有価証券報告書-第69期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営方針
1941年の創業以来、当社グループは、空調・給排水衛生設備工事を中心とした建築設備全般における、質の高い設計・施工管理・維持保全サービスを追求してまいりました。
企業活動が国際化すると共にアジア経済が発展する中で、当社グループは汎太平洋圏にわたる海外拠点・投資の積極的な展開を図るとともに、節電・省エネ対策や老朽不動産の価値向上へ向けた総合リニューアルに関する技術提案などを通じ、「世界に跳躍く総合設備のプロフェッショナルグループ」として、常に時代と共に進化を続けております。
建設業界の将来的な市場環境を見据え、「量から質への転換」をコンセプトに、「仕事の質を高め、生産性を向上させることで増益を達成すること」を基本方針として定めております。新型コロナウィルス感染症が、働き方やオフィスの在り方の大きな変革の契機となることも予想されておりますが、従来よりの設備工事業者としての貢献と共に、新しい時代の価値を「たてものを、いきものに」の当社精神に基づいて追求してまいります。
これからも、当社グループは、信頼と誠実の経営を通じ、人財と技術をもって社会に選ばれる会社としてあり続けます。
(2)経営戦略等
当社は、創業70周年を迎えた2011年を期に、10年間の成長戦略“Decade Strategy2020”を策定し、「世界に跳躍く総合設備のプロフェッショナルグループ」を実現させ、設備専門事業のみならず、高付加価値の事業基盤となるビジネスモデルを構築し、企業価値向上の達成を目指しております。
当社の成長力の源泉は「人財」であり、当社の技術、サービスの質は、人財の質によって担保されるという考えから、10年間の成長理念を「人づくりのグループとしての成長」としております。
その基本戦略は下記の通りです。
① 既存設備工事事業の深耕
当社の本業である設備工事に関する営業競争力、価格競争力および技術競争力の強化を徹底し、得意分野での質的向上を追求することで、成長の礎を確立します。
② 人材確保・人材育成への投資
次世代人事制度の構築を軸として経営基盤の整備を行い、従業員満足度の高い会社、ひいては顧客満足度の高い会社を目指し、競争力の源泉を確保します。
③ 新規事業・新規市場への投資
「環境」、「生産性・付加価値向上」、「海外」分野を軸に、当社の次なる成長および戦略的優位性を担保するための投資を行い、将来的な収益力の確保を目指します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年度より2020年度の3ヶ年を対象とする中期経営計画「大成温調@Version UP計画」において、2020年度において連結売上高600億円、連結営業利益30億円、ROE8%以上の維持を目標に掲げております。
(4)経営環境
2019年度時点での当社グループを取り巻く経営環境は、政府主導による公共投資の活発化、2020年予定の東京オリンピック・パラリンピック(以降、東京五輪)開催、2025年の大阪・関西万博(以降、大阪万博)開催決定を背景とした、大都市圏を中心とした各種機能強化、老朽インフラの再生、さらにインバウンド需要を契機とする多方面での誘発的な建設需要の高まりを受け、人手不足や資機材費の高騰等の課題はあるものの、全般的には堅調に推移しておりました。
2020年初頭に発生した新型コロナウィルス感染症の拡大については、2021年3月期以降、作業所の操業度低下等による売上の期ずれといった影響を受ける見通しですが、経済全般のマインドの冷え込みや東京五輪特需の一服感から、取引先が発注を調整する局面になっていくことも予想されます。
中長期的には、コロナ禍に伴う労働環境の変化や、社会全体の衛生意識の高まりなどにより、今後、建築物に対する利用者や取引先のニーズが変わる、多様化することが予想され、業界全体が変革を余儀なくされる一方、新たな動き・機会が出てくることも期待されます。
従来より、建設業界では慢性的な人手不足・高齢化が進んでおり、人材の確保・育成および生産性の向上が喫緊の共通課題となっております。今後は、ICT/IoT、AIの活用等による労働力不足への対応・生産性の向上等の施策に加え、これからの都市構造や生活環境のニューノーマルへの転換に向けて、従来以上にクリエイティブな発想力やイノベーティブな姿勢が求められているものと考えられます。
また、こうした動きを背景に、同業・隣接業界内での業務・資本提携、M&Aといった業界再編に向けた動きが顕在化することも想定されます。
(5)事業上および財務上の対処すべき課題
当社事業につきましては、景気変動の影響を受けやすい建設業界にあって、特に東京五輪特需が一服し、新型コロナウィルス感染症の経済マインドへの悪影響が懸念される昨今、競争力の向上を通じた顧客・受注の確保・深耕と、労働力不足や担い手の高齢化を背景とする生産性の向上による収益性の確保が課題であります。
当社財務につきましては、事業課題への対応としての大型・高付加価値工事の受注・遂行、競争力や生産性の向上に資する投資・提携、新型コロナウィルス等を背景とする景気冷え込みリスクを踏まえ、財務機動力の確保が課題であります。
2021年3月期は、中期経営計画「大成温調@Version UP計画」の最終年度に当たります。当社グループの更なる利益成長を図るべく、「企業価値の増大」と「社会への還元」を経営の中核に据え、「魅力あふれる会社」へのバージョンアップを目指してまいります。
具体的には、本業における顧客基盤の強化や調達網の拡充、協力企業との連携強化、直需案件への対応力強化による「競争力の向上」、働き方改革の推進のほか、ICT/IoT分野への投資拡大や国内外における技術および事業提携先の発掘などによる「生産性の向上」、ビジネスモデルの再構築やコーポレートガバナンスの強化などによる「企業価値の向上」に注力することで、本計画の達成を図ってまいります。
今年になって発生した新型コロナウィルス感染症の世界的拡大により、これまでの社会や経済のルールが見直しを迫られつつある中、今後、建築設備に要求される役割や機能も様変わりしていくことが想定されます。ニューノーマルと言われる新しい価値基準に合わせて、居住空間に求められる「質」や「構造」が大きな転換を迎え、当社を含む設備工事業界も、これまでの取り組みから一歩踏み込んだ、空間全体をプロデュースしていく発想が必要とされていくものと考えられます。
具体的には、リモートワークの推進や「三密」回避に伴うオフィス環境の再構築に対応したリノベーションプランの策定、「換気」への注目度の高まりを受けての潜在ニーズの掘り起こし、医療施設や介護施設におけるより高品位な衛生環境の確保など、アフターコロナの社会環境に即した、当社ならではの強みを活かした新しい事業価値を提供し、当社グループの持続的成長に繋げてまいります。
2020年4月、当社グループは、創業80周年を前に、新ブランド「LIVZON(リブゾン)」をスタートさせ、当社が提供する事業価値や姿勢を具体化いたしました。
「LIVZON」は、生きることや暮らしを表す「LIVE」と、未知の可能性に挑む姿勢の象徴としての「Z」、起動や温度を表す「ON」を組み合わせた造語であり、建物を活性化し、その価値を高めていくブランドとしての意思を表現しております。
今後はこの「LIVZON」ブランドとしての社会的責任を胸に、「たてものを、いきものに」という新しい事業コンセプトを掲げ、「総合たてものサービス企業」として、お客様へより付加価値の高いサービスを提供してまいります。
(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。
(1)経営方針
1941年の創業以来、当社グループは、空調・給排水衛生設備工事を中心とした建築設備全般における、質の高い設計・施工管理・維持保全サービスを追求してまいりました。
企業活動が国際化すると共にアジア経済が発展する中で、当社グループは汎太平洋圏にわたる海外拠点・投資の積極的な展開を図るとともに、節電・省エネ対策や老朽不動産の価値向上へ向けた総合リニューアルに関する技術提案などを通じ、「世界に跳躍く総合設備のプロフェッショナルグループ」として、常に時代と共に進化を続けております。
建設業界の将来的な市場環境を見据え、「量から質への転換」をコンセプトに、「仕事の質を高め、生産性を向上させることで増益を達成すること」を基本方針として定めております。新型コロナウィルス感染症が、働き方やオフィスの在り方の大きな変革の契機となることも予想されておりますが、従来よりの設備工事業者としての貢献と共に、新しい時代の価値を「たてものを、いきものに」の当社精神に基づいて追求してまいります。
これからも、当社グループは、信頼と誠実の経営を通じ、人財と技術をもって社会に選ばれる会社としてあり続けます。
(2)経営戦略等
当社は、創業70周年を迎えた2011年を期に、10年間の成長戦略“Decade Strategy2020”を策定し、「世界に跳躍く総合設備のプロフェッショナルグループ」を実現させ、設備専門事業のみならず、高付加価値の事業基盤となるビジネスモデルを構築し、企業価値向上の達成を目指しております。
当社の成長力の源泉は「人財」であり、当社の技術、サービスの質は、人財の質によって担保されるという考えから、10年間の成長理念を「人づくりのグループとしての成長」としております。
その基本戦略は下記の通りです。
① 既存設備工事事業の深耕
当社の本業である設備工事に関する営業競争力、価格競争力および技術競争力の強化を徹底し、得意分野での質的向上を追求することで、成長の礎を確立します。
② 人材確保・人材育成への投資
次世代人事制度の構築を軸として経営基盤の整備を行い、従業員満足度の高い会社、ひいては顧客満足度の高い会社を目指し、競争力の源泉を確保します。
③ 新規事業・新規市場への投資
「環境」、「生産性・付加価値向上」、「海外」分野を軸に、当社の次なる成長および戦略的優位性を担保するための投資を行い、将来的な収益力の確保を目指します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年度より2020年度の3ヶ年を対象とする中期経営計画「大成温調@Version UP計画」において、2020年度において連結売上高600億円、連結営業利益30億円、ROE8%以上の維持を目標に掲げております。
(4)経営環境
2019年度時点での当社グループを取り巻く経営環境は、政府主導による公共投資の活発化、2020年予定の東京オリンピック・パラリンピック(以降、東京五輪)開催、2025年の大阪・関西万博(以降、大阪万博)開催決定を背景とした、大都市圏を中心とした各種機能強化、老朽インフラの再生、さらにインバウンド需要を契機とする多方面での誘発的な建設需要の高まりを受け、人手不足や資機材費の高騰等の課題はあるものの、全般的には堅調に推移しておりました。
2020年初頭に発生した新型コロナウィルス感染症の拡大については、2021年3月期以降、作業所の操業度低下等による売上の期ずれといった影響を受ける見通しですが、経済全般のマインドの冷え込みや東京五輪特需の一服感から、取引先が発注を調整する局面になっていくことも予想されます。
中長期的には、コロナ禍に伴う労働環境の変化や、社会全体の衛生意識の高まりなどにより、今後、建築物に対する利用者や取引先のニーズが変わる、多様化することが予想され、業界全体が変革を余儀なくされる一方、新たな動き・機会が出てくることも期待されます。
従来より、建設業界では慢性的な人手不足・高齢化が進んでおり、人材の確保・育成および生産性の向上が喫緊の共通課題となっております。今後は、ICT/IoT、AIの活用等による労働力不足への対応・生産性の向上等の施策に加え、これからの都市構造や生活環境のニューノーマルへの転換に向けて、従来以上にクリエイティブな発想力やイノベーティブな姿勢が求められているものと考えられます。
また、こうした動きを背景に、同業・隣接業界内での業務・資本提携、M&Aといった業界再編に向けた動きが顕在化することも想定されます。
(5)事業上および財務上の対処すべき課題
当社事業につきましては、景気変動の影響を受けやすい建設業界にあって、特に東京五輪特需が一服し、新型コロナウィルス感染症の経済マインドへの悪影響が懸念される昨今、競争力の向上を通じた顧客・受注の確保・深耕と、労働力不足や担い手の高齢化を背景とする生産性の向上による収益性の確保が課題であります。
当社財務につきましては、事業課題への対応としての大型・高付加価値工事の受注・遂行、競争力や生産性の向上に資する投資・提携、新型コロナウィルス等を背景とする景気冷え込みリスクを踏まえ、財務機動力の確保が課題であります。
2021年3月期は、中期経営計画「大成温調@Version UP計画」の最終年度に当たります。当社グループの更なる利益成長を図るべく、「企業価値の増大」と「社会への還元」を経営の中核に据え、「魅力あふれる会社」へのバージョンアップを目指してまいります。
具体的には、本業における顧客基盤の強化や調達網の拡充、協力企業との連携強化、直需案件への対応力強化による「競争力の向上」、働き方改革の推進のほか、ICT/IoT分野への投資拡大や国内外における技術および事業提携先の発掘などによる「生産性の向上」、ビジネスモデルの再構築やコーポレートガバナンスの強化などによる「企業価値の向上」に注力することで、本計画の達成を図ってまいります。
今年になって発生した新型コロナウィルス感染症の世界的拡大により、これまでの社会や経済のルールが見直しを迫られつつある中、今後、建築設備に要求される役割や機能も様変わりしていくことが想定されます。ニューノーマルと言われる新しい価値基準に合わせて、居住空間に求められる「質」や「構造」が大きな転換を迎え、当社を含む設備工事業界も、これまでの取り組みから一歩踏み込んだ、空間全体をプロデュースしていく発想が必要とされていくものと考えられます。
具体的には、リモートワークの推進や「三密」回避に伴うオフィス環境の再構築に対応したリノベーションプランの策定、「換気」への注目度の高まりを受けての潜在ニーズの掘り起こし、医療施設や介護施設におけるより高品位な衛生環境の確保など、アフターコロナの社会環境に即した、当社ならではの強みを活かした新しい事業価値を提供し、当社グループの持続的成長に繋げてまいります。
2020年4月、当社グループは、創業80周年を前に、新ブランド「LIVZON(リブゾン)」をスタートさせ、当社が提供する事業価値や姿勢を具体化いたしました。
「LIVZON」は、生きることや暮らしを表す「LIVE」と、未知の可能性に挑む姿勢の象徴としての「Z」、起動や温度を表す「ON」を組み合わせた造語であり、建物を活性化し、その価値を高めていくブランドとしての意思を表現しております。
今後はこの「LIVZON」ブランドとしての社会的責任を胸に、「たてものを、いきものに」という新しい事業コンセプトを掲げ、「総合たてものサービス企業」として、お客様へより付加価値の高いサービスを提供してまいります。
(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。