ステークホルダーと中長期的な信頼関係を構築することが非常に重要だと認識しております。当社は、上場会社として、資本コストを意識した経営を行うとともに、当社の存在価値を発
揮することを通じて、企業価値及び株主価値を向上させてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけ、収益性の向上と財務体質の強化を図ってまいります。そのため、ROE(自己資本利益率)と配当性向を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。
中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)において、ROEは8%、配当性向は25%を目途として安定的な配当を継続することを基本方針として定めました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響等により、経営環境が大きく変化しており、今後、新たな中期経営計画を策定していく予定です。
(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの主力事業であるPBX市場は、近年のサーバー化の浸透、クラウド化の進展、モバイル化への流れ等から、縮小傾向が続いております。一方で、既存設備の活用や従来の機能保持ニーズも存在することから、一定規模のPBX市場は残ることを予想していますが、縮小の傾向は明らかであり、厳しい市場環境であると認識しております。
一方、近年、世界では照明制御に関する技術が顕著なイノベーションを遂げています。日本では
国内大手電機メーカーの独自規格が浸透しており、世界の最先端の照明制御の規格はあまり知られていませんでした。しかし、数年前から先進的な設計事務所や照明デザイナー等から、省エネ照明だけでなく、売り場やエントランスで購買動機等を演出する照明制御の分野に注目が集まり、照明制御の自由度を高める国際標準規格「DALI制御」が浸透してまいりました。照明制御技術が進化することに伴い、日本国内におけるこの「DALI制御」の認知度は更に高まっていくものと推定しています。
このような状況の下、対処すべき課題は以下のとおりであります。
① 情報通信事業の維持
縮小しているPBX市場への対処として、豊富な顧客基盤を活かして、商材の多様化とお客様の深掘り・新規開拓に取り組んでおります。
② 照明制御事業の拡大
照明制御におけるシステム構築は、長年培って来た技術力・開発力との親和性が高く、当社グループのノウハウが活かせる分野であると認識しております。しかしながら、当社グループだけでの事業展開には限界があると認識しております。事業を通して培った高い技術力を活かすべく、産官学との協創・協業を加速し、新しい価値の創出に取り組んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束と経済に与える影響は不透明でありますが、従業員の健康と安全確保を最優先に、さまざまな安全対策を講じて、お客様の事業環境を守り、支え続けてまいります。
また、コロナ禍が変える「新たな生活様式」を見据え、経済価値と社会価値の両面から、持続可能性を高める経営に取組んでまいります。
(4) 中長期的な経営戦略
当社グループでは、企業価値向上に向けた以下の取組みを行ってまいります。
① マルチゲートウェイの事業展開
クラウド化によるPBX市場の縮小への対処として、多様な設備の一元制御を実現するマルチゲートウェイを、"モノ売り"から"コト売り"への事業変革の中心として、豊富な顧客基盤を活かし売上増加を図ってまいります。
② コーポレートメッセージを『IT×OT』に変更
2020年から、従来のコーポレートメッセージ『ICT for the Next・・・』を”ネットワークに繋がる全ての機器を制御するエンジニアリング会社になる”という意味を込め『IT×OT』に変更しました。情報通信事業ではマルチゲートウェイを積極的に推進し、多様な設備やセンサーを制御することを目指します。照明制御事業では演出系の調光をさらに伸ばしていきます。
③ 働き方改革や脱炭素社会の実現に向けた協創を開始
2020年4月、当社と株式会社日建設計、株式会社協和エクシオ、株式会社WHERE、オムロン株式会社(敬称略)は協創開始で合意しました。具体的には、クラウドプラットフォームを活用したセンサー、設備制御ネットワークシステムの開発、改善、普及に5社共同で取組んでいきます。
従来、空調、照明、防犯・防災、日射遮蔽、映像音響等の建築設備では、各システムが独自に、相互無関係に制御されてきました。本協創においては、ネットワーク、センサー、設備制御、建築設計等を連携させ、建築空間を全体最適化することにより、働き方改革や脱炭素社会の実現を目指しております。
今後は、設備制御やAIとの連携を図り、「新たな生活様式」への応用も試行してまいります。
④ 「東京大学グリーンICTプロジェクト」に参加(継続)
当社は、2008年発足の「東京大学グリーンICTプロジェクト(以下、GUTP)」に2018年度より一般法人メンバーとして参加しております。
GUTPはインターネット技術を用いたグリーンでスマートなSDGsの実現を目指し、産学連携の実証実験を最重要視した研究活動を続けています。
GUTPは、4つのワーキンググループ(サイバーセキュリティ、BIM基盤、ビジネスモデル連携、スマート・インフラ検討)で構成されております。当社は、BIM基盤メンバーとして、主に「照明に関連する建物データの整理」と「建物に関わるプロトコルやアプリケーション開発の標準化に関する答申」を担当しております。
GUTPの研究開発活動は、発足当初のビル単体から、キャンパスレベルを経て、街全体へと拡大・進化してきています。当社は、GUTPへの参加を通して、持続可能な社会建設のために、これからも微力ながら貢献してまいります。