有価証券報告書-第100期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 15:30
【資料】
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【項目】
109項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や個人消費の持ち直し、また、世界経済の回復基調を受けて輸出が持ち直したことなどにより、緩やかな回復基調が継続いたしました。
このような経済環境のもと、当社グループは、グループの更なる事業基盤の強化を図り、事業環境の変化に対応し、新規顧客の獲得やきめ細かい技術指導を行うなど積極的な事業活動を行ってまいりましたが、当社グループの売上高は前年同期比0.9%減少の25,363百万円となりました。
利益面では、グループ全体で生産性の向上及びコスト削減の取り組みを実施し、また、設備等の償却負担の減少や在外子会社の利益面の改善等により、営業利益は前年同期比32.4%増加の2,725百万円、経常利益は前年同期比35.8%増加の2,923百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、加入していた厚生年金基金解散にともなう企業年金制度の新設による退職給付引当金繰入額を特別損失に計上いたしましたが、営業利益の増加により前年同期比36.3%増加の1,856百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
[化学品事業]
化学品事業においては、建設機械向けをはじめとする鋳物用樹脂は低調に推移いたしましたが、電子材料向け樹脂は堅調に推移いたしました。その結果、売上高は前年同期比1.9%増加の20,169百万円となりました。利益面では、グループ全体で生産性の向上及びコスト削減の取り組みを実施し、また、在外子会社の利益貢献により、セグメント利益(営業利益)は前年同期比22.8%増加の2,542百万円となりました。
[食品事業]
食品事業においては、異性化糖の各種飲料向けが伸び悩んだ結果、売上高は前年同期比11.0%減少の4,949百万円となりました。利益面では、生産性の向上及びコスト削減など戦略的な損益改善に努めた結果、セグメント利益(営業利益)は25百万円(前年同期170百万円のセグメント損失(営業損失))と4期ぶりの黒字化を果たしました。
[不動産活用業]
不動産活用業においては、ほぼ前年並みで推移した結果、売上高は前年同期比1.1%増加の245百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期並みの157百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,158百万円の収入と前連結会計年度に比べ1,481百万円の収入の増加となりました(前連結会計年度2,677百万円の収入)。これは、主に税金等調整前当期純利益の増加と仕入債務の増減額の増加によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,300百万円の支出と前連結会計年度に比べ3,487百万円の支出の増加となりました(前連結会計年度1,813百万円の支出)。これは、主に3ヶ月を超える定期預金への預入による支出の増加と有形固定資産の取得による支出の増加によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,782百万円の支出と前連結会計年度に比べ3,639百万円の支出の増加となりました(前連結会計年度1,856百万円の収入)。これは、自己株式の取得による支出の増加によるものです。また、前連結会計年度には長期借入による収入があったことによります。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前年同期比2,999百万円(26.7%)減少し8,243百万円となりました。