有価証券報告書-第82期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 9:27
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け依然として厳しい状況で推移いたしました。設備投資や輸入に持ち直しの動きもありますが、個人消費に弱さが見られ、先行き不透明な状況が続いております。食品業界におきましても、外食需要の減少など厳しい経営環境が続きました。
このような状況のなか、当社グループは当連結会計年度からの2ヵ年を「将来を見据えた磐石な事業基盤の確立」の期間と位置付け、「新中期経営計画<挑戦>challenge2022」(2021年3月期~2022年3月期)をスタートさせました。本計画の基本方針である「成長投資の推進」「事業ポートフォリオの検討」「財務健全性の強化」「コーポレートガバナンスの強化」に沿った諸施策により、経営資源の選択と集中による構造改革を進めて収益基盤の改善を図るとともに、安定的な利益確保に向けた構造強化を図り、持続的な事業発展を目指しております。
当連結会計年度の当社グループの売上高は、巣ごもり需要が高まり調理食品の販売数量が増加したものの、外食産業・ホテル向けの業務用食肉加工品の販売数量が減少したことや、養殖魚の需要低迷に伴い養魚用飼料の販売数量が減少したことにより、443億66百万円(前期比1.8%減少)となりました。損益面におきましては、業務用食肉加工品や養魚用飼料の販売数量減少などにより営業利益は6億15百万円(前期比37.7%減少)、経常利益は8億48百万円(前期比34.2%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、賃貸用不動産(大阪市港区)の売却益7億81百万円の計上もあり12億91百万円(前期比47.7%増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの変更等を行っており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の報告セグメントに基づいております。
水産・機能食品事業
魚肉ねり製品におきましては、国内向けの販売数量が増加したものの、中国向けの輸出が減少したことにより、減収となりました。
機能性食品におきましては、中国向けの輸出が減少したことにより、減収となりました。
これらにより、売上高は48億28百万円(前期比2.2%減少)となりました。損益面におきましては、販売費の減少によりセグメント利益(営業利益)は2億52百万円(前期比14.3%増加)となりました。
畜産食品事業
ハム・ソーセージ等食肉加工品におきましては、外食需要の減少により販売数量が減少したことで、減収となりました。
肉類におきましては、牛肉・豚肉の販売数量が増加したことにより、増収となりました。
調理食品におきましては、巣ごもり需要の高まりから冷凍食品・レトルト商品向け具材の販売が好調であったことにより、増収となりました。
これらにより、売上高は196億13百万円(前期比0.1%増加)となりました。損益面におきましては、業務用食肉加工品の販売数量減少や豚肉仕入れコストの増加によりセグメント利益(営業利益)は1億4百万円(前期比70.3%減少)となりました。
飼料事業
養魚用飼料におきましては、養殖魚の需要低迷に伴い販売数量が減少したことにより、減収となりました。
水産物におきましては、取り扱い量が増加したことにより、増収となりました。
畜産用飼料におきましては、養豚用飼料の販売数量が減少したことにより、減収となりました。
これらにより、売上高は176億22百万円(前期比2.7%減少)、セグメント利益(営業利益)は9億9百万円(前期比18.5%減少)となりました。
その他の事業
その他の事業におきましては、売上高は23億1百万円(前期比9.4%減少)、セグメント利益(営業利益)は2億61百万円(前期比3.2%増加)となりました。
当連結会計年度末における資産合計は286億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億21百万円減少しました。流動資産の減少(前期末比8億15百万円減少)は、主に現金及び預金が5億44百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が3億91百万円、商品及び製品が1億39百万円、仕掛品が4億81百万円、原材料及び貯蔵品が1億47百万円減少したことなどによるものであり、固定資産の減少(前期末比2億6百万円減少)は、主に投資有価証券が6億8百万円増加したものの、破産更生債権等が7億29百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における負債合計は184億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億59百万円減少しました。流動負債の減少(前期末比19億48百万円減少)は、主に短期借入金が19億48百万円減少したことなどによるものであり、固定負債の減少(前期末比7億10百万円減少)は、主に長期借入金が7億43百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は102億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億37百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を12億91百万円計上したことなどによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、財務活動によるキャッシュ・フローは減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フローは増加し、前連結会計年度末に比べ4億24百万円増加の19億76百万円(前期末比27.3%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は32億80百万円(前期は1億15百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益12億84百万円の計上や、売上債権の減少額が11億93百万円、たな卸資産の減少額が7億68百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は47百万円(前期は8億19百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が10億60百万円、定期預金の預入による支出が5億95百万円あったものの、有形固定資産の売却による収入が15億15百万円あったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は29億4百万円(前期は27百万円の増加)となりました。これは主に短期借入金の純減少額が12億65百万円、長期借入金の返済による支出が17億85百万円あったことなどによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
水産・機能食品事業3,530,645△10.8
畜産食品事業12,649,947△6.7
飼料事業18,572,810△0.6
合計34,753,402△4.0

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
水産・機能食品事業670,940+7.7
畜産食品事業6,548,458+5.6
飼料事業2,101,228△7.8
その他の事業1,086,995△25.1
合計10,407,621△1.4

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
水産・機能食品事業4,828,711△2.2
畜産食品事業19,613,307+0.1
飼料事業17,622,839△2.7
その他の事業2,301,791△9.4
合計44,366,649△1.8

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
マルハニチロ株式会社6,554,45914.56,406,48514.4

(注) 総販売実績に対する割合が10%以上のものについて記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、財政状態におきましては、税金等調整前当期純利益が12億84百万円となったことに加えて、売上債権やたな卸資産を削減したこと等により営業活動によるキャッシュ・フローが32億80百万円となり、有利子負債の削減を進めたことによって長・短借入金の合計は26億92百万円減少の92億23百万円となりました。また、純資産合計については、前連結会計年度比で16億37百万円増加の102億39百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を12億91百万円計上したことやその他有価証券評価差額金が4億1百万円増加の9億78百万円となったこと等によるものです。
これらにより、「新中期経営計画<挑戦>challenge2022」で財務健全性の数値目標として掲げた自己資本比率は30%を超える32.5%となり、ネットD/Eレシオ(ネット有利子負債÷自己資本)は1.0倍以下となる0.95倍を達成することが出来ました。
経営成績におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け外食産業・ホテル向けの業務用食肉加工品の販売数量が減少したことや、養殖魚の需要低迷に伴い養魚用飼料の販売数量が減少したこと等により、営業利益・経常利益は減益となったものの、賃貸用不動産の売却益もあり親会社株主に帰属する当期純利益は7期連続の増益となりました。
当社グループを取り巻く経営環境は依然として先行き不透明な状況が続くものと考えられますが、経営資源の選択と集中による構造改革を推し進め、収益基盤の改善を図り安定的な利益確保と持続的な事業発展を目指してまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、主には「2 事業等のリスク」に記載したものが考えられます。特に、当社グループが取り扱う製・商品や原材料の多くは農・畜産物や水産物であるため、相場による価格変動が業績に影響を与える可能性があると認識しており、為替予約による為替リスクのヘッジや原材料の調達範囲の拡大等により、リスク要因を分散・低減するよう努めております。また、豚ウイルス性疾病などにより当社グループで運営する農場の肥育豚の大量処分などを余儀なくされる場合には業績に大きな影響を及ぼす可能性があるため、野生動物侵入防止対策や飼養衛生管理に関する教育の徹底など万全な防疫管理を期しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
水産・機能食品事業
魚肉練製品は巣ごもり需要の影響もあり国内向けについては販売数量が増加したものの、中国向けの輸出が減少し減収となりました。販売拡大が続いておりました機能性素材についても中国向けの減少等により減収となりましたが、海藻から抽出した「アスコフィランHS」が感染性肺炎の予防に関する特許を取得したことにより、今後は、本特許を利用し販売拡大を図るとともに、「カツオエラスチン」「ヒシエキス」に関する研究も引き続き推進し、お客様へ安全・安心で良質な食品を提供できるよう取組んでまいります。
また、開発部門を直轄とする組織変更を行ったことにより、機能性食品の研究開発の機動性・効率性が高まり、収益性の拡大が期待できることとなりました。
畜産食品事業
巣ごもり需要の高まりもあり冷凍食品やレトルト商品向け具材等の調理食品、牛肉・豚肉等の肉類は販売数量が増加し増収となりましたが、外食需要の減少によりハム・ソーセージ等食肉加工品は減収となりました。損益面におきましては、豚肉の仕入れ価格上昇や食肉加工品の販売数量減少による工場稼働率の低下もあり減益となりました。今後は、物流費や製造コストが増加するなか、複数ある加工食品工場の生産品目や工場再編に着手しており、それぞれの生産拠点の特性を活かした効率的な生産を行うことにより収益力の拡大を図ってまいります。
飼料事業
飼料事業におきましては、マグロ用配合飼料の販売は増加したものの、外食需要の減少による養殖魚の需要低迷に伴い養魚用飼料の販売数量が減少したことや、水産物の相場下落により減収・減益となりました。一方で、当社の技術力を背景に輸出は拡大しており、今後は輸出対象国も広げ販売拡大を目指してまいります。また、当社が開発した養殖ぶり寄生虫(ベコ病)の予防法普及による販売サポート等の販売強化策に加え、原料調達範囲の拡大や水産物の育成改善等にも引き続き注力し、収益力の拡大を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、外食需要の減少により、業務用食肉加工品の販売数量が減少したことや養殖魚の需要低迷に伴い水産物相場の下落や養魚用飼料の販売数量が減少する等の影響があり、固定費の減少はあったものの、営業利益・経常利益は減益となりました。
今後も不透明な状況が続くと思われ、翌連結会計年度も厳しい経営環境が続くものと予測しておりますが、「新中期経営計画<挑戦>challenge2022」に沿った諸施策を確実に実行し、収益基盤の改善を図るとともに、安定的な利益確保に向けた構造強化を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローおよび投資活動によるキャッシュ・フロー)は、前連結会計年度末に比べ40億31百万円増加の33億27百万円となりました。売上債権の減少や、たな卸資産の減少、有形固定資産の売却による収入があったことなどによります。
当社グループは、自己資本比率とネットD/Eレシオ(ネット有利子負債÷自己資本)を財務健全性を測る指標としており、年々改善傾向にはあるものの、未だ有利子負債の比率が高く磐石な体質には達していないと認識していることから、継続的に安定した利益を確保するとともに、たな卸資産の圧縮を進めつつ財務健全性の向上を図ってまいります。
フリー・キャッシュ・フローにつきましては、中長期的な企業価値の向上に資する設備投資への備え、業績に応じた適切な利益配分に基づく株主還元、財務健全性を向上させるべく有利子負債の圧縮に活用してまいります。
財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備資金は自己資金または金融機関からの借入れにより調達することとし、安定的な資金調達により十分な流動性を確保することを方針としております。また、短期流動性を確保するため、資金余剰状態にあるグループ会社から当社が資金を借入れ、資金需要が発生しているグループ会社へ貸出しを行うグループ資金貸借を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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