訂正有価証券報告書-第59期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度(2016年4月1日~2017年3月31日)におけるわが国経済は、全体として緩やかな回復基調にあるものの、消費者マインドには足踏みが見られ、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動による影響の懸念もあり、依然として先行き不透明な状況で推移しております。
当社グループは、超高齢化、世帯人数の減少、共働き世帯の増加、人口減、社会の成熟化に伴うお客様ニーズの多様化という大きな社会変化が進むなか、その変化に適合して持続的な成長を図るべく、2014年度から創立60周年を迎える2018年度までの5ヵ年を対象とした長期的な経営ビジョン「Evolution 60」を推進しております。基本とする戦略方針を「エバラブランドの価値向上」と「ニッチ&トップポジションの確立」と定め、“たれの進化”と“コミュニケーションの進化”を経営の軸とし、国内市場での安定的収益と海外市場での成長基盤の確保を目指しております。「Evolution 60」の第2ステージ(2016~17年度)においては、これからの企業成長には、多様化への抜本的な対応と企業体力を高めて変化を乗り切ることが必要であるとの認識のもと、「家庭用既存商品の収益力強化」「ポーション調味料のさらなる拡充」「業務用事業の収益改善」を重点施策として掲げ、海外事業等の成長分野の確立とともに、中長期的な収益性向上に向けた取り組みを加速させております。
当連結会計年度における当社グループの売上高は、513億65百万円(前期比1.3%増)となりました。その主な要因としては、家庭用既存主力商品である『黄金の味』が好調な売上となったことが挙げられます。テレビCMや店頭プロモーションに加え、Web・SNS等のコミュニケーション施策によって、原点である焼肉の魅力や『黄金の味』が持つ独自のブランド価値を訴求してまいりました。また、小容量・個食ニーズに対応した『プチッと鍋』に代表されるポーション調味料、及び食卓を囲む人数や食シーンに合わせて量が調節できるボトル入り調味料も、商品ラインアップを拡充して売上を伸ばしました。さらに、その他事業における物流事業等も、取引を拡大させて増収に貢献いたしました。利益面につきましては、ポーション調味料の生産設備の償却費負担が増加した一方で、家庭用既存主力商品を中心とした収益力強化に加え、電力料や光熱費等のエネルギーコストが低減したこと、及びその他事業の貢献等により、営業利益は18億64百万円(前期比6.2%増)、経常利益は19億23百万円(前期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億79百万円(前期比14.5%増)となりました。
事業におけるセグメントの概況は、以下のとおりであります。
<食品事業>① 家庭用商品
家庭用商品は前期売上高を上回りました。
肉まわり調味料群につきましては、焼肉とごはんの魅力を徹底訴求し、効果的なプロモーション活動を推進した『黄金の味』が好調な売上となり、『焼肉のたれ』も堅調な売上を見せました。また、「たれプラス」シリーズとして展開している『生姜焼のたれ』『豚蒲焼のたれ』等のボトル入りメニュー専用調味料が売上を伸ばしたことや、ポーション調味料の『プチッとハンバーグ』等の貢献もあり、肉まわり調味料群の売上高は174億68百万円(前期比2.1%増)となりました。
鍋物調味料群につきましては、鍋物シーズンの立ち上がり時期に全国的に気温の高い日が続き、また野菜価格の高騰もあったなか、汎用性の高い『すき焼のたれ』が売上を伸ばし、ポーション調味料も貢献した一方、収益構造の改善に向けた商品構成の見直しを進めたことにより、売上高は111億93百万円(前期比4.5%減)となりました。
野菜まわり調味料群につきましては、『浅漬けの素』が野菜価格高騰の影響を受けたものの、新アイテムの投入等により前期とほぼ同水準を維持しましたが、他の商品が伸び悩んだことで、売上高は43億90百万円(前期比1.2%減)となりました。
その他群につきましては、うどんを中心とした麺料理に手軽に使えるポーション調味料『プチッとうどんの素』が売上を伸ばし、『回鍋肉のたれ』をはじめとするボトル入り中華合わせ調味料も利便性が支持されて売上が伸長しました。また、チルド商品も売上を伸ばしたことにより、その他群の売上高は30億63百万円(前期比20.1%増)となりました。
これらの結果、家庭用商品全体の売上高は361億15百万円(前期比0.8%増)となりました。
② 業務用商品
業務用商品は前期売上高を上回りました。
業務用事業において収益構造の改善を進めているなか、“たれ文化”の浸透に努めた海外売上の貢献もあり、スープ群及びその他群は前期実績を下回ったものの、肉まわり調味料群は前期実績を上回った結果、業務用商品全体の売上高は87億65百万円(前期比0.2%増)となりました。
以上の結果、食品事業の売上高は448億81百万円(前期比0.7%増)となりました。
<その他事業>その他事業は前期売上高を上回りました。
物流事業が新規取引先の受注増加等により売上を伸ばし、人材派遣事業も受注増加等に伴い前期実績を上回ったことに加え、広告宣伝事業も前期とほぼ同水準を維持しました。
以上の結果、その他事業の売上高は64億83百万円(前期比5.6%増)となりました。
売上高の内訳は以下のとおりとなります。
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ4億95百万円増加して110億84百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、29億10百万円(前年同期は13億10百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益において18億52百万円獲得し、たな卸資産の減少額1億78百万円による増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、21億28百万円(前年同期は6億61百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出22億18百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2億81百万円(前年同期は3億34百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額2億81百万円によるものであります。
当連結会計年度(2016年4月1日~2017年3月31日)におけるわが国経済は、全体として緩やかな回復基調にあるものの、消費者マインドには足踏みが見られ、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動による影響の懸念もあり、依然として先行き不透明な状況で推移しております。
当社グループは、超高齢化、世帯人数の減少、共働き世帯の増加、人口減、社会の成熟化に伴うお客様ニーズの多様化という大きな社会変化が進むなか、その変化に適合して持続的な成長を図るべく、2014年度から創立60周年を迎える2018年度までの5ヵ年を対象とした長期的な経営ビジョン「Evolution 60」を推進しております。基本とする戦略方針を「エバラブランドの価値向上」と「ニッチ&トップポジションの確立」と定め、“たれの進化”と“コミュニケーションの進化”を経営の軸とし、国内市場での安定的収益と海外市場での成長基盤の確保を目指しております。「Evolution 60」の第2ステージ(2016~17年度)においては、これからの企業成長には、多様化への抜本的な対応と企業体力を高めて変化を乗り切ることが必要であるとの認識のもと、「家庭用既存商品の収益力強化」「ポーション調味料のさらなる拡充」「業務用事業の収益改善」を重点施策として掲げ、海外事業等の成長分野の確立とともに、中長期的な収益性向上に向けた取り組みを加速させております。
当連結会計年度における当社グループの売上高は、513億65百万円(前期比1.3%増)となりました。その主な要因としては、家庭用既存主力商品である『黄金の味』が好調な売上となったことが挙げられます。テレビCMや店頭プロモーションに加え、Web・SNS等のコミュニケーション施策によって、原点である焼肉の魅力や『黄金の味』が持つ独自のブランド価値を訴求してまいりました。また、小容量・個食ニーズに対応した『プチッと鍋』に代表されるポーション調味料、及び食卓を囲む人数や食シーンに合わせて量が調節できるボトル入り調味料も、商品ラインアップを拡充して売上を伸ばしました。さらに、その他事業における物流事業等も、取引を拡大させて増収に貢献いたしました。利益面につきましては、ポーション調味料の生産設備の償却費負担が増加した一方で、家庭用既存主力商品を中心とした収益力強化に加え、電力料や光熱費等のエネルギーコストが低減したこと、及びその他事業の貢献等により、営業利益は18億64百万円(前期比6.2%増)、経常利益は19億23百万円(前期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億79百万円(前期比14.5%増)となりました。
事業におけるセグメントの概況は、以下のとおりであります。
<食品事業>① 家庭用商品
家庭用商品は前期売上高を上回りました。
肉まわり調味料群につきましては、焼肉とごはんの魅力を徹底訴求し、効果的なプロモーション活動を推進した『黄金の味』が好調な売上となり、『焼肉のたれ』も堅調な売上を見せました。また、「たれプラス」シリーズとして展開している『生姜焼のたれ』『豚蒲焼のたれ』等のボトル入りメニュー専用調味料が売上を伸ばしたことや、ポーション調味料の『プチッとハンバーグ』等の貢献もあり、肉まわり調味料群の売上高は174億68百万円(前期比2.1%増)となりました。
鍋物調味料群につきましては、鍋物シーズンの立ち上がり時期に全国的に気温の高い日が続き、また野菜価格の高騰もあったなか、汎用性の高い『すき焼のたれ』が売上を伸ばし、ポーション調味料も貢献した一方、収益構造の改善に向けた商品構成の見直しを進めたことにより、売上高は111億93百万円(前期比4.5%減)となりました。
野菜まわり調味料群につきましては、『浅漬けの素』が野菜価格高騰の影響を受けたものの、新アイテムの投入等により前期とほぼ同水準を維持しましたが、他の商品が伸び悩んだことで、売上高は43億90百万円(前期比1.2%減)となりました。
その他群につきましては、うどんを中心とした麺料理に手軽に使えるポーション調味料『プチッとうどんの素』が売上を伸ばし、『回鍋肉のたれ』をはじめとするボトル入り中華合わせ調味料も利便性が支持されて売上が伸長しました。また、チルド商品も売上を伸ばしたことにより、その他群の売上高は30億63百万円(前期比20.1%増)となりました。
これらの結果、家庭用商品全体の売上高は361億15百万円(前期比0.8%増)となりました。
② 業務用商品
業務用商品は前期売上高を上回りました。
業務用事業において収益構造の改善を進めているなか、“たれ文化”の浸透に努めた海外売上の貢献もあり、スープ群及びその他群は前期実績を下回ったものの、肉まわり調味料群は前期実績を上回った結果、業務用商品全体の売上高は87億65百万円(前期比0.2%増)となりました。
以上の結果、食品事業の売上高は448億81百万円(前期比0.7%増)となりました。
<その他事業>その他事業は前期売上高を上回りました。
物流事業が新規取引先の受注増加等により売上を伸ばし、人材派遣事業も受注増加等に伴い前期実績を上回ったことに加え、広告宣伝事業も前期とほぼ同水準を維持しました。
以上の結果、その他事業の売上高は64億83百万円(前期比5.6%増)となりました。
売上高の内訳は以下のとおりとなります。
事業名称及び製品群名 | 前連結会計年度 売上高実績 | 当連結会計年度 売上高実績 | 対前期比 | ||
食品事業 | 百万円 44,569 | 百万円 44,881 | % 0.7 | ||
家庭用商品 | 35,821 | 36,115 | 0.8 | ||
肉まわり調味料群 | 17,103 | 17,468 | 2.1 | ||
鍋物調味料群 | 11,722 | 11,193 | △4.5 | ||
野菜まわり調味料群 | 4,443 | 4,390 | △1.2 | ||
その他群 | 2,552 | 3,063 | 20.1 | ||
業務用商品 | 8,748 | 8,765 | 0.2 | ||
肉まわり調味料群 | 2,675 | 2,789 | 4.2 | ||
スープ群 | 3,396 | 3,332 | △1.9 | ||
その他群 | 2,675 | 2,643 | △1.2 | ||
その他事業(広告宣伝事業、物流事業、人材派遣事業) | 6,138 | 6,483 | 5.6 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ4億95百万円増加して110億84百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、29億10百万円(前年同期は13億10百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益において18億52百万円獲得し、たな卸資産の減少額1億78百万円による増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、21億28百万円(前年同期は6億61百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出22億18百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2億81百万円(前年同期は3億34百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額2億81百万円によるものであります。