有価証券報告書-第98期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 13:49
【資料】
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【項目】
109項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税増税後の駆け込み需要の反動等による個人消費の減少がありましたが、政府の積極的な経済・金融政策の効果もあり、円安による輸出回復や原油価格の下落を受け、企業収益は回復基調で推移いたしました。また、世界経済においては、米国経済では回復の動きが見られ、欧州経済も回復の兆しが見られるものの、欧州の債務問題や中国など新興国経済の減速等により、先行きは不透明な状況となっております。
このような経済環境のもと、当社グループは、東北ユーロイド工業株式会社の連結子会社化をはじめグループの更なる経営基盤の強化を図り、事業環境の変化に対応し、新規顧客の獲得やきめ細かい技術指導等を提供するなど積極的な営業活動を行ってまいりました。その結果、売上高は前年同期比5.5%増加の27,955百万円となりました。
利益面では、グループ全体で生産効率の向上に取り組み、コスト削減活動に努めましたが、在外子会社の低迷等により、営業利益は前年同期比1.6%減少の1,339百万円、経常利益は前年同期比1.8%増加の1,549百万円となりました。当期純利益につきましては、食品事業製造設備の減損損失を特別損失に計上しましたが、投資有価証券売却益を特別利益に計上したこと及び税効果会計の影響により前年同期比5.2%増加の1,220百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
[化学品事業]
化学品事業においては、住宅関連向け樹脂は環境対策を主軸とした新製品の販売が増加したものの、住宅着工件数の減少により低調に推移いたしました。しかしながら、自動車関連向け樹脂が円安による輸出の回復や新規顧客の増加を受け堅調に推移し、建設機械向け樹脂が中小型建設機械の需要回復や新規顧客の増加を受け堅調に推移いたしました。また、電子材料向け樹脂は新製品の市場投入及び新規顧客の増加により堅調に推移いたしました。その結果、売上高は前年同期比9.1%増加の21,158百万円となりました。利益面では、コスト削減活動に努めた結果、セグメント利益(営業利益)は前年同期比6.0%増加の1,317百万円となりました。
[食品事業]
食品事業においては、夏場の天候不順の影響を受け異性化糖等が低調に推移した結果、売上高は前年同期比4.3%減少の6,556百万円となりました。利益面では、コスト削減活動に努めましたが、セグメント損失(営業損失)は133百万円(前年同期38百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。
[不動産活用業]
不動産活用業においては、ほぼ前年並みで推移した結果、売上高は前年同期比1.6%減少の239百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比1.1%減少の154百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,307百万円の収入と前連結会計年度に比べ216百万円の収入の減少となりました(前連結会計年度3,524百万円の収入)。これは、主に売上債権の増加によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、702百万円の支出と前連結会計年度に比べ138百万円の支出の増加となりました(前連結会計年度564百万円の支出)。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出の増加によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、765百万円の支出と前連結会計年度に比べ9百万円の支出の減少となり、ほぼ前年並みで推移いたしました(前連結会計年度774百万円の支出)。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前年同期比1,828百万円(26.9%)増加し8,618百万円となりました。