有価証券報告書-第69期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 15:02
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有報資料

(1) 業績
当事業年度におけるわが国の経済は、日銀による金融緩和策の継続や政府の積極的な経済財政政策を背景に、企業収益が引き続き堅調に推移したことに加え、民間設備投資にも持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、個人消費については、人手不足に伴う雇用情勢の改善を反映した賃金所得は持ち直し傾向にあるものの、物価上昇圧力や将来負担増への不安などの影響により消費者マインドの回復に足踏みが見られるなど、力強さに欠ける状況が続いております。また、米国の保護主義的な動きへの警戒や政策転換などの不確実性の高まり、英国のEU離脱問題や中国をはじめとする新興国経済の減速による国内経済への影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、不動産・建設業界におきましては、政府による各種住宅取得支援策や日銀のマイナス金利政策による低水準な住宅ローン金利が下支えとなり、新設住宅着工戸数が高水準で推移いたしました。また、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏の再開発、宿泊施設の建設が引き続き堅調を維持したほか、相続税法改正を背景とした賃貸住宅市場の建設需要も底堅く推移いたしました。一方で、公共投資につきましては、東日本大震災の復興関連事業や国土強靭化基本計画に関連するインフラ整備事業の増加が期待されましたが、建設労働者不足から進捗の遅れが見られるなど、今後においても、技術者不足や建設資材の価格高騰に伴う建設コストの上昇といった停滞要因が懸念されております。
また、エネルギー業界におきましては、2016年4月からスタートした電力の小売全面自由化に伴い、家庭用電力と他のサービスを組み合わせることで相乗効果を期待した異業種企業390社が新規参入し、2016年度の契約切り替え件数が全国で343万件に昇りました。また、電力に続いて、2017年4月より都市ガスの小売りも全面自由化が実施されますが、家庭向けに参入した新規事業者は参入障壁が高いことなどにより、3月31日時点で10社程度にとどまっております。しかしながら、資本・業務提携、営業・サービス体制の再編など新たな枠組みを巡る動きが活発化しており、ガス事業は、ガスの安定供給と保安の確保に加えて、競争力のある質の高いサービスを提供することが求められるなど、大きく変化しつつあります。
さて、当社のこの1年を振り返りますと、建築・土木工事事業における新築建物に関連した給排水衛生設備工事では、安定した受注を確保することができましたが、東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事や電設保守工事については厳しい受注環境で推移いたしました。また、ガス工事事業においては、主要取引先であります東京ガス株式会社をはじめとした各ガス事業者からの設備投資計画による受注は堅調に推移したものの、都心部での難工事における進捗遅延により、多くの案件が来年度以降の完成となりました。
これらの結果、売上高は34,393百万円(前年同期比3.5%減)となりましたが、利益面につきましては、比較的利益率の高い工事の完成が多かったことにより営業利益1,281百万円(前年同期比2.6%増)、経常利益は支払手数料57百万円を計上したことにより1,333百万円(前年同期比1.2%減)となりました。しかしながら、固定資産売却益199百万円および投資有価証券売却益95百万円を特別利益に計上したことにより、当期純利益1,104百万円(前年同期比26.3%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
① ガス工事事業
ガス設備新設工事においては、集合住宅給湯・暖房工事やGHP工事については、案件の多くが来年度以降の完成となりましたが、堅調な住宅着工状況に加え、新築ガス化営業施策のさらなる推進や得意先ごとのニーズに対応した付加価値提案営業の継続実施など、新築サブユーザーに対する徹底した友好化を継続的に実施したことで、順調に受注を確保いたしました。
ガス導管工事につきましては、北海道ガス株式会社をはじめとした他エリアのガス事業者の設備投資計画による受注は堅調に推移いたしましたが、主要取引先であります東京ガス株式会社の設備投資計画による受注については、大幅に伸ばすことができたものの、都心部における難工事が多かったため、進捗が計画通りに進まず多くの案件が来年度以降の完成となりました。
この結果、完成工事高は29,443百万円(前年同期比3.6%減)となりましたが、ガス設備新設工事において比較的利益率の高い工事の完成が多かったことにより、経常利益1,321百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
なお、手持工事高は11,907百万円となりました。
② 建築・土木工事事業
水道局関連工事および新築建物に関連した給排水衛生設備工事においては安定した受注を確保することができたほか、既築マンションをターゲットとしたリノベーション工事(排水管ライニング工事を含めた改修工事)につきましても、無駄のない工程管理と高い品質の提供により、建物管理会社やマンション管理組合等から年間を通して受注を確保することができました。しかしながら、東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事や電設保守工事については、引き続き発注者側の徹底したコスト管理施策の実施により厳しい受注環境を強いられたほか、イリゲーション工事(緑化散水設備工事)においても、完成が来年度へ繰り越す案件が多かったほか、中・大型案件の受注についても減少いたしました。
この結果、完成工事高は4,445百万円(前年同期比4.0%減)、経常利益101百万円(前年同期比2.0%増)となりました。
なお、手持工事高は2,248百万円となりました。
③ その他事業
機器販売部門において、販売体制をこれまでの地域別担当制から、リフォーム担当部門と一般ガス機器販売部門に変更し、効率的できめ細かなリフォーム対応と需要家との接点機会の増加を図る施策を展開いたしました。この結果、売上高は428百万円(前年同期比3.5%増)、経常損失62百万円(前年同期は62百万円の経常損失)となりました。
なお、手持工事高は21百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、6,631百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の営業活動による資金は418百万円の収入(前年同期は1,966百万円の収入)となりました。主なプラス要因は税引前当期純利益1,641百万円であったことに加え、未成工事受入金の増加415百万円、仕入債務の増加384百万円などであり、主なマイナス要因は売上債権の増加533百万円、未成工事支出金の増加502百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の投資活動による資金は168百万円の支出(前年同期は486百万円の収入)となりました。主なマイナス要因は、投資有価証券の取得による支出421百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末の財務活動による資金は433百万円の支出(前年同期は422百万円の支出)となりました。長期借入金の返済による支出239百万円、配当金の支払による支出が171百万円となったことが主な要因であります。

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