訂正有価証券報告書-第74期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/12/27 16:54
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
① 社是 至誠通天
[至誠通天とは] 人生を送る上で、悪いことは予告なしに突然に起こってくるが、よ
い結果は、ある日突然にうまれてくるものではない。毎日毎日頭を
打ち、すねを打ちながら精一杯前へ前へと進んでいけば、自分の誠
意はいつか必ず天に通じて、よい結果がむくわれてくるものである。
(創業社長小森敏之のことば)
② 経営理念 日々の活動に精一杯の真心を込め、誠意を尽くすことにより、社会に貢献します。
③ 経営方針・未来像 丸大食品グループは美味しさと健康を追求し、安全、安心な食品を通してお客様の
幸せな食生活に貢献します。
④ スローガン 「変革」
⑤ 価値観・私たちは、お客様に喜ばれる美味しさを創ります
・私たちは、夢と働きがいのある企業を創ります
・私たちは、時代の変化に対応し、新しい価値を創ります

⑥ 行動指針《お客様》安全・安心でよりよい商品づくりを追求します
お客様の健康で幸せな食生活に貢献します
《株主様》企業価値の向上を目指し、経営基盤の強化と事業拡大を図ります
《従業員》日々の活動を通して自己成長のできる職場をつくります
従業員とその家族の幸福を目指します
《社 会》地域社会への貢献と環境保護を通じ、社会的責任を果たします

(2) 経営環境
わが国の総人口は減少局面を迎え、様々な変化が当社グループの経営環境に影響を与えています。主な当社グループを取り巻く経営環境は以下のとおりであります。
① 総人口、日本人人口、生産年齢人口の減少と少子高齢化
・高水準の有効求人倍率と最低賃金の引き上げ、「同一労働同一賃金」への対応。
② 加工食品市場の量的飽和もしくは縮小の傾向
・食品メーカーの「企業間競争」「価格競争」の激化。
③ 共働き世代の増加や生産年齢人口における女性比率の高まり
・生活行動や消費行動の変化。
④ Eコマースの拡大とドラッグストアの躍進
・物流コストの増加と低価格志向の定着。
⑤ 国内外の疫病と米中貿易摩擦、地政学的リスクの高まり
・畜肉等の原材料価格上昇と不安定な相場。
以上、当社グループの基幹事業である加工食品市場、とりわけハム・ソーセージ市場が飽和状態であることから、食品メーカーの「企業間競争」は激しさを増しています。原材料費、エネルギーコスト、物流コスト等の上昇に加え、生産年齢人口の減少による人手不足や人件費上昇も懸念されるなど厳しい経営環境が続いています。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く今後の経営環境は、新型コロナウイルス感染症の収束を見通すことが困難な状況のなかで、少子高齢化や人口減少による国内消費構造の変化、消費者の低価格志向などの生活防衛意識を背景に競合他社との価格競争激化が一層高まるなど、依然として不透明な状況が続くものと見込まれます。
当業界としては、原材料費、エネルギーコストや物流コストの上昇に急激な円安進行が加わり、商品価格の改定を上回る製造コストの上昇などが懸念されています。
また、新型コロナウイルス感染症を契機として、安全・安心や健康志向の高まりに加え新たな生活様式への変化によって、食に対する価値観の多様化が進んでおります。さらに、CO2排出量や廃棄物の削減をはじめとした地球環境などの社会問題の解決に向けた取り組みが求められております。
このような環境のもと、経営課題を解決すべく、2021年4月に「中期三ヵ年経営計画」をスタートさせましたが、新型コロナウイルス感染症の影響長期化や物流の混乱、ウクライナ情勢等による原油や穀物をはじめとするエネルギー、原材料価格の急激な高騰など事業を取り巻く環境の変化が激しく不確実性が増していることから、計画数値をあらためて検証の上、見直しを行い、新たに2022年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2022年4月1日~2025年3月31日)を策定いたしました。今後も経営環境等の変化に柔軟に対応するため、原則として毎年改定を行うローリング方式の中期経営計画として三ヵ年数値計画を発表してまいります。2022年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画では、「新たな顧客価値の創造」、「収益構造の改革」、「事業領域の拡大」、「人財の育成」、「持続可能な社会への貢献」という5つの基本方針のもと、持続的な成長と更なる企業価値の向上を図ってまいります。
(4) 中期経営戦略(中期三ヵ年経営計画)
2022年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2022年4月1日~2025年3月31日)の基本方針は以下のとおりであります。
① 新たな顧客価値の創造
付加価値政策である商品の差別化・コスト改善・集中化を実現するため、お客様視点による商品・価格・場所・販売促進のマーケティングミックスを行うことで魅力的な商品開発につなげます。また、品質向上への取り組みを強化するとともに、生産技術力を高め新製法、新素材を活用してまいります。
② 収益構造の改革
全ての部門で生産性を上げコスト競争力をつける政策を実施します。販売部門におきましては、利益データを販売時に反映して利益意識の改革を継続します。製造部門におきましては更なる改善を進め製造原価の低減を目指し、物流コストにつきましても調査・分析・ロジスティクス改革を進めてまいります。
③ 事業領域の拡大
環境変化に対応するためグループ経営を更に進化させるとともに、変化する社会環境に対応した新たな商品カテゴリーの展開のために伸長市場への挑戦を行ってまいります。
④ 人財の育成
多様化する働き方に対応し働きがいのある企業をつくる人事制度の再構築を行い、将来を背負う人財をキャリアプランに沿って育成してまいります。
⑤ 持続可能な社会への貢献
企業の持続的な成長や中期的な収益も含め社会的信頼を高めるため、サステナブル経営を推進してまいります。FSSC22000・ISO22000の認証取得拡大による商品品質の向上はもとより、コーポレート・ガバナンスとリスク管理を強化させ、ESG・SDGsなどにも取り組み、社会的責任を果たしてまいります。
(5) 成長戦略
① 概要
《新たな顧客価値の創造》
A マーケティングの変革
(A) デジタルツール活用により、味覚分析や消費者分析の精度を向上させる。
(B) 全社横断型マーケティングを推進。企業活動の発信力強化を進める。
B 品質向上への取り組み
(A) 食品安全マネジメントシステムの認証取得推進。
(B) 新製法や新素材を活用して美味しさの追求を行う。
《収益構造の改革》
C コスト構造の変革
(A) 業務の集約とデジタル化による生産性の向上。
(B) 物流費の削減。
・工場幹線便の積載効率の向上による配車台数の削減。
・仕分作業の軽減化による加工賃の低減。
・ハム・ソーセージ適地生産による運賃削減。
・物流センター再配置検討。
D 工場の合理化推進
(A) 合理化投資による、生産性と歩留の向上。
・ハム・ソーセージ基幹工場の合理化・再編。
高槻工場(41億円)、関東工場(35億円)、唐津工場(11億円)
※( )内は既投資分も含む投資予定額
・調理加工食品工場の合理化・再編。
植物性食品の専用ライン化。
(B) 廃棄物削減への取り組み強化。
《事業領域の拡大》
E グループ各社の業容拡大
(A) 食肉販売会社のエリア拡大。
(B) 伸長事業への資源投下による拡大。
(C) アフターコロナを見据えた事業展開。
(D) 業務食材部門の分社化。
・外食、給食、スーパーマーケットデリカ部門等への業務用食品の販売強化。
F 伸長市場への挑戦
植物性食品の販売拡大。
・商品開発の強化により、販売アイテムを拡充。
② カテゴリー別戦略
お客様視点に応じた品揃えや、多様化する食のシーンに対応できる新形態を創出し新しい素材や工程などの開発に取り組み、お客様に喜ばれる商品創りを目指します。また、ローコスト体質のための高い生産性を目指し、効率的な設備投資や改善活動を進めてまいります。
各セグメントのカテゴリー別戦略は、以下のとおりであります。
A 加工食品事業
(A) ハム・ソーセージ部門
[商品政策]
a 付加価値の向上・新しい価値の訴求。
・品質向上への取り組み。
b 主力商品の拡販・デジタル活用による販売促進。
・コスト競争力の強化。
c 新規取り組み商品の育成・海外メーカーとの提携。
・地域限定商品の開発。

[具体的戦略]
・商品開発の強化。
・収益基盤の見直しとチャネル別の利益管理。
・営業力の強化と業務の効率化。
・多様化したお客様のニーズに対応するためのマーケティングミックス。
・美味しさと簡便性のあるレンジ対応商品の取り組み。
・環境を考慮した紙トレーなどの包材資材への変換促進。
・添加物見直しによる、安全安心な商品づくり。
・新製法や効率化された設備導入による生産技術とコスト競争力の強化。

(B) 調理加工食品部門
[商品政策]
a 伸長市場へ集中販売・レトルト食品の拡販。
・トッピングラインの活用。
b 環境負荷低減・プラスチック包材削減。
・フードロス対策。
c 新規領域の開拓・植物性食品の拡販。
・冷凍食品市場への参入。

[具体的戦略]
・生産ラインを増設したレトルトカレー、スンドゥブなどのスープ品目拡大。
・調理加工食品の開発による新しいメニュー提案。
・植物性食品の加工技術向上。生産能力拡大。
コンビニエンスストア、外食関係の販路拡大。
・保存性と利便性の高い冷凍流通商品の拡充。
・ホイップ済みクリームラインの設備増強。
・健康を意識した次世代植物性代替肉商品の拡販。
・ハム・ソーセージを具材に「焼き」「フライ」等の調理を加えた付加価値商品の拡販。
・新規事業やM&Aによるグループ会社の規模拡大・増強。
・マーケティング活動の活性化。
・フードロス、環境負荷低減に対応した積極的取り組み。


B 食肉事業
[商品政策]
a 差別化原材料の調達・サプライヤーとの関係強化。
b 海外加工品の輸入・関税引下げ、撤廃への対応。
c 外部環境変化対応・健康志向への対応。
・環境負荷の低い原材料の調達。

[具体的戦略]
・バリューチェーンの構築によるオリジナルブランド商品の取扱い強化やコスト削減。
・アウトパック、スライス品の食肉加工事業強化。
・加工品の輸出入事業拡充。
・グループ会社の強化。
・外食産業向け販売の強化。

(6) サステナビリティを巡る取り組み
① 人財の育成
A 競争優位性のある組織能力の実現
・多様な価値観・専門性を養成する人財育成の教育マネジメント強化。
・次世代幹部候補人財の育成(管理職、経営者候補選抜型研修)。
B 採用活動の多様化、競争激化による人財不足への対応
・働き方改革の推進。
・多様な働き方の選択肢提供。
勤務地限定社員制度拡充、テレワーク、フレックスタイムの拡充。
・ダイバーシティ推進、女性活躍推進に向けた取り組み。
C 健康経営の強化
・仕事と子育ての両立支援を進め、『次世代育成支援対策推進法』の認定取得(「くるみんマーク」)。
・ストレスチェック、メンタルヘルスのフォロー体制強化。
・少子高齢化への取り組み。
脳機能サポート素材「プラズマローゲン」の研究開発。
健康に配慮した商品の供給。
② 持続可能な社会への貢献
A ガバナンス体制の強化
・企業経営について客観性・透明性を高めるため、委員会を設置してガバナンス強化。
コンプライアンス委員会(委員長は独立社外取締役)、指名報酬委員会(独立社外取締役が過半数)
・当社グループ全従業員に対して「丸大食品グループ行動基準」の周知徹底を図り、毎月定期的にコンプライアンス教育を実施。
B ESG・SDGsの取り組み
社会や環境に配慮した事業活動を通じて持続可能な社会の発展に貢献していくために、「サステナビリティ基本方針および行動指針」の策定並びに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをさらに推進するため、「サステナビリティ委員会」を設置。
(A) 気候変動への適応と緩和
・「サステナビリティ基本方針」を定め、環境保全活動の推進、省エネルギー設備導入等、環境負荷低減の強化。
・モーダルシフトなど、物流、輸送に関わる温室効果ガス削減の取り組み強化。
(B) 資源循環型社会への貢献
・包装・容器の軽量化による廃棄物削減の推進。
・包装・容器の3R推進(リデュース、リユース、リサイクル)。
・食料品廃棄物の飼料や肥料へのリサイクル促進。
・環境に配慮した包装・容器採用の推進。
[主な取り組み]
・巾着形態商品を環境負荷低減化パッケージへ切り替え(プラスチック使用量及びCO2排出量削減)。
・バイオマスインキ使用(CO2排出量削減)。
・ノントレーへの変更(プラスチック使用量及びCO2排出量削減)。
(C) フードロスへの取り組み
・食品廃棄物の削減、再利用の推進。
・食育活動の推進。
(D) 貧困と飢餓への支援
・子ども食堂の支援(商品提供)。
・代替ミート商品の開発(大豆ミート商品「大豆ライフ」、「PlantRECIPE」シリーズ)。
(7) 新型コロナウイルス感染症の影響と対応
食品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の動向により、消費行動や市場構造に影響を及ぼすことが想定され、先行きへの不安による消費者の節約志向の高まりから企業間競争が激しさを増す一方で、企業への安全・安心に対する取り組みがより一層強く求められるものと思われます。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い発出された「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の実施により、自宅で過ごす時間が多くなり、飲食店への営業時間短縮要請が行われるなど外食需要の回復は鈍く、都市部のコンビニエンスストア向け商品、一部の業務用食材の売上高やギフト商品需要の持ち直しも限定的となっております。また、いわゆる「巣ごもり需要(消費)」による自宅での内食や中食需要も一巡しましたが、通販等での食料品売上が伸びております。
一方で、海外調達先の生産停滞による輸入量減少や価格変動の懸念から、原材料相場の先行きはますます不透明で不安定な展開となっております。
当社グループは、2022年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2022年4月1日~2025年3月31日)に基づき、各セグメント別のカテゴリー別戦略を進めてまいりますが、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、その後の景気動向・個人消費への対応を適切に行うことで、社会的使命を遂行するとともに、各ステークホルダーに対する責任を果たしてまいります。
(8) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2021年4月1日~2024年3月31日)につきましては、売上高、営業利益率、営業利益を客観的な指標とする予定でありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を合理的に算定することが極めて困難であったことから、計画数値をあらためて検証の上、見直しを行い、新たに2022年4月を起点とした中期三ヵ年経営計画(2022年4月1日~2025年3月31日)を策定いたしました。
計画最終年度である2025年3月期の連結業績を、売上高2,400億円、営業利益率1.3%、営業利益30億円に成長させることを目標とする経営指標といたします。
2023年3月期の連結業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい経営環境が続いておりますが、まん延防止等重点措置の解除やワクチン接種が進んだこともあり、外食産業向け等の業務用商品の需要は緩やかではあるものの回復に転ずると仮定し、売上高2,250億円、営業利益率0.7%、営業利益15億円を予想しております。新型コロナウイルス感染症の収束時期や、その後の景気動向・個人消費への影響等を合理的に見通すことは極めて困難であり、今後の事業活動に大きな影響を及ぼすことが想定されます。また、中国における感染再拡大の影響や、ウクライナ情勢等の長期化などが懸念されるなかで、供給面での制約や原材料価格の上昇、金融資本市場の変動等による景気下振れリスクもある等、業績見通しは、現時点で見込める影響を考慮したものであり、必要に応じて修正開示を行う可能性があります。

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