有価証券報告書-第70期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
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- 2015/06/26 9:37
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連結財務諸表注記事項(US GAAP)
⑤ 【連結財務諸表の作成方法等について】
当連結財務諸表は米国会計基準に基づいて作成しています。
当社はヨーロッパでの時価発行による公募増資を行なうため、ルクセンブルグ証券取引所において昭和51年12月17日に預託証券形式の普通株式を発行しました。上場に際し預託契約により、米国会計基準に基づく連結財務諸表を作成・開示していたことを事由として、昭和53年6月2日に「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則取扱要領」第86条に基づく承認申請書を大蔵大臣へ提出し、同年6月6日付蔵証第853号により承認を受けました。その後、平成14年に連結財務諸表規則が改正され、平成14年4月1日以降最初に開始する連結会計年度において米国会計基準による連結財務諸表を提出している連結財務諸表提出会社(米国証券取引委員会に登録している会社は除く)の提出する連結財務諸表の用語、様式及び作成方法は、当分の間、金融庁長官が必要と認めて指示した事項を除き、米国会計基準により作成することが認められており、当社は米国会計基準に基づく連結財務諸表を作成・開示しています。なお、当社は米国証券取引委員会に登録していません。
当社が採用している会計処理の原則及び手続並びに表示方法のうち、わが国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠した場合と異なるもので、重要なものは以下のとおりです。
[連結財務諸表の構成について]
当連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結資本勘定計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書により構成されています。
[会計処理の基準及び表示の方法について]
(イ)株式交付費
株式交付費は、わが国では費用に計上されますが、当連結財務諸表では、費用計上されることなく資本剰余金から控除して表示しています。
(ロ)新株予約権付社債
新株予約権付社債の発行手取金のうち新株予約権の価額は、発行時に負債額から控除し、資本剰余金に計上しています。
(ハ)退職給付引当金
会計基準書715「報酬-退職給付」の規定に従って計上しています。
(ニ)金融派生商品
金融派生商品の公正価値の変動額は、金融派生商品の使用目的に応じて当期純損益またはその他の包括損益として認識されます。
未認識確定契約及び認識済債権債務の公正価値ヘッジとして適格な金融派生商品の公正価値の変動は、当期損益として認識されます。未認識確定契約、認識済債権債務及び予定取引のキャッシュ・フローヘッジとして適格な金融派生商品の公正価値の変動はその他の包括損益として報告され、当該金額はヘッジ対象物が損益に影響を及ぼす期間と同期間に損益勘定に振替えられます。
(ホ)販売促進費
特定の販売促進費及びリベートは販売費及び一般管理費に計上せず、売上高から控除しています。
(ヘ)企業結合、のれん及びその他の無形固定資産
企業結合については、会計基準書805「企業結合」に従って、取得法により処理しています。のれんや耐用年数が不確定な無形固定資産については、会計基準書350「のれん及びその他の無形固定資産」に基づき、償却を行わず、減損の判定を行っています。
(ト)有価証券の交換取引の会計処理
関係会社以外の投資先の合併等により、金銭の発生を伴わない交換損益が発生した場合には、会計基準書325「投資-その他」に基づき、損益を認識しています。
(チ)連結損益計算書
わが国の損益計算書は、売上総利益、営業利益及び経常利益を段階的に求める方式(マルティプル・ステップ方式)によっていますが、米国では、段階利益を求めない方式(シングル・ステップ方式)も認められていますので、当連結損益計算書はシングル・ステップ方式により表示しています。
(リ)特別損益の表示
わが国の損益計算書において特別損益として表示される項目は、当連結損益計算書上、臨時項目を除き、それらの損益の性質に応じて「その他の営業費用及び(△収益)-純額」または「その他の収益及び(△費用)-純額」に含まれています。
(ヌ)持分法による投資損益の表示
持分法による投資損益は、わが国では営業外損益に記載されますが、当連結損益計算書では、「持分法による投資損益前当期純利益」の下に表示しています。
(ル)非継続事業にかかる損益の表示
会計基準書205「財務諸表の表示」に基づき、非継続となった事業の損益が発生した場合には、当連結損益計算書上、「非継続事業からの純損益(法人税等控除後)」として区分表示します。
連結財務諸表に対する注記
① 連結財務諸表の作成基準及び重要な会計方針の要約
[事業活動の内容]
連結会社(下記(イ)にて定義)は、ハム・ソーセージ、加工食品、食肉、水産物及び乳製品等の生産・販売を行っています。また、連結会社は主として日本国内で事業を行っています。
[連結財務諸表の作成基準]
当連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠して作成しています。従って、当連結財務諸表の作成に当たっては、主としてわが国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えています。
米国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した連結財務諸表の作成に当たり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与えるさまざまな見積りや仮定を用いています。実際の結果は、これらの見積りなどと異なる場合があります。
当連結会計年度の表示に合わせて、前連結会計年度の表示を変更しています。
[重要な会計方針の要約]
当連結財務諸表の作成に当たって採用した重要な会計方針の要約は下記のとおりです。
(イ)連結方針
当連結財務諸表は、当社及び当社が直接・間接に議決権の過半数を所有している子会社、並びに当社及び子会社が主たる受益者となる変動持分事業体の全て(以下、これらを総称して「連結会社」という)の各勘定を連結したものです。各会社間の内部取引項目は相殺消去しています。
なお、当連結財務諸表の作成に当たり、一部の子会社については、連結会計年度と異なる会計年度の財務諸表を用いています。連結会計年度との差異が生じている期間に、財政状態及び経営成績に重要な影響を与える取引が発生した場合には、必要な調整を行っています。
当連結財務諸表に含まれている連結子会社数の内訳は次のとおりです。
(注) 主要な連結子会社名は「第1 企業の概況」4 関係会社の状況に記載しているため省略しています。
全ての関連会社(議決権の20%から50%を実質的に所有する会社)に対する投資は、持分法の適用によって計算した価額をもって表示しています。
持分法適用会社数の内訳は次のとおりです。
(ロ)現金及び現金同等物
「現金及び現金同等物」は、現金、要求払預金及び当初の満期日までの期間が3ヵ月以内の流動性の高い投資で構成されています。
連結会社は、平成26年4月1日より、連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の分類に関する会計方針を変更しました。以前は、現金及び現金同等物を現金及び要求払預金と定義していましたが、その範囲に、当初の満期日までの期間が3ヵ月以内の定期預金や有価証券を含めるよう変更しています。この方針は、連結会社の資金運用及び投資方針の実情により即しており、連結会社はこの変更が望ましいものであると考えています。なお、この変更は会計基準書250「会計上の変更及び誤謬の修正」に準拠し、会計方針の変更として連結財務諸表を遡及的に修正しています。
この変更による前連結会計年度の連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書における遡及適用の影響は以下のとおりです。
連結貸借対照表(前連結会計年度 平成26年3月31日)
連結キャッシュ・フロー計算書(前連結会計年度 平成25年4月1日~平成26年3月31日)
(ハ)売上債権
連結会社の販売先は主として国内の小売業者及び卸売業者です。
(ニ)棚卸資産
棚卸資産は低価法で評価し、原価の算定は平均法によっています。
(ホ)市場性のある有価証券及び投資
連結会社の負債証券及び市場性のある持分証券への投資(有価証券及びその他の投資有価証券に含まれる)は、連結会社の保有意思、保有能力及び証券の特性をもとに売却可能有価証券または満期保有目的有価証券に区分されています。売却可能有価証券は公正価値で評価され、未実現保有損益を法人税等控除後の金額でその他の包括損益累計額に計上しています。満期保有目的有価証券は償却原価で評価しています。また、その他の投資有価証券は、取得原価または評価減後の価額で表示しています。
連結会社は負債証券及び市場性のある持分証券の減損の可能性について、公正価値が帳簿価額を下回っている程度、その公正価値の下落期間、保有能力及び保有意思等を含む判断基準に基づき定期的に検討を行っています。取得原価で計上されたその他の投資有価証券は、定期的に減損の可能性を検討しています。
(ヘ)減価償却
償却可能有形固定資産の減価償却は定額法によっています。減価償却費には、リース期間と見積り耐用年数のいずれか短い期間を用いて償却したキャピタル・リース資産の償却額も含まれています。減価償却の算定に用いた見積り耐用年数は概ね次のとおりです。
建物 20から40年
機械及び備品 5から15年
(ト)長期性資産の減損
連結会社は、会計基準書360「有形固定資産」及び会計基準書205「財務諸表の表示」を適用しています。会計基準書360は、長期性資産の減損または処分について統一された会計処理方法を規定しています。また、会計基準書205は、売却予定資産の区分の基準、非継続事業として報告される廃止事業の範囲及びそのような事業から生じる損失の認識時期を規定しています。
会計基準書360に従い、長期性資産の減損については、資産の帳簿価額の回収が困難となる兆候が発生していないかの判定を行っています。もし、帳簿価額の回収が不可能と判定された場合には、当該資産について適切な方法により減損を認識しています。
また、会計基準書205に従い、非継続となった事業の損益が発生した場合には、当連結損益計算書上、「非継続事業からの純損益(法人税等控除後)」として区分表示します。
(チ)のれん及びその他の無形固定資産
連結会社は、会計基準書350「のれん及びその他の無形固定資産」を適用しています。会計基準書350は、のれんの会計処理について償却に代えて少なくとも年1回の減損の判定を行うことを要求しています。また、耐用年数の認識が可能な無形固定資産は利用可能期間にわたり償却すると同時に減損判定も実施します。耐用年数が不確定な無形固定資産は、償却を行わず、耐用年数が不確定の間は減損の判定のみを行うことを要求しています。
(リ)企業結合
連結会社は、会計基準書805「企業結合」に従い、企業結合について取得法を適用しています。
(ヌ)退職金及び年金債務
連結会社は、退職金及び年金制度に対して会計基準書715「報酬-退職給付」を適用しています。
会計基準書715に従い、退職給付債務の清算額が勤務費用と利息費用の合計額以下の場合には清算損益の認識を行っていません。
(ル)金融商品の公正価値
連結会社は、連結財務諸表に対する注記において金融商品の公正価値を開示しています。ただし、帳簿価額と公正価値が近似している場合には、公正価値の開示を省略しています。公正価値は、各連結会計年度末日現在の入手可能な市場価格、取引業者の見積り及びその他の評価方式に基づいて見積り計算しています。
(ヲ)公正価値の測定
連結会社は、会計基準書820「公正価値測定と開示」を適用しています。詳細については、注記⑮公正価値の測定を参照してください。
(ワ)法人税等
連結会社は、会計基準書740「法人税」を適用しています。会計基準書740によれば繰延税金資産及び負債は、一時的差異が課税所得に影響を与えると予想される年度の実効税率を使用して、会計上と税務上との間の資産及び負債の一時的差異、繰越欠損金及び繰越税額控除をもとに計算されます。また、繰延税金費用及び収益は、将来の実現可能性の評価に基づき決定された繰延税金資産及び負債の変動額として算定されます。さらに、法人税等の不確実性に関して、税務申告において採用した、または採用する予定の税務ポジションの財務諸表における認識と測定のための認識基準及び測定方法を規定しています。
当社は子会社の未配分利益について、再投資のため今後とも留保すると考えている場合、あるいは配当金として受領するとしても現行のわが国税法のもとでは課税されない場合には、その子会社の未配分利益について法人税等を計上していません。
利息及び課徴金は、連結損益計算書上、法人税等に含めております。
(カ)1株当たりの金額
基本的1株当たり純利益は、当社株主に帰属する純利益を発行済株式の加重平均株式数で除して算定しています。
希薄化後1株当たり純利益は、希薄化後当社株主に帰属する純利益を、ストックオプションの付与及び転換社債型新株予約権付社債の発行による希薄化効果を加味した発行済株式の加重平均株式数で除して算定しています。
基本的及び希薄化後1株当たり純利益に使用した当社株主に帰属する純利益及び株式数は以下のとおりです。
(ヨ)収益の認識
連結会社は、所有権及びリスクの負担が顧客に移転し、顧客が製品を受領した時に収益を認識しています。また、顧客から回収し政府へ納付する税金は、連結損益計算書上、売上高から控除して表示しています。
(タ)販売促進費
連結会社は、販売促進費及びリベートについて、会計基準書605「収益の認識」を適用しています。会計基準書605は、特定の販売促進費及びリベートを販売費及び一般管理費に計上するのではなく、売上高からの控除として処理することを要求しています。
(レ)広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用処理しており、販売費及び一般管理費に含めて表示しています。前連結会計年度及び当連結会計年度の広告宣伝費の金額は、それぞれ11,221百万円及び11,187百万円です。
(ソ)研究開発費
研究開発費は発生時に費用処理しています。前連結会計年度及び当連結会計年度の研究開発費の金額は、それぞれ3,424百万円及び3,354百万円です。
(ツ)金融派生商品及びヘッジ活動
連結会社は、会計基準書815「デリバティブとヘッジ」を適用しています。会計基準書815は、すべての金融派生商品を公正価値で貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求しています。金融派生商品の公正価値の変動額は金融派生商品の使用目的に応じて損益またはその他の包括損益として認識されます。
(ネ)債務保証
連結会社は、会計基準書460「保証」を適用しています。会計基準書460は、債務保証を行うことに伴う債務保証者の義務に関する財務諸表における開示について規定しています。また、特定の保証については、保証開始時に債務認識を要求しており、その債務は保証開始時の公正価値で認識されます。
(ナ)新会計基準
非継続事業の報告及び企業の構成単位の処分に関する開示-平成26年4月に、財務会計基準審議会は、会計基準書205「財務諸表の表示」及び、360「有形固定資産」を修正する会計基準書アップデート2014-08「非継続事業の報告及び企業の構成単位の処分に関する開示」を発行しました。このアップデートは、会計基準書205-20「財務諸表の表示-非継続事業」にかかる非継続事業の定義を修正するとともに、非継続事業の基準に合致しない処分に関する追加的な開示を要求しています。平成26年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
顧客との契約から生じる収益-平成26年5月に、財務会計基準審議会は、会計基準書605「収益認識」に取って代わる会計基準書606「顧客との契約から生じる収益」を新設する会計基準書アップデート2014-09「顧客との契約から生じる収益」を発行しました。このアップデートは、顧客との契約から生じる収益の会計処理に使用する単一の包括的モデルを要約するとともに、現行の収益認識ガイダンスの大半を差し替えています。これにより、顧客への財又はサービスの移転を描写するように、当該財又はサービスと交換に事業体が受け取ると見込まれる対価を反映する金額により、収益を認識しなければなりません。また、このアップデートは、顧客との契約から生じる収益及びキャッシュ・フローの性質、金額、時期及び不確実性に関する財務諸表利用者の理解に資するための開示を要求しています。このアップデートは、平成28年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用は認められていません。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
異常項目の削除-平成27年1月に、財務会計基準審議会は、会計基準書225-20「損益計算書-異常項目及び非経常的な項目」を修正する会計基準書アップデート2015-01「異常項目の削除」を発行しました。このアップデートは、異常項目の概念を削除することによる損益計算書の簡素化を目的としています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
連結範囲の分析に関する改訂-平成27年2月に、財務会計基準審議会は、会計基準書810「連結」を修正する会計基準書アップデート2015-02「連結範囲の分析に関する改訂」を発行しました。このアップデートは、連結範囲の分析を変更し、いくつかの法人を連結範囲に含めるか否かについての再評価の実施を要求しています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用可能です。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
債券発行コストの開示の簡素化-平成27年4月に、財務会計基準審議会は、会計基準書835-30「利息の帰属計算」を修正する会計基準書アップデート2015-03「債券発行コストの開示の簡素化」を発行しました。このアップデートは認識された債務に関する債券発行コストは貸借対照表において債務の帳簿価額と相殺して開示し、債券発行コストの償却費は支払利息として開示することを要求しています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。早期適用は、これまで発行されていない財務諸表について認められます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
実務上の簡便法を使用する投資の公正価値開示に関する改訂-平成27年5月に、財務会計基準審議会は、会計基準書820「公正価値測定」を修正する会計基準書アップデート2015-07を発行しました。このアップデートは、純資産価値の実務上の簡便法に基づいて測定する全ての投資を、公正価値のヒエラルキー表のレベルに分類する要求を削除しました。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用可能です。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
② 棚卸資産
各連結会計年度末日現在の棚卸資産の内訳は次のとおりです。
連結会社は前連結会計年度及び当連結会計年度において、棚卸資産を正味実現可能価額まで切り下げた結果、それぞれ689百万円及び1,281百万円の損失を計上しています。これらの損失は連結損益計算書上、売上原価に含まれています。
③ 市場性のある有価証券及び投資
各連結会計年度末日現在、有価証券及びその他の投資有価証券に含まれている売却可能有価証券及び満期保有目的有価証券の取得原価、未実現損益及び公正価値は次のとおりです。
各連結会計年度末日現在の売却可能有価証券及び満期保有目的有価証券における、投資カテゴリー別及び未実現損失の状態が継続的に生じている期間ごとの、未実現損失及び公正価値は次のとおりです。なお、各連結会計年度末日現在、未実現損失の状態が12ヵ月以上継続している投資はありません。
売却可能有価証券の売却収入は、前連結会計年度204百万円、当連結会計年度1,919百万円です。また、当該売却による実現損益は次のとおりです。
売却損益実現額の算定に当たり、売却された有価証券の原価は、銘柄別移動平均法によっています。
当連結会計年度末日現在、満期保有目的有価証券に区分された負債証券の償還期限は次のとおりです。
市場性のない持分証券は、公正価値の見積りが困難なため、取得原価(減損後のものを含む)で表示しており、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在で、それぞれ3,899百万円及び3,849百万円です。
関連会社に対する投資の連結貸借対照表価額は、各連結会計年度末日現在における関連会社の純資産に占める当社の持分とほぼ一致しており、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在で、それぞれ2,993百万円及び3,213百万円です。
④ 有形固定資産
各連結会計年度末日現在の有形固定資産の内訳は次のとおりです。
有形固定資産の減価償却費は、前連結会計年度15,735百万円、当連結会計年度16,973百万円です。
また、除売却損益は、前連結会計年度は1,211百万円の利益、当連結会計年度は1,328百万円の損失となっています。これらの損益は、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。
⑤ 無形固定資産
各連結会計年度末日現在の償却対象となる無形固定資産の内訳は次のとおりです。
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在の償却対象外の無形固定資産は軽微です。
無形固定資産の償却費は、前連結会計年度2,914百万円、当連結会計年度1,978百万円です。
無形固定資産の加重平均償却期間は約5年です。
平成28年、平成29年、平成30年、平成31年及び平成32年3月31日に終了する各連結会計年度の、予想償却費はそれぞれ1,195百万円、909百万円、658百万円、374百万円及び212百万円です。
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在ののれんの計上額並びに前連結会計年度及び当連結会計年度ののれんの変動額は、連結会社の営業活動に重要な影響はありません。
⑥ 長期性資産の減損
前連結会計年度において、連結会社は長期性資産の減損損失を1,738百万円計上しました。これらの損失は、主に加工事業本部に関連する遊休資産に関するもので、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。これらの損失は、主として資産の市場価格の低下によるものです。
当連結会計年度において、連結会社は長期性資産の減損損失を3,047百万円計上しました。これらの損失は、主に加工事業本部に関連する遊休資産及び事業用資産に関するもので、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。これらの損失は、主として資産の市場価格の低下及び生産拠点の再編により処分が見込まれることによるものです。
算定の基礎とした公正価値は、当該資産の鑑定評価額または市場価格など、経営者が適切と判断した方法により算定しています。
⑦ 短期借入金及び長期債務
短期借入金残高に対する年利率は、前連結会計年度末日現在は0.4%~6.7%、当連結会計年度末日現在は0.4%~6.2%です。
当社は、金融機関との間に、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在とも、合計75,000百万円のコミットメントライン契約を締結しています。前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在の未行使額75,000百万円は、即時に利用可能です。
各連結会計年度末日現在、長期債務の内訳は次のとおりです。
平成30年9月満期無利息ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債は、転換制限条項と取得条項(額面現金決済型)が付されております。本社債の平成30年9月26日(償還期限)における未転換部分については、本社債額面金額の100%で償還します。前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在において、本新株予約権の転換価額はそれぞれ2,239.0円及び2,227.8円であり、それらが全て行使され新株を発行した場合における普通株式の増加はそれぞれ13,398,838株及び13,466,199株であります。
各連結会計年度末日現在、上記の転換社債型新株予約権付社債における資本と負債の区分は以下のとおりです。
各連結会計年度末日現在、長期債務の年度別返済予定額は次のとおりです。
各連結会計年度末日現在の担保差入資産は次のとおりです。
これらの担保差入資産は下記の債務に対応するものです。
大部分の長短銀行借入金は、銀行取引約定書に基づいて借入されていますが、この約定には、銀行は一定の場合、借手である当社及び子会社に担保、増担保、または保証人を求めうることになっており、さらに銀行は、担保が特定債務に対して差入れられた場合も、当該担保が全債務に対して供されたものとして取扱うことができる旨の規定が含まれています。また、一部の借入契約書の債務不履行条項には、銀行が占有している当社の資産に対してある種の優先権を認めているものがあります。
⑧ 法人税等
当社が適用している連結納税制度では、国内の法人税額の計算に必要な課税所得は、当社と当社持分が100%の国内子会社の課税所得を合計して算定されるとともに、法人税に関連する繰延税金資産の回収可能額についても、当社と当社持分が100%の国内子会社の課税所得の見積り額に基づいて評価されています。
わが国における法人税等は、法人税、住民税及び事業税からなっており、これらわが国における税金の法定税率を基礎として計算した実効税率は、前連結会計年度約38.0%、当連結会計年度約36.0%です。海外子会社についてはそれぞれの所在国の税法に基づいて課税されます。
会計基準書740によれば、税法または税率が改正された場合には、新しい税率を適用して繰延税金資産及び負債を調整するとともに、その影響額を税金費用に含める必要があります。
平成27年3月31日のわが国における改正税法の成立に伴い、標準実効税率が約36.0%から、平成27年4月1日以降1年間は約33.0%、平成28年4月1日以降は約32.0%に変更されました。
税制改正前と比較した場合、改正税率が成立した時点で繰延税金資産の修正により、1,183百万円税金費用が増加しています。
連結損益計算書上の法人税等の実効税率と法定税率を基礎にして計算した標準実効税率との差異は次のとおりです。
各連結会計年度末日現在、繰延税金資産及び負債を構成する一時的差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除にかかる税効果の内訳は次のとおりです。
繰延税金資産に対する評価性引当金の増減額はそれぞれ、前連結会計年度2,572百万円の減少、当連結会計年度3,275百万円の減少です。当連結会計年度末日現在、税務上の欠損金の繰越額は、法人税10,307百万円、地方税13,502百万円です。そのうち、繰越期限が5年以内に到来するものは、法人税700百万円、地方税1,437百万円で、それ以降に繰越期限が到来するものまたは繰越期限のないものは、法人税9,607百万円、地方税12,065百万円です。
また、当連結会計年度末日現在、税額控除の繰越額は418百万円で、繰越期限が5年以内に到来するものは352百万円、それ以降に繰越期限が到来するものまたは繰越期限のないものは66百万円です。
当連結財務諸表上、再投資を行うため今後とも留保すると考えられる海外子会社の未分配利益の当連結会計年度末日現在の金額は31,833百万円です。これらの会社の未分配利益及び外貨換算調整勘定に対する繰延税金負債は認識していません。
利息及び課徴金は、連結損益計算書上、法人税等に含めております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結損益計算書に計上された税金関連の利息及び課徴金の金額に重要性はありません。
連結会社は、日本及びさまざまな海外地域の税務当局に法人税等の申告をしています。当社及び主要な国内子会社については、平成25年3月31日に終了する事業年度以前の事業年度について、一部の例外を除き税務調査が終了しています。米国及びオーストラリア等における主要な海外子会社については、平成22年3月31日に終了する事業年度以前の事業年度について、一部の例外を除き税務調査が終了しています。
⑨ 退職金及び年金制度
当社は、職位、考課及び勤続年数に基づいて毎年付与される累積ポイントにより退職金が計算される「ポイント制退職金」をベースとした退職一時金及び企業年金基金制度を採用しています。企業年金基金制度の給付には市場関連金利が付与されます。企業年金基金制度のもとでは、定年退職時より10年から20年の期間にわたり年金が支払われます。また、当社は確定拠出年金制度を採用しています。
また、子会社においても確定給付型年金制度、退職一時金制度及び確定拠出年金制度を有しているところがあります。退職金の計算に用いられる仮定は、当社の制度に用いられるものと概ね同様です。
連結会社は、確定拠出年金制度への拠出額として、前連結会計年度において1,629百万円、当連結会計年度において1,760百万円の費用を認識しています。
連結会社の退職金及び年金制度にかかる期間純年金費用は、次の各項目から構成されています。
各連結会計年度末日現在の上記制度に関する情報は次のとおりです。
上記制度に関する連結貸借対照表における認識額は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
上記制度に関するその他の包括損失累計額における認識額は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
上記制度に関する確定給付制度の累積給付債務は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
連結会社の退職金及び年金制度において、予測給付債務が年金資産を上回る予測給付債務及び年金資産の公正価値、また累積給付債務が年金資産を上回る累積給付債務及び年金資産の公正価値は、以下のとおりです。
上記制度に関して、各連結会計年度において、その他の包括利益で認識した金額及び組替修正額は、以下のとおりです。
上記制度に関して、翌連結会計年度において、その他の包括損失累計額から純年金費用として計上される確定給付制度の過去勤務利益及び数理損失の見積り償却額は、以下のとおりです。
[前提条件として使用した仮定]
上記制度に関する給付債務にかかる情報の確定に当たって使用した加重平均された仮定は、以下のとおりです。
上記制度に関する期間純年金費用にかかる情報の確定に当たって使用した加重平均された仮定は、以下のとおりです。
当社は、ポイント制退職金を採用しているため、前連結会計年度及び当連結会計年度における期間純年金費用の確定に当たって、予定昇給率は使用していません。
当社の長期期待運用収益率は、過去の運用実績を考慮したうえで、各年金資産の期待収益率を予測して設定しています。
子会社の計算に用いられる仮定も、当社に用いられているものと概ね同様です。
[年金資産]
連結会社の年金資産運用は、必要とされる総合収益を長期的に確保し、加入員及び受給者に対する年金給付の支払を将来にわたり確実に行うことを基本方針としています。このため、各年金資産の期待運用収益率の予測、標準偏差、相関係数等を考慮したうえで中長期にわたり安定的に期待収益率を達成するための政策的資産構成割合を策定し、これに基づいて資産を配分しています。連結会社は年金資産の長期期待運用収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証しています。連結会社は、年金資産の長期期待運用収益率を達成するために政策的資産構成割合を修正する必要がある場合には、その見直しを行っています。
連結会社の資産ポートフォリオは、大きく4つの資産区分に分類されます。約45%を持分証券、約24%を負債証券、約19%を生保一般勘定、約12%を投資信託及びその他で運用しています。持分証券は、主に証券取引所に上場されている株式であり、投資対象企業の経営内容等の周到な調査及び分析に基づいて選択し、業種及び銘柄等については適切な分散化を行っています。負債証券は、主に国債、公債及び社債から構成されており、格付、利率及び償還日に関して周到な調査を行ったうえで、適切な分散化を行っています。投資信託については、持分証券及び負債証券と同様の投資方針です。生保一般勘定については、一定の予定利率と元本が保証されています。
連結会社における確定給付型年金制度の資産クラス別年金資産の目標配分比率については、当連結会計年度は、持分証券22%、負債証券33%、生保一般勘定30%、その他15%でした。翌連結会計年度の目標配分比率は、持分証券23%、負債証券33%、生保一般勘定28%、その他16%です。年金資産には、前連結会計年度末日現在で13,898百万円、当連結会計年度末日現在で16,895百万円の退職給付信託にかかる年金資産が含まれています。
各連結会計年度末日現在における、連結会社の資産クラス別の年金資産の公正価値は以下のとおりです。
レベル1に該当する資産は、主に株式や国債で、十分な取引量と頻繁な取引のある活発な市場における調整不要な市場価格で評価しています。レベル2に該当する資産は、主に持分証券や負債証券に投資している投資信託及び生保一般勘定です。投資信託は、短期間に償還が可能であり、運用機関により計算された資産価値により評価しています。生保一般勘定は、元本額に約定利息に基づく未収利息を加算した積立金額で評価しています。レベル3に該当する資産は、未公開株式などに投資しているファンドです。各連結会計年度とも、レベル3に該当する資産にかかる収益、購入及び売却について重要性はありません。
[拠出金]
翌連結会計年度において、連結会社は確定給付型年金制度に1,796百万円拠出する予定です。
[将来予想給付額]
上記制度に関する将来の予想給付額は、次のとおりです。
一部の国内子会社は、複数事業主制度に加入しています。この開示は、入手可能な直近の情報を利用しています。
複数事業主制度への加入リスクは、以下の点で一事業主制度と異なっています。
・事業主から複数事業主制度に拠出された資産が、他の事業主の従業員への年金給付に用いられる可能性があります。
・他の事業主が複数事業主制度への拠出を止めた場合、その積立不足額について、残りの事業主が負担させられる可能性があります。
・複数事業主制度から脱退した場合、それらの制度から脱退負債として積立不足額の支払を要求される可能性があります。
日本ハム・ソーセージ工業厚生年金基金の制度情報は公表されていません。同基金は、各事業主が拠出した掛金に基づく月払いの退職金を提供しています。当該制度が積立不足である場合、制度に対する将来の拠出は増加する可能性があります。
同基金の平成25年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の不足額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ24,698百万円、17,919百万円及び2,276百万円です。また、平成26年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の不足額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ26,273百万円、18,065百万円及び2,138百万円です。
同基金は、平成25年6月26日に公布された「厚生年金保険法等の一部を改正する法律」に基づく特例解散の方針を平成26年2月27日の代議員会で決議しました。当連結会計年度末日現在、解散に向けた手続きが進められていますが、未だ解散決議は行われておりません。なお解散に至った場合の損益影響額について、現時点で不確定要素が多いため、合理的に算定することはできません。
全国珍味厚生年金基金の制度情報は公表されていません。同基金は、各事業主が拠出した掛金に基づく月払いの退職金を提供しています。当該制度が積立不足である場合、制度に対する将来の拠出は増加する可能性があります。
同基金の平成25年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の剰余額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ12,607百万円、41百万円及び1,206百万円です。また、平成26年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の剰余額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ13,933百万円、476百万円及び1,183百万円です。
同基金は、解散の方針を平成25年9月19日の代議員会で決議しました。当連結会計年度末日現在、解散に向けた手続きが進められていますが、未だ解散決議は行われておりません。なお解散に至った場合の損益影響額について、現時点で不確定要素が多いため、合理的に算定することはできません。
連結会社は、内規に基づき、前連結会計年度末日現在629百万円、当連結会計年度末日現在602百万円の役員退職慰労引当金を計上しています。
⑩ 株式に基づく報酬制度
平成20年5月9日開催の取締役会において、ストックオプション制度を平成19年度以前のストックオプション付与分を残して廃止することが決議されました。
当連結会計年度末日現在のストックオプション制度の状況の要約及び当連結会計年度の変動は次のとおりです。
行使されたストックオプションの本源的価値の総額は、前連結会計年度34百万円、当連結会計年度86百万円です。
ストックオプションの行使によって払い込まれた現金は、各連結会計年度とも重要ではありません。
⑪ 資本
当社に適用されているわが国の会社法において、財務的または会計的に重要な影響を及ぼす事項は以下のとおりです。
(a)配当
会社法においては、年度末の株主総会の決議に基づく配当に加えて、会社はいつでも配当が実施可能です。一定の基準、すなわち(1)取締役会、(2)独立の監査人、(3)監査役会を有しており、さらに(4)定款により取締役の任期を通常の任期である2年に代えて1年としている会社は、定款の定めに従い、取締役会の決議により、配当(現物配当を除く)ができます。当社はこの基準を満たしています。
会社法は、国内会社に対して、一定の制限と追加的な規定に基づき現物配当(非現金資産)を認めています。
定款をもって規定している場合には、一年に一度、取締役会の決議に基づく中間配当が実施できます。会社法では、自己株式の買取り及び配当可能額に関して一定の制限を行っています。制限は株主への分配可能額に関するものですが、配当後の純資産額が3百万円未満となることはできません。
会社法上の分配可能額は、日本の会計慣行に従って当社の個別会計帳簿に記帳された金額に基づくものです。平成27年3月31日現在の当社の会社法上の分配可能額は、112,851百万円です。
(b)資本金、準備金及び剰余金の振替え及び増減
会社法においては、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の金額の25%に達するまで、配当額の10%相当額を利益準備金(利益剰余金の一部)または資本準備金(資本剰余金の一部)として積み立てなければなりません。会社法では、株主総会の承認があれば、資本準備金及び利益準備金を取崩すことができます。また、会社法は、株主総会の決議に基づく一定の条件のもとで、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金及び利益剰余金の勘定間における振替えを認めています。
(c)自己株式及び自己株式の取得権
会社法は取締役会の決議に基づき自己株式を購入し消却することを認めています。自己株式の購入価格は、一定の計算式により算定される株主に対する分配可能額を超えることはできません。
当社は、平成5年5月20日に平成5年3月31日現在の株主に対し1:1.1の割合で株式分割による新株式を20,703,062株発行しましたが、資本金及び資本準備金の変動はありません。
米国の企業が同様の取引で株式を発行すれば、公正価値でその他の利益剰余金から資本剰余金に振替えられます。もしこのような米国での慣行が当該無償新株式の発行に適用されたならば、平成6年3月31日以降の資本剰余金は33,746百万円増加し、その他の利益剰余金が同額減少することになります。
⑫ その他の包括利益
各連結会計年度におけるその他の包括利益(△損失)累計額の変動は次のとおりです。
なお、売却可能有価証券未実現評価益及び外貨換算調整勘定のその他の包括利益(△損失)累計額からの組替額(法人税等控除前)は、「その他の収益及び(△費用)-純額」に含まれています。年金債務調整勘定のその他の包括損失累計額からの組替額(法人税等控除前)は、期間純年金費用に含まれています。
⑬ リース資産及び賃借料
連結会社は、キャピタル・リース契約により一部の建物、機械及び備品を賃借しています。
各連結会計年度末日現在における、連結貸借対照表に計上されているキャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及び連結貸借対照表に計上されている最低リース料の当連結会計年度末日現在における現在価値は次のとおりです。
また、連結会社は、オペレーティング・リースにより事務所、従業員社宅及び事務所備品を賃借しています。これらに対する各年度の賃借料は、前連結会計年度は10,264百万円、当連結会計年度は10,177百万円です。
解約不能オペレーティング・リースに関して、当連結会計年度末日現在において将来支払われる最低リース料の年度別の金額は次のとおりです。
⑭ 外貨換算差損益
前連結会計年度及び当連結会計年度の当期純利益の算定に当たっては、それぞれ3,773百万円の外貨換算差損(純額)及び7,952百万円の外貨換算差損(純額)が含まれています。
⑮ 公正価値の測定
会計基準書820は、公正価値の定義を「測定日現在において市場参加者の間の秩序ある取引により資産を売却して受取り、または負債を移転するために支払う価格」としたうえで、公正価値を3つの階層に分け、公正価値を測定するために使用されるインプットの優先順位づけを行っています。会計基準書820は、次のような階層に基づいて、特定の資産及び負債を分類することを要求しています。
レベル1:活発な市場における、同一の資産または負債の価格
レベル2:レベル1以外の直接的または間接的に観察可能なインプット
レベル3:観察不能なインプット
各連結会計年度末日現在において、継続的に公正価値で測定している資産及び負債は以下のとおりです。
公正価値の評価手法は以下のとおりです。
国内株式
国内株式は、活発な市場における同一資産の市場価格を使用して公正価値で測定しており、レベル1に分類しています。
投資信託
投資信託は、金融機関から提供された市場動向に基づく評価額などの観察可能なインプットを用いた公正価値で測定しているため、レベル2に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品には、商品先物契約、先物外国為替契約、金利スワップ契約、及び通貨金利スワップ契約が含まれます。商品先物契約については、活発な市場における同一資産の市場価格を使用して公正価値で測定しているため、レベル1に分類しています。先物外国為替契約、金利スワップ契約、及び通貨金利スワップ契約については、先物為替レートや市場金利などの観察可能な市場データを使用した契約期間に基づく割引キャッシュ・フローモデルを用いた公正価値で測定しているため、レベル2に分類しています。
各連結会計年度において、非経常的に公正価値で測定している資産は以下のとおりです。なお、前連結会計年度においてレベル3に分類した長期性資産のうち267百万円は、前連結会計年度において売却しています。また、当連結会計年度においてレベル3に分類した長期性資産のうち23百万円は、当連結会計年度において売却しています。
公正価値の評価手法は以下のとおりです。
市場性のない持分証券
会計基準書320「投資-債券と持分証券」に従い、市場性のない持分証券のうち、公正価値が帳簿価額を下回り、公正価値の下落が一時的ではないと判断したものについて減損損失を計上しました。これらの市場性のない持分証券については、主にコスト・アプローチによる評価額をもとに算定された価格に基づいて評価しており、観察不能なインプットを含むためレベル3に分類しています。
長期性資産
会計基準書360に従い、長期性資産のうち、帳簿価額の回収ができないと判断したものについて減損損失を計上しました。これらの長期性資産については、将来予想キャッシュ・フローや同種の資産の売買事例をもとに算定された価格に基づいて評価しており、観察不能なインプットを含むためレベル3に分類しています。
各連結会計年度末日現在における金融商品の帳簿価額及び公正価値は次のとおりです。
上記以外の金融商品の帳簿価額は、その見積り公正価値とほぼ近似しています。満期保有目的有価証券には、日本国債及びコマーシャルペーパーが含まれます。これらの公正価値は、市場金利などの観察可能な市場データを使用した契約期間に基づく割引キャッシュ・フローモデルを用いているため、レベル2に分類しています。長期債務の公正価値は、同一の債務の市場価格または同一期間の追加借入金利を使用した現在価値により見積っているため、レベル2に分類しています。
連結会社において、特定の相手との取引が著しく集中し、重大な影響を及ぼすような状況はありません。
⑯ 金融派生商品及びヘッジ活動
連結会社は、その事業活動に関連するさまざまなリスクにさらされています。それらのリスクのうち、金融派生商品を利用することで管理されている主要なリスクは、外国為替相場の変動リスク(主として米ドル)、金利変動リスク及び商品相場の変動リスクです。連結会社は、外国為替相場の変動リスクを軽減するために、先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約を利用しています。また、連結会社は、金利変動リスクを軽減するために金利スワップ契約及び通貨金利スワップ契約を、商品相場の変動リスクを軽減するために商品先物契約を利用しています。
連結会社は、ヘッジ取引を行うための戦略を含むリスク管理方針を文書化しており、全ての金融派生商品は、これらの目的と戦略及び関連する詳細な規程に基づいて実行されます。
会計基準書815は、全ての金融派生商品を公正価値で評価して資産または負債として貸借対照表に計上することを要求しています。
ヘッジ会計として適格でない金融派生商品
これらの金融派生商品は、外国為替相場の変動リスク、金利変動リスク及び商品相場の変動リスクを軽減するために利用されています。ヘッジ会計として適格でない金融派生商品の公正価値の変動は、ただちに損益として認識されます。
各連結会計年度末日現在、連結会社が保有するヘッジ会計として適格でない金融派生商品の契約金額または想定元本は以下のとおりです。
連結会社は、ヘッジ目的以外には金融派生商品を利用しないことをその方針としています。当連結会計年度末日現在、連結会社には重要な与信集中リスクはありません。また、連結会社が利用している金融派生商品は、主要な格付機関から一定の投資適格信用格付を維持することが要求される条項を含んでいません。
各連結会計年度末日現在の連結貸借対照表における、金融派生商品の公正価値の計上科目及び金額は以下のとおりです。
会計基準書815のもとでヘッジ手段として指定されていない金融派生商品が、各連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響は以下のとおりです。
⑰ セグメント情報
会計基準書280「セグメント情報」は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、「企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うに当たり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位」として定義されています。オペレーティング・セグメントは、主として商品及び提供するサービスの性質に基づき決定されています。
連結会社のオペレーティング・セグメントは、以下の3つの事業グループから構成されています。
加工事業本部-主にハム・ソーセージ、加工食品の製造・販売
食肉事業本部-主に食肉の生産・販売
関連企業本部-主に水産物、乳製品の製造・販売
セグメント間の内部取引における価格は、外部顧客との取引価格に準じています。
各連結会計年度におけるオペレーティング・セグメント情報は次のとおりです。
前連結会計年度(平成25年4月1日~平成26年3月31日)
当連結会計年度(平成26年4月1日~平成27年3月31日)
(注) 1 消去調整他には、配賦不能項目、セグメント間の内部取引消去他が含まれています。
2 全社費用及び特定の子会社の損益は、一部の配賦不能項目を除き、各報告オペレーティング・セグメントに配賦しています。これらの子会社は、各報告オペレーティング・セグメントに含まれる連結会社のために間接的なサービス及び業務支援を行っています。
3 セグメント利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しています。
4 消去調整他に含まれる資産の主なものは、親会社の現金及び預金、投資有価証券等です。
5 減価償却費は、有形固定資産及び無形固定資産の償却額です。各報告セグメントの減価償却費は、(注)2の全社費用及び特定の子会社の損益に含まれる減価償却費は含んでいません。
6 資本的支出は、有形固定資産及び無形固定資産の増加額です。
各連結会計年度における、セグメント利益の合計額と税金等調整前当期純利益との調整表は次のとおりです。
各連結会計年度における外部顧客に対する製品別売上情報は次のとおりです。
各連結会計年度及び各連結会計年度末日現在における地域別情報は次のとおりです。
外部顧客に対する売上高
(注) 外部顧客に対する売上高は、連結会社の所在地別に分類しています。
長期性資産
(注) 長期性資産の主なものは有形固定資産です。
各連結会計年度とも、連結会社の売上高の10%を超える単一の外部顧客はありません。
⑱ 契約残高及び偶発債務
連結会社は関連会社及び取引先の借入債務について保証を行っています。当連結会年度末日現在、当該保証によって連結会社が潜在的に負う最大支払額は511百万円、当該保証に関連する負債は11百万円となっています。取引先の借入債務の保証には、特定の動産及び不動産を担保として設定しています。
⑲ 重要な後発事象
1.株式取得の理由
当社は、Ege-Tav 社の株式を譲り受けることで、トルコ共和国における鶏肉需要の拡大に対応するとともに、当社の養鶏事業との相乗効果を創出し、急伸する新興市場である中東諸国やヨーロッパ諸国における当社グループのプレゼンスを高めることを目的としています。
2.被取得企業の概要
所在地 :トルコ共和国 イズミル
事業内容 :養鶏、鶏の処理及び販売(雛含む)
3. 株式取得日
平成27年4月1日
4.取得価額及び取得後の持分比率
取得価額 :7,200万米ドル
取得後の持分比率 :60.0%
なお、当社は現在、取得資産及び引受負債の取得日の公正価値を算定中のため、企業結合の会計処理に関する詳細な情報は開示しておりません。
平成27年5月11日開催の取締役会において、平成27年3月31日現在の株主に対して現金配当9,370百万円(1株当たり46円)を支払うことが決議されました。
当社は、当連結会計年度末日(平成27年3月31日)から当有価証券報告書提出日(平成27年6月26日)までの期間における後発事象について評価を行いました。
当連結財務諸表は米国会計基準に基づいて作成しています。
当社はヨーロッパでの時価発行による公募増資を行なうため、ルクセンブルグ証券取引所において昭和51年12月17日に預託証券形式の普通株式を発行しました。上場に際し預託契約により、米国会計基準に基づく連結財務諸表を作成・開示していたことを事由として、昭和53年6月2日に「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則取扱要領」第86条に基づく承認申請書を大蔵大臣へ提出し、同年6月6日付蔵証第853号により承認を受けました。その後、平成14年に連結財務諸表規則が改正され、平成14年4月1日以降最初に開始する連結会計年度において米国会計基準による連結財務諸表を提出している連結財務諸表提出会社(米国証券取引委員会に登録している会社は除く)の提出する連結財務諸表の用語、様式及び作成方法は、当分の間、金融庁長官が必要と認めて指示した事項を除き、米国会計基準により作成することが認められており、当社は米国会計基準に基づく連結財務諸表を作成・開示しています。なお、当社は米国証券取引委員会に登録していません。
当社が採用している会計処理の原則及び手続並びに表示方法のうち、わが国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠した場合と異なるもので、重要なものは以下のとおりです。
[連結財務諸表の構成について]
当連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結資本勘定計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書により構成されています。
[会計処理の基準及び表示の方法について]
(イ)株式交付費
株式交付費は、わが国では費用に計上されますが、当連結財務諸表では、費用計上されることなく資本剰余金から控除して表示しています。
(ロ)新株予約権付社債
新株予約権付社債の発行手取金のうち新株予約権の価額は、発行時に負債額から控除し、資本剰余金に計上しています。
(ハ)退職給付引当金
会計基準書715「報酬-退職給付」の規定に従って計上しています。
(ニ)金融派生商品
金融派生商品の公正価値の変動額は、金融派生商品の使用目的に応じて当期純損益またはその他の包括損益として認識されます。
未認識確定契約及び認識済債権債務の公正価値ヘッジとして適格な金融派生商品の公正価値の変動は、当期損益として認識されます。未認識確定契約、認識済債権債務及び予定取引のキャッシュ・フローヘッジとして適格な金融派生商品の公正価値の変動はその他の包括損益として報告され、当該金額はヘッジ対象物が損益に影響を及ぼす期間と同期間に損益勘定に振替えられます。
(ホ)販売促進費
特定の販売促進費及びリベートは販売費及び一般管理費に計上せず、売上高から控除しています。
(ヘ)企業結合、のれん及びその他の無形固定資産
企業結合については、会計基準書805「企業結合」に従って、取得法により処理しています。のれんや耐用年数が不確定な無形固定資産については、会計基準書350「のれん及びその他の無形固定資産」に基づき、償却を行わず、減損の判定を行っています。
(ト)有価証券の交換取引の会計処理
関係会社以外の投資先の合併等により、金銭の発生を伴わない交換損益が発生した場合には、会計基準書325「投資-その他」に基づき、損益を認識しています。
(チ)連結損益計算書
わが国の損益計算書は、売上総利益、営業利益及び経常利益を段階的に求める方式(マルティプル・ステップ方式)によっていますが、米国では、段階利益を求めない方式(シングル・ステップ方式)も認められていますので、当連結損益計算書はシングル・ステップ方式により表示しています。
(リ)特別損益の表示
わが国の損益計算書において特別損益として表示される項目は、当連結損益計算書上、臨時項目を除き、それらの損益の性質に応じて「その他の営業費用及び(△収益)-純額」または「その他の収益及び(△費用)-純額」に含まれています。
(ヌ)持分法による投資損益の表示
持分法による投資損益は、わが国では営業外損益に記載されますが、当連結損益計算書では、「持分法による投資損益前当期純利益」の下に表示しています。
(ル)非継続事業にかかる損益の表示
会計基準書205「財務諸表の表示」に基づき、非継続となった事業の損益が発生した場合には、当連結損益計算書上、「非継続事業からの純損益(法人税等控除後)」として区分表示します。
連結財務諸表に対する注記
① 連結財務諸表の作成基準及び重要な会計方針の要約
[事業活動の内容]
連結会社(下記(イ)にて定義)は、ハム・ソーセージ、加工食品、食肉、水産物及び乳製品等の生産・販売を行っています。また、連結会社は主として日本国内で事業を行っています。
[連結財務諸表の作成基準]
当連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠して作成しています。従って、当連結財務諸表の作成に当たっては、主としてわが国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えています。
米国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した連結財務諸表の作成に当たり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与えるさまざまな見積りや仮定を用いています。実際の結果は、これらの見積りなどと異なる場合があります。
当連結会計年度の表示に合わせて、前連結会計年度の表示を変更しています。
[重要な会計方針の要約]
当連結財務諸表の作成に当たって採用した重要な会計方針の要約は下記のとおりです。
(イ)連結方針
当連結財務諸表は、当社及び当社が直接・間接に議決権の過半数を所有している子会社、並びに当社及び子会社が主たる受益者となる変動持分事業体の全て(以下、これらを総称して「連結会社」という)の各勘定を連結したものです。各会社間の内部取引項目は相殺消去しています。
なお、当連結財務諸表の作成に当たり、一部の子会社については、連結会計年度と異なる会計年度の財務諸表を用いています。連結会計年度との差異が生じている期間に、財政状態及び経営成績に重要な影響を与える取引が発生した場合には、必要な調整を行っています。
当連結財務諸表に含まれている連結子会社数の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 |
国内子会社 | 59 | 58 |
在外子会社 | 30 | 28 |
合計 | 89 | 86 |
(注) 主要な連結子会社名は「第1 企業の概況」4 関係会社の状況に記載しているため省略しています。
全ての関連会社(議決権の20%から50%を実質的に所有する会社)に対する投資は、持分法の適用によって計算した価額をもって表示しています。
持分法適用会社数の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 |
国内関連会社 | 3 | 3 |
在外関連会社 | 2 | 2 |
合計 | 5 | 5 |
(ロ)現金及び現金同等物
「現金及び現金同等物」は、現金、要求払預金及び当初の満期日までの期間が3ヵ月以内の流動性の高い投資で構成されています。
連結会社は、平成26年4月1日より、連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の分類に関する会計方針を変更しました。以前は、現金及び現金同等物を現金及び要求払預金と定義していましたが、その範囲に、当初の満期日までの期間が3ヵ月以内の定期預金や有価証券を含めるよう変更しています。この方針は、連結会社の資金運用及び投資方針の実情により即しており、連結会社はこの変更が望ましいものであると考えています。なお、この変更は会計基準書250「会計上の変更及び誤謬の修正」に準拠し、会計方針の変更として連結財務諸表を遡及的に修正しています。
この変更による前連結会計年度の連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書における遡及適用の影響は以下のとおりです。
連結貸借対照表(前連結会計年度 平成26年3月31日)
区分 | 修正前(百万円) | 修正後(百万円) |
現金及び現金同等物 | 42,983 | 74,928 |
定期預金 | 42,472 | 10,527 |
連結キャッシュ・フロー計算書(前連結会計年度 平成25年4月1日~平成26年3月31日)
区分 | 修正前(百万円) | 修正後(百万円) |
投資活動によるキャッシュ・フロー: | ||
定期預金の増 | - | △ 8,383 |
短期投資の減 | 855 | - |
その他-純額 | 697 | 823 |
為替変動による現金及び現金同等物への影響額 | 838 | 1,365 |
期首現金及び現金同等物残高 | 36,475 | 77,005 |
期末現金及び現金同等物残高 | 42,983 | 74,928 |
(ハ)売上債権
連結会社の販売先は主として国内の小売業者及び卸売業者です。
(ニ)棚卸資産
棚卸資産は低価法で評価し、原価の算定は平均法によっています。
(ホ)市場性のある有価証券及び投資
連結会社の負債証券及び市場性のある持分証券への投資(有価証券及びその他の投資有価証券に含まれる)は、連結会社の保有意思、保有能力及び証券の特性をもとに売却可能有価証券または満期保有目的有価証券に区分されています。売却可能有価証券は公正価値で評価され、未実現保有損益を法人税等控除後の金額でその他の包括損益累計額に計上しています。満期保有目的有価証券は償却原価で評価しています。また、その他の投資有価証券は、取得原価または評価減後の価額で表示しています。
連結会社は負債証券及び市場性のある持分証券の減損の可能性について、公正価値が帳簿価額を下回っている程度、その公正価値の下落期間、保有能力及び保有意思等を含む判断基準に基づき定期的に検討を行っています。取得原価で計上されたその他の投資有価証券は、定期的に減損の可能性を検討しています。
(ヘ)減価償却
償却可能有形固定資産の減価償却は定額法によっています。減価償却費には、リース期間と見積り耐用年数のいずれか短い期間を用いて償却したキャピタル・リース資産の償却額も含まれています。減価償却の算定に用いた見積り耐用年数は概ね次のとおりです。
建物 20から40年
機械及び備品 5から15年
(ト)長期性資産の減損
連結会社は、会計基準書360「有形固定資産」及び会計基準書205「財務諸表の表示」を適用しています。会計基準書360は、長期性資産の減損または処分について統一された会計処理方法を規定しています。また、会計基準書205は、売却予定資産の区分の基準、非継続事業として報告される廃止事業の範囲及びそのような事業から生じる損失の認識時期を規定しています。
会計基準書360に従い、長期性資産の減損については、資産の帳簿価額の回収が困難となる兆候が発生していないかの判定を行っています。もし、帳簿価額の回収が不可能と判定された場合には、当該資産について適切な方法により減損を認識しています。
また、会計基準書205に従い、非継続となった事業の損益が発生した場合には、当連結損益計算書上、「非継続事業からの純損益(法人税等控除後)」として区分表示します。
(チ)のれん及びその他の無形固定資産
連結会社は、会計基準書350「のれん及びその他の無形固定資産」を適用しています。会計基準書350は、のれんの会計処理について償却に代えて少なくとも年1回の減損の判定を行うことを要求しています。また、耐用年数の認識が可能な無形固定資産は利用可能期間にわたり償却すると同時に減損判定も実施します。耐用年数が不確定な無形固定資産は、償却を行わず、耐用年数が不確定の間は減損の判定のみを行うことを要求しています。
(リ)企業結合
連結会社は、会計基準書805「企業結合」に従い、企業結合について取得法を適用しています。
(ヌ)退職金及び年金債務
連結会社は、退職金及び年金制度に対して会計基準書715「報酬-退職給付」を適用しています。
会計基準書715に従い、退職給付債務の清算額が勤務費用と利息費用の合計額以下の場合には清算損益の認識を行っていません。
(ル)金融商品の公正価値
連結会社は、連結財務諸表に対する注記において金融商品の公正価値を開示しています。ただし、帳簿価額と公正価値が近似している場合には、公正価値の開示を省略しています。公正価値は、各連結会計年度末日現在の入手可能な市場価格、取引業者の見積り及びその他の評価方式に基づいて見積り計算しています。
(ヲ)公正価値の測定
連結会社は、会計基準書820「公正価値測定と開示」を適用しています。詳細については、注記⑮公正価値の測定を参照してください。
(ワ)法人税等
連結会社は、会計基準書740「法人税」を適用しています。会計基準書740によれば繰延税金資産及び負債は、一時的差異が課税所得に影響を与えると予想される年度の実効税率を使用して、会計上と税務上との間の資産及び負債の一時的差異、繰越欠損金及び繰越税額控除をもとに計算されます。また、繰延税金費用及び収益は、将来の実現可能性の評価に基づき決定された繰延税金資産及び負債の変動額として算定されます。さらに、法人税等の不確実性に関して、税務申告において採用した、または採用する予定の税務ポジションの財務諸表における認識と測定のための認識基準及び測定方法を規定しています。
当社は子会社の未配分利益について、再投資のため今後とも留保すると考えている場合、あるいは配当金として受領するとしても現行のわが国税法のもとでは課税されない場合には、その子会社の未配分利益について法人税等を計上していません。
利息及び課徴金は、連結損益計算書上、法人税等に含めております。
(カ)1株当たりの金額
基本的1株当たり純利益は、当社株主に帰属する純利益を発行済株式の加重平均株式数で除して算定しています。
希薄化後1株当たり純利益は、希薄化後当社株主に帰属する純利益を、ストックオプションの付与及び転換社債型新株予約権付社債の発行による希薄化効果を加味した発行済株式の加重平均株式数で除して算定しています。
基本的及び希薄化後1株当たり純利益に使用した当社株主に帰属する純利益及び株式数は以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 |
純利益(分子): | ||
当社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 24,524 | 31,048 |
転換社債型新株予約権付社債の発行による 希薄化の影響(百万円) | 19 | 56 |
希薄化後当社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 24,543 | 31,104 |
株式数(分母): | ||
基本的1株当たり純利益算定のための 加重平均株式数(千株) | 200,828 | 203,686 |
ストックオプションの付与による 希薄化の影響(千株) | 222 | 194 |
転換社債型新株予約権付社債の発行による 希薄化の影響(千株) | 20,226 | 13,466 |
希薄化後1株当たり純利益算定のための 平均株式数(千株) | 221,276 | 217,346 |
(ヨ)収益の認識
連結会社は、所有権及びリスクの負担が顧客に移転し、顧客が製品を受領した時に収益を認識しています。また、顧客から回収し政府へ納付する税金は、連結損益計算書上、売上高から控除して表示しています。
(タ)販売促進費
連結会社は、販売促進費及びリベートについて、会計基準書605「収益の認識」を適用しています。会計基準書605は、特定の販売促進費及びリベートを販売費及び一般管理費に計上するのではなく、売上高からの控除として処理することを要求しています。
(レ)広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用処理しており、販売費及び一般管理費に含めて表示しています。前連結会計年度及び当連結会計年度の広告宣伝費の金額は、それぞれ11,221百万円及び11,187百万円です。
(ソ)研究開発費
研究開発費は発生時に費用処理しています。前連結会計年度及び当連結会計年度の研究開発費の金額は、それぞれ3,424百万円及び3,354百万円です。
(ツ)金融派生商品及びヘッジ活動
連結会社は、会計基準書815「デリバティブとヘッジ」を適用しています。会計基準書815は、すべての金融派生商品を公正価値で貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求しています。金融派生商品の公正価値の変動額は金融派生商品の使用目的に応じて損益またはその他の包括損益として認識されます。
(ネ)債務保証
連結会社は、会計基準書460「保証」を適用しています。会計基準書460は、債務保証を行うことに伴う債務保証者の義務に関する財務諸表における開示について規定しています。また、特定の保証については、保証開始時に債務認識を要求しており、その債務は保証開始時の公正価値で認識されます。
(ナ)新会計基準
非継続事業の報告及び企業の構成単位の処分に関する開示-平成26年4月に、財務会計基準審議会は、会計基準書205「財務諸表の表示」及び、360「有形固定資産」を修正する会計基準書アップデート2014-08「非継続事業の報告及び企業の構成単位の処分に関する開示」を発行しました。このアップデートは、会計基準書205-20「財務諸表の表示-非継続事業」にかかる非継続事業の定義を修正するとともに、非継続事業の基準に合致しない処分に関する追加的な開示を要求しています。平成26年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
顧客との契約から生じる収益-平成26年5月に、財務会計基準審議会は、会計基準書605「収益認識」に取って代わる会計基準書606「顧客との契約から生じる収益」を新設する会計基準書アップデート2014-09「顧客との契約から生じる収益」を発行しました。このアップデートは、顧客との契約から生じる収益の会計処理に使用する単一の包括的モデルを要約するとともに、現行の収益認識ガイダンスの大半を差し替えています。これにより、顧客への財又はサービスの移転を描写するように、当該財又はサービスと交換に事業体が受け取ると見込まれる対価を反映する金額により、収益を認識しなければなりません。また、このアップデートは、顧客との契約から生じる収益及びキャッシュ・フローの性質、金額、時期及び不確実性に関する財務諸表利用者の理解に資するための開示を要求しています。このアップデートは、平成28年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用は認められていません。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
異常項目の削除-平成27年1月に、財務会計基準審議会は、会計基準書225-20「損益計算書-異常項目及び非経常的な項目」を修正する会計基準書アップデート2015-01「異常項目の削除」を発行しました。このアップデートは、異常項目の概念を削除することによる損益計算書の簡素化を目的としています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
連結範囲の分析に関する改訂-平成27年2月に、財務会計基準審議会は、会計基準書810「連結」を修正する会計基準書アップデート2015-02「連結範囲の分析に関する改訂」を発行しました。このアップデートは、連結範囲の分析を変更し、いくつかの法人を連結範囲に含めるか否かについての再評価の実施を要求しています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用可能です。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
債券発行コストの開示の簡素化-平成27年4月に、財務会計基準審議会は、会計基準書835-30「利息の帰属計算」を修正する会計基準書アップデート2015-03「債券発行コストの開示の簡素化」を発行しました。このアップデートは認識された債務に関する債券発行コストは貸借対照表において債務の帳簿価額と相殺して開示し、債券発行コストの償却費は支払利息として開示することを要求しています。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用されます。早期適用は、これまで発行されていない財務諸表について認められます。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
実務上の簡便法を使用する投資の公正価値開示に関する改訂-平成27年5月に、財務会計基準審議会は、会計基準書820「公正価値測定」を修正する会計基準書アップデート2015-07を発行しました。このアップデートは、純資産価値の実務上の簡便法に基づいて測定する全ての投資を、公正価値のヒエラルキー表のレベルに分類する要求を削除しました。平成27年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度に含まれる四半期から適用され、早期適用可能です。連結会社は、このアップデートの適用が当社の連結財務諸表に与える影響を検討中です。
② 棚卸資産
各連結会計年度末日現在の棚卸資産の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
製品及び商品 | 78,618 | 91,040 |
原材料及び仕掛品 | 38,986 | 47,775 |
貯蔵品 | 4,511 | 4,292 |
合計 | 122,115 | 143,107 |
連結会社は前連結会計年度及び当連結会計年度において、棚卸資産を正味実現可能価額まで切り下げた結果、それぞれ689百万円及び1,281百万円の損失を計上しています。これらの損失は連結損益計算書上、売上原価に含まれています。
③ 市場性のある有価証券及び投資
各連結会計年度末日現在、有価証券及びその他の投資有価証券に含まれている売却可能有価証券及び満期保有目的有価証券の取得原価、未実現損益及び公正価値は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | ||||||
取得原価 (百万円) | 未実現 利益 (百万円) | 未実現 損失 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 未実現 利益 (百万円) | 未実現 損失 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
売却可能有価証券 | ||||||||
国内株式 | ||||||||
小売業 | 4,488 | 2,784 | △ 12 | 7,260 | 4,624 | 4,845 | △ 1 | 9,468 |
その他 | 5,809 | 3,785 | △ 2 | 9,592 | 4,661 | 5,128 | △ 1 | 9,788 |
投資信託 | 290 | 37 | - | 327 | 250 | 0 | - | 250 |
満期保有目的有価証券 | ||||||||
日本国債 | 190 | - | 0 | 190 | 190 | - | 0 | 190 |
合計 | 10,777 | 6,606 | △ 14 | 17,369 | 9,725 | 9,973 | △ 2 | 19,696 |
各連結会計年度末日現在の売却可能有価証券及び満期保有目的有価証券における、投資カテゴリー別及び未実現損失の状態が継続的に生じている期間ごとの、未実現損失及び公正価値は次のとおりです。なお、各連結会計年度末日現在、未実現損失の状態が12ヵ月以上継続している投資はありません。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | ||
12ヶ月以下 | 12ヶ月以下 | |||
公正価値 (百万円) | 未実現損失 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現損失 (百万円) | |
売却可能有価証券 | ||||
国内株式 | ||||
小売業 | 179 | △ 12 | 48 | △ 1 |
その他 | 38 | △ 2 | 39 | △ 1 |
満期保有目的有価証券 | ||||
日本国債 | 190 | 0 | 190 | 0 |
合計 | 407 | △ 14 | 277 | △ 2 |
売却可能有価証券の売却収入は、前連結会計年度204百万円、当連結会計年度1,919百万円です。また、当該売却による実現損益は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) |
実現利益 | 86 | 670 |
実現損失 | 0 | △ 1 |
売却損益実現額の算定に当たり、売却された有価証券の原価は、銘柄別移動平均法によっています。
当連結会計年度末日現在、満期保有目的有価証券に区分された負債証券の償還期限は次のとおりです。
区分 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | |
取得原価 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
1年以内 | 190 | 190 |
市場性のない持分証券は、公正価値の見積りが困難なため、取得原価(減損後のものを含む)で表示しており、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在で、それぞれ3,899百万円及び3,849百万円です。
関連会社に対する投資の連結貸借対照表価額は、各連結会計年度末日現在における関連会社の純資産に占める当社の持分とほぼ一致しており、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在で、それぞれ2,993百万円及び3,213百万円です。
④ 有形固定資産
各連結会計年度末日現在の有形固定資産の内訳は次のとおりです。
科目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
土地 | 83,329 | 83,647 |
建物 | 271,632 | 278,958 |
機械及び備品 | 228,415 | 233,807 |
建設仮勘定 | 3,718 | 6,854 |
合計 | 587,094 | 603,266 |
(差引)減価償却累計額 | △ 350,425 | △ 350,729 |
有形固定資産 | 236,669 | 252,537 |
有形固定資産の減価償却費は、前連結会計年度15,735百万円、当連結会計年度16,973百万円です。
また、除売却損益は、前連結会計年度は1,211百万円の利益、当連結会計年度は1,328百万円の損失となっています。これらの損益は、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。
⑤ 無形固定資産
各連結会計年度末日現在の償却対象となる無形固定資産の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | ||
取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | |
ソフトウェア | 22,518 | 18,893 | 23,063 | 20,334 |
ソフトウェア仮勘定 | 322 | - | 344 | - |
その他 | 1,017 | 423 | 875 | 464 |
合計 | 23,857 | 19,316 | 24,282 | 20,798 |
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在の償却対象外の無形固定資産は軽微です。
無形固定資産の償却費は、前連結会計年度2,914百万円、当連結会計年度1,978百万円です。
無形固定資産の加重平均償却期間は約5年です。
平成28年、平成29年、平成30年、平成31年及び平成32年3月31日に終了する各連結会計年度の、予想償却費はそれぞれ1,195百万円、909百万円、658百万円、374百万円及び212百万円です。
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在ののれんの計上額並びに前連結会計年度及び当連結会計年度ののれんの変動額は、連結会社の営業活動に重要な影響はありません。
⑥ 長期性資産の減損
前連結会計年度において、連結会社は長期性資産の減損損失を1,738百万円計上しました。これらの損失は、主に加工事業本部に関連する遊休資産に関するもので、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。これらの損失は、主として資産の市場価格の低下によるものです。
当連結会計年度において、連結会社は長期性資産の減損損失を3,047百万円計上しました。これらの損失は、主に加工事業本部に関連する遊休資産及び事業用資産に関するもので、連結損益計算書上、「その他の営業費用及び(△収益)-純額」に含めて表示しています。これらの損失は、主として資産の市場価格の低下及び生産拠点の再編により処分が見込まれることによるものです。
算定の基礎とした公正価値は、当該資産の鑑定評価額または市場価格など、経営者が適切と判断した方法により算定しています。
⑦ 短期借入金及び長期債務
短期借入金残高に対する年利率は、前連結会計年度末日現在は0.4%~6.7%、当連結会計年度末日現在は0.4%~6.2%です。
当社は、金融機関との間に、前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在とも、合計75,000百万円のコミットメントライン契約を締結しています。前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在の未行使額75,000百万円は、即時に利用可能です。
各連結会計年度末日現在、長期債務の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
担保付: | ||
銀行及び保険会社等よりの借入金 最終返済期限平成31年迄 | ||
年利率 前連結会計年度 1.5%~2.1% | 1,022 | 682 |
当連結会計年度 1.5%~2.1% | ||
無担保: | ||
銀行及び保険会社等よりの借入金 最終返済期限平成34年迄 | ||
年利率 前連結会計年度 0.2%~3.9% | 28,750 | 23,452 |
当連結会計年度 0.2%~1.7% | ||
平成29年12月満期2.01%利付普通社債 | 10,000 | 10,000 |
平成31年9月満期0.551%利付普通社債 | 10,000 | 10,000 |
平成34年9月満期0.934%利付普通社債 | 10,000 | 10,000 |
平成30年9月満期無利息ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債 | ||
転換価額 1株につき2,227.8円 | 29,626 | 29,709 |
キャピタル・リース債務: | ||
前連結会計年度 最終返済期限平成41年迄、年利率0.2%~4.2% | 9,399 | 9,384 |
当連結会計年度 最終返済期限平成41年迄、年利率0.2%~2.2% | ||
計 | 98,797 | 93,227 |
(差引)一年以内期限到来分 | △ 8,395 | △ 9,058 |
長期債務(一年以内期限到来分控除後) | 90,402 | 84,169 |
平成30年9月満期無利息ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債は、転換制限条項と取得条項(額面現金決済型)が付されております。本社債の平成30年9月26日(償還期限)における未転換部分については、本社債額面金額の100%で償還します。前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日現在において、本新株予約権の転換価額はそれぞれ2,239.0円及び2,227.8円であり、それらが全て行使され新株を発行した場合における普通株式の増加はそれぞれ13,398,838株及び13,466,199株であります。
各連結会計年度末日現在、上記の転換社債型新株予約権付社債における資本と負債の区分は以下のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
資本部分: | ||
帳簿価額 | 336 | 336 |
負債部分: | ||
元本 | 30,000 | 30,000 |
(差引)未償却ディスカウント | △ 374 | △ 291 |
帳簿価額 | 29,626 | 29,709 |
各連結会計年度末日現在、長期債務の年度別返済予定額は次のとおりです。
前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | ||
3月31日で終了する年 | 金額(百万円) | 3月31日で終了する年 | 金額(百万円) |
平成27年 | 8,395 | 平成28年 | 9,058 |
平成28年 | 8,987 | 平成29年 | 11,054 |
平成29年 | 10,019 | 平成30年 | 11,685 |
平成30年 | 11,117 | 平成31年 | 31,019 |
平成31年 | 30,386 | 平成32年 | 10,748 |
平成32年以降 | 29,893 | 平成33年以降 | 19,663 |
合計 | 98,797 | 合計 | 93,227 |
各連結会計年度末日現在の担保差入資産は次のとおりです。
科目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
棚卸資産 | 535 | 636 |
有形固定資産(減価償却累計額控除後) | 7,504 | 7,343 |
これらの担保差入資産は下記の債務に対応するものです。
科目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
短期借入金 | 278 | 291 |
長期債務(長期借入金) | 1,022 | 682 |
大部分の長短銀行借入金は、銀行取引約定書に基づいて借入されていますが、この約定には、銀行は一定の場合、借手である当社及び子会社に担保、増担保、または保証人を求めうることになっており、さらに銀行は、担保が特定債務に対して差入れられた場合も、当該担保が全債務に対して供されたものとして取扱うことができる旨の規定が含まれています。また、一部の借入契約書の債務不履行条項には、銀行が占有している当社の資産に対してある種の優先権を認めているものがあります。
⑧ 法人税等
当社が適用している連結納税制度では、国内の法人税額の計算に必要な課税所得は、当社と当社持分が100%の国内子会社の課税所得を合計して算定されるとともに、法人税に関連する繰延税金資産の回収可能額についても、当社と当社持分が100%の国内子会社の課税所得の見積り額に基づいて評価されています。
わが国における法人税等は、法人税、住民税及び事業税からなっており、これらわが国における税金の法定税率を基礎として計算した実効税率は、前連結会計年度約38.0%、当連結会計年度約36.0%です。海外子会社についてはそれぞれの所在国の税法に基づいて課税されます。
会計基準書740によれば、税法または税率が改正された場合には、新しい税率を適用して繰延税金資産及び負債を調整するとともに、その影響額を税金費用に含める必要があります。
平成27年3月31日のわが国における改正税法の成立に伴い、標準実効税率が約36.0%から、平成27年4月1日以降1年間は約33.0%、平成28年4月1日以降は約32.0%に変更されました。
税制改正前と比較した場合、改正税率が成立した時点で繰延税金資産の修正により、1,183百万円税金費用が増加しています。
連結損益計算書上の法人税等の実効税率と法定税率を基礎にして計算した標準実効税率との差異は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 |
法定税率を基礎にして計算した標準実効税率 | 38.0% | 36.0% |
増加(△減少)内訳: | ||
海外子会社の税率差 | △ 3.0% | △ 2.1% |
繰延税金資産に対する評価性引当金の変動 | △ 6.4% | △ 6.3% |
永久的に税務上損金算入されない費用 | 2.1% | 0.9% |
税額控除 | △ 1.2% | △ 1.3% |
税率変更 | 0.9% | 2.7% |
その他-純額 | 0.9% | 0.4% |
連結損益計算書上の実効税率 | 31.3% | 30.3% |
各連結会計年度末日現在、繰延税金資産及び負債を構成する一時的差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除にかかる税効果の内訳は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
繰延税金資産: | ||
棚卸資産 | 154 | 346 |
未払事業税 | 377 | 765 |
未払賞与 | 3,104 | 3,073 |
退職金及び年金債務 | 7,613 | 5,589 |
固定資産 | 3,901 | 3,417 |
その他の一時的差異 | 3,062 | 3,292 |
税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除 | 7,733 | 4,517 |
計 | 25,944 | 20,999 |
(差引)評価性引当金 | △ 8,552 | △ 5,277 |
繰延税金資産 計 | 17,392 | 15,722 |
繰延税金負債: | ||
有価証券 | △ 1,350 | △ 2,430 |
棚卸資産 | △ 749 | △ 1,119 |
子会社に対する投資 | △ 2,145 | △ 2,177 |
固定資産 | △ 292 | △ 278 |
その他の一時的差異 | △ 153 | △ 10 |
繰延税金負債 計 | △ 4,689 | △ 6,014 |
繰延税金資産 純額 | 12,703 | 9,708 |
繰延税金資産に対する評価性引当金の増減額はそれぞれ、前連結会計年度2,572百万円の減少、当連結会計年度3,275百万円の減少です。当連結会計年度末日現在、税務上の欠損金の繰越額は、法人税10,307百万円、地方税13,502百万円です。そのうち、繰越期限が5年以内に到来するものは、法人税700百万円、地方税1,437百万円で、それ以降に繰越期限が到来するものまたは繰越期限のないものは、法人税9,607百万円、地方税12,065百万円です。
また、当連結会計年度末日現在、税額控除の繰越額は418百万円で、繰越期限が5年以内に到来するものは352百万円、それ以降に繰越期限が到来するものまたは繰越期限のないものは66百万円です。
当連結財務諸表上、再投資を行うため今後とも留保すると考えられる海外子会社の未分配利益の当連結会計年度末日現在の金額は31,833百万円です。これらの会社の未分配利益及び外貨換算調整勘定に対する繰延税金負債は認識していません。
利息及び課徴金は、連結損益計算書上、法人税等に含めております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結損益計算書に計上された税金関連の利息及び課徴金の金額に重要性はありません。
連結会社は、日本及びさまざまな海外地域の税務当局に法人税等の申告をしています。当社及び主要な国内子会社については、平成25年3月31日に終了する事業年度以前の事業年度について、一部の例外を除き税務調査が終了しています。米国及びオーストラリア等における主要な海外子会社については、平成22年3月31日に終了する事業年度以前の事業年度について、一部の例外を除き税務調査が終了しています。
⑨ 退職金及び年金制度
当社は、職位、考課及び勤続年数に基づいて毎年付与される累積ポイントにより退職金が計算される「ポイント制退職金」をベースとした退職一時金及び企業年金基金制度を採用しています。企業年金基金制度の給付には市場関連金利が付与されます。企業年金基金制度のもとでは、定年退職時より10年から20年の期間にわたり年金が支払われます。また、当社は確定拠出年金制度を採用しています。
また、子会社においても確定給付型年金制度、退職一時金制度及び確定拠出年金制度を有しているところがあります。退職金の計算に用いられる仮定は、当社の制度に用いられるものと概ね同様です。
連結会社は、確定拠出年金制度への拠出額として、前連結会計年度において1,629百万円、当連結会計年度において1,760百万円の費用を認識しています。
連結会社の退職金及び年金制度にかかる期間純年金費用は、次の各項目から構成されています。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) |
勤務費用 | 2,624 | 2,632 |
利息費用 | 455 | 457 |
制度資産の期待運用収益 | △ 527 | △ 584 |
過去勤務利益の償却額 | △ 303 | △ 272 |
数理損失の認識額 | 959 | 623 |
清算損失 | 291 | 25 |
期間純年金費用 | 3,499 | 2,881 |
各連結会計年度末日現在の上記制度に関する情報は次のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
予測給付債務の変動額 | ||
期首残高 | 53,498 | 52,384 |
勤務費用 | 2,624 | 2,632 |
利息費用 | 455 | 457 |
数理損失(△利益) | △ 1,149 | 1,749 |
清算による給付額 | △ 1,551 | △ 1,774 |
その他の給付額 | △ 1,493 | △ 1,510 |
期末残高 | 52,384 | 53,938 |
制度資産(公正価値)の変動額 | ||
期首残高 | 38,642 | 41,870 |
実現運用利益 | 3,128 | 5,578 |
雇用主拠出額 | 1,775 | 1,777 |
清算による給付額 | △ 182 | △ 236 |
その他の給付額 | △ 1,493 | △ 1,510 |
期末残高 | 41,870 | 47,479 |
積立状況 | △ 10,514 | △ 6,459 |
上記制度に関する連結貸借対照表における認識額は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
前払年金費用 | 2,096 | 5,595 |
未払費用 | △ 655 | △ 581 |
未払年金債務 | △ 11,955 | △ 11,473 |
合計 | △ 10,514 | △ 6,459 |
上記制度に関するその他の包括損失累計額における認識額は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
数理損失 | 11,409 | 7,474 |
過去勤務利益 | △ 1,503 | △ 1,189 |
合計 | 9,906 | 6,285 |
上記制度に関する確定給付制度の累積給付債務は、各連結会計年度末日現在でそれぞれ以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
累積給付債務 | 52,384 | 53,938 |
連結会社の退職金及び年金制度において、予測給付債務が年金資産を上回る予測給付債務及び年金資産の公正価値、また累積給付債務が年金資産を上回る累積給付債務及び年金資産の公正価値は、以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
予測給付債務が年金資産を上回る制度 | ||
予測給付債務 | 21,300 | 13,592 |
年金資産の公正価値 | 8,690 | 1,538 |
累積給付債務が年金資産を上回る制度 | ||
累積給付債務 | 21,300 | 13,592 |
年金資産の公正価値 | 8,690 | 1,538 |
上記制度に関して、各連結会計年度において、その他の包括利益で認識した金額及び組替修正額は、以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) |
数理利益の当期発生額 | △ 3,750 | △ 3,287 |
過去勤務費用の当期発生額 | - | 42 |
数理損失の認識額 | △ 1,250 | △ 648 |
過去勤務利益の償却額 | 303 | 272 |
上記制度に関して、翌連結会計年度において、その他の包括損失累計額から純年金費用として計上される確定給付制度の過去勤務利益及び数理損失の見積り償却額は、以下のとおりです。
項目 | 翌連結会計年度 平成27年4月1日 ~平成28年3月31日 (百万円) |
過去勤務利益 | △ 220 |
数理損失 | 373 |
[前提条件として使用した仮定]
上記制度に関する給付債務にかかる情報の確定に当たって使用した加重平均された仮定は、以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 |
割引率 | 0.9% | 0.6% |
上記制度に関する期間純年金費用にかかる情報の確定に当たって使用した加重平均された仮定は、以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 |
割引率 | 0.9% | 0.9% |
長期期待運用収益率 | 2.0% | 2.1% |
当社は、ポイント制退職金を採用しているため、前連結会計年度及び当連結会計年度における期間純年金費用の確定に当たって、予定昇給率は使用していません。
当社の長期期待運用収益率は、過去の運用実績を考慮したうえで、各年金資産の期待収益率を予測して設定しています。
子会社の計算に用いられる仮定も、当社に用いられているものと概ね同様です。
[年金資産]
連結会社の年金資産運用は、必要とされる総合収益を長期的に確保し、加入員及び受給者に対する年金給付の支払を将来にわたり確実に行うことを基本方針としています。このため、各年金資産の期待運用収益率の予測、標準偏差、相関係数等を考慮したうえで中長期にわたり安定的に期待収益率を達成するための政策的資産構成割合を策定し、これに基づいて資産を配分しています。連結会社は年金資産の長期期待運用収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証しています。連結会社は、年金資産の長期期待運用収益率を達成するために政策的資産構成割合を修正する必要がある場合には、その見直しを行っています。
連結会社の資産ポートフォリオは、大きく4つの資産区分に分類されます。約45%を持分証券、約24%を負債証券、約19%を生保一般勘定、約12%を投資信託及びその他で運用しています。持分証券は、主に証券取引所に上場されている株式であり、投資対象企業の経営内容等の周到な調査及び分析に基づいて選択し、業種及び銘柄等については適切な分散化を行っています。負債証券は、主に国債、公債及び社債から構成されており、格付、利率及び償還日に関して周到な調査を行ったうえで、適切な分散化を行っています。投資信託については、持分証券及び負債証券と同様の投資方針です。生保一般勘定については、一定の予定利率と元本が保証されています。
連結会社における確定給付型年金制度の資産クラス別年金資産の目標配分比率については、当連結会計年度は、持分証券22%、負債証券33%、生保一般勘定30%、その他15%でした。翌連結会計年度の目標配分比率は、持分証券23%、負債証券33%、生保一般勘定28%、その他16%です。年金資産には、前連結会計年度末日現在で13,898百万円、当連結会計年度末日現在で16,895百万円の退職給付信託にかかる年金資産が含まれています。
各連結会計年度末日現在における、連結会社の資産クラス別の年金資産の公正価値は以下のとおりです。
内容 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
持分証券: | ||||
国内株式 | 14,004 | - | - | 14,004 |
外国株式 | 3,197 | - | - | 3,197 |
負債証券: | ||||
日本国債及び国内公債 | 6,351 | - | - | 6,351 |
国内社債 | 2,355 | - | - | 2,355 |
外国国債及び外国公債 | 1,179 | - | - | 1,179 |
外国社債 | 689 | - | - | 689 |
生保一般勘定 | - | 8,421 | - | 8,421 |
その他: | ||||
投資信託 | - | 3,995 | - | 3,995 |
その他 | 1,607 | 51 | 21 | 1,679 |
合計 | 29,382 | 12,467 | 21 | 41,870 |
内容 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
持分証券: | ||||
国内株式 | 17,427 | - | - | 17,427 |
外国株式 | 4,037 | - | - | 4,037 |
負債証券: | ||||
日本国債及び国内公債 | 5,601 | - | - | 5,601 |
国内社債 | 2,424 | - | - | 2,424 |
外国国債及び外国公債 | 3,526 | - | - | 3,526 |
外国社債 | 96 | - | - | 96 |
生保一般勘定 | - | 8,822 | - | 8,822 |
その他: | ||||
投資信託 | - | 3,789 | - | 3,789 |
その他 | 1,718 | 36 | 3 | 1,757 |
合計 | 34,829 | 12,647 | 3 | 47,479 |
レベル1に該当する資産は、主に株式や国債で、十分な取引量と頻繁な取引のある活発な市場における調整不要な市場価格で評価しています。レベル2に該当する資産は、主に持分証券や負債証券に投資している投資信託及び生保一般勘定です。投資信託は、短期間に償還が可能であり、運用機関により計算された資産価値により評価しています。生保一般勘定は、元本額に約定利息に基づく未収利息を加算した積立金額で評価しています。レベル3に該当する資産は、未公開株式などに投資しているファンドです。各連結会計年度とも、レベル3に該当する資産にかかる収益、購入及び売却について重要性はありません。
[拠出金]
翌連結会計年度において、連結会社は確定給付型年金制度に1,796百万円拠出する予定です。
[将来予想給付額]
上記制度に関する将来の予想給付額は、次のとおりです。
3月31日で終了する年 | 金額(百万円) |
平成28年 | 2,828 |
平成29年 | 2,671 |
平成30年 | 2,796 |
平成31年 | 2,755 |
平成32年 | 2,920 |
平成33年から平成37年 | 15,719 |
一部の国内子会社は、複数事業主制度に加入しています。この開示は、入手可能な直近の情報を利用しています。
年金制度名 | 制度積立状況 | |
前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | |
日本ハム・ソーセージ 工業厚生年金基金 | 65%未満 (平成25年3月31日) | 65%未満 (平成26年3月31日) |
全国珍味厚生年金基金 | 80%超 (平成25年3月31日) | 80%超 (平成26年3月31日) |
年金制度名 | 制度への掛金拠出額 | |
前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) | |
日本ハム・ソーセージ 工業厚生年金基金 | 317 | 330 |
全国珍味厚生年金基金 | 235 | 214 |
合計 | 552 | 544 |
複数事業主制度への加入リスクは、以下の点で一事業主制度と異なっています。
・事業主から複数事業主制度に拠出された資産が、他の事業主の従業員への年金給付に用いられる可能性があります。
・他の事業主が複数事業主制度への拠出を止めた場合、その積立不足額について、残りの事業主が負担させられる可能性があります。
・複数事業主制度から脱退した場合、それらの制度から脱退負債として積立不足額の支払を要求される可能性があります。
日本ハム・ソーセージ工業厚生年金基金の制度情報は公表されていません。同基金は、各事業主が拠出した掛金に基づく月払いの退職金を提供しています。当該制度が積立不足である場合、制度に対する将来の拠出は増加する可能性があります。
同基金の平成25年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の不足額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ24,698百万円、17,919百万円及び2,276百万円です。また、平成26年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の不足額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ26,273百万円、18,065百万円及び2,138百万円です。
同基金は、平成25年6月26日に公布された「厚生年金保険法等の一部を改正する法律」に基づく特例解散の方針を平成26年2月27日の代議員会で決議しました。当連結会計年度末日現在、解散に向けた手続きが進められていますが、未だ解散決議は行われておりません。なお解散に至った場合の損益影響額について、現時点で不確定要素が多いため、合理的に算定することはできません。
全国珍味厚生年金基金の制度情報は公表されていません。同基金は、各事業主が拠出した掛金に基づく月払いの退職金を提供しています。当該制度が積立不足である場合、制度に対する将来の拠出は増加する可能性があります。
同基金の平成25年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の剰余額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ12,607百万円、41百万円及び1,206百万円です。また、平成26年3月31日における年金財政上の年金資産額、年金財政上の剰余額及び全加入事業者の拠出総額は、それぞれ13,933百万円、476百万円及び1,183百万円です。
同基金は、解散の方針を平成25年9月19日の代議員会で決議しました。当連結会計年度末日現在、解散に向けた手続きが進められていますが、未だ解散決議は行われておりません。なお解散に至った場合の損益影響額について、現時点で不確定要素が多いため、合理的に算定することはできません。
年金制度名 | 連結会社による掛金拠出額が、 制度全体の掛金額の5%超である制度の事業年度末 |
日本ハム・ソーセージ 工業厚生年金基金 | 平成25年3月31日、平成26年3月31日 |
全国珍味厚生年金基金 | 平成25年3月31日、平成26年3月31日 |
連結会社は、内規に基づき、前連結会計年度末日現在629百万円、当連結会計年度末日現在602百万円の役員退職慰労引当金を計上しています。
⑩ 株式に基づく報酬制度
平成20年5月9日開催の取締役会において、ストックオプション制度を平成19年度以前のストックオプション付与分を残して廃止することが決議されました。
当連結会計年度末日現在のストックオプション制度の状況の要約及び当連結会計年度の変動は次のとおりです。
項目 | 株数 | 行使価格(円) | 平均残存 契約年数 | 本源的価値の 総額(百万円) |
期首現在未行使残高 | 213,000 | 1 | ||
権利行使 | △ 37,000 | 1 | ||
失効 | △ 1,000 | 1 | ||
期末現在未行使残高 | 175,000 | 1 | 7.6 | 484 |
期末現在行使可能残高 | 13,000 | 1 | 1.7 | 36 |
行使されたストックオプションの本源的価値の総額は、前連結会計年度34百万円、当連結会計年度86百万円です。
ストックオプションの行使によって払い込まれた現金は、各連結会計年度とも重要ではありません。
⑪ 資本
当社に適用されているわが国の会社法において、財務的または会計的に重要な影響を及ぼす事項は以下のとおりです。
(a)配当
会社法においては、年度末の株主総会の決議に基づく配当に加えて、会社はいつでも配当が実施可能です。一定の基準、すなわち(1)取締役会、(2)独立の監査人、(3)監査役会を有しており、さらに(4)定款により取締役の任期を通常の任期である2年に代えて1年としている会社は、定款の定めに従い、取締役会の決議により、配当(現物配当を除く)ができます。当社はこの基準を満たしています。
会社法は、国内会社に対して、一定の制限と追加的な規定に基づき現物配当(非現金資産)を認めています。
定款をもって規定している場合には、一年に一度、取締役会の決議に基づく中間配当が実施できます。会社法では、自己株式の買取り及び配当可能額に関して一定の制限を行っています。制限は株主への分配可能額に関するものですが、配当後の純資産額が3百万円未満となることはできません。
会社法上の分配可能額は、日本の会計慣行に従って当社の個別会計帳簿に記帳された金額に基づくものです。平成27年3月31日現在の当社の会社法上の分配可能額は、112,851百万円です。
(b)資本金、準備金及び剰余金の振替え及び増減
会社法においては、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の金額の25%に達するまで、配当額の10%相当額を利益準備金(利益剰余金の一部)または資本準備金(資本剰余金の一部)として積み立てなければなりません。会社法では、株主総会の承認があれば、資本準備金及び利益準備金を取崩すことができます。また、会社法は、株主総会の決議に基づく一定の条件のもとで、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金及び利益剰余金の勘定間における振替えを認めています。
(c)自己株式及び自己株式の取得権
会社法は取締役会の決議に基づき自己株式を購入し消却することを認めています。自己株式の購入価格は、一定の計算式により算定される株主に対する分配可能額を超えることはできません。
当社は、平成5年5月20日に平成5年3月31日現在の株主に対し1:1.1の割合で株式分割による新株式を20,703,062株発行しましたが、資本金及び資本準備金の変動はありません。
米国の企業が同様の取引で株式を発行すれば、公正価値でその他の利益剰余金から資本剰余金に振替えられます。もしこのような米国での慣行が当該無償新株式の発行に適用されたならば、平成6年3月31日以降の資本剰余金は33,746百万円増加し、その他の利益剰余金が同額減少することになります。
⑫ その他の包括利益
各連結会計年度におけるその他の包括利益(△損失)累計額の変動は次のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) | ||||
法人税等 控除前 | 法人税等 | 法人税等 控除後 | 法人税等 控除前 | 法人税等 | 法人税等 控除後 | |
(百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | |
売却可能有価証券未実現評価益 | ||||||
期首 | 5,823 | △ 2,207 | 3,616 | 6,584 | △ 2,482 | 4,102 |
組替前その他の包括利益 | 807 | △ 291 | 516 | 4,133 | △ 1,489 | 2,644 |
その他の包括利益累計額からの 組替額 | △ 46 | 16 | △ 30 | △ 754 | 272 | △ 482 |
その他の包括利益 | 761 | △ 275 | 486 | 3,379 | △ 1,217 | 2,162 |
非支配持分に帰属する その他の包括利益 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
当連結会計年度末 | 6,584 | △ 2,482 | 4,102 | 9,963 | △ 3,699 | 6,264 |
年金債務調整勘定 | ||||||
期首 | △ 14,603 | 7,978 | △ 6,625 | △ 9,909 | 6,288 | △ 3,621 |
組替前その他の包括利益 | 3,750 | △ 1,350 | 2,400 | 3,245 | △ 1,168 | 2,077 |
その他の包括損失累計額からの 組替額 | 947 | △ 341 | 606 | 376 | △ 135 | 241 |
その他の包括利益 | 4,697 | △ 1,691 | 3,006 | 3,621 | △ 1,303 | 2,318 |
非支配持分に帰属する その他の包括(△利益)損失 | △ 3 | 1 | △ 2 | 2 | △ 1 | 1 |
当連結会計年度末 | △9,909 | 6,288 | △ 3,621 | △ 6,286 | 4,984 | △ 1,302 |
外貨換算調整勘定 | ||||||
期首 | △ 5,764 | - | △ 5,764 | △ 1,545 | - | △ 1,545 |
組替前その他の包括利益 | 4,077 | - | 4,077 | 4,776 | - | 4,776 |
その他の包括損失累計額からの 組替額 | 360 | - | 360 | 2 | - | 2 |
その他の包括利益 | 4,437 | - | 4,437 | 4,778 | - | 4,778 |
非支配持分に帰属する その他の包括利益 | △ 218 | - | △ 218 | △ 69 | - | △ 69 |
当連結会計年度末 | △ 1,545 | - | △ 1,545 | 3,164 | - | 3,164 |
合計(その他の包括利益(△損失)累計額) | ||||||
期首 | △ 14,544 | 5,771 | △ 8,773 | △ 4,870 | 3,806 | △ 1,064 |
組替前その他の包括利益 | 8,634 | △ 1,641 | 6,993 | 12,154 | △ 2,657 | 9,497 |
その他の包括(△利益)損失 累計額からの組替額 | 1,261 | △ 325 | 936 | △ 376 | 137 | △ 239 |
その他の包括利益 | 9,895 | △ 1,966 | 7,929 | 11,778 | △ 2,520 | 9,258 |
非支配持分に帰属する その他の包括利益 | △ 221 | 1 | △ 220 | △ 67 | △ 1 | △ 68 |
当連結会計年度末 | △ 4,870 | 3,806 | △ 1,064 | 6,841 | 1,285 | 8,126 |
なお、売却可能有価証券未実現評価益及び外貨換算調整勘定のその他の包括利益(△損失)累計額からの組替額(法人税等控除前)は、「その他の収益及び(△費用)-純額」に含まれています。年金債務調整勘定のその他の包括損失累計額からの組替額(法人税等控除前)は、期間純年金費用に含まれています。
⑬ リース資産及び賃借料
連結会社は、キャピタル・リース契約により一部の建物、機械及び備品を賃借しています。
各連結会計年度末日現在における、連結貸借対照表に計上されているキャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
資産の種類 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) |
建物 | 5,300 | 5,300 |
機械及び備品 | 14,061 | 14,693 |
小計 | 19,361 | 19,993 |
(差引)減価償却累計額 | △ 10,908 | △ 11,185 |
合計 | 8,453 | 8,808 |
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及び連結貸借対照表に計上されている最低リース料の当連結会計年度末日現在における現在価値は次のとおりです。
3月31日で終了する年 | 金額(百万円) |
平成28年 | 2,780 |
平成29年 | 2,295 |
平成30年 | 1,535 |
平成31年 | 1,150 |
平成32年 | 712 |
平成33年以降 | 1,249 |
リース料の最低支払額 | 9,721 |
(差引)利息相当額 | △ 337 |
現在価値 | 9,384 |
(差引)短期リース債務 | △ 2,695 |
長期キャピタル・リース債務 | 6,689 |
また、連結会社は、オペレーティング・リースにより事務所、従業員社宅及び事務所備品を賃借しています。これらに対する各年度の賃借料は、前連結会計年度は10,264百万円、当連結会計年度は10,177百万円です。
解約不能オペレーティング・リースに関して、当連結会計年度末日現在において将来支払われる最低リース料の年度別の金額は次のとおりです。
3月31日で終了する年 | 金額(百万円) |
平成28年 | 2,066 |
平成29年 | 1,366 |
平成30年 | 752 |
平成31年 | 543 |
平成32年 | 483 |
平成33年以降 | 2,926 |
合計 | 8,136 |
⑭ 外貨換算差損益
前連結会計年度及び当連結会計年度の当期純利益の算定に当たっては、それぞれ3,773百万円の外貨換算差損(純額)及び7,952百万円の外貨換算差損(純額)が含まれています。
⑮ 公正価値の測定
会計基準書820は、公正価値の定義を「測定日現在において市場参加者の間の秩序ある取引により資産を売却して受取り、または負債を移転するために支払う価格」としたうえで、公正価値を3つの階層に分け、公正価値を測定するために使用されるインプットの優先順位づけを行っています。会計基準書820は、次のような階層に基づいて、特定の資産及び負債を分類することを要求しています。
レベル1:活発な市場における、同一の資産または負債の価格
レベル2:レベル1以外の直接的または間接的に観察可能なインプット
レベル3:観察不能なインプット
各連結会計年度末日現在において、継続的に公正価値で測定している資産及び負債は以下のとおりです。
内容 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
資産 | ||||
国内株式 | ||||
小売業 | 7,260 | - | - | 7,260 |
その他 | 9,592 | - | - | 9,592 |
投資信託 | - | 327 | - | 327 |
金融派生商品(注記⑯) | - | 1,622 | - | 1,622 |
資産合計 | 16,852 | 1,949 | - | 18,801 |
負債 | ||||
金融派生商品(注記⑯) | 36 | 185 | - | 221 |
負債合計 | 36 | 185 | - | 221 |
内容 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
資産 | ||||
国内株式 | ||||
小売業 | 9,468 | - | - | 9,468 |
その他 | 9,788 | - | - | 9,788 |
投資信託 | - | 250 | - | 250 |
金融派生商品(注記⑯) | - | 2,928 | - | 2,928 |
資産合計 | 19,256 | 3,178 | - | 22,434 |
負債 | ||||
金融派生商品(注記⑯) | - | 520 | - | 520 |
負債合計 | - | 520 | - | 520 |
公正価値の評価手法は以下のとおりです。
国内株式
国内株式は、活発な市場における同一資産の市場価格を使用して公正価値で測定しており、レベル1に分類しています。
投資信託
投資信託は、金融機関から提供された市場動向に基づく評価額などの観察可能なインプットを用いた公正価値で測定しているため、レベル2に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品には、商品先物契約、先物外国為替契約、金利スワップ契約、及び通貨金利スワップ契約が含まれます。商品先物契約については、活発な市場における同一資産の市場価格を使用して公正価値で測定しているため、レベル1に分類しています。先物外国為替契約、金利スワップ契約、及び通貨金利スワップ契約については、先物為替レートや市場金利などの観察可能な市場データを使用した契約期間に基づく割引キャッシュ・フローモデルを用いた公正価値で測定しているため、レベル2に分類しています。
各連結会計年度において、非経常的に公正価値で測定している資産は以下のとおりです。なお、前連結会計年度においてレベル3に分類した長期性資産のうち267百万円は、前連結会計年度において売却しています。また、当連結会計年度においてレベル3に分類した長期性資産のうち23百万円は、当連結会計年度において売却しています。
内容 | 前連結会計年度 平成25年4月1日~平成26年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
長期性資産 | - | - | 1,115 | 1,115 |
内容 | 当連結会計年度 平成26年4月1日~平成27年3月31日 | |||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
市場性のない持分証券 | - | - | 10 | 10 |
長期性資産 | - | - | 548 | 548 |
公正価値の評価手法は以下のとおりです。
市場性のない持分証券
会計基準書320「投資-債券と持分証券」に従い、市場性のない持分証券のうち、公正価値が帳簿価額を下回り、公正価値の下落が一時的ではないと判断したものについて減損損失を計上しました。これらの市場性のない持分証券については、主にコスト・アプローチによる評価額をもとに算定された価格に基づいて評価しており、観察不能なインプットを含むためレベル3に分類しています。
長期性資産
会計基準書360に従い、長期性資産のうち、帳簿価額の回収ができないと判断したものについて減損損失を計上しました。これらの長期性資産については、将来予想キャッシュ・フローや同種の資産の売買事例をもとに算定された価格に基づいて評価しており、観察不能なインプットを含むためレベル3に分類しています。
各連結会計年度末日現在における金融商品の帳簿価額及び公正価値は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | ||
帳簿価額 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 帳簿価額 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
売却可能有価証券及び満期保有目的有価証券(注記③) | 17,369 | 17,369 | 19,696 | 19,696 |
金融派生商品 | ||||
資産 | 1,622 | 1,622 | 2,928 | 2,928 |
負債 | △ 221 | △ 221 | △ 520 | △ 520 |
長期債務 | △ 89,398 | △ 90,716 | △ 83,843 | △ 85,173 |
上記以外の金融商品の帳簿価額は、その見積り公正価値とほぼ近似しています。満期保有目的有価証券には、日本国債及びコマーシャルペーパーが含まれます。これらの公正価値は、市場金利などの観察可能な市場データを使用した契約期間に基づく割引キャッシュ・フローモデルを用いているため、レベル2に分類しています。長期債務の公正価値は、同一の債務の市場価格または同一期間の追加借入金利を使用した現在価値により見積っているため、レベル2に分類しています。
連結会社において、特定の相手との取引が著しく集中し、重大な影響を及ぼすような状況はありません。
⑯ 金融派生商品及びヘッジ活動
連結会社は、その事業活動に関連するさまざまなリスクにさらされています。それらのリスクのうち、金融派生商品を利用することで管理されている主要なリスクは、外国為替相場の変動リスク(主として米ドル)、金利変動リスク及び商品相場の変動リスクです。連結会社は、外国為替相場の変動リスクを軽減するために、先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約を利用しています。また、連結会社は、金利変動リスクを軽減するために金利スワップ契約及び通貨金利スワップ契約を、商品相場の変動リスクを軽減するために商品先物契約を利用しています。
連結会社は、ヘッジ取引を行うための戦略を含むリスク管理方針を文書化しており、全ての金融派生商品は、これらの目的と戦略及び関連する詳細な規程に基づいて実行されます。
会計基準書815は、全ての金融派生商品を公正価値で評価して資産または負債として貸借対照表に計上することを要求しています。
ヘッジ会計として適格でない金融派生商品
これらの金融派生商品は、外国為替相場の変動リスク、金利変動リスク及び商品相場の変動リスクを軽減するために利用されています。ヘッジ会計として適格でない金融派生商品の公正価値の変動は、ただちに損益として認識されます。
各連結会計年度末日現在、連結会社が保有するヘッジ会計として適格でない金融派生商品の契約金額または想定元本は以下のとおりです。
項目 | 単位 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 |
金利スワップ契約 | 百万円 | 7,121 | 12,586 |
先物外国為替契約 | 百万円 | 67,548 | 50,417 |
通貨金利スワップ契約 | 百万円 | 2,000 | 2,000 |
商品先物契約(豚) | 百万ポンド | 6.0 | - |
連結会社は、ヘッジ目的以外には金融派生商品を利用しないことをその方針としています。当連結会計年度末日現在、連結会社には重要な与信集中リスクはありません。また、連結会社が利用している金融派生商品は、主要な格付機関から一定の投資適格信用格付を維持することが要求される条項を含んでいません。
各連結会計年度末日現在の連結貸借対照表における、金融派生商品の公正価値の計上科目及び金額は以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 平成26年3月31日 | |||
資産 | 負債 | |||
貸借対照表上 の計上科目 | 公正価値 (百万円) | 貸借対照表上 の計上科目 | 公正価値 (百万円) | |
会計基準書815のもとでヘッジ手段 として指定されていない金融派生商品 | ||||
金利スワップ契約 | - | - | その他の流動負債 | 37 |
先物外国為替契約 | その他の流動資産 | 942 | その他の流動負債 | 148 |
通貨金利スワップ契約 | その他の流動資産 | 13 | - | - |
その他の資産 | 667 | - | - | |
商品先物契約 | - | - | その他の流動負債 | 36 |
合計(注記⑮) | 1,622 | 221 |
項目 | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 | |||
資産 | 負債 | |||
貸借対照表上 の計上科目 | 公正価値 (百万円) | 貸借対照表上 の計上科目 | 公正価値 (百万円) | |
会計基準書815のもとでヘッジ手段 として指定されていない金融派生商品 | ||||
金利スワップ契約 | - | - | その他の流動負債 | 85 |
先物外国為替契約 | その他の流動資産 | 1,804 | その他の流動負債 | 435 |
通貨金利スワップ契約 | その他の流動資産 | 17 | - | - |
その他の資産 | 1,107 | - | - | |
合計(注記⑮) | 2,928 | 520 |
会計基準書815のもとでヘッジ手段として指定されていない金融派生商品が、各連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響は以下のとおりです。
項目 | 金融派生商品に関して損益に計上した(△損)益の金額 | |
損益計算書上の計上科目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | |
金利スワップ契約 | 支払利息 | △ 25 |
先物外国為替契約及び通貨スワップ契約 | 売上高 | 299 |
売上原価 | 5,824 | |
その他の収益及び (△費用)-純額 | 89 | |
通貨金利スワップ契約 | 支払利息 | 24 |
その他の収益及び (△費用)-純額 | 231 | |
商品先物契約 | 売上原価 | 156 |
合計 | 6,598 |
項目 | 金融派生商品に関して損益に計上した(△損)益の金額 | |
損益計算書上の計上科目 | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) | |
金利スワップ契約 | 支払利息 | △ 77 |
先物外国為替契約 | 売上高 | △ 578 |
売上原価 | 10,697 | |
通貨金利スワップ契約 | 支払利息 | 5 |
その他の収益及び (△費用)-純額 | 449 | |
商品先物契約 | 売上高 | 514 |
売上原価 | △ 2 | |
合計 | 11,008 |
⑰ セグメント情報
会計基準書280「セグメント情報」は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、「企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うに当たり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位」として定義されています。オペレーティング・セグメントは、主として商品及び提供するサービスの性質に基づき決定されています。
連結会社のオペレーティング・セグメントは、以下の3つの事業グループから構成されています。
加工事業本部-主にハム・ソーセージ、加工食品の製造・販売
食肉事業本部-主に食肉の生産・販売
関連企業本部-主に水産物、乳製品の製造・販売
セグメント間の内部取引における価格は、外部顧客との取引価格に準じています。
各連結会計年度におけるオペレーティング・セグメント情報は次のとおりです。
前連結会計年度(平成25年4月1日~平成26年3月31日)
加工事業 本部 (百万円) | 食肉事業 本部 (百万円) | 関連企業 本部 (百万円) | 計 (百万円) | 消去調整他 (百万円) | 連結 (百万円) | |
Ⅰ 売上高 | ||||||
(1) 外部顧客に対する売上高 | 325,740 | 668,102 | 145,186 | 1,139,028 | △ 16,931 | 1,122,097 |
(2) セグメント間の内部売上高 | 26,254 | 98,407 | 2,952 | 127,613 | △ 127,613 | - |
計 | 351,994 | 766,509 | 148,138 | 1,266,641 | △ 144,544 | 1,122,097 |
営業費用 | 345,513 | 739,694 | 147,140 | 1,232,347 | △ 145,950 | 1,086,397 |
セグメント利益 | 6,481 | 26,815 | 998 | 34,294 | 1,406 | 35,700 |
Ⅱ 資産、減価償却費及び資本的支出 | ||||||
資産 | 169,517 | 347,914 | 54,915 | 572,346 | 54,874 | 627,220 |
減価償却費 | 6,995 | 8,596 | 1,280 | 16,871 | 1,778 | 18,649 |
資本的支出 | 14,759 | 8,945 | 3,893 | 27,597 | 1,555 | 29,152 |
当連結会計年度(平成26年4月1日~平成27年3月31日)
加工事業 本部 (百万円) | 食肉事業 本部 (百万円) | 関連企業 本部 (百万円) | 計 (百万円) | 消去調整他 (百万円) | 連結 (百万円) | |
Ⅰ 売上高 | ||||||
(1) 外部顧客に対する売上高 | 332,492 | 746,298 | 152,198 | 1,230,988 | △ 18,186 | 1,212,802 |
(2) セグメント間の内部売上高 | 27,496 | 104,461 | 2,966 | 134,923 | △ 134,923 | - |
計 | 359,988 | 850,759 | 155,164 | 1,365,911 | △ 153,109 | 1,212,802 |
営業費用 | 357,924 | 805,551 | 154,877 | 1,318,352 | △ 153,994 | 1,164,358 |
セグメント利益 | 2,064 | 45,208 | 287 | 47,559 | 885 | 48,444 |
Ⅱ 資産、減価償却費及び資本的支出 | ||||||
資産 | 179,769 | 390,008 | 62,521 | 632,298 | 29,269 | 661,567 |
減価償却費 | 6,918 | 8,645 | 1,462 | 17,025 | 1,926 | 18,951 |
資本的支出 | 15,388 | 12,002 | 6,803 | 34,193 | 1,501 | 35,694 |
(注) 1 消去調整他には、配賦不能項目、セグメント間の内部取引消去他が含まれています。
2 全社費用及び特定の子会社の損益は、一部の配賦不能項目を除き、各報告オペレーティング・セグメントに配賦しています。これらの子会社は、各報告オペレーティング・セグメントに含まれる連結会社のために間接的なサービス及び業務支援を行っています。
3 セグメント利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しています。
4 消去調整他に含まれる資産の主なものは、親会社の現金及び預金、投資有価証券等です。
5 減価償却費は、有形固定資産及び無形固定資産の償却額です。各報告セグメントの減価償却費は、(注)2の全社費用及び特定の子会社の損益に含まれる減価償却費は含んでいません。
6 資本的支出は、有形固定資産及び無形固定資産の増加額です。
各連結会計年度における、セグメント利益の合計額と税金等調整前当期純利益との調整表は次のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) |
セグメント利益の合計額 | 34,294 | 47,559 |
その他の営業費用及び(△収益)-純額 | 686 | 4,231 |
支払利息 | 1,502 | 1,347 |
その他の収益及び(△費用)-純額 | 1,791 | 1,678 |
消去調整他 | 1,406 | 885 |
税金等調整前当期純利益 | 35,303 | 44,544 |
各連結会計年度における外部顧客に対する製品別売上情報は次のとおりです。
区分 | 前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) |
ハム・ソーセージ | 143,490 | 150,103 |
加工食品 | 208,084 | 212,413 |
食肉 | 619,333 | 691,072 |
水産物 | 91,809 | 94,396 |
乳製品 | 26,253 | 28,564 |
その他 | 33,128 | 36,254 |
合計 | 1,122,097 | 1,212,802 |
各連結会計年度及び各連結会計年度末日現在における地域別情報は次のとおりです。
外部顧客に対する売上高
前連結会計年度 平成25年4月1日 ~平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 平成26年4月1日 ~平成27年3月31日 (百万円) | |
日本 | 1,021,009 | 1,086,474 |
その他の地域 | 101,088 | 126,328 |
合計 | 1,122,097 | 1,212,802 |
(注) 外部顧客に対する売上高は、連結会社の所在地別に分類しています。
長期性資産
前連結会計年度末 平成26年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度末 平成27年3月31日 (百万円) | |
日本 | 224,943 | 242,094 |
その他の地域 | 19,350 | 20,803 |
合計 | 244,293 | 262,897 |
(注) 長期性資産の主なものは有形固定資産です。
各連結会計年度とも、連結会社の売上高の10%を超える単一の外部顧客はありません。
⑱ 契約残高及び偶発債務
連結会社は関連会社及び取引先の借入債務について保証を行っています。当連結会年度末日現在、当該保証によって連結会社が潜在的に負う最大支払額は511百万円、当該保証に関連する負債は11百万円となっています。取引先の借入債務の保証には、特定の動産及び不動産を担保として設定しています。
⑲ 重要な後発事象
1.株式取得の理由
当社は、Ege-Tav 社の株式を譲り受けることで、トルコ共和国における鶏肉需要の拡大に対応するとともに、当社の養鶏事業との相乗効果を創出し、急伸する新興市場である中東諸国やヨーロッパ諸国における当社グループのプレゼンスを高めることを目的としています。
2.被取得企業の概要
所在地 :トルコ共和国 イズミル
事業内容 :養鶏、鶏の処理及び販売(雛含む)
3. 株式取得日
平成27年4月1日
4.取得価額及び取得後の持分比率
取得価額 :7,200万米ドル
取得後の持分比率 :60.0%
なお、当社は現在、取得資産及び引受負債の取得日の公正価値を算定中のため、企業結合の会計処理に関する詳細な情報は開示しておりません。
平成27年5月11日開催の取締役会において、平成27年3月31日現在の株主に対して現金配当9,370百万円(1株当たり46円)を支払うことが決議されました。
当社は、当連結会計年度末日(平成27年3月31日)から当有価証券報告書提出日(平成27年6月26日)までの期間における後発事象について評価を行いました。