有価証券報告書-第153期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/20 15:30
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【項目】
194項目
人的資本への対応の考え方
当社グループは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けて、当社グループの成長を牽引する組織能力を強化するべく、積極的な人的資本投資を計画的に行っております。人材戦略と健康経営における人的資本投資が社員一人ひとりの働きがいを高め、能力を最大限に引き出すことで、多様な人材がエネルギッシュに躍動する組織風土を醸成し、当社グループの持続的成長、価値向上を実現していきます。
(ガバナンス)
当社グループでは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、6つの重点領域の1つに「人材マネジメント」を選定しており、人的資本に関するCSV目標の設定とその具体的な取り組み・進捗について、経営サステナビリティ委員会の審議を経て、取締役会にて報告・審議・決議しています。
また、人材戦略やその具体的な施策、各種制度の新設・改訂など、人的資本に関わる重要事項については取締役会や執行役員会、事業戦略会議等で適宜、報告・審議・決議を行っています。
(戦略)
当社グループは、「ビジョン2030」の実現と、次の100年まで持続可能で魅力ある企業グループであり続けることを見据え、その持続性と成長の原動力として「人材マネジメント」を経営戦略の中核に位置付け、「強固でレジリエントな人材基盤の構築」および「選び選ばれる、魅力ある会社・組織風土づくり」の2つの大方針のもと、強力に推進しています。
また、当社グループでは、ビジョンや事業戦略と連動した人材のあるべき姿を「グローバルな舞台で『おいしさ・健康・美』の新たな価値を創造し続けるエネルギッシュな精鋭集団」と定義し、当社の人材領域における重要課題(人材マテリアリティ)として、4つの人材マテリアリティとそのベースとなる「健康経営の推進」を特定しています。そして、各マテリアリティに対し、2030年のゴールとそれらに紐づくCSV目標を定め、積極的な投資やグループ一体となった取り組みを進め、ビジョン実現への確度を高めています。
図3:人材マテリアリティ

① 人材育成方針
当社グループは、一人ひとりの多様な視点や価値観を尊重することが持続的な成長と企業価値向上にとって重要であると考えています。経験や知識・スキル、価値観といった多様な個性を持つ人材の個のチカラを引き出し、性別や国籍などの属性に関わらず、全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジと成長機会の提供に取り組んでいます。人材育成に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ グループの理念・ビジョンへの共感
2030年度ゴール:
・グループ会社を含めたすべての社員が企業理念やビジョンに共感と誇りを持ち、常に自分事化して行動している
・グループ全体で目指す姿へのベクトルが揃い、一人ひとりの主体性が成果に結びついている

グループ一丸となって「ビジョン2030」で目指す姿を実現していくためには、当社グループの全社員が理念やビジョン、企業価値に共感し、誇りを持って主体的に行動することが最も重要です。そのため、経営トップからのメッセージの発信、階層別教育の場や統合報告書・グループ報などの媒体を通じて、社員が理念やビジョンへの理解を深められるような取り組みを行っています。今後はさらに、国・地域・事業体を越えてグループ内で共通認識化するべく、情報発信の強化や教育・ワークショップの実施、経営層と社員の対話の場づくりといった取り組みを進めていきます。
2024年度は、当社正社員・シニア社員および連結子会社の管理職を対象とした「グループ意識調査」を実施し、グループの経営理念・ビジョンへの理解と共感度、仕事を通じた成長意欲と成長実感、働きがいに関する価値観と実感について調査しました。本調査の結果から読み取れる課題や仮説を人事施策へと反映することで、グループ全体で価値創造やイノベーションの創出につなげていきます。
人材マテリアリティ 強固な人材力の構築
2030年度ゴール:
・高度専門人材を積極的に育成・獲得し、ソリューションの舞台となるインキュベーションスクエアをはじめ、グローバル、デジタル、マーケティング、コーポレート部門等に重点配置が完了している
・堅固で揺るぎない生産や営業等の現場力を盤石化して競争力を発揮している

事業環境の変化が激しく、戦略テーマが高度化し課題解決の難易度が増すなか、高度な専門性を有した人材や、堅固で揺るぎない現場力を支える人材など、一人ひとりの力を今以上に高め、より強固なものにしていく必要があります。当社は「教育最優先の原則」という人材育成を最優先とする方針をもち、長年にわたり経営の重要テーマとして位置づけて体質化してきました。そのよい文化をグループ全体にも波及させ、「ビジョン2030」の実現に向けた積極的な人材投資を実施しています。教育研修の充実化をはじめ、経験者採用による人材の拡充にも注力し、高い専門性と豊富な経験を持つ人材の確保・育成を進めております。2023年度よりスタートした「グローバル人材登録制度」では、公募による登録者に対し、専用教育プログラムの提供や国内外のグローバル業務への優先的な配置を実施しています。
2024年度のグローバル人材登録者は41名であり、そのうち新たにグローバル業務に配置された社員は5名でした。また、グローバルな視野・視点の獲得と異文化理解を目的とした海外視察研修を公募にて実施し、約1週間の研修に8名が参加しました。
人材マテリアリティ 多様な人材の活躍
2030年度ゴール:
・人材マネジメントの高度化により、社員の多様な個の能力やスキルを発展させ、全社員が活躍と成長を実感している
・業務特性を踏まえた生産性高く柔軟な働き方の実現と、育児・介護等様々な状況下にある社員がパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整備できている

全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジや成長機会の提供と、「働きやすさ」の観点から社内環境の整備を進めています。社員が自らの個性を発揮して活躍するには、管理職にも高度なマネジメント力が求められることから、部下の個性や主体性を引き出すマネジメントへの意識の転換や、キャリア開発支援のスキル向上を目的とした管理職研修を実施しています。
2024年度は、「キャリアデザイン制度」を刷新し、社員一人ひとりの能力・個性の把握や、上司によるキャリア面談を充実化し、社員の主体的な行動と上司を中心とした会社の指導・サポートにより、社員が多様な個性を最大限発揮できる制度へと改定を行いました。また、制度改定と合わせて、制度の運用強化と部下のキャリア開発支援のスキル向上を目的とした研修を、課長職全員(150名)を対象に実施しました。
人材マテリアリティ イノベーションを生み出す組織風土への進化
2030年度ゴール:
・変革マインドをもって生き生きと個の強みを存分に発揮するための健全な組織風土が醸成されている(心理的安全性の担保)
・未来志向の深化と探索の取り組みに注力する時間(余力)を創出し、チャレンジを重視する文化が浸透している

当社グループでは、仕事を通じた自己成長と社会や組織への貢献実感が働きがいにつながり、働きがいこそが主体性の原動力となると考えています。社員と会社が互いに高めあう環境を築き、社員が社内外で積極的に創発的なコミュニケーションや共創に取り組み主体的に挑戦する風土を醸成し、イノベーション創出の基盤としていきます。
当社単体では2021年度より社員のエンゲージメント状態を定期的に調査し、全社的な人材戦略と職場のマネジメントに活かしています。調査結果は役員や管理職に共有され、各部門や課単位で自組織の改善ポイントを特定したうえで、アクションプランを策定し具体的な改善行動につなげています。また、生産性向上を目的として、部署を横断した「働き方改革推進会議」を実施しており、人事部門だけでなく現場の課題感を踏まえた取り組みを推進しています。
2024年度、当社単体の「働きがいを感じる社員の割合」は68.7%であり、その割合は2021年度~2024年度の「Value Up+」の4年間で4.1ポイント増加しました。
② 社内環境整備に関する方針
当社グループは、健全かつ社員の持てる能力を存分に発揮できる職場環境を提供することが会社の責務であると考えます。育児、介護、治療と仕事の両立支援、柔軟かつ生産性高い働き方への変革、長時間労働の削減、社内コミュニケーションの活性化など、社員が安心して働くことのできる働きやすい職場環境づくりに取り組んでいきます。社内環境整備に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ 健康経営の推進
2030年度ゴール:
・健康経営が「社員一人ひとりの心身の健康」と「やりがいを持って活力高く働く」ことの土台として機能しており、社員の健康と魅力ある会社づくりが実現できている

社員の健康への取り組みは、企業の発展を支える土台づくりであると捉えており、一人ひとりが活力高く働き、健康的で豊かな人生を送れるよう、社員の健康維持・増進、生産性向上に向けた支援を積極的に展開しています。統括組織である健康経営推進部を中心に、経営、各事業所の健康推進担当や健康保険組合、労働組合が連携し、「生活習慣病予防」「禁煙促進」「こころの健康」を重点テーマに施策を展開しています。
2024年度は、健康維持に役立つさまざまなテーマについて学ぶことができるオンライン健康セミナーを実施し、がん予防対策・適正飲酒・女性の健康・メンタルヘルスなどをテーマに取り上げました。また、体組成や血管年齢、骨密度などを測定できる健康測定イベントや体力測定会などの体験型イベントを行い、社員の健康への意識向上を促しました。また、当社単体としては2017年に初めて「健康経営優良法人(大規模法人部門)~ホワイト500~」の認定を受け、2025年には7回目の認定を受けています。グループ会社としては、大東カカオ株式会社で「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」、セッツ株式会社で「健康経営優良法人2025(中小規模法人)ネクストブライト1000」、株式会社NSPで「横浜健康経営認証2024」(認証期間:2024年4月1日から2年間)に認定されています。
(リスク管理)
取締役会が設置する委員会であるリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、人的資本に伴うリスクの管理も他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」もご参照ください。
(指標と目標)
当社グループの人的資本に関する目標は、「CSV目標」の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すそのものとして管理されています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標及び目標)」の「人材マネジメント」をご参照ください。
この他関連するものとして、健康指標の項目についても目標を設定し、実績値を集計しています。健康指標のさらに詳細な数値目標は、当社ホームページの「健康経営への取り組み」をご参照ください。
https://www.nisshin-oillio.com/company/sustainability/health_management/

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