有価証券報告書-第102期(2025/01/01-2025/12/31)
① 戦略
サッポログループ人財戦略においては、3つの戦略に基づき、5つの優先課題とKPIを定め、人財育成と社内環境整備に取り組んでおります。
■戦略①多様性×流動化=変化への挑戦
新たな領域の開拓や、コア領域の更なる成長に向け、これまでの当社内における常識や既存の価値観から脱却し、多様性と流動化を加速することを重要課題と位置付けております。
<多様性の促進>優先課題として位置付ける女性活躍については、女性取締役、管理職比率の2026年KPI12%以上(サッポロホールディングス㈱+4事業会社)に対し、各社にて年度目標を設定し、進捗をローリングしながら取組を推進しております。経営トップ層からマネジメント層に対しては、自らの言葉で方針を発信し意識改革を促すとともに、管理職候補の女性社員に対しては、社長と直接キャリアを考える場を設ける等、計画的な育成へ注力してまいりました。また、女性経営職の社外からの積極採用の取組も加わった結果、2025年女性取締役比率は17.2%、管理職比率は9.5%の目標値に対し、10.8%となりました。2030年のサッポロホールディングス㈱取締役比率30%、2026年管理職比率12%を目標に着実に前進してまいります。
2026年人財戦略の最終年度の確実な目標達成に向け、社内人財の育成スピードの加速、社外人財の積極的な登用を通じ、多様性のさらなる加速を図ってまいります。

国内主要会社で実施している従業員意識調査では、多様なメンバーが働きやすい環境であると72%が回答し年々数値は改善しています。一方で、「多様な考えを活かそうとしている」に関しては63%と一定の改善は見られるものの、KPIの「DE&I・チーム力3.2(4点満点)」に対しては、3.0の実績にとどまっており、更なる推進が必要であると考えております。
職場におけるインクルージョンの一層の加速に向け、DE&I推進や女性管理職育成に関する事業場長の役割・責任を社長や人事担当役員自らの言葉で直接説明する等、組織として多様な人財が力を発揮できる環境づくりを進めております。
<社内外人財の流動的な活用>中期経営計画で掲げた収益力の向上や事業ポートフォリオに即した人財アロケーション、DX・ITの活用による業務効率化推進により、労働生産性は年々向上しております。
2026年7月には事業持株会社体制への移行を予定しており、「One SAPPORO 経営」の下、より機動的かつコンパクトな組織・人員体制構築に取り組んでおります。
また、多様な人財が流動的に動きシナジーを創出することを目的に「誰もが越境し挑戦するのが当たり前」となる文化醸成を進めてきました。人財公募については、2025年度に過去最多の49件を募集、94名が応募しました。社内外副業についても、2026年KPIである社内副業経験者300名に対し、378名となり前倒しで目標を達成しました。
今後も、社内外の新たな職場・業務へ自らの意思でチャレンジする経験を通じキャリア自律を更に加速していきます。
更に、グループ社員の約37%を占める50代以上のシニア層の活躍も重要な課題と位置付けております。希望者を対象としたキャリア面談は、2025年末時点で50歳以上社員の約18%に実施し、新たなキャリア構築を支援する環境を整備しております。
高度キャリア人財の採用についても、2024年より取組を進め、2025年は、国際事業をはじめとする事業戦略上重要なポジションへ事業場長クラス4名を含むマネジメント層の登用を行いました。併せて、人事総務部門担当者向けに新たな人財が組織に早期に組織になじめるためのオンボーディング研修の実施等、安心して能力を発揮できる環境づくりを推進しております。
■戦略②人的資本投資=個と組織の強化
サッポログループでは、優先し集中投資する人財として経営層、グローバル、DX・ITの3つを掲げ、人財確保・育成を推進しております。
<経営人財育成>中長期成長戦略の実効性を高める上で、経営人財の高度化は必須であり、計画的な育成、登用を目的に2024年に経営人財育成のプロセスを明確化いたしました。
指名委員会と連携し、経営人財候補者の育成を推進する「経営人財戦略会議」を2024年に新設し、中長期成長戦略を踏まえた経営人財要件を再定義しました。2025年度は、社内候補者のアセスメント結果等を踏まえたスキル・経験を可視化し、今後の配置や研修派遣等の育成計画を策定、実行し、不足ポジションへの外部登用の検討等、人財プールの強化へ取組を進めております。
また、社長を含めた全役員対象の360度評価研修も継続実施し、自身の行動を振り返り、強み・弱みを把握し、「経営層自らが本気で変わる」を実践し、トップ層自ら組織風土改革をリードするとともに、経営人財の更なる高度化へ取り組んでおります。

<スピードある成長への積極投資>重要な経営基盤である人財への積極的な投資を進めてきました。グローバル人財、DX・IT人財の育成、支援型マネジメントの進化やリスキリングに関わる取組を実施した結果、サッポロホールディングス㈱+4事業会社の2025年人財育成投資額は328百万円、一人当たり投資額は、約10.5万円となりました。
一人当たり投資額(正社員)
約10.5万円 *2024年実績 約8.3万円
・グローバル人財育成
グローバル中核人財100名の確保を目標に、対象者を2段階(入学、配置レベル)に分け、きめ細やかに人事管理し、人財の高度化を進めております。専門人財育成については、語学、国際ビジネス力の強化研修に加え、海外子会社へのトレーニー派遣、海外子会社からの人財受入等、積極的なコラボレーション機会を創出しております。グローバル経営人財候補者を対象とした海外ビジネススクールへの2名の短期派遣等、将来のグローバルビジネスを支える人財育成を加速しております。更に、将来の海外事業の拡大を見据え、人財の裾野を広げていくため、選抜者対象の若手グローバル人財研修、グローバルリーダー人財研修、全社向け語学力強化等、育成への投資を進めております。
・DX・IT人財育成
DX基幹人財戦略に関しては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
・支援型マネジメントの進化
人の成長によって組織を成長させることを目的とした当社の人事制度(育成評価制度)において、マネジメント力の一層の進化は不可欠であると考えております。マネジメント層自らが学び続ける姿勢を持ち、その責任と覚悟を問う目的で、これまでの一律のマネージャー研修を手挙げ制の形式に変更し、支援型マネージャー修練プログラムを展開しております。2025年は6プログラムを実施し延べ363名が受講しております。(前年比121%増)
このような取組の結果、従業員意識調査において「職場では、各自の強みを活かしてチームとして高い成果をあげようとしている」と75%が回答、マネジメント力の強化につながっていると考えております。一方、課題としていた「職場には、ワクワクする目指したい姿を定めてみんなで失敗することを恐れずに挑戦しようとする雰囲気がある」については、前年より2ポイント改善したものの、KPIである「未来価値創造への挑戦」3.0以上(4.0満点)に対しては、前年同様に2.7という結果となりました。これを受け、各社では組織力の強化に向け、職場でのガチ対話の展開、各組織方針へ落とし込んだ目標設定等により、数値向上への取組を進めております。
サッポロビール社では将来の新規事業創出に向けた取組の一つとして、2024年ビジネスコンテストを開催し、1組が事業化検討権を獲得。2025年度も1組が事業化検討権、2組が検討継続権を獲得しました。新しいことにチャレンジしたくなる気運の醸成、その実現を担える人財を生み出す取組をさらに進めてまいります。
■戦略③働き続けたい環境整備=100%の力発揮
<エンゲージメント向上と健康促進>多様な人財が100%の力を発揮し、いきいきと活躍できる環境の整備に向け以下の取組を通じ魅力ある会社への一層の変革を目指しております。
・育児、介護、病気等と仕事が両立できるしくみ・環境づくりの推進
仕事と育児の両立の不安払拭や休職職場応援ポイント制度の導入等の取組の結果、サッポロビール社では2023年に男性育児休業取得率100%を達成し、2年連続でNextなでしこ共働き・共育て支援企業に選定されました。
介護離職防止に向けては、介護セミナー、全管理職向けにe-ラーニングを展開。がん罹患者による介護体験談をカフェ形式で開催する等、治療と介護、仕事との両立を考える機会とし、両立支援を強化しております。
また、多様な発想・考え方を有する人財の最大限の力の発揮を目的に、社内外で LGBTQ+への取組を続けてきた成果も認められ、評価指標である「PRIDE指標2025」のゴールドを初受賞しました。
従業員意識調査では、昨年に引き続き約75%が「育児や介護、がん等の治療をしながらも働き続けられる環境が整っていると感じる」と回答。今後も、個々のメンバーが抱える課題と仕事の両立支援を進めてまいります。



・健康経営推進
サッポログループでは、心身の健康は、従業員・その家族・会社の幸せを創造することにつながるものと考え、2017年8月に「健幸創造宣言」、2023年からは健康経営中期計画に沿って健康投資施策を展開しております。自己の健康管理に資するヘルスリテラシーの向上、運動習慣の定着化、職場での健康風土の醸成等への取組により、従業員意識調査でのワークエンゲージメントは前年より0.4ポイントアップ、プレゼンティーイズムは2026KPIに対し順調に進捗し、POS(会社からの健康支援)を感じる割合は80%超と高水準を維持しております。このような取組の結果、グループ8社が健康経営優良法人に認定。更にサッポロホールディングス㈱は2025年健康経営銘柄に初選定されました。
サッポログループ健康経営中期計画(2023-2026)戦略マップ


ワークエンゲージメントは偏差値、国内14社
プレゼンティーイズム損失率はサッポロホールディングス㈱+4事業会社
サッポログループ人財戦略においては、3つの戦略に基づき、5つの優先課題とKPIを定め、人財育成と社内環境整備に取り組んでおります。
■戦略①多様性×流動化=変化への挑戦
新たな領域の開拓や、コア領域の更なる成長に向け、これまでの当社内における常識や既存の価値観から脱却し、多様性と流動化を加速することを重要課題と位置付けております。
<多様性の促進>優先課題として位置付ける女性活躍については、女性取締役、管理職比率の2026年KPI12%以上(サッポロホールディングス㈱+4事業会社)に対し、各社にて年度目標を設定し、進捗をローリングしながら取組を推進しております。経営トップ層からマネジメント層に対しては、自らの言葉で方針を発信し意識改革を促すとともに、管理職候補の女性社員に対しては、社長と直接キャリアを考える場を設ける等、計画的な育成へ注力してまいりました。また、女性経営職の社外からの積極採用の取組も加わった結果、2025年女性取締役比率は17.2%、管理職比率は9.5%の目標値に対し、10.8%となりました。2030年のサッポロホールディングス㈱取締役比率30%、2026年管理職比率12%を目標に着実に前進してまいります。
2026年人財戦略の最終年度の確実な目標達成に向け、社内人財の育成スピードの加速、社外人財の積極的な登用を通じ、多様性のさらなる加速を図ってまいります。

国内主要会社で実施している従業員意識調査では、多様なメンバーが働きやすい環境であると72%が回答し年々数値は改善しています。一方で、「多様な考えを活かそうとしている」に関しては63%と一定の改善は見られるものの、KPIの「DE&I・チーム力3.2(4点満点)」に対しては、3.0の実績にとどまっており、更なる推進が必要であると考えております。職場におけるインクルージョンの一層の加速に向け、DE&I推進や女性管理職育成に関する事業場長の役割・責任を社長や人事担当役員自らの言葉で直接説明する等、組織として多様な人財が力を発揮できる環境づくりを進めております。
<社内外人財の流動的な活用>中期経営計画で掲げた収益力の向上や事業ポートフォリオに即した人財アロケーション、DX・ITの活用による業務効率化推進により、労働生産性は年々向上しております。
2026年7月には事業持株会社体制への移行を予定しており、「One SAPPORO 経営」の下、より機動的かつコンパクトな組織・人員体制構築に取り組んでおります。
また、多様な人財が流動的に動きシナジーを創出することを目的に「誰もが越境し挑戦するのが当たり前」となる文化醸成を進めてきました。人財公募については、2025年度に過去最多の49件を募集、94名が応募しました。社内外副業についても、2026年KPIである社内副業経験者300名に対し、378名となり前倒しで目標を達成しました。
今後も、社内外の新たな職場・業務へ自らの意思でチャレンジする経験を通じキャリア自律を更に加速していきます。
更に、グループ社員の約37%を占める50代以上のシニア層の活躍も重要な課題と位置付けております。希望者を対象としたキャリア面談は、2025年末時点で50歳以上社員の約18%に実施し、新たなキャリア構築を支援する環境を整備しております。
高度キャリア人財の採用についても、2024年より取組を進め、2025年は、国際事業をはじめとする事業戦略上重要なポジションへ事業場長クラス4名を含むマネジメント層の登用を行いました。併せて、人事総務部門担当者向けに新たな人財が組織に早期に組織になじめるためのオンボーディング研修の実施等、安心して能力を発揮できる環境づくりを推進しております。
■戦略②人的資本投資=個と組織の強化
サッポログループでは、優先し集中投資する人財として経営層、グローバル、DX・ITの3つを掲げ、人財確保・育成を推進しております。
<経営人財育成>中長期成長戦略の実効性を高める上で、経営人財の高度化は必須であり、計画的な育成、登用を目的に2024年に経営人財育成のプロセスを明確化いたしました。
指名委員会と連携し、経営人財候補者の育成を推進する「経営人財戦略会議」を2024年に新設し、中長期成長戦略を踏まえた経営人財要件を再定義しました。2025年度は、社内候補者のアセスメント結果等を踏まえたスキル・経験を可視化し、今後の配置や研修派遣等の育成計画を策定、実行し、不足ポジションへの外部登用の検討等、人財プールの強化へ取組を進めております。
また、社長を含めた全役員対象の360度評価研修も継続実施し、自身の行動を振り返り、強み・弱みを把握し、「経営層自らが本気で変わる」を実践し、トップ層自ら組織風土改革をリードするとともに、経営人財の更なる高度化へ取り組んでおります。

<スピードある成長への積極投資>重要な経営基盤である人財への積極的な投資を進めてきました。グローバル人財、DX・IT人財の育成、支援型マネジメントの進化やリスキリングに関わる取組を実施した結果、サッポロホールディングス㈱+4事業会社の2025年人財育成投資額は328百万円、一人当たり投資額は、約10.5万円となりました。
一人当たり投資額(正社員)約10.5万円 *2024年実績 約8.3万円
・グローバル人財育成
グローバル中核人財100名の確保を目標に、対象者を2段階(入学、配置レベル)に分け、きめ細やかに人事管理し、人財の高度化を進めております。専門人財育成については、語学、国際ビジネス力の強化研修に加え、海外子会社へのトレーニー派遣、海外子会社からの人財受入等、積極的なコラボレーション機会を創出しております。グローバル経営人財候補者を対象とした海外ビジネススクールへの2名の短期派遣等、将来のグローバルビジネスを支える人財育成を加速しております。更に、将来の海外事業の拡大を見据え、人財の裾野を広げていくため、選抜者対象の若手グローバル人財研修、グローバルリーダー人財研修、全社向け語学力強化等、育成への投資を進めております。
・DX・IT人財育成
DX基幹人財戦略に関しては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
・支援型マネジメントの進化
人の成長によって組織を成長させることを目的とした当社の人事制度(育成評価制度)において、マネジメント力の一層の進化は不可欠であると考えております。マネジメント層自らが学び続ける姿勢を持ち、その責任と覚悟を問う目的で、これまでの一律のマネージャー研修を手挙げ制の形式に変更し、支援型マネージャー修練プログラムを展開しております。2025年は6プログラムを実施し延べ363名が受講しております。(前年比121%増)
このような取組の結果、従業員意識調査において「職場では、各自の強みを活かしてチームとして高い成果をあげようとしている」と75%が回答、マネジメント力の強化につながっていると考えております。一方、課題としていた「職場には、ワクワクする目指したい姿を定めてみんなで失敗することを恐れずに挑戦しようとする雰囲気がある」については、前年より2ポイント改善したものの、KPIである「未来価値創造への挑戦」3.0以上(4.0満点)に対しては、前年同様に2.7という結果となりました。これを受け、各社では組織力の強化に向け、職場でのガチ対話の展開、各組織方針へ落とし込んだ目標設定等により、数値向上への取組を進めております。
サッポロビール社では将来の新規事業創出に向けた取組の一つとして、2024年ビジネスコンテストを開催し、1組が事業化検討権を獲得。2025年度も1組が事業化検討権、2組が検討継続権を獲得しました。新しいことにチャレンジしたくなる気運の醸成、その実現を担える人財を生み出す取組をさらに進めてまいります。
■戦略③働き続けたい環境整備=100%の力発揮
<エンゲージメント向上と健康促進>多様な人財が100%の力を発揮し、いきいきと活躍できる環境の整備に向け以下の取組を通じ魅力ある会社への一層の変革を目指しております。
・育児、介護、病気等と仕事が両立できるしくみ・環境づくりの推進
仕事と育児の両立の不安払拭や休職職場応援ポイント制度の導入等の取組の結果、サッポロビール社では2023年に男性育児休業取得率100%を達成し、2年連続でNextなでしこ共働き・共育て支援企業に選定されました。
介護離職防止に向けては、介護セミナー、全管理職向けにe-ラーニングを展開。がん罹患者による介護体験談をカフェ形式で開催する等、治療と介護、仕事との両立を考える機会とし、両立支援を強化しております。
また、多様な発想・考え方を有する人財の最大限の力の発揮を目的に、社内外で LGBTQ+への取組を続けてきた成果も認められ、評価指標である「PRIDE指標2025」のゴールドを初受賞しました。
従業員意識調査では、昨年に引き続き約75%が「育児や介護、がん等の治療をしながらも働き続けられる環境が整っていると感じる」と回答。今後も、個々のメンバーが抱える課題と仕事の両立支援を進めてまいります。



・健康経営推進
サッポログループでは、心身の健康は、従業員・その家族・会社の幸せを創造することにつながるものと考え、2017年8月に「健幸創造宣言」、2023年からは健康経営中期計画に沿って健康投資施策を展開しております。自己の健康管理に資するヘルスリテラシーの向上、運動習慣の定着化、職場での健康風土の醸成等への取組により、従業員意識調査でのワークエンゲージメントは前年より0.4ポイントアップ、プレゼンティーイズムは2026KPIに対し順調に進捗し、POS(会社からの健康支援)を感じる割合は80%超と高水準を維持しております。このような取組の結果、グループ8社が健康経営優良法人に認定。更にサッポロホールディングス㈱は2025年健康経営銘柄に初選定されました。
サッポログループ健康経営中期計画(2023-2026)戦略マップ


ワークエンゲージメントは偏差値、国内14社プレゼンティーイズム損失率はサッポロホールディングス㈱+4事業会社