有価証券報告書-第75期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 12:12
【資料】
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【項目】
143項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、次の3要素をグループ理念体系と位置づけております。グループ理念体系により、めざす方向性を明確にし、一貫性をもった事業活動による成長を図っております。
『創業理念』
日本中の家庭が幸福であり、そこにはいつも温かい家庭の味ハウスがある。~幸せな家庭のマーク~
『グループ理念』
食を通じて人とつながり、笑顔ある暮らしを共につくるグッドパートナーをめざします。
『ハウスの意(こころ)』
社是(「誠意・創意・熱意を持とう。」)・ハウス十論で構成
(2)経営環境
新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会・経済・生活様式に大きな変化を与えることになりました。国内では、内食需要の増加から家庭用製品が伸長したものの、外食需要の減少から一部事業では厳しい状況が続いております。また、生産年齢人口の減少なども雇用・労働環境に影響を与えております。海外では米国・中国・アセアンなどで、引き続き市場の成長が見込まれます。一方、CO2や廃棄物の削減をはじめとした地球環境等の社会問題の解決に向けた取組への要請が強まっております。
このような経営環境の変化へ対応するため、当社グループにおいては、食シーンの変化に柔軟に対応し、ダイバーシティの実現に向けた取組を進展させ、社会から求められる企業市民としての責務を果たしていくことをめざしてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、現在の中期計画において“「食で健康」クオリティ企業への変革”をハウス食品グループのめざす姿と位置づけ、事業面だけではなく、グループ理念のベースとなる「お客様に対して」「社員とその家族に対して」「社会に対して」という、企業市民として果たすべき「3つの責任」の全てにおいて、クオリティ企業への変革を進めるための取組を推進しております。
本年4月からスタートする第七次中期計画では、“「食で健康」クオリティ企業への変革<第2章>4系列バリューチェーンへのチャレンジ”をスローガンに、「1:スパイス系バリューチェーン」の幹を更に太くすると共に、ビタミン、乳酸菌等の「2:機能性素材系バリューチェーン」、豆腐を中心とした「3:大豆系バリューチェーン」、そしてチャレンジ領域である「4:付加価値野菜系バリューチェーン」の育成に努め、経営資源を成長領域へ重点的に配分することで持続的な成長を実現してまいります。
●重点取組
①「お客様」への責任
■4系列のバリューチェーン(以下「VC」という。)による成長実現
既存領域成長領域新規領域
スパイス系
VC
(生産GOT)
◇国内事業の深化
・収益力強化
・生産性向上
(BtoB-GOT)
◇国内BtoB事業拡大
◇スパイス素材活用技術の応用
(スパイスVC-GOT)
◇スパイス調達変革◇アセアン事業開拓
◇外食事業(国内):
カレー業態の収益性向上
◇中国:事業領域の拡大
◇外食事業:海外エリア拡大
◇アセアン:BtoCカレー
事業の立ち上げ
機能性素材系
VC
◇国内事業の構造改革
◇BtoC営業機能統合
◇ダイレクト事業の拡大
◇海外ビタミン飲料事業の拡大(タイ→アセアン)
◇乳酸菌事業の海外展開
(欧州・米国)
大豆系VC◇米国におけるTOFU事業拡大
・R&D、生産機能強化:LA工場増強、第3拠点検討
◇米国外での事業展開
付加価値
野菜系VC
◇グループ内外の共創によりVC独自のビジネスモデルを創出

(注)1.二重線枠内は、いずれも新規領域として取組を推進するテーマであります。
■3つのGOT具現化
第六次中期計画で検討を進めたGOTの取組が第七次中期計画~第八次中期計画で実行フェーズに入る。
1)生産GOT:グループ競争力強化の実現
・グループとして最適な生産マネジメント体制構築。
2)BtoB-GOT:国内BtoBの新たな成長ストーリーを描く
・国内成熟市場における成長実現。
3)スパイスVC-GOT:グローバル競争力のあるスパイスVC構築
・川上(アセアン)起点のグローバル戦略の推進。
■共創による新価値創出
テーマ開発力やチャレンジ力を具備したイノベーション体質への変革をめざし、事業開発、R&D、人材開発が三位一体となって新価値創出に取り組む。
1)事業開発
・新規、既存の役割分担を解消。相互をブリッジさせ、グループ全体で新たな成長機会を貪欲に探索。
2)R&D(知の探索)
・技術のオープン化、多面活用への事業観点の育成。
3)人材開発
・チャレンジ人材の発掘・育成と挑戦する風土・機会づくり。
②社員とその家族に対して
「ダイバーシティの実現」により、生産性を向上させ、社員とグループの成長を共にめざすという第六次中期計画からの考え方を継続し、深掘り、加速させる。
■働きがい変革の実行
・自らの成長のために「働き方変革」から「働きがい変革」へコンセプト進化。
■個性の発揮と融合を強力に支援
・多彩な個性を融合させ、グループシナジーの最大発揮へ(キャリア採用の強化、グループ横断人材交流、グローバル人材育成、キャリア形成支援、女性活躍推進)。
③社会に対して
「人と地球の健康」をめざして、グローバル視点そしてバリューチェーン全体での取組を加速。
■循環型モデルの構築:VC全体での環境対応
・CO2削減の加速と取組領域の拡大。
・廃棄物削減活動の推進力強化と有価物化の推進。
■健康長寿社会の実現:本業を通じた健康づくりへの貢献
・事業を通じた健康価値の創出。
・未来の健康事業創出のタネを探索。
●セグメント別の事業戦略
セグメント主要な取組
香辛・調味
加工食品事業
◇新価値創出に基づく成長
自由な発想やチャレンジによる領域拡大で成長を実現
◇コア事業としての収益力強化
収益構造変革への取組継続、効果的なマーケティング施策の追求による競争力の確保
◇本業を通じた社会課題解決へのアプローチ
生産部門でのCO2削減・廃棄抑制、レトルトレンジパウチ化によるCO2削減
健康食品事業◇VC視点でグローバルにビジネスチャンスを掴み、持続可能なビジネスモデルに転換
機能性素材系VC構築に向け、ビタミン飲料、乳酸菌のグローバル展開に注力
◇国内既存事業の立て直し
損益構造改革の実行と新たな顧客接点の構築
海外食品事業◇成長スピードを加速。地産地消による成長実現に向けて現地完結型経営に転換
・米国事業:更なる成長ステージへの基盤強化(生産供給体制増強・R&D強化)、エリア拡大
・中国事業:間口拡大を契機としたコア事業の持続的成長、現地に適合した事業領域の拡大
・アセアン:BtoCカレー事業の立ち上げにチャレンジするとともに、GOTと連携したBtoBスパイス事業の可能性を追求
・現地完結型経営に向けたガバナンスの強化
外食事業◇ウィズ/ポストコロナでの国内需要の積極創出
イートイン以外のサービス・接点強化(宅配、ドライブスルー対応、業態開発等)
◇グループシナジーテーマの推進
新カレーソース開発による当社、㈱壱番屋、FCオーナー三者のメリット創出
その他
食品関連事業
◇㈱デリカシェフ:付加価値野菜系VCにおける共創
◇㈱ヴォークス・トレーディング:川上の強みを活かすとともに、VCを繋ぐ機能を発揮

●財務戦略
第七次中期計画の期間中に、4系列VCの成長領域へ400億円、既存領域へ200億円、デジタル変革・環境領域へ100億円の、計700億円の事業投資を計画しております。また、当社グループが保有するいわゆる政策保有株式の一部売却を原資とした、120億円の自己株式取得を計画しております。
●コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、内部統制システムを、コーポレート・ガバナンス体制の充実と企業理念・経営目標の実現・達成のための仕組みととらえ、企業価値のさらなる向上と持続的な発展をめざし、グループ経営の視点でリスクマネジメント、コンプライアンスを含めたガバナンス体制の構築と運用の強化を図っております。
会社機関におきましては、監査・監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンス体制を一層充実することを目的に、2021年6月25日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しております。監査等委員会においては、社外取締役4名を含む6名の監査等委員である取締役が、取締役の職務執行の監査を行っており、常勤の監査等委員である取締役2名は、主要なグループ会社の非常勤監査役を兼務することにより、グループにおける監査等委員監査の実効性の確保に努めております。
このほか、独立社外取締役を委員長とし委員の半数以上を独立役員で構成する、指名諮問委員会と報酬諮問委員会の2つの委員会を設置し、取締役の選任・解任、報酬決定の手続きにおける客観性と透明性を確保しております。
内部統制システムがグループとして有効に機能するよう、今後も継続的な改善に取り組んでまいります。
(4)目標とする経営指標
第七次中期計画最終年度(2024年3月期)における目標とする経営指標は、次のとおりです。
第七次中期計画最終年度
(2024年3月期)目標
売上高3,050億円
営業利益260億円
ATO
(総資産回転率)
0.80回
ROS
(売上高営業利益率)
8.5%
EBITDAマージン13.2%
ROA
(総資産営業利益率)
6.8%
E-ratio
(自己資本比率)
70.6%
ROE
(自己資本当期純利益率)
6.1%

(注)1.2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、上記の目標とする経営指標は当該会計基準等を適用した後の金額となっております。

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