有価証券報告書-第119期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 14:26
【資料】
PDFをみる
【項目】
161項目
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①経営戦略(長期ビジョン・中期経営計画)
当社グループは「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」ことをグループ経営理念とし、1936年の設立以来、小麦、大豆、菜種、トウモロコシなどの穀物を、小麦粉、プレミックス、植物油、糖化製品、配合飼料などに加工し、
「食」を通じた社会への貢献を志してまいりました。一層の発展のため、創立90周年にあたる2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」を策定し、その実現に向けては、3年間の中期経営計画を3次にわたり展開しております。
1st Stageとなる「中期経営計画17-19」では「ありたい姿の実現に向けた足場固め」を基本方針として、収益基盤の強化に取り組んでまいりました。2020年4月よりスタートしました2nd Stage「中期経営計画20-22」は「確立」のステージとして位置付け、当社グループならではの新しい価値をステークホルダーの皆様にお届けすべく、基本コンセプト「SHOWA New Value Creation」を掲げ、基盤事業をより一層盤石にし、成長事業の育成に取り組んでまいります。
■「SHOWA Next Stage for 2025」の内容
ありたい姿全てのステークホルダーに満足を提供する
“穀物ソリューション・カンパニー Next Stage”
~幹を太くし、枝葉を広げ、世の中のためになる果実を育てる~
方 針昭和産業グループならではの複合系シナジーソリューションを進化させると共に、ESG視点での取り組みも強化し、企業価値の向上に努めてまいります。

0102010_001.png


■「中期経営計画17-19」の総括
[基本方針]
ありたい姿(長期ビジョン)の実現に向けた足場固めの期間と位置付け、安定的収益基盤の確立と、更なる成長への準備に取り組んでまいりました。
[基本戦略ごとの主な成果]
基本戦略主な成果と取り組み
[基本戦略①]
基盤事業の強化
[収益の安定化]
・コンビニエンスストア向けパン事業の生産一貫体制確立
・生産能力増強(大豆たん白/粉末水あめ)
[基本戦略②]
事業領域の拡大
[アジアへの事業展開]
・台湾:製粉及び飼料事業(鶏卵)の新規参入
・ベトナム:昭和産業ベトナムの設立
[基本戦略③]
社会的課題解決への貢献
[ESG経営の推進]
・ガスコージェネシステム導入によるCO2排出削減
・バイオマスを活用したごみ袋開発
[基本戦略④]
プラットフォームの再構築
[攻めと守りのプラットフォームの強化]
・事業戦略推進体制の構築
・報酬諮問委員会と経営諮問委員会の設置
[基本戦略⑤
ステークホルダー
エンゲージメントの強化
[コミュニケーション手段の充実]
・コーポレートサイト(Web)での情報発信の強化
・個人投資家向けIRの強化

[経営指標]
2017年度
実積
2018年度
実積
2019年度
実積
中計17-19
目標値
達成率
(対2019度年)
連結売上高2,331億円2,559億円2,540億円2,600億円97.7%
連結経常利益77億円97億円101億円115億円87.8%
ROE6.5%9.0%8.0%9.0%以上
自己資本比率45.8%47.4%49.2%50.0%以上

中期経営計画17-19では基本方針として掲げた「ありたい姿の実現にむけた足場固め」に基づき、5つの基本戦略
が着実に行われた結果、連結経常利益は過去最高益となりましたが、物流費や人件費、エネルギーコスト等の上昇
の影響により、残念ながら中計17-19目標値に対しては未達となりました。
②経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境を見ますと、労働人口の減少や高齢化の加速、健康志向の高まりに加え、デジタル技術が急速に進化しております。アジア新興国では、経済成長による所得増が続くと予想されており、国内では、SDGsをはじめとした持続可能な社会の実現に向けて、企業に対する要請が急速に高まってきております。そして、ドライバー不足に端を発した物流クライシスについても、深刻な経営課題となってきております。食を取り巻く環境につきましては、消費者志向が「モノ消費からコト消費」へ変化することにより、消費ニーズの多様化が進み、ベジタリアンやビーガンといった市場も拡大していくことが見込まれております。一方で、コモディティ品の価格競争は、ますます激しくなると考えております。
これらに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大が消費需要だけでなく、消費者の行動変容や価値観変化にも繋がり、食品業界のバリューチェーン全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。
このような外部環境変化の中、当社グループでは「新しい機軸によるニーズへの対応」や、「最新技術を利用した飛躍的な生産性の向上」、「消費・ライフスタイルの変化による新たな領域・地域での市場拡大」等を、中期的に新たな事業機会と認識して、「中期経営計画20-22」を策定し、長期ビジョンの実現に向けて取り組んでまいります。
■「中期経営計画20-22」概要
「中期経営計画20-22」は、長期ビジョンの中間地点であることから「確立」のステージとして位置づけ、当社グループならではの新しい価値をステークホルダーの皆様にお届けすべく、基本コンセプト「SHOWA New Value Creation~SHOWAだからできる新たな価値とは~」を掲げ、基盤事業を盤石にし、成長事業の育成に取り組んでまいります。なお、「中期経営計画20-22」では長期ビジョンの数値目標の達成にむけたマイルストーンとして引き続き数値目標を掲げるとともに、基本戦略③「社会的課題解決への貢献」における非財務目標を掲げ、事業活動を通してESG経営を推進するCSV戦略を更に展開してまいります。
[数値目標] [非財務目標]
連結売上高 (※1)2,800億円CO2排出量 (※1)26%削減
連結経常利益130億円食品ロス (※2)5%以上削減
ROE9.0%以上女性管理職数(※3)2倍以上

※1)収益認識に関する会計基準変更による影響(売上減少額)を含む ※1)グループ全体2030年度目標 対2013年度
※2)昭和産業単体2022年度目標 対2016年度~2018年度平均
※3)昭和産業単体2022年度目標 対2016年度~2018年度平均
■「中期経営計画20-22」の基本戦略
[基本戦略① 基盤事業の強化]
主に以下の3つの個別戦略を掲げ、基盤事業をより一層盤石にいたします。
(1)「グループ会社間の連携強化によるサプライチェーン改革」
・調達、製造、販売、物流の4つの視点で、グループ全体で持続可能なサプライチェーンを構築し、コスト抑制を実現しながら、更なる安全・安心・安定を図ります。
(2)「シェア拡大に向けた生産能力増強・ソリューション提案の強化」
・プレミックス事業では、生産能力増強を目的として56億円を投資し、船橋工場内に新工場を建設します(2022年6月操業開始予定)。新工場では、最新の自動化設備を導入し、IoTによる高い生産性と、生産リードタイムの短縮・多品種小ロット生産を実現いたします。
・製粉事業では鹿島工場・神戸工場の設備増強等により、小麦挽砕量の増加を計画しております。
・油脂食品事業では、生産能力増強を目的として約35億円を投資し、鹿島工場内にある製油工場の抽出工程を最新設備に更新中です(2021年3月完了予定)。
・倉庫事業では、荷役効率の改善を目的として約10億円を投資し、鹿島工場のニューマチックアンローダー(荷役設備)を更新いたします(2020年6月完了予定)。
・ソリューション提案営業の強化においては、マーケティング機能を強化・整備し、迅速かつ的確な課題解決に向けて提案ができる体制を構築いたします。
(3)「高付加価値商品の開発」
・基本原料である4つの穀物の深堀りによる新たな機能性の開発、シナジーの発揮、また、オープンイノベーションによる未利用新素材の開発、活用など高付加価値商品の開発を進めます。
[基本戦略② 事業領域の拡大]
海外市場については、引き続きASEAN・台湾・中国を中心に事業エリアの拡大を目指します。国内市場においては基盤事業と親和性のある分野への事業領域拡大として、主に以下の3つの個別戦略を計画しております。
(1)「冷凍食品事業の強化」
・高齢化と少数世帯の増加、女性の社会進出により、今後も需要の伸びが見込まれる冷凍食品事業に強化いたします。
・グループシナジーを生かせる事業領域についてはM&A等も視野に入れた拡充を推進いたします。
(2)「植物由来食品の開発強化」
・健康志向の高まりを背景に、大豆を軸とした植物たん白食品の開発を強化いたします。
・素材メーカーから加工食品メーカーへの脱皮を図り、競争優位性のあるバリューチェーンの構築を目指します。
(3)「アグリビジネスへの挑戦」
・新たな領域として計画している野菜ビジネスは、これまでの穀物ビジネスの枠組みを越えた挑戦となります。
社内ベンチャーとして植物工場実験プラントの建設を行い、次なる本格生産に向けた実証実験を繰り返しながら事業育成を行う計画です。
・循環型社会に対する意識が高まっている中、ESG経営の観点から将来を見据えたバイオマス利用技術の更なる研究を推進いたします。
[基本戦略③ 社会的課題解決への貢献]
事業活動を通してESG経営を推進することで、新たな価値を創出し、持続可能な社会の実現に貢献するために、以下の表の3つの重点項目、7つの重要題を掲げ、CSV戦略の更なる展開を推進いたします。
0102010_002.png
[基本戦略④ プラットフォームの再構築]
中期経営計画20-22では、以下の4つのコーポレートプラットフォーム戦略を有機的に結びつけていくことで、
イノベーション創出に向けた経営基盤の確立を目指します。
(1)組織
・お客様への課題解決のご提案をより一層充実させるために、営業体制の抜本的な改革を進めます。
(2)人事制度
・労働生産性の向上、より一層の働きがいのある職場を実現するため新たな制度導入を計画しております。
(3)ICT
・当社グループの新たな企業価値創出をサポートする取り組みとして、ICTを活用した省人化や業務プロセスの効率化を推進いたします。
(4)マネジメント
・当社グループが展開する事業の効率性、採算性を明確に捉え、経営判断に活用していくために、事業別のポートフォリオ管理体制を導入し、事業の全体最適化を目指します。
[基本戦略⑤ ステークホルダーエンゲージメントの強化]
経営の透明性を高め、ステークホルダーとの対話を強化し、パートナーシップをさらに推進いたします。
(1)従業員
・教育プログラムの充実や福利厚生・賃金体系の見直しなどを推進いたします。
(2)お客様・取引先
・「消費者志向自主宣言」に基づき、消費者視点でのわかりやすい表示や包装への改善、お客様からの声を反映させた新製品開発やサービスの改善などに取り組みます。
(3)株主・投資家
・統合報告書を発行し、財務情報、非財務情報も含めた中長期視点での当社グループの価値創造プロセスをお伝えしていきます。
(4)地域社会
・工場見学の充実化、食育活動の推進などにより、「共生」と「貢献」を図ってまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。